JP4605844B2 - 床材用化粧材の製造方法 - Google Patents

床材用化粧材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溝等が表面に加工された木質系基材からなる床材用化粧材に関し、さらに詳しくは、耐擦傷性、耐磨耗性、耐水性等の床材用化粧材としての物性に優れると共に、特に溝等が加工された部位の耐水性に優れた床材用化粧材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、住宅等の床面には合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質系基材に化粧シートを貼着した床材用化粧材が用いられている。ところで、これらの床材用化粧材の中で、該床材用化粧材の表面等にV字形状等の溝加工等を施したものが意匠性に優れるといったことなどから多用されている。
【0003】
しかし、表面に溝加工等を施した床材用化粧材は、通常、木質系基材の表面に化粧シートを貼着して後に、V溝加工機等の切削加工機にて溝加工等が施され、その後に溝加工等を施した部位に透明あるいは着色された塗料を塗布して、溝加工等を施した部位に耐水性をもたせたり、あるいは、溝加工等を施した部位と化粧シートを貼着した部位との色調節を行っている。
【0004】
しかし、このような溝加工等を施した部位に耐水性をもたせたり、あるいは、溝加工等を施した部位と化粧シートを貼着した部位との色調節を行うための透明あるいは着色された塗料を施す作業は、溝加工部位などの選択的塗布作業であり、結構手間の掛かる煩雑な作業であると共に、塗布した塗料が時間経過と共に剥げ落ちることにより、色落ち問題が生じたり、この溝加工等を施した部位の耐水性が低下して膨潤するといった問題が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするところは、耐擦傷性、耐磨耗性、耐水性に優れ、特に溝加工等を施した部位が耐水性に優れると共に色落ち等の問題の生じることがない床材用化粧材を安価に提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記のような問題点を解決するために、まず、請求項1記載の本発明は、少なくとも溝加工を施した表面を有する木質系基材の表面形状に沿って化粧シートを貼合する床材用化粧材の製造方法において、前記化粧シートが表層に電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を有する合成樹脂製透明シートからなり、前記表面保護層が前記合成樹脂製透明シートにアクリル樹脂とウレタン樹脂の共重合体とイソシアネートとから形成されたプライマー層を介して形成されていることを特徴とする床材用化粧材の製造方法である。このように構成することにより、結構手間の掛かる煩雑な作業である溝加工部位などの選択的塗布作業をなくすことができると共に、耐水性に優れ、色落ち等の問題の生じることがない溝加工部位などを有する耐擦傷性、耐磨耗性、耐水性、耐汚染性等の表面物性に優れた床材用化粧材とすることができる。また、前記プライマー層により、透明シートに対する表面保護層の接着強度を向上させることができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の床材用化粧材の製造方法において、前記アクリル樹脂とウレタン樹脂の共重合体がアクリル−ポリエステルウレタン共重合体であることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1、2のいずれかに記載の床材用化粧材の製造方法において、前記合成樹脂製透明シートがオレフィン系熱可塑性樹脂からなることを特徴とするものである。このように構成することにより、有害なガスの発生のない環境に優しい床材用化粧材とすることができる。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載の床材用化粧材の製造方法において、前記木質系基材の裏面に合成樹脂製防湿シートが貼着されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、裏面からの木質系基材の吸放水を防止することができ、反りや割れの生じ難い床材用化粧材とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳しく説明する。
図1は本発明にかかる床材用化粧材の第1の基本的な構成を概略的に示す断面図、図2は本発明にかかる床材用化粧材の第2の基本的な構成を概略的に示す断面図、図3は本発明にかかる床材用化粧材に用いる化粧シートの具体的な一実施例を示す断面図、図4は本発明にかかる床材用化粧材に用いる化粧シートの具体的な他の実施例を示す断面図であり、図中の1,1’は床材用化粧材、2,2’,2''は化粧シート、3は木質系基材、4は合成樹脂製防湿シート、5,51,52はプライマー、10はV溝加工、11はC面加工、12は雌実、13は雄実、21は表面保護層、22は合成樹脂製透明フィルム、22’は合成樹脂製シート、60は凹凸模様、70はワイピングインキ、80は絵柄層、81はベタ印刷層、90は接着剤層をそれぞれ示す。
【0011】
まず、図1は本発明にかかる床材用化粧材の第1の基本的な構成を概略的に示す断面図であって、床材用化粧材1は、表面にV溝加工10と、表面側角部にC面加工11とを施した木質系基材3の表面に接着剤(図示せず)を介して前記木質系基材3の表面形状に沿って前記木質系基材3の両側部を一部含むように表層に電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層21を有する合成樹脂製透明シート22からなる化粧シート2を接着剤(図示せず)を介して貼合したものである。前記木質系基材3の一側部には雌実12を設けてあり、他側部には前記雌実13に嵌合し得る雄実13を設けてある。なお、V溝加工10およびC面加工11は、溝およびC面加工の一例を示したものであってこれに限るものではない。
【0012】
また、図2は本発明にかかる床材用化粧材の第2の基本的な構成を概略的に示す断面図であって、床材用化粧材1’は、図1に示した床材用化粧材1の前記木質系基材3の裏面に合成樹脂製防湿シート4を接着剤(図示せず)を介して貼合したものであり、これ以外は図1に示した床材用化粧材1と同じである。このように構成することにより、床材用化粧材1’は図1に示した床材用化粧材1に比べて前記木質系基材3の裏面からの吸放水を防止することができ、反りや割れの生じ難い床材用化粧材とすることができる。
【0013】
前記化粧シート2を構成する合成樹脂製透明シート22としては、低密度ポリエチレン(線状低密度ポリエチレンを含む),中密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,エチレンαオレフィン共重合体,ホモポリプロピレン,ポリメチルペンテン,ポリブテン,エチレン−プロピレン共重合体,プロピレン−ブテン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、あるいは、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体,ポリカーボネート,ポリアリレート等の熱可塑性エステル系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル,ポリメタアクリル酸エチル,ポリアクリル酸エチル,ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、ナイロン−6,ナイロン−66等のポリアミド系熱可塑性樹脂、あるいは、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂を挙げることができる。また、これらの熱可塑性樹脂は単独であっても2種以上の混合物であってもよい。しかし、本発明の化粧シート2に用いる合成樹脂製透明シート22には、床材用化粧材として後述する意匠性を付与する手段、具体的には印刷絵柄や凹凸模様を設けるエンボス加工等が施されるために、これらの適性が要求されると共に安価である必要があり、また、昨今問題となっている燃焼時に有害なガスを発生しないこと等を考慮するとオレフィン系熱可塑性樹脂が好ましい。
【0014】
また、前記オレフィン系熱可塑性樹脂からなる合成樹脂製透明シート22は、無延伸の状態、あるいは、1軸ないし2軸方向に延伸した状態のいずれの状態のシートであってもよいし、また、顔料等を添加した着色シートであっても構わないが、この合成樹脂製透明シート22の厚さとしては、概ね60〜300 μm程度が好ましい。また、必要に応じて、この合成樹脂製透明シート22の一方の面ないし両方の面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施してもよい。また、この合成樹脂製透明シート22を構成するオレフィン系熱可塑性樹脂には適宜、周知の酸化防止剤、光安定剤、紫外線防止剤、あるいは、難燃性を付与するための無機充填剤、あるいは、意匠性を付与するための発泡剤等の各種の添加剤を添加することができる。ところで、上記着色シートに用いる顔料としては、有機系顔料でもよいが耐熱性や耐候性を考慮すると周知の無機系顔料が適当である。
【0015】
また、合成樹脂製防湿シート4としては、防湿性能とコスト、あるいは、昨今問題となっている燃焼時に有害なガスを発生しない等を考慮すると、オレフィン系熱可塑性樹脂からなるシートが好ましい。具体的には、前記合成樹脂製透明シート22で説明したオレフィン系熱可塑性樹脂を用いることができ、その厚さとしては、用いるオレフィン系熱可塑性樹脂の種類により異なるが、透湿度として30g/m2・24hr(JISZ0208:カップ法による測定)以下、より好ましくは20g/m2・24hr(JISZ0208:カップ法による測定)以下となるように設定すればよく、概ね25〜50μmである。この合成樹脂製防湿シート4についても一方の面ないし両方の面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施してもよい。
【0016】
次に、本発明の床材用化粧材1、1’の表層に形成する表面保護層21としては、床材用化粧材に要求される耐擦傷性、耐磨耗性、耐汚染性等の表面物性を付与するために設けられるものであり、この表面保護層21を形成する樹脂としては、たとえば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、あるいは、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテン,ポリブタジエン,ポリイソプレン等のポリオレフィンの1種ないしエチレン,プロピレン,ブテン,ブタジエン,イソプレン等のオレフィンの2種以上の共重合体、あるいは、炭素数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低密度ポリエチレン)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、あるいは、これらの1種ないしそれ以上からなる混合樹脂等を挙げることができる。また、表面保護層21の形成方法としては、たとえば、前記樹脂を溶液化したもの、あるいは、加熱溶融したものを周知のグラビア印刷法、ロールコート法、あるいは、押し出し塗工法等の塗工手段を適宜用いて塗工するなり、あるいは、上記樹脂をフィルム化したものを周知のドライラミネーション法等で貼合することにより形成することができるが、電離放射線硬化型樹脂で形成するのが特に好適である。
【0017】
電離放射線硬化型樹脂とは、電離放射線を照射することにより架橋重合反応を起こし3次元の高分子構造に変化する樹脂である。電離放射線は、電磁波または荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等がある。通常は紫外線や電子線が用いられる。紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常1900〜3800Åの波長域が主として用いられ、また、電子線源としては、コックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型灯の各種電子線加速器を用い、100 〜1000KeV、好ましくは100 〜300 KeVのエネルギーをもつ電子を照射するものを使用できる。
【0018】
前記表面保護層21を形成する電離放射線硬化型樹脂としては、分子中に、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、又はエポキシ基等のカチオン重合性官能基を有する単量体、プレポリマー又はポリマー(以下、これらを総称して化合物と呼称する)からなる。これら単量体、プレポリマー、及びポリマーは、単体で用いるか、或いは複数種混合して用いる。尚、本明細書で(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタアクリレートの意味で用いる。
【0019】
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。このプレポリマーは、通常、分子量が10000 程度以下のものが用いられる。分子量が10000 を超えると硬化した樹脂層の耐擦傷性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等の表面物性が不足する。上記のアクリレートとメタアクリレートは共用し得るが、電離放射線での架橋硬化速度という点ではアクリレートの方が速い為、高速度、短時間で能率よく硬化させるという目的ではアクリレートの方が有利である。
【0020】
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、脂肪族系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル、ウレタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、スピロ化合物等のプレポリマーが挙げられる。
【0021】
ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンテレフタレート等が挙げられる。
【0022】
また、ラジカル重合性不飽和基を有する多官能単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェ−ト等が挙げられる。
【0023】
カチオン重合性官能基を有する単量体は、上記カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの単量体を用いることができる。
【0024】
上記の電離放射線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、増感剤として光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開始剤は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等を単独又は混合して用いることができる。又、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等を単独又は混合物として用いることができる。尚、これら光重合開始剤の添加量は一般に、電離放射線硬化性樹脂100 重量部に対して、0.1 〜10重量部程度である。また、この電離放射線硬化性樹脂で保護層を形成する方法としては、たとえば、この電離放射線硬化性樹脂を溶液化し、グラビアコート法、ロールコート法等の周知の塗工法で塗工することにより形成することができる。この場合の塗工量としては、固形分として概ね5〜30g/m2 が適当であり、より好ましくは15〜25g/m2 である。
【0025】
また、電離放射線硬化性樹脂から形成された表面保護層21に、より一層耐擦傷性、耐磨耗性を付与する場合には、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二酸化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイアモンド、金剛砂、ガラス繊維等の研磨材を加えることにより達成することができる。この研磨材の電離放射線硬化性樹脂100 重量部に対する割合は1〜80重量部が適当である。
【0026】
次に、本発明の床材用化粧材1、1’は、前記合成樹脂製透明シート22と前記表面保護層21との接着強度を向上させる目的で、前記合成樹脂製透明シート22と前記表面保護層21との間にプライマー層5(図3、4参照)を設けることもできる。このプライマー層としては、▲1▼アクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体と、▲2▼イソシアネートとからなる樹脂で形成されたものである。すなわち、▲1▼のアクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体は、末端に水酸基を有するアクリル重合体成分(成分A)、両末端に水酸基を有するポリエステルポリオール成分(成分B)、ジイソシアネート成分(成分C)を配合して反応させてプレポリマーとなし、該プレポリマーにさらにジアミンなどの鎖延長剤(成分D)を添加して鎖延長することで得られるものである。この反応によりポリエステルウレタンが形成されると共にアクリル重合体成分が分子中に導入され、末端に水酸基を有するアクリル−ポリエステルウレタン共重合体が形成される。そして、このアクリル−ポリエステルウレタン共重合体の末端の水酸基を▲2▼のイソシアネートと反応させて硬化させたものがプライマー層5(図3、4参照)である。
【0027】
前記成分Aは、末端に水酸基を有する直鎖状のアクリル酸エステル重合体が用いられる。具体的には、末端に水酸基を有する直鎖状のポリメチルメタクリレート(PMMA)が耐候性(特に光劣化に対する特性)に優れ、ウレタンと共重合させて相溶化するのが容易である点から好ましい。前記成分Aは共重合体においてアクリル樹脂成分となるものであり、分子量5000〜7000(重量平均分子量)のものが耐候性、接着性が特に良好であるために好ましく用いられる。また、前記成分Aは両末端に水酸基を有するもののみを用いてもよいが、片末端に共役二重結合が残っているものを上記の両末端に水酸基を有するものと混合して用いてもよい。共役二重結合が残っているアクリル重合体を混合することにより、プライマー層5(図3、4参照)と接する層、たとえば、表面保護層21の樹脂に電離放射線硬化型樹脂を用いた場合に、該電離放射線硬化型樹脂とアクリル重合体の共役二重結合が反応するために特に電離放射線硬化型樹脂との間の接着性を向上させることができる。
【0028】
前記成分Bは、ジイソシアネートと反応してポリエステルウレタンを形成し、共重合体においてウレタン樹脂成分を構成する。成分Bは両末端に水酸基を有するポリエステルジオールが用いられる。このポリエステルジオールとしては、芳香族またはスピロ環骨格を有するジオール化合物とラクトン化合物またはその誘導体、またはエポキシ化合物との付加反応生成物、二塩基酸とジオールとの縮合生成物、および環状エステル化合物から誘導されるポリエステル化合物等を挙げることができる。上記ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール等の短鎖ジオール、1,4シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族短鎖ジオール等を挙げることができる。また、上記二塩基酸としては、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。ポリエステルポリオールとして好ましいのは、酸成分としてアジピン酸またはアジピン酸とテレフタル酸の混合物、特にアジピン酸が好ましく、ジオール成分として3−メチルペンタンジオールおよび1,4シクロヘキサンジメタノールを用いたアジペート系ポリエステルである。
【0029】
プライマー層5(図3、4参照)において、成分Bと成分Cとが反応して形成されるウレタン樹脂成分は、該プライマー層5(図3、4参照)に柔軟性を与え、合成樹脂製透明シート22との接着性に寄与する。また、アクリル重合体からなるアクリル樹脂成分は、前記プライマー層5(図3、4参照)において耐候性および耐ブロッキング性に寄与する。ウレタン樹脂において、成分Bの分子量は前記プライマー層5(図3、4参照)に柔軟性を十分に発揮可能なウレタン樹脂が得られる範囲であればよく、アジピン酸またはアジピン酸とテレフタル酸の混合物と、3−メチルペンタンジオールおよび1,4シクロヘキサンジメタノールからなるポリエステルジオールの場合、500 〜5000(重量平均分子量)が好ましい。
【0030】
成分Cは、1分子中に2個のイソシアネート基を有する脂肪族または脂環族のジイソシアネート化合物が用いられる。このジイソシアネートとしては、たとえば、テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4(2,4,4)-1,6ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4'シクロヘキシルジイソシアネート等を挙げることできる。ジイソシアネート成分としては、イソホロンジイソシアネートが物性およびコストが優れる点で好ましい。上記の成分A〜Cを反応させる場合のアクリル重合体、ポリエステルポリオール、および、後述する鎖延長剤の合計の水酸基(アミノ基の場合も含める)と、イソシアネート基の当量比はイソシアネート基が過剰となるようにする。
【0031】
上記の三成分A、B、Cを60〜120 ℃で2〜10時間程度反応させると、ジイソシアネートのイソシアネート基がポリエステルポリオール末端の水酸基と反応してポリエステルウレタン樹脂成分が形成されると共にアクリル重合体末端の水酸基にジイソシアネートが付加した化合物も混在し、過剰のイソシアネート基および水酸基が残存した状態のプレポリマーが形成される。このプレポリマーに鎖延長剤として、たとえば、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミンを加えてイソシアネート基を該鎖延長剤と反応させ、鎖延長することでアクリル重合体成分がポリエステルウレタンの分子中に導入され、末端に水酸基を有する▲1▼のアクリル−ポリエステルウレタン共重合体を得ることができる。
【0032】
この▲1▼のアクリル−ポリエステルウレタン共重合体に、▲2▼のイソシアネートを加えると共に、塗工法、塗工量(乾燥後の)を考慮して必要な粘度に調節した塗工液となし、たとえば、グラビアコート法、ロールコート法等の周知の塗工法で塗工することにより、プライマー層5(図3、4参照)を形成することができる。前記プライマー層5(図3、4参照)の乾燥後の塗工量としては、1〜20g/m2が適当であり、好ましくは1〜5g/m2である。また、前記プライマー層5(図3、4参照)は、上記樹脂以外に必要に応じてシリカ微粉末などの充填剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を添加した層としてもよい。また、▲2▼のイソシアネートとしては▲1▼のアクリル−ポリエステルウレタン共重合体の水酸基と反応して架橋硬化させることが可能なものであればよく、たとえば、2価以上の脂肪族または芳香族イソシアネートが使用でき、特に熱変色防止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。具体的には、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4'- ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートの単量体、または、これらの2量体、3量体などの多量体、あるいは、これらのイソシアネートをポリオールに付加した誘導体(アダクト体)のようなポリイソシアネートなどを挙げることができる。
【0033】
また、前記化粧シート2および前記合成樹脂製防湿シート4と前記木質系基材3とを接着する接着剤(図示せず)としては、たとえば、アクリル系、酢酸ビニル系、ウレタン系、エポキシ系等の樹脂からなる接着剤を用いることにより、容易に両者を接着することができる。
【0034】
次に、本発明の床材用化粧材1、1’に用いる化粧シートの具体的な実施例について説明する。
図3は本発明にかかる床材用化粧材に用いる化粧シートの具体的な一実施例を示す断面図であって、化粧シート2’は前記化粧シート2に意匠性を付与する手段の一つの態様を示したものであって、具体的には合成樹脂製透明シート22の一方の面にエンボス加工を施して凹凸模様60を設け、その上からワイピング処理を施して前記凹凸模様60の凹部内にワイピングインキ70を充填した後に、表出面全面にプライマー層5を設け、該プライマー層5上に電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層21を形成すると共に前記合成樹脂製透明シート22の他方の面にプライマー層51を介して絵柄層80、ベタ印刷層81を形成したものである。この化粧シート2’は該化粧シート2’の前記ベタ印刷層81面と前記木質系基材3の一方の面とが接着剤(図示せず)を介して貼合されて、本発明の床材用化粧材とすることができる。
【0035】
図4は本発明にかかる床材用化粧材に用いる化粧シートの具体的な他の実施例を示す断面図であって、化粧シート2''は前記化粧シート2に意匠性を付与する別の手段の態様を示したものであって、具体的には合成樹脂製シート22’の少なくとも一方の面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理などの易接着処理を施して後に、該易接着処理面(図示せず)にプライマー層52を設け、該プライマー層52上にベタ印刷層81、絵柄層80を順に印刷形成し、さらに前記絵柄層80上に2液硬化型ウレタン樹脂等の周知ドライラミネーション用接着剤で形成した接着剤層90を介して合成樹脂製透明シート22が周知のドライラミネーション法で貼合され、該合成樹脂製透明シート22の表面にエンボス加工を施して凹凸模様60を設け、その後、図3に示した化粧シート2’と同様に、凹凸模様60の上からワイピング処理を施して前記凹凸模様60の凹部内にワイピングインキ70を充填した後に、表面にプライマー層5を設け、該プライマー層5上に電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層21を形成したものである。この化粧シート2''は該化粧シート2''の前記合成樹脂製シート22’と前記木質系基材3の一方の面とが接着剤(図示せず)を介して貼合されて、本発明の床材用化粧材とすることができる。ところで、前記合成樹脂製シート22’は、一般的には着色シートが用いられるが、無着色シートであってもよい。また、この合成樹脂製シート22’は、上記で説明した合成樹脂製透明シート22と同じものを用いることができ、また、合成樹脂製透明シート22で説明したと同じ理由でオレフィン系熱可塑性樹脂が好ましい。
【0036】
次に、図3に示した前記合成樹脂製透明シート22の他方の面に設けるプライマー層51は、オレフィン系熱可塑性樹脂からなる合成樹脂製透明シート22と絵柄層80あるいはベタ印刷層81等の印刷層との接着性を向上させるために設けるものであり、上記で説明したプライマー層5と同様の樹脂を用いるのが好ましく、形成方法も前記プライマー層5の形成方法と同じである。また、図4に示した合成樹脂製シート22’に設けるプライマー層52は、前記合成樹脂製シート22’とベタ印刷層81などの印刷層との接着性を向上させるために設けるものであり、前記合成樹脂製シート22’がオレフィン系熱可塑性樹脂からなる場合には、上記で説明したプライマー層5と同様の樹脂を用いるのが好ましく、形成方法も前記プライマー層5の形成方法と同じである。
【0037】
そして、前記凹凸模様60は加熱プレスやヘアライン加工などにより形成することができる。凹凸模様60としては、たとえば、導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。
【0038】
また、前記絵柄層80および前記ベタ印刷層81は、一般的にはグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の周知の印刷法でインキを用いて形成することができる。前記絵柄層80としては、たとえば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様柄であり、前記ベタ印刷層81としては、隠蔽性を有する着色インキでベタ印刷したものである。図3、4においては、前記絵柄層80および前記ベタ印刷層81の両方を設けた構成を示したが、いずれか一方の構成であっても構わない。
【0039】
また、前記絵柄層80および前記ベタ印刷層81に用いるインキとしては、ビヒクルとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種ないし2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものを用いることができが、環境問題を考慮すると、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合した非塩素系のビヒクルが適当であり、より好適にはポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合したものである。
【0040】
なお、図3、4に示した化粧シート2’および2''は、本発明にかかる床材用化粧材に用いる化粧シートの具体的な実施例を例示したものであって、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、これに限るものではない。
【0041】
【実施例】
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
実施例1
両面にコロナ放電処理を施した120μmのポリプロピレンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製150AG3〕の一方の面(裏面)にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕溶液をグラビア塗工法で固形分が2g/m2 となるように塗工して印刷用プライマー層を形成し、該印刷用プライマー層上にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕からなる印刷インキを用いてグラビア印刷法で木目模様の絵柄印刷層とベタ柄印刷層とを形成した。その後、前記ポリプロピレンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製150AG3〕の他方の面(表面)に前記木目模様の絵柄印刷層の導管部に対応するようにエンボス版で凹部を設け、該凹部内にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕からなるセピア色のワイピングインキを充填して乾燥させると共に、その上にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕溶液をグラビア塗工法で固形分が2g/m2 となるように塗工して表面保護層用プライマー層を形成し、その後に該表面保護層用プライマー層上に電離放射線硬化型樹脂〔大日精化工業製:EBF−04〕をロールコート法で塗工、乾燥して後に電子線(175KeV、5Mrad)を照射して固形分が20g/m2 の表面保護層を形成した化粧シートを作製した。この化粧シートを前記表面保護層が表出するように別途用意したV溝加工機にて表面に断面V字状の溝部を形成した12mm厚さの合板の表面形状に沿うように接着剤〔中央理化(株)製リカボンドBA-10A(100重量部)に対してBA-10B(5重量部)を添加した接着剤をウエット状態で65g/m2 塗工〕で貼合して本発明の床材用化粧材を得た。
【0042】
比較例1
実施例1で作製した化粧シートを用いて、該化粧シートの表面保護層が表出するように別途用意した12mm厚さの合板に接着剤〔中央理化(株)製リカボンドBA-10A(100重量部)に対してBA-10B(5重量部)を添加した接着剤をウエット状態で65g/m2 塗工〕で貼合すると共に、前記化粧シートの表面保護層側にV溝加工機にて溝加工を施して断面V字状の溝部を形成し、該溝部にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕からなるセピア色の塗料を塗装して比較例とする床材用化粧材を得た。
【0043】
上記で作製した実施例1、および、比較例1の床材用化粧材について、耐磨耗性、および、耐擦傷性テストを下記方法で実施して、その評価結果を表1に纏めて示した。
【0044】
〔表1〕
表1
Figure 0004605844
※1:耐磨耗性テスト−半径が0.5インチの半球状先端を有する治具の半球状先端にメチルエチルケトンを含浸したガーゼを取り付け、断面V字状の溝部を横断するように床材用化粧材の表面を500g荷重で20往復してガーゼの着色状況を目視で評価
※2:耐擦傷性テスト−断面V字状の溝部を横断するように床材用化粧材の表面を爪をたてて20往復して表面の傷、および、艶変化を目視で評価
【0045】
【発明の効果】
本発明は、今まで縷々説明したように、耐擦傷性、耐磨耗性、耐水性、耐汚染性等の表面物性に優れると共に、特に、従来の床材用化粧材において問題であった溝加工を施した溝部が耐水性に劣るといった問題や経時的に色落ちするといった問題が生じることのない床材用化粧材を提供することができる。また、従来溝部に行っていた結構手間のかかる煩雑な選択的塗布作業をなくすことができるために溝加工を施した床材用化粧材を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる床材用化粧材の第1の基本的な構成を概略的に示す断面図である。
【図2】 本発明にかかる床材用化粧材の第2の基本的な構成を概略的に示す断面図である。
【図3】 本発明にかかる床材用化粧材に用いる化粧シートの具体的な一実施例を示す断面図である。
【図4】 本発明にかかる床材用化粧材に用いる化粧シートの具体的な他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1’ 床材用化粧材
2,2’,2'' 化粧シート
3 木質系基材
4 合成樹脂製防湿シート
5,51,52 プライマー層
10 V溝加工
11 C面加工
12 雌実
13 雄実
21 表面保護層
22 合成樹脂製透明フィルム
22’ 合成樹脂製シート
60 凹凸模様
70 ワイピングインキ
80 絵柄層
81 ベタ印刷層
90 接着剤層

Claims (5)

  1. 少なくとも溝加工を施した表面を有する木質系基材の表面形状に沿って化粧シートを貼合する床材用化粧材の製造方法において、前記化粧シートが表層に電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を有する合成樹脂製透明シートからなり、前記表面保護層が前記合成樹脂製透明シートにアクリル樹脂とウレタン樹脂の共重合体とイソシアネートとから形成されたプライマー層を介して形成されていることを特徴とする床材用化粧材の製造方法。
  2. 前記アクリル樹脂とウレタン樹脂の共重合体がアクリル−ポリエステルウレタン共重合体であることを特徴とする請求項1記載の製造方法
  3. 前記合成樹脂製透明シートがオレフィン系熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の製造方法
  4. 前記木質系基材の裏面に合成樹脂製防湿シートが貼着されていることを特徴とする請求項1記載の製造方法
  5. 前記合成樹脂製防湿シートがオレフィン系熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項4記載の製造方法
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