JP4604346B2 - 遷移金属錯体およびこれを含む重合触媒 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な重合触媒およびこの触媒を用いるオレフィン系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メタロセン錯体を用いるオレフィン重合体の製造法については多くの報告がなされている。例えば、特開昭58−19309号公報において、メタロセン錯体とアルミノキサンを用いたオレフィン重合体の製造方法に関して報告されている。 また、最近、メタロセン構造をもたない重合触媒も報告されおり、例えば、シッフベース型配位子をもつ遷移金属化合物を用いる重合触媒(EP0874005号公報)なども報告されている。しかしながら、アミノアルコールとケトフェノールとから合成される下記一般式(1)で示されるような配位子をもつ遷移金属錯体を重合触媒として用いる例は知られていない。該錯体は、容易に収率よく合成可能であり、また、光学活性なアミノアルコールを用いることにより、容易に光学活性な遷移金属錯体を得ることも可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新規な重合触媒およびこれを用いるオレフィン重合体の製造方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、新規重合触媒およびこれを用いるオレフィン系重合体の製造方法を見出し、本発明に至った。
【0005】
すなわち、本発明は下記遷移金属錯体(1)を用いることを特徴とするオレフィン重合用触媒、およびこれを用いることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法を提供するものである。
一般式(1)
(式中、R1〜R4、R6、R7はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、R5は、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。Xはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示し、これらは結合して環を形成してもよい。Lは0価の配位性基を示す。Mは4〜10族遷移金属原子を示し、pは1〜6までの整数、qは1以上の整数、rおよびsはMの価数を満たす0以上の整数を示す。)
【0006】
また、一般式(4)
(式中、R1はアリール基、3級アルキル基、3級アラルキル基または炭化水素置換シリル基を示す。R2〜R4、R8、R9、R12〜R21は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、R5は水素原子または置換基を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。R8、R9、R12〜R21の少なくとも1つはN、O、PまたはS原子を含む。Xはハロゲン原子、炭素数1〜20の置換基を有していてもよい炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示す。Lは0価の配位性基を示す。Mは4〜10族遷移金属原子を示す。qは1以上の整数、rおよびsはそれぞれMの価数を満たす0以上の整数を示す。)
で示される遷移金属錯体およびその製造方法をも提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で提供されるオレフィン重合触媒は
一般式(1)
(式中、R1〜R4、R6、R7はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、R5は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。Xはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示し、これらは結合して環を形成してもよい。Lは0価の配位性基を示す。Mは4〜10族遷移金属原子を示し、pは1〜6までの整数、qは1以上の整数、rおよびsはMの価数を満たす0以上の整数を示す。)
で示される遷移金属錯体を含むことを特徴とする。
一般式(1)で示される化合物において、好ましくは、、一般式(2)
(式中、R1〜R5、X、L、M、q、rおよびsはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。R8〜R11はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。)
で示される化合物、より好ましくは、一般式(3)
(式中、R1〜R5、R8、R9、L、M、X、q、rおよびsはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。R12〜R21は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。)
で示される化合物が挙げられる。
【0008】
上記一般式(1)、(2)、(3)で示される遷移金属化合物において、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
【0009】
置換基を有していてもよい炭化水素基としてはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、t−アミル基、n−ヘキシル基、シクロへキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、アダマンチル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントラセニル基、ベンジル基、ジメチルベンジル基、ジエチルベンジル基、ベンジルオキシメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ヨウドフェニル基、メトキシフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、ピリジル基などが例示される。
【0010】
炭化水素置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基などが例示される。
【0011】
炭化水素置換シロキシ基としては、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、トリベンジルシロキシ基、ジメチルイソプロピルシロキシ基、ジエチルイソプロピルシロキシ基、t-ブチルジメチルシロキシ基、t-ブチルジフェニルシロキシ基などが例示される。
【0012】
アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ベンジル基などが例示される。アリールオキシ基、としてはフェノキシ基、メチルフェノキシ基、ナフトキシ基などが例示される。
【0013】
アシル基としてはホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基などが例示される。アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、としては、アセトキシ基、ベンゾイロキシ基、メトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基などが例示される。
【0014】
アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基が例示される。アリールチオ基としてはフェニルチオ基などが例示される。スルホンエステル基としては、アセチルチオ基、ベンゾイルチオ基などが例示される。スルホンアミド基としては、N−メチルスルホンアミド基、フェニルスルホンアミド基などが例示される。
【0015】
炭化水素置換アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジニル基などが例示される。イミノ基としては、メチルイミノ基、エチルイミノ基、プロピルイミノ基、シクロへキシルイミノ基、フェニルイミノ基などが例示される。
【0016】
ホスフィノ基としてはジメチルホスフィノ基、ジエチルホスフィノ基、ジ−t−ブチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基などが例示される。ホスフィンオキシド基としてはジメチルホスフィンオキシド基、ジエチルホスフィンオキシド基、ジ−t−ブチルホスフィンオキシド基、ジフェニルホスフィンオキシド基などが例示される。ホスファイト基としてはジメチルホスファイト基、ジエチルホスファイト基、ジフェニルホスファイト基などが例示される。ホスフェート基としてはジメチルホスフェート基、ジエチルホスフェート基、ジフェニルホスフェート基などが例示される。チオホスフェート基としてはジメチルチオホスフェート基、ジエチルチオホスフェート基、ジフェニルチオホスフェート基などが例示される。ホスフォリックアミド基としてはテトラメチルホスフォリックアミド基などが例示される。
【0017】
Lとしてはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンなどのエーテル、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン、アセトニトリルなどのニトリル、トリフェニルホスフィンなどのホスフィンなどが例示される。
【0018】
MとしてはTi,Zr,Hfなどの4族遷移金属、Fe,Ruなどの8族遷移金属、Ni,Pdなどの10族遷移金属、V,Cr,Mnなどが例示される。
【0019】
以下に一般式(1)で示される遷移金属化合物の具体的な例を示すが、これらに限定されるものではない。Mとしては4〜10族遷移金属原子を示し、好ましくは4、8または10族遷移金属原子を示し、より好ましくはZrを示す。Xはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示す。
また、Xが複数ある場合、これらは同じであっても異なっていてもよい。ビナフトキシ基などのように2座配位であってもよい。
【0020】
また、一般式(1)で示される遷移金属錯体はアキラルであってもキラルであってもよい。
【0021】
具体的化合物を、以下に例示する。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
本発明のオレフィン重合触媒には、下記化合物(B)、さらに化合物(C)を共存させるとよりよい触媒効果を発揮し得る。
化合物(B)としては、公知の有機アルミニウム化合物が使用でき、好ましくは、(B1)一般式 E1 a AlZ3-a で示される有機アルミニウム化合物、
(B2)一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示される構造を有する環状のアルミノキサン、及び
(B3)一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c AlE3 2 で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(式中、E1 、E2 、E3 は、炭素数1〜8の炭化水素基であり、E1 、E2、E3 は同じであっても異なっていてもよい。Zは水素原子又はハロゲン原子を示し、Zは同じであっても異なっていてもよい。aは0<a≦3の整数で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を示す。)
のうちのいずれか、あるいはそれらの2〜3種の混合物を例示することができる。
【0026】
一般式 E1 a AlZ3-a で示される有機アルミニウム化合物(B1)の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムハクロライド、ジヘキシルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、ヘキシルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド等を例示することができる。
好ましくは、トリアルキルアルミニウムであり、より好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムである。
【0027】
一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示される構造を有する環状のアルミノキサン(B2)、一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c AlE3 2 で示される構造を有する線状のアルミノキサン(B3)における、E2 、E3 の具体例としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ノルマルペンチル基、ネオペンチル基等のアルキル基を例示することができる。bは2以上の整数であり、cは1以上の整数である。好ましくは、E2 及びE3 はメチル基、イソブチル基であり、bは2〜40の整数、cは1〜40の整数である。
【0028】
上記のアルミノキサンは各種の方法で造られる。その方法については特に制限はなく、公知の方法に準じて造ればよい。例えば、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリメチルアルミニウムなど)を適当な有機溶剤(ベンゼン、脂肪族炭化水素など)に溶かした溶液を水と接触させて造る。また、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリメチルアルミニウムなど)を結晶水を含んでいる金属塩(例えば、硫酸銅水和物など)に接触させて造る方法が例示できる。
【0029】
〔化合物C〕
本発明の重合触媒には、化合物(C)を共存させることができ、かかる化合物(C)としては、(C1)一般式BQ1 Q2 Q3 で示されるホウ素化合物、(C2)一般式Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で示されるホウ素化合物、(C3)一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で示されるホウ素化合物のいずれかを用いることができる。
【0030】
一般式 BQ1 Q2 Q3 で示されるホウ素化合物(C1)において、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含む置換シリル基、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ基または2〜20個の炭素原子を含む2置換アミノ基であり、それらは同じであっても異なっていてもよい。好ましいQ1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化水素基である。
【0031】
ホウ素化合物(C1)の具体例としては、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等が挙げられるが、より好ましくは、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランである。
【0032】
一般式Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で示されるホウ素化合物(C2)において、Z+ は無機または有機のカチオンであり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は上記の(C1)におけるQ1 〜Q3 と同様である。
【0033】
一般式 Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で示される化合物の具体例としては、無機のカチオンであるZ+ には、フェロセニウムカチオン、アルキル置換フェロセニウムカチオン、銀陽イオンなどが、有機のカチオンであるZ+ には、トリフェニルメチルカチオンなどが挙げられる。(BQ1 Q2 Q3 Q4 )- には、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,2,4ートリフルオロフェニル)ボレート、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどが挙げられる。
【0034】
これらの具体的な組み合わせとしては、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1’−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、銀テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチルテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、より好ましくは、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
【0035】
また、一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で示されるホウ素化合物(C3)NIおいては、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+ はブレンステッド酸であり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は上記の(C1)におけるQ1 〜Q3 と同様である。
【0036】
一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で示される化合物の具体例としては、ブレンステッド酸である(L−H)+ には、トリアルキル置換アンモニウム、N,N−ジアルキルアニリニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアリールホスホニウムなどが挙げられ、(BQ1 Q2 Q3 Q4 )- には、前述と同様のものが挙げられる。
【0037】
これらの具体的な組み合わせとしては、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、より好ましくは、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、もしくは、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0038】
以下、重合方法について説明する。
重合に用いる各触媒成分の使用量は、通常、化合物(B)/遷移金属錯体(1)のモル比は、通常、0.1〜10000、好ましくは5〜2000であり、化合物(C)/遷移金属錯体(1)のモル比は通常、0.01〜100、好ましくは0.5〜10の範囲にあるように、各成分を用いることが好ましい。
【0039】
本発明において、重合に使用するモノマーは、炭素原子数2〜20個からなるオレフィン、ジオレフィン及びカルボン酸、エステル、アミノ基、等の極性の置換基をもつオレフィン等のいずれをも用いることができ、同時に2種類以上のモノマーを用いることもできる。かかるモノマーを以下に例示するが、本発明は下記化合物に限定されるべきものではない。かかるオレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、5−メチル−2−ペンテン−1、ビニルシクロヘキセン等が挙げられ、ジオレフィン化合物としては、炭化水素化合物の共役ジエン、非共役ジエンが挙げられ、かかる化合物の具体例としては、非共役ジエン化合物の具体例として、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン等が例示され、共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等を例示することができ、極性の置換基をもつオレフィンの具体例としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル等が例示される。より好ましくは、エチレンが挙げられる。
【0040】
共重合体を構成するモノマーの具体例としては、エチレンとプロピレン、エチレンとブテン−1、エチレンとヘキセン−1、プロピレンとブテン−1等が例示されるが、本発明は、上記化合物に限定されるべきものではない。
【0041】
重合方法も、特に限定されるべきものではないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、又はメチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素を溶媒として用いる溶媒重合、又はスラリー重合、ガス状のモノマー中での気相重合等が可能であり、また、連続重合、回分式重合のどちらでも可能である。
【0042】
重合温度は、通常、−50℃〜200℃程度の範囲を取り得るが、特に、−20℃〜100℃程度の範囲が好ましく、重合圧力は、常圧〜60kg/cm2 G(6MPa)程度が好ましい。重合時間は、目的とするポリマーの種類、反応装置により適宜決定されるが、一般的に、1分間〜20時間程度の範囲とすることができる。また、本発明は共重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加することもできる。
【0043】
一般式(4)
(式中、R1はアリール基、3級アルキル基、3級アラルキル基または炭化水素置換シリル基を示す。R2〜R4、R8、R9、R12〜R21は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。R8、R9、R12〜R21の少なくとも1つはN、O、PまたはS原子を含む。R5は水素原子または置換基を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基を示す。Xはハロゲン原子、炭素数1〜20の(置換)炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示す。Lは0価の配位性基を示す。Mは4〜10族遷移金属原子を示す。qは1以上の整数、rおよびsはそれぞれMの価数を満たす0以上の整数を示す。)
で示される遷移金属錯体はEur. J. Org. Chem.(1998),(6),1063、J. Org. Chem.(1993),58(6),1515、EP0874005号などに記載されている方法に準じて合成できる。
例えば塩基の存在下、一般式(5)
(式中、R1はアリール基、3級アルキル基、3級アラルキル基または炭化水素置換シリル基を示す。R2〜R4、R8、R9、R12〜R21は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。R8、R9、R12〜R21の少なくとも1つはN、O、PまたはS原子を含む。R5は水素原子または置換基を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基を示す。Xはハロゲン原子、炭素数1〜20の(置換)炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示す。)
で示されるシッフベース型アルコールと
一般式(6)
MX(r+2)LS
(式中、M、X、L、rおよびsは前記と同じ。)
で示される遷移金属化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0044】
反応の方法は特に限定されないが通常、窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気において、溶媒の存在下、 一般式(5)で示されるシッフベース型アルコールと有機アルカリ(土類)金属および/または有機塩基と接触させた後、遷移金属化合物(6)を反応させることにより実施できる。
【0045】
上記反応において、有機アルカリ(土類)金属としては、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソウロピルアミド、メチルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムブロミド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなどが例示される。
【0046】
有機塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、メチルピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ジメチルアニリン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ-5-エン(DBN)、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)などが例示される。
【0047】
塩基の仕込み比はシッフベース型アルコール(4)に対して、通常0.5〜10モル倍であり、好ましくは、1〜4モル倍である。
【0048】
シッフベース型アルコール(5)に対する遷移金属化合物(6)の仕込み比は、通常0.1〜5モル倍であり、好ましくは、0.2〜2モル倍である。
【0049】
かかる溶媒は特に限定されないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素、ジクロロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、メチル t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類およびこれらの混合物が例示される。
その使用量は、 通常、シッフベース型アルコール(5)の1〜200重量倍であり、好ましくは3〜30重量倍である。
【0050】
反応温度としては、通常は−100℃〜溶媒の沸点において実施され、好ましくは−80〜30℃程度である。
【0051】
反応後、例えば不溶固体を除去し、溶媒を留去することにより遷移金属錯体(4)を得ることができる。必要に応じ、再結晶、昇華など通常の方法により精製することができる。
【0052】
一般式(5)で示されるシッフベース型アルコールは特開昭50-29535号公報、Pure&Appl.Chem.,vol.57,No12,1839(1985)、などに記載の方法に従い製造することができる。
【0053】
すなわちアミノ酸エステルに過剰のGrignard試薬を反応させることにより、一般式(7)
(式中、R8、R9、R12〜R21は、前記と同じ意味を表す。)
で示されるアミノアルコールを製造することができる。
なお、原料に光学活性アミノ酸エステルを用いると、光学活性なアミノアルコール(7)が得られる。
【0054】
上記反応の方法は特に限定されないが、窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気において、溶媒の存在下、アミノ酸エステルに過剰のGrignard試薬を反応させることにより製造することができる。
【0055】
Grignard試薬の仕込比はアミノ酸エステルに対し、通常2モル倍以上であり、好ましくは3〜5モル倍である。
【0056】
溶媒は特に限定されないが、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類あるいはヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、あるいはこれら2種以上よりなる混合溶媒系が好ましい。
【0057】
反応温度としては、通常、-100℃〜溶媒の沸点において実施され、好ましくは-80℃〜50℃である。
【0058】
得られたアミノアルコール(7)と一般式(8)
(式中、R1〜R5は、前記と同じ意味を表す。)
で示されるフェノール類縁体を反応させることによりシッフベース型アルコール(5)を得ることができる。
【0059】
上記反応の方法は特に限定されないが、溶媒の存在下、アミノアルコール(7)とフェノール類縁体(8)とを反応させることにより製造することができる。
【0060】
溶媒は特に限定されないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素、ジクロロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、メチル t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類およびこれらの混合物が例示される。
【0061】
反応温度としては、通常-100℃〜溶媒の沸点において実施され、好ましくは0℃〜50℃程度である。
【0062】
【発明の効果】
本発明の遷移金属錯体は、高いオレフィン重合能を持ち、オレフィン重合用触媒として有用である。
【0063】
【実施例】
以下、実施例をあげて、本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0064】
(触媒合成)
(実施例1)
(A)
不活性ガス雰囲気下、光学活性な(R)−シッフベース型アルコール(A)(0.117g)およびトリエチルアミン(0.084ml)のトルエン(3.0ml)溶液を、四塩化チタン(0.028g)のトルエン(3.0ml)溶液に0℃で滴下し、1時間攪拌した。その後、25℃に昇温し、12時間攪拌した。不溶物をろ過により除き、減圧下、溶媒を留去することにより、(A−I)0.15gを得た。
(A−I)
1HNMR(C6D6):δ8.32−5.81(m,24H),8.20(s,2H),6.02(q,2H,J=6.6Hz),3.15(s,6H),3.03(s,6H),1.81(d,6H,J=6.6Hz)
FD−MS:826(M+)
【0065】
(実施例2)
不活性ガス雰囲気下、(R)−シッフベース型アルコール(A)(0.117g)およびトリエチルアミン(0.084ml)のトルエン(3.0ml)溶液を、四塩化ジルコニウムのテトラヒドロフラン錯体(0.057g)のトルエン(3.0ml)溶液に0℃で滴下し、1時間攪拌した。その後、25℃に昇温し、12時間攪拌した。不溶物をろ過により除き、減圧下、溶媒を留去することにより、化合物(A−II)0.15gを得た。
(A−II)
1HNMR( C6D6):δ8.34−6.50(m,24H),8.23(s,2H),5.72(q,2H),3.25(s,6H),3.20(s,6H),1.71(d,6H)
FD−MS:869(M+)
【0066】
(実施例3)
(B)
アルゴン置換したシュレンク管中に、四塩化チタン0.21g(1.1mmol)をとり、10mlのトルエンに溶かした。-30℃に冷却した後、(R)−シッフベース型アルコール(B)0.50g(1.1 mmol)、トリエチルアミン0.33ml(2.4mmol)を溶解したトルエン溶液(10ml)を滴下した。室温に昇温し、20時間攪拌後、濾過し、残さをトルエンで洗浄した。濾洗液を合わせ、濃縮し、0.24gの錯体(B−I)を得た。
(B−I)
1HNMR( C6D6):δ7.44−6.30(m,11H)、4.80(m,1H)、3.42(s,3H)、3.34(s,3H)、1.75(s,9H)、1.32(br,1H)
FD−MS:564(M+)
【0067】
(実施例4)
アルゴン置換したシュレンク管中に、四塩化チタン0.04g(0.22mmol)をとり、4.0mlのトルエンに溶かした。0℃に冷却した後、(R)シッフベース型アルコール(B)0.20g(0.45mmol)、トリエチルアミン0.13ml(0.94mmol)を溶解したトルエン溶液を滴下した。20時間攪拌後、濾過し、残さをトルエンで洗浄した。
濾洗液を合わせ、濃縮し、0.22gの錯体(B−IIを得た。
(B−II)
1HNMR( C6D6):δ8.15(s,2H),7.92−6.25(m,22H),5.85(q,2H,J=6.8Hz),3.19(s,6H),2.95(s,6H),1.41(s,18H),1.23(d,6H,J=6.8)
FD−MS:938(M+)
【0068】
(実施例5)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(B)0.11g(0.26mmol)をTHF2.0mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.36ml(1.50M ヘキサン溶液、0.54mmol)を滴下した。室温まで昇温し、4時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム0.031g(0.13mmol)のTHF溶液(2.0ml)に滴下した。室温まで昇温した後、4時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.13gの錯体(B−III)を得た。
(B−III)
1HNMR( C6D6):δ8.14(s,2H),7.42−6.25(m,22H),4.70(q,2H,J=6.4Hz),3.49(s,6H),3.35(s,6H),1.67(s,18H),1.30(d,3H,J=6.4)
FD−MS:606(M+)
【0069】
(実施例6)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(B)0.715g(1.60mmol)をTHF10mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム2.24ml(1.50M ヘキサン溶液、3.35mmol)を滴下した。室温まで昇温し、3時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム0.184g(0.77mmol)のTHF溶液(10ml)に滴下した。室温まで昇温した後、4時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.967gの錯体(B−IV)を得た。
(B−IV)
1HNMR( C6D6):δ8.19(s,2H)、7.53−5.83(m、22H)、3.41(br,2H)、3.30(s,3H)、3.13(s,3H)、1.62(br,6H)、0.86(s,18H)
FD−MS:981(M+)、447
【0070】
(実施例7)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(B)0.200g(0.44mmol)をTHF3.0mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.57ml(1.60M ヘキサン溶液、0.91mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化鉄0.085g(0.52mmol)のTHF溶液(3.0ml)に滴下した。室温まで昇温した後、5時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.273gの錯体(B−V)を得た。
(B−V)
FD−MS:536
【0071】
実施例8
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(B)0.270g(0.59mmol)をTHF4.0mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.78ml(1.60M ヘキサン溶液、1.24 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却したビス(トリフェニルホスフィン)塩化ニッケル(II)0.462g(0.71mmol)のTHF溶液(4.0ml)に滴下した。室温まで昇温した後、20時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.727gの粗生成物を得た。ヘキサンから再結晶し、0.316gの錯体(B−VI)を得た。
(B−VI)
1HNMR( C6D6):δ8.10−6.36(m,29H)、5.39(q,1H,J=6.6Hz)、3.28(s,3H)、3.07(s,3H)、1.32(d,3H,J=6.6Hz)、0.69(s,9H)
FD−MS:766、765
【0072】
(実施例9)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(B)0.135g(0.29mmol)をTHF2.0mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.39ml(1.60M ヘキサン溶液、0.91mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却したビス(アセトニトリル)塩化パラジウム0.092g(0.35mmol)のTHF溶液(2.0ml)に滴下した。室温まで昇温した後、20時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.199gの粗生成物を得た。へキサンから再結晶し、0.175gの錯体(B−VII)を得た。
(B−VII)
1HNMR( C6D6):δ7.53−6.25(m,12H)、4.92(q,1H,d=6.4Hz)、3.11(s,3H)、2.94(s,3H)、1.57(s,9H)、1.27(d,3H,J=6.4Hz)
FD−MS:593(M+)、447
【0073】
(実施例10)
(C)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(C)0.188g(0.49mmol)をTHF2.8mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.68ml(1.50M ヘキサン溶液、1.02 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、3時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.210g(0.87mmol)のTHF溶液(2.8ml)に滴下した。室温まで昇温した後、4時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.545gの粗生成物を得た。トルエンから再結晶し、0.310gの錯体(C−I)を得た。
(C−I)
1HNMR( C6D6):δ7.95(s,1H)、7.50−6.76(m,13H)、4.56(q,1H,J=6.9Hz)、1.57(s,9H)、1.13(d,3H,J=6.9Hz)
FD−MS: 548、546(M+)
【0074】
(実施例11)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(C)0.169g(0.44mmol)をTHF2.5mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.61ml(1.50M ヘキサン溶液、0.92 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.052g(0.22mmol)のTHF溶液(2.5ml)に滴下した。室温まで昇温した後、6時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.151gの錯体(C−II)を得た。
(C−II)
1HNMR( C6D6):δ8.08(s,2H)、7.72−6.63(m,26H)、4.71(q,2H,J=6.7Hz)、1.48(d,6H,J=6.7Hz)、0.79(s,18H)
FD−MS:861(M+)
【0075】
(実施例12)
(D)
アルゴン置換したシュレンク管中に(S)−シッフベース型アミノアルコール(D)0.095g(0.23mmol)をTHF1.4mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.32ml(1.50M ヘキサン溶液、0.48 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、3時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.055g(0.23mmol)のTHF溶液(1.4ml)に滴下した。室温まで昇温した後、5時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.150gの錯体(D−I)を得た。
(D−I)
1HNMR( C6D6):δ7.93(s,1H)、7.42−6.70(m,13H)、3.54(m,1H)、1.56(s,9H)、1.40(m,1H)、0.70(m,3H)、0.17(m,3H)
FD−MS:574
【0076】
(実施例13)
アルゴン置換したシュレンク管中に(S)−シッフベース型アミノアルコール(D)0.175g(0.40mmol)をTHF2.6mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.59ml(1.50M ヘキサン溶液、0.88 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、3時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.048g(0.20mmol)のTHF溶液(2.6ml)に滴下した。室温まで昇温した後、4時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.219gの粗生成物を得た。粗生成物をヘキサン洗浄し、0.040gの錯体(D−II)を得た。
(D−II)
1HNMR( C6D6):δ8.19(s,2H)、7.73−6.62(m,26H)、4.50(d,2H,J=6.1Hz)、2.85(m,2H)、1.40(d,6H,J=6.9Hz)、0.76(s,18H)、0.61(d,6H,J=6.9)
FD−MS:917
【0077】
(実施例14)
(E)
アルゴン置換したシュレンク管中に(S)−シッフベース型アミノアルコール(E)0.228g(0.48mmol)をTHF3.4mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.67ml(1.50M ヘキサン溶液、1.01 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、3時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.115g(0.48mmol)のTHF溶液(3.4ml)に滴下した。室温まで昇温した後、5時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.361gの錯体(E−I)を得た。
(E−I)
1HNMR( C6D6):δ8.41−6.40(m,19H)、4.79(m,1H)、3.75(m,1H)、2.49(m,1H)、1.54(s,9H)FD−MS:622
【0078】
(実施例15)
アルゴン置換したシュレンク管中に(S)−シッフベース型アミノアルコール(E)0.235g(0.51mmol)をTHF3.5mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.71ml(1.50M ヘキサン溶液、1.06 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、3時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.061g(0.25mmol)のTHF溶液(3.5ml)に滴下した。室温まで昇温した後、4時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.300gの錯体(E−II)を得た。
(E−II)
1HNMR( C6D6):δ7.87−6.44(m,38H)、5.00(m,2H)、4.25(m.2H)、3.06(m,1H)、0.74(18H)
FD−MS:1013
【0079】
実施例16
(F)
アルゴン置換したシュレンク管中に(S)−シッフベース型アミノアルコール(F)0.320g(0.71mmol)をTHF4.8mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム1.00 ml(1.50M ヘキサン溶液、1.50 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.206g(0.86mmol)のTHF溶液(4.8ml)に滴下した。室温まで昇温した後、5時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.589gの粗生成物を得た。トルエン/へキサンから再結晶し、0.294gの錯体(F−I)を得た。
(F−I)
1HNMR( C6D6):δ7.84(s,1H)、7.52−6.49(m,11H)、4.50(m,1H)、3.43(s,3H)、3.15(s,3H)、1.57(s,9H)1.16(m,3H)
【0080】
(実施例17)
(G)
アルゴン置換したシュレンク管中に(S)−シッフベース型アミノアルコール(G)0.330g(0.74 mmol)をTHF5.0 mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム1.03 ml(1.50M ヘキサン溶液、1.55 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.213g(0.88mmol)のTHF溶液(5.0ml)に滴下した。室温まで昇温した後、5時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.596gの粗生成物を得た。トルエン/へキサンから再結晶し、0.114gの錯体(G−I)を得た。
(G−I)
1HNMR( C6D6):δ8.13−6.56(m,12H)、4.53(m,1H)、3.27(s,3H)、3.21(s,3H)、1.59(s,9H)、1.19(m,3H)
【0081】
(実施例18)
(H)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(H)0.585g(1.16 mmol)をTHF8.8 mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム1.63 ml(1.50M ヘキサン溶液、2.44 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.335g(1.39mmol)のTHF溶液(8.8ml)に滴下した。室温まで昇温した後、3時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.951gの粗生成物を得た。得られた粗生成物をへキサン洗浄し、0.761gの錯体(H−I)を得た。
(H−I)
1HNMR( C6D6):δ8.18(m,1H)、7.75(s,1H)、7.42−6.21(m,9H)、4.71(m,1H)、3.49(s,3H)、3.40(s,3H)、1.73(s,9H)、1.32(d,3H,J=6.5Hz)、1.27(s,9H)
FD−MS:663(M+),661
【0082】
(実施例19):(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−フルオロベンズアルデヒドの合成)
アルゴン置換したフラスコ中、4−フルオロフェノール5.00g(44.2mmol)を臭化t−ブチル6.17g(44.2mmol)を加え、60℃に加温し溶解した。p−トルエンスルホン酸・1水和物を加え、20時間攪拌した。反応の途中で3.64g(26.6mmol)の臭化t−ブチルを滴下した。反応後、水25ml加え、ヘキサン抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(へキサン:酢酸エチル=15:1)にて精製し、4.21g(純度93.6%、収率53.1%)の2−t−ブチル−4−フルオロフェノールを得た。
1HNMR( C6D6):δ7.05−7.01(m,1H)、6.62−6.55(m,1H)、5.78−5.74(m,1H)、3.73(s,1H)、1.33(s,9H)
EI−MS:168(M+)、153、125
ついで、アルゴン置換したフラスコ中、2−t−ブチル−4−フルオロフェノール3.0g(16mmol)のTHF溶液(30ml)をMeMgBrのTHF溶液(20mmol)に滴下した。2時間攪拌後、トルエン170mlを加えTHFを留去し、溶媒交換をおこなった。パラホルムアルデヒド1.32g(41.7mmol)、トリエチルアミン2.56g(25.0mmol)のトルエン溶液(30ml)を滴下し、100℃で90分攪拌した。0℃に冷却し、塩酸中に滴下した。トルエン抽出後、飽和食塩水で洗浄し、濃縮した。へキサンから再結晶し、1.085g(純度96.0%、収率31.8%)の2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−フルオロベンズアルデヒドを得た。
1HNMR( C6D6):δ11.95(s,1H)、8.92(s,1H)、7.09(dd,1H,J=3.1,10.4Hz)、6.30(dd,1H,J=3.1,7.1Hz)、1.29(s,9H)
EI−MS:196(M+)、181、153
次に、窒素置換したフラスコ中、2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−フルオロベンズアルデヒド0.70g(3.4mmol)をエタノール溶媒(14ml)に溶解し、(R)−2−アミノ−1,1ジ(o−アニシル)プロパノール1.10g(3.4mmol)加えた。15時間攪拌後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(へキサン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、1.36g(収率85%)のシッフベース型アルコール(I)を得た。
1HNMR( C6D6):δ7.91(s,1H)、7.85−6.27(m,10H)、5.39(br,1H)、4.97(q,1H,J=6.5Hz)、2.92(s,3H)、2.87(s,3H)、1.45(d,3H,J=6.5Hz)、1.43(s,9H)
【0083】
(実施例20)
(I)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(I)0.310g(0.67 mmol)をTHF4.7 mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.87 ml(1.60M ヘキサン溶液、1.40 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.192g(0.80 mmol)のTHF溶液(4.7 ml)に滴下した。室温まで昇温した後、3時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.525gの粗生成物を得た。得られた粗生成物をTHF/へキサンから再結晶し、0.402gの錯体(I−I)を得た。
(I−I)
1HNMR( C6D6):δ8.10(m,1H)、7.42−6.29(m,10H)、4.67(m,1H)、3.49(s,3H)、3.36(s,3H)、1.56(s,9H)、1.29(d,3H,J=6.4Hz)
FD−MS:625(M+)、623、390
【0084】
(実施例21)(シッフベース型アルコールJの合成)
窒素置換したフラスコ中、トルエン溶媒(50ml)中、p−クレゾール5.40g(49.4mmol)、p−トルエンスルホン酸・1水和物1.42g(7.42mmol)を加え、100℃に加熱した。2−フェニルプロペンのトルエン溶液(1.0M、49.4mmol)を2時間かけて滴下し滴下後さらに2時間攪拌した。
冷却後、水100ml加え、トルエンで分液抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し、13.50g(純度63.8%、収率77%)の2−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−メチルフェノールの粗生成物を得た。
1HNMR( C6D6):δ7.25−6.47(m,8H)、2.24(s,3H)、1.54(s,6H)
EI−MS:226(M+)、221、133
ついで、アルゴン置換したフラスコ中、2−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−メチルフェノールの粗生成物3.55g(10mmol)のTHF溶液(20ml)をMeMgBrのTHF溶液(12mmol)に滴下した。1時間攪拌後、トルエン100mlを加えTHFを留去し、溶媒交換をおこなった。パラホルムアルデヒド0.79g(25mmol)、トリエチルアミン1.53g(15mmol)のトルエン溶液(5ml)を滴下し、100℃で2時間攪拌した。0℃に冷却し、塩酸中に滴下した。トルエン抽出後、飽和食塩水で洗浄し、濃縮後、2−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1−フェニルエチル)−5−メチルベンズアルデヒドの粗生成物4.02gを得た。
1HNMR( C6D6):δ11.69(s,1H)、9.17(s,1H)、7.33−6.49(m、7H)、2.02(s,3H)、1.69(s,6H)EI−MS:254(M+)、239、161
さらに、窒素置換したフラスコ中、2−ヒドロキシ−3−(1−メチル−1−フェニルエチル)−5−メチルベンズアルデヒドの粗生成物0.500gをエタノール/トルエン混合溶媒(10ml)に溶解し、(R)−2−アミノ−1,1ジ(o−アニシル)プロパノール0.63g加えた。6時間攪拌後、濃縮した。トルエンから再結晶し、0.36g(3工程収率21%)のシッフベース型アルコール(J)を得た。
1HNMR( C6D6):δ8.07(s,1H)、7.82−6.24(m,15H)、5.33(s,1H)、4.85(q,1H,J=6.2Hz)、2.89(s,3H)、2.82(s,3H)、2.15(s,3H)、1.83(s,3H)、1.76(s,3H)、1.40(d、3H,J=6.2Hz)
【0085】
(実施例22)
(J)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(J)0.295g(0.56 mmol)をTHF4.4 mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.79 ml(1.50M ヘキサン溶液、1.18 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.162g(0.68 mmol)のTHF溶液(4.4 ml)に滴下した。室温まで昇温した後、3時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.497gの粗生成物を得た。得られた粗生成物をトルエンから再結晶し、0.211gの錯体(J−I)を得た。
(J−I)
1HNMR( C6D6):δ8.14−6.18(m,17H)、4.67(q,1H,J=6.3Hz)、3.34(s,3H)、2.77(s,3H)、2.15(s,6H)、1.55(s,3H)、1.34(d,3H,J=6.3Hz)
FD−MS:683(M+),681
【0086】
(実施例23)
(K)
アルゴン置換したシュレンク管中に(R)−シッフベース型アミノアルコール(K)0.286g(0.53 mmol)をTHF4.3 mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.74 ml(1.50M ヘキサン溶液、1.11 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.152g(0.63 mmol)のTHF溶液(4.3 ml)に滴下した。室温まで昇温した後、3時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.432gの粗生成物を得た。得られた粗生成物をトルエンから再結晶し、0.049gの錯体(K−I)を得た。
(K−I)
1HNMR( C6D6):δ8.25−6.30(m,10H)、4.72(m,1H)、3.65(s,3H)、3.40(s,3H)、2.82−2.65(m,4H)、1.91(s,3H)、1.80(s,3H)、1.40−1.30(m,7H)、1.13(s,3H)、1.10(s,3H)
FD−MS:703(M+)、701、624
【0087】
(実施例24)
(L)
アルゴン置換したシュレンク管中に(S)−シッフベース型アミノアルコール(L)0.163g(0.34 mmol)をTHF2.4 mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.48 ml(1.50M ヘキサン溶液、0.72 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.099g(0.41 mmol)のTHF溶液(2.4 ml)に滴下した。室温まで昇温した後、3時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.254gの錯体(L−I)を得た。
(L−I)
1HNMR( C6D6):δ8.23−6.39(m,12H)、4.33(br,1H)、3.45(s,3H)、3.31(br,3H)、1.70(s,9H)、0.93(d、3H,J=6.9Hz)、0.47(d,3H,J=6.9Hz)
FD−MS:635,633
【0088】
(実施例25)
(M)
アルゴン置換したシュレンク管中に(S)−シッフベース型アミノアルコール(M)0.190g(0.38 mmol)をTHF2.9 mlに溶解した。-78℃にてn-ブチルリチウム0.54 ml(1.50M ヘキサン溶液、0.81 mmol)を滴下した。室温まで昇温し、2時間攪拌した。この溶液を-78℃に冷却した塩化ジルコニウム(IV)0.111g(0.46 mmol)のTHF溶液(2.9 ml)に滴下した。室温まで昇温した後、3時間攪拌し、濃縮した。トルエン可溶部を濃縮して0.308gの錯体(M−I)を得た。
(M−I)
1HNMR( C6D6):δ7.72−6.58(m,19H)、4.77(m,1H)、4.52(br,1H)、4.40(br、1H)、4.19(br,1H)、3.74(br,1H)、1.64(s,9H)
FD−MS:653,651
【0089】
(重合)
(実施例26〜50)
以下に示す手順で重合をおこなった。重合結果は表1に示す。
ジャケット付きセパラブルフラスコ中に窒素下で、トルエン100mlを仕込み、25℃で安定させた後、エチレンを常圧下、バブリングさせた。ここに、MMAOのヘキサン溶液(2mmol)、および錯体2μmolを加え、重合を開始した。攪拌後、エチレンを止め、5%塩酸水溶液を加え重合を停止した。得られた混合物にメタノールを加え、不溶物をろ過し、減圧下で乾燥し、ポリマーを得た。
【表1】
【0090】
(実施例51−80)
ジャケット付きセパラブルフラスコ中に窒素下で、トルエン100mlを仕込み、25℃で安定させた後、エチレンを常圧下、バブリングさせた。ここに、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)のヘキサン溶液(2mmo)、錯体5μmol、および15μmolのC成分(トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート(TB)またはジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート(AB))を加え、重合を開始した。攪拌後、エチレンを止め、5%塩酸水溶液を加え重合を停止した。得られた混合物にメタノールを加え、不溶物をろ過し、減圧下で乾燥し、ポリマーが得られた。結果を表2にまとめた。
【表2】
Claims (17)
- 下記一般式(1)で示される遷移金属錯体(1)を含むオレフィン重合用触媒。
一般式(1)
(式中、R1〜R4、R6、R7はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、R5は、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。Xはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示し、これらは結合して環を形成してもよい。Lは0価の配位性基を示す。Mは4族遷移金属原子、8族遷移金属原子又は10族遷移金属原子であり、Mが4族遷移金属原子の場合、pは2、qは1もしくは2、rは0もしくは2、sは0もしくは2であり、
Mが8族遷移金属原子の場合、pは2、qは1、rは1、sは0であり、
Mが10族遷移金属原子の場合、pは2、qは1、rは0もしくは2、sは1もしくは2である。) - 前記一般式(1)で示される遷移金属錯体(1)が、一般式(2)
(式中、R1〜R 4 、X、L、M、q、rおよびsはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。R 5 は水素原子を表す。R8〜R11はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。)
で示される化合物である請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。 - 一般式(2)で示される化合物が、一般式(3)
(式中、R1〜R5、R8、R9、L、M、X、q、rおよびsはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。R12〜R21は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。)
で示される化合物である請求項1又は2記載のオレフィン重合用触媒。 - 一般式(3)で示される化合物において、R1がアリール基、3級アルキル基、3級アラルキル基または炭化水素置換シリル基である請求項3に記載のオレフィン重合用触媒。
- 一般式(3)で示される化合物において、R8、R9、R12〜R21の少なくとも1つが、N、O、PまたはS原子を含むことを特徴とする請求項3または4に記載のオレフィン重合用触媒。
- 一般式(3)で示される化合物において、R12、R16、R17、R21のうち少なくとも1つがアルコキシ基である請求項3または4に記載のオレフィン重合用触媒。
- 一般式(1)、(2)または(3)で示される化合物において、q=1である請求項1〜6のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒。
- 化合物(1)、(2)または(3)で示される化合物において、Mは4族遷移金属原子、であり、pは2、qは1もしくは2、rは0もしくは2、sは0もしくは2である請求項1〜6のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の触媒と下記化合物(B)を用いることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
化合物(B)は、下記化合物(B1)〜(B3)のいずれか、あるいはそれらの混合物。
(B1):一般式 (E1)aAlZ(3-a)で示される有機アルミニウム化合物;
(B2):一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される環状のアルミノキサン;
(B3):一般式 {−Al(E3)−O−}cAl(E3)2で示される線状のアルミノキサン
(式中、E1〜E3は同一または相異なり、炭素原子数1〜8の炭化水素基を示し、Zは同一または相異なり、水素原子またはハロゲン原子を示し、aは0<a≦3の整数、bは2以上の整数、cは1以上の整数を示す。) - 請求項1〜8のいずれかに記載の触媒、化合物(B)および化合物(C)を用いることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
化合物(B)は前記と同じ。化合物(C)は下記化合物(C1)〜(C3)のいずれか、あるいはそれらの混合物。
(C1):一般式 B(Q1)(Q2)(Q3)で示されるホウ素化合物;
(C2):一般式 Z+{B(Q1)(Q2)(Q3)(Q4)-}で示されるホウ素化合物;
(C3):一般式 (L−H)+{B(Q1)(Q2)(Q3)(Q4)-}で示されるホウ素化合物
(式中、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1〜Q4は同一または相異なり、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素原子数1〜20の炭化水素置換シリル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数2〜20の炭化水素2置換アミノ基を示す。) - 請求項1〜10のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒の存在下に、オレフィンを重合または共重合することを特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
- 一般式(4)
(式中、R1はアリール基、3級アルキル基、3級アラルキル基または炭化水素置換シリル基を示す。R2〜R4、R8、R9、R12〜R21は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、R5は水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。R8、R9、R12〜R21の少なくとも1つはN、O、PまたはS原子を含む。Xはハロゲン原子、炭素数1〜20の(置換)炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示す。Lは0価の配位性基を示す。Mは4族遷移金属原子、8族遷移金属原子又は10族遷移金属原子であり、Mが4族遷移金属原子の場合、pは2、qは1もしくは2、rは0もしくは2、sは0もしくは2であり、
Mが8族遷移金属原子の場合、pは2、qは1、rは1、sは0であり、
Mが10族遷移金属原子の場合、pは2、qは1、rは0もしくは2、sは1もしくは2である。)
で示される遷移金属錯体。 - 一般式(4)で示される遷移金属化合物において、R12、R16、R17、R21のうち少なくとも1つがアルコキシ基である請求項12に記載の遷移金属錯体。
- 一般式(4)で示される遷移金属化合物において、Mが4族遷移金属である請求項12または13に記載の遷移金属錯体。
- 一般式(4)で示される遷移金属化合物において、Mが8族遷移金属である請求項12または13に記載の遷移金属錯体。
- 一般式(4)で示される遷移金属化合物において、Mが10族遷移金属である請求項12または13に記載の遷移金属錯体。
- 一般式(5)
(式中、R1はアリール基、3級アルキル基、3級アラルキル基または炭化水素置換シリル基を示す。R2〜R4、R8、R9、R12〜R21は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素置換シリル基、炭化水素置換シロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミノ基、炭化水素置換アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、ホスファイト基、ホスフェート基、チオホスフェート基またはホスフォリックアミド基を示し、これらは結合して環を形成していてもよい。R8、R9、R12〜R21の少なくとも1つはN、O、PまたはS原子を含む。R5は水素原子または置換基を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
で示されるシッフベース型アルコールと
一般式(6)
MX(r+2)LS
(式中、Mは4族遷移金属原子、8族遷移金属原子又は10族遷移金属原子であり、Xはハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基、炭化水素置換アミノ基を示し、
Mが4族遷移金属原子の場合、rは0もしくは2、sは0もしくは2であり、
Mが8族遷移金属原子の場合、rは1、sは0であり、
Mが10族遷移金属原子の場合、rは0もしくは2、sは1もしくは2である。)
で示される遷移金属化合物とを塩基の存在下に反応させることを特徴とする一般式(4)
(式中、R 1 〜R 5 、R 8 、R 9 、R 12 〜R 21 、M、X、L、r及びsは前記と同じ意味を示し、Mが4族遷移金属原子の場合、qは1もしくは2であり、
Mが8族遷移金属原子の場合、qは1であり、
Mが10族遷移金属原子の場合、qは1である。)
で示される遷移金属化合物の製造方法。
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