JP2001123647A - 床材用化粧材及びその製造方法 - Google Patents
床材用化粧材及びその製造方法Info
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Abstract
表面物性に優れることはもとより、特に溝加工を施した
部位が耐水性に優れると共に色落ち等の問題の生じるこ
とがなく、かつ、結構手間の掛かる溝加工部位の選択的
塗布作業の煩雑さをなくした床材用化粧材及びその製造
方法を提供することである。 【解決手段】 木質系基材に接着剤層を介して凹凸模様
を設けた合成樹脂製シートを貼着すると共に、前記合成
樹脂製シート側に少なくとも溝部を設けた床材用化粧材
において、該床材用化粧材の前記凹凸模様の凹部内と前
記溝部内にインキ充填層を形成すると共に、前記合成樹
脂製シートの凹凸模様面側全面に硬化型樹脂からなる表
面保護層を形成したことを特徴とする床材用化粧材。
Description
溝加工を施した溝部を有する木質系基材からなる床材用
化粧材に関し、さらに詳しくは、溝部の耐水性向上と溝
部に設けた塗料の経時的な色落ちのない床材用化粧材と
その製造方法に関するものである。
クルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質系基材に
化粧シートを貼着した床材用化粧材が用いられている。
ところで、これらの床材用化粧材の中で、該床材用化粧
材の表面等にV字形状等の溝加工等を施したものが意匠
性に優れるといったことなどから多用されている。
材用化粧材は、通常、木質系基材の表面に化粧シートを
貼着して後に、V溝加工機等の切削加工機にて溝加工等
が施され、その後に溝加工等を施した部位に透明あるい
は着色された塗料を塗布して、溝加工等を施した部位に
耐水性をもたせたり、あるいは、溝加工等を施した部位
と化粧シートを貼着した部位との色調節を行っている。
に耐水性をもたせたり、あるいは、溝加工等を施した部
位と化粧シートを貼着した部位との色調節を行うための
透明あるいは着色された塗料を施す作業は、溝加工部位
に対する選択的塗布作業であり、結構手間の掛かる煩雑
な作業であると共に、塗布した塗料が時間経過と共に剥
げ落ちることにより、色落ち問題が生じたり、この溝加
工等を施した部位の耐水性が低下して膨潤するといった
問題が生じる。
問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的とす
るところは、耐擦傷性、耐磨耗性、耐水性、耐汚染性等
の表面物性に優れることはもとより、特に溝加工等を施
した部位が耐水性に優れると共に色落ち等の問題の生じ
ることがなく、かつ、結構手間の掛かる溝加工部位への
選択的塗布作業の煩雑さをなくした床材用化粧材及びそ
の製造方法を提供することである。
な問題点を解決するために、まず、請求項1記載の本発
明は、木質系基材に接着剤層を介して凹凸模様を設けた
合成樹脂製シートを貼着すると共に、前記合成樹脂製シ
ート側に少なくとも溝部を設けた床材用化粧材におい
て、該床材用化粧材の前記凹凸模様の凹部内と前記溝部
内にインキ充填層を形成すると共に、前記合成樹脂製シ
ートの前記凹凸模様面全面に硬化型樹脂からなる表面保
護層を形成したことを特徴とするものである。
記載の床材用化粧材において、前記表面保護層を形成す
る硬化型樹脂が電離放射線硬化型樹脂からなることを特
徴とするものである。
記載の床材用化粧材において、前記合成樹脂製シートが
オレフィン系熱可塑性樹脂からなることを特徴とするも
のである。
記載の床材用化粧材において、前記合成樹脂製シートの
前記木質系基材面に少なくとも印刷層からなる意匠向上
層が設けられていることを特徴とするものである。
に優れる共に、経時的に色落ち等の問題が生じることの
ない溝部を有し、さらに、優れた意匠性を有する床材用
化粧材を得ることができる。
材の製造方法は、木質系基材に接着剤層を介して凹凸模
様を設けた合成樹脂製シートを貼着する工程と、前記合
成樹脂製シート側から少なくとも溝部を設ける工程と、
前記凹凸模様の凹部内と前記溝部内にインキ充填層を形
成する工程と、前記合成樹脂製シートの前記凹凸模様面
側全面に硬化型樹脂からなる表面保護層を形成する工程
とからなることを特徴とするものである。このような製
造方法をとることにより、溝部への煩雑な選択的塗布作
業をなくすと共に、溝部の耐水性向上および溝部の経時
的な色落ちを防止することができる。
用いて以下に詳しく説明する。図1は本発明にかかる床
材用化粧材の一実施例を概略的に示す断面図であり、図
中の1は床材用化粧材、2は木質系基材、3は接着剤
層、4は合成樹脂製シート、5は溝部、6はインキ充填
層、7は表面保護層、21は雌実、22は雄実、40は凹部、
41は絵柄印刷層、42はベタ柄印刷層、43は意匠向上層を
それぞれ示す。
の一実施例を概略的に示す断面図であって、床材用化粧
材1は、木質系基材2に接着剤層3を介して、一方の面
(表面)に凹部40を有する凹凸模様を設け、他方の面
(裏面)に絵柄印刷層41とベタ柄印刷層42とを順に印刷
して意匠向上層43を形成した合成樹脂製シート4を前記
一方の面(表面)が表出するように貼合すると共に、前
記合成樹脂製シート4の一方の面側に溝加工を施して断
面V字状の溝部5を設け、前記凹部40内と前記溝部5内
とにインキ充填層6を形成して後に、前記合成樹脂製シ
ート4の一方の面全面に硬化型樹脂からなる表面保護層
7を形成したものである。前記木質系基材2の一側部に
は雌実21を設けてあり、他側部には前記雌実21に嵌合し
得る雄実22を設けてある。ところで、図1においては床
材用化粧材1の前記合成樹脂製シート4を設けた側の両
角部を直角に形成したが、複数枚の床材用化粧材1を前
記木質系基材2の一側部に設けた雌実21と他側部に設け
た雄実22とで嵌合させた時に、前記断面V字状の溝部5
を形成するように両角部が面取りされたものであっても
よい。この場合には、面取りされた部位にも前記インキ
充填層6と前記表面保護層とが当然形成されている。ま
た、断面V字状の溝部5は一例を挙げたものであってこ
の形状に限るものではない。
パーチクルボード、中密度繊維板(MDF)、ハードボ
ード、ソフトボードなどの周知のものを挙げることがで
きる。
ポリエチレン(線状低密度ポリエチレンを含む),中密
度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,エチレンαオレ
フィン共重合体,ホモポリプロピレン,ポリメチルペン
テン,ポリブテン,エチレン−プロピレン共重合体,プ
ロピレン−ブテン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重
合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、あるい
は、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレー
ト,ポリエチレンナフタレート,ポリエチレンナフタレ
ート−イソフタレート共重合体,ポリカーボネート,ポ
リアリレート等の熱可塑性エステル系樹脂、ポリメタア
クリル酸メチル,ポリメタアクリル酸エチル,ポリアク
リル酸エチル,ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱
可塑性樹脂、ナイロン−6,ナイロン−66等のポリアミ
ド系熱可塑性樹脂、あるいは、ポリイミド、ポリウレタ
ン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂を挙げること
ができる。また、これらの熱可塑性樹脂は単独であって
も2種以上の混合物であってもよい。しかし、本発明の
床材用化粧材1に用いる合成樹脂製シート4は、印刷層
の形成や凹凸模様を設けるエンボス加工等が施されるた
めに、これらの適性が要求されると共に安価である必要
があり、また、昨今問題となっている燃焼時に有害なガ
スを発生しないこと等を考慮するとオレフィン系熱可塑
性樹脂が好ましい。
なる合成樹脂製シート4は、無延伸の状態、あるいは、
1軸ないし2軸方向に延伸した状態のいずれの状態のシ
ートであってもよいし、また、顔料等を添加した着色シ
ートであっても構わないが、図1に示した構成の場合に
は、前記絵柄印刷層41と前記ベタ柄印刷層42等の前記意
匠向上層43が前記合成樹脂製シート4を通して見えるこ
とが基本であり、すくなくとも前記意匠向上層43が見え
る程度の透明性が必要である。この合成樹脂製シート4
の厚さとしては、概ね60〜300 μm程度が好ましい。ま
た、必要に応じて、この合成樹脂製シート4の一方の面
ないし両方の面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾ
ン処理等の易接着処理を施してもよい。また、この合成
樹脂製シート4を構成するオレフィン系熱可塑性樹脂に
は適宜、周知の酸化防止剤、光安定剤、紫外線防止剤、
あるいは、難燃性を付与するための無機充填剤、あるい
は、意匠性を付与するための発泡剤等の各種の添加剤を
添加することができる。ところで、上記着色シートに用
いる顔料としては、有機系顔料でもよいが耐熱性や耐候
性を考慮すると周知の無機系顔料がより好ましい。
材に要求される耐擦傷性、耐磨耗性、耐汚染性等の表面
物性を付与するために設けられるものであり、この表面
保護層7を形成する樹脂としては硬化型樹脂を用いて形
成するのが適当である。硬化型樹脂としては、熱硬化型
樹脂と電離放射線硬化型樹脂に大別される。
硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化
型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキ
ッド樹脂、メラミン−尿素共重合樹脂、珪素樹脂、ポリ
シロキサン樹脂等を挙げることができる。上記樹脂に
は、必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、また
は、重合促進剤を添加して用いる。たとえば、硬化剤と
しては、イソシアネートまたは有機スルホン酸塩等が不
飽和ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等に添加さ
れ、有機アミン等がエポキシ樹脂に添加され、メチルエ
チルケトンパーオキサイド等の過酸化物やアゾイソブチ
ルニトリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル樹
脂には添加される。
の脂肪族または芳香族イソシアネートを使用できるが、
熱変色防止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望
ましい。具体的なイソシアネートとして、トリレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げる
ことができる。
の分子構造中に水酸基を平均して2個以上有するポリオ
ール化合物からなる第1液と、ポリイソシアネート化合
物からなる第2液とを水酸基とイソシアネート基の当量
比が0.7〜1.5になるように配合したものを挙げる
ことができる。
中にエポキシ基を平均2個以上有するエポキシ樹脂と、
エポキシ樹脂と反応する活性水素を1分子中に3個以上
有するモノ−アミン、または、ポリ−アミンとをエポキ
シ樹脂のエポキシ当量とモノ−アミン、または、ポリ−
アミンの活性水素当量の比が0.7〜1.5になるよう
に配合したものを挙げることができる。
常使用されているものを使用することができ、具体的に
は、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸アミル等の酢酸エステル類、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジイ
ソプロピルエーテル等のエーテル類およびこれらの2種
以上の混合物を挙げることができる。
を形成する方法としては、たとえば、この熱硬化型樹脂
を溶液化し、グラビアコート法、ロールコート法等の周
知の塗工法で塗工することにより形成することができ
る。この場合の塗工量としては、固形分として概ね5〜
30g/m2 が適当であり、より好ましくは15〜25g/m2
である。
する。電離放射線硬化型樹脂とは、電離放射線を照射す
ることにより架橋重合反応を起こし3次元の高分子構造
に変化する樹脂である。電離放射線は、電磁波または荷
電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子
を有するものを意味し、可視光線、紫外線(近紫外線、
真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等がある。通
常は紫外線や電子線が用いられる。紫外線源としては、
超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアー
ク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯
の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常1900
〜3800Åの波長域が主として用いられ、また、電子線源
としては、コックロフトワルトン型、バンデグラフト
型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線
型、ダイナミトロン型、高周波型灯の各種電子線加速器
を用い、100 〜1000KeV、好ましくは100 〜300 Ke
Vのエネルギーをもつ電子を照射するものを使用でき
る。
に、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオ
キシ基等のラジカル重合性不飽和基、又はエポキシ基等
のカチオン重合性官能基を有する単量体、プレポリマー
又はポリマー(以下、これらを総称して化合物と呼称す
る)からなる。これら単量体、プレポリマー、及びポリ
マーは、単体で用いるか、或いは複数種混合して用い
る。尚、本明細書で(メタ)アクリレートとは、アクリ
レート又はメタアクリレートの意味で用いる。
マーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン
(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等が挙げ
られる。このプレポリマーは、通常、分子量が10000 程
度以下のものが用いられる。分子量が10000 を超えると
硬化した樹脂層の耐擦傷性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱
性等の表面物性が不足する。上記のアクリレートとメタ
アクリレートは共用し得るが、電離放射線での架橋硬化
速度という点ではアクリレートの方が速い為、高速度、
短時間で能率よく硬化させるという目的ではアクリレー
トの方が有利である。
ーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ系
樹脂、脂肪族系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテ
ル、ウレタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエー
テル等のビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、
スピロ化合物等のプレポリマーが挙げられる。
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メト
キシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N
−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリ
レート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイド
ロゲンテレフタレート等が挙げられる。
官能単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレン
オキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)
アクリロイルオキシエチルフォスフェ−ト等が挙げられ
る。
上記カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの単量
体を用いることができる。
射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させ
る場合には、増感剤として光重合開始剤を添加する。ラ
ジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開
始剤は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキ
サントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジ
フェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジ
エチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソ
プロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等を単
独又は混合して用いることができる。又、カチオン重合
性官能基を有する樹脂系の場合は、芳香族ジアゾニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾ
インスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニ
ウムジアリルヨードシル塩等を単独又は混合物として用
いることができる。尚、これら光重合開始剤の添加量は
一般に、電離放射線硬化型樹脂100 重量部に対して、0.
1 〜10重量部程度である。
常使用されているものを使用することができ、具体的に
は、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸アミル等の酢酸エステル類、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジイ
ソプロピルエーテル等のエーテル類およびこれらの2種
以上の混合物を挙げることができる。
面保護層を形成する方法としては、たとえば、この電離
放射線硬化型樹脂を溶液化し、グラビアコート法、ロー
ルコート法等の周知の塗工法で塗工することにより形成
することができる。この場合の塗工量としては、固形分
として概ね5〜30g/m2 が適当であり、より好ましく
は15〜25g/m2である。
た表面保護層に、より一層耐擦傷性、耐磨耗性を付与す
る場合には、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二
酸化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マ
グネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化
ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイア
モンド、金剛砂、ガラス繊維等の研磨材を加えることに
より達成することができる。この研磨材の電離放射線硬
化型樹脂100 重量部に対する割合は1〜80重量部が適当
である。
放射線硬化型樹脂には、必要に応じて、染料、顔料等の
着色剤、艶調製剤、増量剤等の充填剤、消泡剤、レベリ
ング剤、チクソトロピー性付与剤等の添加剤を加えるこ
とができる。
保護層7との接着強度を向上させる目的で、前記合成樹
脂製シート4と前記表面保護層7との間にプライマー層
を設けることもできる。このプライマー層としては、
アクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体と、イソシ
アネートとからなる樹脂で形成されたものである。すな
わち、プライマー層は、のアクリル樹脂とウレタン樹
脂との共重合体は、末端に水酸基を有するアクリル重合
体成分(成分A)、両末端に水酸基を有するポリエステ
ルポリオール成分(成分B)、ジイソシアネート成分
(成分C)を配合して反応させてプレポリマーとなし、
該プレポリマーにさらにジアミンなどの鎖延長剤(成分
D)を添加して鎖延長することで得られるものである。
この反応によりポリエステルウレタンが形成されると共
にアクリル重合体成分が分子中に導入され、末端に水酸
基を有するアクリル−ポリエステルウレタン共重合体が
形成される。そして、このアクリル−ポリエステルウレ
タン共重合体の末端の水酸基をのイソシアネートと反
応させて硬化させることにより形成されたものである。
状のアクリル酸エステル重合体が用いられる。具体的に
は、末端に水酸基を有する直鎖状のポリメチルメタクリ
レート(PMMA)が耐候性(特に光劣化に対する特
性)に優れ、ウレタンと共重合させて相溶化するのが容
易である点から好ましい。前記成分Aは共重合体におい
てアクリル樹脂成分となるものであり、分子量5000〜70
00(重量平均分子量)のものが耐候性、接着性が特に良
好であるために好ましく用いられる。また、前記成分A
は両末端に水酸基を有するもののみを用いてもよいが、
片末端に共役二重結合が残っているものを上記の両末端
に水酸基を有するものと混合して用いてもよい。共役二
重結合が残っているアクリル重合体を混合することによ
り、プライマー層と接する層、たとえば、前記表面保護
層7の樹脂に電離放射線硬化型樹脂を用いた場合に、該
電離放射線硬化型樹脂とアクリル重合体の共役二重結合
が反応するために特に電離放射線硬化型樹脂との間の接
着性を向上させることができ、プライマー層を設ける場
合には、電離放射線硬化型樹脂を用いて前記表面保護層
7を形成する方が望ましい。
てポリエステルウレタンを形成し、共重合体においてウ
レタン樹脂成分を構成する。成分Bは両末端に水酸基を
有するポリエステルジオールが用いられる。このポリエ
ステルジオールとしては、芳香族またはスピロ環骨格を
有するジオール化合物とラクトン化合物またはその誘導
体、またはエポキシ化合物との付加反応生成物、二塩基
酸とジオールとの縮合生成物、および環状エステル化合
物から誘導されるポリエステル化合物等を挙げることが
できる。上記ジオールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタン
ジオール、ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール
等の短鎖ジオール、1,4シクロヘキサンジメタノール
などの脂環族短鎖ジオール等を挙げることができる。ま
た、上記二塩基酸としては、アジピン酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。ポ
リエステルポリオールとして好ましいのは、酸成分とし
てアジピン酸またはアジピン酸とテレフタル酸の混合
物、特にアジピン酸が好ましく、ジオール成分として3
−メチルペンタンジオールおよび1,4シクロヘキサン
ジメタノールを用いたアジペート系ポリエステルであ
る。
が反応して形成されるウレタン樹脂成分は、該プライマ
ー層に柔軟性を与え、合成樹脂製シートとの接着性に寄
与する。また、アクリル重合体からなるアクリル樹脂成
分は、前記プライマー層において耐候性および耐ブロッ
キング性に寄与する。ウレタン樹脂において、成分Bの
分子量は前記プライマー層に柔軟性を十分に発揮可能な
ウレタン樹脂が得られる範囲であればよく、アジピン酸
またはアジピン酸とテレフタル酸の混合物と、3−メチ
ルペンタンジオールおよび1,4シクロヘキサンジメタ
ノールからなるポリエステルジオールの場合、500 〜50
00(重量平均分子量)が好ましい。
ト基を有する脂肪族または脂環族のジイソシアネート化
合物が用いられる。このジイソシアネートとしては、た
とえば、テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4(2,4,
4)-1,6ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、4,4'ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、1,4'シクロヘキシルジイソシアネート等を挙
げることできる。ジイソシアネート成分としては、イソ
ホロンジイソシアネートが物性およびコストが優れる点
で好ましい。上記の成分A〜Cを反応させる場合のアク
リル重合体、ポリエステルポリオール、および、後述す
る鎖延長剤の合計の水酸基(アミノ基の場合も含める)
と、イソシアネート基の当量比はイソシアネート基が過
剰となるようにする。
〜10時間程度反応させると、ジイソシアネートのイソシ
アネート基がポリエステルポリオール末端の水酸基と反
応してポリエステルウレタン樹脂成分が形成されると共
にアクリル重合体末端の水酸基にジイソシアネートが付
加した化合物も混在し、過剰のイソシアネート基および
水酸基が残存した状態のプレポリマーが形成される。こ
のプレポリマーに鎖延長剤として、たとえば、イソホロ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミンを加
えてイソシアネート基を該鎖延長剤と反応させ、鎖延長
することでアクリル重合体成分がポリエステルウレタン
の分子中に導入され、末端に水酸基を有するのアクリ
ル−ポリエステルウレタン共重合体を得ることができ
る。
共重合体に、のイソシアネートを加えると共に、塗工
法、塗工量(乾燥後の)を考慮して必要な粘度に調節し
た塗工液となし、たとえば、グラビアコート法、ロール
コート法等の周知の塗工法で塗工することにより、プラ
イマー層を形成することができる。前記プライマー層の
乾燥後の塗工量としては、1〜20g/m2が適当であり、好
ましくは1〜5g/m2である。また、前記プライマー層
は、上記樹脂以外に必要に応じてシリカ微粉末などの充
填剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を添加した層として
もよい。また、のイソシアネートとしてはのアクリ
ル−ポリエステルウレタン共重合体の水酸基と反応して
架橋硬化させることが可能なものであればよく、たとえ
ば、2価以上の脂肪族または芳香族イソシアネートが使
用でき、特に熱変色防止、耐候性の点から脂肪族イソシ
アネートが望ましい。具体的には、トリレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、4,4'- ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、リジンジイソシアネートの単量体、また
は、これらの2量体、3量体などの多量体、あるいは、
これらのイソシアネートをポリオールに付加した誘導体
(アダクト体)のようなポリイソシアネートなどを挙げ
ることができる。
に形成する前記凹部40を有する凹凸模様は加熱プレスや
ヘアライン加工などにより形成することができる。凹凸
模様としては、たとえば、導管溝、石板表面凹凸、布表
面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等
である。
に形成する前記絵柄印刷層41および前記ベタ柄印刷層42
は、一般的にはグラビア印刷、オフセット印刷、シルク
スクリーン印刷等の周知の印刷法でインキを用いて形成
することができる。前記絵柄印刷層41としては、たとえ
ば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学
模様、文字、記号、線画、各種抽象模様柄であり、前記
ベタ柄印刷層42としては、隠蔽性を有する着色インキで
ベタ印刷したものである。図1においては、前記絵柄印
刷層41および前記ベタ柄印刷層42の両方を設けた構成を
示したが、いずれか一方の構成であっても構わない。
印刷層42に用いるインキとしては、ビヒクルとして、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポ
リオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオ
ールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種ない
し2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助
剤等を加えてインキ化したものを用いることができが、
環境問題を考慮すると、ポリエステル、イソシアネート
とポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポ
リ酢酸ビニル、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等
の1種ないし2種以上混合した非塩素系のビヒクルが適
当であり、より好適にはポリエステル、イソシアネート
とポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポ
リアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合したもので
ある。
前記凹部40内および前記断面V字状の溝部5内に形成す
るインキ充填層6としては、上記で説明した前記絵柄印
刷層41および前記ベタ柄印刷層42を形成するために用い
るインキと同じインキを用いて形成することができるの
で説明は省略する。
ンキ充填層6、あるいは、前記絵柄印刷層41および前記
ベタ柄印刷層42との接着強度を向上させる目的で、各層
間に上記で説明したプライマー層を設けも構わない。
ついて、図1を用いて説明する。本発明の床材用化粧材
の製造方法は、まず、両面にコロナ放電処理を施した合
成樹脂製シート(透明シート)4の一方の面(表面)に
エンボス加工を施して凹部40を有する凹凸模様を形成す
ると共に、他方の面(裏面)に上記で説明したプライマ
ー層(図示せず)を設けて後に、該プライマー層(図示
せず)上に絵柄印刷層41とベタ柄印刷層42とを順に印刷
して意匠向上層43を形成する。このものを別途用意した
木質系基材2に接着剤層3を介して前記意匠向上層43が
前記接着剤層3側に位置するようにして貼合する。その
後、V溝加工機等にて表面側に溝加工を施して断面V字
状の溝部5を形成すると共に、表面にワイピング処理を
施して前記凹部40内と前記溝部5内にワイピングインキ
を充填してインキ充填層6を形成して後に、さらに表面
全面に上記で説明したプライマー層(図示せず)を設け
ると共に、該プライマー層(図示せず)上に硬化型樹脂
からなる表面保護層7を形成するというものである。こ
のような製造方法を採ることにより、従来溝部に行って
いた選択的塗料塗布作業をなくすことができると共に、
従来、塗料塗布をすることにより発生していた溝部の経
時的な色落ち問題を解消することができる。また、溝部
の耐水性についても従来の塗料塗布に比べて格段に向上
させることができる。
した床材用化粧材1の裏面、すなわち、木質系基材2の
表出面に合成樹脂製防湿シート(図示せず)を貼着する
ことにより、裏面からの木質系基材2の吸放湿を防止す
ることができ、木質系基材の反り、割れ、膨潤を一層防
止することができる。これに用いる合成樹脂製防湿シー
トとしては、防湿性能とコスト、あるいは、昨今問題と
なっている燃焼時に有害なガスを発生しない等を考慮す
ると、オレフィン系熱可塑性樹脂からなるシートが好ま
しい。具体的には、前記合成樹脂製シートで説明したオ
レフィン系熱可塑性樹脂を用いることができ、その厚さ
としては、用いるオレフィン系熱可塑性樹脂の種類によ
り異なるが、透湿度として30g/m2・24hr(JISZ02
08:カップ法による測定)以下、より好ましくは20g/
m2・24hr(JISZ0208:カップ法による測定)以
下となるように設定すればよく、概ね25〜50μmであ
る。この防湿シートについても一方の面ないし両方の面
にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接
着処理を施してもよい。
てさらに詳しく説明する。 実施例1 両面にコロナ放電処理を施した120 μmのポリプロピレ
ンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製 150AG3 〕
の一方の面(裏面)にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリ
ルポリオール100 重量部にヘキサメチレンジイソシアネ
ート5重量部を添加した樹脂〕溶液をグラビア塗工法で
固形分が2g/m2 となるように塗工して印刷用プライ
マー層を形成し、該プライマー層上にアクリル−ウレタ
ン樹脂〔アクリルポリオール100 重量部にヘキサメチレ
ンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕からなる
印刷インキを用いてグラビア印刷法で木目模様の絵柄印
刷層とベタ柄印刷層と形成した。その後、前記ポリプロ
ピレンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製 150AG
3 〕の他方の面(表面)に前記木目模様の絵柄印刷層の
導管部に対応するようにエンボス版で凹部を設け、この
ものを別途用意した12mm厚さの合板と接着剤層〔中央理
化(株)製リカボンドBA-10A(100 重量部)に対してBA
-10B(5重量部)を添加した接着剤をウエット状態で65
g/m2 塗工して形成した接着剤層〕を介して前記ポリ
プロピレンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製 1
50AG3 〕の他方の面(表面)が表出するように貼合する
と共に、V溝加工機にて他方の面(表面)側に溝加工を
施して断面V字状の溝部を形成し、さらに、前記凹部内
と前記溝部内にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリルポリ
オール100 重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5
重量部を添加した樹脂〕からなるワイピングインキを充
填して乾燥させると共に、その上にアクリル−ウレタン
樹脂〔アクリルポリオール100 重量部にヘキサメチレン
ジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕溶液をグラ
ビア塗工法で固形分が2g/m2 となるように塗工して
表面保護層用プライマー層を形成し、その後に該プライ
マー層上に表1に示す配合の電離放射線硬化型樹脂をロ
ールコート法で塗工、乾燥して後に電子線を照射するこ
とにより、固形分が20g/m2 の表面保護層を形成して
本発明の床材用化粧材を得た。
ンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製 150AG3 〕
の一方の面(裏面)にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリ
ルポリオール100 重量部にヘキサメチレンジイソシアネ
ート5重量部を添加した樹脂〕溶液をグラビアコート法
で固形分が2g/m2 となるように塗工して印刷用プラ
イマー層を形成し、該プライマー層上にアクリル−ウレ
タン樹脂〔アクリルポリオール100 重量部にヘキサメチ
レンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕からな
る印刷インキを用いてグラビア印刷法で木目模様の絵柄
印刷層とベタ柄印刷層を形成した。その後、前記ポリプ
ロピレンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製 150
AG3 〕の他方の面(表面)に前記木目模様の絵柄印刷層
の導管部に対応するようにエンボス版で凹部を設け、そ
の後、前記凹部にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリルポ
リオール100 重量部にヘキサメチレンジイソシアネート
5重量部を添加した樹脂〕からなるワイピング印刷イン
キを充填して乾燥させると共に、その上にアクリル−ウ
レタン樹脂〔アクリルポリオール100重量部にヘキサメ
チレンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕溶液
をグラビアコート法で固形分が2g/m2 となるように
塗工して表面保護層用プライマー層を形成し、その後に
該プライマー層上に表1に示す配合の電離放射線硬化型
樹脂をロールコート法で塗工、乾燥して後に電子線を照
射することにより、固形分が20g/m2 の表面保護層を
形成して化粧シートを作製し、該化粧シートをこの化粧
シートの前記表面保護層が表出するように別途用意した
12mm厚さの合板と接着剤層〔中央理化(株)製リカボン
ドBA-10A(100 重量部)に対してBA-10B(5重量部)を
添加した接着剤をウエット状態で65g/m2 塗工して形
成した接着剤層〕を介して貼合すると共に、前記化粧シ
ートの前記表面保護層側にV溝加工機にて溝加工を施し
て断面V字状の溝部を形成し、該溝部にアクリル−ウレ
タン樹脂〔アクリルポリオール100 重量部にヘキサメチ
レンジイソシアネート5重量部を添加した樹脂〕からな
るセピア色の塗料を塗装して比較例とする床材用化粧材
を得た。
調節装置、凝縮装置を備えた反応容器に、ポリエステル
ジオール〔旭電化工業製:アデカニューエースF15−20
(重量平均分子量1000)〕1000重量部、イソホロンジイ
ソシアネート444 重量部を仕込み、75℃にて10時間反応
させ、次いで、反応液を35℃に冷却し、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート400 重量部、メトキノン0.5 重量
部、ジラウリル酸ジブチル錫0.2 重量部を仕込み75〜85
℃で遊離イソシアネート基が0.1 %以下になるまで反応
させて得た重量平均分子量1700のウレタンアクリレート
オリゴマーを用いた。
1の床材用化粧材について、耐磨耗性、および、耐擦傷
性テストを下記方法により実施して、その評価結果を表
2に纏めて示した。
する治具の半球状先端にメチルエチルケトンを含浸した
ガーゼを取り付け、断面V字状の溝部を横断するように
床材用化粧材の表面を500g荷重で20往復してガーゼの着
色状況を目視で評価 ※3:耐擦傷性テスト−断面V字状の溝部を横断するよ
うに床材用化粧材の表面を爪をたてて20往復して表面の
傷、および、艶変化を目視で評価
明したように、耐擦傷性、耐磨耗性、耐水性、耐汚染性
等の表面物性に優れることはもとより、従来の床材用化
粧材において問題であった溝加工を施した部位の耐水性
に劣る問題や経時的な色落ち問題等を解決することがで
きるという優れた効果を奏するものである。さらに、本
発明の床材用化粧材の製造方法を採ることにより、従来
溝部に行っていた煩雑な選択的塗料塗布作業をなくすこ
とができるという優れた効果を奏するものである。
的に示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 木質系基材に接着剤層を介して凹凸模様
を設けた合成樹脂製シートを貼着すると共に、前記合成
樹脂製シート側に少なくとも溝部を設けた床材用化粧材
において、該床材用化粧材の前記凹凸模様の凹部内と前
記溝部内にインキ充填層を形成すると共に、前記合成樹
脂製シートの前記凹凸模様面全面に硬化型樹脂からなる
表面保護層を形成したことを特徴とする床材用化粧材。 - 【請求項2】 前記表面保護層を形成する硬化型樹脂が
電離放射線硬化型樹脂からなることを特徴とする請求項
1記載の床材用化粧材。 - 【請求項3】 前記合成樹脂製シートがオレフィン系熱
可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の床
材用化粧材。 - 【請求項4】 前記合成樹脂製シートの前記木質系基材
面に少なくとも印刷層からなる意匠向上層が設けられて
いることを特徴とする請求項1記載の床材用化粧材。 - 【請求項5】 木質系基材に接着剤層を介して凹凸模様
を設けた合成樹脂製シートを貼着する工程と、前記合成
樹脂製シート側から少なくとも溝部を設ける工程と、前
記凹凸模様の凹部内と前記溝部内にインキ充填層を形成
する工程と、前記合成樹脂製シートの前記凹凸模様面側
全面に硬化型樹脂からなる表面保護層を形成する工程と
からなることを特徴とする床材用化粧材の製造方法。
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