JP2015217571A - 配線実装構造及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】接続配線の電気抵抗値を下げて、電圧降下及び発熱を抑制した配線実装構造及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。【解決手段】第1主面301と、該第1主面301とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面301と前記第2主面との間に形成された斜面321と、を有する第1基体30と、前記第1基体30の前記第2主面と接合される第3主面101と、前記第3主面101上に形成された接続端子91と、を有する第2基体10と、前記第1基体30の前記第1主面301上と、前記第1基体30の前記斜面321上と、前記第3主面101の前記接続端子91上と、に連続して形成された接続配線33と、を備え、前記接続配線33の前記傾斜面321上に形成された傾斜面配線333は、前記接続配線33の前記第1主面301上に形成された部分よりも厚さが薄く形成されていると共に、前記傾斜面配線333は、前記接続配線33の前記第1主面301上に形成された部分よりも広い幅w2で形成されている。【選択図】図6
Description
本発明は、第1基体、第2基体及び接続配線を有する配線実装構造及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
液体を噴射する液体噴射ヘッドとしては、ノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板(第2基体)と、流路形成基板の一方面側に形成された圧電アクチュエーターと、流路形成基板の圧電アクチュエーター側に接合された保護基板(第1基体)と、を具備し、圧電アクチュエーターによって圧力発生室内の液体に圧力変化を生じさせることで、ノズル開口から液体を噴射する。
このような液体噴射ヘッドでは、保護基板の流路形成基板に接合された面とは反対面に駆動回路(半導体素子)を設け、保護基板に開口部を形成して、開口部内に圧電アクチュエーターに接続された配線を露出させ、駆動回路と圧電アクチュエーターとを保護基板の開口部の側壁上に設けられた接続配線を介して電気的に接続するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、高さの異なる面及び段差となるその側壁上に接続配線を形成する場合、例えば、保護基板である第1基体の水平面及び開口部の側壁である傾斜面とに亘って接続配線を成膜すると、水平面上に形成された接続配線の厚さに比べて、傾斜面上に形成された接続配線の厚さが薄くなってしまい、接続配線の電気抵抗値が高くなって電圧降下が生じることや、部分的に電気抵抗値が高くなることで、発熱が生じるなどの不具合が生じるという問題がある。
なお、このような問題は、液体噴射ヘッドだけではなく、他のデバイスに用いられる配線実装構造においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、接続配線の電気抵抗値を下げて、電圧降下及び発熱を抑制した配線実装構造及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と前記第2主面との間に形成された斜面と、を有する第1基体と、前記第1基体の前記第2主面と接合される第3主面と、前記第3主面上に形成された接続端子と、を有する第2基体と、前記第1基体の前記第1主面上と、前記第1基体の前記斜面上と、前記第3主面の前記接続端子上と、に連続して形成された接続配線と、を備え、前記接続配線の前記傾斜面上に形成された傾斜面配線は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも厚さが薄く形成されていると共に、前記傾斜面配線は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも広い幅で形成されていることを特徴とする配線実装構造にある。
かかる態様では、比較的厚さの薄い傾斜面配線の幅を広げることで、傾斜面配線の電気抵抗値が著しく高くなるのを抑制することができる。
かかる態様では、比較的厚さの薄い傾斜面配線の幅を広げることで、傾斜面配線の電気抵抗値が著しく高くなるのを抑制することができる。
ここで、前記第1基体がシリコン単結晶基板からなり、前記斜面が、前記第2主面に対して35.3度で形成されており、前記傾斜面配線の幅は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分の幅に対して、1.2倍以上で、前記傾斜面配線の幅を広くした場合の当該傾斜面配線の断面積と、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分の断面積との差が、前記傾斜面配線と前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分とが同じ幅で形成された場合の両者の断面積の差よりも小さくなる幅を有することが好ましい。これによれば、傾斜面配線の電気抵抗値を第1主面上に形成された部分と近い電気抵抗値とすることができ、接続配線の延設方向に亘って略均一な電気抵抗値とすることができ、部分的な電気抵抗値のばらつきを抑制して、発熱が集中するのを抑制することができる。
また、前記第1基体がシリコン単結晶基板からなり、前記斜面が、前記第2主面に対して54.7度で形成されており、前記傾斜面配線の幅は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分の幅に対して、1.7倍以上で、前記傾斜面配線の幅を広くした場合の当該傾斜面配線の断面積と、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分の断面積との差が、前記傾斜面配線と前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分とが同じ幅で形成された場合の両者の断面積の差よりも小さくなる幅を有することが好ましい。これによれば、傾斜面配線の電気抵抗値を第1主面上に形成された部分と近い電気抵抗値とすることができ、接続配線の延設方向に亘って略均一な電気抵抗値とすることができ、部分的な電気抵抗値のばらつきを抑制して、発熱が集中するのを抑制することができる。
また、本発明の他の態様は、第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と前記第2主面との間に形成された斜面と、を有する第1基体と、前記第1基体の前記第2主面と接合される第3主面と、前記第3主面上に形成された接続端子と、を有する第2基体と、前記第1基体の前記第1主面上と、前記第1基体の前記斜面上と、前記第3主面の前記接続端子上と、に連続して形成された接続配線と、を備える配線実装構造の製造方法であって、前記第1基体の前記第1主面上、前記第1基体の前記斜面上及び前記第3主面の前記接続端子上に亘って連続した前記接続配線を気相法によって形成すると共に、前記接続配線をパターニングして、前記接続配線の前記傾斜面上に形成された傾斜面配線を、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも広い幅で形成することを特徴とする配線実装構造の製造方法にある。
かかる態様では、比較的厚さの薄い傾斜面配線の幅を広げることで、傾斜面配線の電気抵抗値が著しく高くなるのを抑制することができる。
かかる態様では、比較的厚さの薄い傾斜面配線の幅を広げることで、傾斜面配線の電気抵抗値が著しく高くなるのを抑制することができる。
さらに、本発明の他の態様は、第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と前記第2主面との間に形成された斜面と、を有する第1基体と、前記第1基体の前記第2主面と接合される第3主面と、液体を噴射するノズル開口に連通する流路と、該流路に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、前記第3主面上に形成されて前記圧力発生手段に電気的に接続された接続端子と、を有する第2基体と、前記第1基体の前記第1主面上と、前記第1基体の前記斜面上と、前記第3主面の前記接続端子上と、に連続して形成された接続配線と、を備え、前記接続配線の前記傾斜面上に形成された傾斜面配線は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも厚みが薄く形成されていると共に、前記傾斜面配線は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも広い幅で形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、比較的厚さの薄い傾斜面配線の幅を広げることで、傾斜面配線の電気抵抗値が著しく高くなるのを抑制することができる。したがって、電圧降下による圧力発生手段の駆動ばらつきを抑制することができると共に、発熱による不具合を抑制することができる。
かかる態様では、比較的厚さの薄い傾斜面配線の幅を広げることで、傾斜面配線の電気抵抗値が著しく高くなるのを抑制することができる。したがって、電圧降下による圧力発生手段の駆動ばらつきを抑制することができると共に、発熱による不具合を抑制することができる。
また、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、接続配線の電気抵抗値が高くなるのを抑制して、電圧降下や発熱を抑制した液体噴射装置を実現できる。
かかる態様では、接続配線の電気抵抗値が高くなるのを抑制して、電圧降下や発熱を抑制した液体噴射装置を実現できる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの平面図である。また、図3は図2のA−A′線断面図であり、図4は、図3の要部を拡大した図であり、図5は、保護基板の平面図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの平面図である。また、図3は図2のA−A′線断面図であり、図4は、図3の要部を拡大した図であり、図5は、保護基板の平面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド1は、流路形成基板10、連通板15、ノズルプレート20、保護基板30、コンプライアンス基板45等の複数の部材を備える。
流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrO2あるいはAl2O3を代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlO3のような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向X(基準方向)と称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室12の列が複数列並べられた方向を、以降、第2の方向Yと称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に交差する方向を本実施形態では、第3の方向Zと称する。なお、本実施形態では、説明理解を容易にするために各方向(X、Y、Z)の関係を直交とするが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるべきものでない。
また、流路形成基板10には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側に、当該圧力発生室12よりも開口面積が狭く、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を付与する供給路等が設けられていてもよい。
また、流路形成基板10の一方面側(積層方向であって−Z方向)には、連通板15とノズルプレート20とが順次積層されている。すなわち、流路形成基板10の一方面に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズル開口21を有するノズルプレート20と、を具備する。
連通板15には、圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このように連通板15を設けることによってノズルプレート20のノズル開口21と圧力発生室12とを離せるため、圧力発生室12の中にあるインクは、ノズル開口21付近のインクで生じるインク中の水分の蒸発による増粘の影響を受け難くなる。また、ノズルプレート20は圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16の開口を覆うだけで良いので、ノズルプレート20の面積を比較的小さくすることができ、コストの削減を図ることができる。なお、本実施形態では、ノズルプレート20のノズル開口21が開口されて、インク滴が吐出される面を液体噴射面20aと称する。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部(絞り流路、オリフィス流路)18とが設けられている。
第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向(連通板15と流路形成基板10との積層方向)に貫通して設けられている。
また、第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。
このような連通板15としては、ステンレスやNiなどの金属、またはジルコニウムなどのセラミックなどを用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル開口21が形成されている。このようなノズル開口21は、第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル開口21の列が第2の方向Yに2列形成されている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側(ノズルプレート20が接合された面側)から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。
また、流路形成基板10の振動板50上には、本実施形態の圧力発生手段である、第1電極60と圧電体層70と第2電極80とを有する圧電アクチュエーター300が設けられている。なお、本実施形態の圧力発生手段である圧電アクチュエーター300が駆動素子に相当する。ここで、圧電アクチュエーター300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極を圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、第1電極60を複数の圧電アクチュエーター300に亘って連続して設けることで共通電極とし、第2電極80を圧電アクチュエーター300毎に独立して設けることで個別電極としている。もちろん、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、上述した例では、振動板50が弾性膜51及び絶縁体膜52で構成されたものを例示したが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、振動板50として弾性膜51及び絶縁体膜52の何れか一方を設けたものであってもよく、また、振動板50として弾性膜51及び絶縁体膜52を設けず に、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電アクチュエーター300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される分極構造を有する酸化物の圧電材料からなり、例えば、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物からなることができ、鉛を含む鉛系圧電材料や鉛を含まない非鉛系圧電材料などを用いることができる。
また、圧電アクチュエーター300の第2電極80の各々には、引き出し配線であるリード電極90の一端部が接続されている。リード電極90は、第2電極80の端部から振動板50上に引き出されており、他端部が第2の方向Yで隣り合う圧電アクチュエーター300の列の間に延設されている。ここで、引き出されたリード電極90の他端部が、詳しくは後述する半導体素子である駆動回路に接続される接続端子91となっている。本実施形態では、圧電アクチュエーター300の列毎に接続端子91が本実施形態の基準方向である第1の方向Xに並設された接続端子列91Aが形成されている。すなわち、接続端子91が第1の方向Xに並設されて構成された接続端子列91Aは、第2の方向Yに2列並設されている。本実施形態では、接続端子91は、圧電アクチュエーター300のピッチと同じ第2のピッチd2(図6参照)で第1の方向Xに並設されている。なお、本実施形態の第2のピッチとは、第1の方向Xで隣り合う2つの接続端子91の中心線間の距離である。すなわち、本実施形態では、リード電極90は、圧電アクチュエーター300の端部から第1の方向Xに直線上に沿って延設されている。また、このように接続端子91が設けられた流路形成基板10が第2基体に相当し、流路形成基板10の保護基板30側の面、すなわち振動板50の保護基板30側の面を第3主面101と称する。
また、流路形成基板10の圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する保護基板30が接合されている。本実施形態では、保護基板30が第1基体に相当し、保護基板30の流路形成基板10と接合された面とは反対側の面を第1主面301と称し、流路形成基板10に接合される面を第2主面302と称する。すなわち、第2基体である流路形成基板10の第3主面101は、第1基体である保護基板30の第2主面302と接合されている。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。また、流路形成基板10と保護基板30との接合方法は特に限定されず、例えば、本実施形態では、流路形成基板10と保護基板30とを接着剤35を介して接合されている。
また、保護基板30は、第2主面302の側に圧電アクチュエーター300を保護して収容するための空間である保持部31を有する。保持部31は、保護基板30を厚さ方向である第3の方向Zに貫通することなく、流路形成基板10側に開口する凹形状を有する。また、保持部31は、本実施形態では、第1の方向Xに並設された圧電アクチュエーター300の列毎に独立して設けられている。すなわち、保持部31は、圧電アクチュエーター300の第1の方向Xに並設された列に亘って連続して設けられており、圧電アクチュエーター300の列毎、すなわち2つが第2の方向Yに並設されている。このような保持部31は、圧電アクチュエーター300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
また、保護基板30は、厚さ方向である第3の方向Zに貫通した本実施形態の開口部である貫通孔32を有する。貫通孔32は、第2の方向Yに並設された2つの保持部31の間に複数の圧電アクチュエーター300の並設方向である第1の方向Xに亘って連続して設けられている。すなわち、貫通孔32は、第1の方向Xに沿って溝状に形成されている。つまり、貫通孔32は、複数の圧電アクチュエーター300の並設方向に長辺を有した開口とされている。
このような貫通孔32の第2の方向Yの両側の壁面である第1側壁部321は、図4に示すように、第1主面301と第2主面302との間で傾斜して設けられた斜面となっている。すなわち、斜面である第1側壁部321は、基準方向である第1の方向Xに延在している。ここで、第1側壁部321が斜面になっているとは、第1主面301及び第2主面302に対して傾斜して設けられていることを言う。すなわち、第1側壁部321が第1主面301及び第2主面302と同じ面方向で形成されておらず、また、第1側壁部321が第1主面301及び第2主面302に直交する第3の方向Zと同じ面方向に設けられていないことを言う。つまり、第1側壁部321は、第3の方向Zに対しても傾斜して設けられている。このような第1側壁部321の傾斜角度θaは特に限定されないが、例えば、保護基板30をシリコン単結晶基板で形成して、貫通孔32を異方性エッチングで設けた場合、シリコン単結晶基板の面方位にもよるが、例えば、第1側壁部321の傾斜角度θaは、第2主面302に対して35.3度、又は54.7度度となる。また、第2の方向Yで相対向する2つの第1側壁部321の間隔は、第3の方向Zにおいて流路形成基板10とは離れる方向に向かって漸大して設けられている。
なお、本実施形態では、貫通孔32の第1の方向Xの両側の壁面である2つの第2側壁部322についても第1側壁部321と同様に第1主面301及び第2主面302に対して傾斜して設けられている。このように第1側壁部321と第2側壁部322とを傾斜して設けることにより、貫通孔32を例えば異方性エッチングによって容易に高精度に形成することができる。
このような保護基板30の貫通孔32内には、流路形成基板(第2基体)10の第3主面101の一部(振動板50の一部)が露出され、その領域の中に圧電アクチュエーター300から引き出されたリード電極90の端部である接続端子91が露出して設けられている。
具体的には、リード電極90の貫通孔32の内側の領域に導出されて露出した部分が接続端子91となっている。流路形成基板10の第3主面101上に、第1の方向Xに並設された複数の接続端子91からなる群を接続端子列91Aと称する。本実施形態では、第3主面101の貫通孔32によって露出された部分(貫通孔32の内側の領域)において、2つの接続端子列91Aが第2の方向Yに並設されている。
また、本実施形態では、貫通孔32内には、圧電アクチュエーター300の第1電極60が露出して設けられている。ここで、第1電極60は、圧電アクチュエーター300の並設方向である第1の方向Xの両端部において、2列の圧電アクチュエーター300に共通して連続して設けられている。
また、保護基板30には、配線である接続配線33が形成されている。接続配線33について、さらに図6を参照して詳細に説明する。なお、図6は、接続配線を示す平面図である。
接続配線33は、第1主面301上から第1側壁部321上を介して第3主面101に設けられたリード電極90の接続端子91上にまで延設されている。具体的には、接続配線33は、リード電極90毎に設けられており、第1主面301に設けられた第1接続配線331と、第3主面101側に設けられて、リード電極90上に形成された第2接続配線332と、第1側壁部321及び接着剤35上に跨がって形成されて第1接続配線331と第2接続配線332とを接続する傾斜面配線333と、を具備する。
接続配線33は、リード電極90の接続端子91列毎に第1の方向Xに複数並設されている。本実施形態では、リード電極90の接続端子列91Aが第2の方向Yに2列設けられているため、接続配線33は、貫通孔32の第2の方向Yの両側に、接続端子列91Aに対応してそれぞれ設けられている。
ここで、第1接続配線331は、貫通孔32の第2の方向Yの両側の第1主面301上に第1の方向Xに並設されて設けられている。また、第1接続配線331は、第2の方向Yに直線上に延設されている。このような第1接続配線331の第1主面301上の一端部が、半導体素子である駆動回路200の端子201に電気的に接続される第1配線端子334となっている。第1配線端子334を有する第1接続配線331は、リード電極90の隣り合う接続端子91の第1のピッチd1よりも狭い第2のピッチd2で第1の方向Xに沿って並設されている。言い換えると、接続端子91の第1のピッチd1は、第1配線端子334の第2のピッチd2よりも広い。このような第1接続配線331は、幅が第2の方向Yに沿って略同じ幅w1で形成された第1接続配線直線部331aと、第1側壁部321側に設けられて、第1側壁部321に向かって幅が徐々に漸大するテーパー部331bと、を具備する。なお、テーパー部331bの幅は、第1接続配線直線部331aの幅w1から、詳しくは後述する傾斜面配線333の幅w2となるまで徐々に漸大して設けられている。
第2接続配線332は、リード電極90のうち、貫通孔32内に導出されて露出した部分である接続端子91の上面に設けられている。接続端子91の上面とは、接続端子91の流路形成基板10とは反対側の面のことである。すなわち、第2接続配線332は、第2の方向Yに直線上に延設されており、リード電極90の接続端子91と第3の方向Zで対向配置されている。このような第2接続配線332は、リード電極90と同じ第2のピッチd2で第1の方向Xに並設されている。この第2接続配線332が、リード電極90の接続端子91と電気的に接続される第2配線端子となっている。第2接続配線332は、第2の方向Yに沿って、第1の方向Xの幅が、第1接続配線331の第1接続配線直線部331aと同じ幅w1で形成されている。
傾斜面配線333は、第1接続配線331と第2接続配線332とを繋ぐように形成されている。傾斜面配線333は、第2接続配線332側に設けられた傾斜面配線直線部333aと、傾斜面配線直線部333aに連続して第1接続配線331側に設けられた傾斜部333bと、を具備する。このような傾斜面配線直線部333aは、第2の方向Yに沿った直線上に延設されている。また、傾斜部333bは傾斜面配線直線部333aに対して傾斜した、すなわち、第2の方向Yに対して角度θbで傾斜した方向に直線上に延設されている。ここで、傾斜面配線直線部333aは、第2のピッチd2で形成されており、傾斜部333bの第1接続配線331側の端部は、第1のピッチd1で形成されている。本実施形態では、全ての傾斜面配線333の傾斜部333bは、同じ傾斜角度θbで形成されており、傾斜面配線直線部333aの第2の方向Yの長さを調整することで、傾斜面配線直線部333aの第2のピッチd2を傾斜部333bの第1接続配線331側の端部、すなわち第1配線端子334の第1のピッチd1にピッチ変換している。
このような第1側壁部321上に形成された傾斜面配線333は、その厚さt2が、第1接続配線331及び第2接続配線332の厚さt1に比べて薄い。これは、スパッタリング法や蒸着法などによって成膜する際に、水平面には鉛直方向にt1の厚さで成膜されるのに対し、水平面に対して傾斜した傾斜面にも鉛直方向にt1の厚さで形成されるためである。すなわち、図4(c)に示すように、第2主面302に対して傾斜角度θaで傾斜した第1側壁部321上に鉛直方向である第3の方向Zにt1の厚さで形成された接続配線33の実際の厚さt2、すなわち、第1側壁部321に直交する方向の厚さt2は、t1×cosθaで表される。例えば、上述のように、保護基板30をシリコン単結晶基板で形成し、保護基板30の第1側壁部321を異方性エッチングで形成した場合の第1側壁部321の角度θaは35.3度、又は54.7度となる。したがって、θaが35.3度の場合には、傾斜面配線333の厚さt2=0.8161×t1となり、θaが54.7度の場合には、傾斜面配線333の厚さt2=0.5778×t1となる。つまり、傾斜面配線333は、何れの角度θaで形成しても、第1接続配線331及び第2接続配線332の厚さt1よりもその厚さt2は薄くなる。
このように、傾斜面配線333の厚さt2が、第1接続配線331及び第2接続配線332の厚さt2よりも薄いと、傾斜面配線333の電気抵抗値が高くなってしまう。このように傾斜面配線333の電気抵抗値が高くなると、電圧降下によって所望の駆動を圧電アクチュエーター300に行わせることができなくなることや、傾斜面配線333が発熱するなどの不具合が生じる。
このため、本実施形態では、傾斜面配線333の幅w2を、第1接続配線331の第1接続配線直線部331a及び第2接続配線332の幅w1よりも広くすることで、傾斜面配線333の電気抵抗値が高くなるのを抑制している。すなわち、傾斜面配線333の幅w2は、第1接続配線直線部331a及び第2接続配線332の第1の方向Xの幅w1よりも広い。ここで傾斜面配線333の幅w2とは、延設方向に直交する方向の幅であり、傾斜面配線直線部333aについては第1の方向Xの幅であり、傾斜部333bについては、延設方向、すなわち、傾斜角度θbで傾斜した方向に直交する方向の幅である。このように傾斜面配線333の幅w2を第1接続配線331及び第2接続配線332の幅w1よりも広くすることで、第1接続配線331及び第2接続配線332に比べて傾斜面配線333の電気抵抗値が著しく高くなるのを抑制することができる。すなわち、傾斜面配線333の厚さt2は、製造上、第1接続配線331及び第2接続配線332の厚さt1よりも薄くなってしまうため、傾斜面配線333を第1接続配線331及び第2接続配線332と同じ幅w1で形成すると、傾斜面配線333の電気抵抗値が高くなってしまう。このように傾斜面配線333の電気抵抗値が高くなると、電圧降下によって所望の駆動を圧電アクチュエーター300に行わせることができなくなることや、傾斜面配線333が発熱するなどの不具合が生じる。本実施形態では、傾斜面配線333の幅w2を比較的厚さの厚い第1接続配線331及び第2接続配線332の幅w1よりも広くすることで、傾斜面配線333の電気抵抗値が比較的高くなるのを抑制して、電圧降下による圧電アクチュエーター300の駆動不良や、発熱を抑制することができる。
ここで、一般的に電気抵抗値Rは、R=ρ・L/S (ρ:抵抗率[Ω・m]、L:長さ[m]、S:断面積[m2])で表される。したがって、第1接続配線331及び第2接続配線332と傾斜面配線333とを略同じ電気抵抗値とするには、傾斜面配線333の断面積Sと第1接続配線331及び第2接続配線332の断面積Sとを略同じ断面積とすればよい。すなわち、傾斜面配線333の断面積Sを規定する厚さt2×幅w2が、第1接続配線331及び第2接続配線332の断面積Sを規定する厚さt1×幅w1と略同じ値となるように幅w2を調整すればよい。
なお、上述のように、第1側壁部321の角度θaが35.3度の場合には、傾斜面配線333の厚さt2は、0.8161×t1となる。したがって、傾斜角度θaが35.3度の場合には、傾斜面配線333の幅w2は、w1の1/0.8161倍、すなわち、1.225×w1とすればよい。つまり、角度θaが35.3度の場合には、傾斜面配線333の幅w2は、w1の約1.2倍以上とすれば、第1接続配線331と第2接続配線332との電気抵抗値の差を減少させることができる。ただし、傾斜面配線333の幅w2が第1接続配線331の幅w1に比べて広くなりすぎると、傾斜面配線333の電気抵抗値は下がるものの、第1接続配線331の電気抵抗値との差が大きくなってしまう。このため、傾斜面配線333の幅w2は、第1接続配線331の断面積S1と、傾斜面配線333の幅w2を第1接続配線331の幅w1よりも広くした場合の断面積S2との差ΔSaが、第1接続配線331の断面積S1と、傾斜面配線333を第1接続配線331と同じ幅w1で形成した場合の断面積S2′との差ΔSbよりも小さくなる、すなわち、ΔSa<ΔSbとなる幅w2で形成するのが好ましい。これにより、傾斜面配線333の幅w2を第1接続配線331の幅w1よりも広げた場合の傾斜面配線333と第1接続配線331との電気抵抗値の差は、傾斜面配線333の幅を第1接続配線331と同じ幅で形成した際の傾斜面配線333と第1接続配線331との電気抵抗値の差よりも小さくすることができる。したがって、接続配線33の延設方向に亘って電気抵抗値のばらつきを抑制して、発熱が集中するのを抑制することができる。もちろん、傾斜面配線333と第1接続配線331との電気抵抗値の差が最も小さくなるのは、傾斜面配線333の幅w2は、1.225×w1の場合であるため、傾斜面配線333の幅w2は、1.225×w1が好適である。
同様に、第1側壁部321の角度θaが54.7度の場合には、傾斜面配線333の厚さt2は、0.5778×t1となる。したがって、傾斜角度θaが54.7度の場合には、傾斜面配線333の幅w2は、w1の1/0.5778倍、すなわち、1.731×w1とすればよい。つまり、角度θaが54.7度の場合には、傾斜面配線333の幅w2は、w1の約1.7倍以上とすれば、第1接続配線331と第2接続配線332との電気抵抗値の差を減少させることができる。ただし、傾斜面配線333の幅w2が第1接続配線331の幅w1に比べて広くなりすぎると、傾斜面配線333の電気抵抗値は下がるものの、第1接続配線331の電気抵抗値との差が大きくなってしまう。このため、傾斜面配線333の幅w2は、第1接続配線331の断面積S1と、傾斜面配線333の幅w2を第1接続配線331の幅w1よりも広くした場合の断面積S2との差ΔSaが、第1接続配線331の断面積S1と、傾斜面配線333を第1接続配線331と同じ幅w1で形成した場合の断面積S2′との差ΔSbよりも小さくなる、すなわち、ΔSa<ΔSbとなる幅w2で形成するのが好ましい。これにより、傾斜面配線333の幅w2を第1接続配線331の幅w1よりも広げた場合の傾斜面配線333と第1接続配線331との電気抵抗値の差は、傾斜面配線333の幅を第1接続配線331と同じ幅で形成した際の傾斜面配線333と第1接続配線331との電気抵抗値の差よりも小さくすることができる。したがって、接続配線33の延設方向に亘って電気抵抗値のばらつきを抑制して、発熱が集中するのを抑制することができる。もちろん、傾斜面配線333と第1接続配線331との電気抵抗値の差が最も小さくなるのは、傾斜面配線333の幅w2は、1.731×w1の場合であるため、傾斜面配線333の幅w2は、1.731×w1が好適である。
また、本実施形態では、傾斜面配線333を幅w2で形成し、第1接続配線331の傾斜面配線333側に幅が徐々に漸大するテーパー部331bを設けるようにした。このため、第1接続配線331と傾斜面配線333との接続部分において、幅が急激に広くなるのを抑制して、第1接続配線331と傾斜面配線333との接続部分において、電気抵抗値が急激に変化することによる不具合を抑制することができる。なお、本実施形態では、第2接続配線332は、第2の方向Yに沿って同じ幅w1で形成されるようにしたが、特にこれに限定されず、第2接続配線332の傾斜面配線333との接続部分においても第1接続配線331と同様にテーパー部を設けるようにしてもよい。
なお、このような接続配線33は、複数層を積層して形成してもよい。例えば、流路形成基板10及び保護基板30側に設けた密着層と、密着層の流路形成基板10及び保護基板30とは反対面側に設けられた導電層とを積層してもよい。ここで、密着層としては、例えば、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、ニッケルクロム(NiCr)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、タングステン(W)、チタンタングステン(TiW)等が挙げられる。また、導電層としては、例えば、金(Au)や銅(Cu)等が挙げられる。もちろん、密着層及び導電層の間に他の層を介在させてもよく、また、上述した材料が混在する1つの層として形成してもよい。
このような保護基板30の第1主面301には、本実施形態の半導体素子である駆動回路200が実装されている。駆動回路200は、保護基板30の第1主面301に、少なくとも貫通孔32の一部を覆って塞ぐように配置されている。すなわち、駆動回路200は、第3の方向Zにおいて貫通孔32に相対向する位置に設けられている。このような駆動回路200は、第2の方向Yの幅が貫通孔32の第1主面301の開口幅よりも大きく、貫通孔32を第2の方向Yに跨がって配置されている。また、本実施形態では、駆動回路200は、第1の方向Xの長さが貫通孔32の第1主面301の開口長さよりも短い。そして、駆動回路200は、第1の方向Xの両側に貫通孔32の一部が露出するように、貫通孔32の略中央に配置されている。
この駆動回路200には、接続配線33の第1配線端子334に電気的に接続される端子201が設けられている。端子201は、駆動回路200の保護基板30側の面に設けられている。そして、端子201は、駆動回路200の第2の方向Yの両側に、第1の方向Xに並設されている。これにより、駆動回路200の端子201と第1配線端子334とは第3の方向Zにおいて相対向して接続されている。なお、駆動回路200の端子201には、金属バンプである接続部211が備えられており、接続部211と第1配線端子334との接続は、半田接続などの溶接、異方性導電性接着剤(ACP、ACF)、非導電性接着剤(NCP、NCF)を介在させて圧着することで確実に電気的な接続が図られる。
このように、本実施形態では、駆動回路200が、貫通孔32を第2の方向Yに跨がって配置されているため、保護基板30の第1主面301において、駆動回路200を配置するスペースをできる限り抑えることができる。これによりインクジェット式記録ヘッド1の小型化を図ることができる。
特に、本実施形態では、接続配線33によってピッチ変換を行っているため、駆動回路200を小型化することができる。したがって、保護基板30上の駆動回路200を配置するスペースをさらに減少させることができ、インクジェット式記録ヘッド1のさらなる小型化を図ることができる。
また、駆動回路200は、貫通孔32を第2の方向Yに跨がって設けられているため、貫通孔32によって剛性が低下した保護基板30を駆動回路200によって補強することができる。
さらに、駆動回路200は、第1の方向Xにおいて、貫通孔32よりも短いため、第1の方向Xにおいて、駆動回路200の両側において貫通孔32が外部と連通して貫通孔32内の放熱を行うことができる。したがって、駆動回路200や接続配線33からの発熱が貫通孔32内にこもるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、駆動回路200を保護基板30上に直接実装するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、保護基板30の接続配線33の第1配線端子334に駆動回路200が実装されたフレキシブル基板、例えば、FPC等やリジット基板等を接続するようにしてもよい。ただし、本実施形態のように保護基板30上に駆動回路200を直接実装することで、フレキシブル基板やリジット基板等が不要となり、コストを低減することができる。
また、本実施形態では、駆動回路200を保護基板30上に貫通孔32を跨いで実装するようにしたが、特にこれに限定されず、駆動回路200を保護基板30の貫通孔32の第2の方向Yの両側の何れか一方又は両側に実装するようにしてもよい。
さらに、このような流路形成基板10、保護基板30、連通板15及びノズルプレート20の接合体には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100を形成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、保護基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、保護基板30側に流路形成基板10及び保護基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、保護基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。これにより、流路形成基板10及び保護基板30とケース部材40との間には第3マニホールド部42が画成されている。そして、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18と、ケース部材40によって画成された第3マニホールド部42と、によって本実施形態のマニホールド100が構成されている。
なお、ケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
また、連通板15の第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18が開口する面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45が、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18の液体噴射面20a側の開口を封止している。このようなコンプライアンス基板45は、本実施形態では、封止膜46と、固定基板47と、を具備する。封止膜46は、可撓性を有する薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やステンレス鋼(SUS)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、固定基板47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。この固定基板47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜46のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部49となっている。
なお、ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。また、ケース部材40には、保護基板30の第1主面301を露出させて駆動回路200を内部に収容する接続口43が設けられている。駆動回路200を駆動させる信号及び電源の外部からの供給は、可撓性基板等を接続口43内に挿入して実装し、接続口43内で駆動回路200と電気的に接続する、又は保護基板30上に形成された図示しない配線等を介して接続される。
このような構成のインクジェット式記録ヘッド1では、インクを噴射する際に、インクが貯留された液体貯留手段から導入路44を介してインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで流路内部をインクで満たす。その後、駆動回路200からの信号に従い、圧力発生室12に対応する各圧電アクチュエーター300に電圧を印加することにより、圧電アクチュエーター300と共に振動板50をたわみ変形させる。これにより、圧力発生室12内の圧力が高まり所定のノズル開口21からインク滴が噴射される。
ここで、このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法について、図7〜図9を参照して説明する。なお、図7〜図9は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。
まず、図7(a)に示すように、予め保持部31及び貫通孔32が形成された保護基板30を予め圧電アクチュエーター300及びリード電極90等が形成された流路形成基板10に接着剤35を介して接合する。
次に、図7(b)に示すように、保護基板30の第1主面301、第1側壁部321及び保護基板30の貫通孔32内に露出された第3主面101の全面に亘って接続配線33を形成する。接続配線33の形成方法は特に限定されず、スパッタリング法、蒸着法等の気相法が挙げられる。このように、接続配線33を形成することで、上述したように、第1側壁部321上の接続配線33の厚さは、第1主面301及び第3主面101上の接続配線33に比べて薄く形成される。
次に、図8(a)に示すように、流路形成基板10と保護基板30との接続配線33上に亘ってレジスト400を形成すると共にパターニングする。具体的には、図示しない露光マスクを介してレジストを露光し、現像することで露光された領域を除去してパターニングする。すなわち、本実施形態のレジストはポジ型であり、露光されると現像液に対して溶解性が増大し、露光された領域が除去されてパターニングされる。もちろん、レジスト400は、ポジ型に限定されず、ネガ型を用いるようにしてもよい。
次に、図8(b)に示すように、パターニングされたレジスト400を用いて接続配線33をエッチングによりパターニングする。接続配線33のパターニングは、例えば、ウェットエッチング等が挙げられる。このように接続配線33をパターニングする際に、上述のように、傾斜面配線333の幅w2を第1接続配線331及び第2接続配線332の幅w1よりも広くする。
次に、図8(c)に示すように、流路形成基板10に圧力発生室12を形成する。本実施形態では、流路形成基板10の第3主面101とは反対面側から異方性エッチング(ウェットエッチング)することで、圧力発生室12を形成した。
次に、図9(a)に示すように、流路形成基板10の第3主面101とは反対面側に、ノズル連通路16、第1マニホールド部17、第2マニホールド部18等が形成された連通板15と、ノズル開口21が形成されたノズルプレート20とを接合する。
次に、図9(b)に示すように、保護基板30の第1主面301上に駆動回路200を実装する。本実施形態では、駆動回路200を接続部211を介して接続配線33に接続する。なお、接続配線33の導電層33Bの表面は粗面化されているため、駆動回路200の端子201と接続配線33の第1配線端子334との接続をアンカー効果によって強固に行うことができる。したがって、駆動回路200の剥離等を抑制することができる。
なお、本実施形態では、保護基板30及び流路形成基板10として説明したが、特にこれに限定されず、1枚のウェハーに保護基板30を複数一体的に形成すると共に、1枚のウェハーに流路形成基板10を複数一体的に形成し、これらを接合した後で、図1に示すチップサイズに分割するようにしてもよい。このような分割は、例えば、図8(c)に示す圧力発生室12等を形成した後に行うようにすれば、同時に複数の流路形成基板10及び保護基板30を形成することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、傾斜面配線333によって、ピッチ変換、すなわち、第1接続配線331の第1のピッチd1と第2接続配線332の第2のピッチd2との変換を行っているため、傾斜面配線333は、第1の方向X及び第2の方向Yに対して傾斜して設けられた部分、つまり傾斜部333bを有する。このため、第1の方向Xで隣り合う傾斜面配線333の間隔、特に傾斜部333bの間隔は、第1接続配線331の間隔よりも狭くなる。したがって、傾斜面配線333、特に傾斜部333bの幅w2を広くし過ぎると、隣り合う接続配線33の間隔が狭くなり、隣り合う接続配線33の短絡やマイグレーションが発生する虞がある。また、傾斜部333bの幅w2を広くすると共に、傾斜部333bの間隔を広くすると、第1側壁部321を第1の方向Xに広くしなくてはならず、部品の大型化を招く虞がある。したがって、例えば、図10に示すように、傾斜面配線333のうち、傾斜面配線直線部333aのみを幅w2で形成し、傾斜部333bを第1接続配線直線部331a及び第2接続配線332の幅w1と同じ幅w1で形成すれば、第1の方向Xで隣り合う傾斜部333bの間隔が狭くなることによる短絡等の不具合を抑制することができる。もちろん、傾斜部333bは、第1接続配線直線部331a及び第2接続配線332の幅w1よりも広い幅、且つ傾斜面配線直線部333aの幅w2よりも狭い幅で形成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、第1側壁部321上において、傾斜面配線333に傾斜部333bを設けることで、ピッチ変換を行うようにしたが、特にこれに限定されず、ピッチ変換を行わないようにしてもよい。また、第1接続配線331によってピッチ変換を行うようにしてもよい。このような構成を図11に示す。なお、図11は、本発明の他の実施形態に係る接続配線を示す平面図である。
図11に示すように、接続配線33は、第1接続配線331、第2接続配線332及び傾斜面配線333を具備する。
傾斜面配線333は、幅w2を有する傾斜面配線直線部333aのみで構成されている。
また、第1接続配線331は、第1接続配線直線部331aと、テーパー部331bと、傾斜部331cと、延設部331dと、を具備する。
そして、第1接続配線331は、傾斜部331cを第2の方向Yに対して角度θbだけ傾斜して設けることで、第2接続配線332の第1のピッチd1を第2のピッチd2にピッチ変換している。
このように、接続配線33のピッチ変換を行う傾斜部331cを第1主面301上に設けることで、傾斜面配線333を傾斜面配線直線部333aのみで構成することができる。したがって、傾斜面配線333の幅w2を第1接続配線331及び第2接続配線332の幅w1よりも広くしても、隣り合う傾斜面配線333同士が短絡するのを抑制することができる。また、幅が比較的狭い第1接続配線331に傾斜部331cを設けることで、隣り合う傾斜部331cの間隔が著しく狭くなるのを抑制することができる。
また、例えば、上述した実施形態1では、保護基板30に貫通孔32を設け、貫通孔32内に斜面である第1側壁部321を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、1つの流路形成基板10に対して、2つの保護基板30を離して設け、2つの保護基板30の相対向する端面を斜面としてもよい。
さらに、上述した実施形態1では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッド1は、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図12は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図12に示すインクジェット式記録装置Iにおいて、インクジェット式記録ヘッド1は、液体貯留手段であるインクカートリッジ2が着脱可能に設けられ、インクジェット式記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、インクジェット式記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
なお、上述したインクジェット式記録装置Iでは、インクジェット式記録ヘッド1がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッド1が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるインクカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体4に固定して、貯留手段とインクジェット式記録ヘッド1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
また、本発明は、広く配線実装構造及びその製造方法全般を対象としたものであり、液体噴射ヘッド以外の他のデバイスに適用することができる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 1 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 10 流路形成基板(第2基体)、 101 第3主面、 15 連通板、 20 ノズルプレート、 20a 液体噴射面、 21 ノズル開口、 30 保護基板(第1基体)、 301 第1主面、 302 第2主面、 31 保持部、 32 貫通孔、 321 第1側壁部(斜面)、322 第2側壁部、 33 接続配線、 331 第1接続配線、 332 第2接続配線(第2配線端子;配線端子)、 333 傾斜面配線、 333a 直線部、 333b傾斜部、 334 第1配線端子、 40 ケース部材、 45 コンプライアンス基板、 50 振動板、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 91 接続端子、 91A 接続端子列、 100 マニホールド、 200 駆動回路(半導体素子)、 201 端子、 211 接続部、 300 圧電アクチュエーター、 t1、t2 厚さ、 w1、w2 幅、 θa、θb 角度
Claims (6)
- 第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と前記第2主面との間に形成された斜面と、を有する第1基体と、
前記第1基体の前記第2主面と接合される第3主面と、前記第3主面上に形成された接続端子と、を有する第2基体と、
前記第1基体の前記第1主面上と、前記第1基体の前記斜面上と、前記第3主面の前記接続端子上と、に連続して形成された接続配線と、
を備え、
前記接続配線の前記傾斜面上に形成された傾斜面配線は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも厚さが薄く形成されていると共に、
前記傾斜面配線は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも広い幅で形成されている
ことを特徴とする配線実装構造。 - 前記第1基体がシリコン単結晶基板からなり、
前記斜面が、前記第2主面に対して35.3度で形成されており、
前記傾斜面配線の幅は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分の幅に対して、1.2倍以上で、
前記傾斜面配線の幅を広くした場合の当該傾斜面配線の断面積と、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分の断面積との差が、前記傾斜面配線と前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分とが同じ幅で形成された場合の両者の断面積の差よりも小さくなる幅を有することを特徴とする請求項1記載の配線実装構造。 - 前記第1基体がシリコン単結晶基板からなり、
前記斜面が、前記第2主面に対して54.7度で形成されており、
前記傾斜面配線の幅は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分の幅に対して、1.7倍以上で、
前記傾斜面配線の幅を広くした場合の当該傾斜面配線の断面積と、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分の断面積との差が、前記傾斜面配線と前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分とが同じ幅で形成された場合の両者の断面積の差よりも小さくなる幅を有することを特徴とする請求項1記載の配線実装構造。 - 第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と前記第2主面との間に形成された斜面と、を有する第1基体と、
前記第1基体の前記第2主面と接合される第3主面と、前記第3主面上に形成された接続端子と、を有する第2基体と、
前記第1基体の前記第1主面上と、前記第1基体の前記斜面上と、前記第3主面の前記接続端子上と、に連続して形成された接続配線と、
を備える配線実装構造の製造方法であって、
前記第1基体の前記第1主面上、前記第1基体の前記斜面上及び前記第3主面の前記接続端子上に亘って連続した前記接続配線を気相法によって形成すると共に、前記接続配線をパターニングして、前記接続配線の前記傾斜面上に形成された傾斜面配線を、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも広い幅で形成する
ことを特徴とする配線実装構造の製造方法。 - 第1主面と、該第1主面とは反対側の裏面とされる第2主面と、前記第1主面と前記第2主面との間に形成された斜面と、を有する第1基体と、
前記第1基体の前記第2主面と接合される第3主面と、液体を噴射するノズル開口に連通する流路と、該流路に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、前記第3主面上に形成されて前記圧力発生手段に電気的に接続された接続端子と、を有する第2基体と、
前記第1基体の前記第1主面上と、前記第1基体の前記斜面上と、前記第3主面の前記接続端子上と、に連続して形成された接続配線と、
を備え、
前記接続配線の前記傾斜面上に形成された傾斜面配線は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも厚みが薄く形成されていると共に、
前記傾斜面配線は、前記接続配線の前記第1主面上に形成された部分よりも広い幅で形成されている
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 請求項5記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
Priority Applications (1)
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JP2014102060A JP2015217571A (ja) | 2014-05-16 | 2014-05-16 | 配線実装構造及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 |
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JP2014102060A JP2015217571A (ja) | 2014-05-16 | 2014-05-16 | 配線実装構造及びその製造方法、並びに液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107867075A (zh) * | 2016-09-23 | 2018-04-03 | 东芝泰格有限公司 | 喷墨头的制造方法、喷墨头以及喷墨记录装置 |
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2014
- 2014-05-16 JP JP2014102060A patent/JP2015217571A/ja active Pending
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