JP2001055410A - 重合用遷移金属触媒成分、それを用いた芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合体及びその製造方法 - Google Patents

重合用遷移金属触媒成分、それを用いた芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合体及びその製造方法

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JP2001055410A
JP2001055410A JP2000167148A JP2000167148A JP2001055410A JP 2001055410 A JP2001055410 A JP 2001055410A JP 2000167148 A JP2000167148 A JP 2000167148A JP 2000167148 A JP2000167148 A JP 2000167148A JP 2001055410 A JP2001055410 A JP 2001055410A
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carbon atoms
vinyl compound
aromatic vinyl
transition metal
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JP2000167148A
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English (en)
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Toshiaki Otsu
敏昭 大津
Toru Arai
亨 荒井
Masaki Nakajima
正貴 中島
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合用遷移金属化合物、それを用いた新規な
芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合体の製造方法を
提供する。 【解決手段】 芳香族ビニル化合物とオレフィンを下記
の一般式(1)で表される遷移金属触媒成分を用いて共
重合することを特徴とする芳香族ビニル化合物−オレフ
ィン共重合体の製造方法。その遷移金属触媒成分。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合用金属化合
物、それを用いた芳香族ビニル化合物−オレフィン共重
合体の製造方法、及び新規な芳香族ビニル化合物−オレ
フィン共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィンと芳香族ビニル化合物、例え
ばエチレンとスチレンの共重合体は、いわゆる不均一系
チーグラ−ナッタ触媒を用いて検討がなされてきた。例
えば、Polymer Bulletin,20,23
7−241(1988)、Macromolecule
s,24,5476(1991)。しかしながら、従来
の不均一系チーグラ−ナッタ触媒系は、活性が低く、ス
チレンの含有量が1モル%程度と極めて低く、均一、規
則的な共重合構造を有せず、また、ポリエチレンやアイ
ソタクティク、アタクティクのポリスチレン等のホモポ
リマーを多く含むなど、実用的では無い。
【0003】また、遷移金属触媒成分と有機アルミニウ
ム化合物からなるいわゆる均一系チーグラ−ナッタ触媒
系を用いて得られるスチレン−エチレン共重合体及びそ
の製造方法がいくつか知られている。特開平3−163
088号公報、特開平7−53618号公報では、いわ
ゆる拘束幾何構造を有する錯体を用いて得られる、スチ
レン−エチレン擬似ランダム共重合体の製造方法が記載
されている。
【0004】さらに最近、特定の架橋ビスインデニル系
Zr錯体、すなわちrac[ethylenebis
(indenyl)zirconium dichlo
ride]を用い、極低温(−25℃)の条件下、立体
規則性を有する交互共重合に近いスチレン−エチレン共
重合体が合成できることが報告されている。また、ごく
最近、特開平11−130808号公報に特定の架橋ビ
スベンゾインデニル系ジルコニウム錯体を用い、立体規
則的ランダムスチレン−エチレン共重合が合成できるこ
とが報告された。
【0005】一方、J.Am.Chem.Soc.12
,4049(1998)には、鉄、コバルトを中心金
属とするピリジンビスイミン錯体を用いた、エチレンの
重合が報告されている。また、WO98/30612号
公報には、同様の錯体を用いてプロピレンの重合が報告
されている。しかし、これらの文献特許には、芳香族ビ
ニル化合物とオレフィンの共重合に関して何ら記載され
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、重合用遷移
金属化合物、それを用いた新規な芳香族ビニル化合物−
オレフィン共重合体の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、芳香族
ビニル化合物とオレフィンの共重合に用いる重合用触媒
成分であって、下記の一般式(1)好ましくは(2)で
表される遷移金属触媒成分である。
【0008】
【化5】
【0009】式中、Qは2つのイミノ基の炭素を結ぶ単
結合、または2つのイミノ基を結合する炭素数4〜20
の置換芳香族もしくは炭素数1〜20の置換飽和脂肪族
もしくは炭素数1〜20の置換不飽和脂肪族置換基を表
す記号であり、その置換芳香族または置換飽和脂肪族ま
たは置換不飽和脂肪族置換基中の1〜3の炭素原子は窒
素、酸素、硫黄、リンに置き換わっていても良い。かか
る、Qを含むジイミノ基中のQの構造として、以下の構
造が例として挙げられる。Qが単結合を示す場合の構造
は、下記の一般式で示される。
【0010】
【化6】
【0011】Qが置換芳香族である場合のQを含むジイ
ミノ基の構造としては、下記の一般式で示されるものが
例として挙げられるが、これに限定されない。
【0012】
【化7】
【0013】式中Rは、それぞれ独立に水素、炭素数1
〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭
素数7〜10のアルキルアリール基、ハロゲン原子、O
SiA3基、SiA3基、PA2基(Aはいずれも炭素数
1〜10の炭化水素基を表す)またはNO2基であり、
隣接するRは一体となって5〜8員環の芳香環または脂
肪環を形成しても良い。Qが置換飽和脂肪族である場合
のQを含むジイミノ基の構造の例は下記の一般式で示さ
れるものが例として挙げられるが、これに限定されな
い。
【0014】
【化8】
【0015】式中Rは、それぞれ独立に水素、炭素数1
〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭
素数7〜10のアルキルアリール基、ハロゲン原子、O
SiA3基、SiA3基、PA2基(Aはいずれも炭素数
1〜10の炭化水素基を表す)またはNO2基であり、
隣接するRは一体となって5〜8員環の芳香環または脂
肪環を形成しても良い。Qが置換不飽和脂肪族である場
合のイミノ基の構造の例は下記の一般式で示されるもの
が例として挙げられるが、これに限定されない。
【0016】
【化9】
【0017】式中Rは、それぞれ独立に水素、炭素数1
〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭
素数7〜10のアルキルアリール基、ハロゲン原子、O
SiA3基、SiA3基、PA2基(Aはいずれも炭素数
1〜10の炭化水素基を表す)またはNO2基であり、
隣接するRは一体となって5〜8員環の芳香環または脂
肪環を形成しても良い。R4およびR5は、それぞれ独
立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜1
0のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基
を示す。R6、R7、R8、R9およびR10は、それ
ぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数
6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリ
ール基、ハロゲン原子、OSiA3基、SiA3基、PA
2基(Aはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表
す)またはNO2基であり、隣接するR6〜R10は一
体となって5〜8員環の芳香環または脂肪環を形成して
も良く、かつ、R6およびR10の炭素数の合計が2以
上であるか、あるいはR6もしくはR10は単独にまた
はそれぞれ環を形成する。R11、R12、R13、R
14およびR15は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素
数7〜20のアルキルアリール基、ハロゲン原子、OS
iA3基、SiA3基、PA2基(Aはいずれも炭素数1
〜10の炭化水素基を表す)またはNO2基であり、隣
接するR11〜R15は一体となって5〜8員環の芳香
環または脂肪環を形成しても良く、かつ、R11および
R15の炭素数の合計が2以上であるか、あるいはR1
1もしくはR15は単独にまたはそれぞれ環を形成す
る。Mは5族から12族の金属原子を表し、好ましく
は、7族から10族の原子を表し、特に好ましくは、
鉄、コバルト、ルテニウムを表す。Xはアニオンを表
し、その一例を示すと、水素、ハロゲン原子、メチル基
やエチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール
基、トリメチルシリル基等のシリル基またはメトキシ
基、エトキシ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ基、
またはジアルキルアミド基、ジアリールアミド基、ビス
トリメチルシリルアミド基等のアミド基、またはメタン
スルホナート基やp−トルエンスルホナート基等のスル
ホン酸エステル基、または亜硝酸基等である。Xはそれ
ぞれ同一でも異なっても良い。nは金属の酸化数に対応
する数を表し、0、1、2または3の値を取る。例えば
中心金属の酸化数が2であればn=2の値をとり、2つ
の同一のあるいはそれぞれ異なったアニオンを示す。本
発明に用いる遷移金属触媒成分は、R10およびR15
が水素の場合、対応するR6およびR11はメチル基よ
り大きな嵩高さを有するものが好ましい。R6およびR
11の合計の炭素数が2未満である遷移金属化合物で
は、本発明に記載した芳香族ビニル化合物−オレフィン
共重合反応よりもエチレンのオリゴマー化が優先してお
こる場合がある。即ち、立体空間の空き具合により芳香
族ビニル化合物を共重合する前にβ−解裂が優先してオ
リゴマー化で止まってしまうと考えられる。
【0018】上記一般式(1)で示される化合物のう
ち、特に下記一般式(2)で表される遷移金属化合物が
芳香族ビニル化合物とオレフィンの共重合の重合触媒の
成分として好ましく用いられる。
【0019】
【化10】
【0020】式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独
立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜1
0のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール
基、ハロゲン原子、OSiA3基、SiA3基、PA2
(Aはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)で
あり、隣接するR1 、R2およびR3基は一体となっ
て5〜8員環の芳香環または脂肪環を形成しても良い。
R4およびR5は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数
7〜20のアルキルアリール基を示す。R6、R7、R
8、R9およびR10は、それぞれ独立に水素、炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、
炭素数7〜20のアルキルアリール基、ハロゲン原子、
OSiA3基、SiA3基、PA2基(Aはいずれも炭素
数1〜10の炭化水素基を表す)またはNO2基であ
り、隣接するR6〜R10は一体となって5〜8員環の
芳香環または脂肪環を形成しても良く、かつ、R6およ
びR10の炭素数の合計が2以上であるか、あるいはR
6もしくはR10は単独にまたはそれぞれ環を形成す
る。R11、R12、R13、R14およびR15は、
それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭
素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアルキル
アリール基、ハロゲン原子、OSiA3基、SiA3基、
PA2基(Aはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を
表す)またはNO2基であり、隣接するR11〜R15
は一体となって5〜8員環の芳香環または脂肪環を形成
しても良く、かつ、R11およびR15の炭素数の合計
が2以上であるか、あるいはR11もしくはR15は単
独にまたはそれぞれ環を形成する。Mは5族から12族
の金属原子を表し、好ましくは、7族から10族の原子
を表し、特に好ましくは、鉄、コバルト、ルテニウムを
表す。Xはアニオンを表し、その一例を示すと、水素、
ハロゲン原子、メチル基やエチル基等のアルキル基、フ
ェニル基等のアリール基、トリメチルシリル基等のシリ
ル基またはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基
等のアルコキシ基、またはジアルキルアミド基、ジアリ
ールアミド基、ビストリメチルシリルアミド基等のアミ
ド基、またはメタンスルホナート基やp−トルエンスル
ホナート基等のスルホン酸エステル基、または亜硝酸基
等である。Xはそれぞれ同一でも異なっても良い。nは
金属の酸化数に対応する数を表し、0、1、2または3
の値を取る。例えば中心金属の酸化数が2であればn=
2の値をとり、2つの同一のあるいはそれぞれ異なった
アニオンを示す。本発明に用いる遷移金属触媒成分は、
R10およびR15が水素の場合、対応するR6および
R11はメチル基より大きな嵩高さを有するものが好ま
しい。R6およびR11の合計の炭素数が2未満である
遷移金属化合物では、本発明に記載した芳香族ビニル化
合物−オレフィン共重合反応よりもエチレンのオリゴマ
ー化が優先しておこる場合がある。即ち、立体空間の空
き具合により芳香族ビニル化合物を共重合する前にβ−
開裂が優先してオリゴマー化で止まってしまうと考えら
れる。
【0021】かかる遷移金属触媒成分の例として下記の
化合物が挙げられる。2,6−ビス−[1−(2−イソ
プロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]
クロリド、2,6−ビス−[1−(2−イソプロピルフ
ェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]ブロミド、
2,6−ビス−[1−(2−イソプロピルフェニルイミ
ノ)エチル]ピリジン鉄[II]ビスジエチルアミド、
2,6−ビス−[1−(2−イソプロピルフェニルイミ
ノ)エチル]ピリジン鉄[II]ビストルエンスルホナ
ート、2,6−ビス−[1−(2−イソプロピルフェニ
ルイミノ)メチル]ピリジン鉄[II]クロリド、1,
3−ビス−[1−(2−イソプロピルフェニルイミノ)
エチル]イソキノリン鉄[II]クロリド、2,6−ビ
ス−[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)
エチル]ピリジン鉄[II]クロリド、2,6−ビス−
[1−(2−イソプロピル−6−メチルフェニルイミ
ノ)エチル]ピリジン鉄[II]クロリド、2,6−ビ
ス−[1−(2,6−ジメチルフェニルイミノ)エチ
ル]ピリジン鉄[II]クロリド、2,6−ビス−[1
−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]
ピリジン鉄[II]クロリド、2,6−ビス−[1−
(2−t−ブチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄
[II]クロリド、2,6−ビス−[1−(2−エチル
−4−ニトロフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[I
I]クロリド、2,6−ビス−[1−(2−イソプロピ
ル−4−ニトロフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄
[II]クロリド、2,6−ビス−[1−(2,6−ジ
メチル−4−ニトロフェニルイミノ)エチル]ピリジン
鉄[II]クロリド、2,6−ビス−[1−(2−イソ
プロピル−4−クロロフェニルイミノ)エチル]ピリジ
ン鉄[II]クロリド、2,6−ビス−[1−(2−イ
ソプロピル−5−クロロフェニルイミノ)エチル]ピリ
ジン鉄[II]クロリド、2,6−ビス−[1−(1−
ナフチルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]クロリ
ド、2,6−ビス−[1−(1−アントラセニル)イミ
ノ)エチル]ピリジン鉄[II]クロリド、2,6−ビ
ス−[1−(9−フェナンスリルイミノ)エチル]ピリ
ジン鉄[II]クロリド、2,6−ビス−[1−(2−
イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンコバル
ト[II]クロリド、2,6−ビス−[1−(2,6−
ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンコバルト
[II]ブロミド、2,6−ビス−[1−(2−イソプ
ロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンルテニウム
[III]クロリド、2,6−ビス−[1−(2,4,
6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンルテ
ニウム[III]クロリド。
【0022】これらの錯体は、既知の方法、例えば、W
O98/30612号公報に記載の方法にて合成でき
る。すなわち、2,6−ジアセチルピリジン等の化合物
に対応するアミンを縮合反応させ、対応するイミン型配
位子を合成した後、所望の金属塩と溶媒中で反応させれ
ば良い。その際、これらの錯体は錯体として単離精製せ
ずに、蒸発乾固し、触媒粉末として用いてもよいし、あ
るいは溶液状の触媒液として用いても良い。
【0023】また、本発明は、上記の一般式(1)好ま
しくは(2)の遷移金属触媒成分を用いて共重合するこ
とを特徴とする芳香族ビニル化合物とオレフィンの共重
合体を製造する方法である。これらの共重合に当たって
は、助触媒を用いることが好ましい。また、本発明の共
重合体の製造方法は高い生産性を有する効率的な製造方
法である。
【0024】本発明で好ましく用いる助触媒としては、
従来遷移金属触媒成分と組み合わせて用いられている助
触媒を使用することができるが、そのような助触媒とし
て、アルミノキサン(またはアルモキサンと記す)、ア
ルキルアルミニウム化合物または、ほう素化合物が好適
に用いられる。更に本発明は、その際用いられる助触媒
が下記の一般式(3)または(4)で示されるアルミノ
キサン(またはアルモキサンと記す)である芳香族ビニ
ル化合物−オレフィン共重合体の製造方法である。
【0025】
【化11】
【0026】式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、炭
素数6〜10のアリール基、または水素、mは2〜10
0の整数である。それぞれのRは互いに同一でも異なっ
ていても良い。
【0027】
【化12】
【0028】式中、R’は炭素数1〜5のアルキル基、
炭素数6〜10のアリール基、または水素、nは2〜1
00の整数である。それぞれのR’は互いに同一でも異
なっていても良い。
【0029】アルミノキサンとしては好ましくは、メチ
ルアルモキサン、エチルアルモキサン、トリイソブチル
アルモキサンが用いられるが、特に好ましくはメチルア
ルモキサンが用いられる。必要に応じ、これら種類の異
なるアルモキサンの混合物を用いてもよい。また、これ
らアルモキサンとアルキルアルミニウム、例えば、トリ
メチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウムやハロゲンを含むアルキルアルミ
ニウム、例えばジメチルアルミニウムクロライド等を併
用してもよい。アルキルアルミニウムの添加は、スチレ
ン中の重合禁止剤、スチレン、溶媒中の水分等の重合を
阻害する物質の除去、重合反応に対する無害化のために
効果的である。しかし、スチレン、溶媒等をあらかじめ
蒸留する、乾燥不活性ガスでバブリングする、またはモ
レキュラーシーブを通す等の公知の方法でこれらの量を
重合に影響のないレベルまで低減するか、あるいは用い
るアルモキサンの使用量を若干増やすか、または分添す
れば、アルキルアルミニウムを重合時に添加することは
必ずしも必要ではない。
【0030】本発明では、上記の遷移金属触媒成分と共
に助触媒としてほう素化合物を用いることができる。
【0031】助触媒として用いられるほう素化合物は、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート{トリチルテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート}、リチウムテトラ(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、トリ(ペンタフルオロフェ
ニル)ボラン、トリメチルアンモニウムテトラフェニル
ボレート、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレ
ート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレー
ト、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボ
レート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(p−
トリル)フェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモ
ニウムテトラ(p−エチルフェニル)ボレート、トリ
(n−ブチル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラ(p
−トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキ
ス−3,5−ジメチルフェニルボレート、トリエチルア
ンモニウムテトラキス−3,5−ジメチルフェニルボレ
ート、トリブチルアンモニウムテトラキス−3,5−ジ
メチルフェニルボレート、トリブチルアンモニウムテト
ラキス−2,4−ジメチルフェニルボレート、アニリニ
ウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、N,
N’−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、
N,N’−ジメチルアニリニウムテトラキス(p−トリ
ル)ボレート、N,N’−ジメチルアニリニウムテトラ
キス(m−トリル)ボレート、N,N’−ジメチルアニ
リニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレ
ート、N,N’−ジメチルアニリニウムテトラキス
(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、N,N’−ジ
メチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、N,N’−ジエチルアニリニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N’−
2,4,5−ペンタメチルアニリニウムテトラフェニル
ボレート、N,N’−2,4,5−ペンタエチルアニリ
ニウムテトラフェニルボレート、ジ−(イソプロピル)
アンモニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレー
ト、ジ−シクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボ
レート、トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラフェ
ニルボレート、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウム
テトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテ
トラキス(p−トリル)ボレート、トリフェニルカルベ
ニウムテトラキス(m−トリル)ボレート、トリフェニ
ルカルベニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニ
ル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、トロピリウム
テトラキスペンタフルオロフェニルボレート、トロピリ
ウムテトラキス(p−トリル)ボレート、トロピリウム
テトラキス(m−トリル)ボレート、トロピリウムテト
ラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、トロピ
リウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレー
ト等である。これらほう素化合物と上記の有機アルミニ
ウム化合物を同時に用いても差し支えない。特にほう素
化合物を助触媒として用いる場合、重合系内に含まれる
水等の重合に悪影響を与える不純物の除去に、トリイソ
ブチルアルミニウム等のアルキルアルミ化合物の添加は
有効である。
【0032】本発明に用いられる芳香族ビニル化合物と
しては、スチレンおよび各種の置換スチレン、例えばp
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルス
チレン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチ
レン、p−t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、
o−クロロスチレン、α−メチルスチレン等が挙げら
れ、またジビニルベンゼン等の一分子中に複数個のビニ
ル基を有する化合物等も挙げられる。工業的には好まし
くはスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレ
ン、特に好ましくはスチレンが用いられる。また、本発
明に用いられるオレフィンとしては、炭素数2〜20の
α−オレフィン、すなわちエチレン、プロピレン、1−
ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1
−オクテンや環状オレフィン、すなわちシクロペンテ
ン、ノルボルネンやノルボルナジエンが適当である。ま
たこれらのオレフィンを2種以上用いてもよい。オレフ
ィンとしてはエチレン及びプロピレンが好ましい。以下
の説明においては、オレフィンとしてエチレン及びプロ
ピレンを例に説明する。本発明の共重合体を製造するに
あたっては、オレフィン、上記に例示した芳香族ビニル
化合物、金属錯体である遷移金属触媒成分および助触媒
を接触させるが、接触の順番、接触方法は任意の公知の
方法を用いることができる。以上の共重合の方法として
は溶媒を用いずに液状モノマー中で重合させる方法、あ
るいはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、
クロロ置換ベンゼン、クロロ置換トルエン、塩化メチレ
ン、クロロホルム等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素
またはハロゲン化炭化水素の単独または混合溶媒を用い
る方法がある。また、必要に応じ、バッチ重合、連続重
合、回分式重合、スラリー重合、予備重合あるいは気相
重合等の方法を用いることができる。
【0033】共重合温度は、−78℃から200℃が適
当である。−78℃より低い重合温度は工業的に不利で
あり、200℃を超えると金属錯体の分解が起こるので
適当ではない。さらに工業的に好ましくは、0℃〜16
0℃、特に好ましくは30℃〜160℃である。共重合
時の圧力は、0.1気圧〜100気圧が適当であり、好
ましくは1〜30気圧、特に工業的に特に好ましくは、
1〜10気圧である。助触媒として有機アルミニウム化
合物を用いる場合には、錯体の金属に対し、アルミニウ
ム原子/錯体金属原子比で0.1〜100000、好ま
しくは10〜10000の比で用いられる。0.1より
小さいと有効に金属錯体を活性化出来ず、100000
を超えると経済的に不利となる。助触媒としてほう素化
合物を用いる場合には、ほう素原子/錯体金属原子比で
0.01〜100の比で用いられるが、好ましくは0.
1〜10、特に好ましくは1で用いられる。0.01よ
り小さいと有効に金属錯体を活性化出来ず、100を超
えると経済的に不利となる。金属錯体と助触媒は、重合
槽外で混合、調製しても、重合時に槽内で混合してもよ
い。
【0034】また本発明は、本発明の遷移金属触媒成分
を用いて、または本発明の製造方法によって得られる芳
香族ビニル化合物−オレフィン共重合体である。さら
に、オレフィン含量が0.1〜99.5モル%すなわ
ち、芳香族ビニル化合物含量が0.5〜99.9モル%
である芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合体であ
る。好ましくは、オレフィン含量が44.5〜99.5
モル%すなわち、芳香族ビニル化合物含量が0.5〜5
5.5モル%である芳香族ビニル化合物−オレフィン共
重合体である。特に好ましくは、オレフィン含量が7
0.0〜99.5モル%すなわち、芳香族ビニル化合物
含量が0.5〜30.0モル%である芳香族ビニル化合
物−オレフィン共重合体である。また、本発明の芳香族
ビニル化合物−オレフィン共重合体は、オレフィンユニ
ットと芳香族ユニットの交互共重合構造のフェニル基の
立体規則性がアイソタクティク構造またはシンジオタク
ティク構造あるいはアタクティク構造のいずれであって
も良い。また、本発明の芳香族ビニル化合物−オレフィ
ンランダム共重合体の重量平均分子量は、1000以上
100万以下、共重合体としての物性を考慮に入れると
好ましくは5000以上60万以下である。分子量分布
(Mw/Mn)は6以下、好ましくは4以下、特に好ま
しくは3以下である。本発明の芳香族ビニル化合物−オ
レフィン共重合体は、およそ0.5モル%以上30モル
%以下のスチレン含量域において、50℃〜130℃程
度の融点(DSCによる)を有することができるが、場
合によっては観察されないこともある。本発明の芳香族
ビニル化合物−オレフィンランダム共重合体は、必ずし
もそれが純粋な共重合体である必要はなく、組成、分子
量等が上記の範囲にあれば、また前記のα−オレフィ
ン、芳香族ビニル化合物あるいはブタジエン等の共役ジ
エンの中のいずれかの他のモノマーが共重合されていて
も差し支えない。また、重合条件等によっては、芳香族
ビニル化合物が熱、ラジカル、またはカチオン重合した
アタクティクホモポリマーが少量含まれる場合がある
が、その量は全体の10重量%以下である。このような
ホモポリマーは溶媒抽出により除去できるが、物性上特
に問題がなければこれを含んだまま使用することも出来
る。更に、物性改善を目的として、他のポリマーとのブ
レンドも可能である。また、スチレン含量の異なる本発
明の共重合体どうしのブレンドも可能である。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0036】各実施例、比較例で得られた共重合体の分
析は以下の手段によって実施した。13C−NMRスペ
クトルは、日本電子社製α−500を使用し、重クロロ
ホルム溶媒または重1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン溶媒を用い、TMSを基準として測定した。共重合体
中のスチレン含量の決定は、1H−NMRで行い、機器
は日本電子社製α−500及びBRUCKER社製AC
−250を用いた。重クロロホルム溶媒または、重1,
1,2,2−テトラクロロエタンを用いTMSを基準と
して、フェニル基プロトン由来のピーク(6.5〜7.
5ppm)とアルキル基由来のプロトンピーク(0.8
〜3ppm)の強度比較で行った。実施例中の分子量
は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)(東ソー社製HLC−8020)を用い、THFを
溶媒とし、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量を求
めた。DSC測定は、セイコー電子社製DSC200を
用い、N2気流下昇温速度10℃/minで行い、ガラ
ス転移点および融点を測定した。
【0037】実験例 <遷移金属触媒成分の合成> 化合物A 2,6−ビス−[1−(2,6ジメチルフェニルイミ
ノ)エチル]ピリジン鉄(II)クロリド錯体の合成 100ml三口フラスコに2,6−ジアセチルピリジン
(1.0g、6.1mmol)を入れ、メタノール30
mlに溶解した。2,6−ジメチルアニリン約6ml
(大過剰)を添加し、ギ酸5滴を加え、オイルバスで5
0℃で終夜攪拌した。翌日、生成した赤茶色溶液を冷却
して結晶を晶出させ0.8gの黄色結晶を得た。次に、
50mlシュレンク管にスターラーバーを入れ、2,6
−ビス−[1−(2,6−ジメチルフェニルイミノ)エ
チル]ピリジン(0.36g、0.97mmol)と塩
化鉄4水和物(0.184g、0.93mmol)を入
れ、アルゴン置換した。これにTHF約30mlを加
え、室温で約2時間撹拌した。紫色懸濁液が生成した。
これにジエチルエーテルを加え、結晶を出させ、紫色結
晶をろ過で集めた。約0.3gの紫色粉末結晶を得た。
【0038】化合物B 2,6−ビス−[1−(2−イソプロピルフェニルイミ
ノ)エチル]ピリジン鉄(II)クロリド錯体の合成 100ml三口フラスコに2,6−ジアセチルピリジン
(1.0g、6.1mmol)を入れ、ジクロロメタン
20mlに溶解した。o−イソプロピルアニリン約3m
l(大過剰)を添加し、ギ酸5滴を加え、室温で終夜攪
拌した。翌日、生成した茶色溶液を濃縮し、メタノール
数ミリリットルを加え、オイルを冷却しながら洗浄した
ところ、結晶が析出した。この結晶をろ化し、1.2g
の薄い黄色結晶を得た。収率53%であった。化合物A
の場合と同様に錯化を行い、0.4gの青色粉末結晶を
得た。
【0039】化合物C 2,6−ビス−[1−(2−メチルフェニルイミノ)エ
チル]ピリジン鉄(II)クロリド錯体の合成 100ml三口フラスコに2,6−ジアセチルピリジン
(1.0g、6.1mmol)を入れ、ジクロロメタン
20mlに溶解した。o−トルイジン約3ml(大過
剰)を添加し、ギ酸5滴を加え、室温で終夜攪拌した。
翌日、生成した茶色溶液を濃縮し、メタノール数ミリリ
ットルを加え、オイルを冷却しながら洗浄したところ、
結晶が析出した。この結晶をろ化し、1.0gの黄色結
晶を得た。収率48%であった。化合物Aの場合と同様
に錯化を行い、0.4gの青紫粉末結晶を得た。
【0040】<スチレン−エチレン共重合体の合成> 実施例1 容量1L、攪拌機及び加熱用バンドヒーター付のオート
クレーブを用いて重合を行った。トルエン400ml、
スチレン80mlを仕込み、内温50℃に加熱攪拌し
た。窒素を毎分0.2リットル、約3時間バブリングし
て系内をパージし、トリイソブチルアルミニウム8.4
mmol、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、M
MAO−3A)をAl基準で84mmol加えた。ただ
ちにエチレンを導入し、圧力1.1MPa(10Kg/
cm2G)で安定した後に、オートクレーブ上に設置し
た触媒タンクから、触媒として化合物A、2,6−ビス
−[1−(2,6ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピ
リジン鉄(II)クロリドを21μmolトルエンに溶
解させた溶液約50mlをオートクレーブに加えた。内
温を50℃、圧力を1.1MPaに維持しながら2時間
重合を実施した。得られた重合液を激しく攪拌した過剰
のメタノール中に少量ずつ投入し生成したポリマーを析
出させた。減圧下、60℃で重量変化が認められなくな
るまで乾燥したところ、0.5gのポリマーを得た。
【0041】実施例2 容量1L、攪拌機及び加熱用バンドヒーター付のオート
クレーブを用いて重合を行った。トルエン400ml、
スチレン80mlを仕込み、内温50℃に加熱攪拌し
た。窒素を毎分0.2リットル、約3時間バブリングし
て系内をパージし、トリイソブチルアルミニウム8.4
mmol、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、M
MAO−3A)をAl基準で84mmol加えた。ただ
ちにエチレンを導入し、圧力1.1MPa(10Kg/
cm2G)で安定した後に、オートクレーブ上に設置し
た触媒タンクから、触媒として化合物B、2,6−ビス
−[1−(2−イソプロピルフェニルイミノ)エチル]
ピリジン鉄(II)クロリドを21μmolトルエンに
溶解させた溶液約50mlをオートクレーブに加えた。
内温を50℃、圧力を1.1MPaに維持しながら5.
5時間重合を実施した。得られた重合液を激しく攪拌し
た過剰のメタノール中に少量ずつ投入し生成したポリマ
ーを析出させた。減圧下、60℃で重量変化が認められ
なくなるまで乾燥したところ、23gのポリマーを得
た。
【0042】比較例 容量1L、攪拌機及び加熱用バンドヒーター付のオート
クレーブを用いて重合を行った。トルエン400ml、
スチレン80mlを仕込み、内温50℃に加熱攪拌し
た。窒素を毎分0.2リットル、約3時間バブリングし
て系内をパージし、トリイソブチルアルミニウム8.4
mmol、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、M
MAO−3A)をAl基準で84mmol加えた。ただ
ちにエチレンを導入し、圧力1.1MPa(10Kg/
cm2G)で安定した後に、オートクレーブ上に設置し
た触媒タンクから、化合物C、2,6−ビス−[1−
(2−メチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄(I
I)クロリドを21μmolトルエンに溶解させた溶液
約50mlをオートクレーブに加えた。内温を50℃、
圧力を1.1MPaに維持しながら5.5時間重合を実
施した。得られた重合液を激しく攪拌した過剰のメタノ
ール中に少量ずつ投入したが、ポリマーは生成しなかっ
た。
【0043】表1に重合結果を示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明により、芳香族ビニル化合物−オ
レフィン共重合体の製造用の新規な遷移金属錯体成分が
提供される。また、それと助触媒からなる重合触媒、そ
れを用いた新規な芳香族ビニル化合物−オレフィン共重
合体の製造方法が提供される。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J028 AC01A AC08A AC09A AC18A AC19A AC26A AC27A AC31A AC41A AC42A AC45A AC46A AC47A BA00A BA01B BA02B BB00A BB00B BB01B BB02B BC12B BC15B BC16B BC25B EA01 EB02 EB04 EB05 EB09 EB10 EB21 EB26 EC01 EC02 FA01 FA02 FA04 FA07 GA01 GA03 GA06 GA19 GB01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ビニル化合物とオレフィンを下記
    の一般式(1)で表される遷移金属触媒成分を用いて共
    重合することを特徴とする芳香族ビニル化合物−オレフ
    ィン共重合体の製造方法。 【化1】 式中、Qは2つのイミノ基の炭素を結ぶ単結合、または
    2つのイミノ基を結合する炭素数4〜20の置換芳香族
    もしくは炭素数1〜20の置換飽和脂肪族もしくは炭素
    数1〜20の置換不飽和脂肪族置換基を表す記号であ
    り、その置換芳香族または置換飽和脂肪族または置換不
    飽和脂肪族置換基中の1〜3の炭素原子は窒素、酸素、
    硫黄、リンに置き換わっていても良い。R4およびR5
    は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル
    基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のア
    ルキルアリール基を示す。R6、R7、R8、R9およ
    びR10は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のア
    ルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜2
    0のアルキルアリール基、ハロゲン原子、OSiA
    3基、SiA3基、PA2基(Aはいずれも炭素数1〜1
    0の炭化水素基を表す)またはNO2基であり、隣接す
    るR6〜R10は一体となって5〜8員環の芳香環また
    は脂肪環を形成しても良く、かつ、R6およびR10の
    炭素数の合計が2以上であるか、あるいはR6もしくは
    R10は単独にまたはそれぞれ環を形成する。R11、
    R12、R13、R14およびR15は、それぞれ独立
    に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜10
    のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基、
    ハロゲン原子、OSiA3基、SiA3基、PA2基(A
    はいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)または
    NO2基であり、隣接するR11〜R15は一体となっ
    て5〜8員環の芳香環または脂肪環を形成しても良く、
    かつ、R11およびR15の炭素数の合計が2以上であ
    るか、あるいはR11もしくはR15は単独にまたはそ
    れぞれ環を形成する。Mは5族から12族の金属原子を
    表し、Xはアニオンを表す。nは金属の酸化数に対応す
    る数を表し、0、1、2または3の値を取る。
  2. 【請求項2】 芳香族ビニル化合物とオレフィンを下記
    の一般式(2)で表される遷移金属触媒成分を用いて共
    重合することを特徴とする芳香族ビニル化合物−オレフ
    ィン共重合体の製造方法。 【化2】 式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に水素、炭
    素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール
    基、炭素数7〜20のアルキルアリール基、ハロゲン原
    子、OSiA3基、SiA3基、PA2基(Aはいずれも
    炭素数1〜10の炭化水素基を表す)であり、隣接する
    R1 、R2及びR3基は一体となって5〜8員環の芳
    香環または脂肪環を形成しても良い。R4およびR5
    は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル
    基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のア
    ルキルアリール基を示す。R6、R7、R8、R9およ
    びR10は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のア
    ルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜2
    0のアルキルアリール基、ハロゲン原子、OSiA
    3基、SiA3基、PA2基(Aはいずれも炭素数1〜1
    0の炭化水素基を表す)またはNO2基であり、隣接す
    るR6〜R10は一体となって5〜8員環の芳香環また
    は脂肪環を形成しても良く、かつ、R6およびR10の
    炭素数の合計が2以上であるか、あるいはR6もしくは
    R10は単独にまたはそれぞれ環を形成する。R11、
    R12、R13、R14およびR15は、それぞれ独立
    に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜10
    のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基、
    ハロゲン原子、OSiA3基、SiA3基、PA2基(A
    はいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)または
    NO2基であり、隣接するR11〜R15は一体となっ
    て5〜8員環の芳香環または脂肪環を形成しても良く、
    かつ、R11およびR15の炭素数の合計が2以上であ
    るか、あるいはR11もしくはR15は単独にまたはそ
    れぞれ環を形成する。Mは5族から12族の金属原子を
    表し、Xはアニオンを表す。nは金属の酸化数に対応す
    る数を表し、0、1、2または3の値を取る。
  3. 【請求項3】 R6およびR11が水素原子であり、R
    10およびR15がそれぞれ炭素数2以上の基である請
    求項1または2記載の遷移金属触媒成分を用いることを
    特徴とする芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 R6、R10、R11およびR15が同
    時に水素原子であることがない請求項1または2記載の
    遷移金属触媒成分を用いることを特徴とする芳香族ビニ
    ル化合物−オレフィン共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2または3または4記載
    の遷移金属触媒成分と助触媒からなる重合触媒を用いる
    ことを特徴とする芳香族ビニル化合物−オレフィン共重
    合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 助触媒として下記の一般式(3)または
    (4)で示されるアルミノキサン(またはアルモキサン
    と記す)を用い、また必要に応じてアルキルアルミニウ
    ムを用いる請求項5記載の重合触媒を用いることを特徴
    とする芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合体の製造
    方法。 【化3】 式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜10
    のアリール基、または水素、mは2〜100の整数であ
    る。それぞれのRは互いに同一でも異なっていても良
    い。 【化4】 式中、R’は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜1
    0のアリール基、または水素、nは2〜100の整数で
    ある。それぞれのR’は互いに同一でも異なっていても
    良い。
  7. 【請求項7】 助触媒としてほう素化合物を用い、更に
    必要に応じてアルキルアルミニウムを用いることを特徴
    とする請求項5記載芳香族ビニル化合物−オレフィン共
    重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3または4記載の一般式
    (1)または(2)で表される芳香族ビニル化合物−オ
    レフィン共重合体製造用遷移金属触媒成分。
  9. 【請求項9】 請求項5または6または7記載の遷移金
    属触媒成分と助触媒からなる芳香族ビニル化合物−オレ
    フィン共重合体の製造用重合触媒。
  10. 【請求項10】 請求項5または6または7記載の遷移
    金属触媒成分と助触媒からなる重合用触媒を用いて重合
    して得られる芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合
    体。
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