以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図12にしたがって説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する枠ランプ16及びサイドランプ17が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力を行うスピーカ18が配置されている。中枠12の下部には、下球皿19及び発射装置20が装着されている。そして、遊技者が発射装置20を操作して、該発射装置20を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、7セグメント型の表示装置としての特図表示器H1と、液晶ディスプレイ型の表示装置としての可変表示器H2を備えたセンター役物21が配設されている。図2に示すように、特図表示器H1はセンター役物21の上部に設けられているとともに、可変表示器H2はセンター役物21の中央に設けられている。各表示器H1,H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、該表示演出に関連して複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。そして、図柄変動ゲームにおいて特図表示器H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す)を1列で変動させて特図を表示する。一方、図柄変動ゲームにおいて可変表示器H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列毎に飾図を表示する。なお、特図表示器H1と可変表示器H2は、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始し、該ゲームの終了により同時に図柄が停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が停止している状態である。なお、特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。
本実施形態において特図表示器H1には、[0]、[1]、[2]の3種類の数字が特図として表示されるようになっている。そして、本実施形態では、3種類の数字図柄のうち、[0]と[1]を内部抽選で大当りが決定した場合に特図表示器H1に確定的に停止表示させる特図の大当り図柄(大当り表示結果)としている。一方、本実施形態では、[2]を内部抽選ではずれが決定した場合に特図表示器H1に確定的に停止表示させる特図のはずれ図柄としている。
本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に[0]、[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]の10種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態では、3列の飾図を同一種類の飾図で形成した図柄組み合わせを、内部抽選で大当りを決定した場合に可変表示器H2に確定的に停止表示させる飾図の大当り図柄(大当り表示結果)としている。例えば、飾図の大当り図柄は、[111]や[777]などである。一方、本実施形態では、3列の飾図を同一種類とせずに形成した図柄組み合わせを、内部抽選ではずれを決定した場合に可変表示器H2に確定的に停止表示させる飾図のはずれ図柄としている。3列の飾図が同一種類とならない場合には、3列の飾図の全てが異なる場合や2列の飾図が同一種類で1列の飾図の種類が異なる場合が含まれる。例えば、飾図のはずれ図柄は、[123]、[115]、[767]、[889]などである。
本実施形態において特図表示器H1は、可変表示器H2に比較して小さい表示領域で構成されるとともに、特図は飾図に比較して遥かに小さく表示されるようになっている。このため、遊技者は、可変表示器H2に確定的に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器H2に確定的に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)となる。大当り図柄が確定的に停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、可変表示器H2に確定的に停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄がリーチ状態を形成した図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ図柄)となる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームが開始すると(各列の図柄が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の図柄が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の図柄が変動表示されている状態である。
また、可変表示器H2には、特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、特図表示器H1の特図による図柄と、可変表示器H2の飾図による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームの終了時には、特図による図柄と飾図による図柄組み合わせが対応して確定的に停止表示されるようになっている。具体的に言えば、特図表示器H1に[0]又は[1]の大当り図柄が確定的に停止表示される場合には、可変表示器H2にも[111]や[333]などの大当り図柄(大当りの図柄組み合わせ)が確定的に停止表示されるようになっている。また、特図表示器H1に[2]のはずれ図柄が確定的に停止表示される場合には、可変表示器H2にも[121]や[345]などのはずれ図柄(はずれの図柄組み合わせ)が確定的に停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
また、センター役物21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図6に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口装置としての大入賞口25が配設されている。そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口25が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な特典となる。大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定的に停止表示されることにより得られるので、図柄の変動に関連して付与されることとなる。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて各表示器H1,H2に大当り図柄が確定的に停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口25が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口25が開放されてから閉鎖されるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口25は、規定入賞個数(本実施形態では10個)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(1ラウンドは25秒)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
また、始動入賞口23の左方には作動ゲート26が配設されている。作動ゲート26の奥方には、作動ゲート26を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE2(図6に示す)が設けられている。作動ゲート26は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲーム(抽選ゲーム)の始動条件を付与し得る。普通図柄変動ゲームは、始動入賞口23の開閉羽根22を開動作させるか否か(始動入賞口23に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出するために行われる演出である。始動入賞口23は開閉羽根22が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入賞し易い状態とされる。一方、始動入賞口23は開閉羽根22が閉動作していると、入口が拡大されていない遊技球が入賞し難い状態とされる。そして、開閉羽根22は、開動作及び閉動作を繰り返すことで、始動入賞口23に遊技球が入賞し易い状態と、遊技球が入賞し難い状態とを変移可能にしている。普通図柄変動ゲームは、図柄変動ゲームに用いる図柄とは別の図柄を可変表示器H2に表示させて行われたり、普通図柄変動ゲーム用の表示器で行われたりする。
また、本実施形態のパチンコ機10は、始動入賞口23へ遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球の個数を記憶し、保留記憶数として機内部(主制御基板30のRAM30c)で記憶されるようになっている。図柄変動ゲームが行われている場合に累積された保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。保留記憶数は、始動入賞口23に遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口23へ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、図2に示すように、センター役物21の特図表示器H1と可変表示器H2の間には、保留記憶数に基づく保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知するための保留記憶数表示部Rが配設されている。
保留記憶数表示部Rは、保留ランプR1、保留ランプR2、保留ランプR3及び保留ランプR4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプR1〜R4の点灯個数により、保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプR1のみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、保留ランプR1〜R4の全てが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
また、本実施形態のパチンコ機10は、作動ゲート26を遊技球が通過した場合、その通過した遊技球の個数を記憶し、普図保留記憶数として機内部(主制御基板30のRAM30c)で記憶されるようになっている。普通図柄変動ゲーム中に累積された普図保留記憶数は、保留中(普通図柄変動ゲーム待機中)の普通図柄変動ゲームの回数を示している。普図保留記憶数は、普通図柄変動ゲーム中に作動ゲート26を遊技球が通過することにより1加算され、普通図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、普通図柄変動ゲーム中に作動ゲート26を遊技球が通過すると、普図保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積される。そして、図2に示すように、センター役物21の可変表示器H2の下方には、普図保留記憶数に基づく保留中の普通図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知するための普図保留記憶数表示部Fが配設されている。
普図保留記憶数表示部Fは、普図保留ランプF1、普図保留ランプF2、普図保留ランプF3及び普図保留ランプF4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDランプからなる発光手段によって構成されている。前記各普図保留ランプF1〜F4の点灯個数により、保留中の普通図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、普図保留ランプF1のみが点灯している場合には1回の普通図柄変動ゲームが保留中であることを示し、普図保留ランプF1〜F4の全てが点灯している場合には4回の普通図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
また、本実施形態のパチンコ機10には、その機前面側に遊技者が操作可能な演出用操作手段としての演出用ボタン27が設けられている。具体的に言えば、図3に示すように、演出用ボタン27は、上球皿15の上面であって、パチンコ機10の右方側に配置されている。なお、上球皿15には、その左方にパチンコ機10から払い出される遊技球を受け入れる払出口28aが形成されているとともに、該払出口28aに連設して凹状の貯留通路28bが形成され、さらに右方には貯留通路28b内の遊技球を発射装置20の動作に応じて機内に取り込む取込口28cが形成されている。そして、本実施形態において演出用ボタン27は、貯留通路28bとパチンコ機10の奥行き方向に並ぶように取込口28c寄りに設けられているとともに、貯留通路28bよりも手前(遊技者寄り)側に配置されている。遊技者は、発射装置20から手を離して右手で演出用ボタン27を操作しても良いし、発射装置20を握ったまま左手で演出用ボタン27を操作することもできる。本実施形態の演出用ボタン27は、押しボタン式とされている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では300分の1)から高確率(本実施形態では30分の1)に変動する確変状態を付与する機能である。また、確変状態は、予め定めた回数(本実施形態では10000回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選により確変大当りが決定された場合には、図柄変動ゲームにて確変大当りを示す図柄が確定的に停止表示されるようになっている。本実施形態においては、特図の大当り図柄[0]が確変大当りを示す図柄とされ、特図の大当り図柄[1]が非確変大当りを示す図柄とされている。また、本実施形態においては、飾図の大当り図柄のうち、[1]、[3]、[5]、[7]及び[9]からなる大当り図柄が確変大当りを示す図柄(特典図柄)とされ、[0]、[2]、[4]、[6]及び[8]からなる大当り図柄が非確変大当りを示す図柄(非特典図柄)とされている。このため、内部抽選により確変大当りが決定された場合には、図柄変動ゲームにおいて特図表示器H1に[0]が確定的に停止表示されるとともに、可変表示器H2に確変大当りを示す大当り図柄([111]、[333]、[555]、[777]及び[999]のいずれか1つ)が確定的に停止表示される。そして、遊技者は、可変表示器H2に確定的に停止表示された確変大当りを示す大当り図柄から確変大当りを認識できる。また、遊技者には、確変大当りによる大当り遊技終了後、確変状態が付与される。本実施形態において確変状態は、次の大当りが生起され易くなることから、遊技者に有利な特典となる。そして、この確変状態は、内部抽選で確変大当りが決定し、図柄変動ゲームにて確変大当りを示す大当り図柄が確定的に停止表示されることにより得られるので、図柄の変動に関連して付与されることとなる。
また、内部抽選により非確変大当りが決定された場合には、図柄変動ゲームにおいて特図表示器H1に[1]が確定的に停止表示されるとともに、可変表示器H2に非確変大当りを示す大当り図柄([000]、[222]、[444]、[666]及び[888]のいずれか1つ)が確定的に停止表示される。そして、遊技者は、可変表示器H2に確定的に停止表示された非確変大当りを示す大当り図柄から非確変大当りを認識できる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、変動時間短縮(以下、「時短」と示す)機能を備えている。時短機能は、開閉羽根22を開動作させるか否か(始動入賞口23に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出する普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮された時短状態を遊技者に付与する機能である。時短状態が付与されると、1回の普通図柄変動ゲームの時間(普通図柄が変動を開始してから確定表示される迄の時間)が、例えば、30秒(時短状態が付与されていないとき)から5秒(時短状態が付与されているとき)に短縮される。時短状態は、単位時間当りの開閉羽根22の作動率が向上する作動率向上状態である。また、時短機能は、作動率向上状態を付与する作動制御を行う。この時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では非確変大当りの場合に100回)の図柄変動ゲームが終了する迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。
そして、始動入賞口23の開閉羽根22は、時短状態が付与されている場合と、時短状態が付与されていない場合とでは、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、開閉羽根22は、時短状態が付与されている場合、時短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するようになっている。
本実施形態のパチンコ機10では、内部抽選により非確変大当りが決定された場合に時短状態の付与が決定されるようになっている。そして、遊技者には、非確変大当りによる大当り遊技終了後、時短状態が付与される。本実施形態において時短状態は、単位時間当りの開閉羽根22の作動率が向上し、図柄変動ゲームの始動条件が得られ易くなることから、遊技者に有利な特典となる。時短状態は、内部抽選で非確変大当りが決定し、図柄変動ゲームにて非確変大当りを示す大当り図柄が確定的に停止表示されることにより得られるので、図柄の変動に関連して付与されることとなる。また、本実施形態のパチンコ機10は、内部抽選により確変大当りが決定された場合、大当り遊技終了後に確変状態とともに時短状態も付与される。
次に、パチンコ機10の制御構成について図6に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御装置としての主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ・音声制御基板33とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32及びランプ・音声制御基板33を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。ランプ・音声制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、枠ランプ16及びサイドランプ17の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御するとともに、スピーカ18の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。本実施形態では、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ・音声制御基板33が副制御装置となる。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板30には、メインCPU30aと、ROM30bと、RAM30cとが設けられている。また、主制御基板30(メインCPU30a)には、始動入賞口23に入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1と、作動ゲート26を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE2が接続されている。また、主制御基板30(メインCPU30a)には、特図表示器H1、保留記憶数表示部R及び普図保留記憶数表示部Fが接続されている。メインCPU30aは、大当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、ROM30bには、パチンコ機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特図及び飾図)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が確定的に停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出、可動演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、ROM30bには、大当り判定値、リーチ判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。リーチ判定値は、大当りか否かの内部抽選に落選してはずれを決定した場合に、リーチ演出を行うか否かの内部抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。また、ROM30bには、内部抽選で大当りを決定した際に大当り図柄となる特図(本実施形態では[0]と[1])の種類を決定する際に用いる特図判定値が記憶されている。特図判定値には、特図振分用乱数の取り得る数値が所定個数ずつ振分けられている。本実施形態では、内部抽選で大当りを決定した際に特図を決定することにより、大当りを確変大当りとするか又は非確変大当りとするかを決定している。そして、本実施形態のパチンコ機10では、大当りとなる場合において確変大当りとなる割合が2分の1に設定されている。このため、特図[0]を決定する特図判定値と特図[1]を決定する特図判定値は同じ個数で設定されている。前記RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値、保留記憶数、普図保留記憶数など)が記憶されるようになっている。
変動パターンには、該変動パターン毎に、図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間が定められている。また、変動パターンは、大当り演出、はずれリーチ演出及びはずれ演出からなる演出内容毎に分類されている。さらに、本実施形態において大当り演出用の変動パターンは、確変大当り時の大当り演出用の変動パターンと非確変大当り時の大当り演出用の変動パターンに分類されている。そして、変動パターンは、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容が特定可能とされている。図4は、本実施形態の大当り演出用の変動パターンテーブルを示す。図4に示すように本実施形態のパチンコ機10では、確変大当り時の大当り演出用の変動パターンとして変動パターンP1,P2が用意されているとともに、非確変大当り時の大当り演出用の変動パターンとして変動パターンP3が用意されている。
大当り演出は、図柄の変動が開始した後、最終的に大当り図柄を確定的に停止表示させる演出である。なお、大当り演出では、可変表示器H2でリーチ状態が形成されてリーチ演出が行われ、該リーチ演出にて大当りを認識し得る図柄の組み合わせが導出される。はずれリーチ演出は、図柄の変動が開始した後、可変表示器H2でリーチ状態が形成されてリーチ演出が行われ、該リーチ演出にてはずれを認識し得る図柄の組み合わせが導出され、最終的にはずれ図柄を確定的に停止表示させる演出である。はずれ演出は、図柄の変動が開始した後、リーチ状態を形成することなく、最終的にはずれ図柄を確定的に停止表示させる演出である。
各表示器H1,H2では、変動パターンに基づき図柄変動ゲームが開始し、該変動パターンの変動時間の経過時に図柄が確定的に停止表示される。なお、大当り演出やはずれリーチ演出が行われる場合、各表示器H1,H2では同時に図柄の変動を開始し、可変表示器H2においてリーチ状態が形成されてリーチ演出が行われ、変動時間の経過時に各表示器H1,H2が同時に図柄を確定的に停止表示させる。すなわち、特図表示器H1では、図柄の変動開始後、変動時間経過時まで図柄の変動が継続されており、リーチ演出などの遊技者に大当りへの期待感を持たせる内容の表示演出は可変表示器H2のみで行われる。
また、本実施形態では、図4に示すように確変大当り時の変動パターンP2と非確変大当り時の変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームでは、再抽選演出が行われるようになっている。再抽選演出は、最終的に停止表示される大当り図柄の種類が確定する前に行われ、確変大当りとなるか又は非確変大当りとなるかの期待を遊技者に持たせる演出であり、この演出による結果は内部抽選に準じている。例えば、再抽選演出は、リーチ演出により非確変大当りを示す大当り図柄を一時的に停止表示させた後、該大当り図柄を再び変動させて最終的に停止表示させる大当り図柄を導出するなどの形態で行われる。
図5は、大当り演出にて再抽選演出が行われない場合(図5(a))と再抽選演出が行われる場合(図5(b))の流れを示す。本実施形態では、確変大当り時の大当り演出用の変動パターンP1が再抽選演出を行わないパターンとされている。変動パターンP1に基づく図柄変動ゲームでは、図5(b)に示すように、図柄変動ゲームが開始した後、変動時間の経過時に確変大当りを示す大当り図柄が確定的に停止表示される。また、本実施形態では、確変大当り時の大当り演出用の変動パターンP2と非確変大当り時の大当り演出用の変動パターンP3が再抽選演出を行うパターンとされている。変動パターンP2,P3に基づく図柄変動ゲームでは、図5(a)に示すように、図柄変動ゲームが開始した後、非確変大当りを示す大当り図柄が一時的に停止表示され、再抽選演出を経て最終的な大当り図柄が確定的に停止表示される。変動パターンP2に基づく図柄変動ゲームでは、再抽選演出を経て最終的に確変大当りを示す大当り図柄が確定的に停止表示され、遊技者側から見ると、非確変大当りが確変大当りに昇格したかのような演出となる。一方、変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームでは、再抽選演出を経て最終的に非確変大当りを示す大当り図柄が確定的に停止表示され、遊技者側から見ると、非確変大当りが確変大当りに昇格しなかったかのような演出となる。
本実施形態では、再抽選演出中に演出用ボタン27を用いた演出(以下、「タッチ演出」という)が行われるようになっている。具体的には、再抽選演出が行われる変動パターンP2,P3に基づく図柄変動ゲームにおいて演出用ボタン27の操作が遊技者に許容され、演出用ボタン27を用いた演出が行われるようになっている。図5(b)に示す「T1」は、再抽選演出中における演出用ボタン27の操作が有効となる操作有効期間を示し、該期間は再抽選演出の開始とともに設定される。また、図5(b)に示す「T2」は、演出用ボタン27を用いた演出の結果を表示する表示期間を示し、該期間は演出用ボタン27の操作有効期間の終了後、大当り図柄が確定的に停止表示されるまでの間(再抽選演出が終了するまでの間)に設定される。
次に、図6に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aと、ROM31bと、RAM31cとが設けられている。また、統括制御基板31(統括CPU31a)には、演出用ボタン27が接続されている。統括CPU31aは、タッチ演出を行う際に内部抽選に用いる各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。ROM31bには、表示制御基板32やランプ・音声制御基板33の制御及び演出用ボタン27の操作に係る制御を実行するための統括制御プログラムが記憶されている。また、ROM31bには、タッチ演出の演出内容を定めた演出パターンテーブル(図7に示す)と、演出パターン毎の確率テーブルとしての振分けテーブル(図8〜図10)が記憶されている。また、ROM31bには、タッチ演出を行う際に内部抽選に用いる各種判定値が記憶されている。RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
図7は、演出パターンテーブルを示す。本実施形態の演出パターンテーブルには、複数種類(本実施形態では3種類)の演出パターンS1,S2,S3が定められている。これらの3種類の演出パターンS1,S2,S3は、内部抽選で確変大当りが決定されている場合に選択可能な演出パターンS1,S2と内部抽選で非確変大当りが決定されている場合に選択可能な演出パターンS3に分類されている。そして、再抽選演出中のタッチ演出は、統括CPU31aが選択した演出パターンS1〜S3に基づいて行われる。なお、演出パターンテーブルにおける振分数は、統括CPU31aが演出パターンを選択する際に行うパターン選択抽選の選択割合を示すものである。本実施形態において統括CPU31aは、パターン選択抽選をパターン選択抽選用乱数とその判定値を用いて行う。そして、演出パターンS1には、パターン選択抽選用乱数の値が取り得る数値(本実施形態では0〜19の全20通りの整数)の中から17個の数値が振分けられている一方で、演出パターンS2には、3個の数値が振分けられている。このような振分けの場合、統括CPU31aによる演出パターンS1の選択割合は20分の17となり、演出パターンS2の選択割合は20分の3となる。なお、図7において演出パターンS3の振分数に示す「−」は、該振分数が0(零)であることを意味し、非確変大当りの場合には抽選を行うことなく演出パターンS3が選択される。
本実施形態のタッチ演出は、テスト(試験)をテーマ(主題)とし、該テストで獲得した点数が予め定めた合格点に達したか否かを、大当り遊技状態終了後に確変状態が付与されるか否かの確変報知に見立てて行うようになっている。具体的に言えば、80点を合格点と定め、演出用ボタン27の操作が有効とされる毎に統括CPU31aが点数加算抽選を行い、該抽選に当選した場合に点数を5点ずつ加算していくようになっている。そして、前述した演出パターンS1〜S3は、前記点数加算抽選の当選確率を特定するためのパターンとなっている。なお、タッチ演出は、予め決定した確変大当りか否かの内部抽選の結果を報知する演出であり、遊技者による演出用ボタン27の操作結果に応じて確変大当りか否かが決定されるものではない。
図8は、演出パターンS1の振分けテーブルを示す。図9は、演出パターンS2の振分けテーブルを示す。図10は、演出パターンS3の振分けテーブルを示す。各振分けテーブルにおける振分数は、統括CPU31aによる点数加算抽選の当選確率を示すものである。本実施形態において統括CPU31aは、点数加算抽選を点数加算抽選用乱数とその判定値を用いて行う。そして、振分数は、点数加算抽選用乱数の値が取り得る数値(本実施形態では0〜36の全37通りの整数)の中から当選確率に応じて振分けた数値の個数を示している。例えば、振分数を34個とした場合、その点数加算抽選の当選確率は37分の34となる。
また、各振分けテーブルの振分数には、点数加算抽選の当選回数と該当選回数において抽選に当選した場合に遊技者に報知される点数が対応付けられる。例えば、図8の振分けテーブルでは、当選回数「0回」に対して点数「5点」と振分数「34」が対応付けられている。この場合、当選回数「0回」の時の点数加算抽選は当選確率が37分の34とされ、この抽選に当選することにより点数として「5点」が報知されることを示している。そして、本実施形態のタッチ演出において確変大当りが報知される点数(合格点)に到達するためには、点数加算抽選に16回(規定当選回数)当選する必要がある。
演出パターンS1と演出パターンS2は、内部抽選で確変大当りが決定されている場合に選択されるパターンである。このため、これらの演出パターンS1,S2の振分けテーブルには、最高点数となる100点を報知し得るように当選回数が20回(最高当選回数)となるまでの範囲に1個以上の数値が振分けられている。そして、21回目の当選がなされないように当選回数が20回の時の振分数は0(零)となっている。図8及び図9では、振分数が0(零)の状態を「−」で示す。また、演出パターンS1と演出パターンS2は、振分数の振分け態様を異ならせている。すなわち、演出パターンS1の振分けテーブルでは、点数加算抽選に16回当選するまでの範囲において、その当選確率を一定とせずに変化を持たせ、当選確率に高低差を設けている。その一方で、演出パターンS2の振分けテーブルでは、点数加算抽選に20回当選するまでの範囲において、その当選確率を一定とし、かつその当選確率を100%に設定している。このため、演出パターンS2が選択された場合には、演出用ボタン27の1回の操作と点数加算抽選の1回の当選が1対1の関係となる。
一方、演出パターンS3は、内部抽選で非確変大当りが決定されている場合に選択されるパターンである。このため、演出パターンS3の振分けテーブルには、合格点となる80点を報知しないように当選回数が15回となるまでの範囲に1個以上の数値が振分けられている。そして、16回目の当選がなされないように当選回数が16回以降の時の振分数は0(零)となっている。図10では、振分数が0(零)の状態を「−」で示す。なお、演出パターンS3の振分けテーブルでは、演出パターンS1と同様に、点数加算抽選に15回当選するまでの範囲において、その当選確率を一定とせずに変化を持たせ、当選確率に高低差を設けている。
次に、図6に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aと、ROM32bと、RAM32cとが設けられている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、可変表示器H2が接続されている。ROM32bには、可変表示器H2の表示内容を制御するための演出制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図6に基づきランプ・音声制御基板33について説明する。
ランプ・音声制御基板33には、サブCPU33aと、ROM33bと、RAM33cとが設けられている。また、ランプ・音声制御基板33(サブCPU33a)には、枠ランプ16、サイドランプ17及びスピーカ18が接続されている。ROM33bには、枠ランプ16及びサイドランプ17の発光態様(点灯(点滅)のタイミングなど)を制御するための発光演出制御プログラムと、スピーカ18の音声出力態様(音声の出力タイミングなど)を制御するための音声演出制御プログラムとが記憶されている。
以下、主制御基板30(メインCPU30a)、統括制御基板31(統括CPU31a)、表示制御基板32(サブCPU32a)及びランプ・音声制御基板33(サブCPU33a)が実行する制御内容を説明する。
最初に主制御基板30(メインCPU30a)がメイン制御プログラムに従って実行する制御内容について説明する。
メインCPU30aは、始動入賞口23に遊技球が入賞し、始動口センサSE1からの検知信号を入力すると、保留記憶数が上限数未満であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、保留記憶数を1加算するとともに、大当り判定用乱数の値と特図振分用乱数の値をRAM30cから読み出し、RAM30cの所定の格納領域に格納(記憶)する。また、前記判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、加算後の保留記憶数に応じた数だけ保留ランプを点灯させるように保留記憶数表示部Rを制御する。
そして、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの開始直前に、RAM30cに記憶されている前記大当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)をする。メインCPU30aは、確変状態が付与されていない通常状態時は大当りの抽選確率を通常確率(300分の1)に設定して大当り判定を行い、確変状態時は大当りの抽選確率を高確率(30分の1)に設定して大当り判定を行う。
前記大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、メインCPU30aは、大当りを決定する。大当りを決定したメインCPU30aは、大当り判定用乱数の値とともにRAM30cに記憶した特図振分用乱数の値を読み出し、該値に予め対応付けられた特図を大当り図柄として決定する。また、メインCPU30aは、特図を決定した場合、当該特図の種類に基づき大当り演出用の変動パターンP1〜P3の中から1つの変動パターンを決定する。本実施形態においてメインCPU30aは、確変大当りを示す特図[0]を決定した場合には変動パターンP1,P2のいずれかを決定し、非確変大当りを示す特図[1]を決定した場合には変動パターンP3を決定する。メインCPU30aは、大当りの決定時に特図を決定することにより、確変状態を付与するか否かを決定している。また、メインCPU30aは、特図[0]を大当り図柄として決定した場合、大当り遊技終了後に確変状態を付与するため、RAM30cに確変状態を付与することを示す情報(フラグなど)を記憶(設定)する。一方、メインCPU30aは、特図[1]を大当り図柄として決定した場合、大当り遊技終了後に時短状態を付与するため、RAM30cに時短状態を付与することを示す情報(フラグなど)を記憶(設定)する。
本実施形態では、RAM30cに現在の遊技状態を示す情報(フラグなど)が記憶されており、メインCPU30aは、当該情報に基づき現在の遊技状態が確変状態であるか否か及び時短状態であるか否かなどを把握している。そして、メインCPU30aは、RAM30cに記憶される前記情報に基づき、大当り遊技終了後に大当り判定を低確率で行うか高確率で行うか(確変大当りであるか否か)、及び当該大当り遊技終了後に時短状態を付与するか否かを判断している。
一方、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、メインCPU30aは、RAM30cからリーチ判定用乱数の値を読み出し、該値とROM30bに記憶されているリーチ判定値とを比較してリーチ判定を行う。リーチ判定の結果が肯定の場合(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致する場合)、メインCPU30aは、はずれリーチ演出を行うことを決定する。そして、メインCPU30aは、特図[2]をはずれ図柄として決定するとともに、はずれリーチ演出用の変動パターンを決定する。
また、リーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が不一致の場合)、メインCPU30aは、はずれリーチ演出を行わないことを決定する。そして、メインCPU30aは、特図[2]をはずれ図柄として決定するとともに、はずれ演出用の変動パターンを決定する。
特図及び変動パターンを決定したメインCPU30aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングで統括制御基板31(統括CPU31a)に出力する。具体的に言えば、メインCPU30aは、最初に変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。そして、変動パターン指定コマンドを出力したメインCPU30aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特図表示器H1を制御し、特図の変動を開始させる。また、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの開始に伴って保留記憶数を1減算するとともに、減算後の保留記憶数に応じた数だけ保留ランプを点灯させるように保留記憶数表示部Rを制御する。
その後、メインCPU30aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止表示)を指示する全図柄停止コマンドを出力する。また、全図柄停止コマンドを出力したメインCPU30aは、決定した特図を確定的に停止表示させるように特図表示器H1を制御する。
また、メインCPU30aは、大当りを決定した場合、変動パターンP1〜P3に基づく図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技に係る制御(オープニング演出などの演出指示や大入賞口扉24の開閉動作の制御)を実行する。次に、メインCPU30aは、大当り遊技終了後、RAM30cに記憶される前記情報に基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を制御する。メインCPU30aは、RAM30cに確変状態を付与することが示されている場合には大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態で制御するとともに、RAM30cに時短状態を付与することが示されている場合には大当り遊技終了後の遊技状態を時短状態で制御する。メインCPU30aは、遊技状態として確変状態を開始させる場合には、確変状態の開始を指示する確変開始コマンドを統括CPU31aに出力する。また、メインCPU30aは、確変状態を終了させる場合には、確変状態の終了を指示する確変終了コマンドを統括CPU31aに出力する。確変終了コマンドは、所定回数(10000回)の図柄変動ゲームの終了、又は確変状態中の大当り遊技の開始に伴って出力される。
メインCPU30aは、遊技状態として時短状態を開始させる場合には、時短状態の開始を指示する時短開始コマンドを統括CPU31aに出力する。また、メインCPU30aは、時短状態を終了させる場合には、時短状態の終了を指示する時短終了コマンドを統括CPU31aに出力する。時短終了コマンドは、所定回数(100回)の図柄変動ゲームの終了、又は時短状態中の大当り遊技の開始に伴って出力される。
また、メインCPU30aは、作動ゲート26に遊技球が通過し、ゲートセンサSE2からの検知信号を入力すると、普図保留記憶数が上限数未満であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、普図保留記憶数を1加算するとともに、抽選用の乱数をRAM30cから読み出し、RAM30cの所定の格納領域に格納(記憶)する。また、前記判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、加算後の普図保留記憶数に応じた数だけ普図保留ランプを点灯させるように普図保留記憶数表示部Fを制御する。
そして、メインCPU30aは、普通図柄変動ゲームの開始直前に、RAM30cに記憶されている前記抽選用の乱数の値とROM30bに記憶されている当り判定値とを比較して当りか否かの当り判定(当り抽選)をする。メインCPU30aは、当り判定の判定結果が肯定の場合に当りを決定し、前記判定結果が否定の場合にはずれを決定する。そして、メインCPU30aは、図示しない普通図柄変動ゲーム用の表示器を制御し、普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に、当りであれば当り図柄を確定的に停止表示させるとともに、はずれであればはずれ図柄を確定的に停止表示させる。普通図柄変動ゲームの変動時間は、時短状態が付与されているときと付与されていないときで異なる。なお、メインCPU30aは、普通図柄変動ゲームの開始に伴って普図保留記憶数を1減算するとともに、減算後の普図保留記憶数に応じた数だけ普図保留ランプを点灯させるように保留記憶数表示部Rを制御する。
本実施形態では、大当りであるか否かを判定するとともにはずれリーチ演出を行うか否かを判定するメインCPU30aが、大当り判定手段及びリーチ判定手段として機能する。また、特図を決定するメインCPU30aが、特典判定手段として機能する。
次に、統括制御基板31(統括CPU31a)が統括制御プログラムにしたがい実行する制御内容について説明する。
統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板32,33に出力する。統括CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板32,33に出力する。
変動パターン指定コマンドを入力した統括CPU31aは、該コマンドで指示される変動パターンの種類から大当りであるか否かを認識する。そして、統括CPU31aは、大当りの場合には確変大当りであるか又は非確変大当りであるか及び再抽選演出を行うか否かを認識する。また、統括CPU31aは、はずれの場合にははずれリーチ演出を行うか否かを認識する。そして、統括CPU31aは、変動パターンの種類にしたがって飾図を決定する。
具体的に言えば、確変大当り時の大当り演出用の変動パターンP1,P2の場合、統括CPU31aは、確変大当りを認識できる[1]、[3]、[5]、[7]、[9]の中から確定的に停止表示させる飾図の大当り図柄を決定する。そして、確定的に停止表示させる飾図の大当り図柄を決定した統括CPU31aは、各列の飾図を指示する飾図指定コマンドを表示制御基板32に出力する。このとき、統括CPU31aは、変動パターンP2の場合、再抽選演出を行うことから、該再抽選演出の開始時に一時的に停止表示させる飾図の大当り図柄を、非確変大当りを認識できる[0]、[2]、[4]、[6]、[8]の中からさらに決定する。そして、一時的に停止表示させる飾図の大当り図柄を決定した統括CPU31aは、各列の飾図を指示する仮停止図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、非確変大当り時の大当り演出用の変動パターンP3の場合、統括CPU31aは、非確変大当りを認識できる[0]、[2]、[4]、[6]、[8]の中から確定的に停止表示させる飾図の大当り図柄を決定する。そして、確定的に停止表示させる飾図の大当り図柄を決定した統括CPU31aは、各列の飾図を指示する飾図指定コマンドを表示制御基板32に出力する。なお、本実施形態では、変動パターンP3の場合に決定した非確変大当りを認識できる飾図の大当り図柄が、該変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームにおいて一時的に停止表示される大当り図柄にもなる。
また、統括CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの場合、左列及び右列に確定的に停止表示させる飾図として同一種類の飾図を決定し、かつ中列に確定的に停止表示させる飾図として左右2列の飾図とは異なる種類の飾図を決定し、確定的に停止表示させる飾図のはずれ図柄を決定する。また、統括CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンの場合、左右2列に確定的に停止表示させる飾図として異なる種類の飾図を決定し、かつ中列に確定的に停止表示させる飾図を適宜決定し、確定的に停止表示させる飾図のはずれ図柄を決定する。そして、確定的に停止表示させる飾図のはずれ図柄を決定した統括CPU31aは、各列の飾図を指示する飾図指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、確変開始コマンドを入力すると、確変状態が付与されたことを示す情報を、確変終了コマンドを入力するまでの間、RAM31cに継続的に設定する。また、統括CPU31aは、時短開始コマンドを入力すると、時短状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)を、時短終了コマンドを入力するまでの間、RAM31cに継続的に設定する。
以下、再抽選演出(タッチ演出)を行う変動パターンP2,P3に基づく図柄変動ゲームが行われる場合の制御を説明する。なお、以下の説明では、再抽選演出時の制御内容を中心に説明する。
統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドで変動パターンP2,P3が指示される場合、確変大当りとなるか又は非確変大当りとなるかに基づき、図7に示す演出パターンテーブルにしたがってパターン選択抽選を行い、1つの演出パターンを決定する。そして、統括CPU31aは、演出パターンを決定すると、その決定した演出パターンを識別するための情報(フラグなど)をRAM31cに設定する。また、統括CPU31aは、演出パターンを決定すると、該演出パターンに対応する振分けテーブルにしたがって当選回数が0回の時に振分けられた値をRAM31cに設定する。なお、本実施形態において振分けられる値は、前述のように点数加算抽選用乱数の取り得る数値の中から定められており、振分数分の範囲で指定されている。例えば、振分数が「34」の場合、振分けられ値としては0〜33の範囲に含まれる34個の値となっている。
また、統括CPU31aは、図柄変動ゲームが開始してからの経過時間が再抽選演出を開始させる時間になると、演出用ボタン27の操作を有効とする操作有効期間(図5(b)に示す「T1」)を設定する。統括CPU31aは、RAM31cにフラグなどを設定することにより、操作有効期間であることを認識し、期間設定を行う。なお、統括CPU31aは、統括制御プログラムにしたがって図柄変動ゲームの開始とともに経過時間を計時し、再抽選演出の開始タイミングを認識する。また、統括CPU31aは、操作有効期間の設定後、該期間設定からの経過時間を計時し、操作有効期間の終了を認識し、該終了タイミングの到来により操作有効期間の設定をクリアする。
操作有効期間を設定した統括CPU31aは、演出用ボタン27から操作信号を入力したか否かを判定する。操作信号は、演出用ボタン27が操作されたことを示す信号であり、演出用ボタン27が操作されることにより該演出用ボタン27から出力される。統括CPU31aは、操作信号を入力することにより、演出用ボタン27が遊技者によって操作されたことを認識する。そして、統括CPU31aは、操作信号を入力すると、抽選制御により、振分けテーブルに定めた当選確率のもとで点数加算抽選を行う。具体的には、操作信号の入力を契機に点数加算抽選用乱数の値を抽出し、該値とRAM31cに設定した振分数に対応する値を比較する。そして、統括CPU31aは、前記抽選に当選すると、当選した旨を指示する当選コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、前記抽選に当選すると、確率変動制御により、振分けテーブルにしたがってRAM31cに設定した値を書き換え、次の点数加算抽選に当選するための当選確率を変動させる。例えば、統括CPU31aは、図8に示す振分けテーブルにおいて最初に34個の値をRAM31cに設定すると、その抽選に当選することにより前記値を37個の値に書き換え、当選確率を37分の34から37分の37に変動させる。
なお、本実施形態において統括CPU31aは、演出用ボタン27からの操作信号の入力時、抽選制御や確率変動制御の実行中であるか否かを判定し、この判定結果が否定の場合に前記操作信号を有効とし、抽選制御を実行する。一方、統括CPU31aは、前記判定結果が肯定の場合、すなわち、抽選制御や確率変動制御の実行中に操作信号を入力した場合、該操作信号を無効とし、抽選制御へ移行しないようになっている。
そして、本実施形態において統括CPU31aは、確率変動制御の当選回数が増加し、各振分けテーブルに定める最大当選回数に達すると、以降、該振分けテーブルにしたがって当選確率が0%となるようRAM31cに値を設定する。すなわち、前記値を設定する領域に0(零)をセットする。その結果、統括CPU31aは、当選回数が最大当選回数に達した以降、演出用ボタン27からの操作信号を入力し、該操作信号が有効となる場合であっても当選確率0%の点数加算抽選を継続して行う。なお、演出パターンS1,S2の最大当選回数は20回であり、演出パターンS3の最大当選回数は15回である。
本実施形態では、統括制御プログラムしたがって操作有効期間T1を設定する統括CPU31aが期間設定手段として機能する。また、本実施形態では、統括制御プログラムしたがって抽選制御と確率変動制御を実行する統括CPU31aが演出制御手段として機能する。
次に、表示制御基板32(サブCPU32a)が演出制御プログラムにしたがって実行する制御内容を説明する。
サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドで指示される変動パターンに対応する演出内容で図柄変動ゲームが行われるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、飾図指定コマンドで指示された飾図を可変表示器H2に確定的に停止表示させ、図柄変動ゲームを終了させる。
サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドで指示される変動パターンが確変大当りとなる大当り演出用の変動パターンP1,P2の場合、可変表示器H2に確変大当りを示す飾図の大当り図柄を図柄変動ゲームの終了時に確定的に停止表示させる。また、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドに指示される変動パターンが非確変大当りとなる大当り演出用の変動パターンP2の場合、可変表示器H2に非確変大当りを示す飾図の大当り図柄を図柄変動ゲームの終了時に確定的に停止表示させる。
このとき、サブCPU32aは、再抽選演出が行われる変動パターンP2の場合、可変表示器H2で図柄を変動させて図柄変動ゲームを開始させた後、可変表示器H2で行うリーチ演出にて非確変大当りを認識できる飾図の大当り図柄を一時的に停止表示させ、再抽選演出に移行させる。そして、サブCPU32aは、可変表示器H2で行う再抽選演出とタッチ演出に伴う演出表示(遊技演出)を制御し、再抽選演出の終了となる図柄変動ゲームの終了時に確変大当りを示す大当り図柄を最終的に、かつ確定的に停止表示させる。なお、変動パターンP2の場合には、一時的に停止表示させる飾図の大当り図柄が仮停止図柄指定コマンドで指示され、確定的に停止表示させる飾図の大当り図柄が飾図指定コマンドで指示される。
一方、サブCPU32aは、再抽選演出が行われる変動パターンP3の場合、可変表示器H2で図柄を変動させて図柄変動ゲームを開始させた後、可変表示器H2で行うリーチ演出にて非確変大当りを認識できる飾図の大当り図柄を一時的に停止表示させ、再抽選演出に移行させる。そして、サブCPU32aは、可変表示器H2で行う再抽選演出とタッチ演出に伴う演出表示(遊技演出)を制御し、再抽選演出の終了となる図柄変動ゲームの終了時に非確変大当りを示す大当り図柄を最終的に、かつ確定的に停止表示させる。なお、変動パターンP3の場合には、確定的に停止表示させる飾図の大当り図柄が飾図指定コマンドで指示され、サブCPU32aは飾図指定コマンドで指示された大当り図柄を一時的に停止表示させる飾図の大当り図柄としても用いる。
サブCPU32aは、当選コマンドを入力する毎に、図11及び図12に示す可変表示器H2に画像表示される点数ボードTBを1つずつ点灯表示させる。点灯表示とは、ランプが点灯しているかのように画像表示させることである。また、サブCPU32aは、当選コマンドを入力する毎にその入力回数をRAM32cに設定する。そして、サブCPU32aは、確変大当りの場合において操作有効期間T1中に前記入力回数が規定当選回数に達すると、演出制御により、タッチ演出の結果として確変大当りが付与される旨の報知を実行させる。本実施形態においてサブCPU32aは、点数ボードTBの点灯表示と、図12(a)に示す「確変確定」の文字画像IN3の画像表示により前記報知を実行させる。本実施形態では、確変大当り(特典)が付与される旨を報知する可変表示器H2が演出実行手段として機能し、演出制御を実行するサブCPU32aが演出制御手段として機能する。
一方、サブCPU32aは、確変大当りの場合において操作有効期間T1の終了時に前記入力回数が規定当選回数に達していないとき、図5(b)に示す表示期間T2を利用して飾図指定コマンドで指示された飾図の大当り図柄を導出する演出を行わせる。すなわち、この演出が行われる場合は、遊技者がタッチ演出に参加しなかった場合やタッチ演出の結果として当選回数が規定当選回数に満たなかった場合などにより、確変大当りを示す結果が得られなかった場合である。この演出により、内部抽選の結果(確変大当りであるか否か)を図柄変動ゲームの終了時に遊技者に認識させることができる。なお、サブCPU32aは、規定当選回数などの情報を演出制御プログラムに基づき認識する。
また、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンがはずれリーチ演出用の変動パターン及びはずれ演出用の変動パターンの場合、可変表示器H2に飾図のはずれ図柄を確定的に停止表示させる。
次に、ランプ・音声制御基板33(サブCPU33a)が演出制御プログラムにしたがって実行する制御内容を説明する。
サブCPU33aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドで指示される変動パターンに対応する演出内容で枠ランプ16及びサイドランプ17の発光態様を制御するとともに、スピーカ18の音声出力態様を制御する。そして、サブCPU33aは、全図柄停止コマンドを入力すると、枠ランプ16及びサイドランプ17による発光演出及びスピーカ18の音声演出を終了させる。
次に、本実施形態のパチンコ機10において再抽選演出が行われる態様を図11及び図12にしたがって説明する。なお、図11及び図12では、一時的に停止表示される飾図の大当り図柄を「6」としている。また、図11及び図12に示す可変表示器H2の画像表示は、サブCPU33aが演出制御プログラムにしたがって制御する。
図11(a)に示すように、大当り図柄[666]が一時的に停止表示され、再抽選演出に移行すると、可変表示器H2には、再抽選演出の開始に伴って演出用ボタン27の操作を促す「PUSH」の文字画像IN1と、再抽選演出(タッチ演出)の演出内容を説明する「テストで80点以上とれば合格」の文字画像IN2が画像表示されるとともに、点数ボードTBも画像表示される。
そして、再抽選演出が開始し、遊技者が演出用ボタン27を操作することにより点数加算抽選に当選すると、図11(b)に示すように、可変表示器H2では、当選する毎に点数ボードTBが1つずつ点灯表示される。すなわち、点数が上がって行く様子が画像表示される。また、可変表示器H2では、再抽選演出の開始とともに、一時的に停止表示された大当り図柄[666]に加えて確変大当りを示す大当り図柄(この例では[777])が画像表示される。そして、可変表示器H2では、演出用ボタン27の操作が有効となる毎に確変大当りを示す大当り図柄[777]が非確変大当りを示す大当り図柄[666]を押し潰し、大当り図柄[666]を可変表示器H2の画面内から排除させる画像が表示される。すなわち、演出用ボタン27の操作に連動して画像表示が行われる。
その後、内部抽選で確変大当りが決定されている場合において点数加算抽選の当選回数が規定当選回数に達すると、図12(a)に示すように、可変表示器H2では、点数ボードTBの点数が「80点」を超えて確変大当りが報知される。また、可変表示器H2には、「確変確定」の文字画像IN3が画像表示され、確変大当りが報知される。その後、可変表示器H2では、変動パターンに定める変動時間の経過時に確変大当りを示す大当り図柄(この例の場合には[777])が確定的に停止表示されて確変大当りが確定する。そして、パチンコ機10は、大当り遊技に移行する。
一方、内部抽選で非確変大当りが決定されている場合には操作有効期間T1の終了により、図12(b)に示すように、可変表示器H2に「残念」の文字画像IN4が画像表示され、確変大当りに昇格しなかったことが報知される。なお、図12(b)には、点数ボードTBの点数が「65点」まで達した状態を示している。その後、可変表示器H2では、変動パターンに定める変動時間の経過時に非確変大当りを示す大当り図柄(この例の場合には[666])が確定的に停止表示されて非確変大当りが確定する。そして、パチンコ機10は、大当り遊技に移行する。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)点数加算抽選に当選したことを契機に当選確率を変動させることにより、当選回数や演出用ボタン27の操作回数などを記憶することなく前記当選確率を変動させることができる。そして、演出用ボタン27の操作が有効となる毎に点数加算抽選を必ず行うことを前提とし、当選回数が最大当選回数に達した場合には当選確率が零の抽選を行うことにより、演出用ボタン27の操作が有効となる毎に当選回数などを参照し、抽選を行うか否かの判定を行う場合に比して制御負担が抑制される。したがって、演出用ボタン27を用いて演出を行う場合であっても、制御負担を抑制することができる。
(2)振分けテーブルを記憶し、当選確率を変動させる場合には前記振分けテーブルから当選確率を導出することで、制御負担を抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 演出パターンS1〜S2の数を、複数を前提として増減させても良い。
○ 演出パターンS3を確変大当り時にも選択可能とし、大当り遊技中などにタッチ演出とは別の演出により確変大当りである旨を報知させるようにしてもよい。
○ 各振分けテーブルにおける振分数を変更しても良い。
○ 規定当選回数や最大当選回数を変更しても良い。
○ タッチ演出を大当り遊技中に行うようにしても良い。
○ タッチ演出をリーチ演出中に行うようにしても良い。
○ 振分けテーブルを設けずに、確率変動制御において当選確率を変更する際に複数種類の当選確率の中から抽選によって決定しても良い。
○ 統括制御基板31をなくし、主制御基板30と、表示制御基板32と、ランプ・音声制御基板33を主構成とした制御構成のパチンコ機で具体化しても良い。この場合、演出用ボタン27は、主制御基板30に接続しても良いし、表示制御基板32に接続しても良い。
○ 演出用ボタン27は、タッチセンサなど、他の構成に変更しても良い。また、演出用ボタン27の配置を変更しても良い。例えば、上球皿15の前面や左方に配置しても良い。
○ 図柄変動ゲームを特図のみを用いて行うようにしても良い。
○ タッチ演出を、時短状態が付与されるか否かを遊技者に報知する演出として具体化しても良い。
H1…特図表示器、H2…可変表示器、10…パチンコ遊技機、27…演出用ボタン、30…主制御基板、30a…メインCPU、30b…ROM、30c…RAM、31…統括制御基板、31a…統括CPU、31b…ROM、31c…RAM。