JP2019147333A - 液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、電子デバイス - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、電子デバイス Download PDF

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慎吾 冨松
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Abstract

【課題】配線の電気抵抗値を低減することができると共に、配線に外部配線を確実に接続することができる液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、電子デバイスを提供する。【解決手段】配線32が設けられた面301の垂線方向Zからの平面視において、埋設配線321と接続配線322と外部配線131の端子部131aとは重なる位置に形成され、接続配線322の配線基板30とは反対側の面には、埋設配線321に対応する位置に凹部322aが設けられており、配線基板30の前記配線32が設けられた面301内であって配線32の延設方向と交差する方向Yにおいて、接続配線322の幅W1は埋設配線321の幅W2よりも大きく、外部配線131の端子部131aの幅W3は、凹部322aの幅W4よりも大きく、端子部131aは、接続配線322の凹部322aを跨いで設けられている。【選択図】図8

Description

本発明は、ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置、配線の設けられた配線基板を有する電子デバイスに関する。
液体噴射ヘッドなどに代表されるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスなどの電子デバイスは、配線が設けられた配線基板を具備する。
配線基板に設けられた配線は、電気抵抗値が低いものが望ましいが、配線を高密度に且つ高精度に配設するためには、又は、配線に電子部品を実装するためには、配線の高さを抑える必要がある。
そして、配線基板の表面に配線を設ける場合、フォトリソグラフィー法の制限によって厚さの厚い配線を高精度及び高密度にパターニングするのが困難であり、厚さの比較的薄い配線しか形成することができない。そして、厚さの比較的薄い配線の電気抵抗値を下げるために、配線の幅を広くすると配線を設けるスペースが必要となり、配線基板が大型化してしまう。
このため、配線基板に溝を設け、溝内に配線を設けることで配線の高さを抑制して電気抵抗値を低下させた構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−124540号公報
しかしながら、配線基板の溝内に配線を設けると、溝内の配線の表面は、配線基板の表面よりも下がってしまうため、配線と外部配線の端子部との接続が困難で、接続不良が生じ易いという問題がある。特に、配線を高密度に配置した場合、配線と外部配線の端子部との接続方法が限定されてしまうため、配線基板の表面よりも下がった位置にある配線に外部配線の端子部を接続するのが困難であるという問題がある。
なお、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドに限定されず、他の電子デバイスにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、配線の電気抵抗値を低減することができると共に、配線に外部配線を確実に接続することができる液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、電子デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を噴射するノズルに連通する圧力発生室が設けられた流路形成基板と、前記流路形成基板に設けられて前記圧力発生室に圧力変化を生じさせる駆動素子と、外部配線の端子部が接続される配線が設けられた配線基板と、を具備し、前記配線基板に設けられた前記配線は、前記配線基板に設けられた溝に埋設された埋設配線と、前記埋設配線の表面を覆う接続配線と、を具備し、前記配線基板の前記配線が設けられた面の垂線方向からの平面視において、前記埋設配線と前記接続配線と前記外部配線の前記端子部とは重なる位置に形成され、前記接続配線の前記配線基板とは反対側の面には、前記埋設配線に対応する位置に凹部が設けられており、前記配線基板の前記配線が設けられた面内であって前記配線の延設方向と交差する方向において、前記接続配線の幅は前記埋設配線の幅よりも大きく、前記外部配線の前記端子部の幅は、前記凹部の幅よりも大きく、前記端子部は、前記接続配線の前記凹部を跨いで設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、配線基板の平面視において、埋設配線と接続配線と端子部とが重なる位置に配置することで、埋設配線と外部配線とを近接して設けることができ、配線が接続配線のみで構成される電気抵抗値が高くなる部分を低減して、配線の途中での電圧降下を抑制することができる。また、配線の電気抵抗値が高くなる部分を減少させるために、外部配線の端子部を埋設配線に重なる位置に接続する場合であっても、外部配線の端子部の幅を、凹部の幅よりも大きくして、端子部を、凹部を跨がるように設けることで、埋設配線に近接する接続配線に端子部を確実に接続することができ、外部配線と配線との接触面積が減少するのを抑制して接続部分での電圧降下を抑制することができる。また、埋設配線を接続配線で覆うことで、互いに隣り合う配線のマイグレーションの発生を抑制することができると共に、配線と外部配線とを確実に接続することができる。また、接続配線の凹部を除去する工程が不要となってコストを低減することができる。
ここで、前記配線基板の前記配線が設けられた面内の前記配線の延設方向と交差する方向において、前記端子部の幅は、前記埋設配線の幅よりも大きいことが好ましい。これによれば、接続配線に特別な加工を必要とすることなく、略均等な厚みで接続配線を成膜することで、凹部を容易に形成することができる。また、端子部の幅を、埋設配線の幅よりも大きくすることで、凹部が形成されていない埋設配線に近接した接続配線に確実に接続することができる。
また、前記埋設配線を有する前記配線は、駆動信号用の配線であることが好ましい。これによれば、比較的大きな電流が流れる配線に埋設配線を設けることで、供給不良を抑制することができる。また、配線の凹部に接しない位置に端子部が接続されるため、比較的小さな電流が流れる配線に埋設配線を設けないようにしても、埋設配線の設けられた配線と埋設配線が設けられていない配線との端子部が接続される部分の高さを同じ高さにすることができ、各配線に端子部を確実に接続することができる。また、一部の配線に埋設配線を設けないようにすることで、配線を高密度に配置することができ、配線基板の小型化を図ることができる。
また、前記埋設配線を有する前記配線は、電源及びグランド用の配線であることが好ましい。これによれば、比較的大きな電流が流れる配線に埋設配線を設けることで、供給不良を抑制することができる。また、配線の凹部に接しない位置に端子部が接続されるため、比較的小さな電流が流れる配線に埋設配線を設けないようにしても、埋設配線の設けられた配線と埋設配線が設けられていない配線との端子部が接続される部分の高さを同じ高さにすることができ、各配線に端子部を確実に接続することができる。また、一部の配線に埋設配線を設けないようにすることで、配線を高密度に配置することができ、配線基板の小型化を図ることができる。
また、前記配線基板には、前記駆動素子を駆動するスイッチング素子を有する駆動回路が設けられており、前記配線の少なくとも一部は、前記外部配線と前記駆動回路とを接続するものであることが好ましい。これによれば、配線基板に駆動回路を実装することによって、配線を設ける高さに制限があっても、埋設配線を有する配線を設けることで、電気抵抗値が低い配線を配置することができる。
また、前記駆動回路と前記配線基板の前記配線とは、前記駆動回路及び前記配線基板の何れか一方に設けられたバンプによって電気的に接続されていることが好ましい。これによれば、配線基板上に、駆動回路が接続される配線であって高さが異なる配線が混在していても、バンプを変形させて配線の高さばらつきを吸収することができるため、駆動回路と高さの異なる配線とを確実に電気的に接続することができる。なお、配線基板上で高さが異なる配線が混在しているとは、上述した配線基板の外部配線が接続される埋設配線を有することで凹部が形成された配線と、例えば、駆動素子に接続される配線であって凹部が設けられていない配線とが混在している場合が挙げられる。
また、前記配線と前記端子部とは、前記配線基板と前記外部配線とを接合する非導電性接着剤によって電気的に接続されていることが好ましい。これによれば、高密度に配置した配線と端子部とを確実に接続することができるため、配線基板及び外部配線が設けられた外部配線基板の小型化を図ることができる。
また、前記配線と前記端子部とは、異方性導電性接着剤によって電気的に接続されていることが好ましい。これによれば、高密度に配置した配線と端子部とを確実に接続することができるため、配線基板及び外部配線が設けられた外部配線基板の小型化を図ることができる。
また、前記配線基板は、前記流路形成基板と積層されており、前記配線は、前記配線基板の前記流路形成基板とは反対側に設けられていることが好ましい。これによれば、配線基板の配線への外部配線の接続を容易に行うことができる。
また、前記配線基板の前記配線が設けられた面とは反対面側には、前記駆動素子と接続される駆動素子接続配線が設けられており、前記駆動素子接続配線と前記駆動素子とは、前記流路形成基板及び前記配線基板の何れか一方に設けられたバンプによって電気的に接続されていることが好ましい。これによれば、高密度に配置された駆動素子と配線基板に設けられた配線とをバンプを介して確実に且つ低コストで接続することができる。
また、前記バンプは、弾性を有するコア部と、前記コア部の表面に設けられた金属膜と、を有することが好ましい。これによれば、流路形成基板や配線基板に反りやうねりがあっても、バンプを変形させて、バンプ電極と駆動素子とを確実に接続することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、配線の電気抵抗値を低減して安定して動作させることができると共に、配線に外部配線を確実に接続することができる液体噴射装置を実現できる。
また、本発明の他の態様は、外部配線の端子部が接続される配線が設けられた配線基板、を具備し、前記配線基板に設けられた前記配線は、前記配線基板に設けられた溝に埋設された埋設配線と、前記埋設配線の表面を覆う接続配線と、を具備し、前記配線基板の前記配線が設けられた面の垂線方向からの平面視において、前記埋設配線と前記接続配線と前記外部配線の前記端子部とは重なる位置に形成され、前記接続配線の前記配線基板とは反対側の面には、前記埋設配線に対応する位置に凹部が設けられており、前記配線基板の前記配線が設けられた面内であって前記配線の延設方向と交差する方向において、前記接続配線の幅は前記埋設配線の幅よりも大きく、前記外部配線の前記端子部の幅は、前記凹部の幅よりも大きく、前記端子部は、前記接続配線の前記凹部を跨いで設けられていることを特徴とする電子デバイスにある。
かかる態様では、配線基板の平面視において、埋設配線と接続配線と端子部とが重なる位置に配置することで、埋設配線と外部配線とを近接して設けることができ、配線が接続配線のみで構成される電気抵抗値が高くなる部分を低減して、配線の途中での電圧降下を抑制することができる。また、配線の電気抵抗値が高くなる部分を減少させるために、外部配線の端子部を埋設配線に重なる位置に接続する場合であっても、外部配線の端子部の幅を、凹部の幅よりも大きくして、端子部を、凹部を跨がるように設けることで、埋設配線に近接する接続配線に端子部を確実に接続することができ、外部配線と配線との接触面積が減少するのを抑制して接続部分での電圧降下を抑制することができる。また、埋設配線を接続配線で覆うことで、互いに隣り合う配線のマイグレーションの発生を抑制することができると共に、配線と外部配線とを確実に接続することができる。また、接続配線の凹部を除去する工程が不要となってコストを低減することができる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 実施形態1に係る図2のA−A′線断面図である。 実施形態1に係る図3の要部を拡大した図である。 実施形態1に係る駆動回路基板の平面図である。 実施形態1に係る駆動回路基板の要部を拡大した平面図である。 実施形態1に係る図4の要部を拡大した図である。 実施形態1に係る図6のB−B′線断面図である。 実施形態1に係る図6のC−C′線断面図である。 実施形態1に係る駆動回路基板の底面図である。 実施形態1に係る駆動回路の底面図である。 実施形態1に係る変形例を示す駆動回路の断面図である。 実施形態2に係る駆動回路基板の要部断面図である。 実施形態3に係る駆動回路基板の要部断面図である。 他の実施形態に係る駆動回路基板の要部断面図である。 一実施形態に係るインクジェット式記録装置を示す概略図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
本発明を実施形態1に基づいて詳細に説明する。本実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドとも言う)について説明する。
図1は本実施形態に係る記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は記録ヘッドの平面図であって、液体噴射面側の平面図であり、図3は図2のA−A′線断面図であり、図4は図3の要部を拡大した断面図である。
図示するように、本実施形態の記録ヘッド1は、流路形成基板10、連通板15、ノズルプレート20、本実施形態の配線基板である駆動回路基板30、コンプライアンス基板45等の複数の部材を備える。
流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、SiO、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室12の列が複数列設された列設方向を、以降、第2の方向Yと称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に交差する方向を本実施形態では、第3の方向Zと称する。各図に示した座標軸は第1の方向X、第2の方向Y、第3の方向Zを表しており、矢印の向かう方向を正(+)方向、反対方向が負(−)方向ともいう。なお、本実施形態では、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Zの関係を直交とするが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるものではない。
流路形成基板10には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側に、当該圧力発生室12よりも開口面積が狭く、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を付与する供給路等が設けられていてもよい。
流路形成基板10の駆動回路基板30とは反対側であって−Z方向の面には、連通板15とノズルプレート20とが順次積層されている。すなわち、流路形成基板10の一方面に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズル21を有するノズルプレート20と、を具備する。
連通板15には、圧力発生室12とノズル21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このように連通板15を設けることによってノズルプレート20のノズル21と圧力発生室12とを離せるため、圧力発生室12の中にあるインクは、ノズル21付近のインクで生じるインク中の水分の蒸発による増粘の影響を受け難くなる。また、ノズルプレート20は圧力発生室12とノズル21とを連通するノズル連通路16の開口を覆うだけでよいので、ノズルプレート20の面積を比較的小さくすることができ、コストの削減を図ることができる。なお、本実施形態では、ノズルプレート20のノズル21が開口されて、インク滴が吐出される面を液体噴射面20aと称する。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部18とが設けられている。
第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向である第3の方向Zに貫通して設けられている。第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。
このような連通板15としては、ステンレスやNiなどの金属、またはジルコニウムなどのセラミックなどを用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル21が形成されている。このようなノズル21は、第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル21の列が第2の方向Yに2列形成されている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対側、すなわち、駆動回路基板30側であって+Z方向には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を連通板15が接合された面側から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。もちろん、振動板50は、特にこれに限定されるものではなく、弾性膜51と絶縁体膜52との何れか一方を設けるようにしてもよく、その他の膜が設けられていてもよい。
流路形成基板10の振動板50上には、本実施形態の圧力発生室12内のインクに圧力変化を生じさせる駆動素子として圧電アクチュエーター150が設けられている。上述したように、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに沿って複数並設され、圧力発生室12の列が第2の方向Yに沿って2列並設されている。圧電アクチュエーター150は、実質的な駆動部である活性部が第1の方向Xに並設されて列を構成し、この圧電アクチュエーター150の活性部の列が第2の方向Yに2列並設されている。
圧電アクチュエーター150は、振動板50側から順次積層された第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を有する。圧電アクチュエーター150を構成する第1電極60は、圧力発生室12毎に切り分けられており、圧電アクチュエーター150の実質的な駆動部である活性部毎に独立する個別電極を構成する。このような第1電極60の材料は、導電性金属材料であれば特に限定されず、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の金属材料や、LaNiO、SrRuOなどの導電性酸化物が好適に用いられる。
圧電体層70は、第2の方向Yが所定の幅となるように第1の方向Xに亘って連続して設けられている。
圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側(マニホールド100とは反対側)における圧電体層70の端部は、第1電極60の端部よりも外側に位置している。すなわち、第1電極60の端部は圧電体層70によって覆われている。また、圧力発生室12の第2の方向Yのマニホールド100側である他端側における圧電体層70の端部は、第1電極60の端部よりも内側、すなわち、圧力発生室12側に位置しており、第1電極60のマニホールド100側の端部は、圧電体層70に覆われていない。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される分極構造を有する酸化物の圧電材料からなり、例えば、一般式ABOで示されるペロブスカイト形酸化物からなることができる。圧電体層70に用いられるペロブスカイト形酸化物としては、例えば、鉛を含む鉛系圧電材料や鉛を含まない非鉛系圧電材料などを用いることができる。
なお、特に図示していないが、圧電体層70には、圧力発生室12間の各隔壁に対応する位置に凹部が形成されていてもよい。これにより、圧電アクチュエーター150を良好に変位させることができる。
第2電極80は、圧電体層70の第1電極60とは反対面側に設けられており、複数の活性部に共通する共通電極を構成する。
このような第1電極60、圧電体層70及び第2電極80で構成される圧電アクチュエーター150は、第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加することで変位が生じる。すなわち両電極の間に電圧を印加することで、第1電極60と第2電極80とで挟まれている圧電体層70に圧電歪みが生じる。そして、両電極に電圧を印加した際に、圧電体層70に圧電歪みが生じる部分、すなわち、第1電極60と第2電極80とで挟まれた領域を活性部と称する。これに対して、圧電体層70に圧電歪みが生じない部分を非活性部と称する。また、圧電アクチュエーター150の圧力発生室12に対向して可変可能な部分を可撓部と称し、圧力発生室12の外側の部分を非可撓部と称する。
上述したように、圧電アクチュエーター150は、第1電極60を複数の活性部毎に独立して設けることで個別電極とし、第2電極80を複数の活性部に亘って連続して設けることで共通電極とした。もちろん、このような態様に限定されず、第1電極60を複数の活性部に亘って連続して設けることで共通電極とし、第2電極を活性部毎に独立して設けることで個別電極としてもよい。また、振動板50としては、弾性膜51及び絶縁体膜52を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電アクチュエーター150自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。本実施形態では、圧電アクチュエーター150の活性部は、圧力発生室12に対応して第1の方向Xに並設されており、このように第1の方向Xに並設された活性部の列が、第2の方向Yに2列設けられていることになる。
また、図3及び図4に示すように、圧電アクチュエーター150の第1電極60からは、引き出し配線である個別リード電極91が引き出されている。個別リード電極91は、各列の活性部から第2の方向Yにおいて列の外側に引き出されている。
また、圧電アクチュエーター150の第2電極80からは、引き出し配線である共通リード電極92が引き出されている。本実施形態では、共通リード電極92は、2列の圧電アクチュエーター150のそれぞれの第2電極80に導通している。また、共通リード電極92は、複数の活性部に対して1本の割合で設けられている。
流路形成基板10の圧電アクチュエーター150側の面には、本実施形態の配線基板である駆動回路基板30が接合されている。駆動回路基板30は、流路形成基板10と略同じ大きさを有する。ここで、本実施形態の駆動回路基板30についてさらに図5〜図11を参照して説明する。なお、図5は駆動回路基板の+Z側からの平面図であり、図6は図5の要部を拡大した図であり、図7は図4の要部を拡大した図であり、図8は、図6のB−B′線断面図であり、図9は、図6のC−C′線断面図であり、図10は駆動回路基板の底面図であり、図11は、駆動回路の底面図である。
駆動回路基板30は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、SiO、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、シリコン単結晶基板を用いた。また、本実施形態では、駆動回路基板30の流路形成基板10とは反対側の+Z側の面を第1主面301とし、流路形成基板10側の−Z側の面を第2主面302と称する。
そして、図6及び図7に示すように、駆動回路基板30の第1主面301には、圧電アクチュエーター150を駆動するための吐出駆動信号を出力する駆動回路120が実装されている。駆動回路120の内部には、例えば、圧電アクチュエーター150毎にトランスミッションゲート等のスイッチング素子などが設けられており、外部配線131から入力された制御信号に基づいて、スイッチング素子を開閉させて所望のタイミングで圧電アクチュエーター150を駆動するための吐出駆動信号を生成する。なお、本実施形態では、駆動回路基板30の第1主面301に駆動回路120を実装するようにしたが、特にこれに限定されず、駆動回路基板30の第2主面302に駆動回路120を実装するようにしてもよく、駆動回路基板30に駆動回路120が一体的に設けられていてもよい。
このような駆動回路基板30は、圧電アクチュエーター150の各列の活性部の並設方向である第1の方向Xが長尺となるように設けられている。すなわち、駆動回路基板30は、第1の方向Xが長手方向となり、第2の方向Yが短手方向となるように配置されている。
また、図5、図6及び図7に示すように、この駆動回路基板30の第1主面301には、第1個別配線31と、供給配線32とが設けられている。本実施形態の供給配線32が、特許請求の範囲に記載の配線に相当する。
第1個別配線31は、第2の方向Yの両端部のそれぞれに、第1の方向Xに複数並設されている。また、第1個別配線31は、第2の方向Yに沿って延設されており、一端において駆動回路120の各端子と電気的に接続され、他端において第1貫通配線33と電気的に接続されている。
ここで、第1貫通配線33は、駆動回路基板30を厚さ方向である第3の方向Zに貫通して設けられた第1貫通孔303の内部に設けられたものであり、第1主面301と第2主面302とを間を中継する配線である。第1貫通配線33が設けられた第1貫通孔303は、駆動回路基板30をレーザー加工、ドリル加工、ドライエッチング加工(Bosch法、非Bosch法、イオンミリング)、ICP(Inductively Coupled Plasma ;誘導結合プラズマ)加工、ウェットエッチング加工、サンドブラスト加工等を行うことで形成することができる。このような第1貫通孔303内に第1貫通配線33が充填して形成されている。なお、第1貫通配線33は、銅(Cu)等の金属からなり、電解めっき、無電界めっきなどによって形成することができる。
また、第1貫通配線33は、第2主面302において、圧電アクチュエーター150の個別電極である第1電極60に接続された個別リード電極91とそれぞれ電気的に接続されている。すなわち、第1個別配線31と第1貫通配線33とは、圧電アクチュエーター150の第1電極60と同数設けられている。なお、第1個別配線31は、例えば、スパッタリング法等によって形成することができる。
供給配線32は、外部配線基板130の外部配線131から駆動回路120に電源電位(VDD)、接地電位(GND)、高電源電位(VHV)、駆動回路120の制御信号(例えばクロック信号CLK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、設定信号TD)などを供給すると共に、圧電アクチュエーター150に駆動信号(COM)、バイアス電圧(vbs)などを供給するものであり、駆動回路基板30の第1主面301に複数設けられている。本実施形態では、供給配線32は、第1の方向Xに沿って直線上に延設されたものが、第2の方向Yに複数本並設されている。
このような供給配線32は、図8及び図9に示すように、第1主面301上に設けられた第1溝304内に埋め込まれた埋設配線である第1埋設配線321と、第1埋設配線321を覆うように設けられた本実施形態の接続配線である第1接続配線322と、を具備する。
ここで、第1埋設配線321が設けられた第1溝304は、例えば、アルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)することで高精度に形成することができる。このような第1溝304は、第1の方向Xに沿って直線状に延設されている。なお、第1溝304の形成方法は、異方性エッチングに限定されず、ドライエッチングや機械加工等であってもよい。
このように形成された第1溝304は、第2の方向Yの横断面が矩形状となっている。そして、図6に示すように、第1溝304は、第2の方向Yに複数本、本実施形態では、各圧電アクチュエーター150の活性部の列に対して6本ずつ、合計12本設けるようにした。もちろん、第1溝304の数及び位置は特にこれに限定されず、第1溝304及び供給配線32は、1本でもよく、2本以上の複数本であってもよい。
そして、図8及び図9に示すように、第1溝304内に第1埋設配線321が埋め込まれている。すなわち、第1埋設配線321は、第1溝304内に充填されて形成されている。第1埋設配線321は、銅(Cu)等の金属からなり、例えば、電解めっき、無電界めっき、導電性ペーストの印刷などの方法によって形成することができる。また、第1埋設配線321は、第1貫通配線33とめっきによって同時に形成することも可能である。このように、第1埋設配線321と第1貫通配線33とを同時に形成することで、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
また、第1溝304内に埋め込まれた第1埋設配線321の表面は、第1溝304が開口する駆動回路基板30の表面よりも凹んだ位置に配置されている。本実施形態では、第1埋設配線321の表面は、中心部側が最も凹んだ曲面、所謂、凹曲面となっている。このような凹曲面は、例えば、第1溝304内及び駆動回路基板30の表面に亘って第1埋設配線321を形成した後、駆動回路基板30の表面に形成された余分な第1埋設配線321を除去する際に、第1溝304内に設けられた駆動回路基板30の表面側の第1埋設配線321の一部も同時に除去されることで形成される。なお、駆動回路基板30の表面の余分な第1埋設配線321の除去は、例えば、イオンミリングなどのドライエッチング、サンドブラストに代表されるブラスト加工、ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)等の機械加工、ウェットエッチングなどを用いることができる。本実施形態のような凹曲面の表面となる第1埋設配線321は、例えば、CMPによって形成される。もちろん、その他の方法であっても、第1埋設配線321の表面は、駆動回路基板30の表面よりも凹んで形成される。また、第1埋設配線321を形成後に一部を除去して凹みを形成する方法に限定されず、第1埋設配線321を成膜する際に、第1溝304の深さ方向の途中まで、すなわち、底面側のみに成膜するようにしてもよい。
第1接続配線322は、特許請求の範囲に記載の接続配線に相当し、各第1埋設配線321の表面を覆うように積層されている。この第1接続配線322の延設方向である第1の方向Xに交差する第2の方向Yの幅Wは、第2の方向Yにおいて第1埋設配線321の幅Wよりも広い幅を有する。すなわち、第1接続配線322は、駆動回路基板30の第1主面301上と、この駆動回路基板30の第1主面301よりも凹んだ表面を有する第1埋設配線321の表面上とに亘って連続して設けられている。そして、第1接続配線322は、略同じ厚さで形成されているため、第1接続配線322の駆動回路基板30とは反対側の表面には、第1埋設配線321上に凹部322aが設けられている。なお、第1埋設配線321の表面は、凹曲面に凹んでいるため、凹部322aの内面も同様に凹曲面となるように形成されている。また、第1接続配線322は、略同じ厚さで形成されているため、第2の方向Yにおいて第1接続配線322の表面に設けられた凹部322aの幅Wは、第1埋設配線321の幅Wよりも狭い。ちなみに、凹部322aの幅とは、凹部322aの開口部分の角部の幅のことである。
また、本実施形態では、第1接続配線322の幅Wは、第2の方向Yで互いに隣り合う第1接続配線322同士が短絡しないように間隔を空けて配置されている。つまり、本実施形態の1本の供給配線32は、1本の第1埋設配線321と1本の第1接続配線322とによって構成されている。
なお、第1埋設配線321としては、特に図示していないが、例えば、第1埋設配線321側に設けられた密着層、例えば、チタン(Ti)、チタンタングステン化合物(TiW)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)又はニッケルクロム化合物(NiCr)等と、密着層上に設けられた導電層、例えば、金(Au)、白金(Pt)等とを積層したものを用いることができる。もちろん、その他の導電性材料で形成された層が積層されていてもよい。また、第1接続配線322は、例えば、スパッタリング法等によって形成することができる。なお、第1接続配線322は、例えば、第1個別配線31と同時に形成することもできる。このように、第1接続配線322と第1個別配線31とを同時に形成することで、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
このように、第1接続配線322の幅Wを、第1埋設配線321の幅Wよりも広い幅で形成して、第1接続配線322によって第1埋設配線321が露出されないように完全に被覆することで、第1埋設配線321が露出されることによって隣接する供給配線32同士が短絡する、所謂マイグレーションの発生を抑制することができる。
このような第1埋設配線321と第1接続配線322とを有する供給配線32には、外部配線基板130の外部配線131が電気的に接続されている。ここで、外部配線基板130は、本実施形態では、FFC(Flexible Flat Cable)やFPC(Flexible Printed Circuits)等の可撓性の基板やケーブルのことである。なお、外部配線基板130は、可撓性の基板やケーブルに限定されず、例えば、リジット基板であってもよく、フレキシブルリジット基板であってもよい。
外部配線基板130には、例えば、電源電位(VDD)、接地電位(GND)、高電源電位(VHV)、駆動回路120の制御信号(例えばクロック信号CLK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、設定信号TD)、圧電アクチュエーター150に印加される駆動信号(COM)やバイアス電圧(vbs)などを供給する複数の外部配線131が設けられている。この外部配線基板130に設けられた外部配線131の端子部131aが、駆動回路基板30の供給配線32に電気的に接続されている。
ここで、駆動回路基板30の供給配線32が設けられた面の垂線方向である第3の方向Zからの平面視において、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとは重なる位置に設けられている。すなわち、外部配線131の端子部131aに接続された第1接続配線322の第3の方向Zの下には、第1埋設配線321が形成されている。なお、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとが第3の方向Zからの平面視において重なる位置に設けられているとは、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとのそれぞれの少なくとも一部が互いに重なっていればよい。つまり、本実施形態では、第1埋設配線321及び第1接続配線322は、端子部131aよりも第1の方向Xの両側に延設されている。
このように、端子部131aと第1接続配線322とが接続された部分に第1埋設配線321を設けることで、外部配線131から駆動回路120や圧電アクチュエーター150に電源、グランド、駆動信号、バイアス電圧を供給する供給配線32の途中で電気抵抗値が高くなる部分を低減させて、電圧降下を抑制することができる。つまり、端子部131aと第1接続配線322との接続部分に第1埋設配線321が設けられていないと、第1埋設配線321と端子部131aとの間で電源や駆動信号等が第1接続配線322のみで供給される部分が長く形成されてしまい、供給配線32の第1接続配線322のみで構成される部分の電気抵抗値が高くなり、電圧降下が生じてしまう。本実施形態では、外部配線基板130が接続された部分から第2貫通配線34や駆動回路120に接続されるまでの間で供給配線32が第1接続配線322のみで構成される部分をできるだけ低減することができるため、供給配線32に電気抵抗値が高くなる部分が生じるのを低減して、供給配線32の電気抵抗値を低くすることができ、電源や駆動信号等の電圧降下による供給不良を抑制することができる。したがって、供給配線32の電圧降下による電源や接地、駆動回路やバイアス電圧の供給不良を抑制することができ、駆動素子である圧電アクチュエーター150を高周波数で駆動する際に遅延が発生するのを抑制することができる。
そして、駆動回路基板30の供給配線32が設けられた面内の第1埋設配線321の延設方向である第1の方向Xに交差する方向、すなわち、第2の方向Yにおいて、第1接続配線322の幅Wは、第1埋設配線321の幅Wよりも大きく、端子部131aの幅Wは、第1接続配線322の凹部322aの幅Wよりも大きい。すなわち、W>W、W>Wの関係を満たす。なお、本実施形態では、第2の方向Yにおいて、端子部131aの幅Wは、第1接続配線322の幅Wよりも小さい。
また、第2の方向Yにおいて、端子部131aは、第1接続配線322の凹部322aを跨いで設けられている。ここで、第2の方向Yにおいて、端子部131aは、第1接続配線322の凹部322aを跨いで設けられているとは、第3の方向Zにおいて、端子部131aが、第1接続配線322の凹部322aの第2の方向Yの両側の部分に相対向して設けられており、この端子部131aの凹部322aの第2の方向Yの両側の部分に相対向する部分が連続して設けられていることを言う。つまり、端子部131aは、第1接続配線322の凹部322aよりも第2の方向Yの一方側の部分から他方側の部分まで連続して設けられている。また、端子部131aは、凹部322a上を凹部322aの底面に接することなく跨がって設けられているのが好ましい。これによれば、端子部131aが凹部322aの底面に接触するために変形するのを抑制して、端子部131aが変形することによる端子部131aの割れや欠け等を抑制することができる。
このように端子部131aの幅Wを第1接続配線322の凹部322aの幅Wよりも大きくすると共に、端子部131aを第1接続配線322の凹部322aの両側に跨がらせて設けることで、端子部131aを第1接続配線322の凹部322aが設けられていない、凹部322aの第2の方向Yの両側の部分、すなわち、第1接続配線322の駆動回路基板30の第1主面301上に設けられた部分に電気的に接続することができる。つまり、供給配線32の電気抵抗値が低くなる部分を低減するために、供給配線32の外部配線131の端子部131aが接続される部分まで第1埋設配線321を形成することで、第1接続配線322の表面に凹部322aが形成されていても、端子部131aを第1埋設配線321の外側に設けられた第1接続配線322に電気的に接続させて、接触面積を確保することができる。すなわち、端子部131aが形成される領域に、第1埋設配線321を設けなければ、第1接続配線322は、駆動回路基板30の表面に形成されるため、第1接続配線322の表面に凹部322aが形成されない平坦面となる。このような平坦面に端子部131aは容易に接続することができるが、供給配線32は、端子部131aが接続された部分と、第1埋設配線321が設けられた部分との間に第1接続配線322のみで構成される部分が生じ、供給配線32の電気抵抗値が高くなってしまう。本実施形態では、端子部131aが接続される部分まで第1埋設配線321を第1の方向Xに延設することで、端子部131aが接続される第1接続配線322の表面に凹部322aが形成されても、端子部131aの幅Wを凹部322aの幅Wよりも大きくすることで、端子部131aを第1接続配線322の凹部322a近傍、すなわち、第1埋設配線321近傍に確実に接続することができる。
なお、第2の方向Yにおいて、第1埋設配線321の幅Wは、第1接続配線322の表面の凹部322aの幅Wよりも大きい。したがって、端子部131aの幅Wは、第1埋設配線321の幅Wよりも大きいことが好ましい。すなわち、W>Wの関係を満たすのが好ましい。これにより、端子部131aを第1接続配線322の凹部322aが形成された領域の両側に確実に接続することができる。なお、第1接続配線322の表面の凹部322aの幅Wは、第1埋設配線321の幅Wよりも大きくてもよい。ただし、第1接続配線322に凹部322aの幅を広げる加工が必要となる場合がある。つまり、第2の方向Yにおいて、第1埋設配線321の幅Wよりも小さな幅Wを有する第1接続配線322は、特別な加工を必要とすることなく、略同じ厚さで成膜するだけで容易に形成することができる。また、第1接続配線322を厚く形成した後、第1接続配線322の表面をCMP等で研磨することで、凹部322aを除去する方法も考えられるが、材料や工程が増加することでコストが増大してしまう。本実施形態では、第1接続配線322の凹部322aを除去することなく、端子部131aを供給配線32に確実に電気的および機械的に接続することができるため、コストを低減することができる。
なお、本実施形態では、外部配線131の端子部131aと供給配線32とは、非導電性接着剤(NCP、NCF)140によって接続されている。すなわち、非導電性接着剤140は、端子部131aと供給配線32とが接する領域の周りに設けられて、駆動回路基板30と外部配線基板130とを接着することで、端子部131aと供給配線32との接触状態を維持して電気的に接続する。このように非導電性接着剤140によって供給配線32と外部配線131とを接続することで、供給配線32及び外部配線131を第2の方向Yに高密度に配置しても確実に接続することができる。したがって、駆動回路基板30に供給配線32を設けるスペースを減少させて、駆動回路基板30の小型化、特に、供給配線32の並設方向である第2の方向Yの小型化を図ることができる。また、外部配線基板130に外部配線131を設けるスペースを減少させて、外部配線基板130の小型化、特に、外部配線131の並設方向である第2の方向Yの小型化を図ることができる。
ここで、圧電アクチュエーター150の活性部の各列に対応して設けられた6本の供給配線32の少なくとも1つは、駆動回路120に接続されずに圧電アクチュエーター150の共通電極である第2電極80に電気的に接続されて、外部配線基板130から圧電アクチュエーター150の第2電極80にバイアス電圧(vbs)を直接供給するのに用いられる。また、圧電アクチュエーター150の活性部の列毎に設けられた6本の供給配線32のうち、その他の供給配線32は、駆動回路120に電気的に接続されて、駆動回路120の高電圧回路用や低電圧回路用の電源、グランド(GND)、駆動信号(COM)、駆動回路120の制御信号等を外部配線131から駆動回路120に供給するのに用いられる。
なお、本実施形態では、各圧電アクチュエーター150の列毎に設けられた6本の供給配線32のうち、駆動回路基板30の第2の方向Yにおいて中央部側に設けられた供給配線32を圧電アクチュエーター150の第2電極80にバイアス電圧(vbs)を供給するものとした。そして、この圧電アクチュエーター150の第2電極80にバイアス電圧を供給するのに用いられる供給配線32は、駆動回路基板30に設けられた第2貫通配線34に電気的に接続されている。
第2貫通配線34は、図9に示すように、第1溝304の底面に開口して設けられた第2貫通孔305内に形成されている。これにより第2貫通配線34と供給配線32とは、第1溝304の底面において電気的に接続されている。なお、第2貫通配線34は、上述した第1貫通配線33と同様に銅(Cu)等の金属を電界めっき、無電界めっき等によって形成することができる。また、第1埋設配線321と、第2貫通配線34とを同時に形成することで、第1埋設配線321と第2貫通配線34とを一体的に連続して形成することも可能である。つまり、第1埋設配線321、第1貫通配線33及び第2貫通配線34を同時に形成することでさらに製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
そして、第1個別配線31及び供給配線32は、上述したように第1主面301において、駆動回路120の各端子(図示なし)と電気的に接続されている。
本実施形態では、図7及び図11に示すように、駆動回路120の駆動回路基板30側の面にバンプ電極121を設け、バンプ電極121を介して駆動回路120の各端子(図示なし)と第1個別配線31及び供給配線32とを電気的に接続するようにした。
ここで、バンプ電極121は、例えば、弾性を有する樹脂材料で形成されたコア部122と、コア部122の表面の少なくとも一部を覆うバンプ配線123と、を有する。
コア部122は、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などの感光性絶縁樹脂や熱硬化性絶縁樹脂で形成されている。
また、コア部122は、駆動回路と駆動回路基板30とを接続する前において、ほぼ蒲鉾状に形成されている。ここで、蒲鉾状とは、駆動回路に接する内面(底面)が平面であると共に、非接触面である外面側が湾曲面となっている柱状形状をいう。具体的に、ほぼ蒲鉾状とは、横断面がほぼ半円状、ほぼ半楕円状、ほぼ台形状であるものなどが挙げられる。
そしてコア部122は、駆動回路120と駆動回路基板30とが相対的に近接するように押圧されることで、その先端形状が第1個別配線31及び供給配線32の表面形状に倣うように弾性変形している。これにより、駆動回路120や駆動回路基板30に反りやうねりがあっても、コア部122がこれに追従して変形することにより、バンプ電極121と第1個別配線31及び供給配線32とを確実に接続することができる。すなわち、第1個別配線31は駆動回路基板30の表面に形成されているのに対して、供給配線32は、第1埋設配線321を有するため、第1接続配線322の表面に凹部322aが設けられている。したがって、駆動回路120が接続される第1個別配線31と供給配線32とは、第3の方向Zの高さが異なる。このように高さが異なる第1個別配線31と供給配線32とであっても、コア部122を変形させることによって、バンプ電極121と第1個別配線31及び供給配線32とを確実に接続することができる。
コア部122は、第1の方向Xに沿って直線状に連続して形成されている。そして、このコア部122は、第2の方向Yに複数並設されている。本実施形態では、駆動回路120の第2の方向Yの両端部のそれぞれに設けられたコア部122が、第1個別配線31と接続されるバンプ電極121を構成する。また、駆動回路120の第2の方向Yの中央部側に設けられたコア部122が、供給配線32と接続されるバンプ電極121を構成する。このようなコア部122は、フォトリソグラフィー技術やエッチング技術によって形成することができる。
バンプ配線123は、コア部122の少なくとも表面の一部を被覆している。このようなバンプ配線123は、例えばAu、TiW、Cu、Cr(クロム)、Ni、Ti、W、NiV、Al、Pd(パラジウム)、鉛フリーハンダなどの金属や合金で形成されており、これらの単層であっても、複数種を積層したものであってもよい。そして、バンプ配線123は、コア部122の弾性変形によって第1個別配線31及び供給配線32の表面形状に倣って変形しており、第1個別配線31及び供給配線32のそれぞれと電気的に接合されている。本実施形態では、駆動回路120と駆動回路基板30との間に接着層124を設け、接着層124によって駆動回路120と駆動回路基板30とを接合することで、バンプ電極121と第1個別配線31及び供給配線32との接続状態を維持するようにした。
また、バンプ配線123は、駆動回路120の図示しない各端子と電気的に接続されている。具体的には、第1個別配線31に接続されたバンプ電極121のバンプ配線123は、駆動回路120から圧電アクチュエーター150に駆動信号を供給する端子に接続されている。また、供給配線32に接続されたバンプ電極121のバンプ配線123は、外部配線基板130から供給配線32を介して供給される電源や制御信号を受け取る端子に接続されている。供給配線32に接続されるバンプ電極121は、供給配線32に沿って、所定の間隔で複数箇所に設けられている。これにより、1つの供給配線32に対して複数箇所で駆動回路120と電気的に接続することができ、駆動回路120の長手方向である第1の方向Xにおける電圧降下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、バンプ電極121として、コア部122と、バンプ配線123とを設けるようにしたが、特にこれに限定されず、バンプ電極121は、例えば、金属バンプであってもよい。また、駆動回路120の各端子と第1個別配線31及び供給配線32との接続は、はんだ付けやろう付けなどのろう接、溶接、拡散接合、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)、非導電性接着剤(NCP、NCF)を介在させて圧着することで接続してもよい。
このように、本実施形態では、駆動回路基板30の第1主面301に駆動回路120を実装するため、駆動回路基板30の第1主面301上に余分なスペースを確保することができない。すなわち、駆動回路基板30の第1主面301と駆動回路120との間のスペースは、バンプ電極121の高さによって決まる。記録ヘッド1のバンプ電極121の高さは、例えば20μm以下である。このような構成であっても、第1埋設配線321を有する供給配線32を設けることで、第1主面301上の狭いスペースに、横断面積の大きく、電気抵抗値が低い供給配線32を配置することができる。ちなみに、供給配線32に第1埋設配線321を設けない場合、すなわち、駆動回路基板30の第1主面301に第1溝304を設けずに、供給配線32を設けた場合、第1主面301上のスペースに制限があることから、供給配線32を高く形成することができず、供給配線32の横断面積が小さくなって、電気抵抗値が高くなってしまう。また、供給配線32の電気抵抗値を小さくするために、供給配線32の幅を広げると、駆動回路基板30が大型化、特に第2の方向Yに大型化してしまう。さらに、駆動回路基板30に第1溝304を設けずに、厚さの比較的厚い供給配線32を形成する場合、フォトリソグラフィー法の制限によって供給配線32を高精度及び高密度にパターニングするのが困難であり、厚さの比較的薄い供給配線32しか形成することができない。本実施形態では、第1埋設配線321は、第1溝304によってその厚さが決定されると共に、第1溝304によってそのパターンが形成されるため、表面に供給配線32を形成する場合に較べて、比較的厚い、例えば20μm〜40μm程度の厚さの第1埋設配線321を40μm〜50μmのピッチで高密度に形成することができる。したがって、第1埋設配線321の横断面積を増大させて電気抵抗値を低減することができる。また、電気抵抗値の低い供給配線32によって、外部配線131と接続することで、電源や接地の供給不良を抑制することができる。特に、駆動素子である圧電アクチュエーター150を高周波数で駆動する際に遅延が発生するのを抑制することができる。
また、圧電アクチュエーター150の各活性部につながる配線長差に起因する配線抵抗差の影響を小さくできるため、活性部に実際に印可される電圧差を低減でき、各活性部が同等の特性(排除体積)で駆動できることになる。これにより吐出インク重量のばらつきを抑制でき印刷物のムラを低減することができる。
図7、図9及び図10に示すように駆動回路基板30の第2主面302には、圧電アクチュエーター150に接続される駆動素子接続配線として、第2個別配線35と補助配線36とが設けられている。
第2個別配線35は、第1貫通配線33に電気的に接続されると共に、流路形成基板10に設けられた個別リード電極91に電気的に接続されており、駆動回路120からの駆動信号をバンプ電極121、第1個別配線31、第1貫通配線33、第2個別配線35及び個別リード電極91を介して圧電アクチュエーター150の個別電極である第1電極60に供給する。
具体的には、第2個別配線35は、駆動回路基板30の第2の方向Yの両端部のそれぞれに、第1の方向Xに亘って複数並設されている。また、第2個別配線35は、第2の方向Yに沿って延設されており、一端において第1貫通配線33の端部を覆うことで第1貫通配線33と電気的に接続されている。また、第2個別配線35は、詳しくは後述するバンプ電極37によって流路形成基板10に設けられた個別リード電極91と電気的に接続されている。
補助配線36は、第2貫通配線34に電気的に接続されると共に、流路形成基板10に設けられた共通リード電極92に電気的に接続されたものであり、外部配線131から供給されたバイアス電圧(vbs)を供給配線32、第2貫通配線34、補助配線36及び共通リード電極92を介して圧電アクチュエーター150の共通電極である第2電極80に供給する。
本実施形態の補助配線36は、第2主面302に設けられた第2溝306に埋設された第2埋設配線361と、第2埋設配線361を被覆する第2接続配線362と、を具備する。
第2溝306は、第1主面301に設けられた第1溝304と第3の方向Zにおいて相対向する位置に設けられている。すなわち、本実施形態の各第2溝306は、第2の方向Yの位置が各第1溝304と同じ位置で、且つ第1溝304と同じ幅で設けられている。また、第2溝306は、第1の方向Xに亘って直線状に沿って設けられている。つまり、第2溝306は、第1溝304と同様に、圧電アクチュエーター150の活性部の列毎にそれぞれ6個、合計12個設けられている。
このような第2溝306は、第1溝304と同様にアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)によって高精度に形成することができる。また、第1溝304と第2溝306とは、異方性エッチングによって同時に形成することが可能である。もちろん、第2溝306は、ドライエッチングや機械加工等によって形成してもよい。
また、第1溝304と第2溝306とを第3の方向Zで相対向する同じ位置に設けることで、第1溝304及び第2溝306に駆動回路基板30と異なる線膨張係数、面内応力を持った材料を埋め込んだ際に、第1主面301と第2主面302とで埋め込んだ材料の面積比が異なることによる駆動回路基板30の反りを抑制することができる。すなわち、第1主面301と第2主面302とで駆動回路基板30と異なる線膨張係数、面内応力を持った材料を埋め込んだ際の面積比が異なると、駆動回路基板30に反りが発生してしまう。そして、駆動回路基板30に反りが発生すると、駆動回路基板30の破壊や駆動回路基板30と流路形成基板10との剥離や配線の断線等が発生する虞がある。
このような第2溝306内に、第2埋設配線361が埋め込まれている。第2埋設配線361は、上述した第1溝304内に埋設された第1埋設配線321と同様に、銅(Cu)等の金属からなり、例えば、電解めっき、無電界めっき、導電性ペーストの印刷などの方法によって形成することができる。
第2接続配線362は、複数の第2埋設配線361を覆うように積層されている。本実施形態では、1つの第2接続配線362が、圧電アクチュエーター150の活性部の列毎に設けられた6本の第2埋設配線361の全てを覆うように設けられている。このような第2接続配線362は、第1接続配線322と同様に、第2埋設配線361側に設けられたチタン(Ti)等の密着層と、密着層上に設けられた金(Au)等の導電層とを積層したものを用いることができる。もちろん、第2接続配線362として、その他の導電性材料で形成された層が積層されていてもよい。また、第2接続配線362は、例えば、スパッタリング法等によって形成することができる。なお、第2接続配線362は、第2個別配線35と同時に形成することができる。これにより、製造工程を簡略化してコストを低減することができる。
このように複数、本実施形態では、6本の第2埋設配線361と、これら6本の第2埋設配線361を共通して覆う第2接続配線362とを有する補助配線36は、本実施形態では、圧電アクチュエーター150の活性部の列毎に、すなわち、第2の方向Yに間隔を空けて2つ並設されている。
また、図10に示すように各補助配線36の第2接続配線362は、第2の方向Yで並設された2つの補助配線36の間に延設されており、この延設された部分において、図7に示すようにバンプ電極37を介して流路形成基板10に設けられた共通リード電極92と電気的に接続されている。
ここで、第2個別配線35及び補助配線36と、個別リード電極91及び共通リード電極92とを接続するバンプ電極37は、上述した駆動回路120に設けられたバンプ電極121と同様に、弾性を有する樹脂材料からなるコア部371と、コア部371の表面の少なくとも一部を覆う金属膜であるバンプ配線372と、を有する。
コア部371は、上述した駆動回路120のバンプ電極121を構成するコア部122と同様の材料を用いて同様の断面形状で形成されている。このようなコア部371は、第1の方向Xに直線状に連続して配置されている。また、コア部371は、第2の方向Yにおいて、圧電アクチュエーター150の活性部の2列の外側のそれぞれに1本ずつの計2本と、圧電アクチュエーター150の活性部の2列の間に1本と、の合計3本が設けられている。そして、2列の圧電アクチュエーター150の活性部の外側に設けられた各コア部371が、第2個別配線35を個別リード電極91に接続するためのバンプ電極37を構成する。また、圧電アクチュエーター150の活性部の2列の間に設けられたコア部371が、補助配線36と2列の圧電アクチュエーター150の共通リード電極92とを接続するためのバンプ電極37を構成する。
また、第2個別配線35を個別リード電極91に接続するためのバンプ電極37を構成するバンプ配線372は、本実施形態では、第2個別配線35をコア部371上まで延設することで、第2個別配線35をバンプ配線372として用いている。
同様に、補助配線36を共通リード電極92に接続するためのバンプ電極37を構成するバンプ配線372は、本実施形態では、第2接続配線362をコア部371上まで延設することで、第2接続配線362をバンプ配線372として用いている。もちろん、第2個別配線35及び第2接続配線362とバンプ配線372とを別の配線として、両者の一部を積層することで電気的に接続するようにしてもよい。
なお、第2接続配線362は、第1の方向Xに沿って所定の間隔で複数箇所においてコア部371上まで延設されている。つまり、補助配線36と共通リード電極92を接続するバンプ電極37は、第1の方向Xに亘って所定の間隔で複数設けられている。このような補助配線36は、第2貫通配線34を介して第1主面301の供給配線32の1つと電気的に接続されている。このため、補助配線36が接続された供給配線32の電気抵抗値を実質的に低下させることができる。すなわち、補助配線36は、電流容量が少ない配線に接続することで、当該配線の電気抵抗値を低下させることができる。また、補助配線36は、供給配線32の1つと、第1の方向Xに所定の間隔で複数設けられた第2貫通配線34を介して電気的に接続されている。このため、供給配線32及び補助配線36の第1の方向Xにおける電圧降下を抑制することができる。
さらに、補助配線36は、バンプ電極37を介して共通リード電極92と第2の方向Yの複数箇所で電気的に接続されている。このため、第2電極80の第1の方向Xにおける電圧降下が抑制され、各活性部へのバイアス電圧の印加ばらつきを抑制することができる。
なお、第2個別配線35及び補助配線36と、個別リード電極91及び共通リード電極92との電気的な接続は、上述したバンプ電極37に限定されず、例えば、金属バンプであってもよい。また、第2個別配線及び補助配線と、個別リード電極及び共通リード電極との接続は、はんだ付け、ろう付けなどのろう接、溶接、拡散接合、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)、非導電性接着剤(NCP、NCF)を介在させて圧着することで接続してもよい。
このように流路形成基板10の個別リード電極91及び共通リード電極92と、駆動回路基板30の第2個別配線35及び補助配線36とをバンプ電極37によって電気的に接続することで、流路形成基板10や駆動回路基板30に反りやうねりがあっても、コア部371がこれに追従して変形するため、個別リード電極91及び共通リード電極92と、駆動回路基板30の第2個別配線35及び補助配線36とを確実に電気的に接続することができる。
また、流路形成基板10と駆動回路基板30とは、接着層38によって接着されており、これにより、バンプ電極37を構成するバンプ配線372である第2個別配線35及び第2接続配線362と個別リード電極91及び共通リード電極92とは互いに当接した状態で固定されている。
このように流路形成基板10と駆動回路基板30とを接合する接着層38によって、流路形成基板10と駆動回路基板30との間には、内部に圧電アクチュエーター150が配置された空間である保持部160が形成されている。すなわち、保持部160は、バンプ電極37によって第3の方向Zの高さが規定されるものであるが、保持部160を高くするには、バンプ電極37のコア部371を大きくしなくてはならず、コア部371を大きくするには、コア部371を設ける平面スペースも必要となり、流路形成基板10及び駆動回路基板30等が大型化してしまう。つまり、保持部160は、圧電アクチュエーター150の駆動を阻害しない程度の高さで、できるだけ低くすることが好ましく、これにより記録ヘッドの第2の方向Y及び第3の方向Zの小型化を図ることができる。ちなみに、本実施形態の記録ヘッド1において圧電アクチュエーター150の変位に必要な空間は、20μm程度である。
そして、駆動回路基板30の第2主面302に設けられた補助配線36は、本実施形態では、第2溝306内に設けられた第2埋設配線361を有するため、高さの低い保持部160内に電気抵抗値の低い補助配線36を設けることができる。すなわち、駆動回路基板30の第2主面302に第2溝306を設けずに、補助配線36を設ける場合、保持部160の高さに制限があることから、補助配線36を高く形成することができず、補助配線36の横断面積が小さくなって、電気抵抗値が高くなってしまう。また、補助配線36の電気抵抗値を低くするために、補助配線36の幅を広げると、駆動回路基板30や流路形成基板10が第2の方向Yに大型化してしまう。さらに、駆動回路基板30に第2溝306を設けずに、厚さの比較的厚い配線を形成する場合、フォトリソグラフィー法の制限によって配線を高精度及び高密度にパターニングするのが困難であり、厚さの比較的薄い配線しか形成することができない。本実施形態では、第2埋設配線361は、第2溝306によってその厚さが決定されると共に、第2溝306によってパターンが形成されるため、表面に配線を形成する場合に較べて、比較的厚い、例えば20μm〜40μm程度の厚さの第2埋設配線361を40μm〜50μmのピッチで高密度に形成することができる。したがって、第2埋設配線361の横断面積を増大させて電気抵抗値を低下させることができる。
図1〜図3に示すように、このような流路形成基板10、駆動回路基板30、連通板15及びノズルプレート20の接合体には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100を形成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、駆動回路基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、駆動回路基板30側に流路形成基板10及び駆動回路基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、駆動回路基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。また、ケース部材40には、凹部41の第2の方向Yの両側に凹形状を有する第3マニホールド部42が形成されている。この第3マニホールド部42と、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18とによって本実施形態のマニホールド100が構成されている。
ケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
連通板15のノズルプレート20側の面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45が、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18のノズルプレート20側の開口を封止している。このようなコンプライアンス基板45は、本実施形態では、封止膜46と、固定基板47と、を具備する。封止膜46は、可撓性を有する薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やステンレス鋼(SUS)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、固定基板47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。この固定基板47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜46のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部49となっている。
ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。また、ケース部材40には、駆動回路基板30が露出し、外部配線基板130が挿通される接続口43が設けられており、接続口43に挿入された外部配線基板130が駆動回路基板30の供給配線32と接続されている。
このような構成の記録ヘッド1では、インクを噴射する際に、インクが貯留された液体貯留手段から導入路44を介してインクを取り込み、マニホールド100からノズル21に至るまで流路内部をインクで満たす。その後、駆動回路120からの信号に従い、圧力発生室12に対応する各圧電アクチュエーター150に電圧を印加することにより、圧電アクチュエーター150と共に振動板50をたわみ変形させる。これにより、圧力発生室12内の圧力が高まり所定のノズル21からインク滴が噴射される。
本実施形態の液体噴射ヘッドである記録ヘッド1は、液体であるインクを噴射するノズル21に連通する圧力発生室12が設けられた流路形成基板10と、流路形成基板10に設けられて圧力発生室12に圧力変化を生じさせる駆動素子である圧電アクチュエーター150と、外部配線131の端子部131aが接続される配線である供給配線32が設けられた配線基板である駆動回路基板30と、を具備し、駆動回路基板30に設けられた供給配線32は、駆動回路基板30に設けられた溝である第1溝304に埋設された埋設配線である第1埋設配線321と、第1埋設配線321の表面を覆う接続配線である第1接続配線322と、を具備し、駆動回路基板30の供給配線32が設けられた面である第1主面301の垂線方向である第3の方向Zからの平面視において、第1埋設配線321と第1接続配線322と外部配線131の端子部131aとは重なる位置に形成され、第1接続配線322の駆動回路基板30とは反対側の面には、第1埋設配線321に対応する位置に凹部322aが設けられており、駆動回路基板30の供給配線32が設けられた第1主面301内であって供給配線32の延設方向である第1の方向Xと交差する方向である第2の方向Yにおいて、第1接続配線322の幅Wは第1埋設配線321の幅Wよりも大きく、外部配線131の端子部131aの幅Wは、第1接続配線322の凹部322aの幅Wよりも大きく、端子部131aは、第1接続配線322の凹部322aに跨がって設けられている。
このように、第3の方向Zからの平面視において、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとを重なる位置に設けることで、供給配線32と外部配線131との間で、第1接続配線322のみで構成される電気抵抗値が高くなる部分を無くすことができる。したがって、外部配線131と駆動回路120や圧電アクチュエーター150とを接続する供給配線32の途中において、電源、グランド、駆動信号、バイアス電圧等の供給不良を抑制することができる。
また、第3の方向Zからの平面視において、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとを重なる位置に設けることで、第1接続配線322に凹部322aが形成されていても、外部配線131の端子部131aの幅Wを、凹部322aの幅Wよりも大きくすると共に、端子部131aを第1接続配線322の凹部322aを跨がって設けることで、凹部322aが設けられていない駆動回路基板30の第1主面301の表面上に設けられた第1接続配線322に端子部131aを確実に接続することができ、外部配線131と供給配線32との接触面積が減少するのを抑制して接続部分での電源、グランド、駆動信号、バイアス電圧等の供給不良を抑制することができる。また、第1埋設配線321を第1接続配線322で覆うことで、互いに隣り合う供給配線32のマイグレーションの発生を抑制することができると共に、第1接続配線322と外部配線131の端子部131aとを確実に接合することができる。
また、第1接続配線322に凹部322aが形成されていても、第1接続配線322と外部配線131の端子部131aとを確実に接続することができるため、凹部322aを除去する工程、すなわち、第1接続配線322を厚く形成する工程および第1接続配線322に凹部322aが消失するまで研削する工程等が不要となってコストを低減することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、配線基板である駆動回路基板30の配線である供給配線32が設けられた面である第1主面301内の供給配線32の延設方向である第1の方向Xと交差する方向である第2の方向Yにおいて、端子部131aの幅Wは、第1埋設配線321の幅Wよりも大きいことが好ましい。これによれば、第1接続配線322に特別な加工を必要とすることなく、凹部322aを形成することができる。また、凹部322aの幅Wが第1埋設配線321の幅Wよりも小さい場合において、端子部131aの幅Wを、第1埋設配線321の幅Wよりも大きくすることで、端子部131aを凹部322aが形成されていない第1埋設配線321に近接した第1接続配線322に確実に接続することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、配線基板である駆動回路基板30には、駆動素子である圧電アクチュエーター150を駆動するスイッチング素子を有する駆動回路120が設けられており、配線である供給配線32の少なくとも一部は、外部配線131と駆動回路120とを接続するものであることが好ましい。このように、駆動回路基板30に駆動回路120を実装することによって、供給配線32を設ける高さに制限があっても、第1埋設配線321を有する供給配線32を設けることで、電気抵抗値が低い供給配線32を配置することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、駆動回路120と配線基板である駆動回路基板30とは、駆動回路120及び駆動回路基板30の何れか一方に設けられたバンプであるバンプ電極121によって電気的に接続されていることが好ましい。これによれば、駆動回路基板30上の駆動回路120が接続される配線であって、高さが異なる配線にバンプ電極121を変形させることで、駆動回路120を確実に電気的に接続することができる。すなわち、本実施形態では、第1個別配線31は駆動回路基板30の表面に形成されているのに対して、供給配線32は、第1埋設配線321を有するため、第1接続配線322の表面に凹部322aが設けられている。したがって、駆動回路120が接続される第1個別配線31と供給配線32とは、第3の方向Zの高さが異なる。このように高さが異なる第1個別配線31と供給配線32とであっても、コア部122を変形させることによって、バンプ電極121と第1個別配線31及び供給配線32とを確実に接続することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、配線である供給配線32と端子部131aとは、配線基板である駆動回路基板30と外部配線131とを接合する非導電性接着剤140によって電気的に接続されていることが好ましい。これによれば、供給配線32と外部配線131とを高密度に配置しても両者を確実に接続することができ、供給配線32及び外部配線131の高密度化による駆動回路基板30及び外部配線基板130の小型化を図ることができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、配線基板である駆動回路基板30は、流路形成基板10と積層されており、配線である供給配線32は、駆動回路基板30の流路形成基板10とは反対側に設けられていることが好ましい。これによれば、駆動回路基板30の供給配線32への外部配線131の接続を容易に行うことができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、配線基板である駆動回路基板30の配線である供給配線32が設けられた面である第1主面301とは反対面側である第2主面302には、駆動素子である圧電アクチュエーター150と接続される駆動素子接続配線である第2個別配線35及び補助配線36が設けられており、第2個別配線35及び補助配線36と圧電アクチュエーター150とは、流路形成基板10及び駆動回路基板30の何れか一方に設けられたバンプであるバンプ電極37によって電気的に接続されていることが好ましい。これによれば、高密度に配置された駆動素子と駆動回路基板30に設けられた供給配線32とをバンプを介して確実に且つ低コストで接続することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、バンプであるバンプ電極37は、弾性を有するコア部371と、コア部371の表面に設けられた金属膜であるバンプ配線372と、を有することが好ましい。これによれば、流路形成基板10や駆動回路基板30に反りやうねりがあっても、バンプ電極37のコア部371が変形することによってバンプ電極37と圧電アクチュエーター150とを確実に接続することができる。
なお、本実施形態では、全ての供給配線32が、第1埋設配線321と第1接続配線322とを具備するものであるが、特にこれに限定されず、第1埋設配線321と第1接続配線322とを有する供給配線32と、第1埋設配線321が設けられておらず、第1接続配線322のみを有する供給配線32と、の両方を設けるようにしてもよい。このような例を図12に示す。なお、図12は、本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示すB−B′線に準じた断面図である。
図12に示すように、供給配線32は、第1埋設配線321と第1接続配線322とを有する第1の供給配線32Aと、第1埋設配線321が設けられておらず、第1接続配線322のみで構成される第2の供給配線32Bとを具備する。
第1の供給配線32Aは、外部配線131から駆動回路120又は圧電アクチュエーター150に比較的大きな電流を流す供給配線32である。ここで、比較的大きな電流を流す供給配線32とは、駆動信号用の配線、電源及びグランドが挙げられる。駆動信号用の配線とは、圧電アクチュエーター150の個別電極である第1電極60に印加する駆動信号(COM)を供給する供給配線32、圧電アクチュエーター150の共通電極である第2電極80に印加するバイアス電圧(vbs)を供給する供給配線32のことである。また、電源及びグランド用の配線とは、電源電位(VDD)、接地電位(GND)、高電源電位(VHV)を供給する供給配線32のことである。これらの比較的大きな電流が流れる供給配線32に第1埋設配線321を設けることで、比較的大きな電流の供給配線32による供給不良を抑制することができる。
第2の供給配線32Bは、駆動信号、電源及びグランドなどの比較的大きな電流を流す第1の供給配線32Aに比べて小さな電流を流す供給配線32である。ここで、小さな電流を流す供給配線32としては、例えば、駆動回路120の制御信号を供給する供給配線32のことである。
このように第2の供給配線32Bを第1接続配線322のみで構成しても、第1の供給配線32Aと第2の供給配線32Bとの端子部131aが接続される部分は、第3の方向Zで同じ高さとなるため、第1の供給配線32Aと第2の供給配線32Bとに1つの外部配線基板130に設けられた外部配線131の端子部131aを接続することができる。すなわち、本実施形態では、第1の供給配線32Aに第1埋設配線321を設けることで第1接続配線322の表面に凹部322aが設けられていても、外部配線131の端子部131aは凹部322aが設けられていない駆動回路基板30の第1主面301の表面に設けられた第1接続配線322に接続されるため、第1の供給配線32Aの端子部131aが接続される部分を、第2の供給配線32Bの端子部131aが接続される部分と同じ高さとすることができるからである。つまり、高さが異なる複数の供給配線32には、1つの外部配線基板130に設けられた外部配線131を同時に接続するのは困難である。特に、高密度に配置された供給配線32と外部配線131とを非導電性接着剤140で接続する場合には、供給配線32と外部配線131の端子部131aとが直接当接して電気的に接続されるため、高さが異なる供給配線32に端子部131aを同時に接続するのは困難である。本実施形態では、第1埋設配線321が設けられた第1の供給配線32Aと第1埋設配線321の設けられていない第2の供給配線32Bとの端子部131aが接続される部分を同じ高さにすることができるため、非導電性接着剤140であっても第1の供給配線32A及び第2の供給配線32Bと端子部131aとを確実に接続することが可能である。
本実施形態の記録ヘッド1では、埋設配線である第1埋設配線321を有する配線である第1の供給配線32Aは、駆動信号用の配線であることが好ましい。また、第1埋設配線321を有する第1の供給配線32Aは、電源及びグランド用の配線であることが好ましい。
これによれば、比較的大きな電流が流れる第1の供給配線32Aに第1埋設配線321を設けることで、電圧降下による供給不良が生じるのを抑制することができる。また、第1の供給配線32Aの凹部322aに接しない位置に端子部131aが接続されるため、比較的小さな電流が流れる第2の供給配線32Bに第1埋設配線321を設けないようにしても、第1の供給配線32Aと第2の供給配線32Bとの端子部131aが接続される部分の第3の方向Zの高さを同じにすることができ、第1の供給配線32Aと第2の供給配線32Bとに端子部131aを確実に接続することができる。また、第2の供給配線32Bに第1埋設配線321を設けないことから、供給配線32を第2の方向Yに高密度に配置することができ、駆動回路基板30の小型化及び記録ヘッド1の小型化を図ることができる。
(実施形態2)
図13は、本発明の実施形態2に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの要部を拡大した断面図であり、図6のB−B′線断面図に準じた断面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図13に示すように、本実施形態の供給配線32は、1つの第1接続配線322に対して複数、本実施形態では、3つの第1埋設配線321が設けられている。すなわち、第1接続配線322は、3つの第1埋設配線321に亘って連続して設けられている。
このような構成でも第1接続配線322の幅Wは、3つの第1埋設配線321のそれぞれの幅Wよりも大きい。また、第1接続配線322の幅Wは、3つの第1埋設配線321が設けられた領域の幅Wよりも大きい。
このような供給配線32では、第1埋設配線321毎に第1接続配線322の表面には凹部322aが設けられている。すなわち、1つの第1接続配線322には、3つの凹部322aが設けられている。
このような供給配線32に接続される外部配線基板130に設けられた外部配線131の端子部131aは、第2の方向Yにおいて、3つの第1埋設配線321に亘って連続して設けられている。すなわち、端子部131aは、全ての凹部322aにおいて、それぞれの凹部322aを第2の方向Yに跨いで設けられている。言い換えると、端子部131aは、全ての凹部322aの第2の方向Yの両側の第1接続配線322に亘って連続して設けられている。つまり、第2の方向Yにおける端子部131aの幅Wは、3つの第1埋設配線321のそれぞれの幅Wよりも大きい。また、端子部131aの幅Wは、3つの第1埋設配線321が設けられた領域の幅Wよりも大きい。つまり、W>W>Wの関係を満たす。
このような構成であっても、上述した実施形態1と同様に、第3の方向Zからの平面視において、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとを重なる位置に設けることで、供給配線32と外部配線131との間で、第1接続配線322のみで構成される電気抵抗値が高くなる部分を無くすことができる。したがって、外部配線131と駆動回路120や圧電アクチュエーター150とを接続する供給配線32の途中において、電源、グランド、駆動信号、バイアス電圧等の供給不良を抑制することができる。
また、第3の方向Zからの平面視において、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとを重なる位置に設けることで、第1接続配線322に凹部322aが形成されていても、外部配線131の端子部131aの幅Wを、凹部322aの幅Wよりも大きくすると共に、端子部131aは第1接続配線322の凹部322aを跨いで設けることで、凹部322aが設けられていない駆動回路基板30の第1主面301の表面上に設けられた第1接続配線322に端子部131aを確実に接続することができ、外部配線131と供給配線32との接触面積が減少するのを抑制して接続部分での電源、グランド、駆動信号、バイアス電圧等の供給不良を抑制することができる。また、第1埋設配線321を第1接続配線322で覆うことで、互いに隣り合う供給配線32のマイグレーションの発生を抑制することができると共に、第1接続配線322と外部配線131の端子部131aとを確実に接合することができる。
また、第1接続配線322に凹部322aが形成されていても、第1接続配線322と外部配線131の端子部131aとを確実に接続することができるため、凹部322aを除去する工程、すなわち、第1接続配線322を厚く形成する工程および第1接続配線322に凹部322aが消失するまで研削する工程等が不要となってコストを低減することができる。
(実施形態3)
図14は、本発明の実施形態3に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの要部を拡大した断面図であり、図6のB−B′線に準じた断面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図14に示すように、駆動回路基板30の第1主面301に設けられた配線である供給配線32には、外部配線基板130の外部配線131の端子部131aが接続されている。ここで、供給配線32と端子部131aとの接続は、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)141によって行われている。なお、異方性導電性接着剤141に含まれる導電性フィラー142の外径は、供給配線32の第1接続配線322の表面に設けられた凹部322aの第3の方向Zの深さよりも大きい。このように導電性フィラー142の外径を凹部322aの第3の方向Zの深さよりも大きくすることで、端子部131aと凹部322aの底面とを確実に電気的に接続することができる。なお、端子部131aと凹部322aの底面とが電気的に接続されていても、第3の方向Zにおいて、端子部131aが、凹部322aの第2の方向Yの両側の第1接続配線322に相対向して設けられていれば、相対向する凹部322aの両側の第1接続配線322と端子部131aとが直接、電気的に接続されていなくても、端子部131aが凹部322aを跨いで設けられていることに含まれる。もちろん、導電性フィラー142の外径を凹部322aの第3の方向Zの深さよりも大きくしても、凹部322aの第2の方向Yの両側の第1接続配線322と端子部131aとが導電性フィラー142によって電気的に接続する場合もある。つまり、導電性フィラー142として、外径が凹部322aの第3の方向Zの深さよりも大きいものを用いることで、端子部131aと凹部322aの設けられた第1接続配線322とを電気的に確実に接続することができる。
このように、第3の方向Zからの平面視において、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとを重なる位置に設けることで、供給配線32と外部配線131との間で、第1接続配線322のみで構成される電気抵抗値が高くなる部分を無くすることができる。したがって、外部配線131と駆動回路120や圧電アクチュエーター150とを接続する供給配線32の途中において、電源、グランド、駆動信号、バイアス電圧等の供給不良を抑制することができる。
また、第3の方向Zからの平面視において、第1埋設配線321と第1接続配線322と端子部131aとを重なる位置に設けることで、第1接続配線322に凹部322aが形成されていても、外部配線131の端子部131aの幅Wを、凹部322aの幅Wよりも大きくすると共に、端子部131aを、第1接続配線322の凹部322aを跨がるように設けることで、凹部322aが設けられていない駆動回路基板30の第1主面301の表面上に設けられた第1接続配線322に端子部131aを確実に接続することができ、外部配線131と供給配線32との接触面積が減少するのを抑制して接続部分での電源、グランド、駆動信号、バイアス電圧等の供給不良を抑制することができる。また、第1埋設配線321を第1接続配線322で覆うことで、互いに隣り合う供給配線32のマイグレーションの発生を抑制することができると共に、第1接続配線322と外部配線131の端子部131aとを確実に接合することができる。
また、第1接続配線322に凹部322aが形成されていても、第1接続配線322と外部配線131の端子部131aとを確実に接続することができるため、凹部322aを除去する工程、すなわち、第1接続配線322を厚く形成する工程および第1接続配線322に凹部322aが消失するまで研削する工程等が不要となってコストを低減することができる。
また、本実施形態では、供給配線32と端子部131aとは、異方性導電性接着剤141によって電気的に接続されている。このように、供給配線32と端子部131aとを異方性導電性接着剤141によって接続することで、供給配線32と外部配線131とを高密度に配置しても両者を確実に接続することができ、供給配線32及び外部配線131の高密度化による駆動回路基板30及び外部配線基板130の小型化を図ることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、第1接続配線322の表面の凹部322aが凹曲面となる構成を例示したが、特にこれに限定されない。例えば、図15に示すように、第1接続配線322の表面の凹部322aは、底面が第1主面301と平行で、且つ側面が第1主面301に対して垂直となる、断面が矩形状となる形状で形成されていてもよい。このような第1接続配線322の凹部322aは、第1埋設配線321と駆動回路基板30の第1溝304とで形成される凹みを凹部322aと同様の形状で形成すればよい。このような構成であっても、第2の方向Yにおいて端子部131aの幅Wを第1埋設配線321の幅Wよりも大きくして端子部131aを凹部322aをまたがるように設けることで、端子部131aと供給配線32とを確実に接続することができ、接触面積が減少するのを抑制することができる。なお、図15に示す例では、凹部322aの側面を第1主面301に対して垂直としたが、特にこれに限定されず、第3の方向Zに対して傾斜した面であってもよい。
また、例えば、上述した各実施形態では、外部配線131の端子部131aと供給配線32とを非導電性接着剤140又は異方性導電性接着剤141で接続するようにしたが、特にこれに限定されず、端子部131aと供給配線32とは、はんだ付け、ろう付けなどのろう接、溶接、拡散接続等で接続するようにしてもよい。ただし、上述した各実施形態の非導電性接着剤140または異方性導電性接着剤141を用いることで、供給配線32及び外部配線131を高密度に配置しても両者を良好に接続することができる。中でも特に非導電性接着剤140を用いることで、高密度な配置の供給配線32及び外部配線131に対応することができ、より小型化を図ることができる。
また、上述した各実施形態では、第2の方向Yにおいて、端子部131aの幅Wは、第1接続配線322の幅Wよりも小さくしたが、特にこれに限定されず、端子部131aの幅Wは、第1接続配線322の幅Wよりも大きくてもよい。
また、上述した各実施形態では、第2主面302に第2埋設配線361を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、第2埋設配線361を設けないようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、駆動回路120にバンプ電極121を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、駆動回路基板30の第1主面301側にバンプ電極を設けるようにしてもよい。同様に、駆動回路基板30の第2主面302にバンプ電極37を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、流路形成基板10側にバンプ電極を設けるようにしてもよい。また、バンプ電極121、37の位置についても上述した各実施形態に限定されるものではない。
さらに、上述した各実施形態では、駆動回路基板30と流路形成基板10との配線をバンプ電極37によって接続するようにしたが、特にこれに限定されず、駆動回路120と圧電アクチュエーター150の各電極とをボンディングワイヤー等で接続するようにしてもよい。また、駆動回路基板30と流路形成基板10との接合体に駆動回路基板30と流路形成基板10とに亘って配線を成膜することで、駆動回路120と圧電アクチュエーター150とを接続するようにしてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、2列の圧電アクチュエーター150に対して1つの駆動回路120を設けたが、特にこれに限定されない。例えば、1列の圧電アクチュエーター150の列毎に駆動回路120を設けてもよく、1列の圧電アクチュエーター150の列に対して、第1の方向Xで2以上に分割された複数の駆動回路120を設けるようにしてもよい。また、本願発明は、駆動回路120が設けられた配線基板である駆動回路基板30を有する記録ヘッド1に限定されず、駆動回路120が設けられていない配線基板を有する記録ヘッドにも適用することができる。
さらに、上述した各実施形態では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる駆動素子として、薄膜型の圧電アクチュエーター150を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、駆動素子として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
なお、実施形態の記録ヘッド1は、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置に搭載される。図16は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図示するように、インクジェット式記録装置Iにおいて、記録ヘッド1は、インク供給手段を構成するカートリッジ2が着脱可能に設けられ、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
なお、上述したインクジェット式記録装置Iでは、記録ヘッド1がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド1が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体4に固定して、貯留手段と記録ヘッド1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
さらに、本発明は、広くヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
また、本発明は、広く電子デバイスを対象としたものであり、記録ヘッド以外の電子デバイスにも適用することができる。このような電子デバイスの一例としては、超音波デバイス、モーター、圧力センサー、焦電素子、強誘電体素子などが挙げられる。また、これらの電子デバイスを利用した完成体、たとえば、上記ヘッドを利用した液体等噴射装置、上記超音波デバイスを利用した超音波センサー、上記モーターを駆動源として利用したロボット、上記焦電素子を利用したIRセンサー、強誘電体素子を利用した強誘電体メモリーなども、電子デバイスに含まれる。
I…インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、S…記録シート、1…記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、2…カートリッジ、3…キャリッジ、4…装置本体、5…キャリッジ軸、6…駆動モーター、7…タイミングベルト、8…搬送ローラー、10…流路形成基板、12…圧力発生室、15…連通板、16…ノズル連通路、17…第1マニホールド部、18…第2マニホールド部、19…供給連通路、20…ノズルプレート、20a…液体噴射面、21…ノズル、30…駆動回路基板(配線基板)、31…第1個別配線、32…供給配線(配線)、32A…第1の供給配線(配線)、32B…第2の供給配線(配線)、321…第1埋設配線(埋設配線)、322…第1接続配線(接続配線)、33…第1貫通配線、34…第2貫通配線、35…第2個別配線(駆動素子接続配線)、36…補助配線(駆動素子接続配線)、37…バンプ電極、38…接着層、40…ケース部材、41…凹部、42…第3マニホールド部、43…接続口、44…導入路、45…コンプライアンス基板、46…封止膜、47…固定基板、48…開口部、49…コンプライアンス部、50…振動板、51…弾性膜、52…絶縁体膜、60…第1電極、70…圧電体層、80…第2電極、91…個別リード電極、92…共通リード電極、100…マニホールド、120…駆動回路、121…バンプ電極、122…コア部、123…バンプ配線、124…接着層、130…外部配線基板、131…外部配線、131a…端子部、140…非導電性接着剤、141…異方性導電性接着剤、142…導電性フィラー、150…圧電アクチュエーター(駆動素子)、160…保持部、301…第1主面、302…第2主面、303…第1貫通孔、304…第1溝、305…第2貫通孔、306…第2溝、322a…凹部、361…第2埋設配線、362…第2接続配線、371…コア部、372…バンプ配線、X…第1の方向、Y…第2の方向、Z…第3の方向

Claims (13)

  1. 液体を噴射するノズルに連通する圧力発生室が設けられた流路形成基板と、
    前記流路形成基板に設けられて前記圧力発生室に圧力変化を生じさせる駆動素子と、
    外部配線の端子部が接続される配線が設けられた配線基板と、を具備し、
    前記配線基板に設けられた前記配線は、前記配線基板に設けられた溝に埋設された埋設配線と、前記埋設配線の表面を覆う接続配線と、を具備し、
    前記配線基板の前記配線が設けられた面の垂線方向からの平面視において、前記埋設配線と前記接続配線と前記外部配線の前記端子部とは重なる位置に形成され、
    前記接続配線の前記配線基板とは反対側の面には、前記埋設配線に対応する位置に凹部が設けられており、
    前記配線基板の前記配線が設けられた面内であって前記配線の延設方向と交差する方向において、前記接続配線の幅は前記埋設配線の幅よりも大きく、前記外部配線の前記端子部の幅は、前記凹部の幅よりも大きく、前記端子部は、前記接続配線の前記凹部を跨いで設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記配線基板の前記配線が設けられた面内の前記配線の延設方向と交差する方向において、前記端子部の幅は、前記埋設配線の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記埋設配線を有する前記配線は、駆動信号用の配線であることを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記埋設配線を有する前記配線は、電源及びグランド用の配線であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記配線基板には、前記駆動素子を駆動するスイッチング素子を有する駆動回路が設けられており、
    前記配線の少なくとも一部は、前記外部配線と前記駆動回路とを接続するものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記駆動回路と前記配線基板とは、前記駆動回路及び前記配線基板の何れか一方に設けられたバンプによって電気的に接続されていることを特徴とする請求項5記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記配線と前記端子部とは、前記配線基板と前記外部配線とを接合する非導電性接着剤によって電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記配線と前記端子部とは、異方性導電性接着剤によって電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記配線基板は、前記流路形成基板と積層されており、
    前記配線は、前記配線基板の前記流路形成基板とは反対側に設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 前記配線基板の前記配線が設けられた面とは反対面側には、前記駆動素子と接続される駆動素子接続配線が設けられており、
    前記駆動素子接続配線と前記駆動素子とは、前記流路形成基板及び前記配線基板の何れか一方に設けられたバンプによって電気的に接続されていることを特徴とする請求項9記載の液体噴射ヘッド。
  11. 前記バンプは、弾性を有するコア部と、前記コア部の表面に設けられた金属膜と、を有することを特徴とする請求項10記載の液体噴射ヘッド。
  12. 請求項1〜11の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
  13. 外部配線の端子部が接続される配線が設けられた配線基板、を具備し、
    前記配線基板に設けられた前記配線は、前記配線基板に設けられた溝に埋設された埋設配線と、前記埋設配線の表面を覆う接続配線と、を具備し、
    前記配線基板の前記配線が設けられた面の垂線方向からの平面視において、前記埋設配線と前記接続配線と前記外部配線の前記端子部とは重なる位置に形成され、
    前記接続配線の前記配線基板とは反対側の面には、前記埋設配線に対応する位置に凹部が設けられており、
    前記配線基板の前記配線が設けられた面内であって前記配線の延設方向と交差する方向において、前記接続配線の幅は前記埋設配線の幅よりも大きく、前記外部配線の前記端子部の幅は、前記凹部の幅よりも大きく、前記端子部は、前記接続配線の前記凹部を跨いで設けられていることを特徴とする電子デバイス。
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