JP2015150830A - 配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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【課題】接続配線が切断されることを抑制して信頼性が向上した配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。【解決手段】駆動回路120が電気的に接続される第1主面301、裏面とされる第2主面302、及び前記第1主面と前記第2主面との間で傾斜して設けられた第1側壁部321を有する保護基板30と、第3主面303に設けられた接続端子91を有する流路形成基板10と、駆動回路120と接続端子91とを電気的に接続し、第1側壁部321から接続端子91に連続して形成された傾斜配線110とを備え、少なくとも、傾斜配線110のうち第1側壁部321と接続端子91との境界部分115上には、境界部分115を覆う補強膜95が設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを噴射するインクジェット式記録ヘッドに用いられる配線実装構造、該インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液滴を噴射する液体噴射ヘッドは、液体の一例としてインクを噴射するインクジェット式記録ヘッドが知られている。インクジェット式記録ヘッドは、ノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板(第2基体)と、流路形成基板の一方面側に設けられた圧電アクチュエーターと、流路形成基板の圧電アクチュエーター側に接合された保護基板(第1基体)とを具備し、圧電アクチュエーターによって圧力発生室内の液体に圧力変化を生じさせることでノズル開口からインクを噴射する。
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、保護基板の流路形成基板に接合された面とは反対面に駆動IC(半導体素子)を設け、保護基板に貫通孔を形成して、貫通孔内に圧電アクチュエーターに接続された接続端子を露出させている。貫通孔は、接続端子の形成面に対して傾斜している。そして、貫通孔の傾斜した側壁を経由して、駆動ICの配線端子と圧電アクチュエーターの接続端子とが接続配線を介して電気的に接続されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−289943号公報
しかしながら、上述した立体的に電気的な接続を図る構造においては、接続配線は側壁と接続端子との境界部分で屈曲しており、その境界部分で断線する虞がある。例えば、流路形成基板と保護基板との線膨張係数の違いから、当該境界部分に応力が掛かり断線する虞がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドだけではなく、液体噴射ヘッドにおいても同様に存在し、さらに、液体噴射ヘッドだけではなく、他のデバイスに用いられる配線実装構造においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、接続配線が切断されることを抑制して信頼性が向上した配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、半導体素子が電気的に接続される第1主面、前記第1主面とは反対の裏面とされる第2主面、及び前記第1主面と前記第2主面との間で傾斜して設けられた斜面を有する第1基体と、前記第1基体の前記第2主面に接続される第3主面、及び前記第3主面に設けられた接続端子を有する第2基体と、前記半導体素子と前記接続端子とを電気的に接続し、前記斜面から前記接続端子に連続して形成された傾斜配線とを備え、少なくとも、前記傾斜配線のうち前記斜面と前記接続端子との境界部分には、該境界部分を覆う補強膜が設けられていることを特徴とする配線実装構造にある。
かかる態様では、傾斜配線全体の厚さを厚くするよりも、傾斜配線に係る材料コストの増大を抑制し、かつ境界部分の剛性を向上させることができる。このように配線実装構造は、境界部分の剛性が向上しているので、傾斜配線の断線が抑制され、信頼性が向上したものとなる。
ここで、前記傾斜配線は、前記半導体素子と複数の前記接続端子とをそれぞれ接続し、前記補強膜は、絶縁材料で形成され、前記各傾斜配線の前記各境界部分を共通して覆うように形成されていることが好ましい。これによれば、より確実に、傾斜配線が補強され、かつマイグレーションによる短絡を抑制することができる。
また、前記第1基体には、当該第1基体を貫通する貫通孔が設けられており、前記斜面は、前記貫通孔の側壁とされており、前記補強膜は、前記貫通孔を覆って設けられていることが好ましい。これによれば、貫通孔から第3主面に水分等が到達することを抑制することができ、より確実に、マイグレーションによる短絡を抑制することができる。
また、前記傾斜配線は、前記半導体素子と複数の前記接続端子とをそれぞれ接続し、前記補強膜は、前記各傾斜配線の前記各境界部分を個別に覆うように形成されていることが好ましい。これによれば、複数の傾斜配線の間に補強膜を形成する必要がないので、傾斜配線の境界部分の補強を、必要最小限の補強膜で行うことができる。
また、前記補強膜は、前記接続端子と前記第3主面との境界を覆っていることが好ましい。これによれば、補強膜が絶縁材料からなる場合、当該境界には補強膜が設けられているので、当該境界に水分が付着する可能性を低減し、マイグレーションによる傾斜配線間の短絡を抑制することができる。また、絶縁材料からなる補強膜ではなくても、接続端子と第3主面との接合を補強し、接続端子の剥離を抑制することができる。
また、前記補強膜は、前記補強膜と前記第2主面又は前記第3主面とがなす第1角度が、前記斜面と前記第3主面とがなす第2角度よりも小さい膜面を有することが好ましい。これによれば、より一層、傾斜配線の境界部分の剛性を高めることができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様に記載する配線実装構造を備えた液体噴射ヘッドであって、前記第2基体には、液体を噴射するノズル開口に連通する流路、及び該流路に圧力変化を生じさせる圧力発生手段が設けられており、前記半導体素子によって前記圧力発生手段が駆動されることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、傾斜配線全体の厚さを厚くするよりも、傾斜配線に係る材料コストの増大を抑制し、かつ境界部分の剛性を向上させることができる。このように液体噴射ヘッドは、境界部分の剛性が向上しているので、傾斜配線の断線が抑制され、信頼性が向上したものとなる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、接続配線が切断されることを抑制して信頼性が向上した液体噴射装置が提供される。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 図2のA−A′線断面図である。 実施形態1に係る保護基板の平面図である。 図4の保護基板の要部を拡大した平面図である。 図5のB−B′線断面図である。 図5のC−C′線断面図である。 実施形態2に係る保護基板の要部を拡大した平面図である。 図8のD−D′線断面図である。 実施形態3に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態4に係る保護基板の要部を拡大した平面図である。 図11のE−E′線断面図である。 実施形態5に係る保護基板の平面図である。 実施形態6に係る記録ヘッドの要部を拡大した断面図である。 インクジェット式記録装置の概略斜視図である。
〈実施形態1〉
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。インクジェット式記録ヘッドは液体噴射ヘッドの一例であり、単に記録ヘッドとも言う。
図1は実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は記録ヘッドの平面図であり、図3は図2のA−A′線断面図であり、図4は保護基板の平面図であり、図5は図4の保護基板の要部を拡大した平面図である。
本実施形態に係る記録ヘッド1は、流路形成基板10、連通板15、ノズルプレート20、保護基板30、コンプライアンス基板45、ケース部材40等の複数の部材を備える。また、記録ヘッド1は、配線実装構造を備えている。配線実装構造は、詳細は後述するが、第1基体の一例として保護基板30と、第2基体の一例として流路形成基板10と、傾斜配線及び補強膜を備えている。
流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室12の列が複数列並べられた方向を、以降、第2の方向Yと称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yに交差する方向を第3の方向Zと称する。尚、本実施形態では、説明理解を容易にするために各方向(X、Y、Z)の関係を直交とするが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるべきものでないことを言及しておく。
流路形成基板10には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側に、当該圧力発生室12よりも開口面積が狭く、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を付与する供給路等が設けられていてもよい。
流路形成基板10の一方面側(積層方向であって−Z方向)には、連通板15とノズルプレート20とが順次積層されている。すなわち、記録ヘッド1は、流路形成基板10の一方面に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズル開口21を有するノズルプレート20とを具備する。
連通板15には、圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このように連通板15を設けることによってノズルプレート20のノズル開口21と圧力発生室12とを離せるため、圧力発生室12の中にあるインクは、ノズル開口21付近のインクで生じるインク中の水分の蒸発による増粘の影響を受け難くなる。また、ノズルプレート20は圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16の開口を覆うだけで良いので、ノズルプレート20の面積を比較的小さくすることができ、コストの削減を図ることができる。なお、本実施形態では、ノズルプレート20の両面のうちインク滴を吐出する面、すなわち圧力発生室12とは反対側の面を液体噴射面20aと称する。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部(絞り流路、オリフィス流路)18とが設けられている。
第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向(連通板15と流路形成基板10との積層方向)に貫通して設けられている。
第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。
このような連通板15としては、ステンレスやNiなどの金属、またはジルコニウムなどのセラミックなどを用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル開口21が形成されている。このようなノズル開口21は、第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル開口21の列が第2の方向Yに2列形成されている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側(ノズルプレート20が接合された面側)から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。
流路形成基板10の振動板50上には、本実施形態の圧力発生手段である、第1電極60と圧電体層70と第2電極80とを有する圧電アクチュエーター300が設けられている。ここで、圧電アクチュエーター300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極を圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、第1電極60を複数の圧電アクチュエーター300に亘って連続して設けることで共通電極とし、第2電極80を各圧電アクチュエーター300毎に独立して設けることで個別電極としている。もちろん、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、上述した例では、振動板50が弾性膜51及び絶縁体膜52で構成されたものを例示したが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、振動板50として弾性膜51及び絶縁体膜52の何れか一方を設けたものであってもよく、また、振動板50として弾性膜51及び絶縁体膜52を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電アクチュエーター300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される分極構造を有する酸化物の圧電材料からなり、例えば、一般式ABOで示されるペロブスカイト型酸化物からなることができ、鉛を含む鉛系圧電材料や鉛を含まない非鉛系圧電材料などを用いることができる。
圧電アクチュエーター300の各第1電極60、第2電極80には、引き出し配線であるリード電極90の一端がそれぞれ接続されている。リード電極90の他端部は、振動板50上であって、第2の方向Yで隣り合う圧電アクチュエーター300の列の間に引き出されている。ここで、引き出されたリード電極90の他端部が、詳しくは後述する半導体素子である駆動回路に接続される接続端子となっている。本実施形態では、圧電アクチュエーター300の列毎に接続端子91が本実施形態の基準方向である第1の方向Xに並設された接続端子列が形成されている。すなわち、接続端子91が第1の方向Xに並設されて構成された接続端子列は、第2の方向Yに2列並設されている。
また、このように接続端子91を有するリード電極90が設けられた流路形成基板10が第2基体に相当し、流路形成基板10の保護基板30側の面、すなわち振動板50の保護基板30側の面を第3主面303と称する。
流路形成基板10の圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する保護基板30が接合されている。本実施形態では、保護基板30が第1基体に相当し、保護基板30の流路形成基板10に接合される面とは反対側の面を第1主面301と称し、流路形成基板10に接合される面を第2主面302と称する。すなわち、第2基体である流路形成基板10の第3主面303は、第1基体の第2主面302と接合されている。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。また、流路形成基板10と保護基板30との接合方法は特に限定されず、例えば、本実施形態では、流路形成基板10と保護基板30とを接着剤35を介して接合されている。
保護基板30は、第2主面302の側に圧電アクチュエーター300を保護して収容するための空間である保持部31を有する。保持部31は、保護基板30を厚さ方向である第3の方向Zに貫通することなく、流路形成基板10側に開口する凹形状を有する。また、保持部31は、本実施形態では、第1の方向Xに並設された圧電アクチュエーター300の列毎に独立して設けられている。すなわち、保持部31は、圧電アクチュエーター300の第1の方向Xに並設された列に亘って連続して設けられており、圧電アクチュエーター300の列毎、すなわち2つが第2の方向Yに並設されている。このような保持部31は、圧電アクチュエーター300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
保護基板30は、厚さ方向である第3の方向Zに貫通した貫通孔32を有する。貫通孔32は、第2の方向Yに並設された2つの保持部31の間に複数の圧電アクチュエーター300の並設方向である第1の方向Xに亘って連続して設けられている。つまり、貫通孔32は、複数の圧電アクチュエーター300の並設方向に長辺を有した開口とされている。
貫通孔32の第2の方向Yの両側の壁面である第1側壁部321は、第1主面301と第2主面302との間で傾斜して設けられた斜面となっている。すなわち、斜面である第1側壁部321は、第1の方向Xに延在している。第1側壁部321が斜面になっているとは、第1主面301及び第2主面302に対して傾斜して設けられていることを言う。すなわち、第1側壁部321は、第1主面301及び第2主面302に平行ではなく、かつ、第1主面301及び第2主面302に直交する第3の方向Zに平行でないことを言う。つまり、第1側壁部321は、第3の方向Zに対しても傾斜して設けられている。このような傾斜面の傾斜角度は特に限定されないが、例えば、保護基板30をシリコン単結晶基板で形成した場合、シリコン単結晶基板の面方位にもよるが、例えば、第1側壁部321は、第2主面302に対して54.7度となる。また、第2の方向Yで相対向する2つの第1側壁部321の間隔は、第3の方向Zにおいて流路形成基板10とは離れる方向に向かって拡がっている。
なお、本実施形態では、貫通孔32の第1の方向Xの両側の壁面である2つの第2側壁部322についても第1側壁部321と同様に第1主面301及び第2主面302に対して傾斜して設けられている。このように第1側壁部321と第2側壁部322とを傾斜して設けることにより、貫通孔32を例えばエッチングによって容易に高精度に形成することができる。
このような保護基板30に貫通孔32内には、流路形成基板(第2基体)10の第3主面303の一部(振動板50の一部)が露出され、その領域の中に圧電アクチュエーター300から引き出されたリード電極90の端部である接続端子91が露出して設けられている。
具体的には、リード電極90の貫通孔32の内側の領域に導出されてに露出した部分が接続端子91となっている。流路形成基板10の第3主面303上に、第1の方向Xに並設された複数の接続端子91からなる群を接続端子列92と称する。本実施形態では、第3主面303の貫通孔32によって露出された部分(貫通孔32の内側の領域)において、2つの接続端子列92が第2の方向Yに並設されている。
また、保護基板30の第1主面301上には、半導体素子である駆動回路120が実装されている。本実施形態では、駆動回路120は、保護基板30の第1主面301に、貫通孔32の一部を覆って塞ぐように相対向して配置されている。すなわち、駆動回路120は、第2の方向Yの幅が貫通孔32よりも大きく、貫通孔32を第2の方向Yに跨がって配置されている。このような駆動回路120は、第1の方向Xに2つ並設されている。
駆動回路120には、保護基板30側の面に端子121が設けられている。端子121は、各圧電アクチュエーター300に対応して複数個設けられており、第1の方向Xに並設されて端子列123を形成している(図5参照)。本実施形態では、駆動回路120には、2つの端子列123が第2の方向Yに並設されている。
保護基板30には、駆動回路120と接続端子91(リード電極90)とを電気的に接続する傾斜配線110が形成されている。
具体的には、傾斜配線110は、第1主面301に設けられた第1配線部111と、第1配線部111に連続して、第1側壁部321上に形成された傾斜配線部112と、傾斜配線部112に連続して接続端子91上に形成された第2配線部113と、を具備する。傾斜配線110は、金属などの導電性材料であれば、フォトリソグラフィー法により形成することができる。
第1配線部111の一端部が、駆動回路120の端子121に電気的に接続される配線端子114となっている。第1主面301上に、第1の方向Xに並設された複数の配線端子114からなる群を配線端子列116と称する。本実施形態では、第1主面301上に、第2の方向Yにおいて貫通孔32を挟んだ両側に、配線端子列116がそれぞれ設けられている。
傾斜配線110は、駆動回路120の端子121と接続端子91との組ごとに複数本設けられている。すなわち、各傾斜配線110は、配線端子114が駆動回路120の端子121に電気的に接続され、第2配線部113が接続端子91に電気的に接続されている。このような傾斜配線110により、駆動回路120が接続端子91に電気的に接続されている。
駆動回路120の端子121には、金属バンプである接続部122が備えられており、接続部122と配線端子114との接続は、半田接続などの溶接、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)、非導電性接着剤(NCP、NCF)等を介在させて圧着することで確実に電気的な接続が図られる。
傾斜配線110上には、傾斜配線110を補強する補強膜95が設けられている。この補強膜95については詳細に後述する。
上述した流路形成基板10、保護基板30、連通板15及びノズルプレート20の接合体には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100を形成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、保護基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、保護基板30側に流路形成基板10及び保護基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、保護基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。これにより、流路形成基板10及び保護基板30とケース部材40との間には第3マニホールド部42が画成されている。そして、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18と、ケース部材40によって画成された第3マニホールド部42と、によって本実施形態のマニホールド100が構成されている。
なお、ケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
また、連通板15の第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18が開口する面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45が、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18の液体噴射面20a側の開口を封止している。このようなコンプライアンス基板45は、本実施形態では、封止膜46と、固定基板47と、を具備する。封止膜46は、可撓性を有する薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やステンレス鋼(SUS)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、固定基板47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。この固定基板47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜46のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部49となっている。
なお、ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。また、ケース部材40には、保護基板30の第1主面301を露出させて駆動回路120を内部に収容する接続口43が設けられている。駆動回路120を駆動させる信号及び電源の外部からの供給は、可撓性基板等を接続口43内に挿入して実装し、接続口43内で駆動回路120と電気的に接続する、又は保護基板30上に形成された図示しない配線等を介して接続される。
このような構成の記録ヘッド1では、インクを噴射する際に、インクが貯留された液体貯留手段から導入路44を介してインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで流路内部をインクで満たす。その後、駆動回路120からの信号に従い、圧力発生室12に対応する各圧電アクチュエーター300に電圧を印加することにより、圧電アクチュエーター300と共に振動板50をたわみ変形させる。これにより、圧力発生室12内の圧力が高まり所定のノズル開口21からインク滴が噴射される。
ここで、図5〜図7を用いて、傾斜配線110について詳細に説明する。図6は図5のB−B′線断面図であり、図7は図5のC−C′線断面図である。なお、図5のハッチ部分は補強膜を示し、C−C′線は、斜面である第1側壁部321と接続端子91との境界を通る線である。
上述したように、傾斜配線110は、第1配線部111、傾斜配線部112及び第2配線部113とから構成されている。
第1配線部111は、第1主面301上に、貫通孔32の第2の方向Yの両側に第1の方向Xに並設されて設けられている。本実施形態では、第1配線部111は、第2の方向Yに直線状に延設されている。第1配線部111の一端部が、配線端子114となっており、駆動回路120の接続部122に電気的に接続される。第1配線部111は、接続端子91のピッチよりも狭いピッチで第1の方向Xに並設されている。
第2配線部113は、リード電極90のうち、貫通孔32内に導出されて露出した部分である接続端子91の上面に設けられている。接続端子91の上面とは、接続端子91に対して流路形成基板10とは反対側の面である。第2配線部113は、第2の方向Yに直線状態に延設されている。第2配線部113の第1の方向Xのピッチは、リード電極90の第1の方向Xのピッチと同じとなっている。
傾斜配線部112は、第1配線部111と第2配線部113とを繋ぐように形成されている。言い換えると、傾斜配線部112は、配線端子114とリード電極90の接続端子91とを電気的に接続する。
本実施形態では、傾斜配線部112は、第2配線部113側(斜面上において境界部分側の端部)に設けられた直線部112aと、直線部112aに連続して第1配線部111側に設けられた傾斜部112bと、を具備する。このような直線部112aは、第2の方向Yに沿った直線状に延設されている。また、傾斜部112bは直線部112aに対して傾斜して直線状に延設されている。
第1の方向Xで隣接する直線部112a同士の間隔、すなわち接続端子91同士の間隔と、第1の方向Xで隣接する配線端子114同士の間隔とは異なっている。
なお、端子列123を構成する端子121同士の第1の方向Xの間隔(ピッチ)は、接続端子列92を構成する接続端子91同士の第1の方向Xの間隔(ピッチ)よりも狭くなっている。
本実施形態では、全ての傾斜配線部112の傾斜部112bは、同じ傾斜角度で形成されている。ここでいう傾斜角度は、図5の平面視における第1の方向X及び第2の方向Yに対する角度である。したがって、傾斜配線110は、直線部112aの第2の方向Yの長さを調整することで、各接続端子91と配線端子114とを電気的に接続することができる。換言すれば、傾斜配線110は、間隔が異なる端子列(金属バンプ列)123及び接続端子列92について各端子121(接続部122)と接続端子91とを接続することができる。
第1配線部111、第2配線部113及び傾斜配線部112は、本実施形態では、同じ幅で形成されている。これにより、傾斜配線110の抵抗が高くなることを抑制すると共に、第1配線部111、第2配線部113及び傾斜配線部112の接続部分での断線等を抑制することができる。もちろん、傾斜配線110を構成する第1配線部111、第2配線部113及び傾斜配線部112の幅を同じ幅で形成しなくてもよい。
このような傾斜配線110の境界部分115上には補強膜95が設けられている。傾斜配線110の境界部分115とは、斜面である第1側壁部321と接続端子91との境界を覆う部分である。第1側壁部321と接続端子91との境界とは、第1側壁部321の面(斜面)と、接続端子91との表面(流路形成基板10とは反対側の上面)とが交差した部分をいう。
このような境界部分115は、傾斜配線部112から第2配線部113に亘り屈曲している部位であり、断線する虞がある箇所である。例えば、流路形成基板10と保護基板30との線膨張係数の差によってそれらの基板が変形し、境界部分115に応力が集中して断線する虞がある。
補強膜95は、傾斜配線110のうち、少なくとも境界部分115上に設けられている。本実施形態では、境界部分115上のみならず、第2配線部113上の全面と、直線部112aの上面の一部まで設けられている。
補強膜95を、傾斜配線110の境界部分115上に設けることで、境界部分115の厚み(第3の方向Zの厚さ)を増し、境界部分115の剛性を向上させることができる。このように境界部分115の剛性が向上することで傾斜配線110が境界部分115で断線することを抑制することができる。
また、本実施形態では境界部分115のみならず、第2配線部113上の全面と、直線部112aの上面の一部まで補強膜95が設けられている。このような補強膜95を設けることで、より一層、境界部分115の剛性が向上している。
ここで、補強膜95を設けずに、単に傾斜配線110自体の厚さを一層厚くすることで境界部分115の剛性の向上を図ることも考えられる。傾斜配線110をフォトリソグラフィー法により形成すると、境界部分115のみならず、傾斜配線110の全体を厚く形成することになる。したがって、剛性の向上が必要な境界部分115以外も膜厚を厚くすることになり、傾斜配線110に係る材料コストが必要以上に増大してしまう。また、フォトリソグラフィー法による傾斜配線110の形成工程では、一度、貫通孔32内の全体に金属膜を成膜し、その後に、傾斜配線110をパターニングする。当該金属膜の膜厚を厚くするということは、パターニングにより除去される金属膜の量も多くなり、やはり、材料コストが増大してしまう。
補強膜95の材料としては、導電性材料としては金属を用いることができ、また非導電性材料としてはアクリル系、エポキシ系などの樹脂(接着剤)やモールド材、ポッティング材を用いることができる。
本実施形態に係る配線実装構造を備える記録ヘッド1は、傾斜配線110の境界部分115上に局所的に補強膜95が形成されている。これにより、傾斜配線110の全体の厚さを厚くするよりも、傾斜配線110に係る材料コストの増大を抑制し、かつ境界部分115の剛性を向上させることができる。このように記録ヘッド1は、境界部分115の剛性が向上しているので、傾斜配線110の断線が抑制され、信頼性が向上したものとなる。
また、本実施形態に係る配線実装構造を備える記録ヘッド1は、補強膜95は、複数の傾斜配線110のそれぞれに設けられている。すなわち、複数の傾斜配線110に共通した一つの補強膜95ではない。これにより、複数の傾斜配線110の間に補強膜95を形成する必要がないので、傾斜配線110の境界部分115の補強を、必要最小限の補強膜95で行うことができる。このように記録ヘッド1は、補強膜95に係る材料コストの増大を抑制し、かつ境界部分115の剛性を向上させることができる。
このような配線実装構造を備える記録ヘッド1によれば、傾斜配線110は、傾斜配線部112から第2配線部113にかけての境界部分115の屈曲が平面に近くなり、境界部分115における断線をより一層抑制することができる。
なお、第1角度はゼロ度であったが、これに限定されず、第2角度より小さい範囲であればよい。
また、本実施形態に係る記録ヘッド1では、駆動回路120が、貫通孔32を第2の方向Yに跨がって配置されている。すなわち、平面視(図4参照)において貫通孔32が存在する領域も駆動回路120の配置スペースとすることができる。これにより、保護基板30の第1主面301において駆動回路120を配置するスペースを抑え、記録ヘッド1の平面方向の小型化を図ることができる。
また、駆動回路120は、貫通孔32を第2の方向Yに跨がって設けられているため、貫通孔32によって剛性が低下した保護基板30を駆動回路120によって補強することができる。
さらに、2つの駆動回路120が第1の方向Xにおいて占める幅は、貫通孔32よりも短い。すなわち、第1の方向Xにおいて、各駆動回路120の両側に貫通孔32が外部と連通している。これにより、貫通孔32内の放熱を行うことができる。したがって、駆動回路120や傾斜配線110からの発熱が貫通孔32内にこもることを抑制することができる。
もちろん、駆動回路120の配置は、本実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、第1の方向Xにおける貫通孔32の片方に偏って配置されていてもよい。また駆動回路120の個数も特に制限はない。
さらに、一つの貫通孔32に2列の接続端子列92が露出するようにしたが、このような態様に限定されない。接続端子列92ごとに貫通孔32を設け、傾斜配線110を接続させてもよい。また、接続端子列92は、圧電アクチュエーター300の列数に合わせて2列としたが、これに限定されず、1列又は3列以上であってもよい。
〈実施形態2〉
実施形態1では、補強膜95は傾斜配線110のうち境界部分115や第2配線部113上にのみ形成されていたが、これに限定されない。図8及び図9を用いて、本実施形態に係る記録ヘッドについて説明する。図8は保護基板の要部を拡大した平面図であり、図9は図8のD−D′線断面図である。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る補強膜95Aは、各傾斜配線110に対して個別に補強している。すなわち、実施形態1の補強膜95と同様に、傾斜配線110のうち境界部分115及び直線部112aの一部の上面に形成され、さらに、接続端子91と第3主面303との境界を覆っている。接続端子91と第3主面303との境界とは、第3主面303と接続端子91の側面とが交差する部分である。換言すれば、補強膜95Aは、傾斜配線110の直線部112aの一部の側面全体を覆い、かつ第1側壁部321表面にまで達しているとともに、接続端子91及び傾斜配線110の第2配線部113の側面全体を覆い、かつ第3主面303表面にまで達している。
このような傾斜配線110は、補強膜95Aにより、第3の方向Zのみならず、幅方向(第1の方向X)にも増幅するので、より一層剛性が向上する。これにより、より一層信頼性が向上した記録ヘッド1が提供される。
また、接続端子91と第3主面303との境界は、水分が付着してマイグレーションが生じ、傾斜配線110間の短絡が生じる可能性がある。しかしながら、補強膜95Aを絶縁材料で形成した場合、当該境界には絶縁材料で形成された補強膜95Aが設けられているので、当該境界に水分が付着する可能性を低減し、マイグレーションによる傾斜配線110間の短絡を抑制することができる。本実施形態では、接続端子91と第3主面303との境界のみならず、各傾斜配線110は絶縁材料からなる補強膜95Aで覆われているので、より確実にマイグレーションによる傾斜配線110の短絡を抑制することができる。また、絶縁材料からなる補強膜ではなくても、接続端子91と第3主面303との接合を補強し、接続端子91の剥離を抑制することができる。
なお、本実施形態では、補強膜95Aは接続端子91及び傾斜配線110の第2配線部113の側面全体を覆っているがこのような態様に限定されない。上述したマイグレーションによる短絡を抑制するためには、補強膜95Aは、少なくとも接続端子91と第3主面303との境界を覆っていればよい。
〈実施形態3〉
図10は本実施形態に係る記録ヘッドの断面図である(図5のB−B′線断面図に相当する断面図である)。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る記録ヘッド1は、保護基板30と流路形成基板10とを接着し、かつ保護基板30と流路形成基板10に設けられたリード電極90の上面とを接着する接着剤35が貫通孔32内に露出している。そして、傾斜配線110は、その露出した接着剤35上に形成されている。詳細には、傾斜配線110の第2配線部113は、接続端子91の上面及び接着剤35の上面に形成されている。
このように、保護基板30と流路形成基板10との接合面から、接続端子91の上面にまで接着剤35がはみ出して設けられている。これにより、第1側壁部321と接続端子91との境界に傾斜配線110をフォトリソグラフィー法で形成しやすくなる。仮に、接着剤35が貫通孔32内に露出しておらず、圧電アクチュエーター300側に引き込んでいると、金属材料が当該境界の近傍に付着せず、傾斜配線110が当該境界にて断線してしまう虞がある。しかしながら、上述したように接着剤35が貫通孔32内に露出するようにはみ出していると、接着剤35の上面に亘って金属材料が付着しやすい。これにより、傾斜配線110が断線するおそれが低減される。
このように傾斜配線110の境界部分115は、このような接着剤35上に形成されている。そして、境界部分115の上面には補強膜95Bが形成されている。これにより、傾斜配線110の第3の方向Zにおける厚さが増し、剛性を向上させることができる。
特に、接着剤35の貫通孔32内にはみ出した量や形状は接着剤35の使用量の誤差などにより記録ヘッド1毎に異なる。このため、接着剤35と傾斜配線110との密着性にもばらつきが生じ、断線するおそれがある。しかしながら、本実施形態に係る記録ヘッド1では、接着剤35上に設けられた傾斜配線110には、さらに補強膜95Bが設けられているので、接着剤35と傾斜配線110とをより強固に密着させることができる。これにより、傾斜配線110が断線するおそれを低減することができる。
〈実施形態4〉
実施形態1〜実施形態3では、補強膜95は複数の傾斜配線110に対して個別に設けられていたが、これに限定されない。図11及び図12を用いて、本実施形態に係る記録ヘッドについて説明する。図11は保護基板の要部を拡大した平面図であり、図12は図11のE−E′線断面図である。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る補強膜95Cは絶縁材料で形成されている。また、補強膜95Cは、傾斜配線110の各境界部分115を共通して覆っている。すなわち、全ての傾斜配線110に共通した一つの補強膜95Cが設けられている。
補強膜95Cは、具体的には、全ての傾斜配線110の境界部分115、第2配線部113、直線部112aの一部を覆うとともに、第3主面303における傾斜配線110の間の領域、及び第1側壁部321にける傾斜配線110の間の領域を覆っている。すなわち、補強膜95Cは、実施形態2に係る補強膜95Aの全てを第1側壁部321及び第3主面303上で接続した構成となっている。
補強膜95Cは絶縁材料で形成されているので、複数の傾斜配線110に共通した補強膜95Cとしても、各傾斜配線110同士が短絡することはない。
本実施形態に係る補強膜95Cは、実施形態2と同様に、第3の方向Zにおいて傾斜配線110の境界部分115を補強するので剛性が向上している。また、補強膜95Cは、実施形態2と同様に、接続端子91と第3主面303との境界にも形成されているので、傾斜配線110(接続端子91及びこれに接続された第2配線部113)に水分が侵入することが防止され、マイグレーションによる傾斜配線110間の短絡を抑制することができる。
そして、補強膜95Cは、複数の傾斜配線110同士の間の第3主面303上にも設けられているので、傾斜配線110や第3主面303への密着性が向上しており、剥離し難いものとなっている。すなわち、補強膜95Cが剥離することが抑制され、より確実に傾斜配線110を補強し、マイグレーションによる短絡を抑制することができる。
なお、本実施形態に係る補強膜95Cは、全ての傾斜配線110を覆うように設けられていたが、このような態様に限定されない。例えば、複数の傾斜配線110のうちの一群の傾斜配線110については共通の補強膜95Cで覆い、その他の傾斜配線110については、個別の補強膜95Cで覆ってもよい。すなわち、実施形態2と実施形態3の補強膜を混在させた態様であってもよい。
〈実施形態5〉
図13を用いて、本実施形態に係る記録ヘッドについて説明する。図13は保護基板の平面図である。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る補強膜95Dは絶縁材料で形成されている。また、補強膜95Dは、貫通孔32を覆って設けられている。補強膜95Dが貫通孔32を覆って設けられているとは、貫通孔32に露出した第3主面303及び接続端子91が補強膜95Dに覆われていることをいう。補強膜95Dと傾斜配線110との関係は、実施形態4に係る補強膜95Cと同様である。すなわち、補強膜95Dは、全ての傾斜配線110の境界部分115、第2配線部113、直線部112aの一部を覆っている。そして、補強膜95Dは、接続端子91が設けられていない第3主面303の全面を覆っている。なお、補強膜95Dは絶縁材料で形成されているので、複数の傾斜配線110に共通した補強膜95Dとしても、各傾斜配線110同士が短絡することはない。
本実施形態に係る補強膜95Dは、実施形態4と同様に、第3の方向Zにおいて傾斜配線110の境界部分115を補強するので剛性が向上している。また、補強膜95Dは、実施形態4と同様に、接続端子91と第3主面303との境界にも形成されているので、傾斜配線110(接続端子91及びこれに接続された第2配線部113)に水分が侵入することが防止され、マイグレーションによる傾斜配線110間の短絡を抑制することができる。また、実施形態4と同様に、補強膜95Dは、複数の傾斜配線110同士の間の第3主面303上にも設けられているので、傾斜配線110や第3主面303への密着性が向上しており、剥離し難いものとなっている。すなわち、補強膜95Dが剥離することが抑制され、より確実に傾斜配線110を補強し、マイグレーションによる短絡を抑制することができる。
さらに、補強膜95Dは、貫通孔32を覆っているので、第3主面303に水分等が到達することを抑制することができ、より確実に、マイグレーションによる短絡を抑制することができる。
なお、本実施形態に係る補強膜95Dは、傾斜配線110のうち直線部112aの一部及び第2配線部113を覆っているが、このような態様に限定されず、たとえば、傾斜配線110全体を覆うようにしてもよい。
〈実施形態6〉
図14を用いて、本実施形態に係る記録ヘッドについて説明する。図14は記録ヘッドの要部を拡大した断面図である。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る補強膜95Eは、補強膜95Eと第3主面303とがなす第1角度θ1が、斜面である第1側壁部321と第3主面303とがなす第2角度θ2よりも小さい膜面を有する。
すなわち、第1角度θ1は、補強膜95Eの表面が第3主面303となす角度である。図示したZY平面における平面視において、補強膜95Eの両端と傾斜配線110との交点、すなわち補強膜95Eと傾斜配線部112との交点をPとし、補強膜95Eと第2配線部113との交点をQとする。この交点P及び交点Qを通る直線と第3主面303とがなす角度が第1角度θ1となる。図示した例では、補強膜95Eは平面であるが、表面が平面ではない場合についても同様である。
このように第1角度θ1は、第2角度θ2よりも小さい。すなわち、補強膜95Eは、第3主面303と第1側壁部321とのなす第2角度θ2よりも小さな第1角度θ1をなす表面を形成している。第3主面303と第1側壁部321とのなす第2角度θ2が急角度であっても、このような補強膜95Eを設けることで、第3主面303と第1側壁部321とがなす角度が実質的に緩和され、傾斜配線110の境界部分115の剛性を高めることができる。
なお、特に図示しないが、第1角度θ1は、補強膜95Eと第2主面302とがなす角度であってもよい。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、保護基板30に貫通孔32を設け、貫通孔32内に斜面である第1側壁部321を設けるようにしたが、特にこれに限定されない。例えば、保護基板30には、貫通孔32を設けずに、2つの保護基板30を第2の方向Yに所定距離離して設け、この第2の方向Yで相対向する面に傾斜面である第1側壁部321を形成してもよい。このような構成であっても、上述した実施形態1と同様の作用効果を奏する。
また、上述した実施形態1では、傾斜配線部112として、直線部112aと傾斜部112bとを設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、直線部112aを設けずに、傾斜部112bのみを設けるようにしてもよい。
もちろん、1本の傾斜配線部112に対して2つ以上の直線部112aや2つ以上の傾斜部112bを設けてもよく、1本の傾斜配線部112に傾斜角度の異なる傾斜部112bを複数設けるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態1では、保護基板30上に駆動回路120が実装された構成を例示したが、特にこれに限定されず、駆動回路120をフレキシブル基板等に実装し、フレキシブル基板を保護基板30の配線端子114に電気的に接続するようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、これら各実施形態の記録ヘッド1は、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図15は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
インクジェット式記録装置Iにおいて、記録ヘッド1は、インク供給手段を構成するカートリッジ2が着脱可能に設けられ、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に沿って軸方向(主走査方向)に移動可能に設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により主走査方向とは直交する副走査方向に搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
なお、上述したインクジェット式記録装置Iでは、記録ヘッド1がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド1が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体4に固定して、貯留手段と記録ヘッド1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
また、本発明は、広く配線実装構造全般を対象としたものであり、液体噴射ヘッド以外の他のデバイスに適用することができる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 1 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 10 流路形成基板、 20 ノズルプレート、 20a 液体噴射面、 21 ノズル開口、 90 リード電極、 91 接続端子、 95、95A、95B、95C、95D、95E 補強膜、 100 マニホールド、 110 傾斜配線、 114 配線端子、 115 境界部分、 120 駆動回路(半導体素子)、 121 端子、 300 圧電アクチュエーター、 301 第1主面、 302 第2主面、 303 第3主面、 321 第1側壁部(斜面)

Claims (8)

  1. 半導体素子が電気的に接続される第1主面、前記第1主面とは反対の裏面とされる第2主面、及び前記第1主面と前記第2主面との間で傾斜して設けられた斜面を有する第1基体と、
    前記第1基体の前記第2主面に接続される第3主面、及び前記第3主面に設けられた接続端子を有する第2基体と、
    前記半導体素子と前記接続端子とを電気的に接続し、前記斜面から前記接続端子に連続して形成された傾斜配線とを備え、
    少なくとも、前記傾斜配線のうち前記斜面と前記接続端子との境界部分には、該境界部分を覆う補強膜が設けられている
    ことを特徴とする配線実装構造。
  2. 請求項1に記載する配線実装構造において、
    前記傾斜配線は、前記半導体素子と複数の前記接続端子とをそれぞれ接続し、
    前記補強膜は、絶縁材料で形成され、前記各傾斜配線の前記各境界部分を共通して覆うように形成されている
    ことを特徴とする配線実装構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する配線実装構造において、
    前記第1基体には、当該第1基体を貫通する貫通孔が設けられており、
    前記斜面は、前記貫通孔の側壁とされており、
    前記補強膜は、前記貫通孔を覆って設けられている
    ことを特徴とする配線実装構造。
  4. 請求項1に記載する配線実装構造において、
    前記傾斜配線は、前記半導体素子と複数の前記接続端子とをそれぞれ接続し、
    前記補強膜は、前記各傾斜配線の前記各境界部分を個別に覆うように形成されている
    ことを特徴とする配線実装構造。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載する配線実装構造において、
    前記補強膜は、前記接続端子と前記第3主面との境界を覆っている
    ことを特徴とする配線実装構造。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載する配線実装構造において、
    前記補強膜は、前記補強膜と前記第2主面又は前記第3主面とがなす第1角度が、前記斜面と前記第3主面とがなす第2角度よりも小さい膜面を有する
    ことを特徴とする配線実装構造。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載する配線実装構造を備えた液体噴射ヘッドであって、
    前記第2基体には、液体を噴射するノズル開口に連通する流路、及び該流路に圧力変化を生じさせる圧力発生手段が設けられており、前記半導体素子によって前記圧力発生手段が駆動されることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  8. 請求項7に記載する液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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