JP2005039986A - 圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面電極を高密度に配列した場合であっても、不要な圧電振動を防止し、変位量のばらつきを低減することができる圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッドを提供することである。
【解決手段】 振動板16上に、内部電極12、圧電セラミック層13および表面電極14がこの順に積層され、表面電極14が圧電セラミック層13の表面に複数配列された圧電アクチュエータ18であって、内部電極12が圧電セラミック層13を介して表面電極14と対向して複数配置され、表面電極14の端部に接続された引出電極14aと、内部電極12の端部に接続された引出電極12aとが、圧電セラミック層13を介して重ならない位置に配置されている。また、この圧電アクチュエータ18を、流路部材20上に、インク流路23と表面電極14および内部電極12との位置を揃えて取り付けたインクジェット記録ヘッドである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微細な変位を発生させることにより、各種デバイスの位置決めや加圧などに用いられる圧電アクチュエータ、特にインクジェット記録ヘッドに利用される、薄層化された積層型の圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッドに関するものである。
近年、パーソナルコンピュータの普及やマルチメディアの発達に伴って、情報を記録媒体に出力する記録装置として、インクジェット方式のプリンタの利用が急速に拡大している。かかるプリンタにはインクジェット記録ヘッドが搭載されている。このインクジェット記録ヘッドとしては、ヘッドの小型薄型化が容易で、しかも高精度の印字が可能になるという点で、圧電方式が広く用いられている。
圧電方式を利用したインクジェットプリンタに用いられるインクジェット記録ヘッドは、例えば図4(a)に示すように、複数のインク流路51が並設され、各インク流路51を仕切る壁として隔壁52を形成した流路部材53上に圧電アクチュエータ54が設けられた構造を有する(下記特許文献1および特許文献2参照)。
圧電アクチュエータ54は、上面に導電性を有する白金電極等から形成された共通電極(図示せず)が設けられた振動板55上に、圧電セラミック層56および表面電極57がこの順に積層され、表面電極57が圧電セラミック層56の表面に複数配列されることにより、複数の圧電変位部58が形成されたものである。この圧電アクチュエータ54は、流路部材53上に、インク流路51と表面電極57との位置を揃えて取り付けられている。
上記のようなインクジェット記録ヘッドは、振動板55上に設けられた共通電極と所定の表面電極57との間に電圧を印加して該表面電極57直下の圧電セラミック層56を変位させることにより、インク流路51内のインクを加圧して、流路部材53の底面に開口したインク吐出口59よりインク滴を吐出する。
通常、共通電極および表面電極57には、上記のようにして共通電極と表面電極57との間に電圧を印加するために、図示しない外部接続配線基板からの外部配線がそれぞれ接続されている。例えば図4(b)に示すように、表面電極57に接続する外部配線(図示せず)は、表面電極57の一端に形成された引出電極60にはんだ付けや接点部材の圧接などにより接続される(特許文献2参照)。
ところで、上記のような圧電アクチュエータ54の共通電極および表面電極57は、圧電アクチュエータ54を駆動するため、それぞれの電極に外部電気回路から電圧が印加され、圧電振動が発生する構造となっている。
しかしながら、このような圧電アクチュエータ54に通電する際には、共通電極と所定の引出電極60を介して表面電極57との間に電圧を印加すると、表面電極57と共通電極との間だけでなく、引出電極60と共通電極の間にも電圧が印加され電界が発生し分極されるので、隔壁52の上部(引出電極の下部)の圧電セラミック層56も圧電振動して伸縮変形し、ここに引張内部応力が発生する。これにより、圧電セラミック層56の変位量ばらつきが大きくなり、インク吐出量のばらつきが大きくなるという問題があった。
また、引出電極60の下部の圧電セラミック層56が圧電振動すると、この圧電振動が、隣接する表面電極57の下部の圧電セラミック層56における圧電振動に影響を与え、所望の圧電振動を妨げることがある。これにより、圧電セラミック層56の変位量が所定値よりも小さくなるなどして変位量にばらつきが生じ、インク吐出量にばらつきが生じるという問題があった。
特に、近年では、インクジェット記録ヘッドの高密度化に伴って、表面電極が高集積され、隣接する表面電極の間隔が小さくなっているので、上記問題がより顕著になる傾向にある。
特開平11−34321号公報 特開平11−34323号公報
本発明の課題は、表面電極を高密度に配列した場合であっても、不要な圧電振動を防止し、変位量のばらつきを低減することができる圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッドを提供することである。
上記課題を解決するための本発明の圧電アクチュエータは以下の構成からなる。
(1)振動板上に、内部電極、圧電セラミック層および表面電極がこの順に積層され、前記表面電極が前記圧電セラミック層の表面に複数配列された圧電アクチュエータであって、前記内部電極が前記圧電セラミック層を介して前記表面電極と対向して複数配置され、前記表面電極の端部に接続された引出電極と、前記内部電極の端部に接続された引出電極とが、前記圧電セラミック層を介して重ならない位置に配置されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
(2)前記内部電極が引出電極を介して連結されている前記(1)記載の圧電アクチュエータ。
(3)前記内部電極と前記表面電極とが略同形状であり、前記表面電極が内部電極の周縁からはみ出さないように前記内部電極の表面積が前記表面電極の表面積よりも若干大きく形成されている前記(1)または(2)記載の積層圧電アクチュエータ。
(4)厚みが100μm以下である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
前記(1)〜(4)に記載の圧電アクチュエータは、特に、インクジェット記録ヘッドに好適である。すなわち、本発明のインクジェット記録ヘッドは以下の構成からなる。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の圧電アクチュエータを、インク吐出口を有する複数のインク流路が配列された流路部材上に、前記インク流路と前記表面電極との位置を揃えて取り付けたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
前記(1)記載の圧電アクチュエータによれば、表面電極の端部に接続された引出電極と、内部電極および内部電極の端部に接続された引出電極とを、圧電セラミック層を介して重ならない位置に配置することにより、表面電極および内部電極の間に電圧を印加しても分極されないため、引出電極下部の圧電セラミック層が圧電振動するのを防止することができる。これにより、表面電極を高密度に配置しても、隣接する表面電極の下部の圧電セラミック層における圧電振動に影響を与えて所望の圧電振動を妨げることがないので、集積度が高くても変位量ばらつきが小さい。ここで、重ならないとは、完全に重なる場合のほか、交差して一部が重なる場合をも排除するものである。
前記(2)記載の圧電アクチュエータによれば、内部電極がそれぞれの引出電極により連結されていることにより、内部電極が一体化しているため配線が容易である。
前記(3)記載の圧電アクチュエータによれば、内部電極の周縁から表面電極がはみ出さない大きさで形成されていることにより、表面電極の位置がずれても、所望の面積領域を活性化することが可能である。
前記(5)記載のインクジェット記録ヘッドは、インク吐出口、インク流路、表面電極などの高密度配置に対しても、クロストークを抑制しかつ低電圧でも効率的な圧電アクチュエータの変位振動を得ることができる。これにより、低電圧で安定したインク吐出性能を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる圧電アクチュエータについて図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態にかかる圧電アクチュエータを示す平面図であり、図2はそのA−A線断面図である。
図1,2に示すように、圧電アクチュエータ18は、振動板16上に、内部電極12、圧電セラミック層13および表面電極14がこの順に積層され、表面電極14が圧電セラミック層13の表面に2次元的かつ規則的に複数配列されており、内部電極12と表面電極14とは同数で、かつ圧電セラミック層13を介して対向するように配置されたものである。内部電極12の端部には引出電極12aが接続され、該引出電極12aを介して各内部電極12が連結されている。また、表面電極14には、引出電極12aに重ならないように端部に引出電極14aが接続されており、該引出電極14aの他端にはランド部19を備えている。この圧電アクチュエータ18は、それぞれの引出電極12a,14aを介して表面電極14と内部電極12との間に電圧を印加することによって、表面電極14直下の圧電セラミック層13に圧電振動を発生させることができる。
振動板16は、一層のセラミック層あるいは複数のセラミック層を積層したものであり、内部電極12、圧電セラミック層13などと同時焼成により一体化されている。この振動板16は、圧電セラミック層13に生じる反り変形を矯正し、機械的強度を高める役割も果たしている。
内部電極12は、上記振動板16の上面に圧電セラミック層13を介して、表面電極14に対向する位置に形成されている。また、内部電極12の端部には引出電極12aが接続されており、複数の内部電極12同士を所定の形状に連結している。連結された内部電極12は、外部接続端子27を介してグランド電位(図示せず)に接続されている。この内部電極12の連結の形状は特に限定されるものではないが、好ましくは、配電が容易なように、一つの外部接続端子27にてすべての内部電極12に電圧が印加できるように連結されているのが好ましい。
表面電極14は、内部電極12および内部電極12の端部に形成された引出電極12aに重ならない位置の端部に引出電極14aが接続されており、該引出電極14aの他端には外部電極と連結するためのランド部19を備えている。このランド部19を介して外部電極から印加された電圧が、引出電極14aを介して表面電極14に印加され、圧電振動が発生する。
この表面電極14の端部に接続された引出電極14aおよびランド部19は、引出電極12aに重ならない位置に配置されており、引出電極14aを内部電極12が存在する平面に該平面の垂直方向から投影したときに重ならないように配置されている。したがって、引出電極14aおよびランド部19の直下には電極部材が存在せず、ランド部19および引出電極14aに通電しても引き出し電極14aとその直下の圧電セラミック層13は分極されず、そして圧電振動せず伸縮変形しないので、クロストークを低減し、圧電アクチュエータ18の変位量ばらつきを低減することができる。
また、内部電極12と表面電極14とは略同形状であり、表面電極14が内部電極12の周縁からはみ出さないように内部電極12の表面積が表面電極14の表面積よりも若干大きく形成されている。これにより、表面電極14の位置が多少ずれても、所望の面積領域を活性化することができ、圧電振動が発生する。また、内部電極12の表面積は表面電極14の表面積の1.1〜1.44倍程度であるのが好ましい。内部電極12の表面積がこの値より大きくなると、引出電極14aに通電した際に、内部電極12と引き出し電極14aとの間の圧電セラミック層13が圧電振動し、圧電アクチュエータ18の変位量にばらつきが生じる恐れがある。
圧電アクチュエータ18の厚みZは、変位量を大きくするという点で、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは50μm以下であるのがよい。一方、厚みZの下限値は、取扱中や作動中に破損しない程度の機械的強度を有し、印加される電圧に耐えうるようにするために、好ましくは20μm以上、より好ましくは25μm以上、さらに好ましくは30μm以上であるのがよい。
また、圧電セラミック層13の厚みは、小型薄型化という点で、好ましくは30μm以下にするのがよく、取扱中や作動中に破損しない程度の機械的強度を有し、印加される電圧に耐えうるようにするために、より好ましくは10〜20μmの範囲であるのがよい。
内部電極12、引出電極12aの厚みは0.5μm以上、好ましくは、1μm以上であるのがよい。これにより、圧電アクチュエータ18の剛性を向上させて反り変形の抑制効果を高めることができる。表面電極14および引出電極14aの厚みは2μm以下、好ましくは1μm以下であるのがよく、ランド部19の厚みは15μm以下、好ましくは10μm以下であるのがよい。
圧電セラミック層13には、例えばチタン酸ジルコン酸鉛化合物(PbZrTiO3系化合物(PZT系))、チタン酸鉛化合物、チタン酸バリウム化合物などのペロブスカイト結晶構造型の圧電材料(圧電セラミック)が好適に用いられる。これらのうち、大きな変位を得られるという点で、PZT系を用いるのが好ましい。また、振動板16には、圧電セラミック層13と同様の材料を使用することができる。圧電セラミック層13、振動板16は、それぞれ1層で構成されていてもよく、複数の層から構成されていてもよい。
表面電極14、引出部14aおよびランド部19としては、例えばAu、Ag、Cu、Cr、Pd、Ptなどの金属またはこれらの少なくとも1種以上を主成分とする合金などを用いるのが好ましく、薄層化しても高い導電性が得られるという点で、特にAuを用いるのがより好ましい。
内部電極12、引出電極12a、外部接続端子27は、同一材料により形成されるのが好ましい。内部電極12としては、例えばAu、Ag、Cu、Cr、Pd、Ptなどの金属またはこれらの少なくとも1種以上を主成分とする合金などを用いるのが好ましく、密着強度を高めるという点で、特にAg−Pd合金に、さらに、圧電セラミック層13と同一材料(例えばペロブスカイト結晶構造型の圧電セラミック)を微量添加して用いるのがより好ましい。
次に、本発明の圧電アクチュエータ18の製造方法について説明する。
まず、前記したチタン酸ジルコン酸鉛化合物、チタン酸鉛化合物、チタン酸バリウム化合物などを主成分とする圧電セラミック粉体を主成分とするグリーンシートを必要枚数作製する。この得られたグリーンシートの一方の表面に、前記した電極材料からなる導体ペーストを用いて、焼成後に内部電極12となる金属パターンをスクリーン印刷により形成する。ついで、前記した電極材料からなる導体ペーストを用いて、各内部電極12を連結するように引出電極12aをスクリーン印刷により形成する。
次に、得られたグリーンシートを例えば図1に示す構成で積層し、密着させて積層成形体を得る。さらに、この積層体を所定の形状に切断した後、900〜1100℃程度で焼成して圧電アクチュエータ本体を形成する。
最後に、この圧電セラミック層13の表面にスクリーン印刷により導電ペーストを印刷して所定の位置に表面電極パターン、引出電極パターンおよびランド部パターンを形成し、600〜850℃程度で熱処理する。これにより圧電アクチュエータ18を得ることができる。なお、特に、ランド部19は、後述するはんだ付けやワイヤーボンディングによって駆動電圧信号を入力するフレキシブル配線基板を結線する工程での接合不良をなくし、また圧電アクチュエータ18の変位を妨げないようにするために、表面電極14の高さよりもある程度高くしておく必要がある。したがって、例えば金属ペーストの印刷および焼き付け処理を複数回行って、ランド部19の高さを表面電極14よりも高く形成しておくのが望ましい。
また、圧電セラミック層13の分極処理は、内部電極12と表面電極14との間に電圧を印加することにより、それぞれの電極間の圧電セラミック層13について分極処理を行う。
なお、上記実施形態では内部電極12を引出電極12aにて連結したが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧電セラミック層13を介して表面電極14の端部に接続された引出電極14aと重ならない位置である限りは、それぞれの個別電極に接続された引出電極にて外部電極に直接連結していてもよい。
次に、本発明の圧電アクチュエータ18を備えたインクジェット記録ヘッドについて説明する。図3に示すインクジェット記録ヘッドは、圧電アクチュエータ18を、インク吐出口24を有する複数のインク流路22が配列された流路部材20上に、インク流路22と表面電極14および内部電極12との位置を揃えてエポキシ樹脂などにより接合したものである。流路部材20は、インク流路22を形成する隔壁21の下面にインク吐出口24を有する基板23が配置されて構成されている。
流路部材20は、厚み30〜100μm程度の複数の金属板で構成される積層体からなり、各金属板にエッチングや金型による打ち抜き等によってインク流路22、インク吐出口24、隔壁21、基板23等がそれぞれ形成される。使用する金属板としては、例えばステンレス板、アルミニウム板、モリブデン板などがあげられる。また、流路部材20は、シリコンなどで形成することもできる。
圧電アクチュエータ18の上部には、フレキシブル配線基板26が配設され、接続端子25を介してランド部19と接続されている。このようなインクジェットヘッドでは、薄型であっても反り変形が矯正された圧電アクチュエータを備えているので、インク吐出量のばらつきを低減することができる。
以上、本発明の実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態のみに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。例えば、本発明の圧電アクチュエータは、上記したインクジェット記録ヘッドの他、加速度センサ、ノッキングセンサ、AEセンサ等の圧電センサ、燃料噴射用インクジェクター、圧電共振子、発振器、超音波モーター、超音波振動子、フィルタなどに適用することができる。
また、上記実施形態では、セラミック層のみで振動板を形成した場合について説明したが、本発明では、複数のセラミック層の間に内部電極を配置して振動板を構成してもよい。
以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
まず、平均粒径が0.5μmのPbZrTiO3系粉末とバインダとそのバインダを溶解する有機溶剤とを所定量混合して圧電材料のスラリを調製し、このスラリを用いてロールコータ法にて厚み25μmのグリーンシートを作製した。一方、Ag−Pd(混合比は質量比でAg:pd=7:3)粉末と有機粘結剤と溶媒とを所定量混合して導電性ペーストを調製した。
次に、得られたグリーンシートの表面に導電性ペーストをスクリーン印刷により印刷して、内部電極、引出電極となるそれぞれの金属パターンを形成した。このとき、内部電極の形成において、図1,2に示すような形状の内部電極のパターンを形成した。ついで、導電性ペーストを印刷したグリーンシートを所定の総数積層、加熱加圧して母体積層体を形成し、この母体積層体を切断して積層体を形成し、酸素雰囲気中、1000℃、2時間の焼成を行い圧電アクチュエータ本体を形成した。この圧電アクチュエータを流路部材に接着剤にて接合し、図3に示すようなインクジェット記録ヘッドを得た。
次に、この圧電アクチュエータ本体の一方の表面にAuを主成分とする金属ペーストを印刷して730℃で焼付けを行って表面電極、引出電極およびランド部を形成し、図1,2に示すような圧電アクチュエータを作製した。得られた圧電アクチュエータの厚みは50μm、内部電極、引出電極の厚みはそれぞれ2μmであった。内部電極の面積は、0.87μm×0.66μmであった。表面電極は、厚みが1μmであり、0.8μm×0.6μmであった。また、試料面積は50mm×50mmであった。
この後、内部電極と表面電極との間に3kV/mmの直流電界を15分間印加して分極処理を行った。そして、圧電アクチュエータの変位量は、内部電極と表面電極との間に20Vの直流電圧を印加し、さらに、この圧電アクチュエータに室温において0〜+20Vのsin波形を20kHzの周波数にて印加して1×109サイクルまで駆動した際の変位量を測定した。このときの最大変位量および最小変位量を表1に示す。そして、最大変位量と最小変位量との差を、平均変位量で割り、100倍して変位量ばらつき(%)を求めた。また、隣接する表面電極の下部の圧電セラミック層を駆動させたとき、すなわち隣接する2箇所の圧電セラミック層を同時に駆動させたときの変位量を測定し、このときの最大変位量を表1に示した。また、1箇所の圧電セラミック層を駆動させたときの最大変位量に対する、隣接する4箇所の圧電セラミック層を同時に駆動させたときの最大変位量の低下率を求めた。結果を表1に示す。
[比較例1]
内部電極を振動板の表面全体に塗布したほかは、実施例1と同様にして圧電アクチュエータを作製した。次いで、実施例1と同様にして、この圧電アクチュエータを流路部材に接着剤にて接合してインクジェット記録ヘッドを得た。この圧電アクチュエータについて、実施例1と同様に各項目について測定を行った。結果を表1に示す。
Figure 2005039986
表1から、内部電極を振動板の表面全体に塗布した比較例1では、変位量のばらつきが大きく、しかも隣接する4箇所の圧電セラミック層を同時に駆動させたときの変位量の低下率が36%と大きな値となった。これに対して、実施例1の圧電アクチュエータによれば、変位量のばらつきが5%と小さく、しかも隣接する4箇所の圧電セラミック層を同時に駆動させたときの変位量の低下率が10%と小さな値となった。
本発明の一実施形態にかかる圧電アクチュエータを示す平面図である。 図1に示す圧電アクチュエータのA−A線断面図である。 本発明の一実施形態にかかる圧電アクチュエータを備えたインクジェット記録ヘッドを示す断面図である。 (a)は従来のインクジェット記録ヘッドを示す断面図であり、(b)はその平面図である。
符号の説明
12 内部電極
12a 引出電極
13 圧電セラミック層
14 表面電極
14a 引出電極
16 振動板
18 圧電アクチュエータ
19 ランド部
20 流路部材
21 隔壁
22 インク流路
23 基板
24 インク吐出口
25 接続端子
26 フレキシブル配線基板
27 外部接続端子

Claims (5)

  1. 振動板上に、内部電極、圧電セラミック層および表面電極がこの順に積層され、前記表面電極が前記圧電セラミック層の表面に複数配列された圧電アクチュエータであって、
    前記内部電極が前記圧電セラミック層を介して前記表面電極と対向して複数配置され、
    前記表面電極の端部に接続された引出電極と、前記内部電極の端部に接続された引出電極とが、前記圧電セラミック層を介して重ならない位置に配置されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記内部電極が引出電極を介して連結されている請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記内部電極と前記表面電極とが略同形状であり、前記表面電極が内部電極の周縁からはみ出さないように前記内部電極の表面積が前記表面電極の表面積よりも若干大きく形成されている請求項1または2記載の圧電アクチュエータ。
  4. 厚みが100μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の圧電アクチュエータを、インク吐出口を有する複数のインク流路が配列された流路部材上に、前記インク流路と前記表面電極との位置を揃えて取り付けたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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