JP3355738B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP3355738B2
JP3355738B2 JP32516793A JP32516793A JP3355738B2 JP 3355738 B2 JP3355738 B2 JP 3355738B2 JP 32516793 A JP32516793 A JP 32516793A JP 32516793 A JP32516793 A JP 32516793A JP 3355738 B2 JP3355738 B2 JP 3355738B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層型圧電変換素子を圧
力発生手段とし、前記圧力発生手段に印加する駆動電圧
によって、ノズルよりインクを吐出させるオンデマンド
型インクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電材料よりなる圧電変換素子は電気エ
ネルギーと機械エネルギーの変換素子としての機能を有
することにより、アクチュエーター等の分野に応用され
ている。近年では、圧電変換素子を積層型とし、インク
ジェットヘッドのアクチュエーターとして用いることに
より駆動電圧の大幅な低減が得られている。積層型圧電
変換素子を用いたインクジェットヘッドとしては、特開
平3−264360号公報に於て、積層型圧電変換素子
の電界に対して垂直方向の変位を用いてインク滴を吐出
することにより、小型で低電圧駆動が可能で製造の容易
なインクジェットヘッドが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術は以下の様な課題を有する。
【0004】図13、図14は従来のインクジェットヘ
ッドのインク吐出時の積層型圧電変換素子の変位状態を
示す概略図である。11は積層型圧電変換素子、12は
取り付け板、19はインク室、23は圧力板、26はイ
ンク室側壁、27はインク滴吐出ノズル、28はノズル
板、29はインク室形成部材をそれぞれ示す。積層型圧
電変換素子11の各圧電材料層の厚さ、圧電材料の圧電
歪定数、活性部長さは素子列内で全て均一である。積層
型圧電変換素子11は駆動電圧の印加により取り付け板
12を支点に変位しインク滴吐出圧力を発生する。しか
し、取り付け板12、あるいはインク室を形成する部材
の剛性が不足することにより各図の様に変形してしま
う。そのため、各素子自体の変位量は素子列内で均一で
あるのに、素子列の一部で他に比較してインク室の容積
変化が小さくなってしまい、インク滴吐出量に差異が生
じる。ノズル列内でインク滴吐出量が異なることによ
り、形成した画像に高濃度の箇所と低濃度の箇所が形成
されてしまい、高品質の画像を得ることが困難であっ
た。
【0005】また別の課題として、積層型圧電変換素子
の圧電材料層間の内部電極が部分的に断列する事により
素子内の活性部分が減少し、素子列内で変位量のばらつ
きが生じる。内部電極の断列は素子の高密度化により増
加するため、精細な画像を得ようとすれば製造歩留まり
はさらに低下する。
【0006】そこで、本発明はこのような問題を解決す
るものであって、その目的とするところは、ノズル列内
のインク滴吐出を均一にし、画像形成品質の優れたイン
クジェットヘッドを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドはかかる課題を解決するもので、インクを吐出す
る複数のノズル開口と、該各ノズル開口と連通する複数
の圧力室と、該圧力室の一壁面に列状に配設し、圧力室
を加圧する複数の圧電変換素子とを備えたインクジェッ
トヘッドであって、圧電変換素子は、一端側を自由端と
して圧力室に対応して配置し、他端側を基端として取り
付け板上に複数配列されており、自由端部には、活性部
が形成されるように内部電極と圧電材料を交互に積層す
ると共に、内部電極に導通された外部電極を表面に形成
し、外部電極を通じて活性部の圧電材料に電位差を与え
ることで当該圧電材料を作動させ、自由端部を変位可能
に構成しており、圧電変換素子配列方向における中央領
域に配置された圧電変換素子の変位量より、端部領域に
配置された圧電変換素子の変位量が小さいことを特徴と
する。また、係るインクジェットヘッドにおいて、変位
量は、活性部領域の大きさにより規定されており、中央
領域における活性部領域より、端部領域の活性部領域が
小さいことを特徴とする。また、係るインクジェットヘ
ッドにおいて、圧電変換素子は、圧電定数d31方向の
変位を利用したものであることを特徴とする。また、係
るインクジェットヘッドにおいて、中央領域の圧電変換
素子の外部電極面積より、端部領域の圧電変換素子の外
部電極面積が小さいことにより、中央領域における活性
部領域より、端部領域の活性部領域が大きいことを特徴
とする。また、係るインクジェットヘッドにおいて、外
部電極の面積は、レーザーのトリミングで補正されてい
ることを特徴とする。また、係るインクジェットヘッド
において、外部電極の面積は、該外部電極形成時にメカ
ニカルマスクをパターニングすることで規定されている
ことを特徴とする。また、係るインクジェットヘッドに
おいて、圧電変換素子の最外層の圧電材料の圧電歪定数
が他の層の圧電材料の圧電歪定数と異なることを特徴と
する。また、係るインクジェットヘッドにおいて、圧電
変換素子の最外層の圧電材料の厚さが他の層の圧電材料
の厚さと異なることを特徴とする。
【0008】さらに、前記積層型圧電変換素子の最外層
圧電素子材料層上に形成した外部電極の面積を、前記積
層型圧電変換素子列内で変えることにより前記最外層圧
電材料層の活性部の長さを変えたことを特徴とし、特に
前記積層型圧電変換素子の外部電極の面積を前記積層型
圧電変換素子列の両側で小さくしたことを特徴する、ま
た、前記積層型圧電変換素子の最外層の圧電材料の圧電
歪定数が他の層の圧電材料の圧電歪定数と異なる、ある
いは、前記積層型圧電変換素子の最外層の圧電材料の厚
さが他の層の圧電材料の厚さと異なることを特徴とす
る。
【0009】さらに、本発明のインクジェットヘッド製
造方法は、圧電材料と電極を交互に積層してなる積層型
圧電変換素子の圧電歪定数d31で示される方向の変位を
インク滴吐出に用い、前記積層型圧電変換素子が複数の
インク室に接続して列状に配され、前記積層型圧電変換
素子の最外層圧電材料層上に形成した外部電極の面積
を、前記積層型圧電変換素子列内で変えることにより、
最外層圧電材料層の活性部の長さを変えたインクジェッ
トヘッドの製造方法において、前記積層型圧電変換素子
の前記外部電極の形成後に前記電極面積の補正を行うこ
とを特徴とする。
【0010】従来の積層型圧電変換素子を用いたヘッド
では、積層型圧電変換素子の支持部、作用部の剛性に起
因してインク滴の吐出効率が異なり、吐出インク量が素
子列の両端で多く、中央付近で少くなっていた。本実施
例では、積層型圧力変換素子の変位量を素子列内で補正
することにより、積層型圧電変換素子列内で吐出インク
滴量をほぼ均一とすることを可能とした。
【0011】単位層の計算変位量Lは以下の式で示さ
れ、内部電極に挟まれた圧電材料の各層の変位量につい
て計算できる。
【0012】
【数1】
【0013】ここで、d31は電界に対して垂直方向の圧
電歪定数であり、圧電材料によって決まる値である。a
は活性部長さを示し、対向する内部電極の重なりの長さ
によって決まる。tは内部電極に挟まれた圧電材料の厚
さで積層厚を示す。Vは印加電圧を示す。
【0014】この式から、変位量を補正する方法として
まず活性部の長さを素子列の央部と端部で変えることで
効果が得られる。d31方向の計算変位量Lを積層型圧電
変換素子列の端部よりも央部で大きくする為には、端部
側素子の活性部長さaよりも央部側のものを大きくすれ
ばよい。活性部長さaは上下の内部電極の重なり長さで
あるから、端部側の内部電極長さよりも央部側の内部電
極長さを長くすれば変位量の補正が可能である。積層型
圧電変換素子は、圧電材料と電極材料を交互に印刷し焼
結することで製造しているため、製造時の電極の印刷形
状を変更するのみで前述の補正が可能である。
【0015】また、他の方法として素子列端部側の素子
の積層厚tよりも央部側の積層厚tを薄くする、あるい
は端部側の圧電材料の圧電歪定数d31よりも央部側のも
のを大きくする等の方法が考えられる。しかし後述の2
つの方法は製法上困難で大量生産に適さず、活性部の長
さによる変位量の補正が最も効果的である。
【0016】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0017】図1は本発明の第1の実施例を示す積層型
圧電変換素子列の斜視図である。図中、11a、11b
は積層型圧電変換素子(以下、圧電素子と称する。)、
12は取り付け板、13は内部電極、14は外部電極、
15は圧電材料層、16は積層型圧電変換素子列(以
下、素子列と称する)、17の斜線部は各積層型圧力変
換素子が各電極からの電圧により伸縮する活性部(以下
活性部と称する)である。
【0018】図2は本発明の第1の実施例の積層型圧電
変換素子の内部電極の構成を示す分解斜視図である。図
では各圧電素子に加工する前の状態を示している。
【0019】本実施例では、図1に示すとおり圧電素子
列16の両端部の圧電素子11aの活性部17を最も短
くし、圧電素子列16の央部に向かって徐々に活性部を
長くし、圧電素子列16の央部に位置する最もインク滴
吐出量の小さな素子11bの活性部長を最大とした。図
2に示す様に、圧電材料層15と内部電極13を積層す
ることにより図1で示した活性部が得られる。
【0020】ここで本実施例の圧電素子をアクチュエー
ターとして用いたインクジェットヘッドの例を示す。図
3はインクジェットヘッドの概略を示す斜視図、図4は
圧電素子の断面図である。圧電素子11は取り付け板1
2上に列状に配され、取り付け板12はさらに固定板2
0に固定される。圧電素子11の先端は圧力板23を介
してそれぞれインク室側壁26により区画されるインク
室19に固定され、インク室はノズル板28に設けられ
たノズル27とインクタンク(図示せず)に連通する。
【0021】図4は本実施例の圧電素子の断面図であ
る。内部電極13aは圧電素子11先端で外部電極14
aに、内部電極13bは圧電素子11の取り付け板側の
端面で外部電極14bにそれぞれ導通する。外部電極1
4a、14bに直接実装するか、あるいは導電ペースト
等を用いて取り付け板12上に実装し、駆動電圧を印加
する。
【0022】圧電素子11に電圧を印加すると、圧電素
子11は取り付け板12を支点に収縮し(図4中に矢印
25で示す。)、圧電素子11の先端に圧力板23を引
っ張ることによりインク室19の体積を大きくする。イ
ンク室19には接続するインクタンク(図示せず)から
インクが吸い込まれ充填される。電圧の印加はインク室
19内のインク挙動に変化が生じない様に徐々に行う必
要がある。次に印加電圧を急速に解除すると、インク室
19の体積が元に戻り、先に充填されたインク体積の一
部がノズルからインク滴として吐出される。
【0023】図5、6はインクジェットヘッドの圧電素
子の変位の状態を示す概略図である。図5は圧電素子の
変位により取り付け板が変形する場合、図6は圧電素子
の変位によりインク室形成部材が変形した場合をそれぞ
れ示す。実際には両部材で同時に変形は生じている。図
中、11は圧電素子、12は取り付け板、19はインク
室、23は圧力板、26はインク室側壁、27はノズ
ル、28はノズル板、29はインク室形成板をそれぞれ
示す。
【0024】取り付け板及びインク室を形成する各部材
に充分な剛性が無いので、図に示すように変形する。従
来の様に全素子列で均一な変位量を示した場合、素子列
央部のインク室の体積変化が少なくなってしまう。その
ため素子列央部のノズルからの吐出インク滴量が素子列
端部に比較して小さくなってしまった。そこで本実施例
では図に示す様に素子列央部の活性部を長くして変位量
を大きくし、実質的に得られるインク室の体積変化をほ
ぼ均一にすることができた。
【0025】次に、本発明の積層型圧電変換素子の製造
方法について詳細に説明する。
【0026】図7は圧電材料と内部電極を交互に積層し
ていく手順を示す図である。図7(a)に示すように、
まず圧電材料層にあたる圧電体のグリーンシート32を
形成する。次に図7(b)に示すように、グリーンシー
ト32上に内部電極の電極ペースト33を印刷する。次
に図7(c)に示すように、電極ペースト33の上にグ
リーンシート32を積層し、図7(d)に示すように、
電極ペースト33と対をなし、対向電極となる電極ペー
スト34を印刷する。以上のグリーンシート32の積層
と電極ペースト33、34の印刷を繰り返すことによ
り、図7(e)に示すような、圧電基板の原型となる積
層体35が得られる。
【0027】次にグリーンシートと電極ペーストの積層
体35を熱圧着した後、約1000℃の高温で焼結さ
せ、最後に外部電極を形成することにより本発明の圧電
素子を形成する積層型圧電変基板ができる。外部電極は
スパッタリングや真空蒸着、無電界メッキ等で薄膜の電
極を形成するか、導電性接着剤で厚膜の電極を形成す
る。圧電材料としてはチタン酸ジルコン酸鉛系等から適
宜選択した。
【0028】グリーンシートの作製は、まず圧電材料を
仮焼結後、粉末にし、有機バインダ、可塑剤、分散剤、
溶媒と混合してスラリーを作り、次に、スラリーをロー
ラーに付着させブレードで厚さを均一にして転写し、一
定のサイズに打ち抜いて乾燥させたものをグリーンシー
トとした。電極ペーストとしては、銀、パラジウム、白
金等から適宜選択もしくは混合し、溶媒、結合剤と混合
して使用した。
【0029】次に、本発明の第2の実施例について図
8、9により説明する。
【0030】図8、9に示すように、活性部17を圧電
素子列中央部で直線的にそろえ、圧電素子の自由端部方
向に活性部17を変化させている。本実施例によっても
第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0031】次に、本発明の第3の実施例を図10によ
り説明する。
【0032】図10は本実施例の圧電素子を取り付け板
側から見た斜視図である。圧電素子は、素子加工時、部
分的な内部電極の断列等により変位量が素子毎に異なる
という現象が生じる。前述のとおり変位量のばらつきは
印字に悪影響を及ぼす。
【0033】素子の良不良の判断は素子11の状態で変
位量を確認することで行うが、その結果に応じて変位量
を変える方法として、内部電極長さ変えることは不可能
である。そこで本実施例では図10に示すように外部電
極14の長さを変えることで、各素子の変位量の補正を
行った。素子11の電極をレーザートリマー等により3
0の箇所で切断し、各素子の変位量に応じて最外層圧電
材料層15aの活性部の長さを補正した。ここでは、素
子11cの変位量が最も少ない場合を例とし、素子11
cの変位量に合わせて他の素子の外部電極14の補正を
行っている。そのため素子11cに修正箇所は無い。本
実施例により素子列内に不良素子があっても変位量をほ
ぼ均一とすることが可能となった。
【0034】従来は素子列内の1素子の変位量が規格か
ら不足すればその素子列は不良となってしまい製造歩留
まりが悪かった。しかし本実施例によれば素子列中最小
の変位量を示す素子にあわせて他の素子の最外層圧電材
料層の活性部をを小さくする事で変位量をほぼ均一にで
きるため、不良の素子列を良品として使用する事がで
き、製造歩留まりの向上が得られ、コストの低減が可能
となった。
【0035】さらに、以下の実施例により変位量補正の
効率を上げることが可能である。
【0036】従来の圧電素子の構成では圧電材料の厚
さ、材質を均一としており、最外層電極長では、補正の
範囲に限りがあった。そのため補正の効率を上げるため
に、圧電材料最外層の変位量を大きくし、全素子の変位
量に対する最外層圧電材料層の変位量の影響を大きくし
た。
【0037】以下に本発明の第4、第5の実施例を示
す。第4の実施例では数式1により最外層圧電材料層に
ついて、最外層圧電材料層の厚みを他の層より薄くする
ことを行った。図11は本実施例の素子の断面図であ
る。図に示すとおり最外層圧電材料層15bの厚さを薄
くし、外部電極14を第3の実施例と同様に補正するこ
とにより一層の効果が得られた。
【0038】また、第5の実施例として、同様に最外層
圧電材料層の圧電歪定数のみを大きくすることでも第4
の実施例と同様の効果が得られた。
【0039】第4、第5の実施例のどちらでも、最外層
圧電材料の活性部長さの素子全体のの変位への寄与を大
きくすることができ、変位量ばらつきの補正がより大き
い範囲で可能となった。本実施例によりさらに良好な製
造歩留まりを得ることができた。
【0040】また、以下に示す様に外部電極の補正のみ
で第1の実施例に示した素子列内のインク吐出量の補正
が可能である。図12は第6の実施例の圧電素子列を取
り付け板側から見た平面図である。斜線部が最外層圧電
材料を駆動する外部電極14である。内部電極により駆
動される圧電材料層の活性部斜線部18で示す。本実施
例では最外層圧電材料層の活性部長さを素子列16の央
部と端部で変えることにより変位量の補正を行った。ス
パッタリングで外部電極14を形成する際に、メカニカ
ルマスクを用いてパターニングすることにより素子列で
外部電極14の長さを変えた。このことにより工程を簡
素化できた。リフトオフ、あるいは外部電極14形成後
にフォトリソによりパターニングすることも可能であ
る。
【0041】その後に、素子変位量を確認してさらに変
位量のばらつきを補正することで、素子列内のインク滴
吐出量がさらに均一に近いインクジェットヘッドの製造
が可能となった。
【0042】
【発明の効果】インクを吐出する複数のノズル開口と、
該各ノズル開口と連通する複数の圧力室と、該圧力室の
一壁面に列状に配設し、圧力室を加圧する複数の圧電変
換素子とを備えたインクジェットヘッドであって、圧電
変換素子は、一端側を自由端として圧力室に対応して配
置し、他端側を基端として取り付け板上に複数配列され
ており、自由端部には、活性部が形成されるように内部
電極と圧電材料を交互に積層すると共に、内部電極に導
通された外部電極を表面に形成し、外部電極を通じて活
性部の圧電材料に電位差を与えることで当該圧電材料を
作動させ、自由端部を変位可能に構成しており、圧電変
換素子配列方向における中央領域に配置された圧電変換
素子の変位量より、端部領域に配置された圧電変換素子
の変位量が小さいことにより、取り付け板、インク室を
形成する部材が剛性不足により生じる圧電変換素子の配
列方向の中央部における撓み変形に対し、取り付け板に
配置された圧電変換素子の変位量を中央領域より端部領
域を小さくさせることで、均一なインク滴重量が得られ
高品質の画像を得ることができるインクジェットヘッド
を提供することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の積層型圧電変換素子列
を示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施例の積層型圧電変換素子の
内部電極の構成を示す分解斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例の積層型圧電変換素子列
を用いたインクジェットヘッドの斜視図。
【図4】本発明の第1の実施例の積層型圧電変換素子を
示す断面図。
【図5】本発明の第1の実施例の積層型圧電変換素子列
の変位による取り付け板の変形を示す概略図。
【図6】本発明の第1の実施例の積層型圧電変換素子列
の変位によるインク室を形成する部材の変形を示す概略
図。
【図7】本発明の積層型圧電変換素子の製造方法を示す
斜視図。
【図8】本発明の第2の実施例の積層型圧電変換素子列
を示す斜視図。
【図9】本発明の第2の実施例の内部電極の構成を示す
分解斜視図。
【図10】本発明の第3の実施例の積層型圧電変換素子
列を示す斜視図。
【図11】本発明の第4の実施例の積層型圧電変換素子
を示す断面図。
【図12】本発明の第6の実施例の積層型圧電変換素子
列を示す平面図。
【図13】従来の積層型圧電変換素子列の変位による取
り付け板の変形を示す概略図。
【図14】従来の積層型圧電変換素子列の変位によるイ
ンク室を形成する部材の変形を示す概略図。
【符号の説明】
11 積層型圧電変換素子 12 取り付け板 13 内部電極 14 外部電極 15 圧電材料層 16 積層型圧電変換素子列 17 積層型圧電変換素子活性部

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数のノズル開口と、
    該各ノズル開口と連通する複数の圧力室と、該圧力室の
    一壁面に列状に配設し、前記圧力室を加圧する複数の圧
    電変換素子とを備えたインクジェットヘッドであって、 前記圧電変換素子は、一端側を自由端として前記圧力室
    に対応して配置し、他端側を基端として取り付け板上に
    複数配列されており、 前記自由端部には、活性部が形成されるように内部電極
    と圧電材料を交互に積層すると共に、内部電極に導通さ
    れた外部電極を表面に形成し、外部電極を通じて活性部
    の圧電材料に電位差を与えることで当該圧電材料を作動
    させ、自由端部を変位可能に構成しており、 前記圧電変換素子配列方向における中央領域に配置され
    た圧電変換素子の変位量より、端部領域に配置された圧
    電変換素子の変位量を小さくしたことを特徴とするイン
    クジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記変位量は、前記活性部領域の大きさ
    により規定されており、前記中央領域における活性部領
    域より、前記端部領域の活性部領域が小さいことを特徴
    とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記圧電変換素子は、圧電定数d31
    向の変位を利用したものであることを特徴とする請求項
    1記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記中央領域の圧電変換素子の外部電極
    面積より、前記端部領域の前記圧電変換素子の外部電極
    面積が小さいことにより、前記中央領域における活性部
    領域より、前記端部領域の活性部領域が小さいことを特
    徴とする請求項2記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 前記外部電極の面積は、レーザーのトリ
    ミングで補正されていることを特徴とする請求項4記載
    のインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 前記外部電極の面積は、該外部電極形成
    時にメカニカルマスクをパターニングすることで規定さ
    れていることを特徴とする請求項4記載のインクジェッ
    トヘッド。
  7. 【請求項7】 前記圧電変換素子の最外層の圧電材料の
    圧電歪定数が他の層の圧電材料の圧電歪定数と異なるこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 前記圧電変換素子の最外層の圧電材料の
    厚さが他の層の圧電材料の厚さと異なることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェットヘッド。
JP32516793A 1993-12-22 1993-12-22 インクジェットヘッド Expired - Fee Related JP3355738B2 (ja)

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