JP4610899B2 - カルバミン酸2−(置換フェニル)−2−ヒドロキシ−エチルの製造方法 - Google Patents

カルバミン酸2−(置換フェニル)−2−ヒドロキシ−エチルの製造方法 Download PDF

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Description

発明の簡単な説明
本発明は、(S)−(+)−2−(置換フェニル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバメートの新規な製造方法およびこの方法で用いる新規な中間体に関する。本発明は、更に、前記カルバメートの同質異像形態にも関する。
カルバミン酸2−(置換フェニル)−2−ヒドロキシ−エチルおよびこれの異性体が中枢神経系の障害、特に痙攣、てんかん、発作、筋痙攣、神経障害痛および偏頭痛の治療で用いるに有用な化合物であるとして特許文献1および特許文献2(これは特許文献3に相当する)に記述されている。このような化合物はベンジルの位置に不斉炭素原子を有し、それは、フェニル環に隣接する脂肪炭素原子である。前記不斉炭素原子は好適にはS形態である。このようなカルバメートの中で好適な化合物は(S)−(+)−2−(2−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバメートであり、この化合物はまたRWJ−333369とも呼ばれる。ハロゲン置換2−フェニル−1,2−エタンジオールのカルバメートのそのような形態および同様な光学的に高純度の形態が特許文献4および特許文献5に記述されている。
米国特許第5,698,588号 米国特許第5,854,283号 WO−97/26241 米国特許第6,127,412号 米国特許第6,103,759号
このような化合物の調製は、適切に置換されているフェニル−1,2−エタンジオールとジメチルカーボネートを反応させて相当するフェニル−1,2−エタンジオールカーボネートを生じさせた後にそれを適切なアミンと反応させることで行われているが、その結果としてもたらされるカルバメートは2種類の幾何異性体形態(regioisomeric forms)で存在し、それらをカラムクロマトグラフィーで分離する必要がある。鏡像異性体的に高純度の出発材料を用いて出発することで立体異性体的に高純度の化合物を調製することも同様に行われた。そのような方法では結果として2種類の幾何異性体生成物の混合物がもたらされ、その中の一方を除去する必要があることから、収率にとって否定的な影響が生じる。最終生成物の両方の幾何異性体をクロマトグラフィーで分離することが行われたが、これは特に大規模生産の時には厄介な手順である。
本発明の1つの目的は、そのような分離段階を回避しかつ付随して起こる望まれない幾何異性体の損失を回避するばかりでなくまた高い純度、特に鏡像異性体的に高い純度の最終生成物を高い収率でもたらす方法を提供することにある。さらなる目的は、製造が容易であるか或は商業的に入手可能な出発材料を用いる方法を提供することで大量生産バッチサイズにスケールアップ可能である方法を提供することにある。本発明のさらなる目的は、費用効果的でありかつ有害な副生成物も除去が困難な副生成物ももたらさない方法を提供することにある。本発明の別の目的は、精製段階の数が限られている方法、特に中間体の数種または全部を精製する必要のない方法を提供することにある。さらなる目的は、出発材料も溶媒も余分に用いる必要のない方法を提供することにある。
本発明の方法を用いてそのような目的を達成する。
薬剤物質(また活性薬剤とも呼ぶ)は同質異像形態で存在する可能性がある。ほとんど全てのケースで、個々の同質異像形態は、特定の同質異像形態に存在しない活性材料とは異なるか或は別の同質異像形態の活性材料とは異なる特性を有する。溶解性、安定性、流動性、取り扱い性、圧縮性などに関する特性が異なる。このような差によって今度はそのような活性材料から作られる調剤の特性が影響を受けるばかりでなくそれの最終的または完成投薬形態も影響を受けることが知られている。いろいろな国で薬剤認可の責任を負っている当局は、各薬剤製品に使用されている活性材料の完全な特徴付けを要求しており、そのような特徴付けには同質異像形態の識別および制御が含まれる。同質異像形態が最終製品に存在する場合、薬剤を認可する当局は、活性物質の製造で同質異像形態が存在する時には個々のいろいろな同質異像形態のパーセントがバッチ間で一定でありかつ薬剤物質認可仕様の範囲内であるように合成工程を制御することを最小限要求する。合成工程を制御しないと、所定同質異像形態のパーセントが変動し、従って、活性物質の特性および最終薬剤製品の特性に影響が生じ、その結果として、もはや薬剤認可の仕様に合致しないくなってしまう。従って、合成工程仕様および最終製品に健全な制御が要求され、特に存在する同質異像形態の量が一定であることに関して健全な制御が要求される。
数多くの活性物質は同質異像形態を示さず、新規な化学的活性材料に同質異像形態が存在するか否かを予測するのは容易ではない。工程パラメーターが変わると結果として最終製品に存在する同質異像形態の割合も変わる可能性があり、このことは、この上で説明したように望ましいことではない。従って、同質異像形態の存在を認識することとそれらの特徴付けを行うことは達成するに非常に望ましい目標である。
極めて予想外に、(S)−(+)−2−(置換フェニル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバメートは単離可能で特徴付け可能な同質異像形態として存在することをここに見いだした。本発明は、追加的面として、そのような同質異像形態を実用的かつ再現可能な様式で製造する方法を提供する。
(発明の要約)
本発明は、式(I):
Figure 0004610899
[式中、
Rは、ハロであり、
およびRは、独立して、水素、または場合によりフェニルもしくは置換フェニルで置換されていてもよいC1−4アルキルであり、ここで、置換フェニルの置換基はハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシ、アミノ、ニトロおよびシアノから選択される]
で表される化合物を製造する方法に関し、この方法は、
(a)式:
Figure 0004610899
[式中、
Pは、適切なアルコール保護基(alcohol−protecting group)であり、
は、C1−4アルキルである]
で表されるエステルにエステルからアルコールを生じさせる適切な還元剤(ester−to−alcohol reducing agent)を用いた還元を受けさせることで式:
Figure 0004610899
で表されるアルコールを得、
(b)前記式(III)で表される化合物を式
Figure 0004610899
[式中、XおよびYは、適切な脱離基である]
で表されるカルボニル化合物と反応させ、そして次に式
Figure 0004610899
で表されるアミンと反応させることで、式:
Figure 0004610899
で表される化合物を得、
(c)保護基Pを除去することで、式(I)で表される化合物を得る、
ことを特徴とする。
ある場合には、置換基R、RおよびRの中の1つ以上が不斉炭素原子を有する可能性があり、従って、前記式(I)で表される化合物は立体異性体形態で存在する可能性がある。そのような立体異性体形態を本発明の範囲内に包含させることを意図する。
式(I)で表される好適な化合物は、Rが2−クロロでありそしてRおよびRが水素である化合物である。
基Pは適切なアルコール保護基である。好適な基Pはエーテル型の基である。特に好適な保護基Pは2−(2−メトキシ)プロピルである。
本方法の好適な実施では、式(IV)で表されるカルボニル化合物を1,1’−カルボニル−ジイミダゾールおよびフェニルクロロホルミエート(chloroformiate)から選択する。
本方法の特別な実施はRがメチルである実施である。
本方法の別の特別な実施は、前記エステルからアルコールを生じさせる適切な還元剤が金属の水素化物または複合金属の水素化物である実施である。
本発明は、さらなる面において、式
Figure 0004610899
[式中、
R、RおよびRは、請求項1または2で定義した通りであり、そしてPは、適切なヒドロキシ保護基である]
で表される化合物に関する。
本発明は、別の面において、式
Figure 0004610899
[式中、
Rは、請求項1または2で定義した通りであり、そしてPは、適切なヒドロキシ保護基である]
で表される化合物に関する。
本発明は、更に別の面において、式
Figure 0004610899
[式中、
Rは、請求項1または2で定義した通りであり、Rは、C1−4アルキルであり、そしてPは、適切なヒドロキシ保護基である]
で表される化合物に関する。
Pが2−(2−メトキシ)プロピルである前記式(IV)、(III)または(II)で表される化合物が好適である。
また、Rがメチルである前記式(II)で表される化合物も好適である。
本発明は、更に別の面において、この上に概略を示した如き工程段階(a)および(b)を伴うことを特徴とする式(VI)で表される化合物の製造方法にも関する。
本発明は、更に別の面において、この上に概略を示した如き工程段階(a)を伴うことを特徴とする式(III)で表される化合物の製造方法にも関する。
本発明は、更に別の面において、本明細書の以下に概略を示す如き工程段階(d)および(e)を伴うことを特徴とする式(II)で表される化合物の製造方法にも関する。
本発明は、更に、本明細書の以下に概略を示す如き工程段階(d)および(e)そしてこの上に概略を示した如き工程段階(a)、(b)および(c)を伴うことを特徴とする式(I)で表される化合物の製造方法も提供する。
本発明は、さらなる面において、(S)−(+)−2−(置換フェニル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバメートの同質異像形態の存在に関する。本発明は、特に、化合物であるカルバミン酸2−(2−クロロフェニル)−2−(2−(2−メトキシ)プロピル)−エチルの2種類の同質異性形態に関する。
本発明は、また、そのような新規な同質異性形態を生じさせる方法にも関する。
(発明の詳細な説明)
本発明の主題は、この上に概略を示した如き式(I)で表される化合物の製造方法、そして本明細書の上に示しかつ定義した如き式(II)、(III)、(IV)および(V)で表される中間体である。
Rが2−クロロでありそしてRおよびRが水素である本明細書に定義する如き化合物および中間体が好適である。置換基が後者の意味を有する式(I)で表される化合物をまた「RWJ−333369」とも呼び、これは構造式:
Figure 0004610899
で表され得る。
用語「ハロゲン」はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを指す。
「C1−4アルキル」は、炭素原子数が1から4の直鎖および分枝鎖飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピルなどを定義するものである。
「C1−4アルキルオキシ」は、酸素原子と結合しているC1−4アルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、1−プロポキシ、2−プロポキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシなどを定義するものである。
「置換フェニル」は、この上に概略を示した置換基で置換されているフェニルである。置換フェニルが有する置換基の数は好適には1、2または3である。好適な置換基はハロゲン、より好適にはクロロである。
Pは、この上に記述したように、適切なヒドロキシ保護基である。好適には、(II)から(III)を生じさせる還元手順ばかりでなく(III)から(VI)を生じさせる次の反応段階でそれが安定なようにそれを選択すべきである。好適な還元手順は本明細書の以下に概略を示す如き複合水素化物を用いた手順であり、基Pはそのような複合水素化物およびこれから生じる反応生成物に対して安定であるべきである。複合水素化物を用いた還元では塩基性条件が要求され、従って、基Pはそのような塩基性条件下で脱離すべきでない。基Pは好適には酸性条件下で除去可能であるべきであるが、そのような酸性条件は、カルバメート官能が分解を起こさないような条件であるべきである。特に好適な保護基Pは、pHが約1または約1より若干高い時に除去可能なPである。
特にエーテル型のP基が有用である。Pの例として下記を挙げることができる:
メトキシメチルクロライドまたはホルムアルデヒドジメチルアセタールから生じさせることができるメトキシメチルエーテル(MOM);
ジヒドロピランから生じさせることができるテトラヒドロピランエーテル(THPエーテル);
ジヒドロチオピランから生じさせることができるテトラヒドロチオイピラニルエーテル;
2−クロロテトラヒドロフランから生じさせることができるクロロ置換テトラヒドロフラニルエーテル;
ジヒドロチオフランから生じさせることができるテトラヒドロチオフラニルエーテル;
エチルビニルエーテルまたは1−エトキシエチルクロライドから生じさせることができる1−エトキシエチルエーテル;
メチルビニルエーテルから生じさせることができる1−メチル−1−メトキシエチルエーテル(特に興味が持たれる);
相当するクロライドから生じさせることができるトリフェニルエーテルおよびこれの適切な誘導体;
相当する臭化物またはヨウ化物から生じさせることができるベンジルエーテルおよびこれの適切な誘導体;
5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピランから生じさせることができる4−メトキシテトラヒドロピラニルエーテル;
5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−チオピランから生じさせることができる4−メトキシテトラヒドロチオピラニルエーテル。
更に、ジアステレオマーの混合物をもたらすことのない基P、即ち不斉中心を持たないP基の使用が有利である。特定の状況下では、例えば還元剤の性質に応じて、特別なシリルエーテルを適切な保護基Pとして用いることも可能であり、特にt−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリル、トリベンジルシリルなどを用いることができる。
段階(a):2−(置換フェニル)−2−(保護ヒドロキシ)−エタノール(III)の調製
本発明の方法の1番目の段階に従い、エステルからアルコールを生じさせる適切な還元剤を用いてエステル(II)に還元を受けさせて相当する式(III)で表されるアルコールを生じさせる。前記還元剤は金属の水素化物または複合金属の水素化物、例えば水素化リチウムアルミニウムまたはこれの誘導体などであってもよい。
この反応で用いるに適した特別な還元剤は、適切な触媒の存在下のシラン剤、例えばトリアルキルシラン、ジアルキルシラン、トリアルコキシシラン、好適にはポリメチル水素シロキサン(「PMHS」)である。前記触媒は特に遷移金属のハロゲン化物またはカルボン酸塩であり、そのようなカルボン酸塩は好適には亜鉛のカルボン酸塩、例えばカプロン酸亜鉛またはこれの誘導体、より好適にはオクチル酸亜鉛であり、これを金属の水素化物、例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水素化物、またはアルミニウムの水素化物、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムの水素化物など、または複合水素化物、例えばホウ水素化物など、またはアルミニウムの水素化物、特にアルカリ金属のホウ水素化物または水素化アルミニウム、例えばリチウム、ナトリウムまたはカリウムのホウ水素化物などまたは水素化アルミニウムなどの存在下で用いる。最も好適には、オクチル酸亜鉛とホウ水素化ナトリウムの組み合わせを触媒混合物として用いる。これらおよび同様な還元剤が特許出願WO 96/12694(1995)およびJ.Ulman、「The Alembic」、1999、59、1ffに記述されている。
この工程段階の反応を適切な溶媒、例えばエーテルまたはポリエーテル、または炭化水素、特に芳香族炭化水素中で実施する。適切な溶媒の具体例にはジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジグライムおよびトルエンが含まれる。
作用剤であるERS AとERS Bの混合物を個別の反応槽の中で撹拌することで還元剤を生じさせることができる[ERS=Rohm & Haasから商業的に入手可能なエステル還元系]。ERS Aは、NaBHがテトラグライムに入っている溶液である一方、ERS Bは、Zn(カルボン酸)*HO、特にZn(オクチル酸)*HOがテトラグライムに入っている溶液である。ERS AとERS Bを好適には高温、例えば50から90℃の範囲の温度、特に70℃で数分間、例えば30分間混合する。その後、このERS AとERS Bの混合物をエステル(II)に添加した後、ERS Cを添加する。ERS Cはポリメチル水素シロキサンである。
また、そのような還元剤を反応槽内でインサイチューで生じさせることも可能であり、これが特に魅力的である。このような変法では中間体(II)を適切な溶媒、好適にはトルエンに80−90℃の高温で溶解させる。最初にERS Bを一度に添加した後、ERS Aもまた一度に添加する。その後直ちに1時間以内にERS Cを添加するが、その間、温度を制御して高温、特に95℃付近に保持する。
出発のマンデル酸エステル(II)を本明細書の以下に記述するように調製して単離してもよく、場合により精製してもよく、それをそのまま還元段階で用いる。また、このエステル(II)を調製した時に用いた溶媒にそれが溶解したままにしておいて、そのまま還元段階で用いることも可能である。
その置換されているマンデル酸エステル(II)は好適にはメチルエステルである。
この工程段階の特別な実施では、出発エステル(II)をこれが先行する反応段階の溶媒に溶解した状態で用いるか、或はそれをまた適切な溶媒、例えばエーテル、例えばジ−n−ブチルエーテルなど、または好適にはトルエンに溶解させることも可能である。この上に示したようにして生じさせた還元剤を前記溶液に一度に加えた後、1時間以内にERS Cを添加する。場合により、ERS Cを添加する前に反応混合物を90℃に加熱しておいてもよい。次に、その温度を90℃にまで高くして、工程内制御(in−process−control)で変換率が少なくとも99%になったことが示されるまでその温度に保持する。反応時間は約1時間である。還元が完了した後の混合物を15から20℃に冷却し、それに加水分解を最初にメタノールを用いて注意深く受けさせた後にアルカリ金属水酸化物の水溶液[これは好適には若干過剰量(例えば30%の溶液を用いて1.3モル当量)のNaOH溶液である]を用いて受けさせる。
次に、前記混合物を約50℃で約1時間還流させた後、室温で層分離を起こさせる。その有機層を室温で水に続いて飽和NaCl水溶液で洗浄する。
前記ERS Cの量を2から4モル当量の範囲、特に2.2から3モル当量の範囲にし、好適にはERS Cを2.3モル当量用いる。この反応は典型的に約1時間で完了する。
この還元反応が完了した後、適切なエステル、特に酢酸エチルを用いて余分なERS Cを分解させる。前記エステルを添加した後の混合物を1時間撹拌しそしてそれに90℃で塩基水溶液、好適にはNaOHまたはKOH溶液(例えば33%の)を添加しそして好適には更にメタノールを用いて加水分解を受けさせる。さらなる処理には、前記有機層を分離して塩基水溶液(例えば33%のKOH溶液)そして水で洗浄することが含まれる。
その結果として得たメチルエステルは油であり、望まれるならば蒸留で精製を行うことも可能である。
段階(b):カルバミン酸2−(置換フェニル)−2−(保護ヒドロキシ)−エチル(VI)の調製
この段階では、前記式(III)で表されるアルコールと式
Figure 0004610899
[式中、XおよびYは適切な脱離基である]
で表されるカルボニル化合物を反応させる。好適には、XまたはYの一方の方がもう一方よりも高い反応性を示すようにする。XおよびYはハロゲン、特にクロロまたはブロモであってもよいが、好適には、XおよびYはイミダゾリル基である。Xがハロの時、Yは好適にはアリールオキシまたはアルコキシ基である。後者の場合の(IV)はアルキルまたはアリールハロホルミエートである。(IV)における特別なアリール基はフェニルまたは置換フェニル、例えばハロフェニルなど、またはC1−4アルキルである。(IV)の好適な例はフェニルクロロホルミエートまたは1,1’−カルボニル−ジイミダゾールである。
この反応を適切な溶媒、例えば炭化水素、特に芳香族炭化水素、例えばトルエンなど、またはエーテル、例えばTHFなど中で実施する。反応温度は反応体(IV)の反応性に依存するが、一般に室温またはそれ以下である。N,N’−カルボニルジイミダゾールを反応体として用いる場合には反応を好適には室温(即ち約25℃)で実施する。
この反応は典型的に1時間以内、例えば約0.5時間で完了する。この反応の反応生成物を通常は単離しないが、これは下記の式:
Figure 0004610899
[式中、Yは、本明細書の上で定義した通り、特にイミダゾリル基またはアリールオキシ基、例えばフェノキシまたは置換フェノキシ基などである]
で表され得る。この式(IV−a)で表される中間体は新規であると考えており、これが本発明の追加的特徴を構成する。式(IV−a)で表される好適な中間体は、Yがイミダゾール−1−イルである中間体である。
先行する反応の生成物、即ち式(IV−a)で表される中間体を通常は単離しないで直ちにこの上に示した如き式(V)で表されるアミンと反応させる。好適なアミンはアンモニアであるが、これはまたアンモニウム塩であってもよい。その場合、アンモニアもしくはアンモニウム塩を水性媒体に入れて室温で中間体(IV−a)の溶液に添加する。
(V)を水性媒体に入れて用いる時には2相系が生じることから撹拌を激しく行うことを推奨する。この反応は数時間、特に約4時間で終結する。有機相を分離した後、場合により、生成物を単離して精製してもよい。また、その有機相をこれに生成物(VI)が溶解している状態でそのまま次の反応段階で用いることも可能である。
段階(c):カルバミン酸2−(置換フェニル)−2−ヒドロキシエチル(I)の調製
この反応段階はヒドロキシ官能に脱保護を受けさせることを伴い、これは基Pの性質に依存する。
Pが2−メトキシ−2−プロピルの場合、適切な酸、例えば塩酸などを添加してそれを除去する。
好適な実施では、生成物(VI)をこれが先行する段階の溶媒に溶解している状態で用いる。撹拌を行いながら水および濃塩酸を添加する。数分後に既に反応がほとんど完了して最終生成物(I)が沈澱し始める。この反応混合物を数時間、特に約4時間撹拌する、と言うのは、そのようにすると最終生成物の濾過がより良好になり得るからである。その後、最終生成物を濾別して洗浄する。
この最終生成物(I)の再結晶化を適切な溶媒、例えばアルコール、例えばメタノールなどを用いて好適には酸性にした水を添加して行ってもよい。
出発材料
出発材料(II)を得る方法は下記を特徴とする:
(d)式:
Figure 0004610899
で表される適切に置換されているマンデル酸にエステル化反応を受けさせることで、相当する式
Figure 0004610899
で表されるエステルを生じさせ[前記(VIII)および(IX)中のRおよびRは、この上で定義した通りであり、Rは好適には2−クロロでありそして/またはRは好適にはメチルである]、そして
(e)前記エステル(IX)にヒドロキシ保護基をもたらす適切な反応体による処理を受けさせることで、式
Figure 0004610899
[式中、RおよびPは、この上で定義した通りである]
で表される中間体を生じさせる。
前記エステル(IX)をヒドロキシ保護基を導入し得る適切な作用剤と反応させる。好適な作用剤は2−メトキシプロペンである。
別法として、この上に示した段階の順を切り替えてもよい、即ちヒドロキシ保護基を導入した後にエステルを生じさせることも可能である。
段階(d):置換マンデル酸エステル(IX)の調製
この反応段階に従い、出発酸(VIII)をエステル(IX)の誘導源のアルコールと反応させる。典型的には、C1−4アルカノール、好適にはメタノールを用い、従って、相当する(VIII)で表されるC1−4アルキルエステル、好適にはメチルエステルを生じさせる。
この反応を強酸、好適にはハロゲン化水素酸、例えばHClなどを過剰量、特に濃HClを1−4モル当量、好適には2.5モル当量用いて実施する。この反応はまた硫酸またはまたSOClを触媒量で用いることでもうまく進行する。後者の場合の反応は非常に発熱的であることから、温度を制御する適切な手段を用いる必要がある。
この反応を好適には室温または若干高い温度であるが好適には約30℃以下の温度で実施する。反応時間は一般に約1時間以内、例えば約30分などである。結果として生じるエステル(IX)は典型的に油状の化合物であり、これを次の工程段階でそのまま用いる。好適な実施では、このエステル(IX)を製造した時に用いた溶媒にそれが入っているままにして、それを前記溶媒に更に溶解させて用いる。
段階(e):ヒドロキシが保護されている置換マンデル酸エステル(II)の調製
この段階の反応条件は保護基Pの性質に依存する。
好適な実施におけるPは、2−メトキシプロペンから生じさせた2−メトキシ−1−プロピルである。2−メトキシプロペンを適切な溶媒、特に他の反応段階を実施する時に用いる溶媒に溶解させる。この溶液を、中間体(IX)を適切な溶媒に溶解させておいて例えば塩酸を添加、特にその溶液に気体状塩酸を添加して酸性にしておいた溶液に添加する。そのpHを好適には低くすべきであり、例えばpHを1−2にすべきである。中間体(IX)の溶媒を好適には2−メトキシプロペンを溶解させる溶媒と同じにすべきであり、より好適には、他の反応段階で用いる溶媒と同じにすべきである。
この反応は1時間以内、通常は30分以内に完了する。
本発明に従う方法を用いると高純度の最終生成物(I)が高い収率でもたらされ、かつ本発明に従う方法は生産サイズバッチにまでスケールアップ可能である。本方法の特別な面は、ヒドロキシ官能を持つ炭素原子の所の不斉中心が示す立体化学的一体性が無傷なままである点にある、即ち本方法が示すラセミ化は無視出来るほどであるか或はラセミ化が全く起こらない点にある。
出発材料を調製する段階を包含する本方法のいろいろな中間体生成物は単離可能であり、望まれるならば、次の段階で更に用いる前に更に精製してもよい。別法として、あらゆる工程段階(望まれるならばまた出発材料を調製する段階も包含)を同じ溶媒を用いて実施してもよい、即ち中間体生成物を単離することも任意の精製を行うこともなしに実施可能である。後者の場合、反応段階の1つ以上を行っている時に溶媒のいくらかを留出させるか或は溶媒をいくらか添加するのが有利であり得る。溶媒を1種類用いて本方法を実施するに適した溶媒は芳香族炭化水素、好適にはトルエンである。また、特定数の段階をある溶媒を用いて実施しそして他の段階を別の溶媒を用いて実施することも可能である。
工程全体を1種類の溶媒を用いて実施すると、そのような工程はずっと簡潔でありかつ溶媒の廃棄も再生も行うことなく迅速に実施可能である点で特に有利であり、これは経済的ばかりでなく環境の観点からも有利である。
同質異像(Polymorphs)
本発明は、更に、Rが2−クロロでありそしてRおよびRが水素である式(I)で表される化合物の新規な結晶構造にも向けたものであり、前記化合物を本明細書では以降[化合物(I−a)]と呼ぶ。
式(I−a)で表される化合物に適切な再結晶化を適切な有機溶媒を用いて受けさせることで化合物(I−a)のそのような結晶形態を生じさせることができる。再結晶化手順に応じて形態Aまたは形態Bのいずれかを得ることができる。
化合物(I−a)の1つの結晶形態を「形態A」と呼び、化合物(I−a)に再結晶化を適切な溶媒を用いて受けさせることでそれを生じさせる。この再結晶化手順では温度を60℃未満、特に50℃未満に保持する。適切な溶媒は、式(I−a)で表される化合物を温度が高い時には溶かすが温度を低くする、例えば温度を20℃未満、または10℃未満、または0℃または−10℃未満にさえした時に相対的にあまり溶かさない溶媒である。適切な溶媒は低級アルカノール、即ちC1−4アルカノール、特にメタノールである。
1つの種類の態様では、化合物(I−a)をメタノールに入れて加熱または還流させるか或はそれを低級アルカノールに入れて加熱することで溶解させる。この混合物の温度が60℃を超えないようにすべきである。その後、その溶液を冷却、好適にはゆっくり冷却、例えば単に前記溶液が冷えるままにする。結晶化は温度が約50℃の時に既に始まる。この混合物を室温で15−20時間撹拌した後、酸性にしておいた水を添加する。好適には強酸、例えば塩酸などまたは同様な酸を用いて水を酸性にして、pH値が約3から4、特にpHが約3.5になるようにする。前記混合物を更に冷却して約0−10℃、特に約5℃にして、その温度で長時間、例えば約1時間撹拌する。次に、結晶化した最終生成物を濾過して乾燥させる。
本発明は、さらなる面において、主に形態Aの化合物(I−a)に関する。本発明は、特に、形態Aを主に含有する同質異像混合物として存在する化合物(I−a)に関する。より詳細には、本発明は、形態Aを少なくとも90%以上、更に詳細には形態Aを95%以上、更により詳細には形態Aを99%以上含有する同質異像混合物として存在する化合物(I−a)に関する。
従って、この上に記述したようにして式(I−a)で表される化合物を再結晶化させると、本明細書で「形態A」と呼ぶ新規な結晶形態の(I−a)がもたらされる。
形態Aの化合物(I−a)は特別な結晶形態、即ち単斜晶の結晶形態を有する。
化合物(I−a)の1つの結晶形態を「形態B」と呼び、これは、化合物(I−a)に再結晶化を適切な溶媒を用いて受けさせた時に生じる。この再結晶化手順では温度を60℃より高く、特に70℃より高くする。適切な溶媒は、式(I−a)で表される化合物を温度が高い時には溶かすが温度を低くする、例えば温度を20℃未満、または10℃未満、または0℃または−10℃未満にさえした時に相対的にあまり溶かさない溶媒である。適切な溶媒は低級アルカノール、例えばC3−4アルカノール、特にプロパノール(n−プロパノールまたは2−プロパノール)である。他の適切な溶媒はエステル、例えば酢酸エチルなどまたは同様な溶媒、またはそれと低沸点のハロゲン置換炭化水素、例えばトリクロロメタンまたはジクロロメタンなどの混合物であり、これが好適である。この場合、好適には、出発材料を最初に酢酸エチルに溶解させた後にハロゲン置換炭化水素を加える。この用いるハロゲン置換炭化水素の体積を酢酸エチルの体積の約5倍(体積/体積)に等しくし、好適には体積比を約1:2から約1:5の範囲にし、例えばそれを約1:3にしてもよい(酢酸エチル:ハロゲン置換炭化水素)。適切なさらなる溶媒はポリオール、特にグリコール、例えばエチレングリコール(これが好適である)、またはプロピレングリコール、ブチレングリコールなどである。特にポリオールを溶媒として用いる時には水を添加してもよい。水を添加する場合には、適切な強酸、例えば塩酸などを用いてそれを酸性にしてpHを低くしてもよく、例えばpHをpH2−5の範囲、例えばpHを約pH3にする。
水はいろいろな量で添加可能である。例えばエチレングリコールまたは同様なグリコールを用いる場合には、グリコールと添加する水の体積比を1:1から約1:8、または1:2から1:5の範囲、例えば約1:4(グリコール:水、体積/体積)にする。
ある種の態様では、化合物(I−a)を2−プロパノール、酢酸エチルまたは酢酸エチル/ジクロロメタンの混合物、より好適には酢酸エチル/ジクロロメタンが1:3の混合物に入れて加熱または還流させることでそれを溶解させる。その後、この溶液を冷却すると所望生成物が結晶化して来る。
この手順を用いてまた形態Aを形態Bに変化させることも可能であり、即ちこの上に示した手順を用いて形態Aの化合物(I−a)に変換を受けさせることも可能である。
また、形態Aを130℃に60分間加熱することで形態Bを三斜晶の結晶として高純度形態で得ることも可能である(DSC実験)。
本発明は、さらなる面において、主に形態Bの化合物(I−a)に関する。本発明は、特に、主に形態Bを含有する同質異像混合物として存在する化合物(I−a)に関する。より詳細には、本発明は、形態Bを少なくとも90%以上、更に詳細には形態Bを95%以上、更により詳細には形態Bを99%以上含有する同質異像混合物として存在する化合物(I−a)に関する。
式(I−a)で表される化合物の新規な結晶形態は、適切な粉末回折装置を用い、特に本実施例に概略を示す方法を用いて得た個々のX線粉末回折パターンで特徴付け可能である。
本発明は、さらなる面において、形態Aの式(I−a)で表される化合物または主に形態Aとして存在する式(I−a)で表される化合物を生じさせる方法を提供し、この方法は、式(I−a)で表される化合物を適切な溶媒に溶解させ、この溶媒を約50℃以上から約60℃未満の温度に加熱した後、前記溶液を冷却することを含んで成る。適切な溶媒はアルコール、特にC1−4アルカノール、好適にはメタノールである。この方法の特別な実施では、その加熱した溶液を最初の結晶が現れるまで冷却、特に前記溶液を約50℃にまで冷却することで最初の結晶を出現させた後、更に冷却、特に室温にまで冷却する。
本発明は、別の面において、形態Bの式(I−a)で表される化合物または主に形態Bとして存在する式(I−a)で表される化合物を生じさせる方法を提供し、この方法は、化合物(I−a)に再結晶化を適切な溶媒を用いて60℃以上、特に70℃以上の温度で受けさせることを含んで成る。適切な溶媒は例えば低級アルコール、例えばC3−4アルカノール、特にプロパノールである。他の適切な溶媒は酢酸エチルまたはこれと低沸点のハロゲン置換炭化水素、例えばジクロロメタンなどの混合物である。
以下に示す実施例で本発明をより詳細に記述し、これは本発明を説明することを意図したものであり、本発明を限定するものでない。
(S)−(+)−2−(2−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバメート[化合物(I−a)]の調製
実施例1
(S)−(+)−2−クロロマンデル酸メチルエステル(中間体1)
(S)−(+)−2−クロロマンデル酸(100.0g、535.9ミリモル)を室温のメタノール(553.0g)に溶解させる。10±5℃に冷却した後、温度を25±5℃未満に保持しながら前記溶液の上に塩化水素ガス(55.3g)を30分間導く。この反応およびその後の反応の過程をHPLCで追跡する。この無色から明黄色の溶液を20±5℃で撹拌しながらこれに同じ温度で30分かけてオルト蟻酸トリメチル(62.6g、589.5ミリモル)を加える。その後、溶媒および塩化水素ガスを真空(40±5℃、40±10ミリバール)下で出来る限り除去する。油状残留物をトルエン(130g)で希釈した後、溶媒を再び真空下で出来る限り除去する。トルエン(261g)を加えた後、この溶液を15±5℃にまで冷却する。
実施例2
2−メトキシ−1−プロピル誘導化(derivatized)(S)−(+)−2−クロロマンデル酸メチルエステル(中間体2)
前記溶液の上に塩化水素ガス(0.55g、15ミリモル)を導く(pH値が3から1−2にまで降下する)。2番目のフラスコの中で2−メトキシ−プロペン(78.0g、1081.7ミリモル)を20±5℃のトルエン(120g)の中に溶解させた後、この上で調製した中間体1の溶液を25±5℃の範囲の温度で添加する(約30分間)。この添加が終了した後の混合物を30分間撹拌する。この無色から明黄色の溶液にトリエチルアミン(14.0g、138.3ミリモル)を加えて、これを室温で5分間撹拌した後、トルエン(402g)で希釈する(pH≧8、そうでない場合にはトリエチルアミンを添加)。この混合物を水(1x150g)、炭酸水素ナトリウム水溶液(5%、1x150g)そして飽和塩化ナトリウム水溶液(1x150g)で洗浄する。硫酸ナトリウム(約65g)を用いた乾燥を行い、濾過を行いそしてトルエンを真空下で86g除去することで中間体2を得る。
実施例3
2−(2−クロロフェニル)−2−(2−(2−メトキシ)プロピル)−エタノール(中間体3)
最初にVenpure(商標)ERS B(13.0g)そして次にVenpure(商標)ERS A(13.0g)を加えた後、この混合物を85±5℃に45分以内の時間加熱する。溶液の外観が透明から若干の曇りに変わる。この溶液にVenpure(商標)ERS C(73.9g、約1239.4ミリモル)を温度が95±5℃であるように滴下する(約45分間、発熱反応の開始をできるだけ遅らせる)。この反応は滴下終了後15分間で完了するが、これは、また、この混合物の外観が追加的に乳状から灰色(亜鉛による)になることでも分かる。そうでない場合には、この反応混合物に追加的にVenpure(商標)ERS BおよびVenpure(商標)ERS Aを各々7.0g直接添加して、その全体を変換が完了するまで加熱する。この溶液を15±5℃に冷却した後、メタノール(30g)を添加する(水素が発生)。温度を20℃未満に保持しながら水酸化ナトリウム水溶液(30%、238.0g)を滴下する(約30分間、25℃を超えると激しい泡立ちが観察される)。この滴下が終了した後の2相混合物を50±5℃に1時間加熱すると、以前生じた沈澱物がこの時点で溶解する。室温に冷却して相分離を起こさせた後、無色の有機相を水(1x200g)そして飽和塩化ナトリウム水溶液(1x200g)で洗浄する。硫酸ナトリウム(約65g)を用いた乾燥を行い、濾過を行いそして溶媒を真空下で約180g除去することで中間体3の溶液を得る。
実施例4
カルバミン酸2−(2−クロロフェニル)−2−(2−(2−メトキシ)プロピル)−エチル(中間体5)
1,1’−カルボニル−ジイミダゾール(103.8g、641.4ミリモル)をトルエン(180g)に入れることで生じさせたスラリーを実施例3で得た溶液に25±5℃の範囲の温度で30分以内に添加する。それによって、1−イミダゾリル−1’−[2−(2−クロロフェニル)−2−[2−(2−メトキシプロピル]−エトキシカルボニル(中間体4)への変換を完了させる。トルエン(200g)および水酸化アンモニウム水溶液(25%、364g)を添加する。激しい撹拌を室温で3時間行った後に相分離を起こさせて、中間体5を含有する有機相を水(1x200g)そして飽和塩化ナトリウム水溶液(1x200g)で洗浄する。
実施例5
化合物(I−a)の調製
この上に記述したようにして生じさせた中間体5を含有する有機相に水(160g)および濃塩酸水溶液(39g)をpH値が<1.0になるように加える。撹拌を室温で行うと5分後に化合物(I−a)が沈澱し始める。4時間後に生成物を濾別し、そのフィルターケーキを水(3x75g)そしてトルエン(3x44g)で洗浄する。乾燥(50±5℃、40±10ミリバール)後、化合物(I−a)を96.9g(純度99.8%、HPLCで測定した検定値99.0%、キラルHPLCで測定したee>99.9%、444.8ミリモル、全体収率83.0%)。
実施例6
形態Aの化合物(I−a)の調製
この上に示した実施例の前記材料をメタノール(115g)に入れて懸濁させて還流に加熱した後、生じた溶液を熱濾過し、室温に冷却して、この温度で15−20時間撹拌する。濃塩酸水溶液(約13mg)を含有させた水(577g)(この溶液のpH値は3.7±0.2である)を加える。この混合物を5±5℃に冷却し、この温度で2時間撹拌した後、濾過する。そのフィルターケーキを水(3x30g)で洗浄する。乾燥(50±5℃、50±10ミリバール)後、形態Aの化合物(I−a)を無色針状物として93.0g(純度100%、検定値99.7%、ee>99.9%、430.0ミリモル、全体収率80.2%)得る。
実施例7
同質異像形態を粉末X線回折で測定
サンプル調製
約0.5から1gのサンプルを粉末サンプル用ホルダーの中に入れて穏やかに圧縮することで良好に限定された滑らかな表面を得る。
装置
自動開度スリットおよび二次的モノクロメーターが備わっているコンピューター制御粉末回折装置APD1700(Philips)または相当する装置を用いる。
記録条件
銅放射線:Kα1=0.15406nmおよびKα2=0.15444nm
電圧:40kV
電流:30mA
開度スリット:自動
受け取りスリット:0.1゜
Cu−Kα1Xe比例計数管用グラファイト製二次的モノクロメーター
計数を1.5゜2θで開始して0.02゜2θのステップで40゜2θに到達するまで進行させる。1間隔当たりの計数時間を3秒にしそして全記録時間を2時間50分にする。
形態Aの式(I−a)で表される化合物はこれのX線回折パターンで特徴付け可能であり、これは本実施例の表1に挙げる如き主ピークを包含する。
形態Bの式(I−a)で表される化合物はこれのX線回折パターンで特徴付け可能であり、これは表2に挙げる如き主ピークを包含する。
Figure 0004610899
Figure 0004610899
実施例8
形態Bの化合物(I−a)の調製
5.0g(19.0ミリモル)の生RWJ−333369(同質異像形態A)を4.75gの2−プロパノールに入れて還流にまで加熱することで溶解させる。この溶液を30分以内に室温にまで冷却すると物質が結晶化して来る。撹拌を4℃で更に1時間行った後、その生成物を濾別して20ミリバール下80℃で8時間乾燥させる。収量:4.0g(15.2ミリモル、80%)の同質異像形態B。
Figure 0004610899
Figure 0004610899

Claims (6)

  1. 単斜晶の結晶形態である式(I−a):
    Figure 0004610899
    の化合物。
  2. 以下の記録条件:銅放射線:Kα1=0.15406nmおよびKα2=0.15444nm;電圧:40kV;電流:30mA;開度スリット:自動;受け取りスリット:0.1゜;Cu−Kα1Xe比例計数管用グラファイト製二次的モノクロメーター;そしてそれにより計数を1.5゜2θで開始して0.02゜2θのステップで40゜2θに到達するまで進行させ;そしてそれにより1間隔当たりの計数時間を3秒にしそして全記録時間を2時間50分にする:が用いられることによる、下記のX線粉末回折ピーク:
    Figure 0004610899
    を含んで成る、請求項記載の化合物。
  3. 式(I−a)で表される化合物の他の同質異像形態を含有しない請求項または記載の化合物。
  4. 三斜晶の結晶形態である式(I−a):
    Figure 0004610899
    の化合物。
  5. 請求項に記載の記録条件により、下記のX線粉末回折ピーク:
    Figure 0004610899
    Figure 0004610899
    を含んで成る請求項記載の(I−a)で表される化合物。
  6. 式(I−a)で表される化合物の他の同質異像形態を含有しない請求項または記載の化合物。
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