JP4855740B2 - 金属化合物、金属化合物を含むビニルエステル系モノマー重合用触媒組成物およびそのビニルエステル系モノマーの重合への使用 - Google Patents
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- 0 CC(C1**OC(C(F)(F)F)(C(F)(F)F)c2cc(C)ccc2*=C)=CC(C)=C[C@]1C=**c1ccc(C)cc1 Chemical compound CC(C1**OC(C(F)(F)F)(C(F)(F)F)c2cc(C)ccc2*=C)=CC(C)=C[C@]1C=**c1ccc(C)cc1 0.000 description 1
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下記式(XIV):
MX2 aLb (XIV)
(式(XIV)中、Mは周期律表第3族〜11族から選ばれた元素を表し、X2は水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、またはハロゲン原子を表し、X2の数を示すaは1〜6を表し、aが2〜6のときX2は互いに同一でも異なっていてもよく、Lは金属に対して配位結合可能な化合物を表し、Lの数を示すbは0〜8を表す。)で示される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物(A2)との反応により得られる金属化合物を含む成分Aを含有する、前記重合用触媒組成物に関する。
(a)原子番号が3以上で、かつ周期律表第1、2、11、12および13族の元素から選ばれた少なくとも1種の元素、(b)置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基および/または置換基を有してもよい炭素数6〜40の芳香族炭化水素基ならびに(c)過塩素酸基、からなる3つの群のうちの少なくとも2つの群からそれぞれ1種以上選ばれた、元素および/または基を有する化合物を含む成分Bをさらに含有する、前記重合用触媒組成物に関する。
下記式(XIV):
MX2 aLb (XIV)
で表される。式中Mは、周期律表第3族〜11族から選ばれた元素を表し、例えば、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Hf、Ta、W、Re、OS、Ir、Pt、Au等が挙げられ、好ましくは、Fe、Co、RhまたはPdである。また、X2は水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、またはハロゲン原子を表す。置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基および置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基の具体例は、R1〜R7におけるこれらの基の具体例と同様であり、これらの基の置換基もR1〜R7における基の置換基と同様である。Lは金属に対して配位結合可能な化合物を示し、トリブチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のアリールホスフィン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、1,5−シクロオクタジエン、ピリジン、2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、カルボニル等が挙げられる。bはLの数を示し、具体的には0〜8である。X2は、特にハロゲン原子またはメチル基が好ましい。さらにaはX2の数を示し、具体的には1〜6である。また、X2の数が2〜6のとき、各X2は互いに同一でも異なっていてもよい。したがって、式(XIV)で表される化合物は、例えばPdMeCl(PPh3)2のように異なるX2からなる化合物であってもよい。
核磁気共鳴装置(JEOL社製、JNM−LAMBDA−300)を用い、1H−NMRを測定した。
ポリ酢酸ビニルは常法に従ってアルカリ鹸化によりPVAへ変換し、核磁気共鳴装置(JEOL社製、JNM−LAMBDA−400)を用いた1H−NMR測定で三連子(mm/mr/rr)の割合(%)を求め、次式からシンジオタクチシチー(二連子)(r)(%)を算出した。
シンジオタクチシチー(二連子)(r)=rr+(mr/2)
カラム(東ソー(株)製、TSKgelGMHHR−MおよびTSKgelG2000HHR)および示差屈折率計(東ソー(株)製、RI−8020)を備えたゲル浸透クロマトグラフ(東ソー(株)製)により、40℃、テトラヒドロフラン溶媒中で、ビニルエステル系重合体の重量平均分子量(Mw)および分散度〔重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)〕をポリスチレン換算で求めた。
[成分A1の調製]
2−(2−アミノー5−メチルフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンー2−オールの合成
アルゴン置換したシュレンクフラスコにp−トルイジン(7.01g,65.4mmol)、p−トルエンスルホン酸(0.263g)およびヘキサフルオロアセトン(10ml,71.8mmol)を加えて、2時間加熱還流した。反応溶液を室温に戻し、生成した白色結晶を濾別、乾燥して標記の化合物を得た(収量:7.21g,収率:40%)。
1H−NMR(CD3Cl,300MHz)7.37−6.94(m,3H),4.02(br,3H),2.35(s,3H)
[成分A1の調製]
化合物(XXIII)の合成
1H−NMR(CD3Cl,300MHz)9.06(s、2H),8.61(s、1H)、8.60(s、1H),7.80−7.12(m、5H)、6.80(d、2H)、6.08(s、2H)、(m、9H)
[成分Aの調製]
化合物(XVII)の合成
1H−NMR(CD3Cl,300MHz):δ8.98(s、1H)、7.84−6.36(m、10H)、2.36(s、3H)、2.27(s、3H)、2.23(s、3H)
[成分A1の調製]
化合物(XXIV)の合成
1H−NMR(CD3Cl,300MHz)13.43(s,1H)、8.17−8.59(br,2H)、7.23(s,8H)、3.03−3.12(m,4H),2.48(s,3H)、1.27(s,24H)
[成分Aの調製]
化合物(XXV)の合成
1H−NMR(CD3Cl,300MHz)7.55−7.10(m、10H)、3.53−3.08(m、4H)、2.33(s、3H)、1.48(d、12H)、1.29(s、12H)
化合物(XVII)を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した0.1Lシュレンクフラスコにトルエン(0.01L)を装入し、化合物(XVII)(34.3mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(10mL、108mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液0.1L中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:0.14g,収率:1.5%)。Mw=5200;Mw/Mn=1.42.r dyad:33+50/2=58.0%
化合物(XVII)を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した0.1Lシュレンクフラスコにトルエン(0.01L)を装入し、化合物(XVII)(34.3mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で15.0mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(10mL、108mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液0.1L中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:4.32g,収率:46.3%)。Mw=7300;Mw/Mn=2.15.r dyad=56.4%
化合物(XX)を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した0.1Lシュレンクフラスコにトルエン(0.01L)を装入し、化合物(XXIII)(25.4mg、0.05mmol)およびFeCl2(6.3mg、0.05mmol)を加えて室温で2時間攪拌した。ここにメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(0.01L,108mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液0.1L中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:0.10g,収率:1.1%)。Mw=2,600;Mw/Mn=1.07.r dyad=57.0%
化合物(XXI)を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した0.1Lシュレンクフラスコにトルエン(0.01L)を装入し、化合物(XXIII)(25.4mg、0.05mmol)およびCoCl2(6.5mg、0.05mmol)を加えて室温で2時間攪拌した。ここにメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(0.01L,108mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液0.1L中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:0.12g,収率:1.3%)。Mw=3,600;Mw/Mn=1.25.r dyad=57.2%
化合物(XXII)を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した0.1Lシュレンクフラスコにトルエン(0.01L)を装入し、化合物(XXIII)(25.4mg、0.05mmol)およびRhCl3(10.5mg、0.05mmol)を加えて室温で2時間攪拌した。ここにメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(0.01L,108mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液0.1L中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:0.14g,収率:1.5%)。Mw=4,600;Mw/Mn=1.65.r dyad=57.3%
化合物(XXV)を用いた酢酸ビニルの重合
アルゴン置換した0.1Lシュレンクフラスコにトルエン(0.01L)を装入し、化合物(XXV)(33.0mg,0.05mmol)とメチルアルミノキサン(アルミニウム原子換算で2.00mmol)を加え、さらに酢酸ビニル(0.01L,108mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。24時間後、反応溶液を0.1M塩酸水溶液0.1L中に投入し、クロロホルムで生成物を抽出し、ポリ酢酸ビニルを得た(収量:0.17g,収率:1.8%)。Mw=5,000;Mw/Mn=1.50。r dyad=53.0%
Claims (14)
- ビニルエステル系モノマーのシンジオタクチック重合用触媒組成物であって、下記式(I):
下記式(XIV):
MX2 aLb (XIV)
(式(XIV)中、Mは鉄、コバルト、ロジウムまたはパラジウムを表し、X2は水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、またはハロゲン原子を表し、X2の数を示すaは1〜6を表し、aが2〜6のときX2は互いに同一でも異なっていてもよく、Lは金属に対して配位結合可能な化合物を表し、Lの数を示すbは0〜8を表す。)で示される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物(A2)との反応により得られる金属化合物を含む成分Aを含有する、前記重合用触媒組成物。 - 成分Aが、下記式(XVI):
- ビニルエステル系モノマーのシンジオタクチック重合用触媒組成物であって、下記式(XXIII):
下記式(XIV):
MX 2 a L b (XIV)
(式(XIV)中、Mは鉄、コバルト、ロジウムまたはパラジウムを表し、X 2 は水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、またはハロゲン原子を表し、X 2 の数を示すaは1〜6を表し、aが2〜6のときX 2 は互いに同一でも異なっていてもよく、Lは金属に対して配位結合可能な化合物を表し、Lの数を示すbは0〜8を表す。)で示される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物(A2)との反応により得られる金属化合物を含む成分Aを含有する、前記重合用触媒組成物。 - (a)原子番号が3以上で、かつ周期律表第1、2、11、12および13族の元素から選ばれた少なくとも1種の元素、(b)置換基を有してもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基および/または置換基を有してもよい炭素数6〜40の芳香族炭化水素基ならびに(c)過塩素酸基、からなる3つの群のうちの少なくとも2つの群からそれぞれ1種以上選ばれた、元素および/または基を有する化合物を含む成分Bをさらに含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の重合用触媒組成物。
- 成分Bが有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物、トリフルオロメタンスルホン酸塩、過塩素酸塩、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化合物、ホウ酸塩または有機アルミニウム化合物である、請求項6に記載の重合用触媒組成物。
- 得られる重合体のシンジオタクチシチーがラセモ2連子(r)で55%以上となる、請求項1〜7のいずれかに記載の重合用触媒組成物。
- 下記式(XVI):
- 請求項1〜8のいずれかに記載の重合用触媒組成物の、ビニルエステル系モノマーのシンジオタクチック重合への使用。
- ビニルエステル系モノマーが、酢酸ビニルである、請求項11に記載のビニルエステル系モノマーのシンジオタクチック重合への使用。
- 重合体のシンジオタクチシチーがラセモ2連子(r)で55%以上となる、請求項11または12に記載のビニルエステル系モノマーのシンジオタクチック重合への使用。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の重合用触媒組成物の存在下、ビニルエステル系モノマーのシンジオタクチック重合によるポリ酢酸ビニルまたは酢酸ビニルを含む共重合体の製造方法であって、重合体のシンジオタクチシチーがラセモ2連子(r)で55%以上となる、前記製造方法。
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