JP4608040B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、半導体装置及びその製造に関し、特に、半導体レーザ装置などの発光素子に関するものである。そして、本発明は、とりわけ、垂直空洞面発光レーザ(VCSEL)装置に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
VCSEL装置等の半導体レーザ装置は、電流を流すと単色のコヒーレント光を発生する。基本的に、VCSELは、2つの反射層の間に挟まれた発光材料の層から構成される。
【0003】
熱放散は、VCSELの設計者が対処しなければならない難題の1つである。発生する熱の量は、VCSELの抵抗、及び、VCSELを流れる電流の量に関連している。抵抗は、電流が直列層を流れるので、一般に、「直列抵抗」と呼ばれる。VCSELは、できるだけ多くの電流を通すことによって、レーザ光の出力強度を最大にできることが望ましいが、加熱により通電量が制限される。
【0004】
従来のアプローチを利用すると、VCSEL構造の熱放散効率が低下した。例えば、図1に関連して後述する、Kish,Jr.他に対する米国特許第5,724,376号の明細書には、活性層に近接したヒート・シンクを用いる構造の解説がある。
【0005】
反射構造を構成する層の抵抗は、ドーピングによって小さくすることが可能であることも分かっている。これによって、所定の量の加熱に関して、より多くの電流を流すことが可能になるので、光出力強度が増大する。例えば、K.L.Lear他による「Low Threshold Voltage Vertical Cavity Surface−Emitting Laser」,Electronics Letters,Vol.29,No.7,(April1,1993),pp584−6を参照されたい。
【0006】
また、P.Zhou他による「Low Series ResistanceHigh−Efficiency GaAs/AlGaAs Vertical−Cavity Surface−Emitting Lasers with Continuously Graded Mirrors Grown by MOCVD」,IEEE Photonics Technology Letters,Vol.3,No.7(July 1991)には、反射層間の傾斜インターフェイスによって直流抵抗を小さくする技法が解説されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、通電能力をいっそう向上させ、同時に、抵抗を制限して、良好な製造性をもたらす新規なVCSEL構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、直列抵抗が小さく、製造が容易な半導体レーザ装置が得られる。
【0009】
こうした半導体レーザ装置には、活性層と、活性層の両側に配置された第1と第2の反射構造が含まれている。第1と第2の反射構造は、それぞれ、分布ブラッグ反射装置(DBR)であり、各DBRには、それぞれ、(i)第1の屈折率を備えた第1の層と、(ii)第2の屈折率を備えた第2の層が含まれている。
【0010】
2つのDBRの一方にはpタイプ、もう一方には、nタイプのドーピングが施される。各DBR毎に、ドーピング・タイプは、一貫しているが、所定のDBRの異なる層には、異なるドーパントが用いられる。
【0011】
望ましい実施例の場合、反射構造は、AlGaAsから造られたDBRであるが、層の屈折率を変えるため、Al含有量は変更される。pタイプDBRの2つの層には、それぞれ、低屈折率層及び高屈折率層が得られるようにマグネシウムと炭素によるドーピングを施すのが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、有機金属気相エピタキシ(OMVPE)によって、半導体VCSEL用のpタイプDBRを作製するために開発された協調ドーピング・プロセスが得られる。この協調ドーピング・プロセスを利用することによって、これらの装置で、低直列抵抗及び低動作電圧を実現し、良好な製造性を得られる。
【0013】
図1には、全体が10で表示された従来のVCSELの一例が示されている。図1のVCSELについては、後述するKish,Jr他に対する米国特許第5,724,376号の明細書に詳細な記載がある。
【0014】
VCSEL10などの半導体レーザでは、通電により発光する材料の層11が、活性材料として利用される。当該技術者には、この発光特性を備えた各種材料が知られている。
【0015】
対向する反射表面は、活性層の上方及び下方に製作される。上方反射構造13及び下方反射構造15が示されている。活性層11は、反射構造13、15の間に位置する。反射構造13及び15は、一般に、屈折率の異なる材料の層を順次堆積させることによって得られる。こうした構造は、分布ブラッグ反射装置(DBR)と呼ばれる。DBR間の間隙(活性層11によって占められる)は、ファブリ・ペロー空洞と呼ばれる。上記構造は、基板17上に形成される。
【0016】
VCSEL設計において、2つの反射構造13、15に互いに逆極性のドーピングを施すのが一般的である。すなわち、反射構造の一方には、nタイプのドーピングが施され、もう一方には、pタイプのドーピングが施される。従って、VCSELは、pn接合ダイオードに匹敵する特性を備えることが可能である。VCSELを用いた回路は、VCSELの2つの端子間に順バイアス電圧を印加してVCSELを駆動し、発光させる。
【0017】
半導体材料層の屈折率を設定する既知の方法がある。例えば、アルミニウム・ガリウム・砒素(AlGaAs)層を形成する場合、アルミニウム含有量を変えることが可能でアルミニウムの含有量が増すほど、屈折率は低下する。
【0018】
一般的なやり方に従って、nタイプまたはpタイプになるように、層にドーピングを施すことが可能である。例えば、炭素(C)またはマグネシウム(Mg)ドーパントを利用して、AlGaAsをpタイプにすることが可能である。
【0019】
上述の半導体構造に電流を供給して、活性層11を活性化するため、該構造の両側に電気接点19、21が設けられる。上部接点19は、レーザ光がVCSEL装置10から出射するための間隙が得られるように構成されている。図1に概略が示されている、可能性のある構成の1つでは、上部接点19には、レーザ光が通過する開口が設けられている。図1には、上昇して、上部接点19の開口を通るレーザ光が示されている。
【0020】
VCSEL10などのVCSEL装置は、接点19と21の間に特性抵抗を備えている。電流がVCSEL10を流れると、熱が発生する。熱は、ハンダ・ダイ・アタッチで取り付けられたヒート・シンク23によって放散される。
【0021】
図2は、本発明によるVCSEL装置の一部に関する概略図である。図2に示す構造は、図1の構造11、13、及び、15に対応する。図1の残りの部分には、本発明にとってあまり重要ではない構成要素が含まれている。従って、これらの補助的要素は、図2から省かれている。
【0022】
図1の活性層11と同様の活性層25は、2つの反射構造27及び29の間にVCSEL空洞を形成する。反射構造27及び29は、それぞれ、pタイプDBR及びnタイプDBRとして示されている。
【0023】
DBR27及び29には、屈折率の異なる2つの材料の交互層が含まれている。上述のように、材料がAlGaAsの場合、低Al組成のAlGaAs層は、高屈折率材料の働きをし、高Al組成のAlGaAs層は、低屈折率材料の働きをする。場合により、層間に不図示の傾斜インターフェイスを用いることも可能である。
【0024】
DBR内の1対の層は、単位下部構造とみなすことができる。そして、該下部構造を必要数用いてDBRを構成することが可能である。図2において、pタイプDBR27には、低屈折率層33及び高屈折率層35を含む、単位下部構造31が含まれている。
【0025】
DBR毎に1つのこうした単位下部構造は、理論的には最少であるが、実際には、DBRには、2つ以上の単位下部構造が含まれる。図示のように、単位下部構造をN1回繰り返すことによって、pタイプDBR27全体が形成される。同様に、nタイプDBR29には、N2回繰り返された単位下部構造37が含まれている。N1及びN2は、単位下部構造の総数を表す整数である。望ましい実施例の場合、N1及びN2は、約50にすることが可能である。
【0026】
全ての層を順次通過するポンプ電流は、構造の全抵抗に関連した熱を発生する。本発明によれば、全抵抗を小さくするため、層及びインターフェイスに十分なドーピングが施される。それによって、好都合なことには、DBR27及び29の両端間における電圧降下、及び、電流によって発生する熱が減少する。pタイプDBRは、nタイプDBRよりも抵抗が大きくなりがちである。従って、本発明は、とりわけ、pタイプDBRに適用するのに有利である。
【0027】
本発明によれば、「協調ドーピング」において、DBRまたはDBR単位下部構造の2つの層に異なるドーパントが用いられる。
【0028】
図2の構造には、Al含有量を変えることによって屈折率が変更される、望ましい材料AlGaAsから造られたDBRが含まれている。pタイプのAlGaAsによるDBRにおいて一般に用いられるドーパントのうちの2つは、MgとCである。pタイプDBR27の場合、Cは、層33のようなAl含有量の多いAlGaAs層のドーパントとして利用され、Mgは、層35のようなAl含有量の少ないAlGaAsに利用される。
【0029】
ちなみに、本発明の他の望ましい実施例の場合、Al含有量の多いAlGaAs層(例えば、層33)に、CとMgの組み合わせによるドーピング、並びに、Cだけのドーピングを施すことが可能である点に留意されたい。
【0030】
Mgは、AlGaAs材料のアルミニウム含有量に関係なくドーパントとして利用される。OMVPEによるMgドーピングは、既知のMgドーパント源を用いて実施される。
【0031】
しかし、Al組成の高いAlGaAsとインターフェイス層の場合、Mgには、活性化されるドーパント・イオンの可能性のある最高の濃度(すなわち、実現可能なキャリヤ濃度)が、あいにく、1018/cm3という低い値に制限される欠点がある。結果として、MgをドープしたpタイプDBRを利用して成長したVCSELは、直列抵抗が高くなるので、通常、動作電圧が高くなる。
【0032】
一方、炭素は、極めて高いレベルで、AlGaAs層に取り入れることが可能である。しかし、炭素をドーパントにしたOMVPEガスは、不都合な腐食性を備える傾向がある。周囲炭素ドーパント源ガスからドーピングを行うステップを含む製作プロセスの場合、炭素ドーパント源ガスによって、炭素をドープしたエピタキシャル層が堆積させられるAlGaAs層に対してバック・エッチが生じる。
【0033】
CBr4ドーパント・ガスが、Al含有量の少ないAlGaAsに用いられる場合、バック・エッチは、通常の成長速度の30%を超える速度で生じる。しかし、バック・エッチ速度は、AlAsのとって取るに足りないものである。AlとGaの両方を含む中間調合物の場合、バック・エッチ速度も中間である。さらに、バック・エッチ速度は、温度と、ウェーハを横切る気流パターンの変動に影響されやすい。
【0034】
結果として、CドープしたpタイプのDBRのウェーハ全域にわたる厚さの分布は、均一にならない傾向がある。対照的に、nタイプDBR構造の製作では、バック・エッチを生じる物質は用いられない。従って、nタイプDBRの製作は制御が容易であるが、pタイプDBRの製作には、DBRの厚さの不整合を生じる、均一性の問題がある。
【0035】
nタイプとpタイプのDBRが両方とも必要な従来のVCSELの場合、それらの間における厚さの不整合が、ウェーハ全域にわたる装置の性能の均一性を劣化させることになる。
【0036】
しかし、本発明によれば、アルミニウムの含有量が多く、従って、バック・エッチ及び結果生じる均一性の問題の影響を受けにくい材料の層だけに炭素のドーピングを利用することによって、より優れた均一性が得られる。炭素のドーピングは、Alの含有量が少なく、屈折率の高いAlGaAs層よりもAlの含有量が多く、屈折率の低いAlGaAs層に適している。
【0037】
よりバック・エッチの影響を受けやすい低Al層の場合、Mgドーピングは高Al材料に対する1cm3当たり1×1018という制限を受けない。こうして、バック・エッチの問題を生じることなく、両方の層において3×1018cm-3を超える高ドーピング濃度を容易に実現することが可能である。従って、Al含有量の少ない層のMgドーピングによって、バック・エッチ及び結果生じる不均一性を伴うことなく、構造全体に関して小さいことが望ましい抵抗と、及び、良好な製造性が得られる。
【0038】
本発明の望ましい実施例の1つでは、高Al層のドーピングに炭素だけしか用いないが、Mg及びCの混合物でドープすることも可能である。Alの含有量が多いので、ドーパント・ガスの炭素含有量によって、不利になるほどの量のバック・エッチが生じることはない。
図2の実施例、及び、技術者が以上の説明から認識するであろう関連実施例は、第1のクラスの実施例とみなすことができる。
【0039】
さらに2つの追加クラスの実施例(「第2」及び「第3」のクラス)が存在する。第2のクラスには、VCSEL空洞と前述の層の間にあるか、前記層に隣接するか、あるいは、前記層の間にある比較的狭いインターフェイス層も含まれる。これらのタイプの層を区別するため、「通常の」層という用語を用いて、上述の層を表すことにする。
【0040】
インターフェイス層によって、Al含有量の多い層からAl含有量の少ない層への組成の鋭い遷移が平滑になる。好都合なことには、これによって、直列抵抗が小さくなる。
【0041】
一般に、直列抵抗を十分に低減するには、インターフェイス層にかなりのドーピングを施すことが必要になる。このインターフェイス層における協調ドーピング設計(C+Mg、または、C単独)によって、好都合なことには、この抵抗の低減が実現する。
【0042】
第3のクラスの実施例の場合、層には、Al組成が連続変化するか、または、離散的なセクションへの分割、及び/または、異なるセクションへの協調ドーピングが施される。これは、通常の層で実施可能である。インターフェイス傾斜層も、セクションに分割し、それに従って協調ドーピングを施すことが可能である。
【0043】
インターフェイス層が設けられる場合、セクション化された協調ドーピングが、とりわけ有効であることが分かった。望ましいセクション化インターフェイスは、通常の層間で連結する役目をするAlGaAsのインターフェイス層が含まれている。1つまたは複数のインターフェイス層が、そのセクションに従ってコ・ドープされる。
【0044】
セクション・協調ドーピングは、多種多様なやり方で実施可能である。例えば、インターフェイス層は、2つのセクションを備えることが可能であり、そのうちの一方だけが協調ドーピングを施される。
【0045】
高Al層と低Al層が、それぞれ、インターフェイス層を備えている場合、協調ドーピングは低Al層の後インターフェイス層には施さず、高Al層の後のインターフェイス層に施すことが可能である。さらに、この層構成の場合、2つの通常の層自体は、協調ドーピングを施しても、施さなくてもかまわない。
【0046】
図3は、半導体レーザ装置の一例のpタイプDBRを示す断面図である。図3の装置は、第2のクラスの実施例によるインターフェイス層を備えており、このインターフェイス層は、第3のクラスの実施例によるセクション化協調ドーピングの一例を示している。
【0047】
図3には、全体が41で表示されたVCSEL空洞39及びpタイプDBRが示されている。簡略化のため、2つの単位下部構造43及び45が示されているが、もっと多くの単位下部構造が存在する可能性がある。単位下部構造43及び45には、それぞれ、Al含有量の多い通常の層(それぞれ、47及び49)と、Al含有量の少ない通常の層(それぞれ、51及び53)が含まれている。
【0048】
通常の層の間及び/または通常の層とVCSEL空洞39との間のインターフェイス層が、本発明の第2と第3の実施例を例示している。個々の例については、個別に論じることにする。
【0049】
第2のクラスの実施例に従って、インターフェイス層55は、VCSEL空洞39とAl含有量の多い通常層49との間に示されている。
【0050】
第3クラスの実施例に従って、セクション57及び59からなるインターフェイス層が、Al含有量の多い通常の層49とAl含有量の少ない通常の層53の間に示されている。以下の説明において、57及び59のような層は、互いに隣接する個別インターフェイス層、または、インターフェイス層全体のセクションと呼ぶことにする。どれがどちらの呼称になるかは、文脈から明らかになるであろう。
【0051】
図示のように、インターフェイス層55、57、及び、59は、通常の層53及び49よりも薄い。上述のように、55、57、及び、59のようなインターフェイス層が相対的に薄いことは、望ましい特徴である。
【0052】
また、インターフェイス層には、その相対的Al含有量を反映した説明もついている。Al含有量の説明は、直観的に分かる意味を有している。低Al(すなわち、Al含有量が最も少ない)から、準低Al、及び、準高Alを経て、高Al(すなわち、Al含有量が最も多い)に至るものと理解されたい。
【0053】
インターフェイス層の正確なAl組成は、用途に応じて変動する可能性があるが、本発明の第2と第3のクラスの実施例の望ましい実施例では、そのAl含有量が隣接するインターフェイス層または通常の層のAl含有量との中間値である層を備えている。例えば、順次隣接層が、49(高Al)から59(準高Al)及び57(準低Al)を経て53(低Al)に及んでいる。
【0054】
全体として捉えた図3の構造には、インターフェイス層が、pタイプDBR構造全体に組み込まれる望ましいやり方が示されている。すなわち、通常の層のそれぞれが、両側にインターフェイス層を備えている。
【0055】
例えば、下部構造45について詳細に検討することにする。インターフェイス層55及び59が、高Al通常層49の両側において隣接している。インターフェイス層55及び59は、それぞれ、準高Al含有量であるため、Al含有量は、層境界を越える際、比較的緩やかに変化する。また、低Al通常層53は、両側が、インターフェイス層57及びインターフェイス層61と隣接している。インターフェイス層57及び61は、準低Al含有量であり、従って、やはり、これらの層の境界を越えても、Al含有量は急激には変化しない。また、層57から層59への境界によって、Al含有量は準低から準高に変化するだけである。
【0056】
インターフェイス層の協調ドーピングは、やはり、本発明に従って行われる。例えば、個々のインターフェイス層のAl絶対含有量に従って、準低Al含有量インターフェイス層57及び61は、Mgをドープすることが可能であり、一方、準高Al含有量インターフェイス層55及び59は、C、または、C+Mgをドープすることが可能である。
【0057】
従って、本発明によれば、直列抵抗を最小にするためのドーピングを施されたDBR構造、及び、その製造にあたりバック・エッチの問題が回避される装置という、矛盾する要求が解決される。協調ドーピングを施されたDBRを備えるVCSELは、直列抵抗が小さく、動作電圧が低く、ウェーハ全域にわたって比較的均一性に優れるものと予測される。
本発明の広汎な応用に鑑み、以下に本発明の実施態様の一端を例示して参考に供する。
【0058】
(実施態様1):
両側を備える活性層(25)と、該活性層(25)の一方の側に配置されて、(i)第1の屈折率を備え、第1のドーパントを含む第1の半導体化合物から造られた第1の層(33)、及び、(ii)第2の屈折率を備え、第2のドーパントを含む第2の半導体化合物から造られた第2の層(35)を含む反射構造(27)が含まれている半導体レーザ装置。
【0059】
(実施態様2):
第1と第2の反射構造(27、29)のそれぞれについて、
第1の層(33)が、第1のIII−V半導体化合物から造られ、
第2の層(35)が、第2のIII−V半導体化合物から造られていることを特徴とする、実施態様1に記載の半導体レーザ装置。
【0060】
(実施態様3):
第1のIII−V半導体化合物(33)が、第1のAl組成のAlGaAsであり、第2のIII−V半導体化合物(35)が、第1のAl組成より低い第2のAl組成のAlGaAsであることを特徴とする実施態様2に記載の半導体レーザ装置。
【0061】
(実施態様4):
第1と第2の反射構造(27、29)のそれぞれについて、
第1の層(33)に、(i)炭素と、(ii)炭素及びマグネシウムからなるグループからの選択したドーパントがドープされ、
第2の層(35)に、マグネシウムがドープされていることを特徴とする実施態様2に記載の半導体レーザ装置。
【0062】
(実施態様5):
第1と第2の反射構造(27、29)のそれぞれに、さらに、それぞれ、(i)第1の屈折率を有し、第1のドーパントを含む第1の半導体化合物から造られた第3の層と、(ii)第2の屈折率を有し、第2のドーパントを含む第2の半導体化合物から造られた第4の層が含まれていることを特徴とする、実施態様1に記載の半導体レーザ装置。
【0062】
(実施態様6):
さらに、第1の層と第2の層の一方に隣接したインターフェイス層(57、59)が含まれていることを特徴とする、実施態様1に記載の半導体レーザ装置。
(実施態様7):
インターフェイス層が、第1のセクション(57)と第2のセクション(59)を備えており、第1と第2のセクションの化学的構成が異なることを特徴とする、実施態様6に記載の半導体レーザ装置。
(実施態様8):
第1と第2の層(33、35)の一方が、第1と第2のセクションを備えており、第1と第2のセクションの化学的構成が異なることを特徴とする、実施態様1に記載の半導体レーザ装置。
【0063】
(実施態様9):
さらに、活性層の(25)の前記一方の側に対向する側に配置された第2の反射構造(29)が含まれ、第2の反射構造(29)に、(i)第1の屈折率を有し、第1のドーパントを含む第1の半導体化合物から造られた第1の層と、(ii)第2の屈折率を有し、第2のドーパントを含む第2の化合物から造られた第2の層が含まれることを特徴とする、実施態様2に記載の半導体レーザ装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の半導体レーザ装置の概略図である。
【図2】本発明の第1のクラスの実施例による半導体レーザ装置の概略図である。
【図3】本発明の第2、3のクラスの実施例による半導体レーザ装置の概略図である。
【符号の説明】
25 活性層
27 第1の反射構造
29 第2の反射構造
33 第1の層
35 第2の層
57 インターフェイス層
59 インターフェイス層

Claims (5)

  1. 両側を備えている活性層と、
    前記活性層の一方の側に配置されているpタイプの第1の反射構造であって、この第1の反射構造が、第1の屈折率を備え、かつ第1のドーパントを含む第1のIII-V半導体化合物から造られている第1の層、第2の屈折率を備え、かつ前記第1のドーパントとは異なる第2のドーパントを含む第2のIII-V半導体化合物から造られている第2の層を含む第1の反射構造と、
    前記活性層の一方の側に対向する側に配置されているnタイプの第2の反射構造と
    を有し、
    前記第1のIII-V半導体化合物が、第1のAl組成を有するAlGaAsであり、前記第2のIII-V半導体化合物が、前記第1のAl組成より低い第2のAl組成を有するAlGaAsであり、
    前記第1のドーパントが、(a)炭素、(b)炭素及びマグネシウムからなる群より選択され、前記第2のドーパントがマグネシウムである、半導体レーザ装置。
  2. 前記第1の反射構造が、さらに、(i)前記第1の屈折率を備え、前記第1のドーパントを含む前記第1の半導体化合物から造られている第3の層と、(ii)前記第2の屈折率を備え、前記第2のドーパントを含む前記第2の半導体化合物から造られている第4の層をそれぞれ含むことを特徴とする請求項に記載の半導体レーザ装置。
  3. さらに、前記第1の層及び第2の層の一方に隣接したインターフェイス層を含む、請求項1又は2に記載に半導体レーザ装置。
  4. 前記インターフェイス層が、第1のセクションと第2のセクションとからなり、該第1および第2のセクションの化学的構成が異なる、請求項に記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記第1および第2の層の一方が、第1のセクションおよび第2のセクションを備えており、該第1および第2のセクションの化学的構成が異なる、請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置。
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