JP2005246973A - 圧電アクチュエータ及びインクジェット記録ヘッド - Google Patents

圧電アクチュエータ及びインクジェット記録ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】フレキシブルフラットケーブルの配線パターンとの電気的接続を確実にかつ長期に渡って維持できる圧電アクチュエータ及びインクジェット記録ヘッドを提供する。
【解決手段】積層された複数の圧電セラミック層2、3と、これらの圧電セラミック層2、3の間に形成された少なくとも1層の共通電極5と、最上層の圧電セラミック層2の表面に配列された複数の個別電極7と、個別電極7と同一面上に設けられかつ共通電極5に接続された引出電極9とを備えた圧電アクチュエータ1であって、個別電極7が、圧電駆動に寄与する駆動部11とこの駆動部11の一端に接続された駆動電圧印加用のランド部10とを備え、かつ引出電極9を、個別電極7の集合体Aを取り囲むようにコ字状に設けてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電アクチュエータ及びインクジェット記録ヘッドに関し、特に多階調化やカラー化が容易で高密度記録が可能なインクジェット記録ヘッドに用いられる圧電アクチュエータ及びインクジェット記録ヘッドに関するものである。
近年、パーソナルコンピュータの普及やマルチメディアの発達に伴って、情報を記録媒体に出力する記録装置として、多階調化やカラー化が容易で、ランニングコストを低く抑えることのできる圧電アクチュエータを備えたインクジェット方式の記録装置の利用が急速に拡大している。かかる記録装置にはインクジェット記録ヘッドが搭載されている。そして、近年の圧電アクチュエータ素子(変位素子)の高密度化に対応するため、圧電アクチュエータ表面の中央部に複数の個別電極が形成されたインクジェット記録ヘッドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6は、上記のようなインクジェット記録ヘッドを示す断面図である。同図に示すように、このインクジェット記録ヘッドは、積層された複数の圧電セラミック層65,66と、これらの圧電セラミック層65,66の間に配置された共通電極68と、最上層の圧電セラミック層65の表面に配列された複数の個別電極79と、共通電極68に蓄積された電荷を放電するために個別電極79と同一面上に設けられ、かつ貫通導体71により共通電極68に接続された引出電極77とを備えた圧電アクチュエータ73を、インク吐出口51を有する複数のインク流路55を備えた流路部材57上に、インク流路55と個別電極79との位置を揃えて取り付けるとともに、接続端子61を介して引出電極77および個別電極79にフレキシブルフラットケーブル63を接続して構成されている。尚、符号67は、圧電アクチュエータ73と流路部材57の接着層を示す。
図7は圧電アクチュエータ73を示す平面図である。同図に示すように、個別電極79は、圧電駆動に寄与する駆動部81と、この駆動部81の一端に接続された駆動電圧印加用のランド部82とを備えている。また、引出電極77は長辺および短辺を有する矩形状に形成されている。
そして、近年では、高密度記録の要求とともに、圧電アクチュエータ73を構成する素子のさらなる増加および高集積化が求められており、素子の小型化に伴って、個別電極79を構成する駆動部81およびランド部82の小面積化が必要とされている。
特開平11−34321号公報
しかしながら、図6および図7に示すようなインクジェット記録ヘッドでは、さらなる素子の高集積化が要求されており、個別電極79を構成する駆動部81およびランド部82の小面積化が行われているが、ランド部82まで微細化されるため、フレキシブルフラットケーブル63の配線パターンとの接続が弱く、振動等により接続が解除されたり、長期的に接続を維持することが困難であった。
本発明の目的は、フレキシブルフラットケーブルの配線パターンとの電気的接続を確実にかつ長期に渡って維持できる圧電アクチュエータ及びインクジェット記録ヘッドを提供することである。
本発明の圧電アクチュエータは、積層された複数の圧電セラミック層と、これらの圧電セラミック層の間に形成された少なくとも1層の共通電極と、最上層の前記圧電セラミック層の表面に配列された複数の個別電極と、前記個別電極と同一面上に設けられかつ前記共通電極に接続された引出電極とを備えた圧電アクチュエータであって、前記個別電極が、圧電駆動に寄与する駆動部とこの駆動部の一端に接続された駆動電圧印加用のランド部とを備え、かつ前記引出電極を、個別電極の集合体を取り囲むようにコ字状に設けてなることを特徴とする。
このような圧電アクチュエータでは、例えば、フレキシブルフラットケーブルにより引き出される方向が開口するようにコ字状に引出電極を設けることにより、フレキシブルフラットケーブルの先端部とその両側を引出電極に接合することができるため、フレキシブルフラットケーブルの配線パターンを引出電極、個別電極のランド部に確実にかつ長期間にわたって接続することができる。
さらに、本発明の圧電アクチュエータは、隣設する個別電極のランド部の間隔が4mm以下であることを特徴とする。このような圧電アクチュエータでは、ランド部の間隔が4mm以下となるため、フレキシブルフラットケーブルと接続される面積が小さくなり、接続強度が低下する傾向にあるため、特に本発明を有効に用いることができる。
また、本発明の圧電アクチュエータは、引出電極の面積は、個別電極のランド部の面積よりも大きいことを特徴とする。このような圧電アクチュエータでは、変位素子の集積度が高くなり、個別電極のランド部の面積が小さくなったとしても、引出電極によりフレキシブルフラットケーブルとの接続を確保できるため、フレキシブルフラットケーブルの配線パターンを個別電極のランド部に確実にかつ長期間にわたって接続することができる。
また、本発明の圧電アクチュエータは、ランド部と引出電極の厚みが実質的に同一厚みであることを特徴とする。このような圧電アクチュエータでは、引出電極とランド部にかかる荷重をほぼ同じにすることができ、フレキシブルフラットケーブルとランド部、引出電極との接合強度をさらに向上できる。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、上記圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータの引出電極及び個別電極のランド部に接続されたフレキシブルフラットケーブルと、インク吐出口を有する複数のインク流路が設けられ、このインク流路と前記個別電極との位置を揃えて、前記圧電アクチュエータの最下層の圧電セラミック層に取り付けられた流路部材とを具備することを特徴とする。
このような圧電アクチュエータでは、例えば、引出電極及び個別電極のランド部にフレキシブルフラットケーブルの配線パターンを接続してインクジェット記録ヘッドが構成されるが、本発明では、アクチュエータの引出電極を、個別電極の集合体を介して対向するように設けたため、フレキシブルフラットケーブルの幅方向両側を引出電極に接合することができ、フレキシブルフラットケーブルの配線パターンを引出電極、個別電極のランド部に確実にかつ長期間にわたって接続することができる。これにより、振動によりフレキシブルフラットケーブル揺動した場合であっても、フレキシブルフラットケーブルの配線パターンと個別電極のランド部、引出電極との接続信頼性を向上できる。
本発明の圧電アクチュエータによれば、アクチュエータの引出電極を、個別電極の集合体を取り囲むようにコ字状に設けたため、フレキシブルフラットケーブルの幅方向両側を引出電極に確実に接合することができ、フレキシブルフラットケーブルを引出電極間の個別電極のランド部に確実にかつ長期間にわたって接続することができる。これにより、振動によりフレキシブルフラットケーブルが揺動した場合であっても、フレキシブルフラットケーブルの配線パターンと個別電極のランド部、引出電極との接続信頼性を向上できる。
以下、本発明の一実施形態にかかる圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッドについて図面を参照して詳細に説明する。図1は圧電アクチュエータを示す平面図であり、図2は該圧電アクチュエータを示す断面図である。
圧電アクチュエータ1は、図1および図2に示すように、積層された圧電セラミック層2,3と、これらの圧電セラミック層2,3の間に形成された共通電極5と、最上層の圧電セラミック層2の表面に配列された複数の個別電極7と、共通電極5に蓄積された電荷を放電するために個別電極7と同一面上に設けられ、かつ貫通導体8を介して共通電極5に電気的に接続された引出電極9とを備えている。
個別電極7は、圧電駆動に寄与する駆動部11とこの駆動部11の一端に接続された駆動電圧印加用のランド部10とを備えている。本発明では、ランド部10の厚みt1と引出電極9の厚みt2とが実質的に同一であることが好ましい。ここで、「実質的に同じ」とは、t1とt2とが|t1−t2|≦2μmの関係を満足することをいう。また、ランド部10の厚みt1および引出電極9の厚みt2は、3〜20μm、好ましくは5〜15μmであるのがよい。駆動部11の厚みは、ランド部10の厚みt1と引出電極9の厚みt2よりも薄い、0.3〜3μm、好ましくは0.5〜1μmであるのがよい。
ランド部10は下段10aと上段10bとからなる2段形状とされている。さらに、対向する引出電極9方向におけるランド部10の下段10aの幅w1と上段10bの幅w2とは、(w2/w1)<1の関係を満足しており、印刷位置精度を高めるという理由から、好ましくは(w2/w1)≦0.9の関係を満足しているのがよい。また、下段10aの幅w1は、100〜250μm、好ましくは150〜200μmであるのがよく、上段10bの幅w2は、80〜200μm、好ましくは120〜160μmであるのがよい。
引出電極9は矩形状であり、下段9aと上段9bとからなる2段形状とされている。対向する引出電極9方向における下段9aの幅w3と上段9bの幅w4とは、(w4/w3)<1の関係を満足しており、印刷位置精度を高めるという理由から、好ましくは(w4/w3)<0.9の関係を満足しているのがよい。下段9aの幅w3は、100〜400μm、好ましくは150〜300μmであるのがよく、上段9bの幅w4は、80〜300μm、好ましくは120〜250μmであるのがよい。
そして、本発明では、圧電セラミック層2の表面に個別電極7が多数形成され、これらの個別電極7が配列して矩形状の集合体A(一点鎖線で示す)を構成しており、この集合体Aの両側に、複数の引出電極9が所定間隔をおいて1列に配列し、これらの配列した引出電極9が集合体Aを介して対向している。
言い換えれば、矩形状の個別電極7の集合体Aの対向する辺に沿って、引出電極9が所定間隔をおいて1列に配列している。
また、対向する引出電極9方向に隣設する個別電極7のランド部10の間隔Lは4mm以下とされている。このような圧電アクチュエータでは、変位素子の高集積化を図ることができるとともに、ランド部10の面積が小さくなるため、ランド部10とフレキシブルフラットケーブルとの接合強度が低下する傾向にあるため、本発明を用いる意義が大きい。
さらに、引出電極9の上段9bの面積は、個別電極7のランド部10の上段10bの面積よりも大きい。これにより、引出電極9の上段9bとフレキシブルフラットケーブルとの接合強度が向上し、ランド部10の上段10bとフレキシブルフラットケーブルの配線パターンとの接続を長期にわたって維持できる。
圧電セラミック層2,3としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT系)、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、またはこれらの少なくとも1種を主成分とする圧電セラミックスが好適に用いられる。なお、圧電セラミック層2は厚み方向に互いに相対する方向に分極してある。圧電セラミック層2,3の厚みは8〜100μm、好ましくは10〜30μmであるのがよい。
共通電極5は、Ag、Pd、Pt、Rh、Au、Niの単独もしくは2種以上の組み合わせ、好適にはAg−Pd系合金によって形成されることが望ましく、この圧電セラミック層2,3と共通電極5とは同時焼成される。共通電極5の厚みは、0.5〜5μm、好ましくは1〜3μmであるのがよい。
駆動部11とランド部10とにより構成される個別電極7は、Ag、Pd、Pt、Rh、Au系材料、Niの単独もしくは2種以上の組み合わせ、好適には、駆動部11はAu系材料によって、ランド部10はAg−Pd系合金によって形成されることが望ましい。引出電極9は、個別電極7と同様の材料を使用することができる。好ましくは、ランド部10と同様、Ag−Pd系合金によって形成されることが望ましい。
上記の圧電アクチュエータ1は、インクジェット記録ヘッドに好適に用いられる。図3は、圧電アクチュエータ1を備えたインクジェット記録ヘッド41を示す断面図である。このインクジェット記録ヘッド41は、圧電アクチュエータ1と、接続端子42を介して引出電極9および個別電極7に接続されたフレキシブルフラットケーブル43と、インク吐出口44を有する複数のインク流路45を備え、このインク流路45と個別電極7の駆動部11との位置を揃えて最下層の圧電セラミック層3に接着層47を介して積層接着された流路部材46とを備えている。
流路部材46は圧延法等によって得られ、インク吐出孔44およびインク流路45はエッチングにより所定の形状に加工されて設けられる。この流路部材46は、Fe−Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましく、特にインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましく、Fe−Cr系がより好ましい。
接着層47としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータ1や流路部材46への影響を及ぼさないために、熱硬化温度が130〜250℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂系の接着剤を用いるのがよい。このような接着層47を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって、圧電アクチュエータ1と流路部材46とを加熱接合することができ、これによりインクジェット記録ヘッド41を得ることができる。
フレキシブルフラットケーブル43は、圧電アクチュエータ1の上面に形成された個別電極7の各々に対応する配線パターンを有するもので、前記したように、この配線パターンと個別電極7のランド部10、引出電極9とは接続端子42により接続され、圧電アクチュエータ1を所望の範囲に変位させることができる。
接続端子42は、半田(Pb−Sn)や、少なくともSnを主成分とする鉛フリー半田等のうちいずれか1種からなる低融点金属を好適に用いることができる。特に、接合信頼性の点で半田がより望ましい。
そして、上記のようなインクジェット記録ヘッド41では、上記の個別電極7と共通電極5との間に電圧を印加することによって、圧電アクチュエータ1を構成する圧電セラミック層2が、d31、d33、d15の群から選ばれる少なくとも1種の振動モードで変位する。これにより、インク吐出口44から所定量のインクが吐出される。
以上のように構成されたインクジェット記録ヘッドでは、アクチュエータの引出電極9を、個別電極7の集合体Aを介して対向するように設けたため、フレキシブルフラットケーブル43の幅方向両側を引出電極9に接合することができ、フレキシブルフラットケーブル43を個別電極7に確実にかつ長期間にわたって接続することができる。これにより、振動によりフレキシブルフラットケーブル43が揺動した場合であっても、フレキシブルフラットケーブル43の配線パターンと個別電極7のランド部10、引出電極9との接続信頼性を向上できる。
本発明によれば、図4に示すように、複数の引出電極9を所定間隔をおいて個別電極7の集合体Aを取り囲むようにコ字状に配列することが重要である。この場合には、フレキシブルフラットケーブル43の配線パターンと個別電極7のランド部10、引出電極9との接合強度を向上できる。また、図5に示すように、個別電極7の集合体Aを取り囲むようにコ字状に形成された引出電極49を設けても良い。
また、上記実施形態では、引出電極およびランド部が2段形状である場合を例に挙げて説明したが、本発明の圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッドでは、引出電極およびランド部は、少なくともこれらの厚みが前記した所定の関係を満足していればよく、2段形状でなくそれぞれ1段ずつで構成されていてもよい。
先ず、圧電セラミックス粉末としてPZT系を用いて圧電体シートを形成した後、この圧電体シートに貫通孔を形成した。また、圧電体シートにスクリーン印刷を用いて略全面にAg−Pd合金からなる共通電極パターンを形成した。ついで、共通電極パターンが形成された圧電体シートに対して、共通電極パターンを狭持するように、貫通孔が形成された圧電体シートを積層して積層体を形成した。
この貫通孔を具備する積層体に、スクリーン印刷を用いてAg−Pd合金からなる貫通導体充填部を形成し、さらに、この積層体を所定の形状に切断した後、1000℃で焼成して圧電アクチュエータ本体を形成した。
ついで、この圧電アクチュエータ本体の表面にAuペーストを印刷して個別電極の駆動部を形成し、800℃で焼き付け、次に、引出電極パターンとランド部パターンとを形成し、600℃で焼き付けることにより、図1、図2に示す圧電アクチュエータを得た。
尚、ランド部及び引出電極は2段構造とし、その寸法は、W1〜W4を、それぞれ600μm、500μm、600μm、500μmとした。また、個別電極、引出電極の厚さt1、t2を10μmとし、圧電セラミック層の厚みを15μmとし、個別電極のランド部の間隔Lを1mmとした。また、引出電極間の間隔を300μmとした。さらに、引出電極の上段層の面積(フレキシブルフラットケーブルとの接合面積)、個別電極のランド部の上段層の面積(フレキシブルフラットケーブルとの接合面積)を0.025mmとし、同一面積とした。
次に、上記のようにして得られた圧電アクチュエータにおける引出電極および個別電極のランド部に、半田で形成された接続端子を介してフレキシブルフラットケーブルを加圧加熱して接合した。ついで、インク吐出口を有する複数のインク流路が配列された流路部材上に、個別電極、引出電極が形成されていない圧電セラミック層を下にしてかつインク流路と個別電極の駆動部との位置を揃えて圧電アクチュエータを接合することにより、図3に示すインクジェット記録ヘッドを得た。
得られたインクジェット記録ヘッドのフレキシブルフラットケーブルと、個別電極および引出電極との接続状態について評価した。評価は、フレキシブルフラットケーブルを、圧電アクチュエータに対して0.5kgfの力で垂直に引っ張り、その場合の個別電極および引出電極との接続を確認したところ、フレキシブルフラットケーブルと引出電極、個別電極のランド部との剥離はなかった。
個別電極のランド部の間隔Lを4mm、2mmと変更する以外は上記実施例1と同様にして記録ヘッドをそれぞれ作製し、評価したところ、フレキシブルフラットケーブルと引出電極、個別電極のランド部との剥離はなかった。
さらに、図4、図5のように、引出電極を形成する以外は上記と同様にして記録ヘッドを作製し、引っ張り力を0.5kgfにして評価したところ、この場合にもフレキシブルフラットケーブルと引出電極、個別電極のランド部との剥離はなかった。
さらに、引出電極の上段層の面積を0.025mmとし、個別電極のランド部の上段層の面積を0.01mmとし、個別電極のランド部とフレキシブルフラットケーブルとの接合面積よりも、引出電極とフレキシブルフラットケーブルとの接合面積を大きくする以外は、上記実施例1と同様にして記録ヘッドを作製し、引っ張り力を0.5kgfにして評価したところ、この場合にもフレキシブルフラットケーブルと引出電極、個別電極のランド部との剥離はなかった。
(比較例)
引出電極を個別電極の集合体の片側に形成する以外は、上記実施例1と同様にして、記録ヘッドを作製し、引っ張り力を0.5kgfにして評価したところ、フレキシブルフラットケーブルと個別電極のランド部との剥離が見られた。
圧電アクチュエータを示す平面図である。 圧電アクチュエータを示す断面図である。 インクジェットヘッドを示すもので、(a)は断面図、(b)は平面図である。 複数の引出電極を所定間隔をおいてコ字状に配列した状態を示す平面図である。 コ字状の引出電極を形成した状態を示す平面図である。 従来のインクジェット記録ヘッドを示す断面図である。 従来の圧電アクチュエータを示す平面図である。
符号の説明
1・・・圧電アクチュエータ
2,3・・・圧電セラミック層
5・・・共通電極
7・・・個別電極
9・・・引出電極
10・・・ランド部
11・・・駆動部
41・・・インクジェット記録ヘッド
43・・・フレキシブルフラットケーブル
44・・・インク吐出口
45・・・インク流路
46・・・流路部材

Claims (5)

  1. 積層された複数の圧電セラミック層と、これらの圧電セラミック層の間に形成された少なくとも1層の共通電極と、最上層の前記圧電セラミック層の表面に配列された複数の個別電極と、前記個別電極と同一面上に設けられかつ前記共通電極に接続された引出電極とを備えた圧電アクチュエータであって、前記個別電極が、圧電駆動に寄与する駆動部とこの駆動部の一端に接続された駆動電圧印加用のランド部とを備え、かつ前記引出電極を、個別電極の集合体を取り囲むようにコ字状に設けてなることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 隣設する個別電極のランド部の間隔が4mm以下であることを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 引出電極の面積は、個別電極のランド部の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の圧電アクチュエータ。
  4. ランド部と引出電極の厚みが実質的に同一厚みであることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれかに記載の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータの引出電極及び個別電極のランド部に接続されたフレキシブルフラットケーブルと、インク吐出口を有する複数のインク流路が設けられ、このインク流路と前記個別電極との位置を揃えて、前記圧電アクチュエータの最下層の圧電セラミック層に取り付けられた流路部材とを具備することを特徴とするインクジェット記録ヘッド。


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