JP4613438B2 - ワーク切断方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はワーク切断方法に関し、より特定的には、磁石などの磁性部材を切断するために用いられる、ワーク切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のワークを切断するために、図6に示すようなZフィード型外周刃切断機であるワーク切断装置1が提案されている。
ワーク切断装置1では、ベッド2上に立設されたコラム3に一対のレール4aおよび4bが設けられ、レール4aおよび4bにスライダ5が摺動可能に装着される。スライダ5の前面には支持部6aおよび6bが設けられ、支持部6aと6bとによって回転軸7が回転可能に支持される。回転軸7には複数の切断刃ブロック8が装着される。各切断刃ブロック8は複数の切断刃9を含む。
【0003】
また、ベッド2上の切断刃ブロック8の真下には、断面V字状の凹部10を有するテーブル11が配置され、凹部10上に貼付板12が配置され、さらに貼付板12上に複数のワーク13がたとえば接着剤によって固定される。
そして、切断刃9を回転させながら下降させ、ワーク13が切断される。このとき、ワーク13に対して、クーラント供給部14によって斜め上方から、クーラント供給路15を通じて下方から(貼付板12の凹部10に設けられた供給口(図示せず)から上向きに)それぞれクーラントが吐出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなワーク切断装置1では、ワーク形状によっては、貼付板12に対するワーク13の接着面に接着剤が均一に塗布されないため、接着剤が十分に塗布されていないワーク13やワーク13を切断して得られるワークピースが切断刃回転時の切断刃9の変形または切断加工の負荷によって飛んで欠けることがあり、ワークピースの歩留まりの悪化を招いていた。
それゆえに、この発明の主たる目的は、ワークピースの歩留まりを向上できる、ワーク切断方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に記載のワーク切断方法は、切断すべきワークを加熱する加熱工程、加熱されたワークに固形状または液状の接着剤を付与した後、粉末状の接着剤を付与する付与工程、固形状または液状の接着剤および粉末状の接着剤が付与されたワークを貼付板に接着する接着工程、ワークが接着された状態の貼付板を切断装置に取り付け、ワークを切断装置によって切断する切断工程、およびワークを切断して得られたワークピースを貼付板から取り外す取り外し工程を備え、貼付板に対するワークの接着面の断面形状が凸状または丸みを帯びている
請求項2に記載のワーク切断方法は、請求項1に記載のワーク切断方法において、固形状または液状の接着剤および粉末状の接着剤は熱硬化性樹脂を含み、付与工程、接着工程、切断工程および取り外し工程において固形状または液状の接着剤および粉末状の接着剤は熱硬化しない温度内で用いられ、取り外し工程においてワークピースおよび貼付板はpH9〜11のアルカリ溶剤に浸漬されることを特徴とする。
【0006】
請求項3に記載のワーク切断方法は、請求項1または2に記載のワーク切断方法において、ワークが断面弓形形状であることを特徴とする
求項に記載のワーク切断方法は、請求項1からのいずれかに記載のワーク切断方法において、ワークが希土類磁石であることを特徴とする。
請求項に記載のワーク切断方法は、請求項1に記載のワーク切断方法において、固形状または液状の接着剤および粉末状の接着剤は熱硬化性樹脂を含み、付与工程および接着工程において固形状または液状の接着剤および粉末状の接着剤は熱硬化しない温度内で用いられることを特徴とする。
請求項に記載のワーク切断方法は、請求項1に記載のワーク切断方法において、貼付板に溝が形成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載のワーク切断方法では、加熱したワークに粉末状の接着剤を付与することによって、貼付板に対するワークの接着面に接着剤を均一に付与できるとともに、貼付後に粉末状の接着剤が溶けだしワーク接着部の周辺に盛り上がった接着膜を形成できる。したがって、ワークを貼付板にがたつきなく接着できるとともに高い接着強度を得ることができるので、切断時の加工負荷によるワークのぶれや飛び、ワークを切断して得られるワークピースの飛びを抑制できる。その結果、ワークピースの歩留まりを向上できる。なお、貼付板に対するワークの接着面の断面形状が凸状または丸みを帯びている場合には、貼付板に対するワークの接着面積が小さくなり切断加工終了間際にワークピースの飛びが発生することがある。しかし、請求項1に記載のワーク切断方法では、ワークと貼付板とを厚い接着膜で接着できるので、このようなワークであっても強い接着力を得ることができワークを良好に切断できる。
【0008】
請求項2に記載のワーク切断方法では、熱硬化性樹脂を含む接着剤を熱硬化させることなくホットメルト用接着剤として用いる。すなわち、粉末状の接着剤をワークへ付与する付与工程以降、接着剤を熱硬化する温度にまで加熱することなく所定温度以下で処理する。すると、接着時には貼付板およびワークの余熱によって接着剤は溶けだしワーク接着部の周辺に厚い接着膜を形成する。その後、ワークの温度低下に伴って、接着剤は過度に硬化することなく切断時に貼付板からワークが外れないことを保証できる程度にまで適度に硬化して、強い接着力が得られる。したがって、切断時においてワークを安定して切断できるとともに、切断後の取り外し工程においても、pH9〜11程度のアルカリ溶剤によって接着剤をワークピースから容易に剥がすことができる。
【0009】
たとえばワークが断面弓形形状であると、貼付板に対するワークの接着面積が小さくなり十分な接着力を得ることができず切断加工終了間際にワークピースの飛びが発生することがある。しかし、請求項3に記載のワーク切断方法では、ワークと貼付板とを厚い接着膜で接着できるので、このようなワークであっても強い接着力を得ることができワークを良好に切断できる
【0010】
さらに、ワークが硬くて脆い希土類磁石の場合には、切断作業終了間際に接着むらによる接着強度不足によってワークピースが飛んでしまい切断時に他のワークピースや切断刃にチッピングが発生することがある。そのため、ワークピースの歩留まりが悪化し切断刃の寿命が短くなるという問題点があった。しかし、請求項に記載のワーク切断方法では、脆性のワークであっても貼付板上にがたつきなくかつ高い接着強度で固定できるので、切断時にワークや切断刃のチッピングをおこすことなくワークを良好に切断でき、ワークピースの歩留まりを改善できかつ切断刃の寿命を長くできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。
図1を参照して、この発明の一実施形態のワーク切断方法について説明する。
まず、図1(a)に示すように、貼付板12およびワーク13がたとえば150℃で15分間加熱される。
つぎに、貼付板12およびワーク13に固形状の接着剤がワーク13に、加熱されたワーク13の余熱によって溶かされながら塗布され、さらに、図1(b)に示すように、ワーク13の接着面に粉末状の接着剤16が塗される。
【0012】
ここで、貼付板12はたとえばカーボンからなり、ワーク13としては、断面弓形形状をしたボイスコイルモータ用R−Fe−B系希土類磁石が用いられる。
粉末状の接着剤16および固形状の接着剤には、熱硬化性樹脂を含み仮止用として好適なホットメルトタイプでありかつ強い接着力を有する接着剤、それぞれたとえば日化精工社製アドフィックスパウダ(商品名:ADFIX−PH)および同社製アドフィックスが用いられる。これらの樹脂は熱硬化を始める温度より低い100℃〜150℃程度で溶融し始める。したがって、固形状の接着剤は貼付板12およびワーク13の余熱によって溶かされて液状になる。なお、固形状ではなく液状の同種接着剤が貼付板12およびワーク13に塗布されてもよい。
【0013】
ついで、図1(c)に示すように、粉末状の接着剤16が塗された複数のワーク13が、接着剤が塗布された貼付板12上に接着される。このとき、貼付板12およびワーク13はともに余熱を有しているので、粉末状の接着剤16が溶け出してワーク13の側面に沿って下降していき、貼付板12とワーク13との接着部に溜まる。したがって、接着膜20a(図3参照)が厚くなり、貼付板12とワーク13との接着力が強くなる。なお、貼付板12およびワーク13の温度低下に伴って接着膜20aは硬化していくが、取り外し時の接着剤の剥離性を重視するため切断時に貼付板12からワーク13が外れないことを保証できる程度にまで、接着膜20aは硬化すれば足りる。この点からも上述の熱硬化性樹脂を含む仮止用ホットメルトタイプの接着剤が適する。
そして、図1(d)に示すように、ワーク13が接着された状態の貼付板12が切断装置の所定位置に取り付けられ、切断装置の回転する切断刃によってワーク13が切断加工される。
ここでは、切断装置としてたとえば周知の外周刃切断機が用いられる。
【0014】
その後、図1(e)に示すように、ワーク13を切断加工して得られたワークピース13aが接着されたままの貼付板12が、槽17内の溶剤18に浸漬され、接着剤が剥離されてワークピース13aが貼付板12から取り外される。
ここで用いられる溶剤18としては、加工後の発錆を防ぐためのたとえば油等の防錆剤が水に添加された、pHが9〜11のアルカリ濃度のアルカリ溶剤(たとえば10%溶液)が用いられる。
【0015】
このようなワーク切断方法によれば、粉末状の接着剤16を用いることによって、貼付板12に対するワーク13の接着面に接着剤を均一に付与でき、ワーク接着部の周辺に盛り上がった厚い接着膜20aを形成できる。したがって、ワーク13を貼付板12にがたつきなく接着できるとともに高い接着強度を得ることができるので、切断時の加工負荷によるワーク13のぶれや飛び、ワーク13を切断して得られるワークピース13aの飛びを抑制できる。その結果、ワークピース13aの歩留まりを向上できる。
【0016】
このワーク切断方法は、溝19(図2および図3参照)が形成された貼付板12を繰り返し使用する場合に特に有効となる。
すなわち、一般に、外周刃切断機で切断加工を行うと、図2に示すように貼付板12に溝19が形成される。このように溝19が形成された貼付板12に繰り返しワーク13を貼り付ける場合、ワーク13を貼付板12の溝19以外の部分に接着膜20によって貼り付けなければならないので、通常、貼付板12とワーク13との接触面積が狭くなりワーク13の接着力が弱くなってしまい、切断時にワーク13が飛びやすい状況にあった。
【0017】
しかし、このワーク切断方法によれば、ワーク13に塗した粉末状の接着剤16が貼付板12およびワーク13の余熱によって溶け出しワーク13の表面に沿って下降するので、図3に示すように、貼付板12とワーク13との間に厚い接着膜20aを形成することができる。また、接着剤16として用いられるホットメルトタイプの樹脂は、経時変化が少なく常時安定した強い接着力を有しているので、貼付板12とワーク13との接着力を強くできる。したがって、このワーク切断方法によれば、切断時のワーク13の飛びを抑制でき、たとえ切断に30分以上要するZフィード型外周刃切断機であってもワーク13を安定して切断できる。
【0018】
また、接着剤の剥離性とワーク13の接着性とを考慮して、熱硬化性樹脂を含む接着剤を熱硬化する温度にまで加熱することなく所定温度(たとえば180℃)以下で処理することによって、接着剤を必要以上に硬化させることなく切断時に貼付板12からワーク13が外れないことを保証できる程度にまで適度に硬化させて用いる。したがって、ワークピース13aが接着された状態の貼付板12を溶剤18に浸漬させることによって接着剤を容易に剥離でき、貼付板12からワークピース13aを容易に取り外すことができる。特に、表面がざらついた焼結体である希土類磁石をワーク13として用いる場合であっても接着剤を容易に剥離でき、効果的である。
また、溶剤18として用いられるアルカリ溶剤のpHは9〜11とそれほど高くない。したがって、溶剤18の処理には、中和剤を使用せず、防錆剤(たとえば油)を養分とする微生物を含んだ水系の洗浄剤を用いる。この水系の洗浄剤を、多層に分かれた槽に溜め、微生物によって防錆剤を分解(防錆剤が油の場合にはCO2とO2とに分解)させるので、溶剤18の処理においても環境汚染の恐れがない。
【0019】
さらに、ワーク13が、上述のようにたとえば断面弓形形状である場合や貼付板12に対するワーク13の接着面の断面形状が凸状または丸みを帯びている場合には、貼付板12に対するワーク13の接着面積が小さくなり十分な接着力を得ることができず、切断加工終了間際にワークピース13aの飛びが発生することがある。しかし、このワーク切断方法によれば、加熱されたワーク13の余熱で粉末状の接着剤16が溶けて貼付板12とワーク13とを厚い接着膜20aで接着できるので、強い接着力でワーク13を保持することができワーク13を良好に切断できる。
【0020】
また、ワーク13として用いられるR−Fe−B系希土類磁石は、硬い主相と粘りがあるR−rich相とを含み、脆い性質を有する。したがって、切断作業終了間際に接着むらによる接着強度不足によってワークピース13aが飛んでしまい切断時に他のワークピース13aや切断刃にチッピングが発生することがある。しかし、このワーク切断方法によれば、ワーク13を貼付板12に強く接着できるので、ワークピース13aの飛びやワーク13同士、ワーク13と切断刃との接触等によるワーク13、ワークピース13aおよび切断刃のチッピングが発生しなくなる。したがって、ワークピース13aの歩留まりを改善できかつ切断刃の寿命を長くできる。
【0021】
ついで、この発明の一実験例について説明する。
実験条件を表1に示す。
【0022】
【表1】
Figure 0004613438
【0023】
表1に示すように、切断すべきワーク13として断面弓形形状をしたR−Fe−B系希土類磁石、切断装置として図6に示すZフィード型外周刃切断機であるワーク切断装置1がそれぞれ用いられた。各切断刃ブロック8は、15枚の切断刃9を有し各切断刃9間にスペーサが介挿されたものであり、切断刃9は、円板状の基板と基板の外周に設けられた刃先とを含み、基板は超硬、刃先は人造ダイヤモンドの砥粒とレジンのボンドとから構成されたものであった。切断刃9の切り込み速度は30mm/min、回転速度は2000m/minであった。クーラント供給部14からのクーラントの吐出量は50リットル/min〜100リットル/min、吐出圧力は200kPa〜400kPaであり、クーラント供給路15を通じてのクーラントの吐出量は20リットル/min〜30リットル/min、吐出圧力は200kPa〜300kPaであった。
【0024】
このような条件下で、ワーク13に固形状の接着剤を余熱によって溶かして塗布しさらに粉末状の接着剤16を塗した後ワーク13を貼付板12に接着した本件発明と、ワーク13に固形状の接着剤を余熱によって溶かして塗布しそのままワーク13を貼付板12に接着した比較例とのそれぞれについて、切断加工時のワークピース13aの飛び数および欠けの発生率を求め、図4に示すような結果が得られた。ここで、粉末状の接着剤16および固形状の接着剤としては、それぞれ、日化精工社製アドフィックスパウダおよび同社製アドフィックスが用いられた。また、ワークピース13aの数は、本件発明では40726個、比較例では89163個であった。
図4からわかるように、本件発明によれば比較例より大幅にワークピース13aの飛び数および欠けの発生率を改善できた。
また、この発明は、ワーク切断装置としてワイヤソー装置を用いる場合にも適用できる。
【0025】
この場合のワーク切断方法を図5を参照して説明する。
まず、図5(a)に示すように、貼付板12aおよびワーク21が加熱される。
ついで、貼付板12aおよびワーク21には固形状の接着剤が塗布され、さらに、図5(b)に示すように、ワーク21の接着面(外周面)に粉末状の接着剤16aが塗される。
ここで、ワーク21としては、リング状のR−Fe−B系希土類磁石が用いられる。固形状の接着剤および粉末状の接着剤16aとしては、図1の実施形態と同様の接着剤が用いられてもよい。
【0026】
つぎに、図5(c)に示すように、粉末状の接着剤16aが塗された複数のワーク21が、接着剤が塗布された貼付板12a上に積層的に接着される。このとき、貼付板12aおよびワーク21の余熱によって粉末状の接着剤16aが溶け出して貼付板12aとワーク21との接着部やワーク21同士の接着部に溜まり接着膜が厚くなり、ワーク21と接着膜との接着面積も広くなる結果、貼付板12aとワーク21との間およびワーク21同士の接着力が強くなる。
そして、図5(d)に示すように、ワーク21が接着された状態の貼付板12aが切断装置の所定位置に取り付けられ、切断装置の回転するワイヤソーによってワーク21が切断加工される。
【0027】
その後、図5(e)に示すように、ワーク21を切断加工して得られたワークピース21aが接着されたままの貼付板12aが、槽17a内の溶剤18aに浸漬され、接着剤が剥離されてワークピース21aが貼付板12aから取り外される。溶剤18aには溶剤18と同じものが用いられてもよい。
このようなワーク切断方法によれば、図1に示す場合と同様の効果が得られる。また、切断中のワーク21の移動・ワークピース21aの飛びによるワイヤソーへの負荷がなくなるためワイヤ断線やメインローラの破損を防ぐ効果もある。さらに、加熱したリング状のワーク21の表面に粉末状の接着剤16aを塗すことによって、固形状の接着剤のみをワーク21の表面に塗布する場合に比べて、ワーク21を積み上げて接着するために必要な均一の厚みの接着膜を容易に形成できる。
【0028】
上述のようにこの発明によれば、ワークの形状に拘わらず高い接着強度にてワークを固定できるので、上述したようなワーク切断装置を用いて一度に大量のワークを切断する場合でも、精度よくかつチッピングなどの欠けがなく切断加工することができる。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されず、任意のワーク切断装置に適用できる。
また、この発明は、偏平なリング形状、ブロック形状、異形状などのさまざまな形状のワークに適用できる。
【0029】
【発明の効果】
この発明によれば、ワークを貼付板にがたつきなく接着できるとともに高い接着強度を得ることができるので、切断時の加工負荷によるワークのぶれや飛び、ワークを切断して得られるワークピースの飛びを抑制できる。その結果、ワークピースの歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す工程図である。
【図2】従来技術における貼付板とワークとの接着状態を示す図解図である。
【図3】この発明による貼付板とワークとの接着状態を示す図解図である。
【図4】実験結果の一例を示すテーブルである。
【図5】この発明の他の実施形態を示す工程図である。
【図6】外周刃切断機の一例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1 ワーク切断装置
8 切断刃ブロック
9 切断刃
12,12a 貼付板
13,21 ワーク
13a,21a ワークピース
16,16a 接着剤
17,17a 槽
18,18a 溶剤
20,20a 接着膜

Claims (6)

  1. 切断すべきワークを加熱する加熱工程、
    加熱された前記ワークに固形状または液状の接着剤を付与した後、粉末状の接着剤を付与する付与工程、
    前記固形状または液状の接着剤および前記粉末状の接着剤が付与されたワークを貼付板に接着する接着工程、
    前記ワークが接着された状態の前記貼付板を切断装置に取り付け、前記ワークを前記切断装置によって切断する切断工程、および
    前記ワークを切断して得られたワークピースを前記貼付板から取り外す取り外し工程を備え
    前記貼付板に対する前記ワークの接着面の断面形状が凸状または丸みを帯びている、ワーク切断方法。
  2. 前記固形状または液状の接着剤および前記粉末状の接着剤は熱硬化性樹脂を含み、
    前記付与工程、前記接着工程、前記切断工程および前記取り外し工程において前記固形状または液状の接着剤および前記粉末状の接着剤は熱硬化しない温度内で用いられ、
    前記取り外し工程において前記ワークピースおよび前記貼付板はpH9〜11のアルカリ溶剤に浸漬される、請求項1に記載のワーク切断方法。
  3. 前記ワークが断面弓形形状である、請求項1または2に記載のワーク切断方法。
  4. 前記ワークが希土類磁石である、請求項1からのいずれかに記載のワーク切断方法。
  5. 前記固形状または液状の接着剤および前記粉末状の接着剤は熱硬化性樹脂を含み、前記付与工程および前記接着工程において前記固形状または液状の接着剤および前記粉末状の接着剤は熱硬化しない温度内で用いられる、請求項1に記載のワーク切断方法。
  6. 前記貼付板に溝が形成されている、請求項1に記載のワーク切断方法。
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