JP2015160359A - 配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを低減して小型化を実現できる配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】半導体素子200が実装されたフレキシブル基板210と、フレキシブル基板210が実装される第1主面301と、第1主面301とは反対側の裏面とされる第2主面302と、を有する第1基体30と、複数の接続端子91と、半導体素子200によって駆動される駆動素子300と、を有する第2基体10と、を備え、第1基体30は、第1のピッチで並設されて、フレキシブル基板210の複数の基板端子213と接続される複数の第1配線端子334を第1主面301に備えており、第1基体30は、第1のピッチよりも広い第2のピッチで並設されて、第2基体10の複数の接続端子91と接続される複数の第2配線端子332を、斜面321の第2主面302側の端部に備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、配線と半導体素子とを接続する配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
液滴を噴射する液体噴射ヘッドとしては、ノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板(第2基体)と、流路形成基板の一方面側に設けられた圧電アクチュエーターと、流路形成基板の圧電アクチュエーター側に接合された保護基板(第1基体)とを具備し、圧電アクチュエーターによって圧力発生室内の液体に圧力変化を生じさせることで、ノズル開口から液体を噴射する。
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、保護基板に保護基板に開口部を形成して、開口部内に圧電アクチュエーターから引き出されたリード電極を露出させ、リード電極とCOF等の駆動回路が実装されたフレキシブル基板とを流路形成基板上で接続するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−096479号公報
しかしながら、半導体素子である駆動回路は、大型化すると高コストになると共に、液体噴射ヘッドが大型化してしまうという問題がある。
また、駆動回路が搭載されたフレキシブル基板を流路形成基板上に引き出されたリード電極に接続するには、接続するためのスペースが必要になり、流路形成基板が大型化してしまうという問題がある。
さらに、ノズル開口の数を増やすことによって、リード電極の数も増大し、リード電極に合わせてフレキシブル基板の幅を広げると、高コストになってしまうという問題がある。
なお、このような問題は液体噴射ヘッドだけではなく、他のデバイスに用いられる配線実装構造においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、コストを低減して小型化を実現できる配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、半導体素子が実装されたフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板が実装される第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と第2主面との間で傾斜して設けられた斜面と、を有する第1基体と、前記第1基体の前記第2主面と対向配置される第3主面と、該第3主面に設けられた複数の接続端子と、前記半導体素子によって駆動される駆動素子と、を有する第2基体と、を備え、前記第1基体は、第1のピッチで並設されて、前記フレキシブル基板の複数の基板端子と接続される複数の第1配線端子を前記第1主面に備えており、前記第1基体は、前記第1のピッチよりも広い第2のピッチで並設されて、前記第2基体の複数の接続端子と接続される複数の第2配線端子を、前記斜面の前記第2主面側の端部に備えることを特徴とする配線実装構造にある。
かかる態様では、フレキシブル基板を第1基体の第1主面に実装することで、第2基体に実装する場合に比べて第2基体の小型化を図ることができる。また、第2のピッチを第1基体に設けられた第1配線端子及び第2配線端子を有する接続配線によってピッチ変換を行っているため、半導体素子やフレキシブル基板を第1のピッチに合わせて小型化することができる。さらに、第1基体の第1主面上でフレキシブル基板を実装することができるため、第3主面上で実装する場合に比べて斜面等が邪魔になることがなく、作業性を向上して、容易に実装することができる。
ここで、前記斜面には、一端側が複数の第1配線端子と各々接続され、他端側が前記第2配線端子と各々接続される複数の傾斜面配線が設けられており、隣り合う前記傾斜面配線の間隔は、前記斜面の前記第1主面側よりも前記斜面の前記第2主面側の方が狭く形成されていてもよい。これにより、ピッチ変換を行うことができる。
また、前記第1基体には、当該第1基体を貫通する開口部が設けられており、前記斜面は、前記開口部の側壁であることが好ましい。これによれば、部品点数を減らしてコストを低減することができる。
また、前記第1基体には、前記開口部を挟んだ一方側と他方側とのそれぞれに前記斜面が設けられており、前記一方側の前記第1主面及び前記他方側の前記第1主面のそれぞれに複数の第1配線端子が設けられ、前記一方側の前記斜面の前記第2主面の端部及び前記他方側の前記第2主面側の端部のそれぞれに複数の前記第2配線端子が設けられていることが好ましい。これによれば、開口部の両側に第1配線端子及び第2配線端子を有する接続配線を引き出してフレキシブル基板と接続することができるため、第1配線端子を広いスペースに配置することができ、フレキシブル基板との接続を容易に行うことができる。また、接続配線を形成するスペースを確保して小型化することができる。
さらに、上記態様の前記第2基体には、液体を噴射するノズル開口に連通する流路、及び前記駆動素子として前記流路内に圧力変化を生じさせる圧力発生手段が設けられており、前記半導体素子によって前記圧力発生手段が駆動されることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、コストを低減して小型化した液体噴射ヘッドを実現できる。
また、本発明の他の態様は、半導体素子が実装されたフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板が実装される第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と第2主面との間で傾斜して設けられた斜面と、を有する第1基体と、前記第1基体の前記第2主面と対向配置される第3主面と、該第3主面に設けられた複数の接続端子と、液体を噴射するノズル開口に連通する流路と、前記半導体素子によって駆動されて前記流路内に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、を有する第2基体と、を備え、前記第1基体は、第1のピッチで並設されて、前記フレキシブル基板の複数の基板端子と接続される複数の第1配線端子を前記第1主面に備えており、前記第1基体は、前記第1のピッチよりも広い第2のピッチで並設されて、前記第2基体の複数の接続端子と接続される複数の第2配線端子を、前記斜面の前記第2主面側の端部に備えることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、フレキシブル基板を第1基体の第1主面に実装することで、第2基体に実装する場合に比べて第2基体の小型化を図ることができる。また、第2のピッチを第1基体に設けられた第1配線端子及び第2配線端子を有する接続配線によってピッチ変換を行っているため、半導体素子やフレキシブル基板を第1のピッチに合わせて小型化することができる。さらに、第1基体の第1主面上でフレキシブル基板を実装することができるため、第3主面上で実装する場合に比べて斜面等が邪魔になることがなく、作業性を向上して、容易に実装することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、コストを低減して小型化した液体噴射装置を実現できる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部を拡大した断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部を拡大した平面図である 実施形態1に係るフレキシブル基板の平面図である。 他の実施形態に係る記録ヘッドの要部平面図である。 他の実施形態に係る記録ヘッドの断面図である。 他の実施形態に係る記録ヘッドの要部平面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの平面図である。また、図3は図2のA−A′線断面図であり、図4は、図3の要部を拡大した図であり、図5は、保護基板の平面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド1は、流路形成基板10、連通板15、ノズルプレート20、保護基板30、コンプライアンス基板45等の複数の部材を備える。
流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向X(基準方向)と称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室12の列が複数列設された列設方向を、以降、第2の方向Yと称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に交差する方向を本実施形態では、第3の方向Zと称する。なお、本実施形態では、説明理解を容易にするために各方向(X、Y、Z)の関係を直交とするが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるべきものでないことを言及しておく。
また、流路形成基板10には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側に、当該圧力発生室12よりも開口面積が狭く、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を付与する供給路等が設けられていてもよい。
また、流路形成基板10の一方面側(積層方向であって−Z方向)には、連通板15とノズルプレート20とが順次積層されている。すなわち、流路形成基板10の一方面に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズル開口21を有するノズルプレート20と、を具備する。
連通板15には、圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このように連通板15を設けることによってノズルプレート20のノズル開口21と圧力発生室12とを離せるため、圧力発生室12の中にあるインクは、ノズル開口21付近のインクで生じるインク中の水分の蒸発による増粘の影響を受け難くなる。また、ノズルプレート20は圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16の開口を覆うだけで良いので、ノズルプレート20の面積を比較的小さくすることができ、コストの削減を図ることができる。なお、本実施形態では、ノズルプレート20のノズル開口21が開口されて、インク滴が吐出される面を液体噴射面20aと称する。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部18(絞り流路、オリフィス流路)とが設けられている。
第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向(連通板15と流路形成基板10との積層方向)に貫通して設けられている。
また、第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。
このような連通板15としては、ステンレスやNiなどの金属、またはジルコニウムなどのセラミックなどを用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル開口21が形成されている。このようなノズル開口21は、第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル開口21の列が第2の方向Yに2列形成されている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側(ノズルプレート20が接合された面側)から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。
また、流路形成基板10の振動板50上には、第1電極60と圧電体層70と第2電極80とを有する圧電アクチュエーター300が設けられている。本実施形態では、圧電アクチュエーター300が流路内に圧力変化を生じさせる圧力発生手段であって、詳しくは後述する半導体素子である駆動回路200によって駆動される駆動素子となっている。ここで、圧電アクチュエーター300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極を圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、第1電極60を複数の圧電アクチュエーター300に亘って連続して設けることで共通電極とし、第2電極80を圧電アクチュエーター300毎に独立して設けることで個別電極としている。もちろん、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、上述した例では、振動板50が弾性膜51及び絶縁体膜52で構成されたものを例示したが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、振動板50として弾性膜51及び絶縁体膜52の何れか一方を設けたものであってもよく、また、振動板50として弾性膜51及び絶縁体膜52を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電アクチュエーター300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される分極構造を有する酸化物の圧電材料からなり、例えば、一般式ABOで示されるペロブスカイト型酸化物からなることができ、鉛を含む鉛系圧電材料や鉛を含まない非鉛系圧電材料などを用いることができる。
また、圧電アクチュエーター300の各電極60、80には、引き出し配線であるリード電極90の一端がそれぞれ接続されている。リード電極90の他端部は、振動板50上であって、第2の方向Yで隣り合う圧電アクチュエーター300の列の間に引き出されている。ここで、引き出されたリード電極90の他端部が、詳しくは後述する半導体素子である駆動回路に接続される接続端子91となっている。本実施形態では、圧電アクチュエーター300の列毎に接続端子91が本実施形態の基準方向である第1の方向Xに並設された接続端子列91Aが形成されている。すなわち、接続端子91が第1の方向Xに並設されて構成された接続端子列91Aは、第2の方向Yに2列並設されている。本実施形態では、接続端子91は、圧電アクチュエーター300のピッチと同じ第2のピッチd2(図6参照)で第1の方向Xに並設されている。なお、本実施形態の第2のピッチとは、第1の方向Xで隣り合う2つの接続端子91の中心線間の距離である。すなわち、本実施形態では、リード電極90は、圧電アクチュエーター300の端部から第1の方向Xに直線上に沿って延設されている。また、このように接続端子91が設けられた流路形成基板10が第2基体に相当し、流路形成基板10の保護基板30側の面、すなわち振動板50の保護基板30側の面を第3主面101と称する。
また、流路形成基板10の圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する保護基板30が接合されている。本実施形態では、保護基板30が第1基体に相当し、保護基板30の流路形成基板10に接合される面とは反対側の面を第1主面301と称し、流路形成基板10に接合される面を第2主面302と称する。すなわち、第2基体である流路形成基板10の第3主面101は、第1基体の第2主面と接合されている。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。また、流路形成基板10と保護基板30との接合方法は特に限定されず、例えば、本実施形態では、流路形成基板10と保護基板30とを接着剤35を介して接合されている。
また、保護基板30は、第2の主面302の側に圧電アクチュエーター300を保護して収容するための空間である保持部31を有する。保持部31は、保護基板30を厚さ方向である第3の方向Zに貫通することなく、流路形成基板10側に開口する凹形状を有する。また、保持部31は、本実施形態では、第1の方向Xに並設された圧電アクチュエーター300の列毎に独立して設けられている。すなわち、保持部31は、圧電アクチュエーター300の第1の方向Xに並設された列に亘って連続して設けられており、圧電アクチュエーター300の列毎、すなわち2つが第2の方向Yに並設されている。このような保持部31は、圧電アクチュエーター300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
また、保護基板30は、厚さ方向である第3の方向Zに貫通した本実施形態の開口部である貫通孔32を有する。貫通孔32は、第2の方向Yに並設された2つの保持部31の間に設けられており、複数の圧電アクチュエーター300の並設方向である第1の方向Xに亘って連続して設けられている。すなわち、貫通孔32は、第1の方向Xに沿う長手方向を有した溝状に形成されている。つまり、貫通孔32は、複数の圧電アクチュエーター300の並設方向に長辺を有した開口とされている。
このような貫通孔32の第2の方向Yの両側の壁面である第1側壁部321は、第1主面301と第2主面302との間で傾斜して設けられた斜面となっている。すなわち、斜面である第1側壁部321は、基準方向である第1の方向Xに延在している。ここで、第1側壁部321が斜面になっているとは、第1主面301及び第2主面302に対して傾斜して設けられていることを言う。すなわち、第1側壁部321が第1主面301及び第2主面302と同じ面方向で形成されておらず、また、第1側壁部321が第1主面301及び第2主面302に直交する第3の方向Zと同じ面方向に設けられていないことを言う。つまり、第1側壁部321は、第3の方向Zに対しても傾斜して設けられている。このような第1側壁部321の傾斜角度は特に限定されないが、例えば、保護基板30をシリコン単結晶基板で形成した場合、シリコン単結晶基板の面方位にもよるが、例えば、第1側壁部321は、第2主面302に対して54.7度となる。また、第2の方向Yで相対向する2つの第1側壁部321の間隔は、第3の方向Zにおいて流路形成基板10とは離れる方向に向かって漸大して設けられている。
なお、本実施形態では、貫通孔32の第1の方向Xの両側の壁面である2つの第2側壁部322についても第1側壁部321と同様に第1主面301及び第2主面302に対して傾斜して設けられている。このように第1側壁部321と第2側壁部322とを傾斜して設けることにより、貫通孔32を例えばエッチングによって容易に高精度に形成することができる。
このような保護基板30の貫通孔32内には、流路形成基板(第2基体)10の第3主面101の一部(振動板50の一部)が露出され、その領域の中に圧電アクチュエーター300から引き出されたリード電極90の端部である接続端子91が露出して設けられている。
具体的には、リード電極90の貫通孔32の内側の領域に導出されて露出した部分が接続端子91となっている。流路形成基板10の第3主面101上に、第1の方向Xに並設された複数の接続端子91からなる群を接続端子列91Aと称する。本実施形態では、第3主面101の貫通孔32によって露出された部分(貫通孔32の内側の領域)において、2つの接続端子列91Aが第2の方向Yに並設されている。
また、保護基板30には、接続配線33が形成されている。接続配線33について、さらに図6を参照して詳細に説明する。なお、図6は、接続配線を示す平面図である。
図示するように、接続配線33は、第1主面301上から第1側壁部321上を介して第3主面101に設けられたリード電極90の接続端子91上にまで延設されている。具体的には、接続配線33は、リード電極90毎に設けられており、第1主面301に設けられた第1接続配線331と、第3主面101側に設けられて、リード電極90上に形成された第2接続配線332と、第1側壁部321及び接着剤35上に跨がって形成されて第1接続配線331と第2接続配線332とを接続する傾斜面配線333と、を具備する。
接続配線33は、リード電極90の接続端子列毎に第1の方向Xに複数並設されている。本実施形態では、リード電極90の接続端子列91Aが第2の方向Yに2列設けられているため、接続配線33は、貫通孔32の第2の方向Yの両側に、接続端子列91Aに対応してそれぞれ設けられている。
ここで、第1接続配線331は、貫通孔32の第2の方向Yの両側に配置され、第1の方向Xに並設されて設けられている。本実施形態では、第1接続配線331は、第2の方向Yに直線上に延設されている。このような第1接続配線331の第1主面301上の一端部が、半導体素子である駆動回路が実装されたフレキシブル基板の基板端子に電気的に接続される第1配線端子334となっている。第1配線端子334を有する第1接続配線331は、リード電極90の隣り合う接続端子91の第2のピッチd2よりも狭い第1のピッチd1で第1の方向Xに沿った直線上に並設されている。言い換えると、接続端子91の第2のピッチd2は、第1配線端子334の第1のピッチd1よりも広い。
第2接続配線332は、リード電極90のうち、貫通孔32内に導出されて露出した部分である接続端子91の上面に設けられている。接続端子91の上面とは、接続端子91の流路形成基板10とは反対側の面のことである。すなわち、第2接続配線332は、第2の方向Yに直線状に延設されており、リード電極90の接続端子91と第3の方向Zで対向配置されている。この第2接続配線332は、第2の方向Yに直線上に延設されている。このような第2接続配線332は、リード電極90と同じ第2のピッチd2で第1の方向Xに並設されている。この第2接続配線332が、リード電極90の接続端子91と電気的に接続される第2配線端子となっている。
傾斜面配線333は、第1接続配線331と第2接続配線332とを繋ぐように形成されている。傾斜面配線333は、第2接続配線332側に設けられた直線部333aと、直線部333aに連続して第1接続配線331側に設けられた傾斜部333bと、を具備する。このような直線部333aは、第2の方向Yに沿って直線状に延設されている。また、傾斜部333bは直線部333aに対して傾斜した、すなわち、第2の方向Yに対して角度θで傾斜した方向に直線上に延設されている。ここで、直線部333aは、第2のピッチd2で形成されており、傾斜部333bの第1接続配線331側の端部は、第1のピッチd1で形成されている。本実施形態では、全ての傾斜面配線333の傾斜部333bは、同じ傾斜角度で形成されており、直線部333aの第2の方向Yの長さを調整することで、直線部333aの第2のピッチd2を傾斜部333bの第1接続配線331側の端部、すなわち第1配線端子334の第1のピッチd1にピッチ変換している。
このような第1接続配線331、第2接続配線332及び傾斜面配線333は、本実施形態では、同じ幅wで形成されている。すなわち、第1接続配線331、第2接続配線332及び傾斜面配線333は、第1の方向の幅(傾斜面配線333の傾斜部333bが延在している方向と直交する方向における幅)が同じ幅wで形成されている。これにより、接続配線33の抵抗が高くなるのを抑制することができると共に、第1接続配線331、第2接続配線332及び傾斜面配線333の接続部分での断線等を抑制することができる。もちろん、接続配線33を構成する第1接続配線331、第2接続配線332及び傾斜面配線333の幅wを同じ幅で形成しなくてもよい。
そして、保護基板30の第1主面には、半導体素子である駆動回路200が実装されたフレキシブル基板210が固定されている。本実施形態では、圧電アクチュエーター300の列毎にフレキシブル基板210を設けるようにした。
フレキシブル基板210は、図4及び図7に示すように、駆動回路200が実装されたCOF等からなる。具体的には、フレキシブル基板210は、ポリエステルフィルムやポリイミドフィルム等の絶縁材料で形成された可撓性を有するフィルムからなる基材211と、基材211の表面に所定形状にパターニングされた導体からなる配線層212と、を具備する。なお、特に図示していないが、配線層212は、駆動回路200や他の基板の配線などと接続される部分以外の領域は、絶縁性を有する保護層によって保護されている。
このようなフレキシブル基板210の配線層212に駆動回路200の端子201が接続されている。そして、フレキシブル基板210の配線層212の一端部が、保護基板30の第1主面301において、第1配線端子334に電気的に接続される。すなわち、配線層212の第1配線端子334に接続される端部が、基板端子213となっている。基板端子213には、特に図示していないが、金(Au)、スズ(Sn)、白金(Pt)等のメッキが施されてもよい。なお、基板端子213と、第1配線端子334との接続は、例えば、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)や非導電性接着剤(NCP、NCF)等を用いることができる。このような基板端子213は、第1配線端子334と同じ第1のピッチd1で第1の方向Xに並設されている。
第1配線端子334と接続された配線層212の他端部は、駆動回路200の端子201に接続されている。この駆動回路200の端子201は、本実施形態では、基板端子213の第1のピッチd1よりも狭い第3のピッチd3で配設されている。本実施形態では、第1の方向Xにおいて、フレキシブル基板210の基材211の幅は、駆動回路200の幅よりも大きいため、フレキシブル基板210の配線層212の一部を第3の方向Zに沿った直線に対して第1の方向Xに傾斜させることで、第1配線端子334(基板端子213)の第1のピッチd1を、駆動回路200の端子201の第3のピッチd3にピッチ変換している。
このため、駆動回路200として、第1の方向Xに小型のものを用いることができコストを低減することができる。すなわち、駆動回路200を保護基板30の第1主面301に直接実装、つまり、駆動回路200の端子201を保護基板30の第1主面301の第1配線端子334に直接接続する場合には、駆動回路200の端子201を第1配線端子334の第1のピッチd1と同じピッチで配置しなくてはならず、大型化してしまう。逆に、駆動回路200の端子201の第3のピッチd3と同じピッチで、第1配線端子334を並設しようとすると、隣り合う接続配線33の間隔が狭くなるため、接続配線33を配設することができなくなると共に、接続配線33を配設できたとしても接続配線33の間隔が狭くなることでマイグレーションが発生するなどの不具合が生じる虞がある。また、隣り合う接続配線33の間隔が狭いので接続信頼性を確保するために、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)の導電粒子の粒径、フィルムやペーストに含まれる含有量(密度)、及び圧着条件等の選定に制約が生じ、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)の実装への適用が困難となる。特に、第1側壁部321上に形成された隣り合う傾斜部333bの間隔が狭くなってしまう。本実施形態では、駆動回路200を保護基板30に直接実装するのに比べて、接続配線33(333b及び331)のピッチを狭くすることなく、駆動回路200を小型化することができる。
また、本実施形態のように、接続配線33によって、ピッチ変換を行ってから、すなわち、接続端子91の第2のピッチd2を接続配線33の第1配線端子334の第1のピッチd1に変換してから、フレキシブル基板210を接続するようにしたため、フレキシブル基板210内でのピッチ変換、すなわち、基板端子213の第2のピッチd2を端子201の第3のピッチd3に変換を容易に行うことができる。つまり、接続配線33によってピッチ変換を行わずに、フレキシブル基板210の配線層212のみで第2のピッチd2から第3のピッチd3へのピッチ変換を直接行う場合、配線層212の第3の方向Zに対する第1の方向Xへの傾斜角度を大きくする必要がある。しかしながら、配線層212の傾斜角度を大きくすると、隣り合う配線層212の間隔が狭くなり、配線層212を配置することができなくなるか、配置できたとしてもマイグレーション等が発生してしまう。また、フレキシブル基板210の第1の方向Xの長さも長くなり、インクジェット式記録ヘッド1が第1の方向Xに大型化してしまうと共に、コストが高くなってしまう。なお、第1配線端子334と駆動回路200の端子201との距離を長くすることで、配線層212の配線の経路を長くして、傾斜角度を小さくすることもできるが、フレキシブル基板210の第3の方向Zが長くなり、インクジェット式記録ヘッド1の第3の方向Zのサイズが大きくなってしまうと共にコストが高くなってしまう。
本実施形態では、接続端子91の第2のピッチd2を接続配線33によって第1のピッチd1に変換してからフレキシブル基板210に接続するようにしたため、フレキシブル基板210の第1の方向X及び第2の方向Yの小型化を図ることができると共にコストを低減することができる。
また、フレキシブル基板210を保護基板30上で実装、すなわち、フレキシブル基板210の基板端子213を保護基板30の第1主面301上で第1配線端子334と接続することで、フレキシブル基板210を流路形成基板10の第3主面101に設けられたリード電極90に直接接続するのに比べて、流路形成基板10を小型化して、インクジェット式記録ヘッド1を小型化することができる。すなわち、フレキシブル基板210の基板端子213に流路形成基板10のリード電極90を直接接続するためには、リード電極90の接続端子91を比較的大きな面積で形成しなくてはならない。つまり、リード電極90の接続端子91を大きな面積で形成しなければ、フレキシブル基板210の基板端子213と確実に接続することができない。このため、流路形成基板10が大型化してしまう。本実施形態では、保護基板30上で接続配線33とフレキシブル基板210の配線層212とを接続するため、接続配線33の第1配線端子334を比較的大きな面積で形成することができる。したがって、第1配線端子334と基板端子213とを狭い第1のピッチd1で接続し難い、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)等であっても確実に接着することができる。特に、ノズル開口21の数を増やした場合に、フレキシブル基板210を流路形成基板10上に直接接続するには、フレキシブル基板210が大型化すると共に実装領域の面積も大きくなる。また、第1の方向Xに幅広のフレキシブル基板210の複数の基板端子213を同時にリード電極90の接続端子91に圧力を印加して接続する際に、圧力にばらつきが生じて、接続不良が発生する虞がある。本実施形態では、第1の方向Xに幅狭のフレキシブル基板210を押圧するため、各基板端子213に印加される圧力のばらつきを抑制することができる。なお、圧力ばらつきだけでなく、フレキシブル基板210の第1の方向Xの幅は、温度ばらつきにも影響するため、フレキシブル基板210の第1の方向Xの幅が狭ければ、圧力ばらつきや温度ばらつきを低減して、確実に接続することができる。
また、本実施形態では、フレキシブル基板210を接続端子列91A毎に設けるようにしたため、保護基板30の第1主面301上に第1配線端子334を設ける領域を容易に確保することができると共に、小型化することができる。ちなみに、1つのフレキシブル基板210に2列の接続端子列91Aを接続しようとすると、一方の第1側壁部321上に全ての接続配線33(傾斜面配線333)を設ける必要があるが、隣り合う傾斜面配線333の間隔が狭くなって、傾斜面配線333を配置することができない。また、接続配線33を保護基板30の第1主面301上で引き回すことで、2列の接続端子列91Aに接続された接続配線33を1つのフレキシブル基板210に接続することもできるが、接続配線33を引き回すためのスペースが必要になり、保護基板30が大型化してしまう。
また、フレキシブル基板210を保護基板30の第1主面301上に実装(接続)するため、フレキシブル基板210を流路形成基板10のリード電極90に直接実装する場合に比べて、貫通孔32の開口面積、特に、第2の方向Yの開口幅を狭くすることができる。ちなみに、フレキシブル基板210を流路形成基板10の第3主面101上の接続端子91に直接実装するには、貫通孔32として、フレキシブル基板210が挿入可能な大きさが必要になると共に、フレキシブル基板210を保持するツールや加熱するツール等の接続ツールを挿入して作業が可能な大きさが必要になる。このため、貫通孔32は、大きな開口面積が必要になるが、本実施形態では、貫通孔32内にフレキシブル基板210及び接続ツールを挿入して作業することがないため、貫通孔32は、接続端子91を露出可能で、できるだけ小さな開口面積で開口させればよい。したがって、貫通孔32の開口面積を小さくして、流路形成基板10及び保護基板30を小型化することができる。また、貫通孔32の開口面積を小さくできるので、保護基板30の剛性を向上して破壊が発生するのを抑制することができる。さらに、フレキシブル基板210を保護基板30上で実装するため、貫通孔32内で実装する場合に比べて作業性を向上することができる。したがって、フレキシブル基板210の接続を確実に行うことができると共に、接続確認を容易に行うことができ、信頼性を向上することができる。
さらに、貫通孔32がフレキシブル基板210は駆動回路200等の他の部材によって覆われていないため、圧電アクチュエーター300やリード電極90からの発熱が貫通孔32内にこもるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、駆動回路200は、フレキシブル基板210に実装されているため、駆動回路200を効率よく放熱させることができる。すなわち、貫通孔32内や詳しくは後述するケース部材40内に駆動回路200を内包させるのに比べて、駆動回路200をより広いスペースに配置することができ、駆動回路200を効率よく放熱することが可能となる。
なお、このような流路形成基板10、保護基板30、連通板15及びノズルプレート20の接合体には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100を形成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、保護基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、保護基板30側に流路形成基板10及び保護基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、保護基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。これにより、流路形成基板10及び保護基板30とケース部材40との間には第3マニホールド部42が画成されている。そして、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18と、ケース部材40によって画成された第3マニホールド部42と、によって本実施形態のマニホールド100が構成されている。
なお、ケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
また、連通板15の第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18が開口する面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45が、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18の液体噴射面20a側の開口を封止している。このようなコンプライアンス基板45は、本実施形態では、封止膜46と、固定基板47と、を具備する。封止膜46は、可撓性を有する薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やステンレス鋼(SUS)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、固定基板47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。この固定基板47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜46のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部49となっている。
なお、ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。また、ケース部材40には、保護基板30の第1主面301を露出してフレキシブル基板210が挿通される接続口43が設けられている。
このような構成のインクジェット式記録ヘッド1では、インクを噴射する際に、インクが貯留された液体貯留手段から導入路44を介してインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで流路内部をインクで満たす。その後、駆動回路200からの信号に従い、圧力発生室12に対応する各圧電アクチュエーター300に電圧を印加することにより、圧電アクチュエーター300と共に振動板50をたわみ変形させる。これにより、圧力発生室12内の圧力が高まり所定のノズル開口21からインク滴が噴射される。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、保護基板30に貫通孔32を設け、貫通孔32内に斜面である第1側壁部321を設けるようにしたが、特にこれに限定されない。ここで、保護基板30の他の例を図8に示す。なお、図8は、他の実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの要部平面図である。
図8に示すように、流路形成基板10の接続端子91に対して、第2の方向Yの両側に分割された2つの保護基板30A、30Bが設けられている。そして、この2つの保護基板30A、30Bの第2の方向Yで相対向する面が、傾斜した第1側壁部321となっている。すなわち、保護基板30には、貫通孔32が設けられておらず、2つの保護基板30A、30Bを第2の方向Yに所定距離離して設け、この第2の方向Yで相対向する面に傾斜面である第1側壁部321を形成するようにした。このような構成であっても、上述した実施形態1と同様に、各保護基板30A、30Bのそれぞれの接続配線33にフレキシブル基板210を接続するようにすれば、上述した実施形態1と同様の効果を奏することができる。
また、上述した実施形態1では、接続端子列91Aの列毎にフレキシブル基板210を設けるようにしたが、フレキシブル基板210の数は特にこれに限定されない。ここで、フレキシブル基板210の他の例を図9及び図10に示す。なお、図9は、他の実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図であり、図10は、保護基板の平面図である。
図9に示すように、2列の接続端子列91Aに対して1つのフレキシブル基板210を設けるようにしてもよい。すなわち、フレキシブル基板210の両端部を保護基板30の2列の第1配線端子334のそれぞれに接続してもよい。この場合には、フレキシブル基板210と外部配線とは、例えば、第1の方向Xの端部側で接続されていてもよい。
また、図10に示すように、1列の接続端子列91Aに対して、2つのフレキシブル基板210を接続するようにしてもよい。すなわち、1つのインクジェット式記録ヘッド1に対して4つのフレキシブル基板210が接続されている。このように1つの接続端子列91Aに対して複数のフレキシブル基板210を設けることで、駆動回路200をさらに小型化することができ、インクジェット式記録ヘッド1のさらなる小型化を図ることができる。また、このように1列の接続端子列91Aに対して2つ以上のフレキシブル基板210を接続する場合には、複数の第1配線端子334を、第1の方向Xに沿った直線上に並設せずに、一方のフレキシブル基板210に接続される第1配線端子334の列と、他方のフレキシブル基板210に接続される第1配線端子334の列とを第2の方向Yにずらした位置に配置することも可能となる。これにより、基板端子213と第1配線端子334との接続するスペースが容易に確保することができると共に、インクジェット式記録ヘッド1をさらに小型化することも可能となる。
もちろん、1つのフレキシブル基板210に2個以上の複数の半導体素子である駆動回路200を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、傾斜面配線333として、直線部333aと傾斜部333bとを設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、1本の傾斜面配線333に対して2つ以上の直線部333aや2つ以上の傾斜部333bを設けてもよく、1本の傾斜面配線333に傾斜角度の異なる傾斜部333bを複数設けるようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッド1は、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図11は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図11に示すインクジェット式記録装置Iにおいて、インクジェット式記録ヘッド1は、インク供給手段を構成するカートリッジ2が着脱可能に設けられ、インクジェット式記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、インクジェット式記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
なお、上述したインクジェット式記録装置Iでは、インクジェット式記録ヘッド1がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッド1が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体4に固定して、貯留手段とインクジェット式記録ヘッド1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
また、本発明は、広く配線実装構造全般を対象としたものであり、液体噴射ヘッド以外の他のデバイスに適用することができる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 1 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 10 流路形成基板、 101 第3主面、 15 連通板、 20 ノズルプレート、 20a 液体噴射面、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 301 第1主面、 302 第2主面、 31 保持部、 32 貫通孔、 321 第1側壁部、322 第2側壁部、 33 接続配線、 331 第1接続配線、 332 第2接続配線(第2配線端子)、 333 傾斜面配線、 333a 直線部、 333b 傾斜部、 334 第1配線端子、 40 ケース部材、 45 コンプライアンス基板、 50 振動板、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 91 接続端子、 91A 接続端子列、 100 マニホールド、 200 駆動回路(第1半導体素子)、 300 圧電アクチュエーター(圧力発生手段:駆動素子)

Claims (7)

  1. 半導体素子が実装されたフレキシブル基板と、
    前記フレキシブル基板が実装される第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と第2主面との間で傾斜して設けられた斜面と、を有する第1基体と、
    前記第1基体の前記第2主面と対向配置される第3主面と、該第3主面に設けられた複数の接続端子と、前記半導体素子によって駆動される駆動素子と、を有する第2基体と、
    を備え、
    前記第1基体は、第1のピッチで並設されて、前記フレキシブル基板の複数の基板端子と接続される複数の第1配線端子を前記第1主面に備えており、
    前記第1基体は、前記第1のピッチよりも広い第2のピッチで並設されて、前記第2基体の複数の接続端子と接続される複数の第2配線端子を、前記斜面の前記第2主面側の端部に備えることを特徴とする配線実装構造。
  2. 前記斜面には、一端側が複数の第1配線端子と各々接続され、他端側が前記第2配線端子と各々接続される複数の傾斜面配線が設けられており、
    隣り合う前記傾斜面配線の間隔は、前記斜面の前記第1主面側よりも前記斜面の前記第2主面側の方が狭く形成されていることを特徴とする請求項1記載の配線実装構造。
  3. 前記第1基体には、当該第1基体を貫通する開口部が設けられており、
    前記斜面は、前記開口部の側壁であることを特徴とする請求項1又は2記載の配線実装構造。
  4. 前記第1基体には、前記開口部を挟んだ一方側と他方側とのそれぞれに前記斜面が設けられており、
    前記一方側の前記第1主面及び前記他方側の前記第1主面のそれぞれに複数の第1配線端子が設けられ、
    前記一方側の前記斜面の前記第2主面の端部及び前記他方側の前記第2主面側の端部のそれぞれに複数の前記第2配線端子が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の配線実装構造。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の前記第2基体には、液体を噴射するノズル開口に連通する流路、及び前記駆動素子として前記流路内に圧力変化を生じさせる圧力発生手段が設けられており、前記半導体素子によって前記圧力発生手段が駆動されることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 半導体素子が実装されたフレキシブル基板と、
    前記フレキシブル基板が実装される第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と第2主面との間で傾斜して設けられた斜面と、を有する第1基体と、
    前記第1基体の前記第2主面と対向配置される第3主面と、該第3主面に設けられた複数の接続端子と、液体を噴射するノズル開口に連通する流路と、前記半導体素子によって駆動されて前記流路内に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、を有する第2基体と、
    を備え、
    前記第1基体は、第1のピッチで並設されて、前記フレキシブル基板の複数の基板端子と接続される複数の第1配線端子を前記第1主面に備えており、
    前記第1基体は、前記第1のピッチよりも広い第2のピッチで並設されて、前記第2基体の複数の接続端子と接続される複数の第2配線端子を、前記斜面の前記第2主面側の端部に備えることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項5又は6記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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