JP2968503B2 - シンジオタクチックビニル芳香族ポリマーを製造するための二座配位型三価のチタン錯体触媒 - Google Patents

シンジオタクチックビニル芳香族ポリマーを製造するための二座配位型三価のチタン錯体触媒

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JP2968503B2
JP2968503B2 JP10898A JP10898A JP2968503B2 JP 2968503 B2 JP2968503 B2 JP 2968503B2 JP 10898 A JP10898 A JP 10898A JP 10898 A JP10898 A JP 10898A JP 2968503 B2 JP2968503 B2 JP 2968503B2
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規の二座配位型
三価のチタン錯体に関し、さらに詳しくは、触媒として
二座配位型三価のチタン錯体を用いてシンジオタクチッ
クビニル芳香族ポリマーを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビニル芳香族ポリマー、または一般的に
ビニル芳香族化合物を含むポリマーは、3つの部類に分
けることができる。すなわちアタクチック、イソタクチ
ックおよびシンジオタクチックである。シンジオタクチ
ックの立体配置をとるビニル芳香族ポリマーは、アタク
チックおよびイソタクチックの同様なポリマーよりも多
くの優れた特性を有している。たとえば、シンジオタク
チックポリスチレンは、高い融点(約270℃)、低密
度(約1.04kg/cm3)、低誘電率(約2.
6)、高いビカー(vicat)軟化温度(約254
℃)、優れた耐薬品性、および耐水(水蒸気)性、なら
びに低吸湿性を含む長所をもっている。前記の数値は、
ある一連の特定の条件のもとである特定のシンジオタク
チックポリスチレンで測定されたものである。もちろ
ん、これらの数値は、ポリマーの異なる分子量および多
くの別の因子の結果として変動する傾向がある。
【0003】近年、配位子としてシクロペンタジエニル
を含む三価のチタン基触媒が、シンジオタクチックビニ
ル芳香族ポリマーを製造するために使用されている。た
とえば、国際公開第95/10551号パンフレット
(1995)は、シンジオタクチックビニル芳香族ポリマー
を製造するための三価のチタン基触媒組成物を開示して
いる。そのような触媒組成物には、ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルチタン(III)ジメトキシド(Cp*Ti
(OMe)2(式中、Cp*はペンタメチルシクロペンタ
ジエニルを表し、Meはメチルを表す))、ホウ酸塩、
およびヒドロカルビレーション(hydrocarby
lation)剤などが挙げられる。さらに、欧州特許
第0,655,467号明細書は、ビニル芳香族ポリマ
ーを製造するために別の三価のチタン基触媒を使用する
ことを開示している。
【0004】しかしながら、これらの触媒では、触媒活
性が不充分であること、立体選択性が劣ること、および
これらの触媒でえられるポリマーは満足できない分子量
分布を示すという点では、これらの触媒は多くの短所を
もっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主要な目的
は、高度のシンジオタクチック性をもつビニル芳香族ポ
リマーを製造するために使用する新規の三価のチタン錯
体を提供することによって、前記の問題を解決すること
である。本発明の三価のチタン錯体は、−1(マイナス
1)価の二座配位子によって配位されるので、このチタ
ン錯体は三価のチタンと二座配位子とのあいだには配位
結合またはキレート結合によって安定化される。ビニル
芳香族ポリマーを製造するための触媒として本発明で開
示されている二座配位型三価のチタン錯体を用いること
により、触媒活性および立体選択性を高めることができ
るので、これで製造されるビニル芳香族ポリマーの分子
量分布は狭くなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I): (CRn5-n)Ti(BD)2 (I) (式中、C5n5-nは置換型または非置換型シクロペ
ンタジエニル基、nは0〜5の整数、Rは炭素数1〜1
2のアルキル、アリール、置換型アルキルまたは置換型
アリール、(BD)は
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1は炭素数1〜6の置換基)よ
りなる群から選択される二座配位子である。ただし、C
5n5-nが非置換型シクロペンタジエニル基の場合、
(BD)は
【0009】
【化5】
【0010】ではない)によって表されることを特徴と
する二座配位型チタン錯体に関する。
【0011】前記チタン錯体は、 (η5−C5Me5)Ti(C64−ο−CH2NM
22、 (η5−C55)Ti(CH264−ο−NMe22、 (η5−C5Me5)Ti(CH264−ο−NM
22、 (η5−C55)Ti(OC64−ο−NMe22、 (η5−C5Me5)Ti(OC64−ο−NMe22、 (η5−C55)Ti(C64−ο−OCH32、 (η5−C5Me5)Ti(C64−ο−OCH32、 (η5−C55)Ti(9−ヒドロキシ−N,N−ジメ
チル−1−ナフチルアミン)2、 (η5−C5Me5)Ti(9−ヒドロキシ−N,N−ジ
メチル−1−ナフチルアミン)2、 (η5−C55)Ti(8−ヒドロキシキノリン)2、 (η5−C5Me5)Ti(8−ヒドロキシキノリン)2、 (η5−C55)Ti(アセチルアセトン)2、および (η5−C5Me5)Ti(アセチルアセトン)2(式中、
η5−C55はシクロペンタジエニル基を表し、Meは
メチル基を表し、そしてη5−C5Me5はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を表す)よりなる群から選択さ
れる1つで表されるのが好ましい。
【0012】本発明は、シンジオタクチックビニル芳香
族ポリマーを製造するための二座配位型触媒組成物にお
いて、 (a)前記式(I)によって表される二座配位型チタン
錯体触媒と、 (b)メチルアルミンオキサン(MAO)、トリアルキ
ルアルミニウム、ジアルキルアルミニウム、置換不活性
でかつ非配位型アニオン、およびそれらの混合物よりな
る群から選択される活性化共触媒とからなることを特徴
とする前記触媒組成物にも関する。
【0013】前記トリアルキルアルミニウムは、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロ
ピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ト
リブチルアルミニウム、およびトリイソブチルアルミニ
ウム(TIBA)よりなる群から選択されるのが好まし
い。
【0014】前記置換不活性でかつ非配位型アニオンは
ホウ酸塩であるのが好ましい。
【0015】前記ホウ酸塩は、テトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェ
ニルカルベニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ酸トリメチルアンモニウム、テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ホウ酸フェロセニウム、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルフェロセ
ニウム、およびテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ホウ酸銀、よりなる群から選択されるのが好ましい。
【0016】前記活性化共触媒はメチルアルミンオキサ
ンであるのが好ましい。
【0017】前記活性化共触媒は、トリアルキルアルミ
ニウムとホウ酸塩との混合物であるのが好ましい。
【0018】さらに本発明は、前記二座配位型触媒組成
物の、触媒として有効な量の存在のもとで1種以上のビ
ニル芳香族モノマーを重合させることを特徴とするシン
ジオタクチックビニル芳香族ポリマーの製造方法に関す
る。
【0019】前記ビニル芳香族モノマーは、式(II):
【0020】
【化6】
【0021】(式中、各R2は、水素、炭素数1〜10
の脂肪族、脂環式および芳香族炭化水素基ならびにハロ
ゲン原子よりなる群から別々に選択される)で表される
のが好ましい。
【0022】前記ビニル芳香族モノマーがスチレンであ
るのが好ましい。
【0023】さらに本発明は、(C5n5-n)TiC
2を(BD)Liと反応させる段階からなり、R、n
および(BD)が請求項1における定義と同じで定義さ
れることを特徴とする前記二座配位型チタン錯体を調製
する方法にも関する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明のチタン錯体は(C5n
5-n)Ti(BD)2によって表される。この実施態様で
は(C5n5-n)Ti(BD)2という二座配位型チタ
ン錯体は、(C5n5-n)TiCl2を(BD)Liと
反応させる段階を含む方法によって調製できる。記号、
R、nおよび(BD)はこれらの前記の定義と同じであ
る。
【0025】前述のように、二座配位子(BD)を含む
配位基は、三価のチタンと配位結合またはキレート結合
を形成することができる。
【0026】二座配位子(BD)の代表例には、次式の
ものが挙げられる:
【0027】
【化7】
【0028】(式中、R1は炭素数1〜6のアルキルで
ある)。すでに定義したように、C5RnH5−nが非
置換シクロペンタジエニル基の場合、(BD)は
【0029】
【化8】
【0030】ではない。
【0031】(C5n5-n)基は置換型または非置換
型シクロペンタジエニル基である。好ましい(C5n
5-n)は、η5−シクロペンタジエニルまたはη5−ペン
タメチルシクロペンタジエニルである。
【0032】本発明の二座配位型チタン錯体の代表例に
は次式のものが挙げられる: (η5−C5Me5)Ti(C64−ο−CH2NM
22、 (η5−C55)Ti(CH264−ο−NMe22、 (η5−C5Me5)Ti(CH264−ο−NM
22、 (η5−C55)Ti(OC64−ο−NMe22、 (η5−C5Me5)Ti(OC64−ο−NMe22、 (η5−C55)Ti(C64−ο−OCH32、 (η5−C5Me5)Ti(C64−ο−OCH32、 (η5−C55)Ti(9−ヒドロキシ−N,N−ジメ
チル−1−ナフチルアミン)2、 (η5−C5Me5)Ti(9−ヒドロキシ−N,N−ジ
メチル−1−ナフチルアミン)2、 (η5−C55)Ti(8−ヒドロキシキノリン)2、 (η5−C5Me5)Ti(8−ヒドロキシキノリン)2、 (η5−C55)Ti(アセチルアセトン)2、および (η5−C5Me5)Ti(アセチルアセトン)2 (式中、η5−C55はシクロペンタジエニル基を表
し、Meはメチル基を表し、そしてη5−C5Me5はペ
ンタメチルシクロペンタジエニル基を表す)。
【0033】本発明の二座配位型チタン錯体を活性化共
触媒と組み合わせて1つの触媒組成物を形成することで
き、その触媒組成物を高度のシンジオタクチック性をも
つビニル芳香族ポリマーを製造するために使用すること
ができる。
【0034】活性化共触媒には、メチルアルミンオキサ
ン(MAO)、トリアルキルアルミニウム、ジアルキル
アルミニウム、置換不活性で非配位型アニオンの塩、ま
たはそれらの混合物が可能である。
【0035】トリアルキルアルミニウムが、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリブ
チルアルミニウムおよびトリイソブチルアルミニウム
(TIBA)よりなる群から選択されるのが好ましい。
【0036】置換不活性でかつ非配位型アニオンは、ホ
ウ酸塩が好ましい。本発明で使用すると効果があるホウ
酸塩の例としては、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウム、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルカルベ
ニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸
トリメチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ホウ酸フェロセニウム、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ホウ酸ジメチルフェロセニウム、お
よびテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸銀な
どが挙げられる。
【0037】活性化共触媒は、メチルアルミンオキサ
ン、またはアトアルキルアルミニウムとホウ酸塩との混
合物が好ましい。
【0038】本発明の新規の二座配位型チタン錯体およ
び活性化共触媒を含む本発明の触媒組成物を使用するこ
とにより、シンジオタクチックビニル芳香族ポリマーを
合成することができる。本発明の触媒組成物を、触媒と
して有効な量を存在させて、1種以上のビニル芳香族モ
ノマーを重合させることができる。
【0039】適当なビニル芳香族モノマーは、式(I
I):
【0040】
【化9】
【0041】(式中、各R2は、水素、炭素数1〜10
の脂肪族、脂環式および芳香族炭化水素基ならびにハロ
ゲン原子よりなる群から選択される)によって表すこと
ができる。そのようなモノマーの例としてはスチレン、
クロロスチレン、n−ブチルスチレン、p−ビニルスチ
レン、α−メチルスチレンなどが挙げられ、スチレンが
特に適している。
【0042】本発明は、新規の三価のチタン錯体を開示
していて、そのチタン錯体を、シンジオタクチックビニ
ル芳香族ポリマーの製造用の触媒として使用することが
できる。本発明のその新規のチタン錯体の鍵となる要素
の1つは、中心の三価のチタンに配位する−1価の二座
配位子(BD)をこのチタン錯体が含むことであり、従
って、このチタン錯体は、三価のチタンと二座配位子と
のあいだの配位結合またはキレート結合によって安定化
する。ビニル芳香族ポリマーを製造するための触媒とし
て二座配位型三価のチタン錯体を用いることによって、
触媒活性および立体選択性を高めることができ、そして
これによって製造されるポリマーは、先行技術の方法で
えられるポリマーよりも狭い分子量分布をもつ。
【0043】
【実施例】以下の実施例は、本発明の範囲を逸脱するこ
となく、本発明の方法および長所をさらに充分に説明し
ようとするためのものであり、したがって当業者にとっ
ては多くの修正および変更は明らかであろう。
【0044】実施例1((η5−C5Me5)Ti(C6
4−ο−CH2NMe22の調製) [(C5Me5)TiCl21.27gを100ミリ
リットルのシュレンク(Schlenk)フラスコの中
に入れた後、エーテル50ミリリットルを添加して撹拌
した。その後、(C64−ο−CH2NMe2)Li1.
14gを0℃でゆっくりと添加すると、赤緑色の溶液が
急に赤褐色に変わった。この時に生成した溶液を室温の
状態で反応を約5時間続けた。最後に、この反応溶液を
濾過してLiClを除去した後、ペンタンで再結晶化す
ると暗赤色の固体1.5gをえた;収率=66%。
【0045】実施例2((η5−C5Me5)Ti(CH2
64−ο−NMe22の調製) (C64−ο−CH2NMe2)Liを(CH264
ο−NMe2)Liに置き換えること以外は実施例1と
同じ手順を使った。最終生成物は、暗赤褐色の固体であ
った;収率=60%。
【0046】実施例3((η5−C5Me5)Ti(8−
ヒドロキシキノリン)2の調製) (C64−ο−CH2NMe2)Liを、8−ヒドロキシ
キノリンリチウム塩の2当量に置き換えること以外は実
施例1と同じ手順を使った。最終生成物の収率は45%
であった。
【0047】実施例4((η5−C5Me5)Ti(ac
ac)2の調製) (C64−ο−CH2NMe2)Liを、アセチルアセト
ン(acac)のリチウム塩に置き換え、かつ溶媒とし
てエーテルをTHFに置き換えること以外は実施例1と
同じ手順を使った。反応を室温で約5時間行ない、この
反応が終わると、この時の反応溶液を抽出した後、トル
エンで再結晶化すると赤褐色の固体をえた。
【0048】実施例5(スチレンの重合) 窒素雰囲気の下で、Al23で精製されたスチレンモノ
マー300ミリリットルおよび10重量%のメチルアル
ミンオキサン(MAO)溶液3.6ミリリットルの混合
物を、1リットルの反応容器の中に装入した。この反応
容器を60℃まで加熱した。次に、実施例1でえられた
触媒0.0066ミリモルを添加した後、90分間反応
を行なった。反応終了後、この反応生成物をメタノール
/塩酸混合物で洗浄して触媒成分を分解し、乾燥してポ
リマー19gをえた。次にこのポリマーをメチルエチル
ケトンを用いて沸騰のもとに5時間ソックスレー(So
xhlet)抽出を行ない、不溶成分17.2gをえ
た。このえられたシンジオタクチックポリマーについ
て、重量平均分子量は2,630,000、数平均分子
量は1,310,000および熱示差分析における融点
は271℃であった。なお、触媒活性は、式:x/(y
×Tiの分子量×時間)(式中、xは反応物の重量
(g)、yは添加した触媒のモル数である)により求め
た。
【0049】実施例6〜8 触媒を、実施例2〜4でえた触媒で置き換える以外はシ
ンジオタクチックポリスチレンを製造するための実施例
6に記載したのと同じ手順を使った。実施例6でえたシ
ンジオタクチックポリスチレンを分析すると、重量平均
分子量が184,000、数平均分子量が98,00
0、および分子量分布が1.87であった。他の結果を
表1に示した。
【0050】比較例1 触媒を、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタン(II
I)ジメトキシドCp*Ti(OMe)2で置き換えるこ
と以外はシンジオタクチックポリスチレンを製造するた
めの実施例5に記載したのと同じ手順を使った。これら
の結果を表1に示した。
【0051】本発明の好ましい実施態様のこれまでの説
明は、実例付きの説明を目的として行なってきた。前記
の教示に照すと、自明の修正または変更は可能である。
本発明の原理およびその実際の適用について最良の実例
を提供することにより、意図している特定の用途に適す
るように当業者が本発明をいろいろな実施態様でまたは
いろいろな修正により利用できるように、これらの実施
態様を選択して説明した。そのような全ての修正および
変更が、添付の特許請求の範囲に対して正当、適法、か
つ公正に権利が与えられる範囲にしたがって解釈される
ばあい、この特許請求の範囲によって限定される本発明
の範囲内にある。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明により、高度のシンジオタクチッ
ク性をもつビニル芳香族ポリマーを製造するために使用
する新規の三価のチタン錯体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 J.Am.Chem.Soc., 1978,100(26),p.8068−8073 J.Organomet.Che m.,1977,135(1),C6−C9 J.Mol.Catal.A:Che m.,1995,95(2)p.121−128 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/28 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I):(CR n 5-n )Ti(BD) 2 (I) (式中、C5n5-nは置換型または非置換型シクロペ
    ンタジエニル基、 nは0〜5の整数、Rは炭素数1〜12のアルキル、ア
    リール、置換型アルキルまたは置換型アリール、(
    D)は 【化1】 (式中、R 1 は炭素数1〜6の置換基)よりなる群から
    選択される二座配位子である。ただし、C 5 n 5-n
    非置換型シクロペンタジエニル基の場合、(BD)は 【化2】 ではない)によって表されることを特徴とする二座配位
    チタン錯体。
  2. 【請求項2】 η5−C5Me5)Ti(C64−ο−CH2NM
    22、 (η5−C55)Ti(CH264−ο−NMe22、 (η5−C5Me5)Ti(CH264−ο−NM
    22、 (η5−C55)Ti(OC64−ο−NMe22、 (η5−C5Me5)Ti(OC64−ο−NMe22、 (η5−C55)Ti(C64−ο−OCH32、 (η5−C5Me5)Ti(C64−ο−OCH32、 (η5−C55)Ti(9−ヒドロキシ−N,N−ジメ
    チル−1−ナフチルアミン)2、 (η5−C5Me5)Ti(9−ヒドロキシ−N,N−ジ
    メチル−1−ナフチルアミン)2、 (η5−C55)Ti(8−ヒドロキシキノリン)2、 (η5−C5Me5)Ti(8−ヒドロキシキノリン)2、 (η5−C55)Ti(アセチルアセトン)2、および
    (η5−C5Me5)Ti(アセチルアセトン)2(式中、
    η5−C55はシクロペンタジエニル基を表し、Meは
    メチル基を表し、そしてη5−C5Me5はペンタメチル
    シクロペンタジエニル基を表す)よりなる群から選択さ
    れる1つで表されることを特徴とする請求項1記載の
    タン錯体。
  3. 【請求項3】 シンジオタクチックビニル芳香族ポリマ
    ーを製造するための二座配位型触媒組成物において、 (a)請求項1記載の式(I)によって表される二座配
    位型チタン錯体触媒と、(b)メチルアルミンオキサン
    (MAO)、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルア
    ルミニウム、置換不活性でかつ非配位型アニオン、およ
    びそれらの混合物よりなる群から選択される活性化共触
    媒とからなることを特徴とする前記触媒組成物。
  4. 【請求項4】 前記トリアルキルアルミニウムが、トリ
    メチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプ
    ロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、
    トリブチルアルミニウム、およびトリイソブチルアルミ
    ニウム(TIBA)よりなる群から選択されることを特
    徴とする請求項記載の触媒組成物。
  5. 【請求項5】 前記置換不活性でかつ非配位型アニオン
    がホウ酸塩であることを特徴とする請求項記載の触媒
    組成物。
  6. 【請求項6】 前記ホウ酸塩が、テトラキス(ペンタフ
    ルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウ
    ム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリ
    フェニルカルベニウム、テトラキス(ペンタフルオロフ
    ェニル)ホウ酸トリメチルアンモニウム、テトラキス
    (ペンタフルオロフェニル)ホウ酸フェロセニウム、テ
    トラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルフ
    ェロセニウム、およびテトラキス(ペンタフルオロフェ
    ニル)ホウ酸銀、よりなる群から選択されることを特徴
    とする請求項記載の触媒組成物。
  7. 【請求項7】 前記活性化共触媒がメチルアルミンオキ
    サンであることを特徴とする請求項記載の触媒組成
    物。
  8. 【請求項8】 前記活性化共触媒が、トリアルキルアル
    ミニウムとホウ酸塩との混合物であることを特徴とする
    請求項記載の触媒組成物。
  9. 【請求項9】 請求項記載の二座配位型触媒組成物
    の、触媒として有効な量の存在のもとで1種以上のビニ
    ル芳香族モノマーを重合させることを特徴とするシンジ
    オタクチックビニル芳香族ポリマーの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ビニル芳香族モノマーが、式(I
    I): 【化3】 (式中、各R2は、水素、炭素数1〜10の脂肪族、脂
    環式および芳香族炭化水素基ならびにハロゲン原子より
    なる群から別々に選択される)で表されることを特徴と
    する請求項記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記ビニル芳香族モノマーがスチレン
    であることを特徴とする請求項10記載の方法。
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