JPH07288362A - 垂直共振器型面発光半導体レーザ - Google Patents
垂直共振器型面発光半導体レーザInfo
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- JPH07288362A JPH07288362A JP7032475A JP3247595A JPH07288362A JP H07288362 A JPH07288362 A JP H07288362A JP 7032475 A JP7032475 A JP 7032475A JP 3247595 A JP3247595 A JP 3247595A JP H07288362 A JPH07288362 A JP H07288362A
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Abstract
導体レーザを提供する。 【構成】 面発光半導体レーザは210は、上面212
を有するp型下部ミラー102と、その上面全体を覆っ
て形成されたp型スペーサ層103と、p型下部ミラー
102の上面212よりも小さな底面を備えた活性層を
含み、p型スペーサ層上に形成された活性領域104
と、活性領域上に形成されたn型スペーサ層と、n型上
部ミラーとを備えている。p型スペーサ層103、活性
領域104、及びn型スペーサ層105のそれぞれの厚
さ方向の光路長の合計dが活性領域から発振する光の波
長λに対して、d=(1+n)・λ/2(n:自然数)
の関係を満たしている。
Description
し、特に、低閾値電圧で連続発振する面発光半導体レー
ザに関する。
面発光半導体レーザと略す)は光情報処理や光インター
コネクションのためのキーデバイスの一つであり、盛ん
に研究開発されている。垂直共振器型面発光半導体レー
ザは、発光部である活性領域(発振波長λ)の上下を半
導体あるいは誘電体の分布型反射器(DBR)で挟んだ
構造を有している。分布型反射器は、膜厚λ/4の厚さ
を有し、互いに異なる屈折率を有する2種類の誘電体層
を交互に積層した多層膜からなる。素子作製の容易さや
熱伝導の点から半導体の分布反射器を用いたものが主流
であり、p型及びn型の一対のDBRで挟まれた活性領
域にそれらの層を介して電流が注入され、活性領域から
レーザ光が発振される。
体レーザにおいて、GaAs層とAlAs層とを用いてDBRを
形成すると、GaAs層とAlAs層との屈折率差が大きいた
め、反射効率の最も高いDBRを形成することができ
る。しかし、p型DBRのGaAs層とAlAs層とが形成する
ヘテロ接合部分において、バンドギャップ差及び電子親
和力の差によって生じる価電子帯のスパイクが最大とな
り、電気抵抗が増大するという問題が生じる。この問題
は上記構造を有する面発光半導体レーザには共通の解決
すべき課題である。例えば、ヘテロ界面にグレーディッ
ド層を導入することこの問題を解決することが提案され
ている(例えば、アイ・イー・イー・イー・フォトニク
ス・テクノロジ・レターズ2、(1990)第234頁から第2
36頁(IEEE Photonics Technology Letters, 2(1990) P.
234-236))。
構造が複雑となる。また、このような素子構造を形成す
るために、MBE(Molecular Beam Epitaxy)装置のシャ
ッタを数百回から千回開閉する必要があるため、MBE
装置が故障しやすい等という問題が生じる。
なるDBRでは、上述のスパイクによる高抵抗化の問題
がないという報告(アイ・イー・イー・イー・フォトニ
クス・テクノロジ・レターズ4、(1992)第1325頁から
第1327頁(IEEE Photonics Technology Letters, 4(199
2) P.1325-1327))もある。しかし、Al組成比が0.6以下
のAlGaAs層とGaAs層とは屈折率の差が小さいので、DB
Rとして機能するために積層するAlGaAs層とGaAs層との
ペア数を増やさなければならない。
現する方法が特開平5−235464号公報に示されて
いる。この従来の面発光半導体レーザ610を図12を
参照しながら説明する。面発光半導体レーザ610にお
いて、GaAs基板605上にGaAs/AlAsからなるp型ミラー
604が形成されており、p型ミラー604上に電極6
06が形成されている。p型ミラー604の一部上にはI
n0.2Ga0.8As歪超格子からなる活性層603が形成され
ており、更にその上にGaAs/AlAsからなるn型ミラー60
2が形成されている。n型ミラー602上にも電極60
1が形成されている。活性層603で発生したレザー光
607はGaAs基板605を介して外部へ出射される。
層603を流れる電流はp型ミラー層604全体に広が
る。図12に示されるように、活性層603はp型ミラ
ー層604の上面の一部にしか形成されていない。一般
に抵抗は電流経路の断面積に反比例するので、電流経路
が拡大することによりp型ミラー604の抵抗は小さく
なる。
13に示す構造を備えた面発光半導体レーザ720が示
されている。
板702上にn型GaAsバッファ層703、分布反射型ミ
ラー704、n型Al0.1Ga0.9As電流導入層705、p型Ga
As活性層706、p型Al0.4Ga0.6Asクラッド層707、
及びp型Al0.1Ga0.9Asコンタクト層708が積層された
半導体構造を備えている。p型Al0.1Ga0.9Asコンタクト
層708及びp型GaAs活性層706とn型Al0.1Ga0.9As電
流導入層705の一部は円柱形にエッチングされてお
り、その円柱の周りをZnS0.06Se0.94層709で埋め込
んでいる。更に、その表面にSiO2/α−Si誘電体多層膜
711とp型オーミック電極710が形成されており、n
型電流導入層705の表面にn型オーミック電極701
が形成されている。
ーザ720内を流れる電流の経路を模式的に示してい
る。図13に示すように、活性層706を流れる電流7
12は電流導入層705のみに流れ、分布反射型ミラー
704には流れない。したがって、ミラーのヘテロ接合
部での高抵抗化の問題は原理的に起こらず、低抵抗な面
発光半導体レーザが提供されうる。
ーザ610では、p型ミラー604を下部ミラーとして
用い、活性層603の面積よりもp型ミラー604の面
積を大きくすることにより順方向の立ち上がり電圧を約
45Vから約2Vへと大きく低減できる。しかしなが
ら、なお、直列抵抗が大きく、依然として動作電圧が高
いために、面発光半導体レーザ610を室温において、
パルス発振させることしか実現していない。
て、連続発振させるためには、p型ミラーの抵抗をさら
に下げる必要がある。
は抵抗を下げるために電流導入層705を設け、分布反
射形ミラー704には電流を流さない構造となってい
る。この構造では、電流導入層705のシート抵抗を小
さくすることが最も重要となる。しかし、電流導入層7
05は100nm程度の厚さであるために、十分にシート
抵抗を下げることができなかった。また、電流導入層7
05の厚さが十分ではないために、n型オーミック電極
701と低抵抗のオーミック接触を形成することが難し
く、このため、低抵抗な面発光半導体レーザとはならな
い。
たものであり、その目的とするところは低抵抗な面発光
半導体レーザを提供することにある。
発光半導体レーザは、上面を有するp型下部ミラーと、
該上面全体を覆って形成されたp型スペーサ層と、該
p型下部ミラーの上面よりも小さな底面を備えた活性層
を含み、該p型スペーサ層上に形成された活性領域と、
該活性領域上に形成されたn型スペーサ層と、該n型ス
ペーサ層上に形成されたn型上部ミラーとを備え、該p
型スペーサ層、該活性領域、及び該n型スペーサ層のそ
れぞれの厚さ方向の光路長の合計dが該活性領域から発
振する光の波長λに対して、d=(1+n)・λ/2
(n:自然数)を満たしており、そのことにより上記目
的が達成される。
向の光路長を有していてもよい。
よりも高い不純物濃度を有していてもよい。
成された領域を囲んで隣接した領域に形成されたp型電
極を更に有していてもよい。
導体レーザは、第1のp型下部ミラーと、該第1のp型
下部ミラー上に形成された、該第1のp型下部ミラーよ
りも低いシート抵抗を有する上面を備えた第2のp型下
部ミラーと、該第2のp型下部ミラー上に形成されたp
型スペーサ層と、該第2のp型下部ミラーの上面よりも
小さな底面を備えた活性層を含み、該p型スペーサ層上
に形成された活性領域と、該活性領域上に形成されたn
型スペーサ層と、該n型スペーサ層上に形成されたn型
上部ミラーとを有しており、そのことにより上記目的が
達成される。
ィッドミラーであってもよい。
体層及び第2の半導体層からなる複数対と、該第1の半
導体層と該第2の半導体層との接合面において、該第1
の半導体層の組成が該第2の半導体層の組成へ連続的に
または段階的に変化している層とを有していてもよい。
体層と第2の半導体層からなる一対を複数有しており、
該第1の半導体層はGaAsからなり、該第2の半導体層は
AlxGa1-xAs(x≦0.6)からなる材料で構成されていても
よい。
1の半導体層と前記第2の半導体層を有していることが
好ましい。
導体レーザは、上面を有するp型下部ミラーと、該p型
下部ミラー上に形成されたp型スペーサ層と、該p型下
部ミラーの上面よりも小さな底面を備えた活性層を含
み、該p型スペーサ層上に形成された活性領域と、該活
性領域上に形成されたn型スペーサ層と、該n型スペー
サ層上に形成されたn型上部ミラーと、該p型下部ミラ
ーの上面の該スペーサ層が形成された領域を囲んで隣接
した領域に形成されたp型電極とを有しており、そのこ
とにより上記目的が達成される。
していてもよい。
導体レーザは、第1の領域及び第1の領域を囲む第2の
領域を含む上面を有し、該第1の領域の下方よりも第2
の領域の下方において低抵抗率を有するp型下部ミラー
と、該p型下部ミラー上に形成されたp型スペーサ層
と、該p型下部ミラーの上面よりも小さな底面を備えた
活性領域を少なくとも含み、該p型スペーサ層上に形成
された活性領域と、該活性領域上に形成されたn型スペ
ーサ層と、該n型スペーサ層上に形成されたn型上部ミ
ラーとを有しており、そのことにより上記目的が達成さ
れる。
層、該活性領域、及び該n型スペーサ層のそれぞれの厚
さ方向の光路長の合計dが該活性領域から発振する光の
波長λに対して、d=(1+n)・λ/2(n:自然
数)の関係を満たしていてもよい。
上の厚さ方向の光路長を有していてもよい。
よりも高い不純物濃度を有していてもよい。
小さくし、p型下部ミラーよりも高い不純物濃度を有
し、かつp型下部ミラーの上面全体を覆うp型スペーサ
層を活性領域とp型下部ミラーとの間に設けることによ
り、面発光半導体レーザ全体の抵抗が低減され、面発光
半導体レーザを室温で連続発振させることができる。
ィッドミラー構造を備えた第2のp型下部ミラーを設け
ることにより、GaAs/AlAsのヘテロ接合界面において、
価電子帯のスパイクが無くなる。このため、同じ不純物
濃度であっても、第2のp型下部ミラーは第1のp型下
部ミラーよりも低いシート抵抗を有する。従って、面発
光半導体レーザにおいて、第2のp型下部ミラーを電流
が流れる際、低いシート抵抗のために第2のp型下部ミ
ラー全体に広がって電流が流れ、更に、第1のp型下部
ミラーの上面全体に分散して流れる。これにより、電流
経路の拡大が可能となり、面発光半導体レーザ全体の抵
抗が低減され、室温で連続発振が可能となる。第2のp
型下部ミラーとしてグレーディッドミラーの代わりにAl
0.5Ga0.5Asを用いたミラーを設けると、Al0.5Ga0.5Asと
GaAsの界面では、バンドギャップ差及び電子親和力の差
によって生じる価電子帯のスパイクは小さくなため、同
じ不純物濃度であっても、第2のp型下部ミラーは第1
のp型下部ミラーよりも低いシート抵抗を有する。
23が設けられた領域に隣接した領域にp型電極を設
け、n型上部ミラー、n型スペーサ層、活性領域及びp
型スペーサ層の側面を絶縁膜で覆うことにより、活性領
域と電気的に接触することなく、p型電極243をp型
下部ミラーの上面上において、p型スペーサ層に近接し
て設けることができる。このため、p型電極は電極とし
て機能するとともに、低抵抗層としても作用し、p型ミ
ラーでの電流経路の拡大を促進する働きをする。
濃度層の上面である第2の領域がその第1の領域を囲ん
でいるために、動作電流は低抵抗率を有する高不純物濃
度層へ分散して流れる。これにより、p型ミラーの抵抗
が低減される。
発光半導体レーザ210の模式的な断面を示している。
なる半導体基板101と、半導体基板101上に形成さ
れたp型下部ミラー102と、p型下部ミラー102上
に形成されたp型スペーサ層103とを有している。面
発光半導体レーザ210は更にp型スペーサ層103上
に形成された活性領域104と、活性領域104上に形
成されたn型スペーサ層105と、n型スペーサ層10
5上に形成されたn型上部ミラー106とを有してい
る。半導体基板101及びn型上部ミラー106にはそ
れぞれ電気的に接続されたp型電極108及びn型電極
107がそれぞれ設けられている。
BR)であり、24.5対のp型GaAs層(厚さ:69.
6nm、不純物濃度:3×1018cm-3)及びp型AlAs層
(厚さ:82.8nm、不純物濃度:3×1018cm-3)が
積層された積層構造を備えている。n型上部ミラー10
6もDBRであり、25対のn型GaAs層(厚さ:69.
6nm、不純物濃度:3×1018cm-3)及びn型AlAs層
(厚さ:82.8nm、不純物濃度:3×1018cm-3)が
積層された積層構造を備えている。
なり、86nmの厚さ及び5×1018cm-3の不純物濃度を
有している。不純物濃度はp型下部ミラー102よりも
高いことが好まししい。また、n型スペーサ層105は
Al0.5Ga0.5Asからなり、86nmの厚さ及び3×1018cm
-3の不純物濃度を有している。n型スペーサ層105は
アンドープ層であってもよい。
As層を含む歪量子井戸構造を備えた半導体積層からな
り、980nmの波長のレーザ光を発振する。また、活性
領域104の底面211の面積はp型下部ミラー102
の上面212の面積よりも小さくなっている。
及びn型スペーサ層105の厚さ方向の光路長はそれぞ
れの膜厚に屈折率を乗じると求められ、278nm、42
4nm、及び278nmとなる。従って光路長の合計は98
0nmとなり、活性領域104から発振するレーザ光の波
長に等しい。
製造される。
によって半導体基板101上に半導体層102〜106
をエピタキシャル成長させる。n型電極107をn型上
部ミラー106上に形成し、n型電極107をマスクと
して、活性領域104までをドライエッチングによりエ
ッチングする。
領域104が完全にエッチングされることが重要であ
り、p型スペーサ層103の一部分もエッチングされて
いてもよい。しかし、p型下部ミラー102の上面全体
がp型スペーサ層103で完全に覆われていることが必
要である。また、活性領域104の形成されていない部
分の厚さがあまり薄くならないことが好ましい。その
後、p型電極108を半導体基板101に形成し、熱処
理行って、n型電極107及びp型電極108とn型上
部ミラー106及び半導体基板101とのオーミック接
触を形成する。アロイ行程が不要な電極材料を用いてn
型電極107及びp型電極108を形成してもよい。
部ミラー102の上面の面積212は活性領域104の
底面の面積211よりも大きくなっているため、活性領
域104からp型下部ミラー102にかけて電流経路が
拡大する。これにより、p型ミラーの抵抗が下がる。
で電流経路を拡大するだけでは依然として抵抗が高く、
レーザ特性としても室温パルス発振しか実現できていな
い。そこで本実施例では、p型スペーサ層103の表面
が露出し、かつp型下部ミラー102の上面全体がp型
スペーサ層103で覆われるように活性領域104まで
をエッチングしている。p型スペーサ層103はp型下
部ミラー102よりも不純物濃度が高く、低抵抗であ
る。従って、p型スペーサ層103でも電流経路が拡大
し、面発光半導体レーザ210全体の抵抗はより下が
る。
cm-3の不純物濃度を備えたp型下部ミラー102上に設
けられたp型スペーサ層103の効果を具体的に説明す
る。表1は図2を用いて説明する面発光半導体レーザの
p型スペーサ層及びp型下部ミラー層の不純物濃度、な
らびに、n型上部ミラー及びp型下部ミラーの積層数を
示している。
5×1018cm-3(図2中の低濃度の場合)の場合、点A
で示されるように、10mAの電流を面発光半導体レー
ザに流すためには約17Vの電圧を必要とする。この場
合、まだ動作電圧が高いために、室温パルス発振しか実
現できない。一方、p型スペーサ層103の不純物濃度
を5×1018cm-3(図2中の高濃度の場合)まで高くす
ると、点Bで示されるように、10mAの電流を流すの
に約10Vの電圧を面発光半導体レーザに印加すればよ
い。このように、p型スペーサ層103はp型下部ミラ
ーでの電流広がりが促進し、レーザ全体の抵抗を下げる
効果があり、p型スペーサ層103の不純物濃度を高く
するほどその効果が大きいことが分かる。その不純物濃
度p型下部ミラー102上は、p型スペーサ層103の
濃度がp型下部ミラー102より大きいことが望まし
い。
部ミラーと15対のn型上部ミラーの組合せの場合、し
きい電流は約10mAであり、p型スペーサ層の不純物
濃度が高濃度(5×1018cm-3)だと、動作点は図2中
のB点となる。しかしながらこの場合はまだ動作電圧が
高く、室温においてパルス発振しかしない。
及び25対のn型上部ミラー106の組合せの場合、し
きい電流が約5mAとなり、p型スペーサ層103の不純
物濃度が高濃度(5×1018cm-3)だと、動作点は図9
中のC点となる。この場合、動作電圧は十分低減され、
室温連続発振を達成する。図3は室温において、連続発
振したときの光出力−電流特性を示している。
104の底面の面積をp型下部ミラー102の上面より
も小さくし、p型下部ミラー102よりも高い不純物濃
度を有し、かつp型下部ミラー102の上面全体を覆う
p型スペーサ層103を活性領域104とp型下部ミラ
ー102との間に設けることにより、面発光半導体レー
ザ全体の抵抗が低減され、面発光半導体レーザを室温で
連続発振させることができる。
性領域104、及びn型スペーサ層105のそれぞれの
厚さ方向の光路長の合計dを980nmとしている。各層
の厚さ方向はp型下部ミラー102及びn型上部ミラー
106によって形成される共振器の共振器長の方向と一
致するので、共振器の光路長は980nmとなる。しか
し、共振器の光路長はd=(n+1)λ/2(n:自然
数)の関係を満たすものであればよい。図4(a)に示
すように、本実施例で用いた光路長980nmは上記等式
のn=1の場合に相当し、活性領域104中の量子井戸
部分213の位置がn型上部ミラー106とp型下部ミ
ラー102により形成される共振器内の定在波の腹と一
致している。このようにレーザ発振するためには量子井
戸が定在波の腹の位置にくることが必要である。n=2
の場合、λ/2に相当する光路長(490nm)だけp型
スペーサ層103の厚みを大きくすると、図4(b)に
示すように量子井戸と定在波の腹の位置が一致する。こ
の場合、p型スペーサ層103が厚くなった分だけ電流
経路が拡大し、より低電圧でレーザを発振させることが
可能である。
について図面を参照しながら説明する。図5は面発光半
導体レーザ220の断面を模式的に示している。図5に
おいて、実施例1で説明した面発光半導体レーザの構成
要素と同じ構成要素には同一の参照符号を付している。
なる半導体基板101と、半導体基板101上に形成さ
れた第1のp型下部ミラー221と、第1のp型下部ミ
ラー221上に形成された第2のp型下部ミラー222
と、第2のp型下部ミラー222上に形成されたp型ス
ペーサ層223とを有している。面発光半導体レーザ2
20は更にp型スペーサ層223上に形成された活性領
域104と、活性領域104上に形成されたn型スペー
サ層105と、n型スペーサ層105上に形成されたn
型上部ミラー106とを有している。半導体基板101
及びn型上部ミラー106にはそれぞれ電気的に接続さ
れたp型電極108及びn型電極107がそれぞれ設け
られている。
り、21.5対のp型GaAs層(厚さ:69.6nm、不純
物濃度:3×1018cm-3)及びp型AlAs層(厚さ:8
2.8nm、不純物濃度:3×1018cm-3)が積層された
積層構造を備えている。
り、3対のp型グレーディッドミラーからなる。具体的
には図6に示されるように、3対のp型GaAs層224
(厚さ:69.6nm、不純物濃度:3×1018cm-3)及
びp型AlAs層225(厚さ:82.8nm、不純物濃度:
3×1018cm-3)が積層された積層構造を備えている。
p型GaAs層224とp型AlAs層225との間にはAlの組
成xが連続的に変化するAlxGa1-xAs層226及び227
が挿入されている。AlxGa1-xAs層226及び227にお
いて、Alの組成xはp型GaAs層224に接する面ではx
=0となり、p型AlAs層225に接する面ではx=1と
なるように連続的にAl及びGaの比率が変化している。従
ってAlxGa1-xAs層226では底面から上面へ向かうにつ
れてAlの組成が連続的に増加し、AlxGa1-xAs層227で
は底面から上面へ向かうにつれてAlの組成が連続的に減
少する。
なり、86nmの厚さ及び3×1018cm-3の不純物濃度を
有している。
As層を含む歪量子井戸構造を備えた半導体積層からな
り、980nmの波長のレーザ光を発振する。また、活性
領域104の底面211の面積は第1のp型下部ミラー
221の上面228の面積よりも小さくなっている。
なり、86nmの厚さ及び3×1018cm-3の不純物濃度を
有している。n型スペーサ層105はアンドープ層であ
ってもよい。n型上部ミラー107もDBRであり、2
5対のn型GaAs層(厚さ:69.6nm、不純物濃度:3
×1018cm-3)及びn型AlAs層(厚さ:82.8nm、不
純物濃度:3×1018cm-3)が積層された積層構造を備
えている。
5対のn型GaAs層(厚さ:69.6nm、不純物濃度:3
×1018cm-3)及びn型AlAs層(厚さ:82.8nm、不
純物濃度:3×1018cm-3)が積層された積層構造を備
えている。
より製造される。
によって半導体基板101上に半導体層221〜223
及び104〜106をエピタキシャル成長させる。n型
電極107をn型上部ミラー106上に形成し、n型電
極107をマスクとして、p型スペーサ層223までを
ドライエッチング法によりエッチングする。その後、p
型電極108を半導体基板101に形成し、熱処理行っ
て、n型電極107及びp型電極108とn型上部ミラ
ー106及び半導体基板101とのオーミック接触を形
成する。アロイ行程が不要な電極材料を用いてn型電極
107及びp型電極108を形成してもよい。
は、第1のp型下部ミラー221上にグレーディッドミ
ラー構造を備えた第2のp型下部ミラー222が設けら
れている。グレーディッドミラー構造にすることによ
り、GaAs/AlAsのヘテロ接合界面において、価電子帯の
スパイクが無くなる。このため、同じ不純物濃度であっ
ても、第2のp型下部ミラー222は第1のp型下部ミ
ラー221よりも低いシート抵抗を有する。
て、第2のp型下部ミラー222を電流が流れる際、低
いシート抵抗のために第2のp型下部ミラー222全体
に広がって電流が流れ、更に、第1のp型下部ミラー2
21の上面全体に分散して流れる。これにより、電流経
路の拡大が可能となり、面発光半導体レーザ220全体
の抵抗が低減され、室温で連続発振が可能となる。
に変化する層を必要とするため、通常製造工程が煩雑と
なる。しかし、本実施例によれば、第2のp型下部ミラ
ー222として、3対のGaAs層及びAlAs層と、Alの組成
xが連続的に変化する6つのAlxGa1-xAs層をそれらの間
に設ければよい。従って、p型下部ミラー全体をグレー
ディッドミラーで構成する場合に較べ、はるかに製造工
程が簡略化される。GaAs層及びAlAs層からなる対の積層
数は3以外であってもよいが、3対以下の場合、抵抗の
低減が十分ではなく、また3対以上の場合、製造工程が
複雑となる。
いて、p型スペーサ層223は第2のp型ミラー222
の上面全体を覆っていてもよい。n型スペーサ層10
5、活性領域104、及びp型スペーサ層223の各厚
さ方向の光路長の合計dである共振器長はd=(n+
1)λ/2(n:自然数)の関係を満たしていてもよ
く、p型スペーサ層223の不純物濃度が第2のp型ミ
ラー222よりも高くてもよい。このような構造にする
ことにより、実施例1で説明した効果も得ることができ
る。
について図面を参照しながら説明する。図7は面発光半
導体レーザ230の断面を模式的に示している。図7に
おいて、実施例1及び2で説明した面発光半導体レーザ
の構成要素と同じ構成要素には同一の参照符号を付して
いる。
なる半導体基板101と、半導体基板101上に形成さ
れた第1のp型下部ミラー221と、第1のp型下部ミ
ラー221上に形成された第2のp型下部ミラー231
と、第2のp型下部ミラー231上に形成されたp型ス
ペーサ層223とを有している。面発光半導体レーザ2
20は更にp型スペーサ層223上に形成された活性領
域104と、活性領域104上に形成されたn型スペー
サ層105と、n型スペーサ層105上に形成されたn
型上部ミラー106とを有している。半導体基板101
及びn型上部ミラー106にはそれぞれ電気的に接続さ
れたp型電極108及びn型電極107がそれぞれ設け
られている。
り、21.5対のp型GaAs層(厚さ:69.6nm、不純
物濃度:3×1018cm-3)及びp型AlAs層(厚さ:8
2.8nm、不純物濃度:3×1018cm-3)が積層された
積層構造を備えている。
り、図8に示されるように、3対のp型GaAs層233
(厚さ:69.6nm、不純物濃度:3×1018cm-3)及
びp型AlxGa1-xAs層234(x=0.5、厚さ:75.
7nm、不純物濃度:3×1018cm-3)が積層された積層
構造を備えている。Alの組成比xは0.6以下であるこ
とが好ましい。
なり、86nmの厚さ及び3×1018cm-3の不純物濃度を
有している。n型スペーサ層105はAl0.5Ga0.5Asから
なり、86nmの厚さ及び3×1018cm-3の不純物濃度を
有している。n型スペーサ層105はアンドープ層であ
ってもよい。
As層を含む歪量子井戸構造を備えた半導体積層からな
り、980nmの波長のレーザ光を発振する。また、活性
領域104の底面211の面積は第1のp型下部ミラー
221の上面232の面積よりも小さくなっている。
5対のn型GaAs層(厚さ:69.6nm、不純物濃度:3
×1018cm-3)及びn型AlAs層(厚さ:82.8nm、不
純物濃度:3×1018cm-3)が積層された積層構造を備
えている。
より製造される。
によって半導体基板101上に半導体層221、23
1、223、及び104から106をエピタキシャル成
長させる。n型電極107をn型上部ミラー106上に
形成し、n型電極107をマスクとして、p型スペーサ
層223までをドライエッチング法によりエッチングす
る。その後、p型電極108を半導体基板101に形成
し、熱処理行って、n型電極107及びp型電極108
とn型上部ミラー106及び半導体基板101とのオー
ミック接触を形成する。アロイ行程が不要な電極材料を
用いてn型電極107及びp型電極108を形成しても
よい。
は、第1のp型下部ミラー221上にAlxGa1-xAs(x≦
0.6)を用いた第2のp型下部ミラー231が設けら
れている。Al組成が0.6以下であるAl0.5Ga0.5AsとGaAs
の界面では、バンドギャップ差及び電子親和力の差によ
って生じる価電子帯のスパイクは小さくなる。このた
め、同じ不純物濃度であっても、第2のp型下部ミラー
231は第1のp型下部ミラー221よりも低いシート
抵抗を有する。
て、第2のp型下部ミラー231を電流が流れる際、低
いシート抵抗のために第2のp型下部ミラー231全体
に広がって電流が流れ、更に、第1のp型下部ミラー2
21の上面全体に分散して流れる。これにより、電流経
路の拡大が可能となり、面発光半導体レーザ220全体
の抵抗が低減され、室温で連続発振が可能となる。
GaAsの屈折率差に較べて小さくなるため、第2のp型下
部ミラー231の反射効率は、第1のp型下部ミラー2
21に較べて小さくなる。しかし、第2のp型下部ミラ
ー231は3対のAl0.5Ga0.5As層234及びGaAs層23
3を備えているにすぎない。従って、第1のp型下部ミ
ラー221と第2のp型下部ミラー231とを1つの下
部ミラーと考えた場合、反射効率の低下は非常に小さ
い。AlxGa1-xAs(x≦0.6)層及びGaAs層からなる対
の積層数は3以外であってもよいが、3対以下の場合、
抵抗の低減が十分ではなく、また3対以上の場合、反射
効率の低下が顕著になってくる。
いて、p型スペーサ層223は第2のp型ミラー231
の上面232全体を覆っていてもよい。n型スペーサ層
105、活性領域104、及びp型スペーサ層223の
各厚さ方向の光路長の合計dである共振器長はd=(n
+1)λ/2(n:自然数)の関係を満たしていてもよ
く、p型スペーサ層223の不純物濃度が第2のp型下
部ミラー231よりも高くてもよい。このような構造に
することにより、実施例1で説明した効果も得ることが
できる。
について図面を参照しながら説明する。図9は面発光半
導体レーザ240の断面を模式的に示している。図9に
おいて、実施例1から3で説明した面発光半導体レーザ
の構成要素と同じ構成要素には同一の参照符号を付して
いる。
なる半導体基板101と、半導体基板101上に形成さ
れたp型下部ミラー102と、p型下部ミラー102上
に形成されたp型スペーサ層223とを有している。面
発光半導体レーザ240は更にp型スペーサ層223上
に形成された活性領域104と、活性領域104上に形
成されたn型スペーサ層105と、n型スペーサ層10
5上に形成されたn型上部ミラー106とを有してい
る。
GaAs層(厚さ:69.6nm、不純物濃度:3×1018cm
-3)及びp型AlAs層(厚さ:82.8nm、不純物濃度:
3×1018cm-3)が積層された積層構造を備えている。
n型上部ミラー106は25対のn型GaAs層(厚さ:6
9.6nm、不純物濃度:3×1018cm-3)及びn型AlAs
層(厚さ:82.8nm、不純物濃度:3×1018cm-3)
が積層された積層構造を備えている。
なり、86nmの厚さ及び3×1018cm-3の不純物濃度を
有している。また、n型スペーサ層105はAl0.5Ga0.5
Asからなり、86nmの厚さ及び3×1018cm-3の不純物
濃度を有している。n型スペーサ層105はアンドープ
層であってもよい。
As層を含む歪量子井戸構造を備えた半導体積層からな
り、980nmの波長のレーザ光を発振する。また、活性
領域104の底面241の面積はp型下部ミラー102
の上面242cの面積よりも小さくなっている。
の領域242aと第1の領域242aを囲む第2の領域
242bとを有し、第1の領域242a上にp型スペー
サ層223が形成されている。また、第2の領域242
b上にはp型電極243が形成されている。従って、p
型下部ミラー102の上面242cのp型スペーサ層1
03が設けられた第1の領域242aに隣接した第2の
領域242bには、p型電極243が形成されている。
及びn型上部ミラー106の側面には絶縁膜244が形
成されている。また、n型電極245がn型上部ミラー
106上に形成されている。
がら面発光半導体レーザ240の製造方法を説明する。
法あるいはMOCVD法などによって半導体基板101
上に半導体層102、223、104、105、及び1
06をエピタキシャル成長させた後、n型電極材料から
なる金属膜246をn型上部ミラー106上に形成す
る。金属膜246をマスクとして、p型下部ミラー10
2の表面が露出するまで、n型上部ミラー106、n型
スペーサ層105、活性領域104及びp型スペーサ層
223をエッチングする。
ー106、n型スペーサ層105、活性領域104及び
p型スペーサ層223の側面、p型下部ミラー102の
露出した上面及び金属膜246を覆って窒化ケイ素や酸
化ケイ素などの絶縁膜247を堆積させる。絶縁膜24
7はCVD法、あるいはスパッタ法などにより形成する
ことができる。図10(c)に示すように、半導体基板
101に対して垂直な方向から、絶縁膜247bを露出
させる。これにより、n型上部ミラー106、n型スペ
ーサ層105、活性領域104及びp型スペーサ層22
3の側面を覆う絶縁膜244が形成される。
01全体を覆うようにp型電極材料からなる金属膜を堆
積させることにより、p型下部ミラー102の上面24
2にp型電極243が形成される。同時に金属膜246
上に金属膜248が堆積され、これにより、金属膜24
6と金属膜248とからなるn型電極245が形成され
る。
いて、p型下部ミラー102の上面242のp型スペー
サ層223が設けられた領域に隣接した領域にはp型電
極243が形成されている。n型上部ミラー106、n
型スペーサ層105、活性領域104及びp型スペーサ
層223の側面は絶縁膜244で覆われているので、活
性領域104と電気的に接触することなく、p型電極2
43をp型下部ミラー102の上面242上において、
p型スペーサ層223に近接して設けることができる。
このため、p型電極243は電極として機能するととも
に、低抵抗層としても作用し、p型ミラー102での電
流経路の拡大を促進する働きをする。従って、レーザの
抵抗が十分低減されて、室温連続発振を実現することが
できる。
いて、p型スペーサ層223はp型下部ミラー102の
上面242全体を覆っていてもよい。この場合、p型電
極243はp型スペーサ層223の上面の活性領域10
4が形成された領域を囲んで隣接した領域に設ければよ
い。また、n型スペーサ層105、活性領域104、及
びp型スペーサ層223の各厚さ方向の光路長の合計d
である共振器長はd=(n+1)λ/2(n:自然数)
の関係を満たしていてもよく、p型スペーサ層223の
不純物濃度がp型下部ミラー102よりも高くてもよ
い。このような構造にすることにより、実施例1で説明
した効果も得ることができる。
について図面を参照しながら説明する。図11は面発光
半導体レーザ250の断面を模式的に示している。図1
1において、実施例1から4で説明した面発光半導体レ
ーザの構成要素と同じ構成要素には同一の参照符号を付
している。
なる半導体基板101と、半導体基板101上に形成さ
れたp型下部ミラー251とを有している。
GaAs層(厚さ:69.6nm、不純物濃度:3×1018cm
-3)及びp型AlAs層(厚さ:82.8nm、不純物濃度:
3×1018cm-3)が積層された積層構造を備えている。
また、p型下部ミラー251の上面253は第1の領域
252及び第1の領域252を囲む第2の領域253に
分けられており、p型下部ミラー251内の第2の領域
253の下方には高不純物濃度層255が設けられてい
る。高不純物濃度層255は上面253から3対のp型
GaAs層及びp型AlAs層程度の深さまで設けられており、
p型下部ミラー251の多の部分に較べ、抵抗率が低く
なっている。
ー251の第1の領域252上に形成されたp型スペー
サ層223と、p型スペーサ層223上に形成された活
性領域104と、活性領域104上に形成されたn型ス
ペーサ層105と、n型スペーサ層105上に形成され
たn型上部ミラー106とを更に有している。また、半
導体基板101及びn型上部ミラー106にはそれぞれ
電気的に接続されたp型電極108及びn型電極107
がそれぞれ設けられている。
なり、86nmの厚さ及び3×1018cm-3の不純物濃度を
有している。また、n型スペーサ層105はAl0.5Ga0.5
Asからなり、86nmの厚さ及び3×1018cm-3の不純物
濃度を有している。n型スペーサ層105はアンドープ
層であってもよい。
As層を含む歪量子井戸構造を備えた半導体積層からな
り、980nmの波長のレーザ光を発振する。また、活性
領域104の底面256の面積はp型下部ミラー102
の上面254の面積よりも小さくなっている。
層(厚さ:69.6nm、不純物濃度:3×1018cm-3)
及びn型AlAs層(厚さ:82.8nm、不純物濃度:3×
1018cm-3)が積層された積層構造を備えている。
より製造される。
によって半導体基板101上に半導体層251、22
3、及び104〜106をエピタキシャル成長させる。
n型電極107をn型上部ミラー106上に形成し、n
型電極107をマスクとして、n型上部ミラー106、
n型スペーサ層105、活性領域104、p型スペーサ
層223をドライエッチング法を用いてエッチングす
る。
下部ミラー251にベリリウムイオンを注入する。加速
されたベリリウムイオンによってp型下部ミラー251
のAlAs/GaAs界面が乱れ、GaAs/AlAsヘテロ接合により
生じる価電子帯のスパイクが無くなる。この結果、深さ
460nm程度を備え、p型下部ミラー251の他の領域
より抵抗率の低い高不純物濃度層255が形成される。
いて、動作電流はp型スペーサ層223から第1の領域
252を介してp型下部ミラー251へ流れ込む。p型
下部ミラー251では高不純物濃度層255の上面であ
る第2の領域253がその第1の領域252を囲んでい
るために、動作電流は低抵抗率を有する高不純物濃度層
255へ分散して流れる。高不純物濃度層255はp型
ミラー102において電流経路の拡大を促進する働きを
し、これにより、p型ミラー102の抵抗が低減され
る。従って、面発光半導体レーザ220全体の抵抗が低
減され、室温で連続発振が可能となる。
ムなどのイオン注入により形成される高不純物濃度層2
55はその内部においてAlAs/GaAs界面が乱れているた
めに、ミラーとしての機能を失っている。しかし、p型
スペーサ層223の下方の領域のみがミラーとして機能
すれば、活性領域104から発振するレーザ光を閉じこ
めることができるので、高不純物濃度層255の形成に
よって、p型下部ミラー251機能が低下することはな
い。
いて、p型スペーサ層223はp型下部ミラー251の
上面254全体を覆っていてもよい。この場合、また、
n型スペーサ層105、活性領域104、及びp型スペ
ーサ層223の各厚さ方向の光路長の合計dである共振
器長はd=(n+1)λ/2(n:自然数)の関係を満
たしていてもよく、p型スペーサ層223の不純物濃度
がp型下部ミラー251よりも高くてもよい。このよう
な構造にすることにより、実施例1で説明した効果も得
ることができる。
有する半導体基板を有する面発光半導体レーザを説明し
たが、n型の半導体基板を用いてもよい。この場合、n
型半導体基板上にアンドープのバッファ層を形成し、そ
の上にp型下部ミラーを形成すればよい。上記実施例
1、2、4、及び5に示される面発光半導体レーザはGa
As系以外のInP系半導体あるいはZnSe系半導体を用いて
製造してもよい。
または、p型ミラー上方に設けられた手段により、動作
電流の経路が拡大する。これにより、レーザの抵抗を低
減し、室温連続発振することができる優れた面発光半導
体レーザが実現する。
体レーザの断面を示している。
圧特性との関係を示すグラフである。
の光出力−電流特性を示すグラフである。
発レーザのp型スペーサ層の厚さと発光波長との関係を
説明している。
体レーザの断面を示している。
のp型グレーディッドミラーの構造を詳細に説明してい
る。
体レーザの断面を示している。
の第2のp型下部ミラーの構造を詳細に説明している。
体レーザの断面を示している。
る面発光半導体レーザの製造方法を説明している。
半導体レーザの断面を示している。
示している。
面を示している。
体レーザを流れる動作電流の経路を説明している。
Claims (15)
- 【請求項1】 上面を有するp型下部ミラーと、 該上面全体を覆って形成されたp型スペーサ層と、 該p型下部ミラーの上面よりも小さな底面を備えた活性
層を含み、該p型スペーサ層上に形成された活性領域
と、 該活性領域上に形成されたn型スペーサ層と、 該n型スペーサ層上に形成されたn型上部ミラーとを備
え、該p型スペーサ層、該活性領域、及び該n型スペー
サ層のそれぞれの厚さ方向の光路長の合計dが該活性領
域から発振する光の波長λに対して、d=(1+n)・
λ/2(n:自然数)の関係を満たす、垂直共振器型面
発光半導体レーザ。 - 【請求項2】 前記p型スペーサ層は少なくともλ/2
以上の厚さ方向の光路長を有している、請求項1に記載
の垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項3】 前記p型スペーサ層は前記p型下部ミラ
ーよりも高い不純物濃度を有している、請求項1または
2に記載の垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項4】 前記スペーサ層の上面の前記活性領域が
形成された領域を囲んで隣接した領域に形成されたp型
電極を更に有する、請求項1に記載の垂直共振器型面発
光半導体レーザ。 - 【請求項5】 第1のp型下部ミラーと、 該第1のp型下部ミラー上に形成された、該第1のp型
下部ミラーよりも低いシート抵抗を有する上面を備えた
第2のp型下部ミラーと、 該第2のp型下部ミラー上に形成されたp型スペーサ層
と、 該第2のp型下部ミラーの上面よりも小さな底面を備え
た活性層を含み、該p型スペーサ層上に形成された活性
領域と、 該活性領域上に形成されたn型スペーサ層と、 該n型スペーサ層上に形成されたn型上部ミラーとを有
する垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項6】 前記第2のp型下部ミラーはp型グレー
ティッドミラーである、請求項5に記載の垂直共振器型
面発光半導体レーザ。 - 【請求項7】 前記第2のp型下部ミラーは、第1の半
導体層及び第2の半導体層からなる複数対と、該第1の
半導体層と該第2の半導体層との接合面において、該第
1の半導体層の組成が該第2の半導体層の組成へ連続的
にまたは段階的に変化している層とを有する、請求項6
に記載の垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項8】 前記第2のp型下部ミラーは、第1の半
導体層と第2の半導体層からなる一対を複数有してお
り、該第1の半導体層はGaAsからなり、該第2の半導体
層はAlxGa1-xAs(x≦0.6)からなる、請求項5に記載の
垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項9】 前記第2のp型下部ミラーは三対の前記
第1の半導体層と前記第2の半導体層を有する請求項7
または8に記載の垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項10】 上面を有するp型下部ミラーと、 該p型下部ミラー上に形成されたp型スペーサ層と、 該p型下部ミラーの上面よりも小さな底面を備えた活性
層を含み、該p型スペーサ層上に形成された活性領域
と、 該活性領域上に形成されたn型スペーサ層と、 該n型スペーサ層上に形成されたn型上部ミラーと、 該p型下部ミラーの上面の該スペーサ層が形成された領
域を囲んで隣接した領域に形成されたp型電極とを有す
る垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項11】 前記活性領域の側面を覆う絶縁膜を更
に有する請求項4または10に記載の垂直共振器型面発
光半導体レーザ。 - 【請求項12】 第1の領域及び第1の領域を囲む第2
の領域を含む上面を有し、第1の領域の下方よりも該第
2の領域の下方において低抵抗率を有する、p型下部ミ
ラーと、 該p型下部ミラー上に形成されたp型スペーサ層と、 該p型下部ミラーの上面よりも小さな底面を備えた活性
層を少なくとも含み、該p型スペーサ層上に形成された
活性領域と、 該活性領域上に形成されたn型スペーサ層と、 該n型スペーサ層上に形成されたn型上部ミラーとを有
する垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項13】 該p型スペーサ層、該活性領域、及び
該n型スペーサ層のそれぞれの厚さ方向の光路長の合計
dが該活性領域から発振する光の波長λに対して、d=
(1+n)・λ/2(n:自然数)の関係を満たしてい
る、請求項5、10または12に記載の垂直共振器型面
発光半導体レーザ。 - 【請求項14】 前記p型スペーサ層は少なくともλ/
2以上の厚さ方向の光路長を有している、請求項13に
記載の垂直共振器型面発光半導体レーザ。 - 【請求項15】 前記p型スペーサ層は前記p型下部ミ
ラーよりも高い不純物濃度を有している、請求項13ま
たは14に記載の垂直共振器型面発光半導体レーザ。
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