JP4621839B2 - バイオセンサ - Google Patents
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Description
本発明は、血液等の試料液中の特定成分を、電気化学的に測定するバイオセンサに関する。
背景技術
従来、特定の測定対象物を含む試料液について、例えば、試料液の希釈や攪拌等を行わずに、簡便かつ迅速に前記測定対象物を定量できるバイオセンサが広く使用されている。このようなバイオセンサは、例えば、電気絶縁性の基板上に、スクリーン印刷等の方法によって作用極(測定極ともいう)と対極とを有する電極系を形成し、その上に、前記測定対象物と反応する酸化還元酵素および電子受容物質等を含む反応層を形成することにより作製できる。この反応層に、前記測定対象物を含む試料液を接触させると、前記酸化還元酵素の触媒作用により、前記測定対象物が酸化され、同時に前記電子受容物質が還元される。前記還元された電子受容物質を電気化学的手法により再酸化し、これにより得られた酸化電流値から前記試料液中の測定対象物の濃度が算出できる。
しかし、このようなバイオセンサは、試料液の物性等によって測定誤差を生じる場合がある。例えば、全血試料には、血球等の固形物、脂質、タンパク質、糖質等の可溶成分や不溶成分等の不純物が含まれている。これらの不純物が電極表面に吸着することにより前記電極表面の面積が減少したり、前記不純物が前記試薬の拡散を妨げて酵素反応を阻害すること等によって、結果として電流値の減少が生じるためと考えられる。また、全血に対する赤血球の容積比であるヘマトクリット(Hct)値は、個人差が大きいため、検体によって、バイオセンサに対する前述のような影響にも差が見られた。このような不純物による影響は、例えば、前記試料液を希釈してからバイオセンサに供すること等により緩和できるが、これでは手間がかかり操作が煩雑になる。
そこで、このような影響を回避するために、例えば、電極系の検出面に、互いに電荷結合した酸化還元酵素とキトサンとを含む固定化酵素膜が配置されているバイオセンサ(特開平9−80010号公報)や、酵素を含有する、水溶性高分子化合物のマイクロパーティクルと、導電性微粒子とを含む層が配置されたバイオセンサ(特公平10−113200号公報)等が提案されている。これらのバイオセンサは、前記各種層を濾過膜として設けることにより、前記濾過膜を介して、試料液を電極表面と接触させ、前記試料液中の不純物が前記電極表面に接近することを抑制し、前記不純物による影響を低減しようとするものである。
しかし、このようなバイオセンサは、測定を妨害する赤血球や蛋白質等の不純物を濾別できるが、一方では、前記濾過膜を設けることにより試料液の浸透が不均一になり、電極表面が十分に濡れない場合があった。このため、例えば、電極上に気泡が残留して、電極の有効な測定面積が減少するために、測定誤差が生じるという問題があった。さらに、試料液の浸透に時間を要するため、応答速度が遅いという問題もあった。
発明の開示
そこで、このような問題を回避するために、さらにデンプン系、カルボキシメチルセルロース(CMC)系、ゼラチン系等の親水性高分子化合物からなる層を設けたバイオセンサ(特公平7−107525号公報)が提案されている。
しかしながら、このバイオセンサでは、前記濾過膜を設けたバイオセンサにおける前記問題は解決されるものの、水溶性高分子化合物を用いるため、吸水性が高く湿度の影響を受け易くなり、酵素反応が遅くなるという問題や、前記層の形態が不安定であるという問題があった。このため、測定精度の向上が困難であり、測定にも時間がかかっていた。
そこで、本発明の目的は、試料中の不純物の影響を受けることなく、前記試料中の測定対象物を、迅速かつ簡便に、高精度で測定できるバイオセンサの提供である。
前記課題を解決するため、本発明のバイオセンサは、基板、試薬を含有する試薬層、および作用極と対極とを含む電極系を備え、前記基板上に電極系が配置され、前記電極系の上に前記試薬層が形成されているバイオセンサであって、前記試薬層がさらに無機微粒子を含有することを特徴とする。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、前記不純物の電極への付着を防止するには、試料液が浸透することによって、例えば、ゲル状またはゾル状になる層を、電極上に形成すればよいことを、以下の考察により見出した。
前述の親水性高分子化合物も、通常、水分を含むことによってゲル状またはゾル状となることは知られている。しかしながら、バイオセンサにおいて、前記親水性高分子化合物を含む層を形成した場合、この層に試料液が浸透し、前記試料液の水分子が前記高分子化合物を膨潤させてゲル状等になるには、長時間を要する。つまり、長大な主鎖が絡みあった高分子構造の中に、前記水分子が浸透する必要があるが、これには前記主鎖の運動を伴うため、低分子化合物が水に溶解するのに比べて熱力学的に不利である。このため、膨潤することにより測定に適したゲル状等の層となるには時間がかかるということである。この結果、測定時間も長くなる傾向にある。また、親水性高分子化合物は、種類によっては、液体との接触によって、部分的に溶解するおそれもあり、このため、試料液の組成が変質したり、不純物の電極への吸着を十分に防止できない場合もあった。このような現象は、前記親水性高分子化合物が、天然由来であるか合成物であるかを問わず、一般的に起り得る問題である。
そこで、本発明者らは、さらに検討を行った結果、前記無機微粒子は、試料液の浸透によって容易に膨潤するため、試薬層が無機微粒子を含むことにより試料中の不純物の通過を妨げ、前記電極表面への付着が防止できることを見出した。また、無機微粒子は、前述のような湿度による影響もない。このため、例えば、血液におけるヘマトクリット値等の試料物性に関わらず、感度低下が防止され、容易かつ迅速に、高精度で測定することが可能になることを見出した。
本発明のバイオセンサにおいて、前記試薬層は、単層であってもよいし、前記試薬を含有する試薬含有層と前記無機微粒子を含有する無機微粒子含有層とを含む積層体であってもよい。
前記試薬層が前記積層体の場合、前記電極系上に前記試薬含有層を介して前記無機微粒子含有層が形成されてもよいが、例えば、より一層不純物の電極への吸着を排除できることから、前記電極系上に前記無機微粒子含有層を介して前記試薬含有層が形成されることが好ましい。
本発明において、前記試薬層が、無機微粒子の凝集体を含有することが好ましい。このように無機微粒子が凝集体の状態であれば、微粒子間の相互作用により、赤血球等の不純物の通過をより十分に防止できる。
また、前記無機微粒子を含有する層(前記試薬層または微粒子含有層)は、電極系上に、前記無機微粒子が分散された分散液を塗布し、乾燥することによって形成されていることが好ましい。前記分散液は、例えば、ゲル状であっても、ゾル状であってもよい。このような方法により形成された層は、微粒子の凝集体を含む構造であり、試料液が前記層に浸透し、水分子により前記微粒子が膨潤することによって、再度、前記ゲル状やゾル状になると考えられる。前記無機微粒子は、容易に水等の溶媒に分散できるので、適当な濃度の分散液を適宜調製し、これを電極系上に塗布し、乾燥すれば、必要な厚みの薄膜を容易に形成できる。
本発明において、前記試薬層または微粒子含有層における微粒子の含有量は、面積1cm2当たり0.14〜14.0mgの範囲であることが好ましく、また、前記層の厚みは0.05〜3μmの範囲であることが好ましい。
前記無機微粒子としては、前述のような理由から、膨潤性であることが好ましい。また、粘土鉱物の微粒子であることが好ましく、例えば、膨潤性層状ケイ酸塩があげられ、好ましくはスメクタイト、膨潤性雲母等である。スメクタイトとしては、例えば、ヘクトライト、サポナイト、モンモリロナイト等が好ましく、膨潤性雲母としては、例えば、ナトリウムフッ化四ケイ素雲母、テニオライト等が好ましい。これらの無機微粒子は、いずれか一種類でもよいし、二種類の混合物であってもよい。
スメクタイトとしては、例えば、市販の合成ヘクトライトである、商品名ラボナイトXLGおよび商品名ラボナイトXLS(それぞれラボートインダストリー社製)、商品名ルーセンタイトSWNおよび商品名ルーセンタイトSWF(コープケミカル社製)ならびに商品名チキソピーW(協和化学工業社製)等、市販の合成サポナイトである商品名スメクトンSA(クニミネ工業社製)、市販の天然モンモリロナイト精製物である商品名クニピアF(クニミネ工業社製)等が使用できる。
また、膨潤性雲母としては、例えば、市販のナトリウムフッ化4ケイ素雲母である商品名Na−TS(トピー工業製)、市販のテニオライトである商品名Li−TN(トピー工業製)等があげられる。
本発明のバイオセンサにおいて、前記試薬層が、さらに非水溶性高分子化合物からなる微粒子(以下、「非水溶性微粒子」という)を含んでいることが好ましい。この非水溶性微粒子により、さらに試料中の不純物が電極に付着することを回避できる。この場合も、前記試薬層は、前述と同様に単層でもよいし、積層体でもよい。積層体の場合、特に制限されないが、前記非水溶性微粒子は試薬含有層に含まれることが好ましい。
また、前記非水溶性微粒子を含む非水溶性微粒子含有層をさらに含んでもよい。この場合、電極上に前記微粒子含有層を介して試薬層が形成されてもよいが、例えば、電極への不純物の吸着を一層回避でき、前記試料中の測定対象物と試薬とが反応し易いことから、前記電極上に前記試薬層を介して前記非水溶性微粒子含有層が形成されることが好ましい。
本発明のバイオセンサにおいて、前記非水溶性高分子化合物は、電解を起こす不純物を含まず、電気化学的に不活性であることが好ましい。具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、スチレンおよびスチレン誘導体モノマーのうち少なくとも一つを含む重合体もしくは共重合体等があげられる。前記スチレン誘導体モノマーとしては、例えば、アルキルスチレン等があげられる。また、例えば、ポリウレタン、ポリウレア等のウレタン化合物、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系高分子化合物、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン誘導体、およびポリアミド化合物等も使用できる。また、前記高分子化合物以外に、例えば、シリカゲル、アルミナ、ゼオライト、アパタイト、ガラスやエーライト等に代表されるセラミックス等の無機化合物から形成されてもよい。これらの中でも、電気化学的に不活性であることから、より好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステルおよびスチレン誘導体モノマーのうち少なくとも一つを含む重合体もしくは共重合体、またはポリアミド系高分子化合物である。具体的には、ポリメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド(PA)等が特に好ましい。
このような非水溶性微粒子としては、例えば、市販の商品名テックポリマーbmx−5(積水化成品工業社製、PMMA、球状、粒径5μm)、商品名ガンツパールGM−0600(ガンツ化成社製、PMMA、球状、粒径6μm)、商品名ガンツパールGS−0805(ガンツ化成社製、架橋PS、球状、粒径8μm)、商品名ガンツパールPS−8F(ガンツ化成社製、PMMA、球状、粒径0.4μm)、商品名オーガゾル2002EXD NAT COS TypeS(エルファトケム社製、ナイロン、扁球状、サイズ10μm)、商品名トレフィルE−506C(東レダウコーニングシリコーン社製、架橋シリコーン末、球状、粒径10μm)、商品名サラミックス末SN−E−02(宇部興産社製、窒化ケイ素、球状、粒径1μm)、商品名ゴットボール(鈴木油脂社製、シリカ、球状、粒径10μm)、商品名ガラスビーズ(ポリサイエンス社製、ライムガラス、球状、粒径3〜10μm)等が使用できる。
前記非水溶性微粒子の平均粒径は、例えば、0.1〜45μmの範囲であり、好ましくは0.5〜30μmの範囲、より好ましくは1〜20μmの範囲、特に好ましくは3〜15μmの範囲である。前記平均粒子径が0.1μm以上であれば、前記試薬層に試料が十分に浸透し易くなり、バイオセンサの感度を向上できる。また、平均粒子径が45μm以下であれば、前記試料中の不純物の影響を十分に排除することができる。
前記平均粒径は、例えば、電子顕微鏡を用いて前記非水溶性微粒子を直接観察し、その粒径を測定して平均値を算出することにより求めることができる。微粒子の測定個数は特に制限されないが、例えば、100個以上、好ましくは100〜300個の範囲である。
また、前記非水溶性微粒子の粒度分布は、特に限定されないが、0.01〜100μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.05〜60μmの範囲であり、特に好ましくは0.1〜40μmの範囲である。
前記非水溶性微粒子は、例えば、球状、扁球状、微粒子が固まり球状になったもの等も使用できるが、前記非水溶性微粒子を含む層が均一かつ適度な疎密性を保持できることから、球状であることが好ましい。
また、前記非水溶性微粒子は、電気的に不活性であり、除去しようとする不純物に応じて粒径を変化させるとともに、前記微粒子表面の特性を変化させることが望ましい。例えば、非水溶性微粒子表面の特性を疎水性に設定したい場合は、PSから形成された微粒子が好ましく、PSよりも親水性に設定したい場合は、PMMAやPA等から形成された微粒子が好ましい。また、前記特性を負電荷を帯びるように設定したい場合は、カルボキシル基を導入したPS等から形成された微粒子が好ましく、正電荷を帯びるように設定したい場合は、アミノ基を導入したPS等から形成された微粒子が好ましい。
本発明のバイオセンサにおいて、さらに、前記試薬層の上に界面活性剤を含む界面活性剤含有層が形成されていることが好ましい。このように前記界面活性剤含有層を設ければ、前記試薬層表面に親水化膜が形成され、試料と試薬とが素早くかつ均一に混和する。このため、反応が迅速に進み、再現性も向上する。
前記界面活性剤としては、例えば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、天然型界面活性剤等があげられ、この中でも好ましくは、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、天然型界面活性剤であり、より好ましくは非イオン性界面活性剤、天然型界面活性剤である。前記天然型界面活性剤としては、例えば、リン脂質があげられ、好ましくは、卵黄レシチン、大豆レシチン、水添レシチン、高純度レシチン等のレシチン等が使用できる。また、非イオン性界面活性剤としては、例えば、商品名Tween20等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、商品名TrironX−100等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、商品名TritonX−405等のポリオキシエチレンフェニルアルキルエーテル等があげられる。これらの中でも特に好ましくはリン脂質であり、最も好ましくは、高純度レシチン等のレシチンである。
本発明のバイオセンサにおいて、前記電極としては、測定対象物と試料との反応を電気化学的に検出するのに使用できればよく、例えば、導電性材料があげられる。具体的には、例えば、金電極、カーボン電極、銀電極、白金電極、パラジウム電極等であり、この中でも、電気伝導性および化学的安定性に優れることから、金電極、カーボン電極が好ましく、より好ましくはカーボン電極である。
本発明のバイオセンサにおいて、前記試薬は、測定対象物と反応し、その反応を電気化学的に検出できるものであれば特に制限されないが、例えば、酵素を含むことが好ましい。前記酵素としては、例えば、酸化還元酵素等があげられる。
また、前記酵素が酸化還元酵素の場合、さらに前記酵素の反応における電子受容体を含むことが好ましい。前記酸化還元酵素は、例えば、前記測定対象物の種類により適宜決定でき、具体的には、グルコースオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、乳酸オキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼ、アルコールオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、ピリルビン酸オキシダーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、アミノ酸デヒドロゲナーゼ、ギ酸デヒドロゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、アシル−CoAオキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、4−ヒドロキシ安息香酸ヒドロキシラーゼ、マレイン酸デヒドロゲナーゼ、サルコシンオキシダーゼ、ウリカーゼ等があげられる。
また、前記電子受容体としては、例えば、フェリシアン化カリウム、p−ベンゾキノンおよびその誘導体、フェナジンメトサルフェート、インドフェノール、2,6−ジクロロフェノールインドフェノール等のインドフェノール誘導体、β−ナフトキノン−4−スルホン酸カリウム、フェロセン、フェロセンカルボン酸等のフェロセン誘導体、オスニウム錯体、ルテニウム錯体、NAD+、NADP+、ピロロキノリンキノン(PQQ)、メチレンブルー等が使用できる。この中でも好ましくはフェリシアン化カリウム、フェロセン、オスニウム錯体、NAD+、NADP+等である。これらの試薬の種類およびその組み合わせは、測定対象物に応じて適宜決定できる。
本発明のバイオセンサにおいて、前記測定試料は特に制限されないが、例えば、前記可溶性成分、不溶性成分、固形成分等の不純物を含む試料に対して有用である。前記不純物としては、例えば、タンパク質、脂質、糖質、血球等があげられる。前記試料としては、具体的に、例えば、全血、血漿、血清、唾液、尿、髄液等の生体試料や、ジュース等の飲料水、醤油、ソース等の食品類等、排水、雨水、プール用水等が使用でき、この中でも好ましくは全血、血漿、血清、唾液、髄液等であり、より好ましくは全血である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(実施形態1)
図1および図2に本発明のバイオセンサの一例を示す。図1は、前記バイオセンサを模式的に表した斜視図であり、図2は、図1のI−I方向断面図である。
図示のように、このバイオセンサ1は、基板11、リード部12aを有する作用極12とリード部13aを有する二つの対極13とから構成された電極系、微粒子含有層21、試薬含有層22、スペーサー17およびカバー19を備えている。基板11の一方の端部(両図において右側)上には、検出部15が設けられており、検出部15には、二つの対極13と作用極12とが、基板11の幅方向に並行な状態で、交互に配置されている。検出部15から導出している電極は、端部(両図において左側)のリード部12a、13aとの間が、屈曲した状態で基板11上に配置されている。そして、対極13の一端であるリード部13aは、基板11の前記端部(両図において左側)において、幅方向両端にそれぞれ配置され、作用極12の一端であるリード部12aは、前記幅方向中央に配置されている。また、作用極12と対極13との間には、絶縁部14が形成されている。このような電極系の上には、リード部12a、13aおよび検出部15を除いて、絶縁層16が形成されており、絶縁層16が形成されていない前記検出部15上には、無機微粒子含有層21および試薬含有層22がこの順序で積層されている。そして、絶縁層16の上には、前記検出部15に対応する箇所が開口部18になっているコの字状のスペーサー17が配置されている。さらにスペーサー17の上には、開口部18に対応する一部に貫通孔20を有するカバー19が配置されている。このバイオセンサ1において、開口部18の空間部分であり、かつ、前記試薬含有層22とカバー19とに挟まれた空間部分が、キャピラリー構造である試料供給部となる。そして、前記貫通孔20が、試料を毛管現象により吸入するための空気孔となる。
このバイオセンサ1の大きさは、特に制限されず、供給する試料の量等により適宜設定できるが、例えば、全体長さ15〜40mm、全体幅5〜15mm、最大厚み400〜500μm、最小厚み100〜200μmである。
前記無機微粒子層21の大きさは、例えば、長さ5〜10mm、幅0.5〜1.5mm、厚み0.05〜5μmである。試薬含有層22の大きさは、例えば、長さ5〜10mm、幅0.5〜1.5mmであり、絶縁層16の厚みは、例えば、10〜50μmであり、スペーサー17の厚みは、例えば、50〜200μmであり、カバー19の厚みは、例えば、10〜300μmである。また、空気孔20の直径は、例えば、0.5〜1.5mmである。なお、各部位の「長さ」とは、バイオセンサの長手方向の長さをいい、「幅」とは、幅方向の長さをいう。
無機微粒子含有層21における無機微粒子の含有量は、供給する試料の種類やその量、検出部15の面積等に応じて適宜決定できる。
例えば、前記無機微粒子がスメクタイトの場合、面積1cm2当たりの含有量は、0.14〜14mgの範囲が好ましく、より好ましくは0.28〜8.4mgの範囲である。前記含有量が面積1cm2当たり0.14mg以上であれば、例えば、血液中の血球やタンパク質等の不純物が通過することを、より一層防止できる。また、面積1cm2当たり14mg以下であれば、電極の応答速度がより一層優れ、電流感度がさらに向上する。
なお、前記面積当たりの無機微粒子の量は、無機微粒子含有層21の厚みに関係しており、前述のように、層の厚みは、0.05〜5μmの範囲が好ましい。
前記試薬含有層22における試薬の含有量は、特に制限されず、試薬の種類、試料の種類やその量等に応じて適宜決定できる。具体的には、酵素としてGOD、電子受容体としてフェリシアン化カリウムを使用する場合、面積1cm2当たりGOD 0.2〜100U、フェリシアン化カリウム0.4〜3.6mgの範囲が好ましく、より好ましくはGOD 0.4〜30U、フェリシアン化カリウム0.6〜2.4mgの範囲である。
フェリシアン化カリウムの量が、面積1cm2当たり0.4mg以上であれば、グルコース濃度の測定可能範囲を広く設定でき、また、面積1cm2当たり3.6mg以下であれば、形成した試薬含有層にひび割れが生じることもなく、一層優れた測定が可能である。
このようなバイオセンサ1は、例えば、以下に示すようにして製造できる。まず、前記電極等を形成するための基板11を準備する。基板11の材料としては、電気絶縁性材料であることが好ましく、例えば、プラスチック、ガラス、紙、セラミックス等があげられる。前記プラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PS、PMMA、ポリプロピレン(PP)、アクリル樹脂、ガラスエポキシ等があげられる。
つぎに、前記基板11上に、作用極12および対極13からなる電極系を形成する。前記電極としては、前述のように、金電極やカーボン電極等が好ましく、その種類に応じて、例えば、コーティング法、スクリーン印刷、蒸着法等の公知の方法により形成できる。
前記金電極は、例えば、蒸着法、メッキ法、金箔貼付法等により形成できる。前記蒸着法は、例えば、イオンプレーティング法により、真空度1.33×10−4Pa、入力パワー300W、レート5×10−1nm/秒、時間2分の条件で、例えば、PETなどのプラスチックシート上に金を蒸着して、さらにキスカット装置を用いて、前記シート上に蒸着された金箔層に切れ目を入れる方法である。これにより、切れ目部分が絶縁部14となり、作用極12および対極13が形成できる。
また、カーボン電極の場合は、例えば、カーボンインキを前記基板11上にスクリーン印刷する手段、コーティングする手段、メッキ手段等により形成できる。
前記電極は、検出部15に後述する試薬層16を形成する前に、その表面を親水化処理することが好ましい。これにより電極表面が疎水性であっても親水化されるため、前記試薬層を均一に形成し易くなる。
親水化処理は、電極の種類に応じて適宜決定できる。前記電極が金電極の場合、例えば、メルカプトエタノール溶液、メルカプトエタノールアミン溶液等の親水化溶液に前記電極を浸漬後、洗浄・乾燥すればよい。
前記親水化溶液の溶媒としては、例えば、エタノール、ブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤等があげられる。また、前記親水化溶液の濃度は、例えば、100〜0.01mmol/Lの範囲であり、好ましくは50〜0.05mmol/Lの範囲である。また、洗浄には、例えば、エタノール、メタノール、ブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤、精製水等の洗浄液が使用できる。
また、電極がカーボン電極の場合は、例えば、界面活性剤に浸漬してから精製水で洗浄する方法等により親水化処理できる。
次に、前記電極系を形成した基板11上に絶縁層16を形成する。絶縁層16は、例えば、絶縁性ペーストを電極上に印刷し、これを加熱処理して形成することができる。
前記絶縁性ペーストは、例えば、絶縁性樹脂を溶媒に溶解させて調製できる。前記絶縁性樹脂としては、例えば、ポリエステル、ブチラール樹脂、フェノール樹脂等があげられ、前記溶媒としては、例えば、カルビトールアセテート、二塩基酸エステル系混合溶剤(DBEソルベント)等があげられる。前記ペーストにおける前記絶縁性樹脂の濃度は、65〜100重量%の範囲が好ましく、より好ましくは75〜90重量%の範囲であり、特に好ましくは80〜85重量%の範囲である。
また、前記絶縁層16は、前記印刷法以外に、例えば、コーティング、膜はりつけ、エッチング等の方法によっても形成できる。
つぎに、絶縁層16を形成していない検出部15に無機微粒子含有層21を形成する。これは、例えば、無機微粒子が分散された分散液を調製し、これを検出部15上に注入し、乾燥させることにより形成できる。
前記無機微粒子の分散液は、分散している無機微粒子の沈降を防ぐために、1時間以上攪拌することが好ましく、より好ましくは5時間以上である。また、同様の理由から、使用時に攪拌を続けることが好ましい。前記分散液の分散媒としては、例えば、水、アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等が使用でき、この中でも好ましくは超純水である。前記分散液中の無機微粒子の濃度は、特に制限されない。
乾燥の手段は、特に制限されないが、例えば、自然乾燥、風乾、減圧乾燥、凍結減圧乾燥等の方法が採用できる。また、これらの手段を組合わせてもよい。その処理条件は、温度4〜60℃の範囲が好ましく、相対湿度RH5〜40%の範囲が好ましい。
つぎに、前記無機微粒子含有層21の上に、試薬含有層22を形成する。
この試薬含有層22は、前記試薬を含有する溶液を調製して、これを前記無機微粒子含有層21上に注入し、乾燥することによって形成できる。前記試薬としては、例えば、前述のようなものが使用できる。
前記溶液は、例えば、試薬を溶媒に十分に溶解させて調製できる。前記溶媒としては、特に制限されないが、例えば、水、緩衝液、エタノール、メタノール、ブタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびテトラヒドロフラン等の有機溶剤等が使用できる。前記緩衝液としては、例えば、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液、グッド緩衝液等があげられ、そのpHは、4〜9の範囲が好ましく、より好ましくは5〜8の範囲である。また、水としては、例えば、精製水、蒸留水、超純水等があげられ、この中でも不純物が極めて少なく高精度のバイオセンサが作製可能であることから超純水が好ましい。
前記溶液中の試薬の濃度は、特に制限されないが、例えば、酵素の場合、10,000〜10KU/Lの範囲が好ましく、より好ましくは5000〜50KU/Lの範囲である。さらに、電子受容体を含む場合、10〜0.01mol/Lの範囲が好ましく、より好ましくは5〜0.05mol/Lの範囲である。
前記溶液を無機微粒子層21の上に注入する方法は、特に制限されず、例えば、自動駆動式分注機等を用いて行うことができる。
前記溶液の注入量は、形成する試薬含有層の大きさ、試薬の含有量、試料の量等により適宜決定できる。
注入した前記溶液の乾燥手段は、特に制限されないが、例えば、自然乾燥、風乾、減圧乾燥、凍結減圧乾燥等の方法が採用できる。また、これらの手段を組合わせてもよい。
温風乾燥の場合、その条件としては、例えば、温度10〜60℃の範囲、相対湿度RH5〜40%の範囲、時間1〜30分の範囲である。
つぎに、絶縁膜16上にスペーサー17を配置する。なお、図示のように、スペーサー17は、前記試薬含有層22に対応する箇所が開口部18となっている。
前記スペーサー17の材料としては、例えば、樹脂製フィルムやテープ等が使用できる。また、両面テープであれば、後述するカバーを容易に接着できる。この他にも、例えば、レジスト印刷等の手段によりスペーサーを形成できる。
つぎに、前記スペーサー17上にカバー19を配置する。前記カバー19の材料としては、特に制限されないが、例えば、各種プラスチック等が使用でき、好ましくは、PET等の透明樹脂があげられる。
このようにして作製したバイオセンサ1は、長期間保存する場合、湿気の影響を防ぐため、例えば、モレキュラーシーブ、シリカゲル、酸化カルシウム等の乾燥剤と共に密封保存することが好ましい。
前記バイオセンサ1は、例えば、ある一定の時間で所定の電圧を加える手段、バイオセンサから伝達される電気信号を測定する手段、前記電気信号を測定対象物濃度に演算する演算手段等の種々の手段を備えた測定機器と組み合せて使用できる。
このバイオセンサ1の使用方法について、試料が全血、測定対象物がグルコース、試薬がGODおよびフェリシアン化カリウムである例をあげて説明する、
まず、全血試料をバイオセンサ1の開口部18の一端に接触させる。この開口部18は、前述のようにキャピラリー構造となっており、その他端に対応するカバー19には空気孔20が設けられているため、毛管現象により前記試料が吸引される。吸引された前記試料は、検出部15上に設けられた試薬含有層22に浸透する。そして、試料は、試薬含有層22中のGODおよびフェリシアン化カリウムを溶解し、これらの試薬と試料中のグルコースとが反応する。試料中のグルコースは、GODにより酸化され、その酸化反応により移動した電子によって、フェリシアン化カリウムが還元され、フェロシアン化カリウム(フェロシアンイオン)が生成される。
この反応液は、さらに下層の無機微粒子含有層21に達し、無機微粒子の凝集体の間を速やかに浸透して、熱力学的に無理なく無機微粒子を膨潤させながら、電極表面に到達する。一方、反応液中に含まれる赤血球等の不純物は、膨潤した無機微粒子の間を通過することができないため、この無機微粒子含有層21に保持され、電極表面への吸着が防止される。
そして、全血試料の供給から一定時間経過後、前記電圧を加える手段により対極13と作用極12との間に電圧を印加して、電極と接触している前記還元型のフェロシアン化カリウム(フェロシアンイオン)を電気化学的にフェリシアン化カリウムに酸化し、その際の酸化電流を、作用極12のリード部12aを介して前記電気信号を測定する手段等によって検出する。この酸化電流のピークの値は、試料中のグルコース濃度に比例するため、これを前記演算手段によりグルコース濃度に演算すれば、試料中のグルコース濃度を求めることができる。
このようなバイオセンサによれば、前述のように、試料中の不純物が電極に吸着することがないため、感度の低下が防止され、高精度に測定できる。
このバイオセンサ1は、例えば、前記試薬含有層22が、さらに前述のような非水溶性微粒子を含有してもよい。前記試薬含有層における前記非水溶性微粒子の含有量は、その種類、試料の種類やその量等に応じて適宜決定できる。
このような非水溶性微粒子を含む試薬含有層の形成は、前記試薬および前記非水溶性微粒子を含む溶液を調製し、前述と同様にして形成すればよい。
本実施形態においては、グルコース測定用バイオセンサの一例を示したが、これには制限されず、例えば、測定対象物に応じて試薬を適宜決定できる。具体的には、例えば、乳酸測定用バイオセンサの場合はラクテートオキシダーゼ、アルコール測定用バイオセンサの場合はアルコールオキシダーゼ、コレステロール測定用センサの場合はコレステロールオキシダーゼ等が使用できる。また、グルコース測定用バイオセンサの場合、例えば、ピラノースオキシダーゼやグルコースデヒドロゲナーゼ等も試薬として使用できる。
(実施形態2)
この実施形態は、試薬含有層上に界面活性剤含有層を有する本発明のバイオセンサの一例である。このバイオセンサを図3の断面図に示す。同図において、図2と同一部分には同一符号を付している。
図示のように、このバイオセンサ3は、試薬含有層22の上に界面活性剤含有層31が積層されている以外は、前記実施形態1と同様の構成である。このように前記界面活性剤含有層31を設ければ、前述のように試料と試薬とが素早くかつ均一に混和するだけでなく、キャピラリー構造内における試料液の吸引をより迅速、且つ確実に行うことができる。
この界面活性剤含有層31における界面活性剤の含有量は、供給する試料の種類やその量、界面活性剤の種類等の応じて適宜決定できる。
この界面活性剤含有層31は、例えば、前述のような各種界面活性剤を含む溶液を調製し、この溶液を、形成した試薬含有層22の上に注入し、乾燥することにより形成できる。前記界面活性剤の濃度は、特に制限されないが、例えば、0.1〜1.0重量%の範囲であり、好ましくは、0.3〜0.6重量%の範囲である。溶液の溶媒としては、例えば、1−ブタノール、2−ブタノール、トルエン、エタノール、メタノール、DMF、DMSO等が使用できる。具体的には、例えば、界面活性剤として卵黄レシチンを用いる場合は、溶媒として1−ブタノールレシチンを使用し、界面活性剤濃度を0.3〜0.5重量%の範囲とすることが好ましい。
実施例
(実施例1)
以下に示すようにして、前記図3と同じ構造であるグルコース測定用バイオセンサを作製した。
まず、基板11としてPETシート(東レ社製)を準備し、その一方の表面に、リード部をそれぞれ有する作用極および対極からなるカーボン電極系を形成した。前記カーボン電極は、スクリーン印刷により、パターニングして形成した。
つぎに、絶縁性樹脂ポリエステルを、濃度75重量%になるように溶媒カルビトールアセテートに溶解させて絶縁性ペーストを調製し、これを前記電極系上にスクリーン印刷した。印刷条件は、300メッシュスクリーン、スキージ圧40kgであり、印刷する量は、電極面積1cm2当たり0.002mLとした。なお、検出部15上と、リード部12a、13a上には、印刷を行わなかった。そして、加熱処理することにより絶縁層16を形成した。加熱処理の条件は、温度90℃、時間60分とした。
続いて、前記絶縁層16を形成しなかった前記検出部15上に、無機微粒子層21を形成した。まず、スメクタイト(商品名ラボナイトXLG;ラボートインダストリー社製)を精製水に分散させた分散液(濃度0.2重量%)を調製し、前記分散液4μlを前記検出部15に分注した。そして、直ちに50℃で10分間、乾燥処理を行い、無機微粒子含有層21を形成した。
さらに、前記無機微粒子含有層21の上に試薬含有層22を形成した。まず、精製水にGODおよびフェリシアン化カリウムを添加して室温で攪拌し、これらを完全に溶解させた試薬溶液を調製した。GODの濃度は5000U/mL、フェリシアン化カリウムの濃度は3重量%とした。この試薬溶液2μLを、前記無機微粒子含有層21上に分注し、50℃で10分間乾燥処理を行い、試薬含有層22を形成した。
つぎに、前記試薬含有層22の上に界面活性剤含有層31を形成した。これは、卵黄レシチンを濃度が0.5重量%になるように、1−ブタノールに溶解してレシチン溶液を調製し、このレシチン溶液2μLを、前記試薬含有層22上に滴下して界面活性剤含有層31を形成した。
前記界面活性剤含有層31に対応する部位が開口部18となっているPET製のスペーサー17(ソニーケミカル社製)を、絶縁層16上に配置した。さらに、前記スペーサー上に空気孔となる貫通孔20を有するPET製のカバー19(東レ社製)を配置してバイオセンサを作製した。
(比較例1)
検出部15上にスメクタイトを用いて無機微粒子含有層21を形成する代りに、0.25重量%のカルボキシメチルセルロース水溶液4μlを滴下し、50℃で10分間乾燥処理を行い、吸水性高分子層を形成した以外は、前記実施例1と同様にしてグルコース測定用バイオセンサを作製した。
前述のようにして作製した前記実施例1および比較例1のバイオセンサについて、以下に示す各種試験を行った。
(グルコース水溶液の電流測定)
所定濃度(100、200、300、400、500、600mg/mL)のグルコース水溶液を調製し、これを試料液とした。前記各バイオセンサの開口部から、毛管現象により試料液約2μLを吸引させ、25秒間反応を行った。そして、商品名ポテンショスタットCV−50W(BAS社製)を用いて、電圧500mVを5秒間印加した時点における電流値を測定した。これらの結果を図3に示す。同図において、○は実施例1のバイオセンサの結果を示し、□は比較例1のバイオセンサの結果を示す。
図示のように、実施例1のバイオセンサによれば、比較例のバイオセンサに比べて、約1.2倍も高い電流値が得られ、かつグルコース濃度と高い相関関係を示した。
(バイオセンサに対するヘマトクリットの影響)
ヘマトクリット値42%およびグルコース濃度125mg/100mLである全血を、遠心分離により血球と血漿とに分け、これらを所定のヘマトクリット値(Ht20%、25%、42%、70%)になるように混合して試料液を調製した。そして、前記各試料を用いて、前述と同様にして電流を測定した。そして、実施例1のバイオセンサにより得られたヘマトクリット(Ht)42%の試料についての電流値を100%として、各測定値を相対値(%)で表した結果を図4に示す。同図において、○は実施例1のバイオセンサの結果を示し、□は比較例1のバイオセンサの結果を示す。
図示のように、実施例1のバイオセンサによれば、試料のヘマトクリット値が変化しても、赤血球等による影響を受けないため、ほぼ一定の測定値が得られた。一方、比較例1のバイオセンサによれば、ヘマトクリット値の増加に伴い電流値が減少し、測定精度が低下した。
(実施例2)
スメクタイトの分散液を用いる代りに、膨潤性のナトリウムフッ化4ケイ素雲母(商品名Na−TS;トピー工業製)の分散水溶液(0.2重量%)を用いた以外は、前記実施例1と同様にしてグルコース測定用バイオセンサを作製した。
この実施例2のバイオセンサ、前記実施例1および比較例1のバイオセンサを用いて、全血試料中のグルコースの測定を行った。
試料としては、ヘマトクリット値48%の全血を使用し、前述と同様にして電流の測定を行った。なお、コントロールとして、同じ全血を遠心分離して得られた血漿を準備し、これについても電流の測定を行った。なお、全血試料およびコントロールの血漿試料は、いずれもグルコース濃度を93mg/100mLに調製した。そして、得られた電流値を下記式に代入し、コントロールの電流値を100%とした場合の相対値(%)を求めた。相対値(%)が100%に近い程、血球の影響を受けていないと判断できる。これらの結果を下記表1に示す。
相対値(%)=100×(Y−X)/Y
X : 全血試料についての電流値
Y : コントロールについての電流値
前記表1に示すように、比較例1のバイオセンサに比べて、実施例1および2のバイオセンサは、相対値が高く、コントロールに近い電流値が得られたことがわかる。
これらの結果から、前記無機微粒子を含む実施例のバイオセンサによれば、ヘマトクリット値のような試料毎の物性の違いに影響されることなく、高精度で測定できるといえる。
産業上の利用可能性
本発明のバイオセンサによれば、試薬層が無機微粒子を含有するため、赤血球等の不純物が電極に付着することを防止できる。このため、試料中の測定対象物を、迅速かつ簡便に、優れた精度で測定することができる。したがって、本発明のバイオセンサは、例えば、臨床医療等の分野に有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明のバイオセンサの一例を示す斜視図である。
図2は、前記バイオセンサの断面図である。
図3は、本発明のバイオセンサのその他の例を示す断面図である。
図4は、本発明の一実施例における、グルコース濃度と電流値との相対関係を示すグラフである。
図5は、前記実施例における、ヘマトクリット値と電流値との相対関係を示すグラフである。
Claims (22)
- 基板、試薬を含有する試薬層、および作用極と対極とを含む電極系を備え、前記基板上に電極系が配置され、前記電極系の上に前記試薬層が形成されているバイオセンサであって、前記試薬層がさらに無機膨潤性微粒子を含有することを特徴とするバイオセンサ。
- 試薬層が単層である、請求項1記載のバイオセンサ。
- 試薬層が、前記試薬を含有する試薬含有層と前記無機膨潤性微粒子を含有する微粒子含有層とを含む積層体である、請求項1記載のバイオセンサ。
- 電極系上に無機膨潤性微粒子含有層を介して試薬含有層が形成されている、請求項3記載のバイオセンサ。
- 試薬層が無機膨潤性微粒子の凝集体を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 無機膨潤性微粒子を含有する層が、電極上に無機膨潤性微粒子が分散された分散液を塗布し、乾燥することによって形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 無機膨潤性微粒子が、粘土鉱物の微粒子である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 粘土鉱物が、膨潤性層状ケイ酸塩である、請求項7記載のバイオセンサ。
- 膨潤性層状ケイ酸塩が、スメクタイトおよび膨潤性雲母の少なくともいずれか一方である、請求項8記載のバイオセンサ。
- スメクタイトが、ヘクトライト、サポナイトおよびモンモリロナイトからなる群から選択された少なくとも一つの物質である、請求項9記載のバイオセンサ。
- 膨潤性雲母が、ナトリウムフッ化四ケイ素雲母およびテニオライトの少なくともいずれか一方である、請求項9記載のバイオセンサ。
- 無機膨潤性微粒子を含有する層における前記無機膨潤性微粒子の含有量が、面積1cm2当たり0.14〜14mgの範囲である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 無機膨潤性微粒子を含有する層の厚みが、0.05〜5μmの範囲である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 試薬層が、さらに非水溶性高分子化合物からなる微粒子を含んでいる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 電極系上に、試薬層を介して、非水溶性高分子化合物からなる微粒子を含む層が形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 非水溶性高分子化合物が、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、スチレンおよびスチレン誘導体モノマーのうち少なくとも一つを含む重合体もしくは共重合体、またはポリアミド系高分子化合物である、請求項14又は15に記載のバイオセンサ。
- 非水溶性高分子化合物からなる微粒子の平均粒径が0.1〜45μmの範囲である、請求項14又は15に記載のバイオセンサ。
- さらに、試薬層の上に界面活性剤を含む界面活性剤含有層が形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 電極が、金電極、カーボン電極および銀電極からなる群から選択された少なくとも一つの電極である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 試薬が、酸化還元酵素を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 試薬が、酸化還元酵素および前記酵素の反応における電子受容体を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
- 測定試料が、血液である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
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