JP2005039985A - 圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッド - Google Patents

圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】外部配線と表面電極との接続が容易で、しかも高い圧電特性および信頼性を有する圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッドを提供することである。
【解決手段】振動板12上に、内部電極15、圧電セラミック層11および表面電極17がこの順に積層され、表面電極17が圧電セラミック層11の表面に複数形成され、圧電セラミック層11の表面には、各表面電極17から圧電セラミック層11の端部まで延設された引出電極18が形成されている圧電アクチュエータ21である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微細な変位を発生させることにより、各種デバイスの位置決めや加圧などに用いられる圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッドに関し、特に広がり振動、伸び振動、厚みたて振動を利用したインクジェット記録ヘッドに好適に用いられる圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッドに関するものである。
従来から、圧電性セラミックスを利用した製品としては、例えば圧電アクチュエータ、フィルタ、圧電共振子(発振子を含む)、超音波振動子、超音波モーター、圧電センサ等がある。
これらの中で、圧電アクチュエータは、電気信号に対する応答速度が10-6秒台と非常に高速であるため、半導体製造装置のXYステージの位置決め用圧電アクチュエータやインクジェットプリンタのインクジェット記録ヘッドに用いられる圧電アクチュエータ等に応用されている。
圧電方式を利用したインクジェットプリンタに用いられるインクジェット記録ヘッドは、例えば図4(a)に示すように、複数のインク流路101が並設され、各インク流路101を仕切る壁として隔壁102を形成した流路部材103上に圧電アクチュエータ104が設けられた構造を有する(特許文献1および特許文献2参照)。
圧電アクチュエータ104は、上面に内部電極110が設けられた振動板105上に、圧電セラミック層106および表面電極107がこの順に積層され、表面電極107が圧電セラミック層106の表面に複数配列されることにより、複数の圧電変位部108が形成されたものである。この圧電アクチュエータ104は、流路部材103上に、インク流路101と表面電極107との位置を揃えて取り付けられている。
上記のようなインクジェット記録ヘッドは、内部電極110と所定の表面電極107との間に電圧を印加して該表面電極107直下の圧電セラミック層106を変位させることにより、インク流路101内のインクを加圧して、流路部材103の底面に開口したインク吐出口109よりインク滴を吐出する。
通常、内部電極110および表面電極107には、上記のようにして内部電極110と表面電極107との間に電圧を印加するために、図示しない外部接続配線基板からの外部配線がそれぞれ接続されている。例えば図4(b)に示すように、表面電極107に接続する外部配線(図示せず)は、表面電極107の一端に形成された延設部107aに半田付けや接点部材の圧接などによって接続される(特許文献2参照)。
特開平11−34321号公報図1 特開平11−34323号公報図1
しかしながら、インクジェット記録ヘッドに用いる圧電アクチュエータ104には、圧電セラミック層106の表面に複数の表面電極107が配列されており、これらの表面電極107の各延設部107aに対して個別に外部配線を接続すると、圧電アクチュエータ104上には、外部配線が高密度で配設されるだけでなく、各外部配線を各延設部107aに半田付けなどにより接続することによって、圧電セラミック層106に熱的ストレスおよび機械的ストレスが加わることになるため、圧電アクチュエータ104の圧電特性および信頼性が低下するという問題がある。また、表面電極107の集積度が高くなるにつれて、表面電極107や延設部107aの面積も小さくしなくてはならないため、外部配線を延設部107aに対して個別に接続するのが困難になるという問題もある。
したがって、本発明の目的は、外部配線と表面電極との接続が容易で、しかも高い圧電特性および信頼性を有する圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッドを提供することである。
上記課題を解決するための本発明の圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッドは、以下の構成からなる。
(1) 振動板上に、内部電極、圧電セラミック層および表面電極がこの順に積層され、前記表面電極が前記圧電セラミック層の表面に複数形成された圧電アクチュエータであって、前記圧電セラミック層の表面には、各表面電極から前記圧電セラミック層の端部まで延設された引出電極が形成されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
(2) 前記引出電極に対向する位置には、前記内部電極が形成されていない(1)記載の圧電アクチュエータ。
(3) 振動板上に、内部電極、圧電セラミック層および表面電極がこの順に積層された圧電アクチュエータであって、前記圧電セラミック層の表面には、相互に絶縁された複数の短冊状の表面電極が形成され、前記振動板と圧電セラミック層との間には、相互に絶縁された複数の短冊状の内部電極が、前記圧電セラミック層を介して前記表面電極と立体交差するように形成されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
(4) 厚みが100μm以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
(5) 前記振動板と前記圧電セラミック層とが略同一の材料からなる(1)〜(4)のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
(6) 前記(1)〜(5)のいずれかに記載の圧電アクチュエータを、インク吐出孔を有する複数のインク流路が配列された流路部材上に、前記インク流路と前記表面電極との位置を揃えて取り付けたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
前記(1)記載の圧電アクチュエータによれば、各表面電極から圧電セラミック層の端部まで延接された引出電極が、圧電セラミック層の表面に形成されているので、従来のように圧電セラミック層の表面に複数形成された各表面電極の延設部に対して個別に外部配線を接続する必要がなく、引出電極と外部配線とを圧電セラミック層の端部において接続すればよい。このように、外部配線との接続箇所を圧電セラミック層の端部に集中させることができるので、接点部材などの接続圧接冶具の簡略化が可能となり、接続工程の簡略化および接続信頼性の向上が図れる。これにより、外部配線と表面電極との接続が容易になると共に、圧電アクチュエータ上における外部配線の配線密度を低密度化することができる。
また、外部配線と引出電極との接続は、圧電駆動に無関係な圧電セラミック層の端部において行われるので、表面電極直下の圧電セラミック層に作用する熱的ストレスおよび機械的ストレスを低減することができる。これにより、圧電アクチュエータの圧電特性および信頼性が低下するのを抑制することができるので、高い圧電特性および信頼性を有する圧電アクチュエータを得ることができる。
前記(2)記載のように、本発明の圧電アクチュエータでは、前記引出電極に対向する位置には、前記内部電極が形成されていないのが好ましい。これにより、表面電極と内部電極との間に電圧を印加した際に、引出電極直下の圧電セラミック層が圧電駆動するのを防止することができるので、圧電アクチュエータの変位量のばらつきを低減することができる。
前記(3)記載のように、本発明にかかる他の圧電アクチュエータでは、相互に絶縁された複数の短冊状の表面電極と内部電極とが圧電セラミック層を介して立体交差するように形成されている。したがって、この圧電アクチュエータには、表面電極と内部電極との複数の交差部分が形成されており、これらの各交差部分において圧電変位素子が形成されている。また、表面電極が短冊状であるので、外部電極との接続は、表面電極の端部において行うことができる。このように、外部配線との接続箇所を表面電極の端部に集中させることができるので、接点部材などの接続圧接冶具の簡略化が可能となり、接続工程の簡略化および接続信頼性の向上が図れる。これにより、外部配線と表面電極との接続が容易になると共に、圧電アクチュエータ上における外部配線の配線密度を低密度化することができる。
また、外部配線と表面電極との接続は、圧電駆動に無関係な表面電極の端部において行われるので、圧電駆動に寄与する部分、すなわち内部電極との交差部分における圧電セラミック層に作用する熱的ストレスおよび機械的ストレスを低減することができる。これにより、圧電アクチュエータの圧電特性および信頼性が低下するのを抑制することができるので、高い圧電特性および信頼性を有する圧電アクチュエータを得ることができる。
前記(4)記載の圧電アクチュエータによれば、厚みが100μm以下であるので、大きな変位量を得ることができる。
また、前記(5)記載の圧電アクチュエータによれば、前記振動板と前記圧電セラミック層とが略同一の材料からなるので、振動板と圧電セラミック層とを同時焼成で作製する際において圧電アクチュエータ内の焼成収縮を均等にすることができ、反り変形を抑制することができる。
前記(6)記載のインクジェット記録ヘッドは、本発明の圧電アクチュエータを備えているので、優れたインク吐出性能および信頼性を有している。これにより、高速で高精度な吐出が可能であり、かつ高い信頼性が得られる。
以下、本発明の一実施形態にかかる圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッドについて図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1(a)は、第1の実施形態の圧電アクチュエータを示す平面図であり、図1(b)はそのA−A線断面図である。この圧電アクチュエータ21は、振動板12上に、内部電極15、圧電セラミック層11および表面電極17がこの順に積層され、表面電極17が圧電セラミック層11の表面に複数形成されたものである。
圧電セラミック層11の表面には、各表面電極17から圧電セラミック層11の端部まで延設された引出電極18が形成されている。また、振動板12は、セラミック層から構成されている。内部電極15は圧電アクチュエータ21の厚み方向に配設されたビア電極19と電気的に接続されており、このビア電極19の上端は、圧電セラミック層11の表面に形成されたパッド部22に接続されている。内部電極15は、引出電極18に対向する位置には形成されていない。
圧電アクチュエータ21では、表面電極17、該表面電極直下の圧電セラミック層11および内部電極15により複数の圧電変位素子が形成されており、表面電極17と内部電極15との間に電圧を印加することによって、圧電変位素子が撓み変形する。
圧電アクチュエータ21の厚みは、特に限定されるものではないが、好ましくは100μm以下であるのがよい。このように薄層にすることで、大きな変位を得ることができ、低電圧で高効率の駆動を実現できる。特に、圧電アクチュエータ21としての特性を十分に発揮できる点で、好ましくは80μm以下、より好ましくは65μm以下、さらに好ましくは50μm以下であるのがよい。一方、厚みの下限値は、十分な機械的強度を有し、取扱いおよび作動中の破壊を防止するため、3μm、好ましくは5μm、より好ましくは10μm、さらに好ましくは20μmであるのがよい。
圧電セラミック層11としては、圧電性を示すセラミックスを用いることができ、具体的には、例えばBi層状化合物(層状ペロブスカイト型化合物)、タングステンブロンズ型化合物、Nb系ペロブスカイト型化合物(Nb酸ナトリウムなどのNb酸アルカリ化合物(NAC)、Nb酸バリウムなどのNb酸アルカリ土類化合物(NAEC))、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、Pbを含有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛等のペロブスカイト型化合物を含有する物質を例示できる。
上記のうち、特に、少なくともPbを含むペロブスカイト型化合物であるのがよい。例えば、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、Pbを含有するジルコン酸チタン酸鉛(PZT)やチタン酸鉛等を含有する物質が好ましい。特に、Aサイト構成元素としてPbを含有し、かつBサイト構成元素としてZrおよびTiを含有する結晶であるのがよい。このような組成にすることで、高い圧電定数を有する圧電セラミック層が得られる。これらの中でもチタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸鉛が、大きな変位を付加する上で好適である。ペロブスカイト型結晶の一例として、PbZrTiO3を好適に使用できる。
また、圧電性セラミックスには、他の酸化物を混合してもよく、さらに、特性に悪影響がない範囲であれば、副成分としてAサイトおよび/またはBサイトに他元素が置換していてもよい。例えば、副成分としてZn、Sb、NiおよびTeを添加したPb(Zn1/3Sb2/3)O3およびPb(Ni1/2Te1/2)O3の固溶体であってもよい。
内部電極15としては、導電性を有するものならばいずれでもよく、Au、Ag、Pd、Pt、Cu、Alやそれらの合金などを用いることができ、具体的には、例えばAg−Pd合金を例示できる。内部電極15の厚みは、導電性を有しかつ変位を妨げない程度である必要があり、一般に、0.5〜5μm程度、好ましくは1〜4μmであるのがよい。
表面電極17としては、導電性を有するものならば何れでもよく、Au、Ag、Pd、Pt、Cu、Alやそれらの合金などを用いることができる。表面電極17の厚みは、導電性を有しかつ変位を妨げない程度である必要があり、一般に、0.1〜2μm程度、好ましくは0.1〜0.5μmであるのがよい。
引出電極18、ビア電極19およびパッド部22としては、内部電極15や表面電極17と同様の材料を使用することができる。また、引出電極18の厚みは0.1〜5μm程度、好ましくは1〜4μm程度であるのがよい。
振動板12としては、絶縁性の高いものであればよいが、好ましくは圧電性セラミックスであるのがよく、より好ましくは圧電セラミック層11と略同一の材料であるのがよい。これにより、振動板12と圧電セラミック層11とを同時焼成で作製する際において圧電アクチュエータ内の焼成収縮を均等にすることができるので、反り変形を抑制することができる。振動板12の厚みは、1〜50μm程度、好ましくは5〜30μm程度であるのがよい。
次に、圧電アクチュエータ21の製造方法について説明する。
(a) まず、前記した圧電性セラミックスの原料粉末を主成分とするグリーンシートを必要枚数作製する。
(b) ついで、(a)で作製したグリーンシートのうち、一部のグリーンシートにビア電極を形成するための貫通孔を形成する。貫通孔が形成されたグリーンシートにスクリーン印刷によりビア電極となる導体を充填する。また、内部電極15を形成するグリーンシートの表面には、引出電極18に対向する位置を除く部分に、スクリーン印刷により内部電極パターンを形成する。
(c) ついで、(a)および(b)で作製したグリーンシートを、図1に示す構成となるように積層して積層体を形成する。
(d) さらに、この積層体を所定の形状に切断した後、900〜1100℃程度で焼成して圧電アクチュエータ本体を形成する。
(e) 最後に、この圧電セラミック層11の表面にスクリーン印刷により導電ペーストを印刷して所定の位置に表面電極パターン、引出電極パターンおよびパッド部パターンを形成し、600〜850℃程度で熱処理する。これにより圧電アクチュエータ21を得ることができる。なお、表面電極17、引出電極18およびパッド部22は、圧電アクチュエータ本体と同時焼成して形成することもできる。
次に、本実施形態のインクジェット記録ヘッドについて説明する。図2は、本実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す断面図である。このインクジェット記録ヘッドは、圧電アクチュエータ21を、インク吐出孔33を有する複数のインク流路32が配列された流路部材31上に、インク流路32と表面電極17との位置を揃えて取り付けたものである。
流路部材31は圧延法等によって得られ、インク吐出孔33およびインク流路32はエッチングにより所定の形状に加工されて設けられる。この流路部材31は、Fe−Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましく、特にインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましく、Fe−Cr系がより好ましい。
圧電アクチュエータ21と流路部材31とは、例えば接着層を介して積層接着することができる。接着層としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータ21や流路部材31への影響を及ぼさないために、熱硬化温度が100〜250℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂系の接着剤を用いるのがよい。このような接着層を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって、圧電アクチュエータ21と流路部材31とを加熱接合することができ、これによりインクジェット記録ヘッドを得ることができる。
圧電セラミック層11の表面に形成された各引出電極18は、圧電セラミック層11の端部において、それぞれ図示しない外部接続配線基板からの外部配線に独立して接続されている。また、内部電極15は、ビア電極19を介して、グランド電位に接続されている。そして、所定の引出電極18を介して表面電極17と内部電極15との間に電圧が印加されると、電圧が印加された表面電極17直下の圧電セラミック層11が変位してインク流路32内のインクが加圧され、インク吐出孔33よりインク滴が吐出される。
このようなインクジェット記録ヘッドは、高速で高精度な吐出が可能であり、高速印刷に好適である。また、このようなインクジェット記録ヘッドと、該インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインクタンクと、記録紙に印刷するための記録紙搬送機構とを備えたプリンタは、高速・高精度印刷を容易に実現することができる。
<第2の実施形態>
図3(a)は、第2の実施形態の圧電アクチュエータを備えたインクジェット記録ヘッドを示す平面図であり、図3(b)はそのB−B線断面図である。このインクジェット記録ヘッドは、圧電アクチュエータ51を、前記したインク吐出孔33を有する複数のインク流路32が配列された流路部材31上に、インク流路32と表面電極47との位置を揃えて取り付けたものである。
圧電アクチュエータ51は、振動板42上に、内部電極45、圧電セラミック層41および表面電極47がこの順に積層されたものである。圧電セラミック層41の表面には、相互に絶縁された複数の短冊状の表面電極47が形成され、振動板42と圧電セラミック層41との間には、相互に絶縁された複数の短冊状の内部電極45が、圧電セラミック層41を介して表面電極47と立体交差するように形成されている。各表面電極47の端部には、パッド部54がそれぞれ形成され、これらのパッド部には、図示しない外部接続配線基板からの外部配線48が独立して接続されている。
振動板42はセラミック層から構成されている。内部電極45は圧電アクチュエータ51の厚み方向に配設されたビア電極49と電気的に接続されており、このビア電極49の上端は、圧電セラミック層41の表面に形成されたパッド部53にそれぞれ接続されている。このパッド部53には、図示しない外部接続配線基板からの外部配線52が独立して接続されている。
圧電アクチュエータ51では、表面電極47、該表面電極47と立体交差した内部電極45およびこの交差部分における圧電セラミック層41により複数の圧電変位素子が形成されており、上記表面電極47と内部電極45との間に電圧を印加することによって、圧電変位素子が撓み変形する。したがって、上記インクジェット記録ヘッドでは、所定の外部配線48と所定の外部配線52との間に電圧が印加されると、これらの外部配線48,52に接続された表面電極47と内部電極45との間に電圧が印加され、これらの交差部分における圧電セラミック層41が変位してインク流路32内のインクが加圧され、インク吐出孔33よりインク滴が吐出される。
なお、第2の実施形態における圧電アクチュエータ51では、複数の圧電変位素子は、一括駆動させずに時分割駆動させるようにする。時分割駆動とは、複数の圧電変位素子を駆動させる場合に、これらの圧電変位素子を同時に駆動させずに順次駆動させることをいう。これにより、所望の圧電変位素子のみを駆動させることができる。
また、上記のような圧電アクチュエータ51を用いることにより、外部配線と接続する接点数が減り、接続の簡略化および接続によるストレスの低減が図られ、信頼性が向上する。
以上、本発明の実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態のみに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。
例えば、圧電セラミック層、セラミック層、内部電極等の積層枚数は特に限定されるものではなく、必要に応じて増減することができる。
また、上記実施形態では、セラミック層のみで振動板を形成した場合について説明したが、本発明では、複数のセラミック層の間に内部電極を配置して振動板を構成してもよい。
(a)は、第1の実施形態の圧電アクチュエータを示す平面図であり、(b)はそのA−A線断面図である。 図1に示す圧電アクチュエータを備えたインクジェット記録ヘッドを示す断面図である。 (a)は、第2の実施形態の圧電アクチュエータを備えたインクジェット記録ヘッドを示す平面図であり、(b)はそのB−B線断面図である。 (a)は従来のインクジェット記録ヘッドを示す断面図であり、(b)はその平面図である。
符号の説明
11,41 圧電セラミック層
12,42 振動板
15,45 内部電極
17,47 表面電極
18 引出電極
19,49 ビア電極
21,51 圧電アクチュエータ
22,53,54 パッド部
48,52 外部配線
31 流路部材
32 インク流路
33 インク吐出孔

Claims (6)

  1. 振動板上に、内部電極、圧電セラミック層および表面電極がこの順に積層され、前記表面電極が前記圧電セラミック層の表面に複数形成された圧電アクチュエータであって、
    前記圧電セラミック層の表面には、各表面電極から前記圧電セラミック層の端部まで延設された引出電極が形成されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記引出電極に対向する位置には、前記内部電極が形成されていない請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 振動板上に、内部電極、圧電セラミック層および表面電極がこの順に積層された圧電アクチュエータであって、
    前記圧電セラミック層の表面には、相互に絶縁された複数の短冊状の表面電極が形成され、
    前記振動板と圧電セラミック層との間には、相互に絶縁された複数の短冊状の内部電極が、前記圧電セラミック層を介して前記表面電極と立体交差するように形成されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  4. 厚みが100μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記振動板と前記圧電セラミック層とが略同一の材料からなる請求項1〜4のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の圧電アクチュエータを、インク吐出孔を有する複数のインク流路が配列された流路部材上に、前記インク流路と前記表面電極との位置を揃えて取り付けたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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