JP4609182B2 - 圧電アクチュエータ、この圧電アクチュエータを備えたインクジェットヘッド、及び、圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータ、この圧電アクチュエータを備えたインクジェットヘッド、及び、圧電アクチュエータの製造方法 Download PDF

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本発明は、インクジェットヘッド等に用いられる圧電アクチュエータ、この圧電アクチュエータを備えたインクジェットヘッド、及び、圧電アクチュエータの製造方法に関する。
従来から、圧電体に電界を作用させることにより圧電体を変形させて駆動対象を駆動する圧電アクチュエータが知られている。このような圧電アクチュエータとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなインクジェットヘッドに用いられたものがある。この特許文献1の圧電アクチュエータは、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電体と、この圧電体の下面にインクジェットヘッドの複数の圧力室に夫々対応して設けられた複数の下部電極と、圧電体の上面に複数の下部電極に夫々対応して設けられた複数の上部電極とを有する。複数の下部電極と複数の上部電極からは夫々配線部が延びており、これら配線部の端部には圧電アクチュエータに駆動電圧を供給するドライバIC(駆動装置)が接続される電気接点部が夫々設けられている。そして、圧電アクチュエータに駆動電圧が供給されたときには、下部電極と上部電極の電位が異なった状態となって、電極間に挟まれた圧電体に電界が作用して圧電体が変形し、圧力室内のインクに圧力が印加される。
特開2003−154646号公報
しかし、前記特許文献1に記載された圧電アクチュエータにおいては、複数の下部電極に夫々対応する複数の電気接点部と複数の上部電極に夫々対応する複数の電気接点部とは、異なる高さ位置に形成されている。従って、高さ位置の異なる複数の電気接点部とドライバICの出力端子を直接接合することは難しいことから、フレキシブルプリント配線板(FPC:Flexible Printed Circuit)等の可撓性を有する配線部材を用いる必要がある。しかし、近年の印字品質の高解像度化とインクジェットヘッドの小型化の双方の要求に応えるために、圧電アクチュエータの複数の電極や電気接点部を高密度に配置した場合には、配線ピッチが非常に狭い配線部材が必要となる。このような配線部材は高価であるために圧電アクチュエータの製造コストが高くなってしまう。また、高さ位置の異なる複数の電気接点部とドライバICとを1枚の配線部材で接続する場合には、高さ位置の異なる複数の電気接点部と配線部材の複数の接続端子を接合したときに配線部材が湾曲してしまうため、電気的接続の信頼性が低下する虞がある。異なる高さ位置の電気接点部に対して夫々別々の配線部材を用いてドライバICと圧電アクチュエータとを電気的に接続する場合には、配線部材の枚数が増える分、電気接点部とドライバICとの電気的接続にかかるコストが高くなってしまう。
本発明の目的は、駆動装置との電気的接続の高い信頼性を確保しつつ、その電気的接続にかかるコストを低減することが可能な圧電アクチュエータ、これを含むインクジェットヘッド及び圧電アクチュエータの製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の圧電アクチュエータは、少なくとも一方の表面が絶縁性を有する振動板と、前記振動板の前記一方の表面に当接して形成された複数の個別電極と、これら複数の個別電極の前記振動板と当接する面と反対側に形成された圧電層と、前記圧電層を挟んで前記複数の個別電極と対向する共通電極と、を備えている。そして、前記振動板の前記一方の表面に、前記複数の個別電極に夫々対応する複数の第1端子部と、前記複数の個別電極と前記複数の第1端子部とを夫々電気的に接続する複数の第1配線部とが形成されている。さらに、前記第1配線部のすべての領域が前記振動板の前記一方の表面に形成されている。なお、前記個別電極と前記第1端子部と前記第1配線部のそれぞれのすべての領域が前記振動板の前記一方の表面に形成されていてもよい。
この圧電アクチュエータにおいては、複数の個別電極が振動板の前記一方の表面に配置され、隣接する個別電極は振動板により互いに電気的に絶縁されている。そして、複数の個別電極に対して選択的に駆動電圧が供給されて、個別電極と共通電極の電位が異なった状態になると、圧電層において両電極に挟まれた領域に電界が発生する。そして、この電界の作用により圧電層が変形し、この圧電層の変形に伴って振動板も変形して駆動対象を駆動するようになっている。
本発明では、第1の特徴として、振動板の前記一方の表面には、複数の個別電極に加えて、さらに、複数の個別電極に夫々対応する複数の第1端子部と、複数の個別電極と複数の第1端子部とを夫々接続する複数の第1配線部とが形成されている。そして、第1配線部のすべての領域が振動板の前記一方の表面に形成されている。従って、個別電極と、圧電アクチュエータを駆動する駆動装置等が接続される第1端子部とを、これらと同じ平面上に形成された第1配線部により、コストの高いFPC等の配線部材を介さずに直接接続できる。
また、第2の特徴として、個別電極と協働して圧電層に電界を発生させる電極が、個別電極ごとに独立に設けられているのではなく、複数の個別電極に共通の1つの電極(共通電極)として、圧電層を挟んで複数の個別電極と対向している。それゆえ、共通電極を駆動装置等に接続する為の端子部の数は、振動板の前記一方の表面上に形成された個別電極を駆動装置等に接続する為の端子部の数に比べると非常に少なくなる(例えば、共通電極を全ての個別電極に亙って形成した場合には共通電極用の端子部の数は1つで済む)。そのため、そのような端子部の少ない共通電極を駆動装置等に接続する場合にもわざわざ配線部材を使用する必要もなく、また、端子部の数が少ないことから電気的接続も容易且つ確実に行うことが可能になる。上述した2つの特徴を有するために、本発明の圧電アクチュエータによると、駆動装置との電気的接続のコストを低減でき、さらに、電気的接続の信頼性も高くなる。
第2の発明の圧電アクチュエータは、前記第1の発明において、前記振動板の前記一方の表面に、前記共通電極に対応する第2端子部と、前記共通電極と前記第2端子部とを電気的に接続する第2配線部とが形成されていること、および、前記第2配線部の前記圧電層の前記共通電極が形成された面と前記振動板の前記一方の面とを接続する部分には、前記第2配線部を補強するための補強部が形成されていることを特徴とするものである。
この圧電アクチュエータにおいては、複数の個別電極に夫々対応する複数の第1端子部と共通電極に対応する第2端子部とが、共に、振動板の前記一方の表面に形成されているため、これら端子部の高さ位置を全て同じにすることができ、圧電アクチュエータを駆動する駆動装置の出力端子と第1端子部及び第2端子部との接合作業が容易になり、接合後の電気的接続の信頼性も高くなる。さらに、これら端子部を全て振動板の前記一方の表面に形成するにあたり、振動板の前記一方の表面に第1配線部及び第2配線部を形成するだけでよいので、スルーホールなどの複雑な構造を採ることなく、簡単な配線構造で端子部の高さ位置を一致させることができる。また、補強部が設けられているために、第2配線部に係る信頼性を高めることができる。
なお、第2の発明の圧電アクチュエータにおいて、前記補強部を設けることに代えて又はこれに加えて、前記第2配線部の幅を前記第1配線部の幅よりも広くしてもよい。
第3の発明の圧電アクチュエータは、前記第2の発明において、前記振動板の前記一方の表面に、前記第1端子部及び前記第2端子部に接合される複数の出力端子を有し、前記複数の個別電極に対して選択的に駆動電圧を供給する駆動装置が配置されていることを特徴とするものである。従って、複数の個別電極及び共通電極と駆動装置とが第1配線部及び第2配線部により直接接続されるため、FPC等の配線部材が不要になり、電気的接続にかかるコストを低減できる。
第4の発明の圧電アクチュエータは、前記第3の発明において、前記振動板の前記一方の表面に、前記駆動装置の入力端子と接合される接続端子であって、前記駆動装置とこの駆動装置を制御する制御装置とを電気的に接続する為の接続端子が形成されていることを特徴とするものである。一般的に、駆動装置には、この駆動装置を制御する制御装置が接続されるが、本発明によれば、この制御装置と駆動装置とをFPCやフレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable:FFC)等で接続する為の接続端子を、複数の個別電極、複数の端子部及び複数の配線部と一度に形成することが可能になる。
第5の発明の圧電アクチュエータは、前記第1〜4の何れかの発明において、前記振動板が、絶縁材料からなる板であることを特徴とするものである。
第6の発明の圧電アクチュエータは、前記第1〜4の何れかの発明において、前記振動板が、金属板と、前記金属板の表面に形成された絶縁層とを含んでいることを特徴とするものである。
第7の発明の圧電アクチュエータは、前記第6の発明において、前記絶縁層がセラミックス材料からなることを特徴とするものである。このように、絶縁層が弾性率の高いセラミックス材料で形成されているため、アクチュエータの剛性が上がり、応答性がより高くなる。
第8の発明のインクジェットヘッドは、インクを吐出するノズルに連通した複数の圧力室を有し、その表面においてこれら複数の圧力室が夫々開口した流路ユニットと、前記複数の圧力室に夫々対応する前記複数の個別電極を有する前記第6又は7の圧電アクチュエータとを備えたインクジェットヘッドであって、前記金属板は鉄系合金、ニッケル系合金、チタン系合金、及び、アルミニウム系合金の何れかの材料で形成され、且つ、前記流路ユニットの表面に積層されており、前記流路ユニットの少なくとも前記金属板が積層される部分が、鉄系合金、ニッケル系合金、チタン系合金、及び、アルミニウム系合金の何れかの材料で形成されていることを特徴とするものである。
流路ユニットの少なくとも一部が鉄系合金、ニッケル系合金、及び、アルミニウム系合金の何れかの材料で形成されているため、流路ユニット内部のインク流路をエッチング等により容易に形成できる。また、金属板も同様の材料で形成されているため、流路ユニットと金属板の熱膨張係数が近くなり、両者の接合強度が向上する。
第9の発明のインクジェットヘッドは、前記第8の発明において、前記金属板と、前記流路ユニットの少なくとも前記金属板が積層される部分とが、同じ種類の材料で形成されていることを特徴とするものである。従って、金属板と、流路ユニットの金属板が積層される部分の熱膨張係数がより近くなり、両者の接合強度がより向上する。また、流路ユニット内のインクは、同じ種類の材料で形成された金属板と流路ユニットに接触することになるため、どのようなインクを選択しても局部電池が形成される虞がなく、インクの選択が腐食面で制約されることがないため、インク選択の自由度が大きくなる。
第10の発明のインクジェットヘッドは、前記第9の発明において、前記金属板と、前記流路ユニットの少なくとも前記金属板が積層される部分とが、ステンレス鋼で形成されていることを特徴とするものである。従って、金属板と、流路ユニットの金属板が積層される部分の、インクに対する耐食性が共に向上するため、インク選択の自由度がさらに大きくなる。
第11の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、少なくとも一方の表面が絶縁性を有する振動板を形成する第1工程と、前記振動板の前記一方の表面に当接して複数の個別電極を形成する第2工程と、これら複数の個別電極の前記振動板と当接する面と反対側に圧電層を形成する第3工程と、前記圧電層を挟んで前記複数の個別電極と対向する共通電極を形成する第4工程と、を備え、前記第2工程において、前記振動板の前記一方の表面に、前記複数の個別電極とともに、複数の個別電極に夫々対応する複数の第1端子部と、前記複数の個別電極と前記複数の第1端子部とを夫々電気的に接続する複数の第1配線部とを形成し、前記第2工程において、前記第1配線部のすべての領域を前記振動板の前記一方の表面に形成することを特徴とするものである。
この圧電アクチュエータの製造方法によれば、前述の第1の発明と同様の効果が得られる圧電アクチュエータを容易に製造することができる。それに加えて、第2工程において、振動板の一方の表面に、複数の個別電極と、複数の第1端子部と、複数の第1配線部とを一度に形成することができるため、製造工程を短縮することが可能になる。
第12の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、前記第11の発明において、前記第4工程において、前記振動板の前記一方の表面に、前記共通電極とともに、この共通電極に対応する第2端子部と、前記共通電極と前記第2端子部とを電気的に接続する第2配線部とを形成することを特徴とするものである。従って、前述の第2の発明と同様の効果が得られる圧電アクチュエータを容易に製造することができる。それに加えて、第4工程において、振動板の一方の表面に、共通電極とこの共通電極に対応する第2端子部と第2配線部とを一度に形成することができるため、製造工程を短縮することができる。
第13の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、前記第12の発明において、前記振動板の前記一方の表面に、前記複数の個別電極に対して選択的に駆動電圧を供給する駆動装置を配置するとともに、前記第1端子部及び前記第2端子部と前記駆動装置の出力端子とを接合する第5工程をさらに備えたことを特徴とするものである。従って、複数の個別電極と駆動装置とを第1配線部及び第2配線部により直接接続することができるため、FPC等の配線部材が不要になり、電気的接続にかかるコストを低減できる。
第14の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、前記第13の発明において、前記第2工程において、前記振動板の前記一方の表面に、前記駆動装置の入力端子と接合される接続端子であって、前記駆動装置とこの駆動装置を制御する制御装置とを電気的に接続する為の接続端子をさらに形成することを特徴とするものである。従って、制御装置と駆動装置と接続する為の接続端子を、複数の個別電極、複数の第1端子部及び複数の第1配線部と同時に形成することが可能になる。
第15の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、前記第11〜14の何れかの発明において、前記振動板が、金属板と、前記金属板の表面に形成された絶縁層とを含んでおり、前記第1工程が、前記金属板の表面に前記絶縁層を形成する工程を含んでいることを特徴とするものである。
第16の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、前記第11〜14の何れかの発明において、前記振動板が、絶縁材料からなる板であることを特徴とするものである。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態は、本発明をインクジェットヘッドに用いられる圧電アクチュエータに適用した一例である。
図1に示すように、インクジェットヘッド1は、内部にインク流路が形成された流路ユニット2と、この流路ユニット2の上面に積層された圧電アクチュエータ3とを備えている。
まず、流路ユニット2について説明する。図2は、図1のインクジェットヘッド1の右半分の概略平面図である。また、図3は図2のIII-III線断面図、図4は図2のIV-IV線断面図である。図2〜図4に示すように、流路ユニット2はキャビティプレート10、ベースプレート11、マニホールドプレート12、及びノズルプレート13を備えており、これら4枚のプレート10〜13が積層状態で接着されている。このうち、キャビティプレート10、ベースプレート11及びマニホールドプレート12は略矩形のステンレス鋼製の板である。そのため、これら3枚のプレート10〜12に、後述するマニホールド17や圧力室14等のインク流路をエッチングにより容易に形成することができるようになっている。また、ノズルプレート13は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料により形成され、マニホールドプレート12の下面に接着される。あるいは、このノズルプレート13も、3枚のプレート10〜12と同様にステンレス鋼等の金属材料で形成されていてもよい。
図2に示すように、キャビティプレート10には、平面に沿って配列された複数の圧力室14が形成されている。これら複数の圧力室14は、流路ユニット2の表面(後述するステンレス板30が接合されるキャビティプレート10の上面)において開口している。尚、図2には、複数の圧力室14のうちの一部(8つ)が示されている。各圧力室14は、平面視で略楕円形状に形成されており、その長軸方向がキャビティプレート10の長手方向に平行になるように配置されている。
ベースプレート11において平面視で圧力室14の長軸方向両端部に重なる位置には、夫々連通孔15,16が形成されている。また、マニホールドプレート12には、マニホールドプレートの短手方向(図2の上下方向)に2列に延び、平面視で圧力室14の図2における右半分と重なるマニホールド17が形成されている。このマニホールド17には、キャビティプレート10に形成されたインク供給口18を介してインクタンク(図示省略)からインクが供給される。また、平面視で圧力室14の図2における左端部と重なる位置には、連通孔19も形成されている。さらに、ノズルプレート13において平面視で複数の圧力室14の左端部に重なる位置には、複数のノズル20が夫々形成されている。ノズル20は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂の基板にエキシマレーザー加工を施すことにより形成される。
そして、図3に示すように、マニホールド17は連通孔15を介して圧力室14に連通し、さらに、圧力室14は、連通孔16,19を介してノズル20に連通している。このように、流路ユニット2内には、マニホールド17から圧力室14を経てノズル20に至る個別インク流路が形成されている。
次に、圧電アクチュエータ3について説明する。図1〜図4に示すように、圧電アクチュエータ3は、流路ユニット2の上面に配置された振動板50と、振動板50の上面に形成され、複数の圧力室14に夫々対向する複数の個別電極32と、これら複数の個別電極32を覆う圧電層33と、この圧電層33の上面に形成され、複数の個別電極32(本実施形態の場合、すべての個別電極32)に亙って共通に設けられた(つまり、圧電層33を挟んで複数の個別電極32と対向する)矩形平面形状を有する共通電極34とを備えている。振動板50は、ステンレス板30と、ステンレス板30の上面に形成された絶縁層31との2層構造となっている。
ステンレス板30は、平面視で略矩形状の板であり、複数の圧力室14の開口を塞ぐ状態でキャビティプレート10の上面に積層された状態で接合されている。ここで、ステンレス板30が比較的弾性率の高いステンレス鋼で形成されているため、後述するようにインクの吐出動作の際に圧電層33が変形したときに、ステンレス板30の剛性の高さによって、圧電アクチュエータ3の応答性が高くなる。また、このステンレス板30は、同じくステンレス鋼で形成されたキャビティプレート10の上面に接合される。そのため、ステンレス板30とキャビティプレート10の熱膨張係数が等しくなり、両者の接合強度が向上する。さらに、流路ユニット2内のインクは、インクに対する耐食性に優れるステンレス鋼で形成されたステンレス板30と流路ユニット2とに接触する。そのため、どのようなインクを選択しても流路ユニット2内あるいはステンレス板30に局部電池が形成される虞がなく、インクの選択が腐食面で制約されることがないため、インク選択の自由度が大きくなる。
絶縁層31は、アルミナ、ジルコニア、あるいは、窒化ケイ素等の、弾性率が高いセラミックス材料からなり、その上面が平面となっている。このように、絶縁層31が弾性率の高いセラミックス材料で形成されているため、アクチュエータの剛性が上がり応答性がより高くなる。また、このように、ステンレス板30の上面に絶縁層31が形成されているため、ステンレス板30の上に絶縁層31を介して複数の個別電極32を形成することが可能になる。
さらに、この絶縁層31の上面には、圧力室14よりも一回り小さい楕円形の平面形状を有する複数の個別電極32が形成されている。個別電極32は、平面視で対応する圧力室14の中央部に重なる位置に形成されている。個別電極32は金などの導電性材料からなる。尚、隣接する個別電極32は絶縁層31により互いに電気的に絶縁されている。
絶縁層31の上面において、複数の個別電極32の一端部(図2における右端部)からは、夫々、個別電極32の長軸方向に平行に複数の配線部35(第1配線部)が延びており、これら複数の配線部35の端部には夫々端子部36(第1端子部)が形成されている。これら複数の端子部36の高さ位置は全て同じである。そして、複数の個別電極32に夫々対応する複数の端子部36には、複数の個別電極32に対して選択的に駆動電圧を供給するドライバIC37(駆動装置)の出力端子37aが半田等の導電性ろう材からなるバンプ38を介して接合されている。つまり、ドライバIC37は、端子部36及びバンプ38を介して絶縁層31の上面に配置されている。このように、複数の個別電極32とドライバIC37とを、個別電極32と同一平面上に形成された配線部35により、コストの高いFPC等の配線部材を介さずに直接接続できるため、電気的接続のコストを低減できるし、また、電気的接続の信頼性も高くなる。
さらに、絶縁層31上には、ドライバIC37の入力端子37bと接合される複数の接続端子40も形成されている。そして、これら複数の接続端子40とドライバIC37の入力端子37bとを半田等からなるバンプ39を介して夫々接合することにより、ドライバIC37とこのドライバIC37を制御する制御装置(図示省略)とを接続端子40を介して容易に接続することができる。
圧電層33は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり強誘電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分としている。この圧電層33は、複数の個別電極32の上面全域を覆うように、複数の個別電極32の全てに亙る矩形平面形状を有する連続した1つの層として形成されている。さらに、この圧電層33の上面には、複数の個別電極32に共通の共通電極34が圧電層33の全面に亙って形成されている。図2に示すように、共通電極34からは1本の配線部41(第2配線部)が延びており、この配線部41は圧電層33の上面と絶縁層31の上面とに亙って延在するように形成されている。また、この配線部41の端部に設けられた端子部42(第2端子部)は、ドライバIC37の端子(図示せず)と接している。これにより、共通電極34は、この配線部41及びドライバIC37を介して接地され、グランド電位に保持されている。この共通電極34も金などの導電性材料からなる。尚、端子部42の高さ位置は、端子部36の高さ位置と同じである。
ここで、図3に示すように、共通電極34は圧電層33の上面に形成されているため、共通電極34と個別電極32及び配線部35との高さ位置が相違している。したがって、個別電極32と同じ平面上に形成された配線部35によりドライバIC37と接続される個別電極32に比べると、共通電極34とドライバIC37との電気的接続はやや困難であるとも考えられる。しかしながら、共通電極34は全ての個別電極32に対向し得る1つの電極として形成されているので、共通電極34をドライバIC37に接続する配線部41は1本で済む。そのため、共通電極34をドライバIC37に接続するためにわざわざFPC等の配線部材を使用する必要もなく、また、端子数が1つしかないことから導電性ペーストなどを用いて電気的な接続を容易に行うことができ、その接続の信頼性も高いものとなる。
複数の個別電極32に対応する複数の端子部36と共通電極34に対応する1つの端子部42とが、共に、絶縁層31の上面に形成されているため、これらの端子部36,42の高さ位置を全て同じにすることができる。従って、ドライバIC37の出力端子37aとこれら端子部36,42とのバンプ38を介した接合作業が容易になり、接合後の電気的接続の信頼性も高くなる。さらに、複数の端子部36と1つの端子部42とを全て絶縁層31の上面に形成するにあたり、絶縁層31の上面に複数の配線部35と1本の配線部41を形成するだけでよいため、スルーホールなどの複雑な構造を採ることのない簡単な配線構造で、端子部36,42の高さ位置を一致させることができる。
さらに、配線部41は圧電層33の厚み分の段差を有する面上に延在するように形成されているため、平面上に延在する配線部35と比べて、構造的な信頼性が劣るものと思われる。しかし、上述したように、この相対的に信頼性の劣る配線部41は1本で済み、それ以外の複数の配線部35は構造的な信頼性が高いことから、全体的に信頼性の高い配線構造を実現することができる。尚、配線部41が共通電極34から絶縁層31に亙って一度に形成されている場合には、段差にかかる部分の厚さが薄くなるため、図2に示すように、この部分に補強部43を設けて、その信頼性を高めることができる。
次に、インク吐出時における圧電アクチュエータ3の作用について説明する。
ドライバIC37に複数の配線部35を介して夫々接続された複数の個別電極32に対して、ドライバIC37から選択的に駆動電圧が供給されると、駆動電圧が供給された圧電層33下側の個別電極32とグランド電位に保持されている圧電層33上側の共通電極34の電位が異なった状態となり、両電極32,34の間に挟まれた圧電層33に上下方向の電界が生じる。すると、圧電層33のうち、駆動電圧が印加された個別電極32の直上の部分が、分極方向である上下方向と直交する水平方向に収縮する。ここで、圧電層33の下側の振動板50はキャビティプレート10に対して固定されているため、両電極32,34の間に挟まれた圧電層33の部分が圧力室14側に凸となるように変形し、この圧電層33の部分的な変形に伴い、振動板50の圧力室14を覆う部分も圧力室14側に凸となるように変形する。すると、圧力室14内の体積が減少するためにインク圧力が上昇し、圧力室14に連通するノズル20からインクが吐出される。
次に、この圧電アクチュエータ3及びこれを含むインクジェットヘッド1の製造方法について説明する。
まず、図5に示すように、ステンレス製の3枚のプレート10〜12と、ステンレス板30とを拡散接合等により接合する。ここで、キャビティプレート10とステンレス板30とは同じステンレス製であるため、熱膨張係数が等しくなり、接合面における残留応力が小さいために、両者の接合強度は極めて良好なものとなる。
次に、図6に示すように、ステンレス板30の上面に、アルミナ、ジルコニア、あるいは窒化ケイ素等のセラミックス材料により絶縁層31を形成する。これにより、ステンレス板30の上面が絶縁層31で覆われた振動板50が形成される(第1工程)。絶縁層31を形成する方法としては、例えば、超微微粒子材料を高速で衝突させて堆積させるエアロゾルデポジション法を用いることができる。エアロゾルデポジション法を用いると、例えば5μm以下、特に2μm以下でも絶縁性に優れた非常に薄い層を形成することができる。その他、ゾルゲル法、あるいは、スパッタ法を用いて絶縁層31を形成することもできる。
次に、図7に示すように、絶縁層31の上面に個別電極32、配線部35、端子部36及び接続端子40を形成する(第2工程)。このとき、例えば、絶縁層31の上面に導電性ペーストをスクリーン印刷することによりパターニングされた個別電極32、配線部35、端子部36及び接続端子40を一度に形成することができる。あるいは、メッキ法、スパッタ法又は蒸着法などにより、絶縁層31の全面に導電層を形成してから、レーザーやレジスト法等により導電層を部分的に除去して、個別電極32、配線部35、端子部36及び接続端子40をパターニングしてもよい。
次に、図8に示すように、個別電極32の上面にPZTからなる圧電層33を、エアロゾルデポジション法、ゾルゲル法、あるいは、スパッタ法等を用いて形成する(第3工程)。続いて、圧電層33の組織を結晶化するために600℃程度の熱処理を施す。この熱処理時にステンレス板30を構成する原子が圧電層33内に拡散しようとするが、絶縁層31がこれを防止ように作用する。そのため、ステンレス板30の原子の拡散侵入による圧電層33の圧電特性の劣化を少なくすることができる。そして、図9に示すように、圧電層33の上面に、スクリーン印刷、蒸着法、あるいは、スパッタ法等を用いて共通電極34、配線部41及び端子部42を形成する(第4工程)。
そして、図10に示すように、絶縁層31上にドライバIC37を配置し、このドライバIC37の出力端子37aをバンプ38を介して端子部36及び端子部42に接合するとともに、ドライバIC37の入力端子37bをバンプ39を介して接続端子40に接合する(第5工程)。最後に、図11に示すように、マニホールドプレート12の下面にノズルプレート13を接着する。
尚、ノズルプレート13がステンレス鋼等の金属材料で形成されている場合には、予め、ノズルプレート13を他の3枚のプレートと同時に接合して流路ユニット2を形成してから、この流路ユニット2の上面にステンレス板30、個別電極32及び圧電層33を順に積層させて、圧電層33に熱処理を施すようにすることもできる。
本実施形態の圧電アクチュエータ3においては、絶縁層31の上面に、複数の個別電極32ととともに、これら複数の個別電極32に夫々対応する複数の端子部36と、複数の個別電極32と複数の端子部36とを夫々接続する複数の配線部35とが形成され、さらに、絶縁層31の上面には、複数の端子部36に接合されたドライバIC37が配置されているため、複数の個別電極32とドライバIC37とをコストの高いFPC等の配線部材を介さずに直接接続でき、電気的接続の信頼性も高くなる。また、絶縁層31上に複数の個別電極32を形成するときには(第2工程)、個別電極32、端子部36、配線部35及び接続端子40を一度に形成することができるため、製造工程を短縮することが可能になる。
さらに、圧電層33の上面に共通電極34を形成するときにも(第4工程)、共通電極34、配線部41及び端子部42を一度に形成することができるため、製造工程を短縮することができる。
また、共通電極34が全ての個別電極32に亙って形成されているために、共通電極34をドライバIC37に接続する配線部41は1本で済む。そのため、共通電極34をドライバIC37に接続するためにわざわざ配線部材を使用する必要もなく、また、端子数が1つしかないことから電気的な接続を容易に行うことができ、その接続の信頼性も高いものとなる。
次に、第1実施形態の共通電極に関する2つの変形例について、それぞれ図12及び図13に基づいて説明する。図12は、第1変形例に係るインクジェットヘッドの平面図であって、図2に相当する。図12において、第1実施形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
図12に示す圧電アクチュエータ103において、共通電極134は、個別電極32と同一平面形状を有し且つ個別電極32に対向した8個の対向領域134aと、圧電アクチュエータ103の短手方向(図12の上下方向)に関して2列に千鳥状に配列された8個の対向領域134aのうち圧電アクチュエータ103の短手方向に関して斜めに隣接する2つの対向領域134a同士を最短距離で互いに接続する細長矩形形状を有する7個の連結領域134bと、補強部43に最も近い対向領域134aと補強部43とを互いに接続する細長矩形形状を有する1個の連結領域134cとから構成されている。これら領域134a、134b、134cは、同じ材料からなるものであってもよいし、互いに異なる材料からなるものであってもよい。このように本変形例では、図2に示した第1実施形態のように矩形平面形状を有する共通電極の一部分だけが個別電極と対向するのではなく、共通電極134のほぼ全域(比較的平面積が小さい連結領域134b及び134cを除いた残りの領域)が個別電極32と対向するように圧電層33が部分的に共通電極134で覆われている。その結果、圧電層33が配線部35と共通電極134とによって挟まれないようになっているので、余計な静電容量が発生するのを防止することができる。
図13は、第2変形例に係るインクジェットヘッドの平面図であって、図2に相当する。図13において、第1実施形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
図13に示す圧電アクチュエータ203において、共通電極234は、個別電極32の長さとほぼ同じ長さの短辺及び圧電アクチュエータ203の短手方向(図13の上下方向)に関して一直線上に配列された4個の個別電極32に対向できるように、これらに跨る長さの長辺を有する矩形平面形状を有する2つの矩形領域234aと、これら2つの矩形領域234aと補強部43とを互いに接続する連結領域234bとから構成されている。連結領域234bは、図13中において左方に描かれた矩形領域234aと補強部43とを接続するL字形状部分と、図13中において右方に描かれた矩形領域234aとL字形状部分とを接続する細長矩形形状部分とに分けられる。これら領域234a、234bは、同じ材料からなるものであってもよいし、互いに異なる材料からなるものであってもよい。本変形例では、共通電極234において個別電極32と対向する領域の割合が大きくなるように、圧電層33が部分的に共通電極234で覆われている。その結果、図2に示した第1実施形態に比べて圧電層33において配線部35と共通電極234とによって挟まれる割合が比較的小さくなっているので、余計な静電容量があまり発生することがない。
なお、共通電極は、第1実施形態及びその第1、第2変形例で説明したものに限らず、複数の個別電極32と対向する領域を有している限りにおいて、種々の平面形状に変更することが可能である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、振動板がセラミックス板だけによって構成されている点を特徴とするものであって、この点のみにおいて第1実施形態と相違している。本実施形態において、第1実施形態と同様の部材については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図14は本実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図、図15は図14と直交する方向についてのインクジェットヘッドの断面図であって、それぞれ、第1実施形態における図3及び図4に相当する。図14及び図15に示すように、圧電アクチュエータ303は、流路ユニット2の上面に配置された振動板としてのセラミックス板350と、セラミックス板350の上面に形成され、複数の圧力室14に夫々対向する複数の個別電極32と、これら複数の個別電極32を覆う圧電層33と、この圧電層33の上面に形成され、複数の個別電極32(本実施形態の場合、すべての個別電極32)に亙って共通に設けられた(つまり、圧電層33を挟んで複数の個別電極32と対向する)共通電極34とを備えている。
セラミックス板350は、平面視で略矩形状の板であり、複数の圧力室14の開口を塞ぐ状態でキャビティプレート10の上面に積層された状態で接合されている。セラミックス板350は、アルミナ、ジルコニア、あるいは、窒化ケイ素等の、弾性率が高いセラミックス材料からなり、その上面が平面となっている。このように、セラミックス板350が弾性率の高いセラミックス材料で形成されているため、圧電アクチュエータ303の剛性が上がり応答性がより高くなる。また、振動板がセラミックス板350で形成されているので、セラミックス板350の上面に何も介することなく複数の個別電極32を直接形成することが可能になる。
さらに、セラミックス板350の上面には、圧力室14よりも一回り小さい楕円形の平面形状を有する複数の個別電極32が形成されている。個別電極32は、平面視で対応する圧力室14の中央部に重なる位置に形成されている。個別電極32は金などの導電性材料からなる。尚、隣接する個別電極32はセラミックス板350により互いに電気的に絶縁されている。
本実施形態の圧電アクチュエータ303においても、複数の個別電極32とドライバIC37とを、個別電極32と同一平面上に形成された配線部35により、コストの高いFPC等の配線部材を介さずに直接接続できるため、電気的接続のコストを低減できるし、また、電気的接続の信頼性も高くなる、という利益が得られる。その他、第1実施形態において説明した効果を得ることができる。
次に、圧電アクチュエータ303及びこれを含むインクジェットヘッドの製造方法について説明する。
まず、図16に示すように、キャビティプレート10上に、エアロゾルデポジション法、CVD法、溶液塗布法、ゾルゲル法、水熱合成法、あるいは、スパッタ法等を用いて、アルミナ、ジルコニア、あるいは窒化ケイ素等のセラミックス材料により厚み1〜20μm程度のセラミックス板350を形成する。これにより、セラミックス板350だけによって構成された振動板が形成される(第1工程)。なお、キャビティプレート10は、セラミックス板350との間における熱膨張係数を整合させるために、セラミックス板350と同一のセラミックス材料からなることが好ましい。
次に、図17に示すように、セラミックス板350の上面に個別電極32、配線部35、端子部36及び接続端子40を形成する(第2工程)。このとき、例えば、セラミックス板350の上面に導電性ペーストをスクリーン印刷することによりパターニングされた個別電極32、配線部35、端子部36及び接続端子40を一度に形成することができる。あるいは、メッキ法、スパッタ法又は蒸着法などにより、セラミックス板350の全面に導電層を形成してから、レーザー照射法やレジスト法等により導電層を部分的に除去して、個別電極32、配線部35、端子部36及び接続端子40をパターニングしてもよい。
次に、図18に示すように、個別電極32の上面にPZTからなる圧電層33を、エアロゾルデポジション法、CVD法、溶液塗布法、ゾルゲル法、水熱合成法、あるいは、スパッタ法等を用いて形成する(第3工程)。続いて、図19に示すように、キャビティプレート10の下面にレジストをパターニングし、そのレジストをマスクとしてキャビティプレート10をエッチングすることによって圧力室14となる孔を形成する。
次に、圧電層33の組織を結晶化するために600℃程度の熱処理を施す。この熱処理時に、圧電層33においてキャビティプレート10と対向している領域(つまり圧力室14となる孔と対向していない領域)においてはキャビティプレート10を構成する原子が圧電層33内に拡散しようとし、セラミックス板350がこれらを防止するように作用するものの、圧電層33の圧電特性は若干劣化する。一方、圧電層33においてキャビティプレート10と対向していない領域(つまり圧力室14となる孔と対向している領域)においてはキャビティプレート10を構成する原子が拡散によって圧電層33内に侵入してくることがほとんどないため、圧電層33の圧電特性がほとんど劣化しない。しかる後、図20に示すように、圧電層33の上面に、スクリーン印刷、蒸着法、あるいは、スパッタ法等を用いて共通電極34、配線部41及び端子部42を形成する(第4工程)。
その後、図21に示すように、セラミックス板350上にドライバIC37を配置し、このドライバIC37の出力端子37aをバンプ38を介して端子部36及び端子部42に接合するとともに、ドライバIC37の入力端子37bをバンプ39を介して接続端子40に接合する(第5工程)。最後に、キャビティプレート10の下面に、残りのプレート11〜13を接着する。
上述した製造方法においても、第1実施形態で説明した製造方法と同様の利益が得られる。加えて、本実施形態の製造方法では、圧力室14となる孔を形成するためにキャビティプレート10をエッチングする前に、キャビティプレート10によって支持されたセラミックス板350上に圧電層33を形成している。したがって、圧電層33の形成時にセラミックス板350が破損することがない。また、上述したように圧力室14となる孔をキャビティプレート10に形成してから熱処理を行っているので、圧電層33の圧電特性がほとんど劣化しない。また、エアロゾルデポジション法等を用いてセラミックス板350を形成しているので、セラミックス板350の厚みを1〜20μm程度と非常に薄くすることができる。そのため、非拘束部である圧力室14の幅を小さくして集積度を高くしたとしても、十分な変位を有するユニモルフ型アクチュエータを得ることができる。さらに、集積度を高くすることによって製造コストを低下させることができると共に、インクジェットヘッドの多ノズル化が容易となって、高速印字を実現することができる。
なお、第2実施形態においても、共通電極を、第1実施形態の第1、第2変形例のような形状とすることが可能である。
次に、前記した第1及び第2実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記第2実施形態では、共通電極34は全ての個別電極32に亙って形成されているが、図12及び図13に描かれた第1実施形態の変形例のように、複数の個別電極32が複数のグループに分けられており、各グループに対して1つの共通電極34が対応して形成されていてもよい。但し、当然のことながら、共通電極34とドライバIC37とを接続する配線部41の数をできるだけ少なくするために、区分された共通電極34の数は少ないことが好ましい。
2]流路ユニット2を構成する3枚のプレート10〜13の全てをステンレス鋼で形成する必要はなく、少なくとも圧電アクチュエータ3のステンレス板30が積層されるキャビティプレート10がステンレス鋼で形成されていればよい。さらに、キャビティプレート10の材質はステンレス鋼に限られるものではなく、ステンレス鋼以外の鉄系合金、ニッケル系合金、チタン系合金、あるいは、アルミニウム系合金等の、エッチングにより圧力室14を形成することが容易な材料であれば種々のものを採用できる。尚、この場合、ステンレス板30とキャビティプレート10の熱膨張係数を近くして両者の接合性を良好なものとするために、ステンレス板30も、キャビティプレート10と同様に、鉄系合金、ニッケル系合金、チタン系合金、あるいは、アルミニウム系合金等で形成することが好ましく、さらに、ステンレス板30とキャビティプレート10とを同じ材質にすることが特に好ましい。
3]前記第1及び第2実施形態の圧電アクチュエータ3の製造方法においては、エアロゾルデポジション法、ゾルゲル法、あるいは、スパッタ法等を用いて圧電層33を形成した後に、圧電層33に熱処理を施しているが、焼成されたPZTからなる圧電シートを絶縁層31上に貼り付けて圧電層33を形成してもよい。但し、この場合には、予め、圧電シートの上面にスクリーン印刷などにより共通電極34を形成しておき、この圧電シートの下面を個別電極32の上面に接合することになる。また、低温焼成が可能なPZTのグリーンシートを個別電極32の表面にスクリーン印刷などにより形成してもよい。この場合は、850〜900度で焼成する後工程が必要となる。
4]ドライバIC37が絶縁層31上に配置されている必要は必ずしもなく、少なくとも、ドライバIC37の出力端子37aが接合される複数の端子部36が絶縁層31上に形成されていればよい。
5]振動板としては、上述した例の他に、ポリイミドなどの樹脂材料からなる板を用いてもよいし、あるいは、表面を酸化処理したシリコン基板を用いてもよい。また、個別電極が形成される表面が絶縁性である限りにおいて、3層以上からなる振動板を用いてもよい。
6]第2実施形態において、熱処理後に圧力室14となる孔をキャビティプレート10に形成してもよい。
7]上述した実施形態で説明した圧電アクチュエータは、インクジェットヘッドに限らず、その他の用途に用いることが可能である。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図である。 図1におけるインクジェットヘッドの右半部の平面図である。 図2のIII-III線断面図である。 図2のIV-IV線断面図である。 図3に示したインクジェットヘッドを製造順に示した断面図であって、流路ユニットと金属板を接合する工程を示す図である。 絶縁層を形成する工程(第1工程)を示す図である。 個別電極を形成する工程(第2工程)を示す図である。 圧電層を形成する工程(第3工程)を示す図である。 共通電極を形成する工程(第4工程)を示す図である。 ドライバICを絶縁層上に配置する工程(第5工程)を示す図である。 ノズルプレートを接合する工程を示す図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例におけるインクジェットヘッドの右半部の平面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例におけるインクジェットヘッドの右半部の平面図である。 本発明の第2実施形態のインクジェットヘッドの断面図である。 図14に示したインクジェットヘッドの、図14とは別の切断線での断面図である。 図14に示したインクジェットヘッドを製造順に示した断面図であって、振動板であるセラミックス板を形成する工程(第1工程)を示す図である。 個別電極を形成する工程(第2工程)を示す図である。 圧電層を形成する工程(第3工程)を示す図である。 圧力室となる孔を形成する工程を示す図である。 共通電極を形成する工程(第4工程)を示す図である。 ドライバICをセラミックス板上に配置する工程(第5工程)を示す図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2 流路ユニット
3 圧電アクチュエータ
14 圧力室
30 金属板
31 絶縁層
32 個別電極
33 圧電層
34 共通電極
35 配線部
36 端子部
37 ドライバIC
37a 出力端子
37b 入力端子
40 接続端子
41 配線部
42 端子部
50 振動板

Claims (16)

  1. 少なくとも一方の表面が絶縁性を有する振動板と、
    前記振動板の前記一方の表面に当接して形成された複数の個別電極と、
    これら複数の個別電極の前記振動板と当接する面と反対側に形成された圧電層と、
    前記圧電層を挟んで前記複数の個別電極と対向する共通電極と、を備え、
    前記振動板の前記一方の表面に、前記複数の個別電極に夫々対応する複数の第1端子部と、前記複数の個別電極と前記複数の第1端子部とを夫々電気的に接続する複数の第1配線部とが形成され、
    前記第1配線部のすべての領域が前記振動板の前記一方の表面に形成されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記振動板の前記一方の表面に、前記共通電極に対応する第2端子部と、前記共通電極と前記第2端子部とを電気的に接続する第2配線部とが形成されており、
    前記第2配線部の前記圧電層の前記共通電極が形成された面と前記振動板の前記一方の面とを接続する部分に、前記第2配線部を補強するための補強部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記振動板の前記一方の表面に、前記共通電極に対応する第2端子部と、前記共通電極と前記第2端子部とを電気的に接続する第2配線部とが形成されており、
    前記第2配線部の幅が前記第1配線部の幅よりも広いことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記振動板の前記一方の表面に、前記第1端子部及び前記第2端子部に接合される複数の出力端子を有し、前記複数の個別電極に対して選択的に駆動電圧を供給する駆動装置が配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記振動板の前記一方の表面に、前記駆動装置の入力端子と接合される接続端子であって、前記駆動装置とこの駆動装置を制御する制御装置とを電気的に接続する為の接続端子が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記振動板が、絶縁材料からなる板であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記振動板が、金属板と、前記金属板の表面に形成された絶縁層とを含んでいることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の圧電アクチュエータ。
  8. 前記絶縁層がセラミックス材料からなることを特徴とする請求項7に記載の圧電アクチュエータ。
  9. インクを吐出するノズルに連通した複数の圧力室を有し、その表面においてこれら複数の圧力室が夫々開口した流路ユニットと、前記複数の圧力室に夫々対応する前記複数の個別電極を有する請求項7又は8に記載の圧電アクチュエータとを備えたインクジェットヘッドであって、
    前記金属板は鉄系合金、ニッケル系合金、チタン系合金、及び、アルミニウム系合金の何れかの材料で形成され、且つ、前記流路ユニットの表面に積層されており、
    前記流路ユニットの少なくとも前記金属板が積層される部分が、鉄系合金、ニッケル系合金、チタン系合金、及び、アルミニウム系合金の何れかの材料で形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  10. 前記金属板と、前記流路ユニットの少なくとも前記金属板が積層される部分とが、同じ種類の材料で形成されていることを特徴とする請求項9に記載のインクジェットヘッド。
  11. 前記金属板と、前記流路ユニットの少なくとも前記金属板が積層される部分とが、ステンレス鋼で形成されていることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッド。
  12. 前記個別電極と前記第1端子部と前記第1配線部のそれぞれのすべての領域が前記振動板の前記一方の表面に形成されていることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の圧電アクチュエータ。
  13. 少なくとも一方の表面が絶縁性を有する振動板を形成する第1工程と、
    前記振動板の前記一方の表面に当接して複数の個別電極を形成する第2工程と、
    これら複数の個別電極の前記振動板と当接する面と反対側に圧電層を形成する第3工程と、
    前記圧電層を挟んで前記複数の個別電極と対向する共通電極を形成する第4工程と、を備え、
    前記第2工程において、前記振動板の前記一方の表面に、前記複数の個別電極とともに、複数の個別電極に夫々対応する複数の第1端子部と、前記複数の個別電極と前記複数の第1端子部とを夫々電気的に接続する複数の第1配線部とを形成し、
    前記第2工程において、前記第1配線部のすべての領域を前記振動板の前記一方の表面に形成することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  14. 前記第4工程において、前記振動板の前記一方の表面に、前記共通電極とともに、この共通電極に対応する第2端子部と、前記共通電極と前記第2端子部とを電気的に接続する第2配線部とを形成することを特徴とする請求項13に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  15. 前記振動板の前記一方の表面に、前記複数の個別電極に対して選択的に駆動電圧を供給する駆動装置を配置するとともに、前記第1端子部及び前記第2端子部と前記駆動装置の出力端子とを接合する第5工程をさらに備えたことを特徴とする請求項14に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  16. 前記第2工程において、前記振動板の前記一方の表面に、前記駆動装置の入力端子と接合される接続端子であって、前記駆動装置とこの駆動装置を制御する制御装置とを電気的に接続する為の接続端子をさらに形成することを特徴とする請求項15に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
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