JP2011055068A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影場所・時間・天気などを考慮した太陽光に対する色収差補正が行われない。
【解決手段】時刻、位置、撮像方向、及び天候の少なくとも1つを検出し、光源補正情報として出力する検出部41〜44と、レンズ光学系1により取得した光源情報を、検出部41〜44からの光源補正情報を基に補正する光源検出部4と、光源の種類を特定させるための光源データと、光源の種類ごとに、レンズ光学系1のレンズ状態、および画像信号により形成される撮像画像の画面位置に対応した色収差データと、を保持する記憶部6と、光源を特定し、特定した光源についてのレンズ状態、光源情報および撮像画像の画面位置に対応した色収差データを記憶部6から出力させるように制御する色収差選択部5と、記憶部6から出力される色収差データに基づいて、撮像部2により取得された画像信号により形成される撮像画像の色収差を補正する画像データ補間部9と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】時刻、位置、撮像方向、及び天候の少なくとも1つを検出し、光源補正情報として出力する検出部41〜44と、レンズ光学系1により取得した光源情報を、検出部41〜44からの光源補正情報を基に補正する光源検出部4と、光源の種類を特定させるための光源データと、光源の種類ごとに、レンズ光学系1のレンズ状態、および画像信号により形成される撮像画像の画面位置に対応した色収差データと、を保持する記憶部6と、光源を特定し、特定した光源についてのレンズ状態、光源情報および撮像画像の画面位置に対応した色収差データを記憶部6から出力させるように制御する色収差選択部5と、記憶部6から出力される色収差データに基づいて、撮像部2により取得された画像信号により形成される撮像画像の色収差を補正する画像データ補間部9と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像装置に用いるレンズにおける色収差を、信号処理により補正する撮像装置に関するものである。
従来、撮像管カメラでは、電子ビームの偏向電圧に補正電圧を重ね合わせることにより、レジストレーション調整、ひずみ調整を行っている。これらの調整は、本来、撮像管自体の特性により発生する誤差を補正するための処理(調整)であるが、撮像管カメラにおいて、これらの調整を行った場合、結果的に、撮像管カメラのレンズ特有のディストーション(歪曲)、倍率色収差をも含めて補正することが可能である。しかしながら、CCDカメラでは、撮像素子であるCCDがプリズムに固着されており、フォトダイオードの2次元的位置が固定されるため、色収差の補正を適切に行うのは困難である。そこで、レンズのガラス材質などを工夫することで、レンズ自身の色収差を低減するCCDカメラが、従来から知られている。
しかしながら上記の方法によりレンズ自身の色収差を低減する従来のCCDカメラでは、レンズ自身の材料などを工夫する必要があるため、レンズ自身が非常に高価になってしまうという問題点がある。また、従来のCCDカメラにおいて、安価なレンズを用いた場合、被写体からの光の波長により屈折率が異なることに起因する色収差のため、特に、CCDカメラにより取得される撮像画像の画面周辺部において、色のズレ、色のにじみおよび解像度の低下といった現象が発生するという問題点がある。また、従来のCCDカメラでは、色収差情報を保持するためのメモリとして、非常に大きな容量のメモリが必要であるという問題点がある。
特許文献1に開示されている色収差補正回路および色収差補正機能付き撮像装置は、上記の問題点を解決するものである。また、さらに色収差の補正精度を高める方法として、光源の色温度の違いにより、色収差の特性が変化することにより着目した発明が特許文献2に記載されている。特許文献2においても、同じ色温度でも異なる波長特性を持つ光が存在するため、色温度のみで色収差補正量を切り替えた場合、色収差補正不足または色収差過補正となり、色収差補正を行う前よりもかえって色ずれや色にじみが生じてしまうという課題がある。
しかしながら上記従来技術では、光源毎の色収差補正方法について記載されているものもあるが、太陽光に関しては、撮影場所・撮影時間・撮影時の天気などの影響により光源の特性が変化する。この太陽光の特性の変化に対応して、色収差補正方法を調整する必要がある。
本発明の撮像装置は、上記課題を解決するものであり、被写体からの光を集光するレンズ光学系と、前記レンズ光学系からの光を画像信号に変換する撮像部と、時刻、位置、撮像方向、及び天候の少なくとも1つを検出し、光源補正情報として出力する検出部と、前記レンズ光学系により取得した光源情報を、前記光源補正情報を基に補正する光源検出部と、光源の種類を特定させるための光源データと、光源の種類ごとに、前記レンズ光学系のレンズ状態、および前記画像信号により形成される撮像画像の画面位置に対応した色収差データと、を保持する記憶部と、前記光源検出部による前記光源情報と、前記記憶部に記憶されている前記光源データとを比較することで、光源を特定し、特定した光源についての前記色収差データを前記記憶部から出力させるように制御する色収差選択部と、前記記憶部から出力される前記色収差データに基づいて、前記撮像部により取得された前記画像信号により形成される前記撮像画像の色収差を補正する画像データ補間部と、を備える。
上記の構成により、光源として太陽光を用いる場合に、太陽光の状態に応じた色収差補正を行うことができ、より精度の高い色収差補正を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
<1.1:撮像装置の構成>
図1は、実施の形態1に係る撮像装置100の構成を示すブロック図(概略構成図)である。
<1.1:撮像装置の構成>
図1は、実施の形態1に係る撮像装置100の構成を示すブロック図(概略構成図)である。
図1に示すように、撮像装置100は、被写体からの光を集光し、レンズのズーム倍率、フォーカス、絞り等の情報(レンズ状態情報)を出力する機能を備えたレンズ光学系1と、レンズ光学系1により集光された光(被写体の光学像)を撮像してR,G,Bの画像信号(光電変換により取得される電気信号)を取得する撮像部2と、撮像部2により取得されたR,G,Bの画像信号に対してゲイン調整処理(増幅処理)などの前処理を行うプリプロセス部3と、を備える。また、撮像装置100は、光源情報を検出する光源検出部4と、光源情報およびレンズ状態情報に基づいて記憶部6を制御する色収差選択部5と、色収差に関するデータおよび光源に関するデータを記憶・保持する記憶部6と、を備える。また、撮像装置100は、現在の時刻を検出する時刻検出部41と、撮像装置100の位置を検出する位置検出部42と、撮像装置100の撮像方向を検出する撮像方向検出部43と、温度・湿度を検出し、天気検出精度を向上させる天候検出部44と、を備える。また、撮像装置100は、処理対象の画素(注目画素)の画面位置(撮像画像上の画面位置に対応)について情報(画面位置情報)を出力する同期発生部8と、レンズ状態情報と画面位置情報とに基づいて、記憶部6から出力される色収差に関するデータを補間する色収差補間部7と、プリプロセス部3から出力される色収差補正前の画像データに対して、色収差補間部7から出力される色収差に関するデータに基づいて、色収差補正処理を行い、色収差補正画像データ(R,G,B信号)を取得する画像データ補間部9と、画像データ補間部9により取得された色収差補正画像データから輝度信号等を算出するプロセス部10と、を備える。
レンズ光学系1は、1枚または複数のレンズ、絞り等を有しており、ズーム制御、フォーカス制御、露光制御(絞り制御)等が可能な光学系である。レンズ光学系1は、被写体からの光を集光し、集光した光を撮像部2に出力する。また、レンズ光学系1は、レンズのズーム倍率、フォーカス、絞り等の情報をレンズ状態情報として、色収差選択部5および色収差補間部7に出力する。
撮像部2は、撮像素子を有し、レンズ光学系1により集光された光(被写体の光学像)を撮像してR,G,Bの画像信号(光電変換により取得される電気信号)を取得する。撮像部2は、取得した画像信号をプリプロセス部3に出力する。撮像部2の撮像素子としては、CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサを用いるとよい。
プリプロセス部3は、撮像部2により取得されたR,G,Bの画像信号に対してゲイン調整処理(増幅処理)などの前処理を行い、当該処理を行った画像信号(画像データ)を画像データ補間部9に出力する。
光源検出部4は、撮像装置100に入射されている光がどのような光源からの光であるかを検出し、光源が太陽光であると判断した場合には、時刻検出部41からの時刻情報と、位置検出部42からの位置情報とを用いて、撮像時の太陽の位置を検出し、これにより、太陽光に関する光源情報を取得する。さらに、撮像方向検出部43及び天候検出部44からの情報を用いて補正をかけることにより、精度の良い光源情報を、色収差選択部5に出力する。光源検出部4は、例えば、回折フィルタおよび受光素子により構成することができ、撮像装置100に入射されている光のスペクトル分布(光の波長に対する強度分布)に関する情報を取得し、取得したスペクトル分布に関する情報を光源情報として色収差選択部5に出力する。この出力は、色収差選択部5で選択されるべき仕様にあわせた情報であってもよいし、光源検出部4が検出したスペクトル分布が太陽光である情報と時刻検出部41、位置検出部42、撮像方向検出部43、及び天候検出部44からの情報を、そのまま送っても良い。
時刻検出部41は、例えばRTC(Real Time Clock)で構成させ、現在の時刻を検出する。
位置検出部42は、撮像装置100の現在の位置を検出するものであり、例えばGPS(Global Positioning System)で構成される。位置検出部42は、GPSに限られず、例えばユーザが位置情報を入力する形態であっても良い。
撮像方向検出部43は、例えばジャイロセンサーで構成され、撮像装置100のレンズ光学系1が、東西南北、及び上下方向で、いずれの向きを向いているかを検出する。なお、撮像方向検出部43は、ユーザが撮像方向情報を入力する形態であっても良い。
天候検出部44は、温度、及び湿度を検出し、撮像時の天候(晴れ、曇り、雨等)を判断する。なお、天候検出部44は、ユーザが天候情報を入力する形態であって良い。
色収差選択部5は、レンズ光学系1から出力されるレンズ状態情報および光源検出部4から出力される光源情報を入力とし、レンズ状態情報および光源情報に基づいて、記憶部6から出力されるデータを制御するための制御信号を生成し、その制御信号を記憶部6に出力する。また、色収差選択部5は、記憶部6に記憶されている光源に関するデータ(情報)を読み出すことができる。
記憶部6は、色収差に関するデータおよび光源に関するデータを記憶・保持しており、色収差選択部5から出力される制御信号に基づいて、色収差に関するデータを、色収差補間部7に出力する。記憶部6が記憶する色収差に関するデータは、例えば、G信号を基準として、画面中心(撮像画像の画面中心)からの距離xの画素についてのR信号およびB信号のズレ幅AberR(x)およびAberB(x)を、(1)光源、(2)レンズ光学系1のズーム値、(3)レンズ光学系1のフォーカス位置の3つをパラメータとするデータとすればよい。図4は、光源L、レンズのズーム値α、レンズ光学系1フォーカス位置βの場合のG信号を基準として、画面中心(撮像画像の画面中心)からの距離xの画素の場合のR信号およびB信号のズレ幅AberR(x)およびAberB(x)の一例を示している。記憶部6では、図4に相当する色収差データを、(1)光源、(2)レンズ光学系1のズーム値、(3)レンズ光学系1のフォーカス位置ごとに記憶・保持している((1)〜(3)をパラメータとするベクトルデータ(多次元データ)として記憶・保持している)。なお、色収差に関するデータは、撮像装置100を所定の光源下に置いて、(2)レンズ光学系1のズーム値、(3)レンズ光学系1のフォーカス位置ごとに、色収差データ(G信号を基準としたR信号およびB信号のズレ幅)を取得し、予め、記憶部6に記憶しておくことが好ましい。このとき、図4に示すように、画面中心からの距離xが所定の値である点(画素)(例えば、図4の黒丸点およびグレーの丸点に相当する点)についてのみデータを取得することが好ましい。これにより、記憶部6でのメモリ消費量を少なくすることができる。なお、データの間引き方法(データを記憶・保持させる画素の決定方法)は、上記に限定されることなく、例えば、記憶部6で、撮像画像(撮像素子面に対応)の所定の位置の画素について、色収差に関するデータを記憶・保持しておき、データのない画素(点)については、データのある画素から補間(撮像画像上の位置関係により補間)することで、当該データのない画素(点)の色収差データを求めるようにしてもよい。
また、記憶部6は、光源のスペクトル分布(波長に対する強度分布)のデータを記憶・保持しており、色収差選択部5からの読み出し命令により、光源のスペクトル分布(波長に対する強度分布)のデータを色収差選択部5に出力する。光源のスペクトル分布(波長に対する強度分布)のデータの一例を図5に示す。図5において、データL1は、光源が太陽光である場合のスペクトル分布のデータであり、データL2は、光源がハロゲンランプである場合(ハロゲンランプから照射される光)のスペクトル分布のデータであり、データL3は、光源が白熱球ランプである場合(白熱球ランプから照射される光)のスペクトル分布のデータであり、データL4は、光源が蛍光灯である場合(蛍光灯から照射される光)のスペクトル分布のデータである。なお、記憶部6は、光源のスペクトル分布のデータに関して、必ずしも、全波長に対するスペクトルデータとして持つ必要はなく、例えば、所定の波長間隔(例えば、5[nm]間隔)でスペクトルデータ(当該波長に対するスペクトル値のデータ)を持つようにしても良い。このようにすることで、記憶部6でのメモリ消費量を少なくすることができる。また、光源のスペクトル分布(波長に対する強度分布)のデータを、記憶部6ではなく、光源検出部4、色収差選択部5、または、他のメモリ(例えば、LUT(ルック・アップ・テーブル)としてROM)に持たせるようにしてもよい。なお、本実施の形態1では、光源のスペクトル分布のデータは、記憶部6に記憶されている場合について説明する。
同期発生部8は、現在処理中の画像データが画面上のどの部分であるかを示す画面位置情報を、色収差補間部7に出力する。
色収差補間部7は、記憶部6から出力される色収差に関するデータ(色収差データ)と、レンズ光学系1から出力されるレンズ状態情報と、同期発生部8から主力される画面位置情報と、を入力とし、注目画素における色収差データの補間処理により求める。具体的には、色収差補間部7は、特定の画面位置(撮像画像上の位置情報、あるいは撮像素子面上の位置情報)におけるズレ幅に関する情報より、色収差により発生するズレ幅を求めたい画素位置(撮像画像上の位置情報、あるいは撮像素子面上の位置情報)におけるズレ幅(すなわち、処理対象画素における色収差により発生するズレ幅)を補間処理により求める。そして、色収差補間部は、求めたズレ幅(色収差により発生するズレ幅)を画像データ補間部9に出力する。
画像データ補間部9は、記憶部6の出力である色収差により発生する基準色(G信号)に対するズレ幅情報(色収差データ)にしたがって、プリプロセス部3の出力(色収差によりズレた位置の信号)よりズレ幅分を戻した位置における画像データ(色収差によるズレが無い場合の信号)を補間(補正)することで色収差補正処理を行う。そして、画像データ補間部9は、色収差補正を行った画像データ(R,G,B信号)を、色収差補正画像データとしてプロセス部10に出力する。
プロセス部10は、画像データ補間部9により色収差の補正がなされたR,G,B信号(色収差補正画像データ)より輝度信号等を算出する。
<1.2:撮像装置の動作>
以上のように構成された撮像装置100の動作について、以下、説明する。
以上のように構成された撮像装置100の動作について、以下、説明する。
レンズ光学系1により集光された被写体からの光は、撮像部2に入射され、撮像部2によりR,G,Bの信号に変換される。撮像部2から出力されるR,G,Bの信号(画像信号)は、プリプロセス部3でゲイン調整(増幅処理)などの前処理を実行され、画像データ補間部9に出力される。
レンズ光学系1から、レンズ状態を示す例えばズーム位置などのレンズ状態情報が、色収差選択部5に出力される。
光源検出部4は、撮像装置100に入射されている光がどのような光源からの光であるかを検出する。具体的には、回折フィルタおよび受光素子を用いて、撮像装置100に入射されている光のスペクトル分布(光の波長に対する強度分布)データを取得する。なお、ここで、所定の波長間隔(例えば、5[nm]間隔)で光のスペクトル分布データを取得するようにしてよい。
光源検出部4は、時刻検出部41から取得した現在の時刻と、位置検出部42から取得した現在位置を基に、現時点の太陽の位置を特定する。また、光源検出部4は、撮像方向検出部43で撮像装置100がいずれの方向を向いているかを知り、太陽に対してどう向いているかを特定することで、撮像装置100に入射する太陽光のパワーを算出できる。さらに、光源検出部4は、天候検出部44で天候を検出することで、光源としての太陽のパワーについて晴天を100として評価することができる。光源検出部4は、取得した光のスペクトル分布データ、及び現時点の太陽の位置と太陽光パワーを、光源情報として色収差選択部5に出力する。
なお、本実施の形態1では、光源検出部4が、太陽の位置及び太陽光パワーを算出する形態について説明したが、光源検出部4は、時刻検出部41、位置検出部42、撮像方向検出部43、及び天候検出部44からの情報をそのまま色収差選択部5に出力し、色収差選択部5で太陽の位置及び太陽光パワーを算出する形態であっても良い。
色収差選択部5は、レンズ光学系1から出力されるレンズ状態情報および光源検出部4から出力される光源情報を入力とし、レンズ状態情報および光源情報に基づいて、記憶部6から出力されるデータを制御するための制御信号を生成し、その制御信号を記憶部6に出力する。また、色収差選択部5は、記憶部6に記憶されている光源に関するデータ(情報)を読み出すことができる。
色収差選択部5では、記憶部6から光源のスペクトル分布(波長に対する強度分布)データを読み出し、それぞれ、光源検出部4で取得された光のスペクトル分布データと比較する。記憶部6に記憶されている光源のスペクトル分布(波長に対する強度分布)データの内、光源検出部4で取得された光のスペクトル分布データと最も近い(類似している)ものを特定し、それにより光源を特定する。なお、光源のスペクトル分布(波長に対する強度分布)データと、光源検出部4で取得された光のスペクトル分布データとの比較方法としては、ピーク値(極大値)をとる波長の一致・不一致を見る方法、0レベル(あるいは、所定のレベル以下)である波長帯域の一致・不一致を見る方法や、各波長におけるスペクトル値の2乗誤差値を積分して評価値とし、その評価値により判断する方法等を用いることが好ましい。
なお、以下では、光源が「太陽光」である場合の動作について説明する。
色収差選択部5は、光源が「太陽光」であり、かつ、現時点の太陽の位置及び太陽光パワーに基づく、色収差データを出力するように、制御信号を出力する。
記憶部6は、太陽の位置、及び太陽光のパワーによって生じる色収差補正量のデータが蓄積されており、かつ、その補正を実施するにはレンズをどのように設定すればよいかのデータが蓄積されている。色収差選択部5からの制御信号に基づいて、光源が「太陽光」であり、かつ、現時点の太陽の位置と太陽光パワーに対応した色収差データを、記憶部6は色収差補間部7に出力する。
なお、記憶部6において、レンズ光学系1の全てのレンズ状態における色収差によるズレ幅情報(色収差データ)を保持する必要はなく、特定のレンズ状態のズレ幅情報のみを記憶・保持(設定)しておき、記憶・保持(設定)されていないレンズ状態に対する色収差によるズレ幅は、色収差補間部7により、所定のアルゴリズムを用いて補間処理により算出するようにしてもよい。
また、同様に、記憶部6において、全ての画素に対する色収差によるズレ幅情報(色収差データ)を保持する必要はなく、特定位置のズレ幅情報のみを記憶・保持(設定)しておき、記憶・保持(設定)されていない画素に対する色収差によるズレ幅は、色収差補間部7により所定のアルゴリズムを用いて補間処理により算出するようにしてもよい。
色収差補間部7は、同期発生部8から出力される画面位置情報により、現在処理対象としている画素(注目画素)を特定する。そして、色収差補間部7は、記憶部6から出力されるレンズ状態および画素位置に対応した、光源が「太陽光」で、現時点の太陽の位置及び太陽光パワーの色収差データに基づいて、注目画素における色収差により発生する撮像画面上でのズレ幅を求める。
例えば、注目画素の撮像画面上の画素位置をPo(x0,y0)とし、注目画素の色収差により発生する撮像画面上でのズレ幅(以下、これを単に「ズレ幅」ということがある)をd(Po)とし、記憶部6から出力される色収差データが、画素P1(x1,y1)、画素P1でのズレ幅d(P1)、画素P2(x2,y2)、画素P2でのズレ幅d(P2)とし、さらに、注目画素Poが、撮像画面上において、画素P1および画素P2の中心点に存在している場合、注目画素のズレ幅d(Po)を、
d(Po)=(d(P1)+d(P2))/2
により求める(線形補間処理により求める)。なお、ここでは、線形補間処理により補間する場合について説明したが、これに限定されることはなく、色収差補間部7において、他の補間処理(例えば、スプライン補間処理、重付補間処理、非線形補間処理等)による補間処理を行うようにしてもよい。
d(Po)=(d(P1)+d(P2))/2
により求める(線形補間処理により求める)。なお、ここでは、線形補間処理により補間する場合について説明したが、これに限定されることはなく、色収差補間部7において、他の補間処理(例えば、スプライン補間処理、重付補間処理、非線形補間処理等)による補間処理を行うようにしてもよい。
色収差補間部7により、このようにして求められた、光源が「太陽光」で、現時点の太陽の位置及び太陽光パワーの色収差により発生するズレ幅に関する情報(色収差データ)は、色収差補間部7から画像データ補間部9に出力される。
画像データ補間部9では、色収差補間部7より出力された色収差によるズレ幅情報(色収差データ)に基づいて、プリプロセス部3の出力である色収差補正前の画像データ(色収差によりズレた位置の信号)より、ズレ幅分を戻した位置における画像データ(色収差によるズレが無い場合の信号)を補間(補正)することで、色収差を補正した画像データを取得する。具体的に、図6を用いて説明する。
図6は、色収差補正処理を説明するために、撮像画面を模式的に示した図である。
図6において、注目画素Po(x0,y0)とし、注目画素と画面中心との距離をxとし、光源が「蛍光灯」である場合のG信号を基準としたR信号のズレ幅をAberR(x)、B信号のズレ幅をAberB(x)としている。
図6に示すように、光源が「蛍光灯」である場合、画素位置(x0,y0)に本来存在するはずのR信号は、画素位置(x0,y0)から距離AberR(x)だけ離れた画素位置(x2,y2)にずれている。同様に、画素位置(x0,y0)に本来存在するはずのB信号は、画素位置(x0,y0)から距離AberB(x)だけ離れた画素位置(x1,y1)にずれている。
したがって、この場合、注目画素Po(x0,y0)のR信号を画素位置(x2,y2)のR信号に置換し、そして、注目画素Po(x0,y0)のB信号を画素位置(x1,y1)のB信号に置換することで、注目画素位置Po(x0,y0)において、色収差が補正されたR,G,B信号を取得することができる。
このようにして、画像データ補間部9により色収差補正された画像データ(R,G,B信号)は、プロセス部10に出力される。
プロセス部10では、補正後のR,G,B信号(色収差補正後の画像データ)を用いて輝度信号等の映像信号が取得される。
なお、本実施の形態1では、時刻検出部41、位置検出部42、撮像方向検出部43、及び天候検出部44が、存在する形態について説明したが、これらはすべてが揃っている必要はなく、いずれか1つだけでも構わないし、2つ以上の組合せでも構わない。
以上のように、撮像装置100は、時刻を検出する時刻検出部41、位置を検出する位置検出部42、撮像方向を検出する撮像方向検出部43、及び天候を検出する天候検出部44の少なくとも何れかを備え、光源検出部4は、レンズ光学系1により取得した光源情報を、時刻、位置、撮像方向、及び天候の少なくとも1つを基に補正し、補正された光源情報、レンズ状態、画素位置に対応したレンズ固有の色収差によるズレ幅情報(色収差データ)により、各画素におけるズレ幅分、位相をずらした画像データを画像データ補間部9にて算出し、補間された画像データ(色収差補正された画像データ)を用いて輝度信号等の映像信号を得ることができる。これにより、撮像装置100では、光源が太陽光の場合に、撮影場所・撮影時間・撮影時の天気などの影響により光源の特性が変化するのに対して、太陽光の状態に応じた色収差補正を行うことができ、より精度の高い色収差補正を行うことができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
次に、実施の形態2について説明する。
図2に、本実施の形態2に係る撮像装置100Aの概略構成図を示す。
本実施の形態2に係る撮像装置100Aは、実施の形態1に係る撮像装置100において、記憶部6を記憶部6Aに置換し、データ登録部11を追加した構成となっている。これらの点のみが相違し、それ以外は同様である。なお、上記と同様の部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
記憶部6Aは、データ登録部11からデータを登録することができる構成となっている。この点のみが記憶部6とは相違する。それ以外については、記憶部6と同様であるので、説明を省略する。
データ登録部11は、所定の光源についての色収差データを外部から記憶部6Aに登録することができる。光源は、無限に存在するため、全ての光源(から照射される光)の色収差データを記憶部6A(記憶部6)に記憶・保持しておくことは現実的ではない。一方、特定の光源についての色収差データを、記憶部6に記憶・保持しているだけでは十分ではない場合もあり、さらに、新たな光源(照明装置)が開発された場合、撮像装置100では、適切な色収差補正ができない場合が発生しうる。
そこで、データ登録部11から、所定の光源についての色収差データを外部から記憶部6Aに登録させることで、記憶部6Aに記憶・保持されていない光源に対しても適切に色収差補正を行うことができるようになる。
なお、データ登録部11を、例えば、インターネット等の電気通信回線(ネットワーク)に接続できるようにし、撮像装置100Aの製造メーカのホームページにアップロードされた光源別色収差データ(所定の光源についての色収差データ)を、データ登録部11がダウンロードし、記憶部6Aに当該光源別色収差データ(所定の光源についての色収差データ)を追加記憶させるようにしてもよい。なお、追加記憶する光源別色収差データ(所定の光源についての色収差データ)は、記憶部6Aに記憶されているデータと同一形式であることが好ましい。また、追加記憶する光源別色収差データ(所定の光源についての色収差データ)は、レンズ光学系1のズーム値、レンズ光学系1のフォーカス位置をパラメータとする多次元データとすることが好ましい。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
次に、実施の形態3について説明する。
図3に、本実施の形態3に係る撮像装置100Bの概略構成図を示す。
本実施の形態3に係る撮像装置100Bは、上記実施の形態1に係る撮像装置100において、記憶部6を記憶部6Bに置換し、光源データ選択部12を追加した構成となっている。これらの点のみが相違し、それ以外は同様である。なお、上記と同様の部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
記憶部6Bは、光源データ選択部12からの指示により光源別色収差データ(所定の光源についての色収差データ)を選択し、選択された光源についての色収差データを、色収差補間部7に出力する。
光源データ選択部12は、記憶部6Bに記憶・保持されている光源別色収差データ(所定の光源についての色収差データ)をユーザに選択させ、ユーザが選択した光源別色収差データ(所定の光源についての色収差データ)を記憶部6Bに選択させる。
特に、プロのカメラマンが使用する撮像装置においては、光源データ選択部12により、ユーザ(プロのカメラマン)に光源別色収差データ(所定の光源についての色収差データ)を選択させることで、効率良く撮影を行うことができる。
なお、実施の形態2および実施の形態3を組み合わせて実施してもよい。
(他の実施形態)
上記実施形態において、記憶部6において、特定の光源別色収差データが記憶・保持されている場合について説明したが、これに限定されることはなく、もっと多くの光源別色収差データを、記憶部6に記憶させるようにしてもよい。
上記実施形態において、記憶部6において、特定の光源別色収差データが記憶・保持されている場合について説明したが、これに限定されることはなく、もっと多くの光源別色収差データを、記憶部6に記憶させるようにしてもよい。
上記実施形態で説明した撮像装置において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。なお、上記実施形態に係る撮像装置をハードウェアにより実現する場合、各処理を行うためのタイミング調整を行う必要があるのは言うまでもない。上記実施形態においては、説明便宜のため、実際のハードウェア設計で生じる各種信号のタイミング調整の詳細については省略している。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
本発明に係る撮像装置は、光源を考慮した色収差補正処理を行うことで、適切な色収差補正を実現することができるので、映像機器関連産業分野において、有用であり、当該分野において実施することができる。
1 レンズ光学系
2 撮像部
3 プリプロセス部
4 光源検出部
5 色収差選択部
6、6A、6B 記憶部
7 色収差補間部
8 同期発生部
9 画像データ補間部
10 プロセス部
11 データ登録部
12 光源データ選択部
41 時刻検出部
42 位置検出部
43 撮像方向検出部
44 天候検出部
100、100A、100B 撮像装置
2 撮像部
3 プリプロセス部
4 光源検出部
5 色収差選択部
6、6A、6B 記憶部
7 色収差補間部
8 同期発生部
9 画像データ補間部
10 プロセス部
11 データ登録部
12 光源データ選択部
41 時刻検出部
42 位置検出部
43 撮像方向検出部
44 天候検出部
100、100A、100B 撮像装置
Claims (4)
- 被写体からの光を集光するレンズ光学系と、
前記レンズ光学系からの光を画像信号に変換する撮像部と、
時刻、位置、撮像方向、及び天候の少なくとも1つを検出し、光源補正情報として出力する検出部と、
前記レンズ光学系により取得した光源情報を、前記光源補正情報を基に補正する光源検出部と、
光源の種類を特定させるための光源データと、光源の種類ごとに、前記レンズ光学系のレンズ状態、および前記画像信号により形成される撮像画像の画面位置に対応した色収差データと、を保持する記憶部と、
前記光源検出部による前記光源情報と、前記記憶部に記憶されている前記光源データとを比較することで、光源を特定し、特定した光源についての前記色収差データを前記記憶部から出力させるように制御する色収差選択部と、
前記記憶部から出力される前記色収差データに基づいて、前記撮像部により取得された前記画像信号により形成される前記撮像画像の色収差を補正する画像データ補間部と、
を備える撮像装置。 - 前記記憶部に、所定の種類の光源についてのレンズ状態、光源情報、光源補正情報、及び撮像画像の画面位置に対応した色収差データを登録するデータ登録部をさらに備える、
請求項1に記載の撮像装置。 - ユーザからの光源選択指示情報を入力する光源データ選択部をさらに備え、
前記記憶部は、前記光源選択指示情報に対応する所定の光源についての前記色収差データを出力し、
前記画像データ補間部は、前記光源選択指示情報に対応する所定の光源についての前記色収差データに基づいて、前記撮像画像の色収差を補正する、
請求項1又は2に記載の撮像装置。 - 時刻、位置、撮像方向、及び天候の少なくとも1つを入力するデータ入力部をさらに備え、
前記光源検出部は、前記データ入力部からの入力データを基に、前記レンズ光学系により取得した光源情報を補正する
請求項1から3の何れかに記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009199704A JP2011055068A (ja) | 2009-08-31 | 2009-08-31 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2009
- 2009-08-31 JP JP2009199704A patent/JP2011055068A/ja active Pending
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