JP4917426B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出装置に関するものである。
平板状の圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータが積層される主面を有し、かつ、その内部に、前記主面で開口された、液体が充填される圧力室となる凹部を含む、液体の吐出流路が形成された流路基板とを備えると共に、前記流路基板の主面上に、圧電アクチュエータが、前記凹部を塞いで積層された積層構造を有する液体吐出装置が、インクジェットプリンタやインクジェットプロッタ等の、インクジェット記録方式を利用した記録装置において、圧電インクジェットヘッドとして、広く利用されている。
前記液体吐出装置においては、吐出流路に液体(圧電インクジェットヘッドの場合はインク)を充填した状態で、圧電アクチュエータに駆動電圧を印加して、前記圧電アクチュエータの、圧力室に対応する領域(以下「圧電変位領域」と記載することがある)を振動させると、凹部を塞いで形成した圧力室内の液体が加圧されて、吐出流路を通して吐出される。そして、圧電インクジェットヘッドの場合は、吐出流路の先端に設けられた微細なノズルから吐出された液滴(インク滴)が、前記ノズルと対向させて配設された紙面まで飛翔して、前記紙面に、ドットが形成される。
前記各部のうち、流路基板は、通常、圧力室となる凹部等の、吐出流路のもとになる通孔が形成された複数の、ステンレス鋼等の金属製の基板部材を、所定の吐出流路を構成するように順次、積層して製造される。また、平板状の圧電アクチュエータは、通常、駆動電圧の印加によって面方向に伸縮する、いわゆる横振動モードの圧電変位特性を有する平板状の圧電セラミック層の両面に、前記圧電セラミック層に駆動電圧を印加するための電極層を形成すると共に、一方の電極層の外側に、前記圧電セラミック層の、面方向の伸縮によって、圧電アクチュエータの圧電変位領域を、前記面方向と交差する厚み方向に変位させることによって振動させるための振動板を積層して構成される。振動板としては、例えば、圧電セラミック層と同じ圧電セラミック材料からなる層や、金属板等が挙げられる。また振動板を、導電性のよい金属板で形成して、前記振動板側の電極層として代用させることで、前記電極層を省略することもある。
また、液体吐出装置が圧電インクジェットヘッドである場合には、流路基板に、圧力室となる凹部を含む吐出流路を、形成するドットピッチ等に合わせて複数組、配列すると共に、1枚の圧電アクチュエータの、少なくとも一方(通常は、配線の便を考慮して、外部に露出される、流路基板側と反対側の面)の電極層を、前記圧力室の平面形状に対応した平面形状を有する、複数の独立した電極層(個別電極層)として形成することで、前記1枚の圧電アクチュエータを、各個別電極層ごとの圧電変位領域と、各圧電変位領域間で流路基板に固定された拘束領域とに区画して、前記圧電変位領域を、各個別電極層に個別に駆動電圧を印加することで、個別に振動させて、対応する吐出流路ごとに個別に、ノズルからインク滴を吐出させて、紙面にドットを形成することが行われる(特許文献1参照)。
特開2006−278668号公報
近年の、インクジェットプリンタ等における高画質化の要求に伴って、圧電インクジェットヘッドにおいては、ノズルの、ひいては圧力室を含む吐出流路の形成ピッチを小さくすると共に、ノズルの数を多くすることが求められるようになってきている。ところが、先に説明した、1枚の圧電アクチュエータを、ノズルと連通する圧力室に対応させた複数の圧電変位領域と、その間の拘束領域とに区画して、前記圧電変位領域を個別に駆動させる、いわゆる素子共通型の圧電アクチュエータにおいて、前記圧電変位領域の形成ピッチを、ノズルの形成ピッチに合わせて微小化した際には、1つの圧電変位領域に駆動電圧を印加して振動させた際に、前記振動が、その周囲の、複数の圧電変位領域の振動特性に影響を及ぼす、いわゆるクロストークが発生しやすくなるという問題があった。
また、前記素子共通型の圧電アクチュエータは、個々の微小な圧電変位領域の振動特性を向上するために、前記圧電アクチュエータを構成する各層が薄肉化される傾向にある上、ノズルの数の増加に伴う圧電変位領域の数の増加に伴って、圧電アクチュエータの全体は小型化されないばかりか、場合によっては、却って大型化する傾向もあり、かかる薄肉の圧電アクチュエータは、応力が加わった際に、割れたり、クラックを生じたりする不良が発生しやすいため、圧電インクジェットヘッドの生産性が低いという問題もあった。
すなわち、素子共通型の圧電インクジェットヘッドは、通常、流路基板の主面上に、圧電アクチュエータを、熱硬化性接着剤の層を介して重ねた状態で加熱して、前記熱硬化性接着剤を硬化させて積層した後、前記圧電アクチュエータの、先に説明したように外部に露出させた個々の個別電極層に、駆動電圧を印加するための配線として、フレキシブルプリント基板上の導体回路を圧接させて、電気的に接続することで製造されるが、前記熱接着時に、流路基板と圧電アクチュエータの熱膨張係数の違いによって残留応力が発生して、圧電アクチュエータに割れやクラックの不良が発生したり、圧接時に加えられる応力によって、圧電アクチュエータに割れやクラックの不良が発生したりしやすいため、圧電インクジェットヘッドの生産性が低くなってしまうのである。
また、従来の圧電インクジェットヘッドは、駆動を繰り返すと、圧電セラミック層を形成する圧電セラミックが徐々にクリープ変形したり、圧電セラミックの結晶粒の分極方向が徐々に変化したりする、いわゆるエージングの不良を生じて、圧電変位領域の変位量が、徐々に低下するという問題もあった。
本発明の目的は、素子共通型とした際にクロストークの問題を生じるおそれがない上、圧電アクチュエータが割れたり、クラックを生じたりする不良や、エージングの不良が発生しにくいため、生産性よく製造することができる、圧電インクジェットヘッド等の液体吐出装置を提供することにある。
本発明は、平板状の圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータが積層される主面を有し、かつ、内部に、前記主面で開口された、液体が充填される圧力室となる複数の凹部を含む、液体の吐出流路が形成された流路基板とを備えると共に、前記流路基板の主面上に、前記圧電アクチュエータが、前記複数の凹部を塞いで積層されており、前記圧電アクチュエータに駆動電圧を印加して、前記吐出流路を通して液体を吐出させる液体吐出装置であって、前記圧電アクチュエータは、前記流路基板側から、振動板、共通電極層、圧電セラミック層、および複数の個別電極層の順に積層されており、前記圧電アクチュエータの、前記流路基板側と反対側の被積層面上で、かつ前記圧電アクチュエータの、前記流路基板の前記圧力室に対応する領域以外の領域に、前記流路基板との間に前記振動板、前記共通電極層、および前記圧電セラミック層を挟むように選択的に密着させて、保護基板が積層されており、かつ前記圧電アクチュエータの前記被積層面には個別電極層が設けられており、当該個別電極層は、前記圧力室に対応する領域から前記保護基板が積層されている領域まで延設されて、前記保護基板を貫通して設けられているビア電極に接続されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、流路基板側から、振動板、共通電極層、圧電セラミック層、および複数の個別電極層の順に積層されてなる圧電アクチュエータの、従来は外部に露出されていた、前記流路基板側と反対側の被積層面上に、保護基板を積層して、前記圧電アクチュエータを構成する各層を、前記保護基板と流路基板とで挟むことによって、前記各部からなる積層体を、熱膨張係数上、厚み方向にほぼ対称の構造とすることができるため、熱接着時に残留応力が発生して、圧電アクチュエータが割れたり、クラックを生じたりする不良が発生するのを、これまでよりも抑制することができる。
また、圧電アクチュエータを、保護基板と流路基板とで挟むことによって、外力等から、より強固に保護することができるため、例えば個別電極層等の電極層に、フレキシブルプリント基板上の導体回路を圧接させて電気的に接続する際等に加えられる応力によって、圧電アクチュエータが割れたり、クラックを生じたりする不良が発生するのを、これまでよりも抑制することができる。
しかも、前記保護基板は、圧電アクチュエータの、流路基板の複数の圧力室に対応する圧電変位領域以外の領域、すなわち、流路基板に固定された拘束領域に、選択的に密着させて積層されており、圧電変位領域は、保護基板に対しても、また流路基板に対しても非接触の状態が維持されるため、前記圧電変位領域の、厚み方向の変位による振動が、両基板によって阻害されるおそれがない。
その上、前記拘束領域が、保護基板と流路基板とで両面から挟んで固定した状態とされるため、例えば素子共通型として、1つの圧電変位領域に駆動電圧を印加して振動させた際に、前記振動が、その周囲の、複数の圧電変位領域の振動特性に影響を及ぼすクロストークが発生するのを、これまでより抑制することもできる。また、圧電セラミック層を形成する圧電セラミックが徐々にクリープ変形したり、圧電セラミックの結晶粒の分極方向が徐々に変化したりするエージングの不良が生じるのを、これまでより抑制することもできる。
なお、本発明の液体吐出装置においては、前記保護基板の、前記圧電アクチュエータと積層される積層面の、前記流路基板の前記圧力室に対応する領域に、前記積層面から凹入した凹入部が形成されており、前記凹入部以外の前記積層面が、前記圧電アクチュエータの、前記圧力室に対応する領域以外の領域に、選択的に密着された状態で、前記保護基板が、前記圧電アクチュエータの被積層面上に積層されているのが好ましい。
前記構成によれば、圧電アクチュエータの、被積層面の全面が、前記凹入部を有する保護基板によって覆われて、外部から遮断されるため、前記被積層面に形成される電極層(素子共通型の場合は、先に説明したように、個別電極層であることが多い)が、吐出時に霧状になって舞い上がったり、液体吐出装置の表面を伝ったりして、前記被積層面側に回りこんだインク等の液体によって、比較的、短期間で腐食されるのを防止して、液体吐出装置の耐久性を向上することができる。しかも、前記構成では、保護基板に設けた凹入部によって、前記保護基板と、圧電アクチュエータの圧電変位領域との、非接触の状態が維持されるため、前記圧電変位領域の、厚み方向の変位による振動が、保護基板によって阻害されるおそれもない。
さらに、前記流路基板と前記保護基板とが、同種の材料によって形成されている場合には、両基板の熱膨張係数を近時させることができるため、例えば、流路基板と圧電アクチュエータと保護基板とを、熱硬化性接着剤の層を介して重ねた状態で加熱して、前記熱硬化性接着剤を硬化させて液体吐出装置を製造する際等に、両基板の熱膨張係数の違いによって残留応力が発生して、圧電アクチュエータに割れやクラックが発生したり、液体吐出装置の全体が歪んだりするのを防止することができる。
本発明によれば、素子共通型とした際にクロストークの問題を生じるおそれがない上、圧電アクチュエータが割れたり、クラックを生じたりする不良や、エージングの不良が発生しにくいため、生産性よく製造することができる、圧電インクジェットヘッド等の液体吐出装置を提供することができる。
図1は、本発明の液体吐出装置としての圧電インクジェットヘッドの一例において、流路基板の内部に形成された、1つの圧力室と、その近傍の領域とを拡大した断面図である。また、図2は、図1の例の圧電インクジェットヘッドを構成する、素子共通型の、平板状の圧電アクチュエータ上に、流路基板の内部に形成された複数の圧力室に対応して配列された複数の圧電変位領域の、配列状態を示す平面図である。
図1を参照して、この例の圧電インクジェットヘッド1は、平板状の圧電アクチュエータ2と、前記圧電アクチュエータ2が積層される主面3を有し、かつ、内部に、前記主面3で開口された、液体としてのインクが充填される圧力室となる凹部4を含む、インクの吐出流路が形成された流路基板5とを備えている。前記両者は、流路基板5の主面3上に、圧電アクチュエータ2が、前記凹部4を塞いで積層されている。
また、流路基板5内には、図示していないが、凹部4を含む吐出流路が、形成するドットピッチ等に合わせて複数組、配列されており、前記流路基板5の主面3上に積層された圧電アクチュエータ2は、図2に示すように、前記複数組の吐出流路の凹部4の、流路基板5の面方向の平面形状と配列に対応した複数の圧電変位領域6と、その間の、流路基板5に固定された拘束領域7とに区画されている。
圧電アクチュエータ2は、横振動モードの圧電変位特性を有する平板状の圧電セラミック層8の、図1において上面に、前記各圧電変位領域6ごとに独立して形成された個別電極層9と、下面の略全面に亘って連続させて形成された共通電極層10と、前記共通電極層10の下面に積層された振動板11とを備えている。このうち、個別電極層9は、図示していないが、個々の圧電変位領域6の平面形状と相似形状を有する本体部12と、前記本体部12から圧電変位領域6の外、つまり拘束領域7内に達するように延設された電極部13とを備えている。
さらに、圧電アクチュエータ2の、流路基板5に積層された側と反対側である被積層面14上には、前記圧電アクチュエータ2の圧電変位領域6に対応する平面形状を有する複数の通孔15を備え、そのために、拘束領域7のみと選択的に密着された状態で、保護基板16が積層されている。
また、前記保護基板16の、通孔15の外、つまり拘束領域7に対応する領域内で、かつ、個別電極層9の電極部13の先端に対応する位置には、前記保護基板16の、圧電アクチュエータと積層される積層面17から、反対側である露出面18に達するビア孔19が形成されており、前記ビア孔19内に導電材料が充填されて、前記個別電極層9の電極部13と電気的に接続されると共に、その先端が、保護基板16の露出面18において露出されたビア電極20が形成されている。前記ビア電極20は、圧電アクチュエータ2の、個々の個別電極層9に駆動電圧を印加するための配線として、フレキシブルプリント基板21上の導体回路22を圧接させて、前記導体回路22を、個別電極層9に電気的に接続するためのものである。
前記各部からなる、図の例の圧電インクジェットヘッド1によれば、平板状の圧電アクチュエータ2を、保護基板16と流路基板5とで挟むことによって、前記各部からなる積層体を、熱膨張係数上、厚み方向にほぼ対称の構造とすることができるため、熱接着時に残留応力が発生して、圧電アクチュエータ2が割れたり、クラックを生じたりする不良が発生するのを、これまでよりも抑制することができる。
また、平板状の圧電アクチュエータ2を、保護基板16と流路基板5とで挟むことによって、外力等から、より強固に保護することもできる。そのため、例えば、個別電極層9と電気的に接続されたビア電極20に、図1中に白抜きの矢印で示すように、フレキシブルプリント基板21上の導体回路22を圧接させて電気的に接続する際等に加えられる応力によって、圧電アクチュエータ2が割れたり、クラックを生じたりする不良が発生するのを、これまでよりも抑制することもできる。
しかも、保護基板16は、圧電アクチュエータ2の圧電変位領域6に対応する平面形状を有する複数の通孔15を備えており、前記圧電アクチュエータ2の被積層面14上に、拘束領域7とのみ、選択的に密着させた状態で積層されている。したがって、圧電変位領域6は、保護基板16に対しても、また流路基板5に対しても非接触の状態が維持されるため、前記圧電変位領域6の、厚み方向の変位による振動が、両基板5、16によって阻害されるおそれがない。
その上、前記拘束領域7は、保護基板16と流路基板5とで両面から挟んで固定した状態とされるため、1つの圧電変位領域6に駆動電圧を印加して振動させた際に、前記振動が、その周囲の、複数の圧電変位領域6の振動特性に影響を及ぼすクロストークが発生するのを、これまでより抑制することもできる。また、圧電セラミック層8を形成する圧電セラミックが徐々にクリープ変形したり、圧電セラミックの結晶粒の分極方向が徐々に変化したりするエージングの不良が生じるのを、これまでより抑制することもできる。そのため、圧力室間の距離を狭めることができ、高解像度のインクジェットヘッドを構成することが可能となる。
前記各部のうち、流路基板5は、従来同様に、圧力室となる凹部4等の、吐出流路のもとになる通孔が形成された複数の基板部材を、所定の吐出流路を構成するように順次、積層して製造される。また、基板部材としては、金属やセラミック、樹脂等によって、厚みが一定な平板状に形成されていると共に、例えばフォトリソグラフ法を利用したエッチング等によって、所定の平面形状を有する前記通孔が、所定の位置に形成されたものを用いることができる。
基板部材を金属で形成する場合、前記金属としては、Fe−Cr系合金、Fe−Ni系合金、WC−TiC系合金等が挙げられ、特に、インク等の液体に対する耐食性と、加工性とを考慮すると、Fe−Cr系合金、Fe−Ni系合金(例えばSUS430、SUS316、SUS316L等)のステンレス鋼が好ましい。
圧電セラミック層8は、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)や、前記PZTに、ランタン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン等の酸化物の1種または2種以上を添加した、PLZT等の、PZT系の圧電セラミックによって、薄板状に形成することができる。また、圧電セラミック層8は、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN)、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、タングステンブロンズ構造材料、ビスマス層状化合物等を主成分とする圧電セラミックによって形成することもできる。
振動板11は、例えば、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、白金、鉄、ニッケル等の金属や、前記金属の合金、あるいはステンレス鋼等によって、所定の厚みを有する板状に形成することができる他、圧電セラミック層8と同じ、または同系の圧電セラミックによって形成することもできる。また、振動板11を、金、銀、白金、銅、アルミニウム等の、導電性に優れた金属によって形成して、共通電極層10を省略することもできる。
個別電極層9、および共通電極層10は、それぞれ、金、銀、白金、銅、アルミニウム等の、導電性に優れた金属からなる箔、めっき被膜、真空蒸着被膜等によって形成することができる他、前記各金属の微粒子を含む導電性ペーストを塗布し、乾燥させた後、さらに必要に応じて焼成して形成することもできる。
個別電極層9を、先に説明した平面形状にパターン形成するためには、例えば、めっき被膜や真空蒸着被膜の場合、圧電セラミック層8の表面の、個別電極層9を形成する領域のみを、選択的に露出させ、それ以外の領域を、めっきマスクで被覆した状態で、露出させた領域に、選択的に、被膜を成膜する方法や、圧電セラミック層8の表面の全面に、被膜を成膜後、前記被膜の、個別電極層9に対応する領域のみを、エッチングマスクで被覆し、それ以外の領域を露出させた状態で、露出させた領域の被膜を、選択的にエッチングして除去する方法等が挙げられる。また、導電性ペーストからなる塗膜の場合は、前記導電性ペーストを、スクリーン印刷法等の印刷方法によって、圧電セラミック層8の表面に、直接に、パターン形成すればよい。
圧電セラミック層8や、圧電セラミックからなる振動板11は、焼成によって、先に説明した圧電セラミックとなる化合物を含むグリーンシートを、所定の平面形状に形成後、焼成して形成することができる。例えば、前記圧電セラミック層8と、振動板11のもとになる、2層のグリーンシートの間に、焼成によって、共通電極層10となる導電性ペーストの層を挟んだ積層体を作製し、前記積層体を一度に焼成すると、圧電セラミック層8と、共通電極層10と、振動板11とが積層された積層体を得ることができる。そして、前記積層体の、圧電セラミック層8の表面に、先に説明した方法で、個別電極層9をパターン形成すると、圧電アクチュエータ2が製造される。
保護基板16は、流路基板5のもとになる基板部材と同様に、金属やセラミック、樹脂等によって、厚みが一定な平板状に形成されていると共に、例えばフォトリソグラフ法を利用したエッチング等によって、所定の平面形状を有する前記通孔15が、所定の位置に形成されたものを用いることができる。
前記保護基板16は、流路基板5のもとになる基板部材と同種の材料によって形成されているのが好ましい。例えば、基板部材を、先に説明したように、インク等の液体に対する耐食性と、加工性とを考慮して、Fe−Cr系合金、Fe−Ni系合金(例えばSUS430、SUS316、SUS316L等)のステンレス鋼によって形成する場合には、保護基板16も、同じステンレス鋼によって形成するのが好ましい。これにより、両基板5、16の熱膨張係数を近時させることができるため、先に説明した、流路基板5と、圧電アクチュエータ2と、保護基板16との積層体を、熱膨張係数上、厚み方向にほぼ対称の構造として、熱接着時に残留応力が発生して、圧電アクチュエータ2が割れたり、クラックを生じたりする不良が発生するのを抑制する効果を、さらに向上することができる。ただし、前記のメカニズムからも明らかなように、保護基板16として、樹脂等の異種の材料からなるものを使用しても、その熱膨張係数が、流路基板5のもとになる基板部材と近いものを選べば、同様の効果を得ることは可能である。
保護基板16を金属で形成する場合には、各個別電極層9間での短絡を防止するために、前記保護基板16の表面と、ビア孔19の内面とを、絶縁処理しておく必要がある。そのためには、例えば、保護基板16の表面の全面、およびビア孔19の内面に、厚み0.5μm程度のNiめっき層を形成した後、前記Niめっき層を、例えば過マンガン酸カリウム溶液、2−クロム酸カリウム溶液等の酸化剤を用いて酸化させて、酸化ニッケルからなる絶縁層を形成するのが好ましい。
また、前記保護基板16の表面の全面、およびビア孔19の内面に、例えばエポキシ樹脂等からなる、厚み50μm程度の樹脂コート層を、含浸法等によって形成して、エポキシ樹脂等を硬化させた後、硬化物で埋まったビア孔19の中心に、レーザー加工等によって、もとのビア孔19よりも直径が小さい貫通孔を形成することによって、保護基板16の表面と、ビア孔19の内面とを、前記エポキシ樹脂等の硬化物によって絶縁処理してもよい。
圧電インクジェットヘッド1は、上で述べたように、流路基板5と圧電アクチュエータ2と保護基板16とを、接着剤を用いて接着する等して固定することで製造される。接着剤としては、圧電インクジェットヘッド1に要求される耐熱性や、インク等の液体に対する耐性等を考慮すると、熱硬化温度が100〜250℃であるエポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の、熱硬化性樹脂系の接着剤が好ましい。
圧電セラミック層8を、横振動モードとするためには、圧電セラミックの分極方向を、前記圧電セラミック層8の厚み方向、例えば、個別電極層9から共通電極層10に向かう方向に配向させる。そのためには、例えば、高温分極法、室温分極法、交流電界重畳法、電界冷却法等の分極方法が採用される。圧電セラミックの分極方向を、前記方向に配向させた、横振動モードの圧電セラミック層8は、例えば、共通電極層10を接地した状態で、任意の個別電極層9に正の駆動電圧を印加すると、前記圧電セラミック層8の、両電極層9、10で挟まれた駆動領域が、分極方向と直交する面内で収縮する。しかし、圧電セラミック層8は、共通電極層10を介して、振動板11に固定されているため、結果的に、圧電アクチュエータ2の、前記駆動領域に対応する圧電変位領域が、圧力室の方向に突出するように撓んで、前記圧力室内のインクに圧力を加えた状態となる。
そのため、両電極層9、10から、圧電セラミック層8の駆動領域に、所定の駆動電圧パルスを印加して、前記状態と、電圧が印加されず、圧電アクチュエータ2の撓み変位が解除された状態とを、所定のタイミングで繰り返して、圧電アクチュエータ2を振動させると、それに伴って、圧力室の容積が増減されて、前記圧力室内に充填されたインクが振動し、この振動が、吐出流路を通して、その先端に設けられた微細なノズルに伝えられて、前記ノズル内に形成されるインクのメニスカスが振動し、この振動に伴って、メニスカスを形成するインクの一部がインク滴として分離されて、ノズルから吐出され、前記ノズルと対向させて配設された紙面まで飛翔して、前記紙面に、ドットが形成される。
なお、流路基板5と保護基板16とを、先に説明したように、同種の材料によって形成する場合には、前記流路基板5と保護基板16との、厚みの比は1:10〜10:1であるのが好ましい。両基板の厚みの比が前期範囲内であれば、厚みの薄い方の基板が、例えば熱接着時に変形するのを防止することができる。また、流路基板5と保護基板16とを、異種の材料によって形成する場合は、ヤング率が高い材料からなる基板の厚みの比率を、前記範囲より小さくすることで、前記変形を抑制することができる。例えば、保護基板16が、流路基板5よりヤング率が1.5倍以上、高い材料からなる場合には、前記流路基板5と保護基板16との、厚みの比は1:2〜50:1であるのが好ましい。また、流路基板5が、保護基板16よりヤング率が1.5倍以上、高い材料からなる場合には、前記流路基板5と保護基板16との、厚みの比は1:50〜2:1であるのが好ましい。
図3は、本発明の液体吐出装置としての圧電インクジェットヘッドの他の例において、流路基板の内部に形成された、1つの圧力室と、その近傍の領域とを拡大した断面図である。図3を参照して、この例の圧電インクジェットヘッド1は、保護基板16の、圧電アクチュエータ2と積層される積層面17の、圧電変位領域6に対応する領域に、前記積層面17から凹入した凹入部23が形成されており、前記凹入部23以外の積層面17が、圧電アクチュエータ2の拘束領域7に、選択的に密着された状態で、前記保護基板16が、前記圧電アクチュエータ2の被積層面14上に積層されている点が、先の図1の例と相違している。その他の部分については、先の例と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して、説明を省略する。凹入部23を有する保護基板16は、例えば、流路基板5と同様に、凹入部23となる通孔を有する基板部材と、有しない基板部材とを積層する等して形成することができる。
図の例の圧電インクジェットヘッド1によれば、圧電アクチュエータ2の、被積層面14の全面が、前記凹入部23を有する保護基板16によって覆われて、外部から遮断されるため、前記被積層面14に形成される個別電極層9が、吐出時に霧状になって舞い上がったり、圧電インクジェットヘッド1の表面を伝ったりして、前記被積層面14側に回りこんだインクによって、比較的、短期間で腐食されるのを防止して、圧電インクジェットヘッド1の耐久性を向上することができる。しかも、前記圧電インクジェットヘッド1においては、保護基板16に設けた凹入部23によって、前記保護基板16と、圧電アクチュエータ2の圧電変位領域6との、非接触の状態が維持されるため、前記圧電変位領域6の、厚み方向の変位による振動が、保護基板16によって阻害されるおそれもない。
図4は、本発明の液体吐出装置としての圧電インクジェットヘッドの他の例において、流路基板の内部に形成された、1つの圧力室と、その近傍の領域とを拡大した断面図である。図4を参照して、この例の圧電インクジェットヘッド1は、保護基板16に、その上面である露出面18から凹入部23に達する、前記凹入部23の平面形状よりも開口面積の小さい通孔24が設けられている点が、先の図3の例と相違している。その他の部分については、先の例と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して、説明を省略する。凹入部23と、通孔24とを有する保護基板16は、例えば、流路基板5と同様に、凹入部23となる通孔を有する基板部材と、通孔24を有する基板部材とを積層する等して形成することができる。
図の例の圧電インクジェットヘッド1によれば、凹入部23と圧電アクチュエータ2とで構成される空間を、前記通孔24を通して外部に連通することができるため、圧電変位領域6が厚み方向に変位して振動する際に、前記空間内で圧力変動が生じて、前記振動が阻害されるのを、抑制することができる。しかも、前記通孔24は、凹入部23の平面形状よりも開口面積が小さい、ごく微小なものであるため、被積層面14側に回りこんだインク等の液体が空間内に侵入するのを防いで、前記被積層面14に形成される個別電極層9が、比較的、短期間で腐食されるのを防止することもできる。
本発明の液体吐出装置は、各図の例の圧電インクジェットヘッド1には限定されない。例えば、本発明の構成は、マイクロポンプ等の、圧電アクチュエータの振動を利用した、種々の液体吐出装置に適用することができる。その他、本発明の要旨を変更しない範囲で、種々の設計変更を施すことができる。
《評価試験1》
流路基板のモデルとして、図2に示す平面形状を有すると共に、図中の寸法L1、L2が共に0.4mm、開口面積が0.16mm2の通孔が、0.6mmのピッチで、30個×20個の格子状に配列された、厚み5mmの、ステンレス鋼(熱膨張係数10×10-6/℃)製の流路基板を用意した。また、圧電アクチュエータとしては、厚み20μmの、平板状の圧電セラミック層を含み、かつ、前記圧電セラミック層上に、個別電極層を、前記開口部の平面形状と配列に対応させて形成することで、前記開口部の平面形状に対応した圧電変位領域と、その間の拘束領域とに区画された、総厚みが40μmの、素子共通型の圧電アクチュエータを用意した。
さらに、保護基板としては、流路基板と同じ厚みを有し、かつ図1に示すように、圧電変位領域6に対応する平面形状を有する通孔15を備えたもの(構造1)と、図2に示すように、圧電変位領域6に対応する平面形状を有する凹入部23を備えたもの(構造2)と、図3に示すように、露出面18から凹入部23に達する、直径10μmの通孔24を備えたもの(構造3)の3種を、それぞれ、流路基板と同じステンレス鋼と、熱膨張係数が10×10-6/℃である樹脂によって形成したものを用意した。
そして、前記各部を、流路基板の開口部と、圧電アクチュエータの圧電変位領域と、保護基板の通孔または凹入部とが一致するように位置合わせをした状態で、エポキシ樹脂系接着剤の層を介して重ねた状態で、厚み方向に加圧しながら、120℃×10分間の加熱をして、前記エポキシ樹脂系接着剤を硬化させて、表1に示す実施例1〜6の圧電インクジェットヘッドを、それぞれ1000個ずつ製造した後、流路基板の通孔を通して、圧電アクチュエータを観察して、クラックが1箇所でも発生したものを不良として計数して、1000個中の、圧電アクチュエータの破損率(%)を求めた。また、保護基板を積層せず、流路基板と圧電アクチュエータのみの積層構造とした、比較例1の圧電インクジェットヘッドについても、同様にして破損率(%)を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0004917426
表1より、保護基板を設けることで、前記保護基板と、圧電アクチュエータと、流路基板とからなる積層体を、熱膨張係数上、厚み方向にほぼ対称の構造として、熱接着時に残留応力が発生するのを抑制して、圧電アクチュエータの破損率を、著しく低減できることが確認された。
《評価試験2》
実施例1〜3、比較例1の圧電インクジェットヘッドの圧電アクチュエータに、ピーク電圧25V、周波数2kHz、デューティー比80%の駆動電圧波形を印加して、連続的に1×1010サイクルに亘って駆動させると共に、所定のサイクルごとに、前記圧電アクチュエータの圧電変位領域の変位量D1(nm)を測定して、前記変位量D1と、初期の変位量D0(nm)の測定値とから、式(1):
ΔD=(D0−D1)/D0×100 (1)
により、変位量の劣化率ΔD(%)を求めた。なお、変位量の測定は、ドライバICを用いたアクチュエータ駆動回路を用いて、圧電アクチュエータに、矩形波状の駆動信号を入力した際の、圧電変位領域の変位量を、流路基板の通孔を通して、グラフテック(株)製のレーザードップラー変位計を使用して行った。結果を図5に示す。
図5より、保護基板を設けることで、圧電セラミック層を形成する圧電セラミックが徐々にクリープ変形したり、圧電セラミックの結晶粒の分極方向が徐々に変化したりするエージングの不良が生じるのを、これまでより抑制して、圧電変位領域の変位量の劣化を、およそ3%以下に抑制できることが確認された。なお、保護基板を樹脂で形成した実施例4〜6についても、同様の試験を行ったところ、圧電変位領域の変位量の劣化を、およそ3%以下に抑制できることが確認された。
《評価試験3》
流路基板として、圧力室が、前記流路基板のモデルと同じ寸法、同じ配置であり、かつ圧力室へのインクの供給路と、先端にノズルを有する吐出流路とを備えたもの用いたこと以外は実施例1〜6、比較例1と同様にして、実施例7〜12、比較例2の圧電インクジェットヘッドを製造した。そして、インクの供給路と、圧力室を含むインクの吐出流路とに、水性顔料インクを満たした状態で、任意の1つの圧電変位領域(図2中のA1)を選び、まず、前記圧電変位領域A1を囲む、周囲の8つの圧電変位領域には駆動電圧を印加しない状態で、圧電変位領域A1のみに、ピーク電圧25V、周波数2kHz、デューティー比80%の駆動電圧波形を印加して、前記圧電変位領域A1に対応するノズルからインク滴を吐出させて吐出速度を測定して、単独駆動時の吐出速度V0(m/s)とした。
次に、圧電変位領域A1と、それを囲む、周囲の7つの圧電変位領域に、同時に、同じ駆動電圧波形を印加して、ノズルからインク滴を吐出させて、圧電変位領域A1に対応するノズルから吐出されたインク滴の吐出速度を測定して、周囲素子同時駆動時の吐出速度V1(m/s)とした。そして、式(2):
ΔV=(1−V1/V0)×100 (2)
により、クロストークによる、インク滴の吐出速度の低下率ΔV(%)を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0004917426
表2より、保護基板を設けることで、クロストークが発生するのを抑制できることが確認された。
《評価試験4》
圧電アクチュエータに、比較例1の圧電インクジェットヘッドにおいて、圧電変位領域の変位量が100nmとなる電圧を印加した際の、実施例1〜3の圧電インクジェットヘッドの、圧電変位領域の変位量を、評価試験2と同様にして測定した。結果を表3に示す。
Figure 0004917426
表3の、各実施例の結果より、保護基板として、圧電変位領域に対応する平面形状を有する凹入部を備えると共に、露出面から凹入部に達する通孔を備えた構造3の保護基板を用いることで、前記保護基板として、圧電変位領域に対応する平面形状を有する通孔を備えた構造1の保護基板を用いた場合と同等の変位量を確保できることが確認された。なお、保護基板を樹脂で形成した実施例4〜6についても、同様の試験を行ったところ、同様の結果が得られることが確認された。
本発明の液体吐出装置としての圧電インクジェットヘッドの一例において、流路基板の内部に形成された、1つの圧力室と、その近傍の領域とを拡大した断面図である。 図1の例の圧電インクジェットヘッドを構成する、素子共通型の、平板状の圧電アクチュエータ上に、流路基板の内部に形成された複数の圧力室に対応して配列された複数の圧電変位領域の、配列状態を示す平面図である。 本発明の液体吐出装置としての圧電インクジェットヘッドの他の例において、流路基板の内部に形成された、1つの圧力室と、その近傍の領域とを拡大した断面図である。 図4は、本発明の液体吐出装置としての圧電インクジェットヘッドの他の例において、流路基板の内部に形成された、1つの圧力室と、その近傍の領域とを拡大した断面図である。 本発明の実施例、比較例の圧電アクチュエータを連続的に駆動させた際の、圧電変位領域の、変位量の劣化率の推移を示すグラフである。
符号の説明
1 圧電インクジェットヘッド
2 圧電アクチュエータ
3 主面
4 凹部
5 流路基板
6 圧電変位領域
7 拘束領域
8 圧電セラミック層
9 個別電極層
10 共通電極層
11 振動板
12 本体部
13 電極部
14 被積層面
15 通孔
16 保護基板
17 積層面
18 露出面
19 ビア孔
20 ビア電極
21 フレキシブルプリント基板
22 導体回路
23 凹入部
24 通孔

Claims (3)

  1. 平板状の圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータが積層される主面を有し、かつ、内部に、前記主面で開口された、液体が充填される圧力室となる複数の凹部を含む、液体の吐出流路が形成された流路基板とを備えると共に、前記流路基板の主面上に、前記圧電アクチュエータが、前記複数の凹部を塞いで積層されており、前記圧電アクチュエータに駆動電圧を印加して、前記吐出流路を通して液体を吐出させる液体吐出装置であって、前記圧電アクチュエータは、前記流路基板側から、振動板、共通電極層、圧電セラミック層、および複数の個別電極層の順に積層されており、前記圧電アクチュエータの、前記流路基板側と反対側の被積層面上で、かつ前記圧電アクチュエータの、前記流路基板の前記圧力室に対応する領域以外の領域に、前記流路基板との間に前記振動板、前記共通電極層、および前記圧電セラミック層を挟むように選択的に密着させて、保護基板が積層されており、かつ前記圧電アクチュエータの前記被積層面には個別電極層が設けられており、当該個別電極層は、前記圧力室に対応する領域から前記保護基板が積層されている領域まで延設されて、前記保護基板を貫通して設けられているビア電極に接続されていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記保護基板の、前記圧電アクチュエータと積層される積層面の、前記流路基板の前記圧力室に対応する領域に、前記積層面から凹入した凹入部が形成されており、前記凹入部以外の前記積層面が、前記圧電アクチュエータの、前記圧力室に対応する領域以外の領域に、選択的に密着された状態で、前記保護基板が、前記圧電アクチュエータの被積層面上に積層されている請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記流路基板と前記保護基板とが、同種の材料によって形成されている請求項1または2に記載の液体吐出装置。
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