JP4608877B2 - レーザ切断性に優れた厚鋼板とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、造船、土木、建築、橋梁、建設機械、鋼管等の溶接構造物として好適な厚鋼板及びその製造方法に関し、特にレーザ切断を施される使途に好適な厚鋼板及びその製造方法に関する。
近年、厚鋼板が使用される分野において高能率の施工性が要求されており、ガス切断やプラズマ切断に比べて切断面の形状や自動化への対応という点から、レーザ装置出力の増大に伴ってレーザ切断の適用が盛んに進められている。しかしながら、厚鋼板のレーザ切断性においては、切断時の安定性や厚肉材への適用限界において十分であるとは言えないのが現状である。そこで、ハード面ではレーザ切断機の高出力化が進められている。一方で、鋼板表面の高機能化によって切断性を向上させる試みがなされてきた。
例えば、特許文献1には、鋼板表層のスケールがスケール厚み10μm以下でFeの組成比が70%以上となるように、冷却時間と総圧延時間の比率を制御する方法が開示されている。この方法では、強固な薄スケールによってスケールの密着性を向上させると、塗装むらの防止や加工時の剥離等が防げるために効果的である。しかし、レーザ切断性においては、レーザの先行部で熱応力における部分的なスケールの割れや剥離がおきるため、切断安定性が十分でない問題がある。特に、厚肉材ではその傾向が顕著になる。
特許文献2には、Si、MnおよびCu、Crを適量添加することによって酸化発熱反応の制御と溶鋼の粘性制御を行い、さらには圧延および冷却条件にて表面の光沢を抑えることでレーザ切断性を良好にする方法が開示されている。しかし、この方法の場合、高価な合金成分の添加が必要であり、圧延条件の制約からも経済性が悪い問題がある。
特許文献3には、地鉄とスケール界面層において合金富化層の厚みを1μm以上とし、界面の粗さの制御によって耐剥離性に優れたスケール層の形成を行う厚鋼板について開示されている。しかし、この場合、特許文献2と同様に経済性に劣る問題がある。
特許文献4には、スケール層厚さ、スケール層と地鉄界面の剥離率、及びスケール層内の空孔面積を規定した厚鋼板について開示されている。しかし、この場合、レーザ切断時の熱応力によるスケールの剥離性が不十分であり、安定したレーザ切断性が得られない問題があった。
特開平5−195055号公報 特開平9−20962号公報 特開平11−343541号公報 特開2002−332540号
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、鋼板表面のスケール厚み、組成及び地鉄−スケール界面の構造を最適化することにより、レーザ切断性に優れた厚鋼板とその製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係るレーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法は、
C :0.01〜0.20質量%、
Si:0.80質量%以下、
Mn:0.4〜2.5質量%、
P :0.03質量%以下、
S :0.01質量%以下、
Al:0.15質量%以下
を含有し残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼素材を950℃以上に加熱した後、熱間圧延を施す工程と、空冷あるいは加速冷却によって鋼板全体を600℃以下まで冷却した後、300秒以内に3℃/s以上の昇温速度で加熱して鋼板表面層を650℃以上850℃以下の温度域に加熱した後、放冷する工程とを具備することを特徴とする。
(2)また、本発明に係るレーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法は、上記(1)において、前記C,Si,Mn,P,S,Alの他、Ti:0.005〜0.20質量%を含有し、かつSi:0.20質量%以上、Si+Al+Ti≧0.3質量%を満足する、残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼素材を処理することを特徴とする。
(3)更に、本発明に係るレーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法は、上記(1)記載の各元素の他、
Ti:0.005〜0.20質量%を含有し、
さらに、選択元素として、
Cu:0.01〜2.0質量%、
Ni:0.01〜4.0質量%、
Cr:0.01〜2.0質量%、
Mo:0.01〜2.0質量%、
Nb:0.003〜0.1質量%、
V :0.003〜0.5質量%、
B :0.0005〜0.004質量%、
Ca:0.0001〜0.006質量%、
Mg:0.0001〜0.006質量%、
REM:0.0001〜0.02質量%
の1種または2種以上をさらに含有することを特徴とする。
(4)更には、本発明に係るレーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法は、上記(2)記載の各元素の他、選択元素として、
Cu:0.01〜2.0質量%、
Ni:0.01〜4.0質量%、
Cr:0.01〜2.0質量%、
Mo:0.01〜2.0質量%、
Nb:0.003〜0.1質量%、
V :0.003〜0.5質量%、
B :0.0005〜0.004質量%、
Ca:0.0001〜0.006質量%、
Mg:0.0001〜0.006質量%、
REM:0.0001〜0.02質量%
の1種または2種以上をさらに含有することを特徴とする。
(5)更に、本発明に係るレーザ切断性に優れた厚鋼板は、上記(1)、(2)、(4)のいずれかの成分を有するとともに、鋼板表面に10μm以上のスケール層を有し、さらにスケール界面から地鉄中に1μm以上の選択酸化層を有することを特徴とする。
本発明によれば、鋼板表面のスケール厚み、組成及び地鉄−スケール界面の構造を最適化することにより、レーザ切断性に優れた厚鋼板とその製造方法を提供できる。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明は、レーザ切断性を良好にするために、表面スケール厚み、組成および地鉄−スケール界面を最適化するものである。これらの最適化は、これまで検討されてきた薄く強固なスケールを鋼板表面に形成する技術とは異なる。本発明者らは、厚くやわらかいスケールを密着性よく形成させることが最もレーザ切断性にとって効果的であることを見出した。即ち、厚肉材の切断性には鋼板表面のレーザ吸収性が最も重要であり、金属表面よりも酸化物の方がレーザ吸収性が高いことを勘案すると、厚いスケール層が効果的である。
また、これまでの開示技術では、スケールの強度を高めるためにスケール組成をFeOからFeやFeへ変態させていた。しかし、スケール強度をいくら強くしても熱応力に耐えうるほどの強度は得られないため、十分な効果が現れなかった。そこで、本発明者らは、むしろスケール強度を低下させて変形に強くするためにFeOの比率を高めることを行い、厚いスケールでも熱応力での割れが画期的に抑制できることを明らかにした。
鋼板表層に上記のスケール層を形成させるためには、鋼素材を950℃以上に加熱後、熱間圧延を施し、空冷あるいは加速冷却によって鋼板全体を600℃以下まで冷却した後300秒以内に3℃/s以上の昇温速度で加熱して鋼板表面層を650℃以上850℃以下の温度域に加熱後放冷することによって達成できる。
ここで、600℃以下への冷却は、鋼板の強度を確保するためにオーステナイトからフェライトやベイナイト、マルテンサイトヘの変態をある程度完了させるために必要である。また、その後の鋼板表面の加熱では、FeOがFeやFeへ変態することを抑制させる狙いがある。そのため、冷却後の滞留時間や加熱速度が重要となることからそれぞれ制限が必要である。また地鉄−スケール界面では、再加熱の効果で酸化反応が地鉄側に広がり、スケールと地鉄の密着性を向上させることも新たに知見した。
なお、滞留時間を上述したように300秒以内にするのは、滞留時間が300秒を越えると、FeOがFeやFeへ変態し、所定のFeO比率が得られないからである。ここで、スケール層中のFeOの望ましい比率は、30%以上である。また、昇温速度を3℃/s以上とするのは、昇温速度が3℃/s未満では表層加熱した熱量が母材側へ熱伝導により移動するので、母材強度を低下させる恐れがあるからである。更に、上記のように、650℃以上850℃以下の温度域に加熱するのは、地鉄−スケール界面の密着性およびスケール厚みには650℃以上が必要であり、850℃を超えると、上記と同様、母材強度に影響を与えるからである。
上述したことが、基本的なレーザ切断性向上のための基本プロセスである。本発明者らは、この発明に加えて、より地鉄とスケールの密着性を向上させるための方法を鋼板成分と上記プロセスとの組合せによって新しく見出した。即ち、Si量を0.2質量%以上(0.80質量%以下)添加し、Siの持つ選択酸化能をフルに活用することでスケールと地鉄界面での密着性を格段に向上できることがわかった。また、同時に酸化力が強く選択酸化を促進可能であるAl、Ti量についてもSiとのトータルで0.30質量%以上添加することがより効果的であることを見出した。
従来、Siの選択酸化性を抑制し、切断時のドロスの粘性が高まるのを懸念してSi量の添加を抑えるのが一般的であった。これに対し、本発明では、Si添加によって高温時にスケール−地鉄界面で選択酸化によるスケールのアンカー効果が見られ−密着性が格段に向上していることを発見し、さらには再加熱プロセスによるそのアンカー効果をより増強できることを見出した。
上記(5)に記載されているように、本発明に係るレーザ切断性に優れた厚鋼板は、上記(1)、(2)、(4)のいずれかの成分を有するとともに、鋼板表面に10μm以上のスケール層を有し、さらにスケール界面から地鉄中に1μm以上の選択酸化層を有することを特徴とする。ここで、スケール層の厚さを10μm以上としたのはレーザ吸収性が高まるからであり、選択酸化層を1μm以上としたのは密着強度が上がるからである。なお、スケール層の厚さ、選択酸化層の厚さともに鋼の成分と再加熱温度で決まる。
また、本発明者らは、MnやAl、Tiの同時添加がこれまで切断時の湯流れ性低下の原因と考えられるSiOの構造に見られるネットワーク構造を分断すること、及び生成するスラグがSi量増加により酸性化することでむしろ低粘性化するために切断性に良好な湯流れ性をもつことも同時に見出した。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、要旨は[課題を解決するための手段]の欄で記載した(1)〜(4)の通りである。
次に、各組成の限定理由について説明する。
C:0.01〜0.20質量%
Cは鋼板の強度を確保するため、少なくとも0、01質量%は必要である。ここで、Cを0.20質量%を越えて添加すると、著しく溶接性を低下させる。
Si:0.80質量%以下
Siは本発明にとって重要な元素である。Siを0.80質量%を越えて添加すると、母材の靭性を阻害する。一方、Siを0.20質量%以上添加すると、地鉄−スケール界面の選択酸化を促進し、さらに密着性のよいスケールの性状が得られる。よって、Si量は0.80質量%以下、好ましくは0.20〜0.80質量%である。
Mn:0.4〜2.0質量%
Mnは、Cと同様に鋼板の強度を確保するために必要である。しかし、Mnを過剰に添加すると溶接性を損なう問題があるため、添加量を0.4〜2.0質量%の範囲に限定した。
P:0.03質量%以下、S:0.01質量%以下
P,Sは、夫々不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であり、鋼の靭性を劣化させる。従って、できるだけ低減することが好ましい。特に、P,Sの添加量が所定量を越えると、溶接熱影響部の靭性が劣化する。
Al:0.15質量%以下
Alは、Si,Tiとともに本発明における重要な構成元素である。従って、所要の添加範囲が必要であるが、0.15質量%を越えて添加すると鋼板の靭性を著しく低下させる。
Ti:0.005〜0.20質量%
Tiは選択元素である。また、Tiは、上記Al、Siとともに本発明の重要な構成元素であり、母材の靭性確保や溶接熱影響部での靭性確保の観点から所定の範囲が良好である。しかし、Tiは選択酸化性の点からは必須ではないものの、
Si+Al+Ti≧0.3質量%
を満足することが優れたアンカー効果を持ったスケール生成に寄与する。
Cu:0.01〜2.0質量%
Cuは、強度を増加させるための元素で0、01質量%以上でその効果を発揮する。しかし、Cuは、2.0質量%を越えて添加すると,熱間脆性により鋼板表面の性状を劣化する。
Ni:0.01〜4.0質量%
Niは、母材の強度を増加させつつ靭性も向上させることが可能である。また、Niは、0.01質量%以上で効果を発揮し、4.0質量%以上では効果が飽和し経済的に不利である。
Cr:0.01〜2.0質量%、Mo:0.01〜2.0質量%
Cr,Moは、いずれも強度を増加するのに有効である。また、Cr,Moは、いずれも、0.01質量%以上でその効果を発揮し、2.0質量%を越えて添加すると著しく靭性を劣化させる。
Nb:0.003〜0.1質量%、V:0.003〜0.5質量%
Nb,Vは母材の強度と靭性を向上させる元素であり、いずれも0.003質量%以上の添加で効果を発揮する。また、Nbは0.1質量%を越えると、Vは0.5質量%を越えると、かえって靭性の低下を招くおそれがある。
B:0.0005〜0.004質量%
Bは、焼入れ性の向上によって強度を増加させることができる。この効果は、0.0005%質量以上で顕著になり、0.004質量%を越えて添加しても効果は飽和する。
Ca:0.0001〜0.006%、Mg:0.0001〜0.006%、REM:0.0001〜0.02%
Ca,Mg,REMは、夫々鋼中のSを固定して鋼板の靭性を向上させる働きがあり、0.0001質量%以上の添加で効果がある。しかし、Caは0.006質量%、Mgは0.006質量%、REMは0.02質量%を越えて添加すると、鋼中の介在物量が増加し靭性をかえって劣化させる。
(実施例)
以下、実施例について本発明を説明する。
図1は、本発明の製造方法を実施するための製造ラインの一例を示す概略図である。図1に示すように、圧延ライン1には、上流から下流側に向かって熱間圧延機3、加速冷却装置4、インライン型誘導加熱装置5、ホットレベラー6が順次配置されている。インライン型誘導加熱装置5あるいは他の熱処理装置を、圧延設備である熱間圧延機3及びそれに引き続く冷却設備である加速冷却装置4と同一ライン上に設置することによって、圧延、冷却終了後迅速に再加熱処理が行えるので、圧延して加速冷却した後の鋼板2を、直ちに650℃以上に加熱することができる。
次に、上記製造ラインを用いて鋼板を製造する方法を具体的に説明する。
まず、下記表1に示す組成の溶鋼(鋼No.1〜25)を転炉で溶製しRH脱ガス処理を施した後、連続鋳造法で鋼素材(215mmt厚スラブ)とした。次に、その鋼を1150℃に再加熱し、950℃以上の温度で再結晶域圧延を60%行った。つづいて、900℃以下の温度で40%の未再結晶域圧延を仕上げ温度850℃で行い、空冷および水冷にて300〜600℃の温度域へ冷却した。ひきつづき、0s〜400sの保持を行い、所定の加熱温度まで0.5〜20℃/sで昇温した。更に、その後放冷して板厚20mmtの鋼板を作製した。
評価は、それぞれの組成の鋼板でのスケール厚み、スケール組成および地鉄−スケール界面での選択酸化深さの測定を行った。また、スケール性状を評価したものについて、3.5kWのCOレーザ切断機を用いて切断試験を行った。この切断試験では、断面の形状及びドロス付着の有無によって切断性を評価した。下記表2は、本発明に係る鋼No.1,2,5,6,9〜13,16〜21及び比較例に係る鋼No.3,4,7,8,14,15,22〜25における冷却方法、冷却停止温度、滞留時間、加熱速度、加熱温度、スケール厚み、FeO比率、選択酸化層の厚み及び切断性を表示したものである。
図2は、鋼板の断面を模式的に示すもので、符号Tは選択酸化層の厚み、符号Tはスケールの厚みを示す。
Figure 0004608877
Figure 0004608877
表2より、冷却後の滞留時間が300秒以内、加熱速度が3℃/s以上、加熱温度が650〜850℃の範囲である本発明鋼では、鋼板表面に10μm以上の厚みでFeO比率が30%以上のスケールが形成され、良好な切断性を有することが確認された。特に、Si+Al+Ti≧0.3%を満足する鋼No.1,6,9,10,11,16〜21は、選択酸化層の厚みが1μm以上であり、ドロスの付着もなく特に切断性に優れることが明らかとなった。
これに対し、比較例に係る鋼No3,4,7,8,14,15,22〜25の場合、スケール厚み、FeO比率および選択酸化層の厚みの少なくともいずれか1つにおいて十分ではない。即ち、切断性において切断が途中停止し、ドロス付着量が大であり、本発明と比べて良好な切断性が得られないことが明らかになった。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形することも可能である。
本発明の製造方法を実施するための製造ラインの一例を示す概略図。 鋼板の断面を模式的に示す図。
符号の説明
1…圧延ライン、 2…鋼板、 3…熱間圧延機、
4…加速冷却装置、 5…インライン型誘導加熱装置、 6…ホットレベラー。

Claims (5)

  1. C :0.01〜0.20質量%、
    Si:0.80質量%以下、
    Mn:0.4〜2.5質量%、
    P :0.03質量%以下、
    S :0.01質量%以下、
    Al:0.15質量%以下
    を含有し残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼素材を950℃以上に加熱した後、熱間圧延を施す工程と、空冷あるいは加速冷却によって鋼板全体を600℃以下まで冷却した後、300秒以内に3℃/s以上の昇温速度で加熱して鋼板表面層を650℃以上850℃以下の温度域に加熱した後、放冷する工程とを具備することを特徴とするレーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法。
  2. 前記C,Si,Mn,P,S,Alの他、Ti:0.005〜0.20質量%を含有し、かつSi:0.20質量%以上、Si+Al+Ti≧0.3質量%を満足する、残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼素材を処理することを特徴とする請求項1記載のレーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法。
  3. 請求項1記載の各元素の他、
    Ti:0.005〜0.20質量%を含有し、
    さらに、選択元素として、
    Cu:0.01〜2.0質量%、
    Ni:0.01〜4.0質量%、
    Cr:0.01〜2.0質量%、
    Mo:0.01〜2.0質量%、
    Nb:0.003〜0.1質量%、
    V :0.003〜0.5質量%、
    B :0.0005〜0.004質量%、
    Ca:0.0001〜0.006質量%、
    Mg:0.0001〜0.006質量%、
    REM:0.0001〜0.02質量%
    の1種または2種以上をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法。
  4. 請求項2記載の各元素の他、選択元素として、
    Cu:0.01〜2.0質量%、
    Ni:0.01〜4.0質量%、
    Cr:0.01〜2.0質量%、
    Mo:0.01〜2.0質量%、
    Nb:0.003〜0.1質量%、
    V :0.003〜0.5質量%、
    B :0.0005〜0.004質量%、
    Ca:0.0001〜0.006質量%、
    Mg:0.0001〜0.006質量%、
    REM:0.0001〜0.02質量%
    の1種または2種以上をさらに含有することを特徴とする請求項2に記載のレーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法。
  5. 請求項1、2、4のいずれかの成分を有するとともに、鋼板表面に10μm以上のスケール層を有し、さらにスケール界面から地鉄中に1μm以上の選択酸化層を有することを特徴とするレーザ切断性に優れた厚鋼板。
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