JP2005127124A - 床材用積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 木質基材上に、合成樹脂層と、化粧層とを順に積層してなる床材用積層体であって、前記合成樹脂層が、降伏点荷重が9kgf以上であり、引張り弾性率が50kgf/mm2以上であり、降伏伸び率が3〜8%であり、前記床材用積層体における化粧層側の表面に行われる耐キャスター試験の結果、前記表面の凹み深さが100μm以下のものであり、前記耐キャスター試験が、回転可能のキャスター固定材と、前記キャスター固定材に取り付けられた3個のキャスターと、前記キャスター固定台と接続してなる加重部と、試料固定台とを備えてなる耐キャスター試験装置を用いて行われるものである、床材用積層体により達成される。
【選択図】 なし
Description
本発明は、耐キャスター性、耐衝撃性、および耐水性に優れた床材用積層体に関するものである。
従来、床材としては、合板に木質化粧単板を貼り合わせて塗装したもの、または合板と中密度繊維板(MDF)を積層させ、さらにMDFに木質化粧単板を貼り合わせて塗装したものが広く知られている。また、木質化粧単板側から合板およびMDFに達する深さの溝加工および面取り加工を施して溝部や面取り部を設けて意匠性を向上させたものが広く知られている。
このため、木質化粧単板に代わるものとして、木目柄等の美麗な意匠を印刷した化粧シートが用いられるようになってきた。この代表的なものとしては、合板に化粧シートを貼着したもの、合板と中密度繊維板(MDF)を積層した積層体の前記中密度繊維板面に化粧シートを貼着したもの、が挙げられる。しかしながら、前者は、木質化粧単板を用いたときと同様に耐キャスター性および耐衝撃性に劣ること、木質化粧単板に溝部および面取り部を設けた場合に毛羽立ちおよびササクレ等を発生し靴下およびストッキングの繊維にこれが引掛り伝線することとがしばしば見受けられた。また、後者は、木質化粧単板を用いたときと同様にMDFが耐水性に劣るため、水の浸入によりMDFが膨らみ、意匠性を損なうことがしばしば見受けられた。
しかしながら、床材用積層体が暖房手段の熱の影響を受けると、合板または合成樹脂層が熱収縮または熱膨張を起こし、床材用積層体にそりが発生すること、および床材用積層体の化粧層表面に施された意匠に合板の表層の繊維方向に沿って凹凸形状が発生することなどの影響が生じることがしばしば見受けられた。また、合成樹脂層と化粧層との接着性を更に改善させることも要求されている。
従って、温度変化による寸法変化が少なく、かつ、より安価な建材としての床材用積層体の開発が切望されている。
本発明の第一の態様によれば、木質材からなる基材上に、合成樹脂層と、化粧層とを順に積層してなる床材用積層体が提供することができ、この床材用積層体は、
前記合成樹脂層が、降伏点荷重が9kgf以上であり、引張り弾性率が50kgf/mm2以上であり、降伏伸び率が3〜8%であり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に行われる耐キャスター試験の結果、前記表面の凹み深さが100μm以下であり、
前記耐キャスター試験が、回転可能のキャスター固定材と、前記キャスター固定材に取り付けられた3個のキャスターと、前記キャスター固定台と接続してなる可動型加重部と、試料固定台とを備えてなる耐キャスター試験装置を用いて、
前記床材用積層体を前記試料固定台に固定し、
前記3個のキャスターを前記床材用積層体における化粧層側の表面に前記可動型加重部により加重して接触させ、
前記キャスター固定材を稼働し前記床材用積層体における化粧層側の表面の上に前記3個のキャスターを回転させた後に、
前記表面に発生した凹みの深さを測定することにより行われるものであり、
前記キャスターが、平均直径75mm、厚さ25mmのものであり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に付与される加重が、70kgであり、
前記3個のキャスターが、20rpmの速度で5分間毎に反回転させて1000回転させて行うものである。
本発明の第2の態様によれば、木質基材上に、合成樹脂層と、化粧層とを順に積層してなる床材用積層体を提供することができ、それは、
前記合成樹脂層が、針入温度が75℃以上であり、降伏点荷重が10kgf以上であり、引張り弾性率が100kgf/mm2以上であり、降伏伸び率が4〜8%であるものである。
本発明の第3の態様によれば、合成樹脂層と、その上に形成されてなる化粧層とにより構成されてなる床材用シートであって、
前記合成樹脂層が単層または2層以上の層構造を有してなり、
前記合成樹脂層が単層の場合には前記単層が、または前記合成樹脂層が2層以上の場合にはそのうちの少なくとも一層が、非晶性ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート共重合体とにより形成されてなり、
前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換されたものであるが提供される。
本発明の第4の態様によれば、木質基材上に、合成樹脂層と、化粧層とを順に積層してなる床材用積層体であって、前記合成樹脂層が、2以上の独立した区画に区分されて構成されてなるものが提供される。
本発明の第1の態様について、添付図面用いて説明する。
図1は本発明にかかる床材用積層体の基本的層構成を示す断面図であって、床材用積層体1は、木質基材2上に合成樹脂層3を接着剤層を介して設け、前記合成樹脂層3上に化粧層4を設けたものである。前記合成樹脂層3が上記数値を満すことにより、耐キャスター性、耐衝撃性、耐水性等をみたすことができる。また、本発明による床材用積層体はその化粧層側の表面に行われる耐キャスター試験の結果、前記表面に割れが生じないことが要求される。また、本発明の好ましい態様によれば、前記耐キャスター試験の結果、前記床材用積層体における化粧層側の表面の凹み深さが100μm以下、好ましくは80μm以下であることが好ましい。
本発明における耐キャスター試験は、耐キャスター試験装置を用いて行うことができる。耐キャスター試験装置の一態様の断面図を表した図9を用いて説明する。耐キャスター試験装置1000は、軽重可能な重り1001を持つ加重部1002と、調節ハンドル1003と、回転可能のキャスター固定台1010と、前記キャスター固定材に取り付けられた3個のキャスター1011と、試料固定台1013とを備えてなるものである。
試験する床材用積層体1012を試料固定台1013に固定し、
加重部1002に70kgの重り1001を乗せて、調節ハンドル1003により、床材用積層体1020における化粧層側の表面に、回転可能なキャスター固定台1010に固定された3個のキャスター1011を接触させ、
キャスター固定台1010を稼働し床材用積層体1012における化粧層側の表面の上に前記3個のキャスター1011を、20rpmの速度で5分間毎に反回転させて1000回転させ、その後に、前記表面に発生した割れの有無を評価することにより行われる。
合成樹脂層は、単層であっても複層であってもよいが、その物理的特定性として、降伏点荷重が9kgf以上、好ましくは12kgf以上であり、引張り弾性率が50kgf/mm2以上であり、降伏伸び率が3〜8%、3〜5%であることが要求される。合成樹脂層の厚さは、下限として200μm以上、好ましくは250μm以上であり、上限としては800μm以下であり、500μm以下であることが好ましい。合成樹脂層を構成する樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(好ましくは二軸延伸ポリエチレンテレフタレート)、耐熱性の高いポリアルキレンテレフタレート(例えば、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノール等で置換したポリエチレンテレフタレート:商品名PET−G(イーストマンケミカルカンパニー社製))、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等のポリエステル系樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は、単一物または混合物であってもよい。
化粧層を構成する基材の具体例としては、薄紙、上質紙、クラフト紙、和紙、チタン紙、樹脂含浸紙、紙間強化紙等の紙、木質繊維、ガラス繊維、石綿、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維等の繊維からなる織布や不織布、または、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン等の合成樹脂製シートなどの1種または2種以上の積層体を用いることができる。これら基材の厚さとしては20〜300μmが適当である。また、化粧層に用いる基材は必要に応じて必要な層に顔料等を添加して着色してもよいし、必要な面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施してもよい。
図2は本発明による床材用積層体を構成する化粧層の具体的な一の実施形態を示す断面図であって、化粧層4’は透明なオレフィン系熱可塑性樹脂シート40の一方の面にエンボス加工を施して凹凸模様41を設け、その上からワイピング処理を施して前記凹凸模様41の凹部内にワイピングインキ42を充填した後に、表出面全面にプライマー層43を設け、該プライマー層43上に表面保護層44を形成すると共に前記オレフィン系熱可塑性樹脂シート40の他方の面にプライマー層45を介して絵柄層46、ベタ印刷層47を形成したものである。
前記プライマー層43は前記オレフィン系熱可塑性樹脂シート40ないし前記オレフィン系熱可塑性樹脂層40”と前記表面保護層44との接着強度を向上させる目的で設けるものであり、前記プライマー層43を設ける方が接着強度面から望ましい。また、図2〜4に示した前記プライマー層45はオレフィン系熱可塑性樹脂シート40ないし40’と絵柄層46、ベタ印刷層47等の印刷層との接着性を向上させる目的で設けるものであり、前記プライマー層43と同様の樹脂を用いて同様に形成するのが前記プライマー層43と同様の意味で好ましい。
前記プライマー層43、45は、上記したようにオレフィン系熱可塑性樹脂シート40、40’、40”の表面の接着性を高めるためのものであり、これに用いる樹脂としてはエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ニトロセルロース樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は単独ないし混合して塗料組成物、又は、インキ組成物とし、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて形成することができる。
凹凸模様41は加熱プレスやヘアライン加工などにより形成することができる。前記凹凸模様41としては、たとえば、導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。
前記絵柄層46および前記ベタ印刷層47は、一般的にはグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の周知の印刷法でインキを用いて形成することができる。前記絵柄層46としては、たとえば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様柄が挙げられる。前記ベタ印刷層47としては、隠蔽性を有する着色インキでベタ印刷したものである。また、図2〜4においては、前記絵柄層46および前記ベタ印刷層47の両方を設けた構成を示したが、いずれか一方の構成であっても構わない。
化粧層4の表面に設ける表面保護層44について説明する。この表面保護層44は、床材用積層体(図1参照)に要求される耐擦傷性、耐摩耗性、耐水性、耐汚染性等の表面物性を付与するために設けられるものであり、この表面保護層44を形成する樹脂としては、熱硬化型樹脂ないし電離放射線硬化型樹脂等の硬化型樹脂を用いて形成するのが適当である。より好ましくは表面硬度が硬く、生産性に優れるなどから電離放射線硬化型樹脂である。
木質基材としては、特に限定されず、例えば杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パティクルボード、中密度繊維板(MDF)等が挙げられる。床材への積層方法は限定的でなく、例えば接着剤により化粧シートを基材に貼着する方法等を採用することができる。接着剤は、基材の種類等に応じて公知の接着剤から適宜選択すれば良い。例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマー等のほか、ブタジエン・アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等が挙げられる。
本発明の第1の態様によれば、床材用積層体の製造方法が提案される。その製造方法は下記の通りである。
木質基材上に、合成樹脂層と、化粧層とを順に積層してなる床材用積層体の製造方法であって、
前記木質基材の上に、降伏点荷重が9kgf以上であり、引張り弾性率が50kgf/mm2以上であり、降伏伸び率が3〜8%である、前記合成樹脂層を形成し、
前記合成樹脂層の上に、前記化粧層を形成してなることを含んでなり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に行われる耐キャスター試験の結果、前記表面の凹む深さが100μm以下であり、
前記耐キャスター試験が、回転可能のキャスター固定材と、前記キャスター固定材に取り付けられた3個のキャスターと、前記キャスター固定台と接続してなる加重部と、試料固定台とを備えてなる耐キャスター試験装置を用いて、
前記床材用積層体を前記試料固定台に固定し、
前記3個のキャスターを前記床材用積層体における化粧層側の表面に前記加重部により加重して接触させ、
前記キャスター固定材を稼働し前記床材用積層体における化粧層側の表面の上に前記3個のキャスターを回転させ、その後に、前記表面に発生した割れの有無を評価するものであり、
前記キャスターが、平均直径75mm、厚さ25mmのものであり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に付与される加重が、70kgであり、
前記3個のキャスターが、20rpmの速度で5分間毎に反回転させて1000回転させて行うものである、床材用積層体を製造する方法。
本発明による床材用積層体は、建築資材として、特に(化粧用)床材として利用することができる。
本発明の第2の態様の具体的内容
合板上に、合成樹脂層、化粧層を順に積層した床材用積層体において、前記合成樹脂層が、
(1)針入温度が75℃以上であり、
(2)降伏点荷重が10kgf以上であり、
(3)引張り弾性率が100kgf/mm2以上であり、
(4)降伏伸び率が4〜8%であるものである床材用積層体(好ましくは化粧用床材)を提供できる。
本発明の第2の態様によれば、木質基材上に、合成樹脂層と、化粧層とを順に積層してなる床材用積層体を提供することができ、それは、前記合成樹脂層が、針入温度が75℃以上であり、降伏点荷重が10kgf以上であり、引張り弾性率が100kgf/mm2以上であり、降伏伸び率が4〜8%であるものである。
1.試験片表面に針状圧子(直径0.5mm、長さ1mm以上の円柱状)を垂直に置き、0.5Nの力を加える。
2.試験片の雰囲気温度を毎分5℃で上昇させ、試験片への圧子の侵入が完了するまで、温度と圧子の変位量を記録する。
3.横軸に温度、縦軸に圧子の変位量を取って描かれる曲線(TMA曲線)から針入温度を求める。
4.具体的には上記TMA曲線で、圧子が侵入し始めるよりも低温側に認められる直線部分を高温側に延長し、侵入速度が最大となる部分の接線の低温側への延長との交点を針入温度(Tl)とする。
本発明の第2の態様による床材用積層体の層構成は本発明の第1の態様で説明したのと同様であってよく、例えば図1〜図5で説明されたのと同様であってよい。
合成樹脂層は、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート等のポリエステル系樹脂の単層または複層として形成してもよい。本発明の好ましい態様によれば、非晶性ポリエチレンテレフタレート、いわゆるA−PET〔三菱化学(株):ノバクリアー(商品名)〕を主成分とし、これより針入温度の高いポリエステル、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート等の少なくとも一つを副成分として添加した樹脂の単層として形成することができる。また、別の好ましい態様によれば、非晶性ポリエチレンテレフタレートを芯層とし、該芯層の両面にこれより針入温度の高いポリエステル、例えばポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、またはA−PET〔三菱化学(株):ノバクリアー(商品名)〕を主成分とし、これより針入温度の高いポリエステル、例えばポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート等の少なくとも一つを副成分として添加した樹脂等を積層した3層構造で形成したものがコストあるいは加工性等を考慮すると好ましい。なお、前記合成樹脂層を3層構成とする場合は、非晶性ポリエチレンテレフタレートからなる芯層の両面に設ける樹脂層は同一の樹脂、同一の厚さとするものがカールを防止する上で好ましい。
本発明の第2の態様による床材用積層体の合成樹脂層以外については本発明の第1の態様で説明したのと同様であってよい。
本発明の第3の態様の具体的内容
本発明の第3の態様によれば、合成樹脂層及び化粧層が積層されてなる床材用化粧シートであって、(1)当該合成樹脂層が、単層又は2層以上の層構造を有し、(2)a)単層の場合は当該単層又はb)2層以上の場合は当該合成樹脂層のうち少なくとも最上層が、A−PET及びPETGを含む混合層であることを特徴とする床材用化粧シートが提案される。
層構成
本発明による床材用シートを図10により説明する。図10は本発明による床材用シートの基本的層構成を示す断面図である。図10によれば、合成樹脂層103及び化粧層104が積層されてなる床材用シート101が形成されていることが理解される。また、図10によれば、この床材シート101が木質基材102の上に積層されて、本発明による床材用積層体が形成されていることが理解される。
本発明シートは、特に合成樹脂層が、1層(単層)又は2層以上の層構造を有し、その最上層がA−PET及びPETGを含む混合層である。すなわち、単層の場合は当該単層、2層以上の場合は最も化粧層に近い層が上記混合層であることが必要である。この最上層は、接着剤層及び/又はプライマー層を介して化粧層に積層される。本発明では、その最上層を上記混合層とすることによって、化粧層との接着性をより高めることが可能となる。単層の場合は、当該単層が混合層となる。
前記合成樹脂層が単層または2層以上の層構造を有してなり、
前記合成樹脂層が単層の場合には前記単層が、または前記合成樹脂層が2層以上の場合にはそのうちの少なくとも一層が、非晶性ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート共重合体とにより形成されてなり、
前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換されたものである、床材用シートが提案される。
前記3層以上の層構造の最上層と最下層とが、非晶性ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート共重合体とにより形成されてなり、
前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換されたものである、上記の床材用シートが提案される。
本発明のシートの化粧層は、公知の化粧層と同様の構成にすれば良く、例えば、下記に説明する構成を好ましく採用することができる。また、必要に応じて、本発明の第1の態様で説明したのと同様の構成にしてもよい。
接着剤層は、公知又は市販の接着剤の中から、絵柄層又は第二透明性樹脂層を構成する成分等に応じて適宜選択することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂のほか、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
プライマー層は、基材層又は透明性樹脂層の表面の接着性を高めるためのものである。これに用いる樹脂としてはエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ニトロセルロース樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は単独ないし混合して塗料組成物、又は、インキ組成物とし、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて形成することができる。
基材層は、薄紙,上質紙,クラフト紙,和紙,チタン紙,樹脂含浸紙,紙間強化紙等の紙、木質繊維,ガラス繊維,石綿,ポリエステル繊維,ビニロン繊維,レーヨン繊維等の繊維からなる織布や不織布、あるいは、ポリオレフィン,ポリエステル,ポリアクリル,ポリアミド,ポリウレタン,ポリスチレン等の合成樹脂製シートなどの1種ないし2種以上の積層体を用いることができ、その厚さとしては概ね20〜300μmが適当である。また、上記した化粧層に用いる前記化粧用基材は必要に応じて必要な層に顔料等を添加して着色してもよいし、必要な面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施しても良い。
絵柄層は、柄インキ層及びベタインキ層から構成される。これらは、一般的にはグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の周知の印刷法でインキを用いて形成することができる。柄インキ層としては、例えば木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様柄であり、ベタインキ層としては、隠蔽性を有する着色インキでベタ印刷したものである。この実施形態では、柄インキ層及びベタインキ層の両方が設けられるが、いずれか一方の構成であっても良い。
透明性樹脂層は、透明性のものであれば限定されない。透明性樹脂層としては、例えば熱可塑性樹脂により形成されたものを好適に使用することができる。
具体的には、軟質、半硬質又は硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等を挙げることができる。これらの中でも、本発明では、特に第二透明性樹脂層として、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
表面保護層は、床材用シートに要求される耐擦傷性、耐摩耗性、耐水性、耐汚染性等の表面物性を付与するために設けられる。この表面保護層を形成する樹脂としては、熱硬化型樹脂ないし電離放射線硬化型樹脂等の硬化型樹脂を用いて形成するのが適当である。特に、表面硬度が硬く、生産性に優れるという点で電離放射線硬化型樹脂を用いることがより好ましい。
本発明によるシートの各層の積層方法は限定的でなく、接着剤等による接着、ラミネート等の各種の方法を採用できる。特に、合成樹脂層と化粧層とは、ウレタン系接着剤層及び/又はウレタン系プライマー層を介して積層されていることが望ましい。各層の積層は、通常の手順で実施すれば良い。例えば、図11を用いて説明すると、着色した基材層106の一方の面に絵柄層107を順に印刷により形成し、さらに前記絵柄層107上に2液硬化型ウレタン樹脂等の公知のドライラミネーション用接着剤で形成した接着剤層108を介して透明性樹脂層109を公知のドライラミネーション法、Tダイ押出し法等で積層し、透明性樹脂層109の全面にプライマー層110を設け、その上に表面保護層111を形成すれば良い。
本発明よる床材用積層体は、本発明による床材用シートを木質基材に積層したものである。具体的には、図10に示すように、本発明シートの合成樹脂層側に木質材料が積層される。木質基材としては、特に限定されず、例えば杉、檜、樺、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パティクルボード、中密度繊維板(MDF)等が挙げられる。
本発明の第3の態様による床材用シートおよびそれを用いた床材用積層体は、上記した内容以外は本発明の第1の態様で説明したのと同様であってよい。
本発明の第4の態様の具体的内容
本発明の第4の態様によれば、合成樹脂層及び化粧層からなる床材用積層体の当該合成樹脂層側に木質材料が積層されてなる床材であって、少なくとも当該合成樹脂層が、2以上の独立した区画に区分されていることを特徴とする床材用積層体が提案される。
層構成
本発明による床材用シートは、合成樹脂層が2以上の独立した区画に区分されている。換言すれば、合成樹脂層は、複数の合成樹脂製区画片(以下、単に「区画片」という。)から構成されている。本発明による床材用シートの一態様を図12により説明する。図12は、本発明による床材用シートの合成樹脂層の配置例(平面図)を示す。合成樹脂層201は、3つの区画片202、203及び204から構成されている。区画片同士は、互いに接触していても良いが、特に区画片間は一定の間隙205があることが望ましい。この場合の間隙の厚さ(区画片間の距離)は2mm以下、好ましくは1mm以下の範囲で適宜設定することができる。間隙を設けることによって、より大きな膨張差を吸収することができる。
区画片による合成樹脂層を形成する方法は特に限定されない。例えば、予め用意した複数の区画片を木質材料(基材)又は化粧シートの化粧層に積層する方法、通常の方法により合成樹脂層を化粧層全面に積層した後、合成樹脂層が区画片ごとに区分されるように合成樹脂層を切断する方法等が挙げられる。その様な区画片を形成する一態様を図13を用いて説明する。図13は本発明による床材用積層体の断面図を示すものである。図13に示すように、通常の方法により合成樹脂層201の上に化粧層210を全面に積層して床材用シート211を作製し、これと木質基材212とを積層して床材用積層体213を構成した後、合成樹脂層が独立した区画片ごとに区分されるように、合成樹脂層に達する溝214を化粧層側から入れる方法を好ましく採用することができる。化粧層側から溝を入れる場合には、合成樹脂層と同様に化粧層も複数の区画片に区分される。溝を入れる方法自体は、公知の方法に従えば良く、例えばテノーナー等の公知の装置により加工すれば良い。溝を入れる場合、その断面の限定的でなく、V字状、凹状(正方形、長方形)等のいずれであっても良い。さらに、溝を形成した場合、木質材料の一部が露出するので、その露出部を保護するために必要な処理(防水処理、撥水処理等)を施しても良い。
本発明による化粧層は、例えば図14に示す本発明による床材用シート(床材用積層体)の具体的な層構成により理解される。図14によれば、本発明による床材用シートは、合成樹脂層223上に接着剤層224、プライマー層225、基材層226、ベタインキ層227、柄インキ層228、接着剤層229、透明性樹脂層230、プライマー層及び表面保護層(透明性保護層)231が順に積層された構造を有する。表面保護層側からエンボス加工が施され、凹状のエンボス部232が付されている。一方、合成樹脂層の裏面には、木質基材221が接着剤層222を介して積層されている。そして、この床材用積層体は、化粧層側より木質基材221に達し、木質材料中にその先端がある溝220が設けられ、これによって合成樹脂層が独立した区画片ごとに区分されている。
合成樹脂層は以下の点以外、本発明の第3の態様において説明したのと同様であってよい。
本発明の好ましい態様によれば、記合成樹脂層を2以上の独立した区画に区分することにより露出した前記区分箇所と、前記合成樹脂層と前記化粧層とをそれぞれ2以上の独立した区画に区分することにより露出したそれぞれの前記区分箇所とを、アクリルウレタン系樹脂を含んでなる水性組成物により塗布してなる、床材用シートまたは床材用積層体が提案される。これにより、木質基材の保護が十分に行われる。
水性塗料は、樹脂成分としてアクリルウレタン系樹脂を含む。アクリルウレタン系樹脂としては、特に限定されず、公知のもの又は市販品を使用することもできる。例えば、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との反応生成物、官能基を有するアクリル樹脂と官能基を有するウレタン樹脂とを架橋させることにより複合化したもの等を挙げることができる。
床材用シートの合成樹脂層以外については本発明の第3の態様で説明したのと同様であってよい。
本発明の内容を下記実施例Aにより説明する。
床材用積層体の調製
下記の層構成からなる床材用積層体を調製した。
実施例A1
化粧シートとA−PET(0.4mm厚)層とラワン合板(12mm厚)
実施例A2
化粧シートと2軸延伸PET(0.25mm厚)とワラン合板(12mm厚)
例A1
突板とラワン合板(一般カラーフロア)
例A2
突板+MDF(3mm厚)とラワン合板(9mm厚)(耐キャスター性付与カラーフロア)
例A3
化粧シートとラワン合板(12mm厚)
例A4
化粧シートとA−PET(0.2mm厚)とラワン合板(12mm厚)
上記調製例において、化粧シートとは、図3の構成である化粧層、
A−PETは非晶性ポリエチレンテレフタレート、
2軸延伸PETは2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、
突板は無垢の自然木材を薄くスライスした単板を意味する。
下記の評価試験を行い、その結果を下記表Aに記載した。
試験A1:耐キャスター試験
上記で調製した実施例A1〜例A4の床材用積層体を下記耐キャスター試験装置に設置し、下記条件に従って試験を行った。試験後、床材用積層体を目視し、その表目の割れ目の有無を判断した。また、床材用積層体の凹部の深さをデプスメータで測定した。
耐キャスター試験装置L6−04(浅野機械製作株式会社)を使用した。この装置の仕様は下記の通りである。
試料固定台:Φ80cm、厚み8mmのアクリル製
3個のキャスター:ハンマーキャスター製420SA−N75(Φ75mmx25mm、車輪ナイロン製)
キャスター固定台の回転速度:0〜60rpm(変速モータ駆動式)
荷重部:40〜210kgに調節可能
調節ハンドル:ウェイト台のハンドルを廻すことによりキャスターが上下する
回転方向反転間隔:1〜12分(タイマーにより設定可能)
プリセットカウンター:回転数の設定及び累積回転数を表示
デジタルタコメーター:キャスター回転速度を表示
試料大きさ:30cm×30cm
上記耐キャスター試験装置において、試験対象である床材用積層体を試料固定台に固定した。この床材積層体の表面に3個のキャスターが接しないように調節ハンドルによりキャスター固定台を上げた後に、重さ70kgとなるように荷重台に重りを載せた。
回転速度20rpmの速度、5分間毎に反回転、1000回転とセットし、調節ハンドルを回してキャスター固定台を試験対象である床材用積層体の表面上に降ろした。
キャスター固定台の回転駆動装置の始動スイッチを入れ試験を開始した。試験終了後、調整ハンドルを回してキャスター固定台を浮かせて試験対象である床材用積層体を取り出し評価した。
上記で調製した実施例A1〜例A4の床材用積層体をJIS K5600デュポン衝撃試験に準拠して試験した。具体的には、r=6.3mmの打ち型を上記床材用積層体の表面に置き、500gの重りを300mmの高さから先の打ち型の上に落下させた。試験後、床材用積層体を目視し、その表目の割れ目の有無を判断した。また、床材用積層体の凹部の深さをデプスメータで測定した。
表A
評価試験/試料 実施例A1 実施例A2 例A1 例A2 例A3 例A4
評価試験A1
表面の割れ目の有無 無 無 無 無 無 無
凹の深さ(μm) 70 60 160 60 150 190
評価試験A2
表面の割れ目の有無 無 無 有 有 有 有
凹の深さ(μm) 260 300 800 270 580 390
本発明の第1の態様について下記の実施例Bを用いて説明する。
床材用積層体の調製
表層材Bの調整
両面コロナ放電処理した60μ厚さの着色ポリプロピレンフィルムの一方の面に2μm厚さのウレタン系プライマー層を設けると共に他方の面に2液硬化型ウレタン系印刷インキで木目模様の印刷層を形成した。次に、前記印刷層上にウレタン系接着剤を介して透明なプロピレン系樹脂をTダイ押出機で厚さが80μmとなるように押出して中間積層体を作製した。その後、前記中間積層体の前記透明なプロピレン系樹脂面に2μm厚さのウレタン系プライマー層を形成し、該ウレタン系プライマー層上に電離放射線硬化型樹脂をグラビアリバースコート法で乾燥後に15μm厚さとなるように塗布・乾燥して未硬化の電子放射線硬化型樹脂層を形成し、該未硬化の電子放射線硬化型樹脂層に酸素濃度200PPM以下の環境下で電子線(加速電圧175KeV、照射量5Mrad)を照射して硬化させて電子放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成すると共に、該表面保護層側から版深50μmの木目導管状エンボス版でエンボス加工を施して木目導管状凹凸模様を形成した化粧シートを作製して表層材Bとした。
前記表層材Bの前記着色ポリプロピレンフィルムの一方の面に設けた2μm厚さのウレタン系プライマー層面にウレタン系接着剤を介して300μm厚さのエステル系樹脂(三菱化学製:NOVAPEX GM700)層を設けると共に該エステル系樹脂層面にウレタン系接着剤を介して12mm厚さのラワン合板を貼合し、さらに前記表面保護層面に木目模様の流れ方向と平行に75mmピッチで巾3.0mm、深さ0.3mmのV溝を切削加工により形成して試験に供する床材用積層体を作製した。
試験体B1のエステル系樹脂層を400μm厚とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を188μm厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製:A4300)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を125μm厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製:A4300)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を100μm厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製:A4300)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を75μm厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製:A4300)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を50μm厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製:A4300)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を400μm厚の非晶性ポリエステル(イーストマンケミカルカンパニー製:EasterPETG6763)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を300μm厚の非晶性ポリエステル(イーストマンケミカルカンパニー製:EasterPETG6763)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を300μm厚のABS(テクノポリマー製:TECNO ABS810)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を200μm厚のABS(テクノポリマー製:TECNO ABS810)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B12
試験体B1のエステル系樹脂層を100μm厚のABS(テクノポリマー製:TECNO ABS810)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B13
試験体B1のエステル系樹脂層を160μm厚のポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス製:ユーピロンS2000)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を135μm厚のポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス製:ユーピロンS2000)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を85μm厚のポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス製:ユーピロンS2000)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を330μm厚のポリプロピレン(日本ポリケム製:ノバテックPPFY3)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を200μm厚のポリプロピレン(日本ポリケム製:ノバテックPPFY3)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を350μm厚のポリプロピレン(日本ポリケム製:TX1950)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を60μm厚のポリプロピレン(日本ポリケム製:TX1950)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を380μm厚のポリプロピレン(出光石油化学製:F3900)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を200μm厚のポリプロピレン(出光石油化学製:F3900)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を60μm厚のポリプロピレン(出光石油化学製:F3900)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B23
試験体B1のエステル系樹脂層を330μm厚のポリスチレン(A&Mポリスチレン製:HF77)とした以外は試験体B1と同じである。
試験体B1のエステル系樹脂層を60μm厚のポリスチレン(A&Mポリスチレン製:HF77)とした以外は試験体B1と同じである。
試験B1:耐デュポン衝撃試験
調整した24種類の試験体について、表層材B側からデュポン式衝撃試験を行い、その時の各試験体の凹み深さ(単位:μm)を測定し、凹み深さと合成樹脂層の物性の関係を調査した。デュポン式衝撃試験は評価試験A1と同様にして行った。
その結果、各試験体Bの凹み深さと降伏点荷重との間に図6に示す関係を見出した。
すなわち、凹みが目立ち難い凹み深さは450μm以下であり、このときの合成樹脂層はその降伏点荷重が9kgf以上の樹脂種と厚さのものであった。
図7に示す降伏点荷重と引張り弾性率の関係を示す図表より引張り弾性率が50kgf/mm2以上のものであった。
合成樹脂層として上記試験を行った中で結果が良好であった試験体B2−0に用いた400μm厚さのエステル系樹脂(三菱化学製:NOVAPEX GM700)層に絞り、化粧層としての表層材Bを他の表層材に代えて別途6種類の表層材を前記樹脂層とそれぞれ貼り合わせることにより試験体B2−1〜2−6を得た。
両面コロナ放電処理した80μ厚さの着色ポリプロピレンフィルムの一方の面に2μm厚さのウレタン系プライマー層を設けると共に他方の面に2液硬化型ウレタン系印刷インキで木目模様の印刷層を形成した。その後に、前記ウレタン系プライマー層上に電離放射線硬化型樹脂をグラビアリバースコート法で乾燥後に15μm厚さとなるように塗布・乾燥して未硬化の電子放射線硬化型樹脂層を形成し、該未硬化の電子放射線硬化型樹脂層に酸素濃度200PPM以下の環境下で電子線(加速電圧175KeV、照射量5Mrad)を照射して硬化させて電子放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成すると共に、該表面保護層側から版深50μmの木目導管状エンボス版でエンボス加工を施して木目導管状凹凸模様を形成した表層材を作製し、該表層材の印刷層面にウレタン系接着剤を介して400μm厚さのエステル系樹脂(三菱化学製:NOVAPEX GM700)層を設けると共に該エステル系樹脂層面に水溶性ウレタンエマルジョン接着剤(中央理化工業製BA−10L)を介して12mm厚さのラワン合板を貼合し、さらに前記表面保護層面に木目模様の流れ方向と平行に75mmピッチで巾3.0mm、
深さ0.3mmのV溝を切削加工により形成して試験に供する床材用積層体を作製した。
一般薄葉紙(30g/m2)の一方の面にウレタン系インキにて着色ベタ柄層、絵柄印刷層、ウレタン系プライマー層を順に形成した表層材を作製し、該表層材の非印刷面にウレタン系接着剤を介して400μm厚さのエステル系樹脂(三菱化学製:NOVAPEX GM700)層を設けると共に該エステル系樹脂層面に水溶性ウレタンエマルジョン接着剤(中央理化工業製BA−10L)を介して12mm厚さのラワン合板を貼合し、さらに前記ウレタン系プライマー層面に木目模様の流れ方向と平行に75mmピッチで巾3.0mm、深さ0.3mmのV溝を切削加工により形成し、その後に切削加工を施した面全面にポリメディックSKS−087(2)〔大日本インキ化学工業(株)製〕を乾燥後に2.0g/900cm2となるように塗布すると共に紫外線を照射して硬化させて下塗り層を形成し、該下塗り層上にポリメディックSKS−327Y〔大日本インキ化学工業(株)製〕を乾燥後に2.5g/900cm2となるように塗布すると共に紫外線を照射して硬化させて中塗り層を形成し、次に前記中塗り層面をワイドサンダー(#400)で研磨し、この研磨した面にポリメディックSK164−40A〔大日本インキ化学工業(株)製〕を乾燥後に1.2g/900cm2となるように塗布すると共に紫外線を照射して硬化させて上塗り層を形成して試験に供する床材用積層体を作製した。
表層材Bの着色ポリプロピレンフィルムの厚さを100μmとし、透明なプロピレン系樹脂の押出し膜厚を100μmとした以外は表層材Bと同様の表層材を作製し、該表層材の前記着色ポリプロピレンフィルムの一方の面に設けた2μm厚さのウレタン系プライマー層面にウレタン系接着剤を介して400μm厚さのエステル系樹脂(三菱化学製:NOVAPEX GM700)層を設けると共に該エステル系樹脂層面に水溶性ウレタンエマルジョン接着剤(中央理化工業製BA−10L)を介して12mm厚さのラワン合板を貼合し、さらに前記表面保護層面に木目模様の流れ方向と平行に75mmピッチで巾3.0mm、深さ0.3mmのV溝を切削加工により形成して試験に供する床材用積層体を作製した。
表層材Bの着色ポリプロピレンフィルムの厚さを150μmとし、透明なプロピレン系樹脂の押出し膜厚を150μmとした以外は表層材Bと同様の表層材を作製し、該表層材の前記着色ポリプロピレンフィルムの一方の面に設けた2μm厚さのウレタン系プライマー層面にウレタン系接着剤を介して400μm厚さのエステル系樹脂(三菱化学製:NOVAPEX GM700)層を設けると共に該エステル系樹脂層面に水溶性ウレタンエマルジョン接着剤(中央理化工業製BA−10L)を介して12mm厚さのラワン合板を貼合し、さらに前記表面保護層面に木目模様の流れ方向と平行に75mmピッチで巾3.0mm、深さ0.3mmのV溝を切削加工により形成して試験に供する床材用積層体を作製した。
0.2mm厚さの突板に塗布量5g/m2の水溶性ウレタンエマルジョン接着剤(中央理化工業製BA−10L)を介して400μm厚のエステル系樹脂(三菱化学製:NOVAPEX GM700)層を設けると共に該エステル系樹脂層面に水溶性ウレタンエマルジョン接着剤(中央理化工業製BA−10L)を介して12mm厚さのラワン合板を貼合し、さらに木目模様の流れ方向と平行に75mmピッチで巾3.0mm、深さ0.3mmのV溝を切削加工により形成した後、前記突板表面にポリメディックSKS−088〔大日本インキ化学工業(株)製〕を乾燥後に0.4g/900cm2となるように塗布すると共に紫外線を照射して硬化させて目止め層を形成し、次に該目止め層上にミラゾールカラー〔大日本インキ化学工業(株)製〕を乾燥後に1.3g/900cm2となるように塗布すると共に紫外線を照射して硬化させて着色層を形成し、該着色層上にポリメディックSKS−087(2)〔大日本インキ化学工業(株)製〕を乾燥後に2.0g/900cm2となるように塗布すると共に紫外線を照射して硬化させて下塗り層を形成し、該下塗り層上にポリメディックSKS一327Y〔大日本インキ化学工業(株)製〕を乾燥後に2.5g/900cm2となるように塗布すると共に紫外線を照射して硬化させて中塗り層を形成し、次に前記中塗り層面をワイドサンダー(#400)で研磨し、この研磨した面にポリメディックSK164−40A〔大目本インキ化学工業(株)製〕を乾燥後に1.29/900cm2となるように塗布すると共に紫外線を照射して硬化させて上塗り層を形成して試験に供する床材用積層体を作製した。
0.2mm厚さの突板に塗布量5g/m2の水溶性ウレタンエマルジョン接着剤(中央理化工業製BA−10L)を介して400μm厚のエステル系樹脂(三菱化学製:NOVAPEX GM700)層を設けると共に該エステル系樹脂層面に水溶性ウレタンエマルジョン接着剤(中央理化工業製BA−10L)を介して12mm厚さのラワン合板を貼合し、さらに木目模様の流れ方向と平行に75mmピッチで巾3.0mm、深さ0.3mmのV溝を切削加工により形成した後、前記突板表面に別途用意した、両面コロナ放電処理した80μ厚さの透明ポリプロピレンフィルムの一方の面に2μm厚さのウレタン系プライマー層を設けると共に他方の面に2液硬化型ウレタン系印刷インキで木目模様の印刷層を形成して後に、前記ウレタン系プライマー層上に電離放射線硬化型樹脂をグラビアリバースコート法で乾燥後に15μm厚さとなるように塗布・乾燥して未硬化の電子放射線硬化型樹脂層を形成し、該未硬化の電子放射線硬化型樹脂層に酸素濃度200PPM以下の環境下で電子線(加速電圧175KeV、照射量5Mrad)を照射して硬化させて電子放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成すると共に、該表面保護層側から版深50μmの木目導管状ニンボス版でエンボス加工を施して木目導管状凹凸模様を形成したシートを該シートの印刷層が前記突板側に位置するようにウレタン系接着剤を介して貼合して試験に供する床材用積層体を作製した。
試験体B 凹み深さ(μm) 化粧層の割れ
2−1 303 なし
2−2 331 なし
2−3 278 なし
2−4 294 なし
2−5 302 なし
2−6 270 なし
本発明の第2の態様について、下記実施例Cを用いて説明する。
化粧シートの調整
両面コロナ放電処理した60μ厚さの着色ポリプロピレンフィルムの一方の面に2μm厚さのウレタン系プライマー層を設けると共に他方の面に2液硬化型ウレタン系印刷インキで木目模様の印刷層を形成した。次に、前記印刷層上にウレタン系接着剤を介して透明なプロピレン系樹脂をTダイ押出機で厚さが80μmとなるように押出して中間積層体を作製した。その後、前記中間積層体の前記透明なプロピレン系樹脂面に2μm厚さのウレタン系プライマー層を形成し、該ウレタン系プライマー層上に電離放射線硬化型樹脂をグラビアリバースコート法で乾燥後に15μm厚さとなるように塗布・乾燥して未硬化の電子放射線硬化型樹脂層を形成し、該未硬化の電子放射線硬化型樹脂層に酸素濃度200PPM以下の環境下で電子線(加速電圧175KeV、照射量5Mrad)を照射して硬化させて電子放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成すると共に、該表面保護層側から版深50μmの木目導管状エンボス版でエンボス加工を施して木目導管状凹凸模様を形成した化粧シートを作製した。
実施例C1
非晶性ポリエチレンテレフタレート(以下、非晶性PETと呼称する)を芯層とし、該芯層の両面に非晶性PET/ポリアリレート=50/50(質量部)の混合樹脂を厚み比が1/8/1となるようにTダイ押出機で共押出して0.4mm厚さの合成樹脂層に供する合成樹脂製シートを作製した。次に、前記合成樹脂製シートと上記で作製した化粧シートをポリエステルウレタン系接着剤に用いてドライラミネーション法で積層して積層体を作製し、該積層体の前記合成樹脂製シート面と12mm厚さのラワン合板とを水溶性ウレタン系エマルジョン接着剤を介して積層して本発明の床材用積層体を作製した。
非晶性PETの両面に非晶性PET/ポリエチレンナフタレート=60/40(質量部)の混合樹脂を厚み比が1/14/1となるようにTダイ押出機で共押出して0.4mm厚さの合成樹脂製シートを用いた以外は実施例1と同様にして本発明の床材用積層体を作製した。
0.4mm厚さのポリブチレンテレフタレートの合成樹脂製シートを用いた以外は実施例1と同様にして本発明の床材用積層体を作製した。
0.4mm厚さの非晶性PETの合成樹脂製シートを用いた以外は実施例1と同様にして比較例とする床材用積層体を作製した。
上記で作製した化粧シートを該化粧シートの表面保護層が表出するように12mm厚さのラワン合板と水溶性ウレタン系エマルジョン接着剤を介して積層して比較例とする床材用積層体を作製した。
下記評価試験を行い、その結果を表Cに記載した。
試験C1:耐目痩せ現象評価
実施例1〜比較例2の床材用積層体について、(A)60℃と(B)80℃の恒温槽中に24時間保管して、化粧層表面の目痩せ現象の有無を目視評価した。
評価A:目痩せ現象無し
評価B:若干の目痩せ現象が有る
評価C:目痩せ現象有り
実施例1〜比較例2の床材用積層体について、耐キャスター試験および耐衝撃性試験を行った。試験方法は実施例Aに記載されたのと同様にして行った。両試験の評価は床材用積層体の凹深さ(μm)を測定した。
実施例1〜比較例2の床材用積層体に用いた合成樹脂製シートないし化粧シートの各種物性値、具体的には針入温度(単位:℃)、降伏点荷重(単位:kgf)、引張り弾性率(単位:kgf/mm2)、降伏伸び率(単位:%)を測定した。
試験/ 実施例C1 実施例C2 実施例C3 例C1 例C2
試験C1
保管条件
(A) A A A B C
(B) A A A C C
試験C2
耐キャスター性 90 80 90 110 220
耐衝撃性 270 220 210 250 560
試験C3
針入温度 90 100 210 70 測定不能
降伏点荷重 24 24 22 23 3.5
引張り弾性率 160 160 156 160 93
降伏伸び率 4.8 5.0 5.5 5.0 10
本発明の第3の態様について、下記の実施例Dを用いて説明する。
実施例D1
(1)化粧層の作製
両面コロナ放電処理した60μ厚さの着色ポリプロピレンフィルム(基材)の一方の面に2μm厚さのウレタン系プライマー層を設け、他方の面に2液硬化型ウレタン系印刷インキで木目模様の絵柄層を形成した。次に、絵柄層上にウレタン系接着剤層を介してプロピレン系樹脂からなる透明性樹脂層をTダイ押出機により厚さが80μmとなるように押出して中聞積層体を作製した、その後、前記中間積層体の透明性樹脂層面に2μm厚さのウレタン系プライマー層を形成し、該ウレタン系プライマー層上に電離放射線硬化型樹脂をグラビアリバースコート法で乾燥後に15μm厚さとなるように塗布・乾燥して未硬化の電子放射線硬化型樹脂層を形成し、該未硬化の電子放射線硬化型樹脂層に酸素濃度200ppm以下の環境下で電子線(加速電圧175KeV、照射量5Mrad)を照射して硬化させて電子放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成した。次いで、表面保護層側から版深50μmの木目導管状エンボス版でエンボス加工を施して木目導管状凹凸模様を形成した化粧シート(化粧層)を作製した。
非晶性ポリエチレンテレフタレート(以下、非晶性PETと呼称する)を芯層とし、該芯層の両面に非晶性PET/PETG=60/40の混合層によって挟んだ構造(混合層/芯層/混合層の厚み比=1/8/1)となるようにTダイ押出機で共押出して0.4mm厚さの合成樹脂シート(合成樹脂層)を作製した。
前記(1)の化粧シートの裏面(ウレタン系プライマー層)にウレタン系接着剤を用いてドライラミネーション法で積層することにより、床材用化粧シートを得た。
前記(3)で得られたシートを用い、このシートの合成樹脂シート面とラワン合板(厚み12mm)とを水溶性ウレタン系エマルジョン接着剤を介して積層して本発明の床材を作製した。
合成樹脂層としてA−PET単層としたほかは、実施例1と同様にして化粧シート及び床材を作製した。
合成樹脂層としてPETG単層としたほかは、実施例1と同様にして化粧シート及び床材を作製した。
上記で作成した実施例E1〜例2の構成をもつ化粧シートについて、合成樹脂層と化粧層との問での剥離強度を調べた。試験方法は、以下の手順に従って行い、その結果を表Eに示した。
(1)前処理
各合成樹脂層を−10℃、8℃、25℃、40℃、60℃、70℃及び80℃の条件下に静置し、48時間又は7日間経過したものを常温環境下に移動させる。
(2)化粧層との積層
化粧層の一方の面に厚さ2μmのウレタン系プライマー層を形成した後、さらにウレタン系接着剤を用い、各合成樹脂層とドライラミネート法(70℃)により積層する。ドライラミネート後、常温下で5日間養生したものを試験体とする。
(3)剥離試験
各試験体を剥離試験機(製品名「RTC1210−A」オリエンテック製)により合成樹脂層と化粧層とを剥離させ、その剥離強度を測定した。
温度(℃) 実施例D1 例D1 例D2
48時問
−10 67.0 55.7 58.3
8 64.3 63.0 58.1
25 72.2 68.1 61.7
40 64.4 57.0★ 55.2
60 65.2 63.9★ 57.0
70 65.9 41.9★ 57.7
7日間
−10 70.0 65.1 55.8
8 71.5 55.1 62.6
25 72.2 68.1 61.7
40 69.0 63.8★ 64.5
60 69.6 61.3★ 59.0
70 68.2 24.8★ 60.6
単位はN/25m皿幅
(★)は、層間剥離が認められたものを意味する。
本発明の第4の態様について、下記の実施例Eを用いて説明する。
化粧シートの調製
両面コロナ放電処理した60μ厚さの着色ポリプロピレンフィルムの一方の面にウレタンセルロース系樹脂(ウレタン及び硝化綿の混合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により固形分2g/m2となるように塗工し、裏面プライマー層を形成した。他方の面にはアクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により固形分2g/m2となるように塗工し、印刷用プライマー層を形成した。
次いで、アクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をバインダーとする印刷インキを用いてグラビア印刷によりベタインキ層及び柄インキ層を順次形成し、木目及び抽象模様の絵柄層を形成した。
次に、ウレタン系接着剤を絵柄層上に塗工した後、その上からプロピレン系樹脂を厚さ80μmとなるようにTダイ押し出し機で加熱溶融押し出しして透明性樹脂層を形成した。
上記透明性樹脂層にコロナ放電処理を施し、その処理面にアクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により塗工して表面保護層用プライマー層を形成した。
表面保護層用プライマー層上にウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂をロールコート法で固形分15g/m2となるように塗工し、乾燥した後、未硬化の電子放射線硬化型樹脂層に酸素濃度200ppm以下の環境下で電子線(加速電圧175KeV、照射量5Mrad)を照射して硬化させて電子放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成した。
続いて、表面保護層側から版深50μmの木目導管状エンボス版又は木肌・抽象調エンボス版でエンボス加工を施して木目導管状又は木肌・抽象調の凹凸模様を形成した化粧層を得た。
非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)を芯層とし、その両面にA−PET60重量%及びポリエチレンナフタレート40重量%の混合樹脂層が混合樹脂層/芯層/混合樹脂層=1/14/1の厚み比となるように、Tダイ押し出し機にて共押し出し法により厚さ0.4mmの合成樹脂シート(合成樹脂層)を得た。
化粧層の裏面プライマー層にさらにウレタン系接着剤層を介在させて合成樹脂層をドライラミネート法により積層することにより、床材用化粧シートを作製した。
前記(3)の床材用化粧シートの合成樹脂層の面にラワン合板(厚み12mm)を水溶性エマルション系接着剤により積層し、所定の寸法(300mm×1800mm)に裁断した後、テノーナーを用いて四辺の実加工を行い、さらに化粧層側からラワン合板に達する深さのV字型溝(条溝部)を床材平面からみた長尺方向及び短尺方向に形成した。また、床材平面からみた長尺方向の側面部に面取り部を形成した。形成されたV字型溝と面取り部の全面に水系2液硬化型ウレタン系着色塗料を塗布するとともにワイピング処理することにより条溝部及び面取り部に塗布層を形成した。このようにして所定の床材を作製した。
条溝部として、ラワン合板に達せず、合成樹脂層の途中までの深さの条溝部を形成したほかは、実施例1と同様にして床材を作製した。
試験E1:耐そり性試験
実施例E1及び例E1で作製された床材について、その「そり量」を測定した。測定方法は、各床材を温度35℃・湿度60%RHの条件下で7目間放置した後、さらに温度0℃・湿度30%RHの条件下で7日間放置した後のそりを試験前の状態と比較して最大のそり長さを測定し、その結果を下記の表Eに記載した。
評価1 実施例E1 例E1
そり長さ 2mm 5mm
本発明の第4の態様の別の好ましい態様について下記実施例Fを用いて説明する。
製造例F1
水性塗料の調製
アクリルウレタン系樹脂(製品名「ポンコートCG−5000」大日本インキ化学工業、ウレタン/アクリル複合エマルジョン)約31重量%(固形分)、体質顔料(シリカ)約7重量%、シリコン2重量%、イソプロピルアルコール5重量%及び水54重量%となるように各成分を配合し、混合した。一方、硬化剤としてイソシアヌレート系ポリイソシアネートを水と1:1(重量比)で混合し、これを前記混合物100重量部に対して20重量部混合した。これによって水性エマルジョンからなる水性塗料を得た。
床材の作製
最初に、化粧層に用いる化粧シートを作製した。
(1)化粧シートの作製
両面コロナ放電処理した60μ厚さの着色ポリプロピレンフィルムの一方の面にウレタンセルロース系樹脂(ウレタン及び硝化綿の混合物100重量部に対してヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により固形分2g/m2となるように塗工し、裏面プライマー層を形成した。他方の面にはアクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により固形分2g/m2となるように塗工し、印刷用プライマー層を形成した。
次いで、アクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの〉をバインダーとする印刷インキを用いてグラビア印刷によりベタインキ層及び柄インキ層を順次形成し、木目及び抽象模様の絵柄層を形成した。
次に、ウレタン系接着剤を絵柄層上に塗工した後、その上からプロピレン系樹脂を厚さ80μmとなるようにTダイ押し出し機で加熱溶融押し出しして透明性樹脂層を形成した。
上記透明性樹脂層にコロナ放電処理を施し、その処理面にアクリルウレタン系樹脂(アクリルポリオール100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加したもの)をグラビア塗工法により塗工して表面保護層用プライマー層を形成した。
表面保護層用プライマー層上にウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂をロールコート法で固形分15g/m2となるように塗工し、乾燥した後、未硬化の電子放射線硬化型樹脂層に酸素濃度200ppm以下の環境下で電子線(加速電圧175KeV、照射量5Mrad)を照射して硬化させて電子放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成した。
続いて、表面保護層側から版深50μmの木目導管状エンボス版又は木肌・抽象調エンボス版でエンボス加工を施して木目導管状又は木肌・抽象調の凹凸模様を形成した化粧層を得た。
非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)を芯層とし、その両面にA−PET60重量%及びポリエチレンナフタレート40重量%の混合樹脂層が混合樹脂層/芯層/混合樹脂層=1/14/1の厚み比となるように、Tダイ押し出し機にて共押し出し法により厚さ0.4mmの合成樹脂シート(合成樹脂層)を得た。
化粧層の裏面プライマー層にさらにウレタン系接着剤層を介在させて合成樹脂層をドライラミネート法により積層することにより、床材用化粧シートを作製した。
前記(3)の床材用化粧シートの合成樹脂層の面にラワン合板(厚み12mm)を水溶性エマルション系接着剤により積層し、所定の寸法(300mm×1800mm)に裁断した後、テノーナーを用いて四辺の実加工を行い、さらに化粧層側からラワン合板に達する深さのV字型溝(条溝部)を床材平面からみた長尺方向及び短尺方向に形成した。また、床材平面からみた長尺方向の側面部に面取り部を形成した。
製造例1で得られた水性塗料を用い、製造例2の床材のV字型溝と面取り部の全面に塗布するとともにワイピング処理することにより条溝部及び面取り部に塗布層を形成した。
水性塗料として市販の水性ウレタン塗料を使用したほかは、実施例1と同様に塗布層の形成を行った。
実施例F1及び例F1で形成された塗布層について、1)耐水性、2)耐湿熱性、3)耐シンナー性、4)耐酸性、5)耐アルカリ性、6)セロテープ(商標名)の密着性試験、7)耐候性についてそれぞれ調べた。
1)耐水性試験:
カップ透水試験を行った。試験体に144時間水滴を接触させ、水滴除去後に試験体の外観変化の有無を確認した。外観変化の認められないものを合格とした。
2)耐湿熱性試験:
JAS湿熱試験を実施した。試験体を水平に固定した後、試験体表面に沸騰水を滴下し、その上に0、5Lの沸騰水を入れた1L容量のアルミニウム容器を20分間放置した後、乾燥した布で摩擦し、そのまま24時間放置した。24時間経過後の外観変化の有無を確認した。外観変化が認められないものを合格とした。
3)耐シンナー性試験:
試験体の溝部表面にシンナーを滴下した後4時間放置後の外観変化の有無を確認した。外観変化が認められないものを合格とした。
4)耐酸性試験:
試験体の溝部表面に10%塩酸水溶液を滴下した後4時間放置後の外観変化の有無を確認した。外観変化が認められないものを合格とした。
5)耐アルカリ性試験:
試験体の溝部表面に10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下した後4時間放置後の外観変化の有無を確認した。外観変化が認められないものを合格とした。
6)セロテープ(商標名)の密着性試験:
セロテープ(ニチバン製)を塗膜に圧着し、垂直方向に剥がし、ほとんど剥がれないものを合格とした。
7)耐候性試験:
サンシャインフェードメーター500時間照射した後、外観変化の有無を観察した。外観変化が認められないものを合格とした。
実施例F1はすべての項目において合格したのに対し、例F1ではすべての項目において不合格であった。
Claims (45)
- 木質基材上に、合成樹脂層と、化粧層とを順に積層してなる床材用積層体であって、
前記合成樹脂層が、降伏点荷重が9kgf以上であり、引張り弾性率が50kgf/mm2以上であり、降伏伸び率が3〜8%であり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に行われる耐キャスター試験の結果、前記表面の凹み深さが100μm以下のものであり、
前記耐キャスター試験が、回転可能のキャスター固定材と、前記キャスター固定材に取り付けられた3個のキャスターと、前記キャスター固定台と接続してなる加重部と、試料固定台とを備えてなる耐キャスター試験装置を用いて、
前記床材用積層体を前記試料固定台に固定し、
前記3個のキャスターを前記床材用積層体における化粧層側の表面に前記加重部により加重して接触させ、
前記キャスター固定材を稼働し前記床材用積層体における化粧層側の表面の上に前記3個のキャスターを回転させた後に、
前記表面に発生した凹みの深さを測定することにより行われるものであり、
前記キャスターが、平均直径75mm、厚さ25mmのものであり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に付与される加重が、70kgであり、
前記3個のキャスターが、20rpmの速度で5分間毎に反回転させて1000回転させて行うものである、床材用積層体。 - 前記合成樹脂層が、
降伏点荷重が12kgf以上であり、
降伏伸び率が3〜5%である、請求項1に記載の床材用積層体。 - 前記合成樹脂層の厚さが、200μm以上である、請求項1または2に記載の床材用積層体。
- 前記化粧層側の表面から溝部が形成されてなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の床材用積層体。
- 前記溝部の底部が前記合成樹脂層に位置するように形成されてなる、請求項4に記載の床材用積層体。
- 前記溝部に塗料が塗布されてなる、請求項5に記載の床材用積層体。
- 前記合成樹脂層が、着色樹脂層である、請求項1〜6のいずれかに記載の床材用積層体。
- 前記合成樹脂層が、ポリエステル樹脂により構成されてなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の床材用積層体。
- 前記ポリエステル樹脂が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートである、請求項8に記載の床材用積層体。
- 前記化粧層の表面の上に表面保護層が形成されてなる、請求項1〜9のいずれかに記載の床材用積層体。
- 木質基材上に、合成樹脂層と、化粧層とを順に積層してなる床材用積層体であって、
前記合成樹脂層が、針入温度が75℃以上であり、降伏点荷重が10kgf以上であり、引張り弾性率が100kgf/mm2以上であり、降伏伸び率が4〜8%である、床材用積層体。 - 前記床材用積層体における化粧層側の表面に行われる耐キャスター試験の結果、前記表面の凹み深さが100μm以下であり、
前記耐キャスター試験が、回転可能のキャスター固定材と、前記キャスター固定材に取り付けられた3個のキャスターと、前記キャスター固定台と接続してなる加重部と、試料固定台とを備えてなる耐キャスター試験装置を用いて、
前記床材用積層体を前記試料固定台に固定し、
前記3個のキャスターを前記床材用積層体における化粧層側の表面に前記加重部により加重して接触させ、
前記キャスター固定材を稼働し前記床材用積層体における化粧層側の表面の上に前記3個のキャスターを回転させた後に、
前記表面に発生した凹みの深さを測定することにより行われるものであり、
前記キャスターが、平均直径75mm、厚さ25mmのものであり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に付与される加重が、70kgであり、
前記3個のキャスターが、20rpmの速度で5分間毎に反回転させて1000回転させて行うものである、請求項11に記載の床材用積層体。 - 前記合成樹脂層の厚さが、200μm以上である、請求項11または12に記載の床材用積層体。
- 前記化粧層側の表面から溝部が形成されてなる、請求項11〜13のいずれか一項に記載の床材用積層体。
- 前記溝部の底部が前記合成樹脂層に位置するように形成されてなる、請求項14に記載の床材用積層体。
- 前記溝部に塗料が塗布されてなる、請求項15に記載の床材用積層体。
- 前記合成樹脂層が、着色樹脂層である、請求項11〜16のいずれか一項に記載の床材用積層体。
- 前記合成樹脂層が主成分としての非晶性ポリエチレンテレフタレートと、これより針入温度の高いポリエステルとにより構成されてなるものである、請求項11〜17のいずれか一項に記載の床材用積層体。
- 前記合成樹脂層が、非晶性ポリエチレンテレフタレート層を芯層とし、該芯層の両面にこれより針入温度の高いポリエステル層を積層したものから構成されてなる、請求項11〜18のいずれか一項に記載の床材用積層体。
- 前記ポリエステル層が主成分としての非晶性ポリエチレンテレフタレートと、これより針入温度の高いポリエステルとにより構成されてなるものである、請求項19に記載の床材用積層体。
- 前記合成樹脂層を構成する層の少なくとも一層が着色樹脂層であるものである、請求項19に記載の床材用積層体。
- 合成樹脂層と、その上に形成されてなる化粧層とにより構成されてなる床材用シートであって、
前記合成樹脂層が単層または2層以上の層構造を有してなり、
前記合成樹脂層が単層の場合には前記単層が、または前記合成樹脂層が2層以上の場合にはそのうちの少なくとも一層が、非晶性ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート共重合体とにより形成されてなり、
前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換されたものである、床材用シート。 - 前記合成樹脂層が、3層以上の層構造を有してなり、
前記3層以上の層構造の最上層と最下層とが、非晶性ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート共重合体とにより形成されてなり、
前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換されたものである、請求項22に記載の床材用シート。 - 前記最上層と前記最下層とに挟まれる芯層が、非晶性ポリエチレンテレフタレートにより形成されてなるものである、請求項23に記載の床材用積層体。
- 前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、前記非晶性ポリエチレンテレフタレートと前記ポリエチレンテレフタレート共重合体との総重量に対して20〜90重量%の量で含んでなる、請求項22〜24のいずれか一項に記載の床材用シート。
- 前記合成樹脂層と前記化粧層とが、ウレタン系接着剤層および/またはウレタン系プライマー層を介して積層されてなる、請求項22〜25のいずれか一項に記載の床材用シート。
- 前記合成樹脂層の厚みが200μm以上のものである、請求項22〜26のいずれかに一項記載の床材用シート。
- 木質基材の上に、請求項22〜27のいずれか一項に記載の床材用シートが積層してなる、床材用積層体。
- 前記床材用積層体における化粧層側の表面に行われる耐キャスター試験の結果、前記表面の凹み深さが100μm以下であり、
前記耐キャスター試験が、回転可能のキャスター固定材と、前記キャスター固定材に取り付けられた3個のキャスターと、前記キャスター固定台と接続してなる加重部と、試料固定台とを備えてなる耐キャスター試験装置を用いて、
前記床材用積層体を前記試料固定台に固定し、
前記3個のキャスターを前記床材用積層体における化粧層側の表面に前記加重部により加重して接触させ、
前記キャスター固定材を稼働し前記床材用積層体における化粧層側の表面の上に前記3個のキャスターを回転させた後に、
前記表面に発生した凹みの深さを測定することにより行われるものであり、
前記キャスターが、平均直径75mm、厚さ25mmのものであり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に付与される加重が、70kgであり、
前記3個のキャスターが、20rpmの速度で5分間毎に反回転させて1000回転させて行うものである、請求項28に記載の床材用積層体。 - 合成樹脂層と、その上に形成されてなる化粧層とにより構成されてなる床材用シートであって、
前記合成樹脂層が、2以上の独立した区画に区分されて構成されてなるものである、床材用シート。 - 前記合成樹脂層が単層または2層以上の層構造を有してなり、
前記合成樹脂層が単層の場合には前記単層が、または前記合成樹脂層が2層以上の場合にはそのうちの少なくとも一層が、非晶性ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート共重合体とにより形成されてなり、
前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換されたものである、請求項30に記載の床材用シート。 - 前記合成樹脂層が、3層以上の層構造を有してなり、
前記3層以上の層構造の最上層と最下層とが、非晶性ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート共重合体とにより形成されてなり、
前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換されたものである、請求項30に記載の床材用シート。 - 前記最上層と前記最下層とに挟まれる芯層が、非晶性ポリエチレンテレフタレートにより形成されてなるものである、請求項32に記載の床材用シート。
- 前記ポリエチレンテレフタレート共重合体が、前記非晶性ポリエチレンテレフタレートと前記ポリエチレンテレフタレート共重合体との総重量に対して20〜80重量%の量で含んでなる、請求項31〜33のいずれか一項に記載の床材用シート。
- 前記合成樹脂層と前記化粧層とが、ウレタン系接着剤層および/またはウレタン系プライマー層を介して積層されてなる、請求項30〜34のいずれか一項に記載の床材用シート。
- 前記合成樹脂層の厚みが200μm以上である、請求項30〜35のいずれかに一項に記載の床材用シート。
- 木質基材の上に、請求項30〜36のいずれか一項に記載の床材用シートが積層されてなる、床材用積層体。
- 化粧層側から木質基材に達する溝を設けることにより、前記合成樹脂層と前記化粧層とがそれぞれ2以上の独立した区画に区分されてなる、請求項37に記載の床材用積層体。
- 前記合成樹脂層を2以上の独立した区画に区分することにより露出した前記区分箇所と、前記合成樹脂層と前記化粧層とをそれぞれ2以上の独立した区画に区分することにより露出したそれぞれの前記区分箇所とを、アクリルウレタン系樹脂を含んでなる水性組成物により塗布してなる、請求項38に記載の床材用積層体。
- 前記水性組成物に含まれてなるアクリルウレタン系樹脂が、ケト基含有アクリル樹脂およびヒドラジド基含有ウレタン樹脂との混合物からなるものである、請求項39に記載の床材用積層体。
- 前記水性組成物が、硬化剤をさらに含んでなるものである、請求項39または40に記載の床材用積層体。
- 前記水性組成物が、シリコンをさらに含んでなるものである、請求項39〜41のいずれか一項に記載の床材用積層体。
- 前記水性組成物が、エマルションの形態にある、請求項39〜42のいずれか一項に記載の床材用積層体。
- アクリルウレタン系樹脂を含んでなる、請求項39〜43のいずれか一項に記載の床材用積層体において使用される水性組成物。
- 前記床材用積層体における化粧層側の表面に行われる耐キャスター試験の結果、前記表面の凹む深さが100μm以下であり、
前記耐キャスター試験が、回転可能のキャスター固定材と、前記キャスター固定材に取り付けられた3個のキャスターと、前記キャスター固定台と接続してなる加重部と、試料固定台とを備えてなる耐キャスター試験装置を用いて、
前記床材用積層体を前記試料固定台に固定し、
前記3個のキャスターを前記床材用積層体における化粧層側の表面に前記加重部により加重して接触させ、
前記キャスター固定材を稼働し前記床材用積層体における化粧層側の表面の上に前記3個のキャスターを回転させた後に、
前記表面に発生した凹みの深さを測定することにより行われるものであり、
前記キャスターが、平均直径75mm、厚さ25mmのものであり、
前記床材用積層体における化粧層側の表面に付与される加重が、70kgであり、
前記3個のキャスターが、20rpmの速度で5分間毎に反回転させて1000回転させて行うものである、請求項37〜43のいずれか一項に記載の床材用積層体。
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