JP2012507876A - 垂直放射形の表面放射半導体レーザ素子 - Google Patents

垂直放射形の表面放射半導体レーザ素子 Download PDF

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Abstract

本発明は第1の共振器ミラー(2)と第2の共振器ミラー(4)と放射を発生させる活性領域(3)とを有する半導体ボディを含む垂直放射(7)形の表面放射半導体レーザ素子に関する。第1の共振器ミラー(2)は、交互に積層された第1の組成の第1の層(2a)と第2の組成の第2の層(2b)とを有しており、記第1の層(2a)は酸化領域(8a)を有しており、少なくとも第1の層(2a)はそれぞれドーパントを含んでおり、
少なくとも第1の層(2a)の1つの層(21a)のドーパント濃度は他の第1の層(2a)のドーパント濃度とは異なる。

Description

本特許出願は独国特許出願第10 2008 055 941.5号の優先権を主張するものであり、前記独国特許出願の開示内容は参照により本願に含められる。
本発明は、内部光共振器によりレーザ放射を発生させる垂直放射形の表面放射半導体レーザ素子に関する。
とりわけ、半導体ボディ内の電流路が例えば半導体ボディの縁部領域に配置された酸化アパーチャによって意図的に案内されている表面放射半導体レーザ素子が公知である。酸化アパーチャを有する半導体レーザは、例えば刊行物"Dependence of lateral oxidation rate on thickness of AIAs-layer of interest as a current aperture in vertical-cavity surface-emitting laser structures", Journal of Applied Physics, Vol 84, No.1, 1998年7月から公知である。
半導体層内に形成された酸化アパーチャはそれぞれ横方向の広さを有している。従来、個々の半導体層における酸化アパーチャの横方向広さはほぼ同じ大きさである。
本発明の課題は、表面放射半導体レーザ素子において素子の特性を改善し、特に酸化アパーチャの横方向広さの再現性を改善し、同時に酸化の均一性も改善することである。
この課題はとりわけ請求項1に記載の特徴を備えた表面放射半導体レーザ素子により解決される。この素子の有利な実施形態と好適な発展形態は従属請求項に記載されている。
本発明による垂直放射形の表面放射半導体レーザ素子は、第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラーと放射発生に適した活性領域とを有する半導体ボディを含んでいる。第1の共振器ミラーは、交互に積層された、第1の組成の第1の層と第2の組成の第2の層とを有している。第1の層は酸化された領域を有している。さらに、少なくとも第1の層の各層はドーパントを含んでいる。ここで、第1の層の少なくとも1つの層は他の第1の層のドーパント濃度とは異なるドーパント濃度を有している。
本願においては、層の組成はその層に含まれている元素とその名目上の(つまり、成長過程の間又は後の組成の観察の精度の範囲内での)化学量論的組成とによって決まる。その際、ドーパントと不純物は考慮しない。化学量論的組成は層の中の個々の元素の含有量(割合)によって与えられる。
上記の表面放射半導体レーザ素子は垂直共振器付きの表面放射半導体レーザ素子(VCSEL:Vertical-Cavity-Surface-Emitting Laser)である。特に、この素子の主放射方向は半導体ボディの半導体層の主延在面に対して垂直である。
この半導体レーザ素子は内部光共振器によってレーザ放射を発生させる。第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラーと活性領域はそれぞれ有利には横方向の主延在面を有している。
半導体ボディの電流路は酸化アパーチャによって画定されている。酸化アパーチャは例えば第1の共振器ミラーの第1の層の酸化領域によって生じる。そのためには、特にAlxGa1-xAs(0.95≦x≦1)を含有する共振器ミラーの層を酸化プロセスにより横方向に酸化させると有利である。特に半導体ボディの縁部領域における層が酸化される。
酸化プロセスによってこの領域における層は導電性を失う。これにより有利には、半導体ボディを流れる電流を局所的に限定することができる。特に、半導体ボディの縁部領域ではほぼ電流が流れない、又は少なくとも酸化されていない領域に比べて小さな電流しか流れない。
酸化アパーチャのおかげで、好ましくは半導体ボディの中央領域では半導体ボディの縁部領域に比べてポンプ電流密度が大きい。実質的に、ポンプ電流密度は中央領域に最大値を有する準ガウス分布状の分布を示す。この分布は中央領域では最大値から始まる比較的平らなエッジを、縁部領域では急峻になるエッジを有している。
第1の共振器ミラーの層、有利には少なくとも第1の層の各層はそれぞれドーパントを含んでいる。なお、第1の層の少なくとも1つの層は他の第1の層のドーパント濃度とは異なるドーパント濃度を有している。
したがって特に、共振ミラーの第1の層はドーパント濃度の異なる少なくとも2つの層を有する。その他の第1の層は基本的に前記少なくとも2つの層の一方と同じドーパント濃度を有していてよい。
ドーパント濃度は第1の共振器の第1の層における酸化プロセスに、特に酸化領域の横方向広さに影響を与える。有利には、第1の共振器ミラーの第1の層のドーパント濃度は、酸化領域が所期の横方向広さを有するように構成されている。
それゆえ、第1の共振器ミラーの第1の層におけるドーパント濃度によって、これらの層における酸化領域の横方向広さが決定される。これにより、第1の共振器ミラーの第1の層における酸化領域の横方向広さの良好な再現性が有利に実現される。したがって、有利なことに、例えば直列抵抗、カットオフ電圧、閾値電流及び効率のような基本的な素子特性は第1の層におけるドーパント濃度に依存して制御される。
さらに、第1の共振器ミラーの第1の層におけるドーパント濃度を意図的に調節することにより、酸化の均一性を改善することができる。第1の共振器ミラーの第1の層における酸化の均一性が改善することで、有利には、半導体レーザ素子の素子特性がさらに改善される。
有利な実施形態では、他の第1の層のドーパント濃度とは異なるドーパント濃度を有する少なくとも1つの層の酸化領域は、他の第1の層の横方向広さとは異なる横方向広さを有する。
好ましくは、少なくとも1つの層の酸化領域の横方向広さは1μmだけ他の第1の層の横方向広さとは異なる。
有利には、第1の層は他の第1の層とは異なるドーパント濃度を有する2つの層を含んでいる。
特に好ましくは、これら2つの層のドーパント濃度は互いに異なる。この場合、第1の層は、第1のドーパント濃度を有する1つの層と、第2のドーパント濃度を有するもう1つの層と、それぞれ第3のドーパント濃度を有する他の複数の層を含んでいる。
有利な実施形態では、第2の層の1つの層のドーパント濃度は第2の層の他の層のドーパント濃度の少なくとも1.5倍の高さである。
有利な実施形態では、2つの層のうち一方の層のドーパント濃度は1018cm-3である。特に有利には、2つの層のうち一方の層のドーパント濃度は2×1018cm-3〜6×1018cm-3の範囲内である。
有利な実施形態では、2つの層の他方の層のドーパント濃度は1018cm-3よりも低い。特に有利には、2つの層の他方の層のドーパント濃度は3×1017cm-3〜7×1017cm-3の範囲内である。
有利な実施形態では、ドーパント濃度の異なる2つの層の酸化領域は、他の第1の層の横方向広さとは異なる横方向広さを有している。
第1の共振器ミラー内の組成の同じ2つの層におけるドーパント濃度が異なっているのは、層の酸化領域の広がりを課せられた要求にできるだけ合わせるのに適している。特に、第1の共振器ミラーに課せられる要求は横方向広さ全体にわたって同じなわけではない。というのも、例えば半導体ボディを通る電流路は中央領域に限定されるべきだからである。このことは、第1の共振器ミラーの第1の層の全体にわたってドーパント濃度が一定ではなく、したがって第1の層の酸化領域の横方向広さが異なることによって計算に入れることができる。
有利な実施形態では、ドーパント濃度の異なる2つの層の酸化領域は異なる横方向広さを有する。
この場合、第1の共振器ミラーの第1の層は、第1の横方向広さの酸化領域を有する1つの層と、第2の横方向広さの酸化領域を有するもう1つの層と、第3の横方向広さの酸化領域をそれぞれ有する他の複数の層を含んでいる。
このように形成された第1の共振器ミラーは有利には第1の共振器ミラーを流れる、したがってまた半導体ボディを流れる電流を局所的に限定する。特に、酸化領域の横方向広さが互いとも他の第1の層とも異なる2つの層によって、電流の流れを主に半導体ボディの中央領域に限定するとともに、第1の共振器ミラーの第1の層内における電流の横方向広さを縮小することができる。この場合、電流の横方向広さの縮小は、他の複数の層の酸化領域の第2の横方向広さによって達成することができる。
好ましくは、ドーパント濃度の異なる2つの層の一方の層の酸化領域の横方向広さは、他方の層の酸化領域の横方向広さの少なくとも2倍の大きさである。
半導体レーザ素子の有利な実施形態では、第1の層の酸化領域はそれぞれ、ドーパント濃度の異なる第2の層を除いて、200nm未満しか違わない横方向広さを有している。
したがって、第1の層は、ドーパント濃度の異なる2つの層を除いて、似たような、実質的に同じドーパント濃度を有しており、したがってまた酸化領域も似たような、実質的に同じ横方向広さを有している。
半導体レーザ素子の有利な実施形態では、表面放射半導体レーザ素子は電気ポンピングされる半導体レーザ素子である。
好ましくは、活性領域は活性層を有する。活性層は放射を発生させるためにpn接合、ダブルヘテロ構造、単量子井戸(SQW,single-quantum-well)構造又は多量子井戸(MQW,multi-quantum-well)構造を有する。ここで、量子井戸構造という語には量子化の次元に関する含みはない。したがって量子井戸構造という語は量子井戸、量子細線、及び量子ドット、ならびにこれらの構造の各組合せを包摂している。
半導体ボディは好ましくは半導体チップである。特に好ましくは、半導体ボディは薄膜半導体チップである。本願では、製造時に薄膜半導体チップの半導体ボディを含んだ半導体積層体上に例えばエピタキシャルに成長基板を成長させて分離した半導体チップが薄膜半導体チップと見なされる。各半導体チップは、半導体ボディの半導体積層体のための成長基板とは異なるそれぞれ1つの支持基板に接続されていてよい。
支持基板は有利には、例えば結晶構造に関して成長基板が満たさなければならない比較的高い要求に服さない。したがって、支持基板の材料の選択に際して、成長基板の材料の選択よりも多くの材料を選ぶことができる。それゆえ、支持基板は高い熱伝導性及び/又は導電性のような有利な特性に関して比較的自由に選択ができる。例えば、このような支持基板は成長基板とは異なる半導体材料又は金属を含んでいてもよいし、及び/又はヒートシンクとして形成されていてもよい。
好ましくは、半導体ボディは窒化化合物半導体、リン化化合物半導体又はヒ化化合物半導体を基にしている。ここで、「窒化化合物半導体、リン化化合物半導体又はヒ化化合物半導体を基にしている」とは、活性エピタキシャル積層体又は少なくともそのうちの1つの層が、組成InxGayAl1-x-yP、InxGayAl1-x-yN又はInxGayAl1-x-yAsのIII/V族半導体材料を含んでいることを意味する。ただしここで、0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1である。
有利な実施形態では、ドーパント濃度の異なる2つの層は異なる厚さを有する。
これら2つの層のドーパント濃度の違いにより、有利には酸化領域の横方向広さを意図的に制御することができる。さらに、酸化領域の横方向広さはこれら2つの層の厚さの違いによっても意図的に制御することができる。好ましくは、これら2つの層のドーパント濃度と厚さは、これら2つの層の酸化領域の所望の横方向広さが得られるように調節されている。
酸化領域は好ましくは半導体ボディの縁部領域に配置されている。これにより有利には電流路が局所的に限定される。特に半導体ボディの縁部領域における導電性は低い。
第1及び第2の共振器ミラーは好ましくは交互に積層された層を有している。これらの交互に積層された層はとりわけ異なる屈折率を有している。
第1及び第2の共振器ミラーは好ましくはブラッグミラーとして形成されている。第1の共振器ミラーは共振器からの放射を出射させる出力ミラーとして形成されていてよく、このために好ましくは第2の共振器ミラーよりも低い反射率を有している。
活性領域で発生した放射は第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラーとの間で反射され、共振器内に活性領域における誘導放出によってコヒーレント放射(レーザ放射)を発生させるための放射場が共振器内に形成される。発生したコヒーレント放射は出力ミラーを介して、好ましくは第1の共振器ミラーを介して、共振器から出力させることができる。
有利な実施形態では、第1の共振器ミラーは交互に積層されたAlAs層もしくはAlGaAs層とGaAs層とを有している。第1の層は好ましくはAlxGa1-xAs(0.8≦x≦1)を含有している。特に好ましくは、第1の層はAlxGa1-xAs(0.95≦x≦1)を含有している。第2の層は有利には0≦y≦0.5、特に好ましくはAlyGa1-yAs(0≦y≦0.2)を含有している。
有利な実施形態では、第1の共振器ミラーは交互に積層された第1の層と第2の層とを有しており、第1の層と第2の層の間にそれぞれ1つの移行層が配置されている。好ましくは、移行層のアルミニウム含有量は第1の層のアルミニウム含有量と第2の層のアルミニウム含有量の間の範囲内にある。ここで、移行層のアルミニウム含有量は移行層の横方向広さに対して垂直に変化するように、例えば放物線状、直線状又は階段状に上昇又は低下するようにしてよい。
別の有利な実施形態では、第1の層のうち他の第1の層とはドーパント濃度の異なる少なくとも1つの層のアルミニウム含有量は、他の第1の層のアルミニウム含有量とは異なっている。好ましくは、第1の層は他の第1の層とはドーパント濃度の異なる2つの層を有しており、これら2つの層は特に好ましくは互いに異なるドーパント濃度を有する。これらの2つの層のアルミニウム含有量は他の第1の層のアルミニウム含有量とは異なる。特に好ましくは、これら2つの層のアルミニウム含有量は他の第1の層のアルミニウム含有量よりも高い。
特に好ましくは、これら2つの層のドーパント濃度は互いにも異なる。この場合、第1の層は、第1のアルミニウム含有量の1つの層と、第2のアルミニウム含有量のもう1つの層と、第3のドーパントのアルミニウム含有量の他の複数の層を含んでいる。
有利な実施形態では、他の第1の層とはドーパント濃度の異なる2つの層の酸化領域の横方向広さは、これら2つの層のドーパント濃度の違いと、こられ2つの層の厚さの違いと、さらにこれら2つの層のアルミニウム含有量の違いとによって意図的に制御される。好ましくは、これら2つの層のドーパント濃度と厚さとアルミニウム含有量も、これら2つの層の酸化領域の所望の横方向広さが得られるように調節されている。
有利な実施形態では、第1の共振器ミラーの少なくとも1つの層はpドープされており、それぞれのドーパント濃度は異なっている。特に好ましくは、この少なくとも1つの層は炭素ドープされている。
第2の共振器ミラーの層は有利にはそれぞれnドープされている。好ましくは、第1の共振器ミラーだけが酸化領域を有する。
驚くことに、第1の共振器ミラーの第1の層の酸化領域の横方向広さは第2の共振器ミラーの層のドーパント濃度の大きさによって制御される。第2の共振器ミラーにおけるドーパント濃度が高ければ、第1の共振器ミラーの第1の層の酸化領域の横方向広さが非常に小さくなる。この効果は第2の共振器ミラーで使用されるドーパントには依存しないことが判明した。
それゆえ、第1の層の酸化領域の広がりは半導体ボディ全体のドーパントプロファイルに依存する。したがって、酸化プロセスは第2の共振器ミラーの層のドーパント濃度と第1の共振器ミラーの第1及び第2の層のドーパント濃度とに依存する。
第1の共振器ミラーの第1の層の酸化領域の横方向広さが所望の広がりであれば、有利には、第1の共振器ミラーの第1の層のドーパント濃度を意図的に調節することにより、第2の共振器ミラーのドーパント濃度を不変のままにすることができる。例えば、第2の共振器ミラーにおけるドーパント濃度を低下させる必要がない。それゆえ、ドーパントプロファイル全体の不利な変更が不要であり、有利である。したがって有利には、酸化領域の横方向広さの再現性と酸化の均一性の改善が可能である。
表面放射半導体レーザ素子を製造する方法は特に以下のステップを含む。
第1の共振器ミラーと第2の共振器ミラーと放射を発生させる活性領域とを含む成長基板の上に半導体ボディをエピタキシャル成長させるステップ。ここで、第1の共振器ミラーは、交互に積層された、第1の組成の第1の層と第2の組成の第2の層とを有している。成長の間、第1の層に少なくとも1つのドーパントが投入される。第1の層の少なくとも1つの層のドーパント濃度は他の第1の層のドーパント濃度とは異なる。
第1の層を酸化プロセスによって部分的に酸化させ、それぞれ横方向広さを有する酸化領域を生じさせるステップ。
本方法の有利な実施形態は半導体レーザ素子の有利な実施形態と同様であり、逆もまたしかりである。
好ましくは、第2の共振器ミラーの層のドーパント濃度を所与として、第1の共振器ミラーの第1の層のドーパント濃度は第1の層の酸化領域が所望の横方向広さを有するように調整される。
この場合、第2の共振器ミラーの層のドーパント濃度は、第1の共振器ミラーの第1の層のドーパント濃度が酸化領域の意図された横方向広さに依存して調整される間に指定することができる。第1の共振器ミラーの第1の層のドーパント濃度を意図的に調節することにより、有利には、半導体ボディの残りの層のドーパントプロファイルに介入することなく酸化プロセスを制御することができる。
表面放射半導体レーザ素子とその製造方法の別の特徴、利点、有利な実施形態及び有用性は、以下に図1〜3を基に説明する実施例から明らかとなる。
本発明による半導体レーザ素子の第1の実施例の概略的な断面図を示す。 本発明による半導体レーザ素子の別の実施例の概略的な断面図を示す。 図1に示された本発明による半導体レーザ素子の一部を概略的に示す。 第2の共振器ミラーのドーパント濃度に対して第1の層の酸化領域の横方向広さをプロットしたグラフを示す。
同一の構成要素又は同機能の構成要素にはそれぞれ同じ参照記号が付されている。図示された構成要素ならびに構成要素同士の大きさの比がスケール通りであると見なしてはならない。
図1Aには、内部光共振器によりレーザ放射を発生させる垂直放射形の表面放射半導体レーザ素子が示されている。
基板1の上には、第1の共振器ミラー2と第2の共振器ミラー4と活性領域3とを有する半導体ボディが配置されている。第1の共振器ミラー2は、交互に積層された、第1の組成の第1の層2aと第2の組成の第2の層2bとを有している。第2の共振器ミラー4も同様に交互に積層された層4a、4bを有している。活性領域3は放射を発生させる活性層31を有している。第1の共振器ミラー2、活性領域3及び第2の共振器ミラー4はそれぞれ横方向の主延在方向を有している。
半導体ボディは好ましくは半導体チップとして、特に好ましくは薄膜半導体チップとして形成されている。
基板1は、まず初めに第2の共振器ミラー4、次に活性領域を有利にはエピタキシャルに成長させた半導体ボディの成長基板、又は成長基板の一部から形成されていてよい。代替的に、基板1は半導体ボディの成長基板とは異なっていてよい。基板1は有利にはn伝導型に形成されている。
活性領域3の活性層31は好ましくはpn接合、ダブルへテロ構造、放射を発生させる単量子井戸構造又は多量子井戸構造を有している。
好ましくは、半導体ボディは窒化化合物半導体、リン化化合物半導体又はヒ化化合物半導体を基にしている。例えば、基板1はGaAsを含み、半導体ボディは材料系InxGayAl1-x-yAsをベースにしている。ただしここで、0≦x、y≦1かつx+y≦1。
第2の共振器ミラー4は活性領域3と基板1の間に配置されており、第2の共振器ミラー4は第1の共振器ミラー2とともに活性領域3で発生した放射のための光共振器を形成している。第1の共振器ミラー4と第2の共振器ミラー2は好ましくは活性領域3とともに半導体レーザ素子の半導体ボディに組み込まれている。
第1の共振器ミラー2は共振器内で誘導放出によって発生したレーザ放射の出力ミラーとして形成されており、第2の共振器ミラー4よりも低い反射率を有している。
活性領域3で発生した放射7は半導体レーザ素子から垂直方向に放出される。
好ましくは、第1の共振器ミラー2と第2の共振器ミラー4はそれぞれブラッグミラーである。
第2の共振器ミラー4は、有利には屈折率の差が大きい複数の半導体層対4a、4bを有している。例えばGaAs層とAlGaAs層が半導体層対を形成する。図1A、1Bには、第2の共振器ミラー4内の複数の層対が示されている。好ましくは、第2の共振器ミラー4は20〜30又はそれより多くの半導体層対の連なりを含んでおり、その結果、第2の共振器ミラー4は全体としてレーザ放射の98%以上を反射する。
第1の共振器ミラー2は第1の組成の第1の層2aと第2の組成の第2の層2bとを含む複数の半導体層対を有しており、有利には第1の層と第2の層の屈折率の差が大きい。有利には、第1の共振器ミラー2の第1の層2aはAlxGa1-xAsからできており、ここで0.8≦x≦1、好ましくは0.95≦x≦1であり、第2の層2bはAlyGa1-yAsからできており、ここで0≦y≦0.5、好ましくは0≦y≦0.2である。図1A、1Bには、第2の共振器ミラー2内の複数の層対が概略的に示されている。第1の共振器ミラー2の層も第2の共振器ミラー4及び活性領域3の層と同様に有利にはエピタキシャルに形成される。
基板1の、半導体ボディとは反対側の面には、第1のコンタクト層5が配置されている。第1のコンタクト層5は好ましくは金属又は金属合金を含んでいる。
第2の共振器ミラー2の、活性領域3とは反対側の面には、好ましくは第2のコンタクト層6が配置されている。半導体レーザ素子は、例えばそれぞれ少なくとも1つの金属を含む、基板1の半導体ボディとは反対側の面に配置された第1の層5と半導体ボディの基板1と向き合う側の面に配置された第2のコンタクト層6とを介して電気ポンピングされる。
代替的に、基板1の半導体ボディとは反対側の面に、とりわけ第1のコンタクト層5が配置されている半導体ボディの面に、第2のコンタクト層6を配置してもよい(図示せず)。半導体ボディの1つの面に第1のコンタクト層と第2のコンタクト層を配置するコンタクト技術は当業者には(とりわけフリップチップ半導体ボディとして)周知であり、ここでは詳しく説明しない。
放出されたレーザ放射が第2のコンタクト層6に吸収されるのを避けるために、図1Aに示されているように、第2のコンタクト層6は半導体ボディの中央領域DEm上には配置されず、半導体ボディの縁部領域にリング状に延在する。第2のコンタクト層6は例えばTi、Au、Pt又はこれらの材料の少なくとも1つとの合金を含むものとしてよい。
有利には、第2の共振器ミラー4の層はnドープされている。第1の共振器ミラー2の第1及び第2の層2a、2bは好ましくはpドープされている。特に、第1の共振器ミラー2の第1の層2aはpドープされている。特に好ましくは、第1の層2aは炭素ドープされている。
さらに、第1の共振器ミラー2の第1の層2aは酸化領域8aと非酸化領域8bとを有している。
第1の共振器ミラー2、とりわけ個々の第1及び第2の層2a、2bは図2に詳しく示されている。
好ましくは、第1の層2aの1つの層21は他の第1の層2aのドーパント濃度とは異なるドーパント濃度を有している。図1A、1B及び2の実施例では、2つの層21a、21bはそれぞれ、他の第1の層2aのドーパント濃度とは異なるドーパント濃度を有している。
2つの層21a、21bのドーパント濃度はさらに互いとも異なっている。したがって、第1の層2aは、第1のドーパント濃度を有する1つの層21aと、第2のドーパント濃度を有するもう1つの層21bと、それぞれ第3のドーパント濃度を有する他の複数の層2aを含んでいる。
さらに、他の第1の層2aとも互いとも異なるドーパント濃度を有する2つの層21a、21bは、他の第1の層2aの酸化領域8aの横方向広さDとは異なる、酸化領域8aの横方向広さDa、Dbを有している。
ドーパント濃度は第1の層2aにおける酸化プロセスに、特に酸化領域8aの横方向広さに影響を与える。それゆえ、第1の共振器ミラー2の第1の層2aにおけるドーパント濃度によって、これらの層2aにおける酸化領域8aの横方向広さが決定される。したがって、例えば直列抵抗、カットオフ電圧、閾値電流及び効率のような基本的な素子特性は第1の層2aにおけるドーパント濃度に依存して有利に制御される。
さらに、第1の共振器ミラーの第1の層2aにおけるドーパント濃度を意図的に調節することにより、酸化の均一性を改善することができる。第1の共振器ミラーの第1の層2aにおける酸化の均一性が改善することで、有利には、半導体レーザ素子の素子特性がさらに改善される。
第1の共振器ミラー2の第1の層2aにおけるドーパント濃度の違い、したがってまた酸化領域8aの横方向広さの違いにより、有利には、第1の共振器ミラー2を流れる電流、したがってまた半導体ボディを流れる電流が局所的に限定される。特に、2つの層21a、21bのドーパント濃度が互いとも他の第1の層2aとも異なることによって、電流の流れを主に半導体ボディの中央領域DEmに限定するとともに、第1の共振器ミラー2の第1の層2aにおける電流の横方向広さを縮小することができる。
2つの層2aの一方の層21aのドーパント濃度は好ましくは2つの層2aのもう一方の層21bのドーパント濃度の少なくとも1.5倍高い。
有利な実施形態では、前記2つの層の一方の層のドーパント濃度は2×1018cm-3〜6×1018cm-3の範囲内である。特に有利には、前記2つの層の他方の層のドーパント濃度は3×1017cm-3〜7×1017cm-3の範囲内である。
有利には、第1の共振器ミラーの第2の層2bはそれぞれ酸化領域を有していない。特に、有利にはAlxGa1-xAs(0.95≦x≦1)を含有する、第1の共振器ミラー2の層は酸化領域を有する。さらに、酸化領域8bを有する層2aは酸化されていない領域8bを有する。
酸化領域8aは有利には半導体ボディの縁部領域に配置されている。例えば、酸化領域8aは半導体ボディの縁部領域上にリング状に延在する。
酸化プロセスによって第1の層2aはこの領域8aにおいて導電性を失う。これにより有利には、半導体ボディを流れる電流を局所的に限定することができる。特に、半導体ボディの縁部領域ではほぼ電流が流れない、又は少なくとも酸化していない領域に比べて小さな電流しか流れない。
有利には、非酸化領域8bと比べて第1の共振器ミラーの第1の層2aの導電性が低いため、酸化領域8aの下方に配置されている活性領域3の縁部領域の電気ポンピングは避けることができる。
それゆえ、電流の流れは第1の層2aの酸化領域8aによって制御される、特に好ましくは半導体ボディの中央領域DEmに形成される。
有利には、ドーパント濃度の異なる2つの層21a、21bの酸化領域8aは、他の第1の層2aの横方向広さとも互いとも異なる横方向広さDaを有している。
第1の共振器ミラー2の第1の層2aの酸化領域はそれぞれ横方向広さDを有している。好ましくは、2つの層21a、21bは他の第1の層2aの横方向広さDとは異なる横方向広さDa、Dbを有する。
それぞれ異なる横方向広さD、Da、Dbは有利にはこれらの層2a、21a、21bのドーパント濃度の違いによって実現される。好ましくは、第1の共振器ミラー2の第1の層2aは、各酸化領域8aが所定の横方向広さD、Da、Dbを有するようなドーパント濃度を有する。好ましくは、第1の共振器ミラー2の第1の層2a、21a、21bのドーパント濃度は、第2の共振器ミラー4の層4a、4bのドーパント濃度を所与として、各酸化領域8aが所定の横方向広さD、Da、Dbを有するように調整されている。
第1の共振器ミラー2の第1の層2aのpドーピングが、酸化領域8aが所望の横方向広さD、Da、Dbを有するように調節されているのに対して、第2の共振器ミラー4の層4a、4bのnドーピングは好ましくは固定的としてよい。
好ましくは、pドープされた第1の共振器ミラー2だけが酸化領域8aのある第1の層2aを有する。酸化プロセスは半導体ボディの全体的なドーパントプロファイルに依存する。それゆえに、第1の共振器ミラー2の第1の層2aにおけるpドーパントのドーパント濃度を調節することによって、酸化領域8aの横方向広さD、Da、Dbを決定することができる。
好ましくは、ドーパント濃度の異なる2つの層21a、21bは異なる厚さ(図示せず)を有する。
これら2つの層21a、21bのドーパント濃度の違いにより、有利には酸化領域8aの横方向広さD、Da、Dbを意図的に制御することができる。さらに、酸化領域8aの横方向広さD、Da、Dbはこれら2つの層21a、21bの厚さの違いによっても意図的に制御することができる。好ましくは、2つの層21a、21bのドーパント濃度と厚さは、2つの層21a、21bの酸化領域8aの所望の横方向広さD、Da、Dbが得られるように調節されている。
さらに、酸化領域8aの横方向広さりD、Da、Dbは、2つの層21a、21bの相互のアルミニウム含有量の違いと他の第1の層2aのアルミニウム含有量との違いによっても意図的に制御することができる。特に好ましくは、2つの層21a、21bのドーパント濃度と厚さとアルミニウム含有量は、2つの層21a、21bの酸化領域8aの所望の横方向広さD、Da、Dbが得られるように調節されている。
第1の共振器ミラー2の上には部分的に第2のコンタクト層6が配置されている。好ましくは、第2のコンタクト層6は半導体ボディの縁部領域に配置されている。特に、中央領域DEmには第2のコンタクト層6は配置されていない。
第2のコンタクト層6は有利には第1の共振器ミラー2の第1の層2aの酸化領域8aよりも大きな横方向広さを有している。したがって、第2のコンタクト層6は酸化領域8a上に重なる。なお、第2のコンタクト層6はドーパント濃度の異なる2つの層21a、21bの酸化領域8aよりも小さな横方向広さを有していてもよいし、酸化領域8aよりも大きな横方向広さを有していてもよい。また、第2のコンタクト層6が2つの層の一方21bの酸化領域8aよりも小さな横方向広さを有し、2つの層の他方21aの酸化領域8aよりも大きな横方向広さを有することも考えられる。この場合、第2のコンタクト層6の横方向広さは、2つの層の一方21bの酸化領域8aの横方向広さと2つの層の他方21aの酸化領域8aの横方向広さの間である。
好ましくは、供給された電流は主に第1の共振器ミラー2の第1の層2aの非酸化領域8bを介して活性領域に注入される。半導体ボディの酸化領域8aを有する縁部領域では、活性領域3において第1の層2aの酸化領域8aの導電性が低いために電流の注入はおおむね回避される。それゆえ、発光再結合ないし放射の発生は酸化領域8aの横方向導電率が比較的低いためにおおむね非酸化領域8bで生じる。半導体ボディ内のポンプ電流の電流路はしたがって、第1の層2aの酸化領域8aの横方向広がによって決定することができる。
図1Bの実施例は第2のコンタクト層6が面全体を占めている点で図1Aの実施例とは異なる。それゆえ、第1の共振器ミラー4の上には、半導体レーザ素子の電気接続のために、導電性コンタクト層6が面全体に配置されている。
この場合、レーザ放射の出射は第2のコンタクト層6を通して行われる。したがって、第2のコンタクト層6は活性領域3で発生した放射のために少なくとも部分的に透明な特性を有していなければならない。特に、活性領域3で発生したレーザ放射の吸収は第2のコンタクト層では少ない、好ましくは40%未満、特に好ましくは20%未満である。
図1Bの実施例では、第2のコンタクト層6は好ましくは透明導電性酸化物を有している。透明導電性酸化物(TCO:transparent conductive oxides)は透明な導電性材料であり、通常は例えば酸化亜鉛、酸化スズ、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化インジウム又は酸化インジウムスズ(ITO)のような酸化金属である。例えばZnO、SnO2又はIn23のような二元金属酸化化合物の他に、例えばZn2SnO4、CdSnO3、ZnSnO3、MgIn24、GaInO3、Zn2In25又はIn4Sn312のような三元金属酸化化合物又はさまざまな透明導電性酸化物の混合物もTCOのグループに属する。さらに、TCOは必ずしも化学量論的組成に一致せず、pドープ又はnドープされていてもよい。
図3には、第1の層の酸化領域8aの横方向広さDがnドープされた第2の共振器ミラー4におけるキャリア密度に依存することを示すグラフが示されている。このグラフでは、第1の共振器ミラー4のドーパント濃度(cm-3)に対して、pドープされた第1の共振器ミラー2の酸化領域の横方向広さD(酸化深さ(μm))が示されている。グラフの横軸には、nドープされた第2の共振器ミラー4のドーパント濃度の値がとられている。縦軸には、pドープされた第1の共振ミラー2の第1の層の酸化領域の横方向広さの値がとられている。
図中のグラフAは、pドープされた第1の共振器ミラー2の第1の層の活性化ドーピングの値を示している。図中のグラフBは、pドープされた第1の共振器ミラー2の第1の層のイントリンシックドーピングの値を示している。特に、第1の層2aは半導体ボディの個々の層の成長プロセスの間に半導体ボディを活性化せずにドープされる。
グラフに示されているように、第1の共振器ミラー2の第1の層2aの酸化領域の横方向広さは驚くことに第2の共振器ミラー4の層のドーパント濃度に依存する。それゆえ、酸化領域8aの広さDは半導体ボディ全体のドーパントプロファイルに依存する。特に、第2の共振器ミラー4の層のドーパント濃度は第1の共振器ミラー2の第1の層2aの表面電荷に影響を与える。そして、第1の層2aの表面電荷は第1の層2aにおける酸化プロセスに影響を与える。したがって、酸化プロセスは第2の共振器ミラー4の層のドーパント濃度と第1の共振器ミラー2の第1及び第2の層のドーパント濃度とに依存する。
第1の層2aの酸化領域8aの横方向広さが所望の広さであれば、有利には、第1の共振器ミラー2の第1の層2aのドーパント濃度を意図的に調節することにより、第2の共振器ミラー4のドーパント濃度を不変のままにすることができる。
本発明は実施例に基づいた説明によってこれらの実施例に限定されるものではなく、任意の新規な特徴及びこれら特徴の任意の組合せ、特に特許請求の範囲に記載されている特徴の任意の組合せを、それ自体特許請求の範囲又は実施例に明示的に示されていなくても含んでいる。

Claims (15)

  1. 第1の共振器ミラー(2)と第2の共振器ミラー(4)と放射を発生させる活性領域(3)とを有する半導体ボディを含む垂直放射(7)形の表面放射半導体レーザ素子において、
    前記第1の共振器ミラー(2)は、交互に積層された第1の組成の第1の層(2a)と第2の組成の第2の層(2b)とを有しており、
    前記第1の層(2a)は酸化領域(8a)を有しており、
    少なくとも前記第1の層(2a)はそれぞれドーパントを含んでおり、
    少なくとも前記第1の層(2a)の1つの層(21a)のドーパント濃度は他の第1の層(2a)のドーパント濃度とは異なる
    ことを特徴とする垂直放射形の表面放射半導体レーザ素子。
  2. 前記少なくとも1つの層(21a)の酸化領域(8a)の横方向広さは他の第1の層(2a)の横方向広さとは異なる、請求項1記載の表面放射半導体レーザ素子。
  3. 前記少なくとも1つの層(21a)の酸化領域(8a)の横方向広さは少なくとも1μmだけ他の第1の層(2a)の酸化領域(8a)の横方向広さと異なる、請求項2記載の表面放射半導体レーザ素子。
  4. 前記第1の層(2a)の2つの層(21a、21b)は他の第1の層(2a)のドーパント濃度とは異なるドーパント濃度を有している、請求項1から3のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
  5. 前記2つの層(21a、21b)の一方の層(21a)のドーパント濃度は、前記2つの層(21a、21b)の他方の層(21b)のドーパント濃度の少なくとも1.5倍の高さである、請求項4記載の表面放射半導体レーザ素子。
  6. 前記2つの層(21a、21b)の一方の層(21a)のドーパント濃度は1018cm-3よりも高い、請求項5記載の表面放射半導体レーザ素子。
  7. 前記2つの層(21a、21b)の他方の層(21b)のドーパント濃度は1018cm-3よりも低い、請求項5又は6記載の表面放射半導体レーザ素子。
  8. 前記2つの層(21a、21b)の酸化領域(8a)の横方向広さは他の第1の層(2a)の酸化領域(8a)の横方向広さとは異なる、請求項4から7のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
  9. 前記2つの層(21a、21b)の一方の層(21a)の酸化領域(8a)の横方向広さは、前記2つの層(21a、21b)の他方の層(21b)の酸化領域(8a)の横方向広さの少なくとも2倍の大きさである、請求項4から8のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
  10. 前記2つの層(21a、21b)はそれぞれ異なる厚さを有している、請求項4から9のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
  11. 前記少なくとも1つの層(21a)はpドープされている、請求項1から10のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
  12. 前記少なくとも1つの層(21a)はCドープされている、請求項1から11のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
  13. 前記酸化領域(8a)は前記半導体ボディの縁部領域に配置されている、請求項1から12のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
  14. 前記第1の層(2a)はAlxGa1-xAsを含んでおり、それぞれ0.8≦x≦1である、請求項1から13のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
  15. 前記第2の層(2b)はAlyGa1-yAsを含んでおり、それぞれ0≦y≦0.5である、請求項1から14のいずれか1項記載の表面放射半導体レーザ素子。
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