JP2002018725A - 研磨砥石の製造方法 - Google Patents

研磨砥石の製造方法

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JP2002018725A
JP2002018725A JP2000209308A JP2000209308A JP2002018725A JP 2002018725 A JP2002018725 A JP 2002018725A JP 2000209308 A JP2000209308 A JP 2000209308A JP 2000209308 A JP2000209308 A JP 2000209308A JP 2002018725 A JP2002018725 A JP 2002018725A
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grinding wheel
abrasive
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polishing
abrasive particles
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Takao Watanabe
孝夫 渡辺
Yuji Sakai
裕司 坂井
Masaki Shimizu
正樹 清水
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 研磨面のチップポケットを簡単かつ十分に確
保することができ、研磨面の砥粒密度を任意に設定する
ことができる研磨砥石の製造方法を得ること。 【構成】 砥粒粒子と非砥粒粒子とを混合した電着混合
物を、製造すべき研磨砥石と凹凸の関係をなす形状に加
工した転写型上に載せ、この転写型上に金属層を電着し
て、電着金属層内に電着混合物を埋め込む。その後、砥
石基材を電着金属層に接合して研磨砥石を形成するとと
もに、該研磨砥石を転写型から離型し、この研磨砥石表
面から非砥粒粒子のみを機械的手段と化学的手段の少な
くとも一方によって除去する研磨砥石の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、研磨砥石の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】研磨砥石は、一般に、砥石
基材先端の研磨部に砥粒層を形成している。このような
研磨砥石の砥粒層は一般に、隣り合う砥粒同士が密着し
ている。そのため、加工時に発生する屑や加工液の排出
などをするためのチップポケット(砥粒間に形成される
空間)が形成されにくい。このチップポケットが不足す
ると、加工後の屑が研磨面から排出されにくくなり研磨
効率が悪くなる。また、砥粒に大きいすくい角が形成さ
れにくく、高い切削(研削)能力が得にくい。
【0003】
【発明の目的】本発明は、以上の従来の問題点に鑑み、
研磨面のチップポケットを簡単かつ十分に確保すること
ができ、研磨面の砥粒密度を任意に設定することができ
る研磨砥石の製造方法を得ることを目的とする。
【0004】
【発明の概要】本発明の研磨砥石の製造方法は、砥粒粒
子と非砥粒粒子とを混合して電着混合物を得るステッ
プ;製造すべき研磨砥石と凹凸の関係をなす形状に加工
した転写型上に電着混合物を載せるステップ;この転写
型上に金属層を電着し、この金属層内に電着混合物を埋
め込むステップ;砥石基材を上記金属層に接合して研磨
砥石を形成するとともに、該研磨砥石を転写型から離型
するステップ;及びこの研磨砥石表面から非砥粒粒子の
みを機械的手段と化学的手段の少なくとも一方によって
除去するステップ;を有することを特徴としている。こ
の方法によると、研磨砥石の表面に電着した砥粒粒子と
非砥粒粒子の混合物から非砥粒粒子のみが除去されるた
め、該非砥粒粒子が存在していた部分にチップポケット
が形成される。
【0005】非砥粒粒子としては、例えば、アクリル樹
脂、ガラスビーズ、球形シリカ等の非導電性粒子のいず
れか1種以上のいずれか1種以上を使用することができ
る。
【0006】砥粒粒子と非砥粒粒子の混合比を、1:1
〜1:3とすると、好適にチップポケットを形成するこ
とがができる。また、形成するチップポケットに応じ
て、砥粒粒子の径と非砥粒粒子の径の比は、1:1〜
1:2とすることができる。
【0007】機械的手段としては、例えばマイクロブラ
スト加工とすることができる。また、化学的手段として
は、例えば溶媒による溶解とすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明方法によって製造
する研磨砥石10の完成状態の一例を示す模式断面図で
ある。この研磨砥石10は、台金(砥石基材)11と、
この台金11の先端の研磨部10aの表面に形成したダ
イヤモンド砥粒層12とを有する。このダイヤモンド砥
粒層12中のダイヤモンド砥粒13の間には、図2に示
すように、チップポケット(隙間)が形成されていて、
研磨の際、加工液が流れやすく、発生する屑が排出しや
すくなっている。研磨部10aは、この例では凸球面で
ある。
【0009】このような研磨砥石10を製造する本発明
の製造方法の実施形態を以下に説明する。まず、ダイヤ
モンド砥粒(砥粒粒子)13とアクリル樹脂粒子(非砥
粒粒子)14を略均一に混合し電着混合物を得る。ダイ
ヤモンド砥粒13とアクリル樹脂粒子14の混合比は、
形成すべきダイヤモンド砥粒層12の砥粒又はチップポ
ケットの密度に応じて1:1〜1:3とする。
【0010】一方、研磨砥石10の研磨部10aと凹凸
の関係をなす凹球面からなる凹部15aを有する導電性
の転写型15(図3)を用意し、この凹部15aに離型
剤を塗布する。これは、後の工程で転写型15から台金
11の離型を容易にするためである。
【0011】離型剤を塗布したこの転写型15の凹部1
5aに、図4に示すように、ダイヤモンド砥粒13とア
クリル樹脂粒子14の上記電着混合物を略均一に載せ
る。この電着混合物を有する転写型15を次に、図5に
示すように、電着浴槽(メッキ浴槽)16に浸漬する。
電着浴槽16には、電解液(硫酸ニッケルなどのニッケ
ル化合物の水溶液)19が満たされていて、電解液19
中において、外部に設けられた直流電源21からの陰極
配線を転写型15に、陽極配線をニッケル板23に接続
する。この状態で直流電源21から直流電流を流すと、
陽極では酸化反応、陰極では還元反応が起こり、陰極に
接続された転写型15にニッケルが電着(メッキ)さ
れ、図6に示すように、ニッケル電着層(電着金属層)
25が形成される。ニッケル電着層25が形成される
と、ダイヤモンド砥粒13とアクリル樹脂粒子14が該
ニッケル電着層25に埋め込み固定される。
【0012】次に、転写型15のニッケル電着層25上
に接着剤を塗布し、台金11を接着する。台金11とニ
ッケル電着層25の接着が完了後、台金11を転写型1
5から離型する。このとき、離型剤が塗布され剥がれ易
い凹部15aとニッケル電着層25の境界で、台金11
と転写型15とが離型される。離型した台金11の研磨
部10aには、図7に示すように、ダイヤモンド砥粒1
3とアクリル樹脂粒子14が埋め込まれたニッケル電着
層25が露出している。18は台金11とニッケル電着
層25を接着する接着剤層である。
【0013】次に、離型した台金11の研磨部10aに
マイクロブラスト加工を施し、アクリル樹脂粒子14を
粉砕し除去する。このとき、ダイヤモンド砥粒13は高
硬度のため粉砕されない。さらに、台金11をメチレン
クロライドやジエチルエーテル(溶媒)に浸漬する。す
ると、残存したアクリル樹脂粒子14が溶解し、アクリ
ル樹脂粒子14が存在していた部分がチップポケットと
なり、図2に示すダイヤモンド砥粒層12が形成された
研磨砥石10が得られる。
【0014】研磨砥石10のダイヤモンド砥粒層12は
転写型15の凹面15aの形状に沿って形成されている
ので、ダイヤモンド砥粒層12の先端は巨視的に見て凹
面15aの形状に沿った正しい形状をしている。
【0015】以上の実施形態では、砥粒粒子と混合する
非砥粒粒子としてアクリル樹脂粒子を用いたが、非砥粒
粒子としては、この他、球形シリカ、ガラスビーズ等の
非導電性粒子を使用することができる。これらの非砥粒
粒子は、砥粒粒子と非砥粒粒子が混合されて存在する研
磨部10aに対し、マイクロブラスト加工などの機械的
手段、又は/及び溶媒による溶解などの化学的手段を施
したとき、砥粒粒子は除去されることなく、非砥粒粒子
だけが除去される材料を選択する。中でも、比較的低硬
度の球体シリカやガラスビーズを使用するとマイクロブ
ラスト加工のみによってそれらを除去可能であり効率が
良い。
【0016】また、以上の実施形態では、ダイヤモンド
砥粒13とアクリル樹脂粒子14の混合比を適宜設定さ
せることによって、砥粒又はチップポケットの密度を簡
単に設定することができる。ダイヤモンド砥粒13の径
とアクリル樹脂粒子14の径の比は、1:1〜1:2と
することが好ましい。
【0017】本発明方法によれば、砥粒径の大小によら
ず、任意の密度、大きさのチップポケットを形成するこ
とができ、目詰まりを遅らせることができる。
【0018】以上の実施形態では、転写型15に電着す
る金属としてニッケルを使用したが、ニッケルの他に、
銅等の金属を使用することができる。また、砥粒とし
て、ダイヤモンド砥粒を使用したが、ダイヤモンド砥粒
の他に、立方晶窒化ホウ素(CBN)等からなる砥粒を
使用することができる。台金11と転写型15とは、接
着剤以外にも、はんだ付けやロー付けなどによって接合
することが可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明の研磨砥石の製造方法によれば、
研磨砥石の研磨面のチップポケットを簡単かつ十分に確
保することができ、研磨面の砥粒密度を任意に設定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による研磨砥石の製造方法によって形成
する研磨砥石の形状例を示す断面図である。
【図2】同研磨砥石の研磨部を拡大して示す模式断面図
である。
【図3】本発明の研磨砥石の製造方法に用いる転写型の
一例を示す平面図(A)と縦断面図(B)である。
【図4】図3の転写型にダイヤモンド砥粒とアクリル樹
脂粒子との電着混合物を載せた状態を示す模式断面図で
ある。
【図5】転写型に対して電着を施す電着浴槽の模式断面
図である。
【図6】図4の転写型にニッケルを電着した状態を示す
模式断面図である。
【図7】転写型から離型した台金の研磨部を拡大して示
す模式断面図である。
【符号の説明】
10 研磨砥石 11 台金(砥石基材) 12 ダイヤモンド砥粒層 13 ダイヤモンド砥粒(砥粒粒子) 14 アクリル樹脂粒子(非砥粒粒子) 15 転写型 16 電着浴槽 19 電解液 21 直流電源 23 ニッケル板 25 ニッケル電着層(電着金属層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 正樹 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 Fターム(参考) 3C063 AA02 AB05 BA02 BA24 BA37 BB02 BC02 BD04 BG03 BH07 CC12 FF20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥粒粒子と非砥粒粒子とを混合して電着
    混合物を得るステップ;製造すべき研磨砥石と凹凸の関
    係をなす形状に加工した転写型上に上記電着混合物を載
    せるステップ;この転写型上に金属層を電着し、この電
    着金属層内に上記電着混合物を埋め込むステップ;砥石
    基材を上記電着金属層に接合して研磨砥石を形成すると
    ともに、該研磨砥石を転写型から離型するステップ;及
    びこの研磨砥石表面から上記非砥粒粒子のみを機械的手
    段と化学的手段の少なくとも一方によって除去するステ
    ップ;を有することを特徴とする研磨砥石の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研磨砥石の製造方法にお
    いて、上記非砥粒粒子は、アクリル樹脂、ガラスビー
    ズ、球形シリカ等の非導電性粒子のいずれか1種以上か
    らなる研磨砥石の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の製造方法におい
    て、上記砥粒粒子と上記非砥粒粒子の混合比は、1:1
    〜1:3である研磨砥石の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項記載の
    製造方法において、上記砥粒粒子の径と上記非砥粒粒子
    の径の比は、1:1〜1:2である研磨砥石の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
    製造方法において、上記機械的手段はマイクロブラスト
    加工である研磨砥石の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項記載の
    製造方法において、上記化学的手段は溶媒による溶解で
    ある研磨砥石の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009154249A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Satake Corp 精穀用研削砥石とその製造方法
JP2010234493A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Honda Motor Co Ltd 砥石の製造方法
CN103406840A (zh) * 2013-07-12 2013-11-27 上海川禾实业发展有限公司 一种金相用磁吸研磨盘的制备方法
CN114393524A (zh) * 2022-01-25 2022-04-26 江阴市方鸿超硬工具有限公司 一种高硬度钎焊金刚石砂轮及其加工工艺

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