JP4603319B2 - 画像入力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子スチルカメラやビデオカメラなどの画像入力装置にかかわり、特には照明光色温度のシェーディング補正の技術に関する。
図27は、従来の電子スチルカメラの構成を示すブロック図である。111はシェーディング補正係数がROM111aに格納された光学レンズ、112は近赤外線以下の波長の光のみを透過させるIRカットフィルタ、113は光電変換を行い撮像信号を得る撮像素子としてのCCDイメージセンサ、114は相関二重サンプリング(CDS)や信号増幅などを行うアナログ信号処理回路、115は撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器、116はイメージセンサ113からの撮像信号を各色信号ごとに合成(同時化)し、映像信号を得るためのデジタル信号処理回路、117はイメージセンサ113の駆動パルスを発生するドライブ回路、118はROM111aから読み出されたシェーディング補正係数をA/D変換器115の基準電圧に変換する基準電圧演算回路、119は基準電圧演算回路118から出力されたデジタル信号をアナログ量に変換し、A/D変換器115へ基準電圧として与えるD/A変換器、120はデジタル信号処理回路116で得られた映像信号を格納するメモリカードである。ドライブ回路117からのアドレスによってROM111aから補正係数を読み出し、基準電圧演算回路118にてA/D変換器115に与える基準電圧を計算し、アナログ量としてA/D変換器115に基準電圧を与え、シェーディング補正を行う。
特開2000−41179号公報(第2−3頁、第6図)
図28(a)に示すように、光学レンズ111とセンサ113の距離が十分にあれば、光学レンズ111を透過する光R0,R1,R2のIRカットフィルタ112への入射角度の差異は小さく、図29に示すように、IRカットフィルタ112の特性は入射角度により透過特性が変化するが、差異は殆どなく、十分許容できる。
しかし、近年、小型化が進むことによって、図28(b)に示すように、光学レンズ111とセンサ113との接近度合いが強くなり、光軸から離れるに従ってIRカットフィルタ112に対する入射角度が減少し、IRカットフィルタ112の波長ごとの透過特性は図30のようになる。光軸から離れるに従って、透過できる波長の帯域が短波長側にシフトする。その結果、図31に示すように、画面中心が赤みを帯び、画面周辺部で青みを帯びた撮像信号となる。
一方、従来のシェーディング補正は、レンズの位置や絞り量、レンズ種類などの情報に基づいて行っている。これらの情報が固定であれば、シェーディング補正の結果も固定となる。ところが、前述の赤色の成分の偏重の挙動は、カメラに入射される照明光の色温度に依存しているが、レンズ位置や絞り量、レンズの種類などとは独立であるために、色温度補正が不適切になる。
シェーディング補正されていない撮像信号において、光軸近傍の撮像信号を基準にして色温度補正を行うと、光軸から離れるに従い青方向にバランスがずれる。逆に、光軸から離れた場所の撮像信号を基準に色温度補正を行うと、光軸近傍では赤方向にバランスがずれる。いずれにしても、映像信号としての品位が劣化してしまう。
また、イメージセンサから得られた撮像信号を基に合焦度を推定し、レンズを移動させるAF(オートフォーカス)においても、色温度補正されていない撮像信号を基に推定を行った場合は、赤色成分に対してのみサンプリング強度が偏重されることになるため、好ましい値を推定することが難しくなり、所望のAF動作が行えなくなる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、照明光色温度補正が正確に行える画像入力装置を提供することを目的としている。
本発明による画像入力装置は、
光学レンズと、
前記光学レンズによる被写体像を撮像信号に変換するイメージセンサと、
前記光学レンズと前記イメージセンサの間に配置された色分離フィルタと、
前記イメージセンサの全エリアをn(n:自然数)個に分割した測定エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を測定する色温度測定手段と、
前記イメージセンサの全エリアをm(m:自然数)個に分割した補正エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を補正するものであって、前記mとnは、m>nの関係を満たし、前記色温度測定手段によるエリア毎の色温度測定結果に対して、前記補正エリアと前記測定エリアの距離に応じて重み付け演算した色温度測定結果に基づいて補正する色温度補正手段と
を備えた構成とされている。
より詳しくは、さらに、
前記イメージセンサによる撮像信号を一時記憶するメモリ手段と、
前記色温度測定手段による色温度測定結果を一時記憶する測定結果格納手段とを備え、
前記色温度補正手段は、前記メモリ手段からの前記撮像信号と前記測定結果格納手段からの色温度測定結果とを入力とし、前記測定エリアと同じまたは異なる状態で分割した補正エリア毎に、前記撮像信号の色温度をエリア毎の前記色温度測定結果に基づいて補正するように構成されている。
この構成によれば、イメージセンサから読み出される撮像信号について、複数の測定エリア毎に色温度を測定し、撮像信号の色温度補正に際して、複数の補正エリア毎に色温度補正を行うので、各補正エリア毎に適切な色温度補正(シェーディング補正)を行うことが可能になる。
上記構成の画像入力装置において、前記測定エリアおよび前記補正エリアは、それぞれの形状が前記イメージセンサ前方の光学レンズの絞りの形状に相似の同心の非円形形状であるように構成してもよい。中心を共通にする大小の絞り開口形状の組み合わせパターンは、画面中心から画面周辺部へかけて水平方向、垂直方向ともに対称的な様相を呈する色分離フィルタの透過特性に対応している。この場合、全エリアを単純に縦横に平行分割しただけの、個別エリア間に特別な関係性をもたないエリア分割方式に比べて、必要なエリア数を削減できる。その結果、補正データの数、補正演算の回数等が軽減され、回路規模の削減が可能になる。
なお、絞りの形状に相似の形状の好適例として、同心の傾斜正方形のパターンをあげることができる。
また、上記構成の画像入力装置において、前記測定エリアおよび前記補正エリアは、それぞれの形状が同心円状であるように構成してもよい。この場合も、全エリアを単純に縦横に平行分割しただけの、個別エリア間に特別な関係性をもたないエリア分割方式に比べて、必要なエリア数を削減できる。その結果、補正データの数、補正演算の回数等が軽減され、回路規模の削減が可能になる。
また、上記構成の画像入力装置において、前記測定エリアを、前記イメージセンサの全エリアの中心を通る水平方向および垂直方向の細長い線分状とし、前記補正エリアを、前記全エリア中心を中心とする同心円状とするのもよい。この場合、前記色温度測定手段は、前記線分状の測定エリアで得られた色温度測定結果を前記同心円状の分割エリアに相当する推定情報に補間するように構成されている。
この構成においては、色温度測定をイメージセンサの全エリアで行うのではなく、一部分でのみ行う。それが、水平方向の線分状のエリアおよび垂直方向の線分状のエリアである。水平垂直の線分状のエリアで得られた色温度またはその色温度による補正データに基づいて、非測定エリアでの補正データを補間する。これによれば、非測定エリアでの補正データを補間するので、回路規模をさらに削減することができる。
また、上記の構成において、前記色温度補正手段は、前記イメージセンサによる前記撮像信号に、前記撮像信号に対応する前記補正データを加算することにより補正を行うように構成することができる。この場合、色温度シェーディングの特性がDC(直流)成分である場合(撮像信号のアドレス毎に異なるレベルのオフセット変動として生じているような場合)に、その色温度補正を正確に実現できる。
あるいは、前記色温度補正手段は、前記イメージセンサによる前記撮像信号に、前記撮像信号に対応する前記補正データを乗算することにより補正を行うように構成することができる。この場合、色温度シェーディングの特性がAC(交流)成分である場合(撮像信号のアドレス毎に異なるレベルのゲイン変動として生じているような場合)に、その色温度補正を正確に実現できる。
あるいは、また、前記色温度補正手段は、前記イメージセンサによる前記撮像信号に、前記撮像信号に対応する前記補正データを加算および乗算することにより補正を行うように構成することができる。この場合、色温度シェーディングの特性がDC成分とAC成分が混在する場合(撮像信号のアドレス毎に異なるレベルのオフセット変動とゲイン変動とが双方とも生じているような場合)に、その色温度補正を正確に実現できる。
上記構成の画像入力装置において、さらに、前記色温度測定手段について、前記イメージセンサから読み出される撮像信号のうち、前記イメージセンサ前方の光学レンズによるレンズシェーディングの影響のないエリアの撮像信号のみを用いて前記撮像信号の色温度の補正を行うように前記色温度測定手段を構成してもよい。
これによれば、補正データの元になる撮像信号のエリアがレンズシェーディングの影響のないエリアであり、色温度補正の対象である撮像信号のエリアもレンズシェーディングの影響のないエリアであるので、はじめからレンズシェーディングの影響を受けることなく、レンズ・イメージセンサ相対位置関係と色温度の条件に左右される色温度シェーディングの補正を的確に行うことができる。このことは、光学レンズに起因するシェーディングを補正する機能がない画像入力装置にも当てはまる。
また、本発明による画像入力装置は、
前記撮像信号の前記イメージセンサにおけるアドレスと色温度とに対応付けられて色温度の補正データを格納する補正データメモリと、
前記補正データメモリからアドレスと色温度をパラメータとして補正データを検索する補正データメモリコントロール手段と、
前記イメージセンサからの撮像信号および前記撮像信号のアドレスと前記色温度測定手段からの測定色温度とを入力し、前記補正データメモリコントロール手段を前記撮像信号のアドレスと前記測定色温度とをパラメータとして制御するマイクロプロセッサと、
を備え、
前記色温度補正手段は、前記イメージセンサによる撮像信号を、前記マイクロプロセッサの制御下、前記補正データメモリコントロール手段を介して前記補正データメモリから読み出した前記補正データで補正する
構成とされている。
前記色温度測定手段としては、前記撮像装置からの撮像信号を用いずに、被写体およびその周辺の色温度を測定する色温度測定センサでもよい。
なお、前記補正データメモリについて、前記補正データをルックアップテーブル形式で格納するものとして構成し、前記色温度補正手段について、前記補正データメモリからルックアップテーブル形式で読み出した補正データで置き換えるように構成してもよい。
この構成においては、補正データメモリを備え、既述の画像入力装置が色温度測定手段によって測定した色温度に基づいてその都度に補正データを生成しているのと比べて、色温度の補正データがあらかじめ補正データメモリに格納されているのが特徴である。
この構成によれば、マイクロプロセッサはイメージセンサから読み出された撮像信号のメージセンサにおけるアドレスと色温度測定センサからの測定色温度とをパラメータとして、補正データメモリコントロール手段を介して補正データメモリを検索し、前記アドレスと測定色温度とに対応した色温度の補正データを読み出し、色温度補正手段に送る。色温度補正手段は、イメージセンサから読み出された撮像信号を、前記の補正データによって色温度補正する。この色温度補正に用いられる補正データは測定色温度だけでなく撮像信号のアドレスにも関係するものとなっている。これは、すなわち、既述のエリア分割に相当する。アドレス情報を含んだ色温度の補正データに基づいて撮像信号の色温度補正を行うので、撮像信号アドレス対応の適切な色温度補正(シェーディング補正)を行うことが可能になる。さらに、測定色温度に基づいてその都度に補正データを生成する必要はなく、補正データメモリからテーブル形式で補正データを読み出すだけでよいので、処理の高速化を図ることができる。
マイクロプロセッサ、補正データメモリ付きの方式は、補正データの更新に関しての展開が容易となる。
上記構成において、前記マイクロプロセッサについては、補正データ更新のコマンドを入力したときに、撮像信号と測定色温度とに基づいて新規の補正データを算出し、その算出した新規の補正データを対応する前記撮像信号のアドレスに従って前記補正データメモリに更新的に書き込む機能を有しているように構成することが好ましい。
また、前記マイクロプロセッサについて、補正データ更新のコマンドを入力したときに、前記補正データメモリから補正データを読み出し、撮像信号と測定色温度とに基づいて前記補正データを補正し、その補正した新規の補正データを対応する前記撮像信号のアドレスに従って前記補正データメモリに更新的に書き込む機能を有しているように構成してもよい。
環境変化や外乱の影響などのために色温度補正が不正確になる場合がある。このようなときに、補正データの更新を指示することにより、マイクロプロセッサによって補正データを更新する。マイクロプロセッサは、撮像信号の信号値と測定色温度とに基づいて、そのときの条件に適した補正データを新たに算出し、対応する撮像信号のアドレスに従って補正データメモリに書き込み、補正データを更新する。あるいは、補正データメモリから補正データを読み出し、その補正データを補正するのでもよい。このように、必要に応じて補正データを更新することにより、環境変化や外乱の影響などに対して柔軟に対応することができる。
上記構成において、前記補正データメモリは、アドレスと色温度に加えて光学レンズの特性をパラメータとして前記補正データを格納するように構成してもよい。光学レンズの種類や焦点距離などの情報を組み合わせることにより、色温度補正において、よりきめの細かい対応が可能となる。
上記構成において、データ補間方式を採用することも可能である。すなわち、前記補正データメモリが、前記イメージセンサによる前記撮像信号のアドレスに関して離散的に前記補正データを格納するものであるとする。この場合に、前記色温度補正手段は、前記撮像信号のアドレスが前記補正データメモリにおける前記補正データのアドレスに対応しないときは、前記撮像信号のアドレスが隣接するアドレスにおける前記補正データメモリの補正データを用いた補間により前記撮像信号に対する補正データを算出し、その算出した補間の補正データを用いて色温度補正を行うように構成されているものとする。
この構成によれば、色温度補正手段が補間機能を有しており、補正データメモリは撮像信号の全アドレスに対応して補正データをもつ必要がなく、離散的な補正データの格納ですむので、必要容量を削減でき、回路規模を抑制できる。
なお、上記の補間においては、一次関数を用いた近似、二次関数を用いた近似、その他の関数を用いた近似がある。
また、レンズシェーディングの影響を避ける方式として、次のように構成するのも有用である。
すなわち、本発明による画像入力装置は、
光学レンズと、
前記光学レンズによる被写体像を撮像信号に変換するイメージセンサと、
前記光学レンズと前記イメージセンサの間に配置された色分離フィルタと、
前記光学レンズの前方に配置されたズーム倍率調整用レンズと、
前記イメージセンサによる撮像信号を一時記憶するメモリ手段と、
前記イメージセンサの全エリアを任意に分割した測定エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を測定する色温度測定手段と、
前記色温度測定手段による色温度測定結果を一時記憶する測定結果格納手段と、
前記メモリ手段からの前記撮像信号と前記測定結果格納手段からの色温度測定結果とを入力とし、前記測定エリアと同じまたは異なる状態で分割した補正エリア毎に、前記撮像信号の色温度をエリア毎の前記色温度測定結果に基づいて補正する色温度補正手段と、
撮影操作の初期段階で前記ズーム倍率調整用レンズを撮影時所望のズーム倍率と異なるズーム倍率に制御し、このとき得られた撮像信号に対して前記色温度測定手段および前記測定結果格納手段を有効化し、次いで、前記ズーム倍率調整用レンズを前記撮影時所望のズーム倍率に制御し、このとき得られた撮像信号に対して前記メモリ手段を有効化し、次いで前記色温度補正手段を有効化するマイクロプロセッサと
を備えた構成とされている。
ここでの特徴は、ズーム倍率調整用レンズとマイクロプロセッサの機能である。マイクロプロセッサは、撮影操作の初期段階でレリーズ押下等に起因して、撮影時所望のズーム倍率と異なるズーム倍率となるようにズーム倍率調整用レンズを制御する。そして、色温度測定手段および測定結果格納手段を有効化し、測定エリア毎に、イメージセンサからの撮像信号の色温度を測定し、その色温度測定結果を測定結果格納手段に一時記憶する。これで、レンズシェーディングの影響のない、画角全体と等価な撮像信号から測定した色温度を取得している。次いで、マイクロプロセッサは、撮影時所望のズーム倍率になるようにズーム倍率調整用レンズを制御する。そして、メモリ手段を有効化し、イメージセンサからの撮像信号を一時記憶する。次いで、マイクロプロセッサは、色温度補正手段を有効化し、メモリ手段からの撮像信号と測定結果格納手段からの色温度測定結果とを入力とし、エリア毎に、撮像信号の色温度を色温度測定結果に基づいて補正する。これによれば、レンズシェーディングの影響のない、画角全体と等価な撮像信号から色温度を測定し、色温度補正を行うので、レンズシェーディングの影響を受けることなく高精度に色温度シェーディングを補正することができる。
オートフォーカスを色温度シェーディングの影響なしに行うために、次のように展開することも可能である。
すなわち、上記の構成において、さらに、
前記光学レンズの前方に配置された焦点距離調整用レンズと、
前記色温度補正手段による色温度補正後の撮像信号から特定周波数成分を抽出し、その合焦度を判定するAF処理手段とを有し、
前記AF処理手段からの合焦度判定結果に基づいて前記焦点距離調整用レンズを制御するように構成されている。
これは、撮像信号の合焦度を判定するに当たり、前もって撮像信号の色温度補正を行い、色温度補正が行われた撮像信号において合焦度判定を行うことに特徴がある。色温度補正ずみの撮像信号で合焦度判定を行うので、色温度シェーディングの影響のない状態で高精度にオートフォーカスを実現できる。
なお、色温度に起因する色温度補正の機能と光学レンズに起因するシェーディング補正の機能とを組み合わせる構成も好ましい。この場合、回路的に合理化することが可能で、回路および消費電力の削減を行うことが可能である。
以上のように、本発明によると、照明光色温度によって発生する撮像信号の色温度シェーディングを適切に補正することができる。この場合に、回路規模、補正精度、使用目的等の様々なアプリケーションに的確に対応することが可能となる。また、色温度シェーディングがもたらす偽信号による合焦ミスも回避できる。
以下、本発明にかかわる画像入力装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の画像入力装置の構成を示すブロック図である。この画像入力装置は、光学レンズ11とCCDイメージセンサ13の間にIR(Infrared Rays)カットフィルタ12が配置されており、被写体像を光学レンズ11によってイメージセンサ13に結像する際に、IRカットフィルタ12によって入射された光の長波長側の成分を除去している。イメージセンサ13は、光電変換を行う光電変換素子を二次元状に配置し、光電変換素子上に異なる色の色フィルタを配置した単板式の撮像素子であり、ドライブ回路18にて発生する駆動信号によってイメージセンサ13の撮像信号を読み出す。その撮像信号をアナログ信号処理回路14で相関二重サンプリングや信号増幅を行った後、信号変換手段であるA/D変換器15でアナログ信号処理回路14からの撮像信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号処理回路16で照明光色温度(以下、色温度と略記する)による色温度シェーディング補正を行い、色温度シェーディング補正を施された撮像信号を異なる色信号毎に合成(同時化)し、映像信号を得るための処理を行い、映像信号を得る。得られた信号はメモリカード17のような記録媒体に記録される。
CCDイメージセンサは図2に示すように光電変換素子19が二次元平面状に配置されており、光電変換素子上にはR成分又はG成分又はB成分を分離するためのRGBのカラーフィルタ20がベイヤ配列状に配置されており、光電変換素子19に照射された光は、カラーフィルタで特定の色成分だけが除去されて光電変換素子19に到達し電荷信号に変換される。また、光電変換素子19に隣接するように垂直転送CCD21が配置されており、外部のドライブ回路から供給されるパルスにより光電変換素子19から垂直転送CCD21に転送され、ドライブ回路から供給されるパルスにより水平転送CCD22まで転送される。水平転送CCD22に転送された電荷信号はドライブ回路から供給されるパルスによりアンプ23まで転送され、アンプ23で電圧信号に変更され、その出力を出力端子24から取り出すという構成になっている。
図3は、デジタル信号処理回路16の構成を示すブロック図である。デジタル信号処理回路16は、A/D変換器15によりデジタル信号に変換されて入力される撮像信号のアドレスを制御する入力アドレス制御回路31、入力アドレス制御回路31で生成された撮像信号のアドレスに従って撮像信号を所定のエリア毎に分割して色温度を測定し、測定された色温度に応じて必要な色温度補正データを出力する照明光色温度測定回路32、色温度測定回路32の測定結果を格納する照明光色温度測定結果格納回路33、撮像信号を記録するメモリ36、メモリ36に記録された撮像信号を撮像信号のアドレスに応じて読み出すアドレスを制御する出力アドレス制御回路38、入力アドレス制御回路31と出力アドレス制御回路38の制御信号に応じてメモリ36に対してデータの読み書きを制御するための信号を生成するメモリコントロール回路37、メモリ36から読み出された撮像信号を測定結果格納回路33から出力される色温度測定結果に基づいて色温度補正を行う照明光色温度補正回路34、色温度補正回路34により色温度補正が行われた撮像信号を異なる色信号毎に合成し、映像信号を得るYC処理回路35から構成されている。
色温度補正回路34は図4に示すように、測定結果格納回路33からの補正データとメモリ36から読み出された撮像信号の乗算を行う乗算器41、乗算器41からの演算結果のアンダーフローとオーバーフローしている値に対してクリッピング処理を行い、所定のビットレンジの範囲に抑えるオーバーフローアンダーフロー補正回路49から構成されている。
色温度測定回路32は図5に示すように、イメージセンサ13から得られた撮像信号を入力アドレス制御回路31からのアドレスに従ってa1のようにエリア分割を行って色温度を測定し、その測定結果を基にa2のように撮像信号のエリア分割データに対して色温度を補正するための係数を出力する。
a1およびa2のそれぞれの左端および上端に付与してある値を分割されたエリアの座標として扱う。例えば、a1において二重丸があるエリアは(1,0)、a2において二重丸があるエリアは(10,12)である。例えば、座標(11,11)の色温度補正を行う場合には、座標(2,2)、(3,2)、(2,3)、(3,3)の色温度測定結果に基づいて補正を行う。
被写体像は光学レンズ11を介してIRカットフィルタ12を通過し、イメージセンサ13に結像される。イメージセンサ13によって光電変換された撮像信号は相関二重サンプリングや信号増幅等の信号処理をアナログ信号処理回路14で施される。アナログ信号処理回路14の出力がA/D変換器15でアナログ信号からデジタル信号に変換される。A/D変換器15からのデジタル信号は、入力アドレス制御回路31からのアドレスに基づいてa1に示すようにエリア分割されながら色温度測定回路32で色温度測定を行い、その結果に基づいて得られる色温度補正データを測定結果格納回路33に格納する。一方で、A/D変換器15からのデジタル信号は、入力アドレス制御回路31からの制御信号に基づいてメモリコントロール回路37を介してメモリ36に格納される。
測定結果格納回路33に補正データがa1,a2と揃った後にメモリコントロール回路37は出力アドレス制御回路38に従ってメモリ36に格納されている撮像信号を読み出す。一方で、メモリコントロール回路37を介して読み出されている撮像信号のエリアに対して色温度補正を行うためのデータを測定結果格納回路33から読み出し、撮像信号と補正データの両方を色温度補正回路34に出力する。
色温度補正回路34は、測定結果格納回路33からの補正データとメモリ36から読み出された撮像信号とを乗算器41で乗算したのち、ビットレンジを外れているデータをオーバーフローアンダーフロー補正回路49でクリッピング処理し出力する。色温度補正回路34において色温度補正が施された出力信号をYC処理回路35において異なる色信号毎に合成し、映像信号を得る処理を行い、メモリカード17に出力し、記録を行う。
以上のように本実施の形態によれば、光学レンズ11から入力される被写体像から得られる撮像信号に対して、任意のエリアの色温度補正を行うことが可能であるため、光学レンズ11とイメージセンサ13の位置関係と色温度の条件によって状態が異なる色温度シェーディングを補正することができる。
また、色温度補正を色温度補正回路34で行う際に、乗算器41を用いる場合には、AC状の(撮像信号のアドレス毎に異なるレベルのゲイン変動として生じているような)色温度シェーディングを適切に補正することができる。
次に、色温度測定について詳しく説明する。図6の横軸はG成分に対するB成分の比を表し、縦軸はG成分に対するR成分の比を表す。Jは無彩色判定枠である。イメージセンサ13における分割領域のそれぞれにおいて、R成分とG成分とB成分の値を累積加算し、図6に当てはめる。ある領域におけるR成分の累積加算値をR(1)、G成分の累積加算値をG(1)、B成分の累積加算値をB(1)とし、該当する特性点Q1をプロットする。これは、無彩色判定枠Jの内部にあるので、色温度測定の対象とする。無彩色被写体のR成分、G成分、B成分の比率γR、γG、γBからその分割領域の色温度を算出する。一方、別の領域におけるR成分の累積加算値をR(2)、G成分の累積加算値をG(2)、B成分の累積加算値をB(2)とし、特性点Q2をプロットする。これは、無彩色判定枠Jから外れているので、採用しない。この場合には、近接するエリアの色温度測定結果から近似計算を行う。
測定された色温度の補正は、次のように行う。あるエリアの撮像信号のR成分の信号に対して(γG/γR)のゲイン補正を行い、B成分の信号に対して(γG/γB)のゲイン補正を行う。これにより、被写体の無彩色部分の撮像信号のR成分とG成分とB成分の比を1:1:1に補正することが可能になる。すなわち、色温度によって無彩色が有彩色の撮像信号として出力されている場合でも、無彩色を無彩色として映像信号に出力することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、測定エリアおよび補正エリアを光学レンズの絞り形状に相似の形状パターンとするものである。
図7は、実施の形態2の画像入力装置の構成を示すブロック図である。図1の構成に加えて、光学レンズ11に入射される光量を調節する絞り機構50を備えている。デジタル信号処理回路16については、図3が援用される。
図8は、絞り機構50の説明図である。絞り機構50は、光軸方向から見て左右の絞り羽根50a,50bで構成されている。イメージセンサ13に入射させる光量を増加させたい場合には、図8(a)のように左右の絞り羽根50a,50bを互いに離れる方向に移動させる。この動作により、光学レンズ11への入射光量を決める開口部50cが拡大され、イメージセンサ13への入射光量を増加させることができる。また、光量を減少させたい場合には、図8(b)のように左右の絞り羽根50a,50bを互いに近づく方向に移動させる。以上の動作を組み合わせることによってイメージセンサ13に入射する光量を調整することができる。
図9は、実施の形態2における色温度補正回路34の構成を示すブロック図である。色温度補正回路34は、測定結果格納回路33からの入力とメモリ36から読み出された撮像信号の加算を行う加算器42と、図4と同様のオーバーフローアンダーフロー補正回路49から構成されている。
図10は、本実施の形態の色温度測定回路32におけるエリア分割の方式を示す。a3のように、絞り機構50の開口形状に相似形の、中心共通の大小の傾斜正方形の組み合わせパターンのエリア分割が行われている。本実施形態の場合、測定エリアと補正エリアとが共に同心の傾斜正方形のパターンとなっている。色温度補正回路34は、色温度測定を行った同じエリアで補正データに基づいて撮像信号の補正を行う。
被写体像は絞り機構50において絞り羽根50a,50bを動作させることで入射される光量を調整された後に光学レンズ11を介してIRカットフィルタ12を通過し、イメージセンサ13に結像される。そして、A/D変換器15からのデジタル信号は、入力アドレス制御回路31からの制御信号に基づいて、メモリコントロール回路37を介してメモリ36に格納されるとともに、同心の傾斜正方形のパターンa3のようにエリア分割されながら色温度測定回路32に入力される。色温度測定回路32は、同心の傾斜正方形のパターンa3の分割エリア毎に色温度を測定し、分割エリア毎に撮像信号に対する色温度補正のための補正データを生成し、測定結果格納回路33に格納する。
測定結果格納回路33に補正データが揃った後に、メモリコントロール回路37は出力アドレス制御回路38に従ってメモリ36に格納されている撮像信号を読み出し、色温度補正回路34に転送する。色温度補正回路34は、測定結果格納回路33からの補正データとメモリ36から読み出された撮像信号とを加算器42で加算し、次いで、オーバーフローアンダーフロー補正回路49にてビットレンジを外れているデータをクリッピング処理し出力する。その他の動作については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
以上のように、本実施の形態の画像入力装置においては、イメージセンサ13における測定エリアを絞りの開口形状に相似形の、中心を共通にする大小の傾斜正方形の組み合わせパターンにしている。このパターンは、全エリアの中心から左方向への展開と右方向への展開と上方向への展開と下方向への展開が等価的なものである。一方、図31で説明したように、IRカットフィルタによる画面中心から画面周辺部へかけての透過特性が水平方向と垂直方向でともに対称的な様相を呈している。すなわち、同心の傾斜正方形のパターンは、IRカットフィルタの透過特性に対応している。
実施の形態1の場合には、図5に示すように、測定エリアは縦横格子状の10×8の桝目群であり、補正エリアは縦横格子状の5×4の桝目群である。これは、全エリアを単純に縦横に平行分割したもので、個別のエリア相互間には特別な関係性はない。それだけにエリア数(桝目数)を多く必要としている。
これに対して、本実施形態の同心の傾斜正方形のパターンの場合は、中心からの等距離を条件に、左右上下の4方向に関して等価性をみている。そのエリア数は12となっている。
実施の形態1の場合は、補正係数の数が多く、補正エリアの数も多いので、処理が複雑化し、回路規模も大きくなる傾向がある。これに対して、本実施形態の場合は、補正係数の数がより少なく、補正エリアの数もより少ないので、処理が簡略化され、回路規模の削減を図ることができる。もちろん、実施の形態1で得られたのと同様の効果も発揮する。
なお、本実施の形態では、測定エリアと補正エリアが同じものであるとして説明しているが、異なるものであっても構わない。特に、回路規模を小さくする必要がある場合には、測定エリアよりも補正エリアを広く取って補正係数を少なくすることが望ましい。例えば、図10において、全ての傾斜正方形毎に色温度を測定する一方、色温度補正は1つ置きの傾斜正方形のみを用いて補正するようにしてもよい。
なお、色温度補正回路34に加算器42を用いているので、IRカットフィルタの透過特性の色温度に対するDC状の(撮像信号のアドレス毎に異なるレベルのオフセット変動として生じているような)色温度シェーディングの補正に適している。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、測定エリアおよび補正エリアを同心円状の形状パターンとするものである。本実施の形態の画像入力装置の基本構成は図1および図3と同じである。
図11は、実施の形態3における色温度補正回路34の構成を示すブロック図である。色温度補正回路34は、測定結果格納回路33からの補正データとメモリ36から読み出された撮像信号の加算を行う加算器43と、加算器43からの演算結果と測定結果格納回路33からの補正データの乗算を行う乗算器44と、前述同様のオーバーフローアンダーフロー補正回路49から構成されている。
図12は、本実施の形態の色温度測定回路32におけるエリア分割の方式を示す。a4のように、同心円状のパターンのエリア分割が行われている。本実施形態の場合、測定エリアと補正エリアとが共に同心円状のパターンとなっている。
光学レンズ11を介してIRカットフィルタ12を通過し、イメージセンサ13に結像される。そして、A/D変換器15からのデジタル信号は、入力アドレス制御回路31からの制御信号に基づいて、メモリコントロール回路37を介してメモリ36に格納されるとともに、同心円状のパターンa4のようにエリア分割されながら色温度測定回路32に入力される。色温度測定回路32は、同心円状のパターンa4の分割エリア毎に色温度を測定し、分割エリア毎に撮像信号に対する色温度補正のための補正データを生成し、測定結果格納回路33に格納する。
測定結果格納回路33に補正データが揃った後に、メモリコントロール回路37は出力アドレス制御回路38に従ってメモリ36に格納されている撮像信号を読み出し、色温度補正回路34に転送する。色温度補正回路34は、測定結果格納回路33からの補正データとメモリ36から読み出された撮像信号とを加算器43で加算したのち、さらに測定結果格納回路33からの補正データと加算器43の演算結果とを乗算器44で乗算する。その乗算器44の演算結果のうちビットレンジを外れているデータをオーバーフローアンダーフロー補正回路49でクリッピング処理し出力する。その他の動作については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
以上のように、本実施の形態の画像入力装置においては、実施の形態2の場合の同心の傾斜正方形のパターンと類似の同心円状のパターンで色温度測定と色温度補正を行うので、実施の形態1の場合に比べて、補正係数の数がより少なく、補正エリアの数もより少なく、処理が簡略化され、回路規模の削減を図ることができる。もちろん、実施の形態1で得られたのと同様の効果も発揮する。
なお、本実施の形態では、測定エリアと補正エリアが同じものであるとして説明しているが、異なるものであっても構わない。特に、回路規模を小さくする必要がある場合には、測定エリアよりも補正エリアを広く取って補正係数を少なくすることが望ましい。例えば、図10において、全ての同心円毎に色温度を測定する一方、色温度補正は1つ置きの同心円のみを用いて補正するようにしてもよい。
なお、色温度補正回路34に加算器43と乗算器44を用いているので、IRカットフィルタの透過特性の色温度に対するDC状の(撮像信号のアドレス毎に異なるレベルのオフセット変動として生じているような)色温度シェーディングだけでなく、AC状の(撮像信号のアドレス毎に異なるレベルのゲイン変動として生じているような)色温度シェーディングの補正にも適している。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4は、測定エリアを線分状の形状パターンとし、補正エリアを同心円状の形状パターンとするものである。本実施の形態においては、図1、図3、図4の構成が援用される。
図13は、本実施の形態の色温度測定回路32における測定エリアのエリア分割の方式を示す。イメージセンサ13の全エリアの中心を通る水平方向に細長い線分状のエリアa5と、同じく全エリアの中心を通る垂直方向に細長い線分状のエリアa6が設定されている。線分状のエリアa5,a6は、いずれも1画素以上の幅を有するものとする。
一方、補正エリアは実施の形態3の図12と同様に同心円状のパターンa4に設定されている。
色温度測定回路32は、線分状の測定エリアa5,a6で得られた色温度測定結果を同心円状の分割エリアa4に相当する推定情報に補間するように構成されている。すなわち、図12に示す同心円状のパターンの測定エリアは、イメージセンサ13の全エリアをカバーしている。これに対して、図13に示す線分状のエリアa5,a6は、全エリアをカバーしていない。全エリアに対して僅かの部分にすぎない。すなわち、全エリアでは、測定値の存在しない部分(非測定エリア)b1,b2,b3,b4が生じている。そこで、色温度測定回路32は、線分状のエリアa5,a6で得られた色温度測定結果に基づいて、非測定エリアb1,b2,b3,b4での補正データを補間するようになっている。
A/D変換器15からのデジタル信号は、入力アドレス制御回路31からの制御信号に基づいて、メモリコントロール回路37を介してメモリ36に格納されるとともに、線分状のエリアa5,a6において、エリア分割されながら色温度測定回路32に入力される。色温度測定回路32は、線分状のエリアa5,a6の分割エリア毎に色温度を測定し、分割エリア毎に撮像信号に対する色温度補正のための補正データを生成し、さらに、非測定エリアc1,c2,b3,b4での補正データを補間した上で、全体についての補正データを測定結果格納回路33に格納する。その他の動作については、前記同様である。色温度補正回路34では、同心円状のパターンの補正エリアに対して色温度補正を行う。
以上のように本実施の形態によれば、実施の形態3と同様の効果に加えて、測定値の存在しない部分の補正データを補間するので、回路規模をさらに削減することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5は、レンズシェーディングの影響を避けた状態で色温度補正を行うものである。
実施の形態5の画像入力装置の基本構成は図1と同じである。図4も援用される。図14は、本実施の形態のデジタル信号処理回路16の構成を示すブロック図である。図1の構成に加えて、YC処理回路35から出力される映像信号にフィルタリング処理を行い、画素補間および間引きを行うズーム処理回路51を備えている。
図15は、本実施の形態の色温度測定回路32におけるエリア分割の方式を示す。イメージセンサ13の全エリアの中心を中心とする円弧状の比較的大きな境界線q1により、標準全エリアS1を二分する。境界線q1の内側は光学レンズ11によるシェーディングであるレンズシェーディングの影響の小さいエリアa7であり、外側はレンズシェーディングの影響の大きいエリアa8である。
A/D変換器15からのデジタル信号は、色温度測定回路32において、入力アドレス制御回路31からのアドレスに従って、内側のエリアa7が識別され、この内側のエリアa7が図12の同心円状のパターンa4のようにエリア分割された上で、色温度測定され、その色温度測定結果に基づいて縮小画面エリアS2内の撮像信号に対して色温度を補正するための補正データが生成され、補正データが測定結果格納回路33に格納される。
測定結果格納回路33に縮小画面エリアS2の補正データが揃った後に、メモリコントロール回路37は出力アドレス制御回路38に従ってメモリ36に格納されている撮像信号を読み出し、色温度補正回路34に転送する。色温度補正回路34は、縮小画面エリアS2において、メモリ36から読み出された撮像信号を測定結果格納回路33からの補正データで補正する。補正データは、レンズシェーディングの影響の小さい内側のエリアa7についてのみのものとなっている。色温度補正回路34による補正の方式は、上述の実施の形態1〜4のいずれでもよい。
色温度補正回路34において縮小画面エリアS2での色温度補正が施された出力信号をYC処理回路35において異なる色信号毎に合成し、映像信号を得る処理を行い、さらに、ズーム処理回路51へ出力する。
ズーム処理回路51は、YC処理回路35から出力された縮小画面エリアS2での映像信号に対してデジタルフィルタによるフィルタリング処理を行い、画素を内挿補間することにより、縮小画面エリアS2の画像サイズから標準全エリアS1の画像サイズになるように拡大処理を行う。その拡大処理の結果をメモリカード17に出力し、記録を行う。その他の動作については、前記同様である。
以上のように本実施の形態によれば、レンズシェーディングの影響のない撮像信号に対して色温度補正するので、レンズシェーディングの影響を受けることなく、レンズ・イメージセンサ相対位置関係と色温度の条件に左右される色温度シェーディングの補正を的確に行うことができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6は、補正データの更新をも含めたものである。色温度補正回路34に対して高レベルの撮像信号が入力された場合、色温度測定結果を基に単純なゲイン補正で対応すると、ダイナミックレンジを超えてしまい、規定のビットで表現できる最大の値にクリッピングされてしまう。その結果として、ある色成分は補正データ分だけゲイン補正されるが、別の色成分は補正データ分だけゲイン補正されずに、ある値でクリッピングされてしまう。これでは、撮像信号の色相が著しくずれてしまい、画質の劣化につながる。このような状態を回避するための対策をも含むのが本実施の形態である。
図16は、実施の形態6の画像入力装置の構成を示すブロック図である。図1の構成に加えて、被写体像の照明光の色温度を測定し、測定された色温度の結果をデジタル信号処理回路16に出力する照明光色温度測定センサ52を備えている。この色温度測定センサ52は、図3における色温度測定回路32に相当する。
色温度測定回路32との差異は、色温度測定回路32がイメージセンサから得られる画像信号を用いて色温度を測定するのに対して、色温度測定センサ52はイメージセンサからの画像信号を用いずに直接被写体から色温度を読み取ることにある。本実施の形態では、色温度測定センサ52を用いて説明を行うが、色温度測定回路32を用いても何ら問題はない。いずれも色温度を測定する手段として大きな差異はない。これは、以下の実施の形態でも同様である。
図17は、本実施形態のデジタル信号処理回路16の構成を示すブロック図である。このデジタル信号処理回路16は、色温度補正回路34、YC処理回路35、入力アドレス制御回路31、補正データメモリコントロール回路37a、補正データメモリ36aおよびマイクロプロセッサとしてのCPU53を備えている。入力アドレス制御回路31およびYC処理回路35については、前述同様のものである。
CPU53は、入力端子T3から外部のコマンド入力がなされたときに、入力アドレス制御回路31より撮像信号のアドレスを入力し、入力端子T1よりA/D変換器15からのデジタル変換された撮像信号を入力し、入力端子T2より色温度測定センサ52からの色温度測定結果を入力し、かつ、入力したアドレスと色温度測定結果とに基づいて補正データメモリコントロール回路37aを介して補正データメモリ36aより色温度補正のための補正データ(補正係数)を入力し、アドレスと撮像信号と色温度測定結果とに基づいて補正データを修正し、再度、補正データメモリコントロール回路37aを介して補正データメモリ36aに更新的に書き込む機能を有する。
補正データメモリコントロール回路37aは、CPU53からの制御信号に基づいて、補正データメモリ36aから補正データを読み出してCPU53に転送し、また、CPU53からの出力データを補正データメモリ36aに書き込む機能を有する。
補正データメモリ36aには、撮像信号のアドレスと色温度とをパラメータにした色温度補正データ(補正係数)が格納されており、入力アドレス制御回路31からの撮像信号のアドレスと入力端子T2からの色温度測定結果に基づいてメモリコントロール回路37aがアクセスすることにより、適切な補正データを読み出すことが可能な構成となっている。
図18は、実施の形態6における色温度補正回路34の構成を示すブロック図である。色温度補正回路34は、メモリコントロール回路37aの出力に従って入力した撮像信号に対して、補正データメモリコントロール回路37aを介して補正データメモリ36aより読み出した補正データを合成し、撮像信号の色温度補正を行う機能を有する。
色温度補正回路34は、A/D変換器15から入力した撮像信号と補正データメモリ36aからの補正データとの乗算を行う乗算器45、乗算器45からの演算結果のアンダーフローとオーバーフローしている値に対してクリッピング処理を行い、所定のビットレンジの範囲に抑えるオーバーフローアンダーフロー補正回路49から構成されている。
色温度測定センサ52により被写体像の照明光の色温度を測定し、色温度測定結果をデジタル信号処理回路16に出力する。
A/D変換器15からの撮像信号と色温度測定センサ52からの色温度測定結果を基にデジタル信号処理回路16は次の動作を行う。色温度測定結果と入力アドレス制御回路31からの撮像信号のアドレスとをパラメータとして、メモリコントロール回路37aに対して補正データの読み出しのリクエストを行う。メモリコントロール回路37aは、リクエストに基づいて、アドレスと色温度測定結果をキーとして補正データメモリ36aから補正データを読み出し、色温度補正回路34に通知する。色温度補正回路34は、A/D変換器15からの撮像信号と補正データメモリ36aからの補正データを乗算器45で乗算し、ビットレンジを外れているデータをオーバーフローアンダーフロー補正回路49でクリッピング処理し出力する。色温度補正回路34において色温度補正が施された出力信号をYC処理回路35において異なる色信号毎に合成し、映像信号を得る。YC処理回路35から出力された映像信号をメモリカード17に出力し、記録を行う。その他の動作については、前記同様である。
製品完成時の初期化段階において、補正データメモリ36aに補正データ(補正係数)を格納する必要がある。この格納のコマンド指令は入力端子T3から与えられる。初期化段階以外にも、同様のコマンド指令が与えられる。A/D変換器15でデジタル変換された撮像信号が、色温度補正回路34でデジタルデータを表現する規定のビット数のダイナミックレンジの限界に対して高すぎるレベルで入力された場合である。
CPU53は、A/D変換器15から入力された撮像信号のレベルが所定値以上に高レベルであることを検知した場合であって、入力端子T3へのコマンド指令があったときは、A/D変換器15からの撮像信号と入力アドレス制御回路31からの撮像信号のアドレスと入力端子T2からの色温度測定結果とに従って、色温度補正に適切な補正データ(補正係数)を生成し、メモリコントロール回路37aを介して補正データメモリ36aに更新的に書き込む。これにより、色相を著しくずらすことなく色温度補正を行うための補正データ(補正係数)が補正データメモリ36aに格納されることになる。
更新時の新たな補正データの生成については、撮像信号とアドレスと色温度測定結果とに基づいて所定のプログラムに従って計算し求める方式と、補正データメモリ36aから読み出した補正データに対して、撮像信号とアドレスと色温度測定結果とに従って補正を行って求める方式があり、いずれの方式を採用するかはコマンド指令によるものとする。
以上のように本実施の形態によれば、上記各実施の形態と同様に、光学レンズ11とイメージセンサ13の位置関係と色温度の条件によって状態が異なる色温度シェーディングを補正することができる。加えて、CPU53により補正データを逐次的に更新可能であり、急激な環境変化や外乱の影響などに対して極めて柔軟に対応することができる。
なお、補正データメモリ36aへの補正データの格納の方式について、上記の説明では、撮像信号のアドレスと色温度測定結果を要素として格納していたが、さらに、例えばレンズの種類や焦点距離などの情報を組み合わせたものであってもよい。
また、色温度補正の方式について、補正データメモリ36aからの補正データと撮像信号との演算のよる以外に、ルックアップテーブルのように対応するデータで置換する方式であってもよい。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7は、補正データメモリにおける補正データの格納を離散的なものにすることにより、必要記憶容量の削減を図るものである。本実施の形態では、図16、図17、図18が援用される。
図19は、補正データメモリ36aに格納される補正データでの離散性を示す。補正データメモリ36aは、イメージセンサ13による撮像信号のアドレスのすべてに関して補正データを格納するものではなく、撮像信号のアドレスに関して一定間隔の割合で離散的に補正データを格納している。アドレスのすべてをa9とすると、補正データメモリ36aが格納するのはa10で示すような等間隔の離散アドレスとなっている。
補正データメモリコントロール回路37aは、入力アドレス制御回路31からのアドレスに相当する補正データが補正データメモリ36aに存在しない場合には、それに隣接するアドレスにおける補正データメモリ36aの補正データを読み出し、CPU53に転送する。CPU53は、その隣接するアドレスの補正データを用いて補間処理を行い、撮像信号のアドレスの補正データとする。
具体例を図20、図21、図22を用いて説明する。
いま、撮像信号が図20のc1,c2のような特性の色温度シェーディングを持っているとする。図21のように、アドレスp1での補正データをk1、アドレスp2での補正データをk2とする。補正対象の撮像信号のアドレスがp1のときは、補正データメモリ36aから補正データk1を読み出して、そのまま色温度補正に使用する。また、補正対象の撮像信号のアドレスがp2のときは、補正データメモリ36aから補正データk2を読み出して、そのまま色温度補正に使用する。しかし、アドレスがp1とp2の間にあるp3のときは、該当する補正データが補正データメモリ36aに格納されていない。そこで、アドレスp1の補正データk1とアドレスp2の補正データk2を読み出し、2つの補正データk1,k2から補間する。
一次関数を使用して補間する場合、アドレスp1とアドレスp2の距離をΔ0、アドレスp1とアドレスp3との距離をΔ1として、アドレスp3の補正データk3は、
k3={Δ1・(k2−k1)/Δ0}+k1
で近似する。
また、二次関数を使用して補間する場合、原点のアドレスp0の補正データk0、アドレスp4の補正データk4として、中間のアドレスp5の補正データk5は、
α=(k4−k0)/Δ02
k5=α・Δ12+k0
で近似する。
なお、図22に示されるp6、p7のような特性の連続性の特異点においては、上記の関数による補間だけでは正しく補正を行えない。そこで特異点については、その補正データを補正データメモリ36aに格納しておき、必要に応じて読み出す。
CPU53が算出した補間の補正データは、補正データメモリコントロール回路37aを介して色温度補正回路34に与えられる。あるいは、CPU53から色温度補正回路34に直接に与えてもよい。
色温度補正回路34は、補正データメモリ36aから読み出した補正データまたはCPU53で補間した補正データを基に、A/D変換器15からの撮像信号に対して色温度補正を行う。その他の動作については、前記同様である。
以上のように本実施の形態によれば、補正データが補正データメモリ36aにおいて、撮像信号のアドレスの数より少ない個数のアドレス対応で離散的に格納されており、補正データメモリ36aに格納されていない補正データについては、補間で求めるので、補正データメモリ36aの記憶容量を削減でき、回路規模の削減が可能になる。
なお、補正データの補間のための関数としては、一次関数、二次関数以外の適切な関数でも、複数の関数の組み合わせであってもよい。
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8は、レンズシェーディングの影響を前もって避けるように構成したものである。
図23は、実施の形態8の画像入力装置の構成を示すブロック図である。光学レンズ11の前方にズーム倍率調整用レンズ54が配置されている。ズーム倍率調整用レンズ54は、イメージセンサ13に結像される被写体像の倍率を光学的に拡大縮小するものである。
図24は、実施の形態8のデジタル信号処理回路16の構成を示すブロック図である。CPU53は、外部からのコマンド入力によりズーム倍率調整用レンズ54を操作するように構成されている。
CPU53は、シャッタ押下(レリーズ押下)を検知すると、被写体像が縮小されてイメージセンサ13に結像するようにズーム倍率調整用レンズ54を制御して撮像信号の取り込みを行い、その後に撮影者が意図した光学的な倍率で被写体像を撮影して取り込みを行う。
色温度補正回路34は、図4と同様に構成されている。色温度測定回路32は、図15で説明したのと同様のパターンで処理を行うように構成されている。ズーム倍率調整用レンズ54で、レンズシェーディングの影響の小さい内側エリアa7に限定する。さらに、図12のa4の処理を行う。そして、エリアS2内の撮像信号に対して色温度を補正するための補正データを用いる。
撮影者がシャッタを押下すると、CPU53がズーム倍率調整用レンズ54を制御し、被写体像が光学的に縮小されてイメージセンサ13に結像する。A/D変換回路15からのデジタル信号は、図15のパターンでエリア分割されながら、色温度測定回路32で色温度測定を行い、その結果に基づいて得られる補正データを測定結果格納回路33に格納する第1の動作を行う。
第1の動作が終了した後に、CPU53は、ズーム倍率調整用レンズ54を制御し、撮影者が意図した拡大率で被写体像がイメージセンサ13に結像させる。以下同様にして、A/D変換回路15からのデジタル信号を、入力アドレス制御回路31に基づいてメモリコントロール回路37を介してメモリ36に格納する第2の動作を行う。
第2の動作が終了すると、メモリコントロール回路37は出力アドレス制御回路38に従ってメモリ36に格納されている撮像信号を読み出し、色温度補正回路34に送出する。一方で、現在の撮像信号のエリアに対応する補正データを測定結果格納回路33から読み出し、図4の色温度補正回路34に送出する。その他の動作については、前記同様である。
以上のように本実施の形態によれば、レンズシェーディングの影響のない撮像信号であって画角全体と等価な撮像信号から色温度を測定し、色温度補正を行うので、レンズシェーディングの影響を受けることなく高精度に色温度シェーディングを補正することができる。
参考例
本発明の参考例は、情報伝達経路の最終段でレンズシェーディングの影響を除去するものである。本参考例においては、図1、図4および図17が援用される。図17の構成において、YC処理回路35の次段に、図14に示すズーム処理回路51を接続したものに相当する。このズーム処理回路51は、YC処理回路35から出力された信号にフィルタリング処理を行い、画素補間および間引きを行うものである。
色温度測定回路32は、図12のパターンに従った処理を行う。YC処理回路35から出力された映像信号に対してズーム処理回路51は、デジタルフィルタによるフィルタリング処理を行うことなく、色温度シェーディングの補正が行われた撮像信号のみを切り出して出力を行う。その結果をメモリカード17に出力し、記録を行う。
以上のように本参考例によれば、レンズシェーディングの影響のない撮像信号であって画角全体と等価な撮像信号から色温度を測定し、色温度補正を行うので、レンズシェーディングの影響を受けることなく色温度シェーディングを補正することができる。
(実施の形態10)
本発明の実施の形態10は、オートフォーカスにおいて、色温度シェーディングがもたらす特定の色成分のサンプリング強度変調の影響を除去し、高精度なオートフォーカスを実現するものである。本実施の形態においては、色温度補正回路34について、図4が援用される。
図25は、本実施の形態の画像入力装置の構成を示すブロック図である。光学レンズ11の前方に、イメージセンサ13に結像される被写体像の焦点距離調整を行うための焦点距離調整用レンズ55が配置されている。
図26は、本実施の形態のデジタル信号処理回路16の構成を示すブロック図である。AF処理回路56を備えている。AF処理回路56は、色温度補正回路34から出力された色温度補正が行われた撮像信号から特定の周波数成分を抽出して合焦度を判定し、その判定結果による合焦進行状態をCPU53に出力する。
CPU53は、AF処理回路56から入力された合焦状態と入力端子T1からの撮像信号と外部からのコマンドT3のシャッタ押下とを基に焦点距離調整用レンズ55を操作する。CPU53は、撮影者のシャッタ押下を検知すると、焦点距離調整用レンズ55を合焦状態に向けて移動させる。
まず第1の動作で、被写体像は焦点距離調整用レンズ55および光学レンズ11を介してIRカットフィルタ12を通過し、イメージセンサ13に結像される。色温度補正回路34は、色温度補正が行われた撮像信号をAF処理回路56に出力する。AF処理回路56は、色温度補正が行われた撮像信号に対してバンドパスフィルタ処理を行い、撮像信号中の周波数成分から合焦度を測定し、CPU53に出力する。CPU53は、AF処理回路56から出力された合焦度を基に、焦点距離調整用レンズ55を、被写体像が合焦された状態でイメージセンサ13に結像するように操作を行う。
第1の動作が終了して、被写体像がイメージセンサ13に合焦されて結像している状態において、さらにイメージセンサ13から撮像信号を読み出す第2の動作を行う。
被写体像は焦点距離調整用レンズ55および光学レンズ11を介してIRカットフィルタ12を通過し、イメージセンサ13に結像される。色温度補正回路34は色温度補正が行われた撮像信号をYC処理回路35に出力する。YC処理回路35において異なる色信号毎に合成し、映像信号を得る処理を行い、その結果をメモリカード17に出力し、記録を行う。
以上のように本実施の形態によれば、色温度シェーディングがもたらす特定の色成分のサンプリング強度変調の影響を除去することが可能で、さまざまな色温度状況下においても光学的に合焦された状態で撮像が行うことが可能になる。
以上の各実施の形態は、あくまでも本発明の一例であり本発明の範囲を限定するものではない。
本発明は、照明光温度補正が正確に行えるので、電子スチルカメラやビデオカメラなどの画像入力装置に有用である。
本発明の実施の形態1の画像入力装置の構成を示すブロック図 CCDイメージセンサの説明図 本発明の実施の形態1のデジタル信号処理回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1の色温度補正回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1の色温度測定・補正におけるエリア分割パターン図 色温度測定の説明図 本発明の実施の形態2の画像入力装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2の絞り機構の説明図 本発明の実施の形態2の色温度補正回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2の色温度測定・補正におけるエリア分割パターン図 本発明の実施の形態3の色温度補正回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3の色温度測定・補正におけるエリア分割パターン図 本発明の実施の形態4の色温度測定におけるエリア分割パターン図 本発明の実施の形態5のデジタル信号処理回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5の色温度測定におけるエリア分割パターン図 本発明の実施の形態6の画像入力装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態6のデジタル信号処理回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態6の色温度補正回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態7の補正データの離散性の説明図 本発明の実施の形態7のデータ補間の説明図 本発明の実施の形態7のデータ補間の説明図 本発明の実施の形態7のデータ補間の説明図 本発明の実施の形態8の画像入力装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態8のデジタル信号処理回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態10の画像入力装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態10のデジタル信号処理回路の構成を示すブロック図 従来の電子スチルカメラの構成を示すブロック図 光学レンズとイメージセンサの離間距離の変化の説明図 レンズ‐イメージセンサ間距離が大きい場合のIRカットフィルタの波長‐透過率の特性図 レンズ‐イメージセンサ間距離が小さい場合のIRカットフィルタの波長‐透過率の特性図 色温度シェーディングの説明図
符号の説明
11 光学レンズ
12 IRカットフィルタ
13 CCDイメージセンサ
14 アナログ信号処理回路
15 A/D変換器
16 デジタル信号処理回路
17 メモリカード
18 ドライブ回路
31 入力アドレス制御回路
32 色温度測定回路
33 測定結果格納回路
34 色温度補正回路
35 YC処理回路
36 メモリ
36a 補正データメモリ
37 メモリコントロール回路
37a 補正データメモリコントロール回路
38 出力アドレス制御回路
41,44,45 乗算器
42,43 加算器
49 オーバーフローアンダーフロー補正回路
50 絞り機構
51 ズーム処理回路
52 色温度測定センサ
53 CPU
54 ズーム倍率調整用レンズ
55 焦点距離調整用レンズ
56 AF処理回路

Claims (19)

  1. 光学レンズと、
    前記光学レンズによる被写体像を撮像信号に変換するイメージセンサと、
    前記光学レンズと前記イメージセンサの間に配置された色分離フィルタと、
    前記イメージセンサの全エリアをn(n:自然数)個に分割した測定エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を測定する色温度測定手段と、
    前記イメージセンサの全エリアをm(m:自然数)個に分割した補正エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を補正するものであって、前記mとnは、m>nの関係を満たし、前記色温度測定手段によるエリア毎の色温度測定結果に対して、前記補正エリアと前記測定エリアの距離に応じて重み付け演算した色温度測定結果に基づいて補正する色温度補正手段と
    を備えた画像入力装置。
  2. 前記イメージセンサによる撮像信号を一時記憶するメモリ手段と、
    前記色温度測定手段による色温度測定結果を一時記憶する測定結果格納手段と
    をさらに備え、
    前記色温度補正手段は、前記メモリ手段からの前記撮像信号と前記測定結果格納手段からの色温度測定結果を入力として色温度を補正する請求項1に記載の画像入力装置。
  3. 光学レンズと、
    前記光学レンズによる被写体像を撮像信号に変換するイメージセンサと、
    前記光学レンズと前記イメージセンサの間に配置された色分離フィルタと、
    前記イメージセンサの全エリアを任意に分割した測定エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を測定する色温度測定手段と、
    前記測定エリアと同じまたは異なる状態で分割した補正エリア毎に、前記撮像信号の色温度を前記色温度測定手段によるエリア毎の色温度測定結果に基づいて補正する色温度補正手段とを備え、
    前記測定エリアおよび前記補正エリアは、それぞれの形状が前記イメージセンサ前方の光学レンズの絞りの形状に相似の同心の非円形形状である画像入力装置。
  4. 光学レンズと、
    前記光学レンズによる被写体像を撮像信号に変換するイメージセンサと、
    前記光学レンズと前記イメージセンサの間に配置された色分離フィルタと、
    前記イメージセンサの全エリアを任意に分割した測定エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を測定する色温度測定手段と、
    前記測定エリアと同じまたは異なる状態で分割した補正エリア毎に、前記撮像信号の色温度を前記色温度測定手段によるエリア毎の色温度測定結果に基づいて補正する色温度補正手段とを備え、
    前記測定エリアおよび前記補正エリアは、それぞれの形状が同心円状である画像入力装置。
  5. 光学レンズと、
    前記光学レンズによる被写体像を撮像信号に変換するイメージセンサと、
    前記光学レンズと前記イメージセンサの間に配置された色分離フィルタと、
    前記イメージセンサの全エリアを任意に分割した測定エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を測定する色温度測定手段と、
    前記測定エリアと同じまたは異なる状態で分割した補正エリア毎に、前記撮像信号の色温度を前記色温度測定手段によるエリア毎の色温度測定結果に基づいて補正する色温度補正手段とを備え、
    前記測定エリアは、前記イメージセンサの全エリアの中心を通る水平方向および垂直方向の細長い線分状であり、
    前記補正エリアは、前記全エリア中心を中心とする同心円状であり、
    前記色温度測定手段は、前記線分状の測定エリアで得られた色温度測定結果を前記同心円状の分割エリアに相当する推定情報に補間するように構成されている画像入力装置。
  6. 光学レンズと、
    前記光学レンズによる被写体像を撮像信号に変換するイメージセンサと、
    前記光学レンズと前記イメージセンサの間に配置された色分離フィルタと、
    前記イメージセンサの全エリアを任意に分割した測定エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を測定する色温度測定手段と、
    前記測定エリアと同じまたは異なる状態で分割した補正エリア毎に、前記撮像信号の色温度を前記色温度測定手段によるエリア毎の色温度測定結果に基づいて補正する色温度補正手段と、
    前記イメージセンサによる撮像信号を一時記憶するメモリ手段と、
    前記色温度測定手段による色温度測定結果を一時記憶する測定結果格納手段と
    を備え、
    前記色温度補正手段は、前記メモリ手段からの前記撮像信号と前記測定結果格納手段からの色温度測定結果を入力として色温度を補正し、
    前記測定エリアは、前記イメージセンサの全エリアの中心を通る水平方向および垂直方向の細長い線分状であり、
    前記補正エリアは、前記全エリア中心を中心とする同心円状であり、
    前記色温度測定手段は、前記線分状の測定エリアで得られた色温度測定結果を前記同心円状の分割エリアに相当する推定情報に補間するように構成されている画像入力装置。
  7. 前記色温度測定手段は、前記イメージセンサから読み出される撮像信号のうち、前記イメージセンサ前方の光学レンズによるレンズシェーディングの影響のないエリアの撮像信号のみを用いて前記撮像信号の色温度の補正を行う請求項1から請求項6までのいずれかに記載の画像入力装置。
  8. 前記撮像信号の前記イメージセンサにおけるアドレスと色温度とに対応付けられて色温度の補正データを格納する補正データメモリと、
    前記補正データメモリからアドレスと色温度をパラメータとして補正データを検索する補正データメモリコントロール手段と、
    前記イメージセンサからの撮像信号および前記撮像信号のアドレスと前記色温度測定手段からの測定色温度とを入力し、前記補正データメモリコントロール手段を前記撮像信号のアドレスと前記測定色温度とをパラメータとして制御するマイクロプロセッサと、
    を備え、
    前記色温度補正手段は、前記イメージセンサによる撮像信号を、前記マイクロプロセッサの制御下、前記補正データメモリコントロール手段を介して前記補正データメモリから読み出した前記補正データで補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
  9. 前記色温度測定手段は、前記撮像装置からの撮像信号を用いずに、被写体およびその周辺の色温度を測定する色温度測定センサである請求項8に記載の画像入力装置。
  10. 前記補正データメモリは、前記補正データをルックアップテーブル形式で格納し、前記色温度補正手段は、前記補正データメモリからルックアップテーブル形式で読み出した補正データで置き換えるものである請求項8または請求項9に記載の画像入力装置。
  11. 前記マイクロプロセッサは、補正データ更新のコマンドを入力したときに、撮像信号と測定色温度とに基づいて新規の補正データを算出し、その算出した新規の補正データを対応する前記撮像信号のアドレスに従って前記補正データメモリに更新的に書き込む機能を有している請求項8から請求項10までのいずれかに記載の画像入力装置。
  12. 前記マイクロプロセッサは、補正データ更新のコマンドを入力したときに、前記補正データメモリから補正データを読み出し、撮像信号と測定色温度とに基づいて前記補正データを補正し、その補正した新規の補正データを対応する前記撮像信号のアドレスに従って前記補正データメモリに更新的に書き込む機能を有している請求項8から請求項10までのいずれかに記載の画像入力装置。
  13. 前記補正データメモリは、アドレスと色温度に加えて光学レンズの特性をパラメータとして前記補正データを格納する請求項8から請求項12までのいずれかに記載の画像入力装置。
  14. 前記補正データメモリは、前記イメージセンサによる前記撮像信号のアドレスに関して離散的に前記補正データを格納するものであり、
    前記色温度補正手段は、前記撮像信号のアドレスが前記補正データメモリにおける前記補正データのアドレスに対応しないときは、前記撮像信号のアドレスが隣接するアドレスにおける前記補正データメモリの補正データを用いた補間により前記撮像信号に対する補正データを算出し、その算出した補間の補正データを用いて色温度補正を行うように構成されている請求項8から請求項13までのいずれかに記載の画像入力装置。
  15. 光学レンズと、
    前記光学レンズによる被写体像を撮像信号に変換するイメージセンサと、
    前記光学レンズと前記イメージセンサの間に配置された色分離フィルタと、
    前記イメージセンサの全エリアを任意に分割した測定エリア毎に、前記イメージセンサから読み出される撮像信号の色温度を測定する色温度測定手段と、
    前記測定エリアと同じまたは異なる状態で分割した補正エリア毎に、前記撮像信号の色温度を前記色温度測定手段によるエリア毎の色温度測定結果に基づいて補正する色温度補正手段と、
    前記イメージセンサによる撮像信号を一時記憶するメモリ手段と、
    前記色温度測定手段による色温度測定結果を一時記憶する測定結果格納手段と、
    前記光学レンズの前方に配置されたズーム倍率調整用レンズと、
    撮影操作の初期段階で前記ズーム倍率調整用レンズを撮影時所望のズーム倍率と異なるズーム倍率に制御し、このとき得られた撮像信号に対して前記色温度測定手段および前記測定結果格納手段を有効化し、次いで、前記ズーム倍率調整用レンズを前記撮影時所望のズーム倍率に制御し、このとき得られた撮像信号に対して前記メモリ手段を有効化し、次いで前記色温度補正手段を有効化するマイクロプロセッサと
    を備え、
    前記色温度補正手段は、前記メモリ手段からの前記撮像信号と前記測定結果格納手段からの色温度測定結果を入力として色温度を補正する
    ことを特徴とする画像入力装置。
  16. 前記光学レンズの前方に配置された焦点距離調整用レンズと、
    前記色温度補正手段による色温度補正後の撮像信号から特定周波数成分を抽出し、その合焦度を判定するAF処理手段とを有し、
    前記AF処理手段からの合焦度判定結果に基づいて前記焦点距離調整用レンズを制御するように構成されている請求項1から請求項15までのいずれかに記載の画像入力装置。
  17. 前記色温度補正手段は、前記イメージセンサによる前記撮像信号に、前記撮像信号に対応する前記補正データを加算することにより補正を行う請求項1から請求項16までのいずれかに記載の画像入力装置。
  18. 前記色温度補正手段は、前記イメージセンサによる前記撮像信号に、前記撮像信号に対応する前記補正データを乗算することにより補正を行う請求項1から請求項16までのいずれかに記載の画像入力装置。
  19. 前記色温度補正手段は、前記イメージセンサによる前記撮像信号に、前記撮像信号に対応する前記補正データを加算および乗算することにより補正を行う請求項1から請求項16までのいずれかに記載の画像入力装置。
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