JP5959976B2 - 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置および撮像装置 - Google Patents

画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置および撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5959976B2
JP5959976B2 JP2012167763A JP2012167763A JP5959976B2 JP 5959976 B2 JP5959976 B2 JP 5959976B2 JP 2012167763 A JP2012167763 A JP 2012167763A JP 2012167763 A JP2012167763 A JP 2012167763A JP 5959976 B2 JP5959976 B2 JP 5959976B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
imaging
image
optical system
shift
image restoration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012167763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014027570A (ja
JP2014027570A5 (ja
Inventor
友彦 石橋
友彦 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2012167763A priority Critical patent/JP5959976B2/ja
Priority to US13/949,418 priority patent/US20140028839A1/en
Publication of JP2014027570A publication Critical patent/JP2014027570A/ja
Publication of JP2014027570A5 publication Critical patent/JP2014027570A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5959976B2 publication Critical patent/JP5959976B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/80Camera processing pipelines; Components thereof
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N17/00Diagnosis, testing or measuring for television systems or their details
    • H04N17/002Diagnosis, testing or measuring for television systems or their details for television cameras
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • G06T5/80Geometric correction
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/80Camera processing pipelines; Components thereof
    • H04N23/81Camera processing pipelines; Components thereof for suppressing or minimising disturbance in the image signal generation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/61Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise the noise originating only from the lens unit, e.g. flare, shading, vignetting or "cos4"
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/61Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise the noise originating only from the lens unit, e.g. flare, shading, vignetting or "cos4"
    • H04N25/611Correction of chromatic aberration

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は、撮像により生成された画像の劣化を補正するための画像処理技術に関し、特にティルト撮像やシフト撮像により生じた画像の劣化を補正する画像処理技術に関する。
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置を用いた撮像において、ティルト機構やシフト機構を有する撮影光学系を用いてティルト/シフト撮像(いわゆるアオリ撮像)を行う場合がある。ティルト/シフト撮像では、ピントが合う被写体面をコントロールしたり、パースペクティブによって生じる歪みを補正したりすることができる。
ティルト撮像は、撮影光学系を撮像面に対して傾けて(ティルトして)行う撮像であり、被写界深度を深くしなくても奥行きのある被写体面の全体にピントを合わせることや、ピントの合う範囲を狭めることができる。また、シフト撮像は、撮影光学系を撮像面に対して平行に移動(シフト)させて行う撮像であり、撮像面と被写体面とが平行でない状態で発生するパースペクティブによる歪みを補正することができる。
また、上記のようなデジタル撮像装置にて生成された画像に対しては、様々なデジタル画像処理を施すことが可能である。例えば、撮影光学系が有する収差により劣化した画像に対して画像回復処理、倍率色収差補正処理およびディストーション補正処理を施して、収差の影響を低減した高画質の画像を得ることができる。
ただし、ティルト機構やシフト機構を有する撮影光学系では、一般的な光軸回りで回転対称な光学系とは異なり、必ずしも撮像面の中心(画面中心)回りで回転対称な結像性能が得られるわけではない。すなわち、撮像面の中心から像高方向において非回転対称な偏心収差が発生し、ティルトやシフトをしていない基準状態に比べて、結像性能が劣化する。
このため、ティルト/シフト撮像により得られた画像に対して画像処理を行う場合には、ティルト/シフト撮像の状態に応じて画像処理の条件や方法を変える必要がある。
特許文献1,2には、ティルト/シフト撮像により得られた画像に対する画像処理方法が開示されている。特許文献1には、画像に写り込んだ異物の影を画像処理により補正する場合に、撮影光学系のティルトやシフトによって異物の影の写り込み位置が変化することで、適切でない異物補正画像処理が行われるのを防止する方法が開示されている。また、特許文献2には、ティルト/シフト撮像により得られた画像における非回転対称なシェーディングを補正する方法が開示されている。さらに、特許文献3では、撮像装置の振れに起因して生ずる像振れを補正するために防振レンズを光軸に直交する方向に変位させた際に生じる偏心収差を、画像回復フィルタを用いた画像回復処理により補正する方法が開示されている。
特開2008−42348号公報 特開2003−244526号公報 特開2010−258570号公報
しかしながら、特許文献1,2にて開示された方法によれば、異物の影の写り込みやシェーディングを補正することは可能であるが、ティルト/シフト撮像時に特有な偏心収差による画像劣化の補正については何ら対策が講じられていない。
また、特許文献3にて開示された方法によれば、防振レンズの変位により発生した偏心収差を補正することは可能であるが、シャインプルーフの法則に従って像高によって被写体距離が変化するようなティルト撮像により生じた偏心収差までは補正することができない。しかも、ティルト機構やシフト機構を有する撮影光学系は最大ティルト量や最大シフト量を考慮して設計像高を大きくし、撮像時には設計像高のうち特定の部分のみを使用する。特許文献3にて開示された方法では、撮像に使用する像高の判別や偏心収差量の特定についてまで考慮されていないため、ティルト/シフト撮像時の偏心収差を良好に補正することはできない。
本発明は、ティルト/シフト撮像による画像の劣化を良好に補正できるようにした画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置および撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての画像処理方法は、撮像光学系の光軸を撮像面に直交させたまま該撮像面の中心軸に対して平行にシフトさせたシフト撮像によって生成された入力画像を準備するステップと、該シフト撮像における撮像光学系のシフト方向及びシフト量を示すシフト情報を取得するステップと、撮像光学系の光学伝達関数に基づいて生成される画像回復フィルタを用いて、入力画像に対し、該入力画像おける撮像光学系の収差による劣化を補正するための画像回復処理を行う処理ステップとを有し、画像回復フィルタは撮像光学系の光軸を中心とする回転対称性を有し、画像回復処理は、回転対称性の中心をシフト情報に応じて入力画像の中心に対してシフトさせた画像回復フィルタを用いて行われることを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての画像処理装置は、撮像光学系の光軸を撮像面に直交させたまま該撮像面の中心軸に対して平行にシフトさせたシフト撮像によって生成された入力画像を取得する画像取得部と、該シフト撮像における撮像光学系のシフト方向及びシフト量を示すシフト情報を取得するシフト情報取得部と、撮像光学系の光学伝達関数に基づいて生成される画像回復フィルタを用いて、入力画像に対し、該入力画像おける撮像光学系の収差による劣化を補正するための画像回復処理を行う処理部とを有し、画像回復フィルタは撮像光学系の光軸を中心とする回転対称性を有し、画像回復処理は、回転対称性の中心をシフト情報に応じて入力画像の中心に対してシフトさせた画像回復フィルタを用いて行われることを特徴とする。
なお、上記画像処理方法をコンピュータに実行させる画像処理プログラムおよび上記画像処理装置を備えた撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、ティルト/シフト撮像による画像の劣化を良好に補正して、高画質の画像を得ることができる。
本発明の実施例におけるティルト撮像およびシャインプルーフの法則を説明する図。 実施例におけるシフト撮像を説明する図。 実施例の画像処理方法にて用いられる画像回復フィルタを説明する図。 上記画像回復フィルタの断面図。 実施例の画像処理方法による点像の補正を示す図。 実施例の画像処理方法における振幅と位相の補正を説明する図。 本発明の実施例1である画像処理方法の流れを示すフローチャート。 実施例1にて行われる画像回復処理に関する光学伝達関数を説明する図。 本発明の実施例2である画像処理装置を含む画像処理システムの構成を示す図。 本発明の実施例3である撮像装置の構成を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、シャインプルーフの法則に従うティルト撮像を示している。ティルト撮像では、撮影光学系を撮像面に対して傾ける(ティルトさせる)。つまり、撮影光学系の主平面LPPが撮像面IPに対して傾いて配置される。このとき、撮影光学系のピントが合う被写体面OPと、撮影光学系の主平面LPPと、撮像面IPとは、同一直線P上で交わる。このティルト撮像では、ピントが合う被写体面OPが撮像面IPに対して傾くため、撮影光学系のFナンバーによらずピントが合う範囲をコントロールすることができる。例えば、Fナンバーを絞って被写界深度を深くすることなく奥行きのある被写体面OP全体にピントを合わせることができる。また、逆にピントの合う範囲を極端に狭めて、ジオラマ風の撮像表現等も可能となる。
図2には、シフト撮像を示している。シフト撮像では、撮影光学系を撮像面に対して平行に、言い換えれば、光軸LAに対して直交する方向に移動(シフト)させる。つまり、撮像面IPの中心軸IA(すなわち撮像面IPの中心を通り、該撮像面IPに直交する直線)と撮影光学系の光軸LAとをずらしている。このシフト撮像では、被写体面OPと撮像面IPとを平行にしつつこれらの角度関係を調整することで、パースペクティブによる歪みをコントロールすることができる。例えば高層建築物を撮影する場合に歪みにより上側が窄まった壁面を垂直に延びるように補正することが可能である。また、逆に壁面の傾きをより強調することもできる。
これらのティルト撮像やシフト撮像は、撮影光学系にティルト機構およびシフト機構を設けることで可能となる。なお、ティルト撮像およびシフト撮像を、以下の説明ではまとめてティルト/シフト撮像ともいう。「/」は「または」の意味である。また、撮影光学系は、ティルトやシフトの方向を可変にするレボルビング機構を有していてもよい。
ティルト撮像では、被写体面OPと撮影光学系の主平面LPPと撮像面IPとが互いに平行でないため、偏心収差が発生する。また、シフト撮像でも、撮影光学系の光軸LAと撮像面IPの中心軸IAとが一致していないために、偏心収差が発生する。偏心収差とは、偏心コマ、偏心歪曲、偏心により生じる色ずれ等を意味する。このようなティルト/シフト撮像における偏心収差は、撮像面の中心回りで非回転対称な収差として発生する。
ここで、撮影光学系の収差に起因した画像の劣化を補正する画像処理として、撮影光学系の光学伝達関数(OTF)の情報を用いた画像回復処理が知られている。一方、幾何的な歪みである倍率色収差やディストーション(歪曲)を補正する画像処理として、幾何変換処理が知られている。
以下、後述する具体的な実施例で用いる用語の定義と画像回復処理について説明する。
「入力画像」
入力画像は、撮像装置において撮影光学系により形成された被写体像を光電変換した撮像素子からの出力を用いて生成されたデジタル画像である。このデジタル画像は、レンズや光学フィルタ等の光学素子により構成された撮影光学系の収差の情報を含む光学伝達関数(OTF)に応じて劣化した画像である。撮像素子は、CMOSやCCD等の光電変換素子により構成される。撮影光学系は、曲率を有するミラー(反射面)を含んでもよい。また、撮影光学系は、撮像装置に対して着脱(交換)が可能であってもよい。撮像装置において、撮像素子および該撮像素子の出力を用いてデジタル画像(入力画像)を生成する信号処理回路により撮像部が構成される。
入力画像の劣化は、撮影光学系の球面収差、コマ収差、像面湾曲、非点収差等を原因としたぼけ成分である。このようなぼけ成分(劣化成分)は、無収差で回折の影響もない場合に被写体の一点から出た光束が撮像面上で再度一点に集まるべきものが、ある広がりをもって像を結ぶことで発生する。ここにいうぼけ成分は、光学的には、点像分布関数(Point Spread Function:PSF)により表され、ピントのずれによるぼけとは異なる。
また、カラー画像での色にじみも、撮影光学系の軸上色収差、色の球面収差、色のコマ収差が原因であるものに関しては、光の波長ごとの劣化度合いが異なると言うことができる。さらに、横方向の色ずれも、撮影光学系の倍率色収差が原因であるものに関しては、光の波長ごとの撮像倍率の相違による位置ずれ又は位相ずれと言うことができる。
倍率色収差は、光の波長ごとの結像倍率の相違によって結像位置がずれ、これを撮像装置の分光特性に応じて、例えばRGBの色成分として取得することで発生する。したがって、RGB間で結像位置がずれることはもとより、各色成分内にも波長ごとの結像位置のずれ、すなわち位相ずれによる像の広がりが発生する。このため、正確には倍率色収差は単なる平行シフトの色ずれではないが、本実施例では、特に説明が無い限り、色ずれを倍率色収差と同意義として記載する。ディストーションは画像の鮮鋭度は劣化させないが、画像の歪みの原因となるため、広義では画像の劣化を引き起こす。
入力画像の色成分は、例えばRGB色成分の情報を有している。色成分の扱いとしては、これ以外にもLCHで表現される明度、色相および彩度や、YCbCrで表現される輝度および色差信号等、一般に用いられている色空間を選択して用いることができる。その他の色空間としては、例えば、XYZ,Lab,Yuv,JChを用いることが可能であり、さらに色温度を用いることも可能である。
入力画像や回復画像(出力画像)には、入力画像を生成した際の撮像装置における撮影光学系の焦点距離、絞り値、撮影距離等の撮影条件に関する情報(以下、撮影条件情報という)を付帯することができる。また、入力画像を補正するための補正情報として、後述するティルト/シフト撮像の状態を示す情報やその他の情報も付帯することができる。撮像装置から、これとは別に設けられた画像処理装置に入力画像を出力し、該画像処理装置にて画像回復処理を行う場合には、入力画像に撮影条件情報や補正情報を付帯することが好ましい。撮影条件情報や補正情報は、入力画像に付帯する以外に、撮像装置から画像処理装置に直接または間接的に通信により受け渡すこともできる。
「画像回復処理」
撮像装置による撮像によって生成された入力画像(劣化画像)をg(x,y)とし、元の劣化していない画像をf(x,y)とし、光学伝達関数(OTF)のフーリエペアである点像分布関数(PSF)をh(x,y)とする場合、以下の式が成り立つ。*はコンボリューション(畳み込み積分または積和)を示し、(x,y)は入力画像上の座標(位置)を示す。
g(x,y)=h(x,y)*f(x,y)
この式をフーリエ変換して周波数面での表示形式に変換すると、以下の式のように周波数ごとの積の形式になる。Hは点像分布関数(PSF)hをフーリエ変換したものであり、光学伝達関数(OTF)に相当する。G,Fはそれぞれ、g,fをフーリエ変換したものである。(u,v)は2次元周波数面での座標、すなわち周波数を示す。
G(u,v)=H(u,v)・F(u,v)
撮像により生成された劣化画像から元の画像を得るためには、以下のように、上記式の両辺をHで除算すればよい。
G(u,v)/H(u,v)=F(u,v)
F(u,v)、すなわちG(u,v)/H(u,v)を逆フーリエ変換して実面に戻すことで、元の画像f(x,y)である回復画像が得られる。
ここで、H−1を逆フーリエ変換したものをRとすると、以下の式のように実面での画像に対するコンボリューション処理を行うことで、同様に元の画像f(x,y)である回復画像を得ることができる。
g(x,y)*R(x,y)=f(x,y)
このR(x,y)が画像回復フィルタである。入力画像が2次元であるとき、一般に画像回復フィルタも該2次元画像の各画素に対応したタップ(セル)を有する2次元フィルタとなる。また、一般に画像回復フィルタのタップ数(セル数)が多いほど画像回復精度が向上するため、出力画像としての要求画質、画像処理装置としての画像処理能力、撮影光学系の収差の特性等に応じて実現可能なタップ数を設定する。
画像回復フィルタは、少なくとも収差の特性を反映している必要があるため、従来の水平垂直各3タップ程度のエッジ強調フィルタ(ハイパスフィルタ)等とは全く異なる。また、画像回復フィルタは、撮影光学系の収差の情報を含む光学伝達関数(OTF)に基づいて生成されるため、劣化画像(入力画像)における振幅成分と位相成分の劣化をともに高精度に補正することができる。
また、実際の入力画像にはノイズ成分が含まれる。このため、上記のように光学伝達関数(OTF)の完全な逆数をとって作成した画像回復フィルタを用いると、劣化画像が回復されるだけでなくノイズ成分が大幅に増幅されてしまう。これは、入力画像の振幅成分にノイズの振幅が付加されている状態に対して撮影光学系のMTF(振幅成分)を全周波数にわたって1に戻すようにMTFを持ち上げるためである。撮影光学系による振幅劣化であるMTFは1に戻るが、同時にノイズ成分のパワースペクトルも持ち上がってしまい、結果的にMTFを持ち上げる度合い、すなわち回復ゲインに応じてノイズが増幅されてしまう。
したがって、ノイズがある場合には鑑賞用画像としては良好な画像は得られない。これを式で示すと以下のように表せる。Nはノイズ成分を表している。
G(u,v)=H(u,v)・F(u,v)+N(u,v)
G(u,v)/H(u,v)=F(u,v)+N(u,v)/H(u,v)
この点については、例えば、式(1)に示すウィナーフィルタのように画像信号とノイズ信号の強度比(SNR)に応じて回復度合いを制御する方法が知られている。
M(u,v)はウィナーフィルタの周波数特性を示し、|H(u,v)|は光学伝達関数(OTF)の絶対値(MTF)を示す。この方法は、周波数ごとに、MTFが小さいほど回復ゲインを抑制し、MTFが大きいほど回復ゲインを強くするものである。一般に、撮影光学系のMTFは、低周波数側が高く、高周波数側が低くなるため、実質的に画像信号の高周波数側の回復ゲインを抑制する方法となる。
画像回復フィルタを図3および図4を用いて説明する。画像回復フィルタは、撮影光学系の収差特性や要求される画像回復精度に応じてタップ数が決められる。
図3では、例として、11×11タップの2次元画像回復フィルタを示している。図3では、各タップ内の値(係数値)を省略しているが、この画像回復フィルタの1つの断面を図4に示す。図4に示す画像回復フィルタの各タップ内の値は、上述した撮影光学系の様々な収差の情報に基づいて設定される。この画像回復フィルタのタップ値の分布が、収差によって空間的に広がった信号値(PSF)を、理想的には元の1点に戻す役割を果たす。
画像回復処理では、画像回復フィルタの各タップの値が、入力画像における各タップに対応する各画素に対してコンボリューション(畳み込み積分や積和ともいう)される。コンボリューションの処理では、ある画素の信号値を改善するために、その画素を画像回復フィルタの中心と一致させる。そして、入力画像と画像回復フィルタの対応画素ごとに入力画像の信号値と画像回復フィルタのタップの値(係数値)との積をとり、その総和を中心画素の信号値として置き換える。
画像回復処理の実空間と周波数空間での特性を図5および図6を用いて説明する。図5の(a)は画像回復前のPSFを示し、(b)は画像回復後のPSFを示している。また、図6の(M)の(a)は画像回復前のMTFを示し、(M)の(b)は画像回復後のMTFを示している。さらに、図6の(P)の(a)は画像回復前のPTFを示し、(P)の(b)は画像回復後のPTFを示している。画像回復前のPSFは非対称な広がりを持っており、この非対称性によりPTFは周波数に対して非直線的な値を持つ。画像回復処理は、MTFを増幅し、PTFを零に補正するため、画像回復後のPSFは対称で、かつ鮮鋭になる。
画像回復フィルタは、撮影光学系の光学伝達関数(OTF)の逆関数に基づいて設計した関数を逆フーリエ変換して作成することができる。例えば、ウィナーフィルタを用いる場合、式(1)を逆フーリエ変換することで、実際に入力画像に畳み込む実空間の画像回復フィルタを作成することができる。
また、光学伝達関数(OTF)は、同じ撮影条件であっても撮影光学系の像高(画像上での位置)に応じて変化するので、画像回復フィルタは像高に応じて変更して使用される。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
図7には、本発明の実施例1である画像処理方法の手順を示している。本実施例では、ティルト/シフト撮像での撮影光学系の収差による画像の劣化を補正するための画像処理として、画像回復処理を行う場合について説明する。本実施例での画像処理方法は、画像処理装置としてのCPU等により構成されるコンピュータが、コンピュータプログラムとしての画像処理プログラムに従って実行する。このことは、後述する他の実施例でも同じである。また本実施例では、ティルト/シフト撮像が可能な撮像装置とは別の画像処理装置が画像処理を行う場合について説明するが、画像処理装置が撮像装置に内蔵されている場合には、撮像装置を撮像部と、画像処理装置を画像処理部とそれぞれ読み替えればよい。
まず、ステップS11では、画像処理装置は、撮像装置がティルト/シフト撮像によって生成した撮影画像を入力画像として取得(準備)する。撮像装置からの撮影画像の取得は、該撮像装置と画像処理装置とを有線または無線による通信を介して行ってもよいし、半導体メモリや光ディスク等の記憶媒体を介して行ってもよい。
次に、ステップS12では、画像処理装置は、撮像装置が撮像によって撮影画像を生成した際の撮影条件情報を取得する。撮影条件は、前述したように、撮影光学系の焦点距離、絞り値および撮影距離のほか、撮像装置の識別情報(カメラID)等を含む。また、撮影光学系の交換が可能な撮像装置においては、撮影条件に、該撮影光学系(交換レンズ)の識別情報(レンズID)を含めてもよい。撮影条件情報は、前述したように撮影画像に付帯された情報として取得してもよいし、有線または無線による通信や記憶媒体を介して取得してもよい。
次に、ステップS13では、画像処理装置は、撮像装置がティルト/シフト撮像によって撮影画像を生成した際の該ティルト/シフト撮像の状態を示す情報(つまりは撮影光学系のティルトまたはシフトの状態を示す情報)を取得する。このティルト/シフト撮像の状態を示す情報の取得に際しては、画像処理装置は、まず撮像装置がティルト/シフト撮像を行ったか否か、すなわち撮影光学系が撮像面に対してティルトまたはシフトしていたか否かを判別する。ティルト/シフト撮像と判別した場合には、ティルト/シフト撮像の状態である撮像光学系の撮像面に対するティルト方向およびティルト角(それぞれ図1に矢印とθで示す)、またはシフト方向およびシフト量(それぞれ図2に矢印とshで示す)の情報を取得する。以下、ティルト/シフト撮像の状態を示す情報を、ティルト/シフト情報という。
次に、ステップS14では、画像処理装置は、画像回復処理に使用する画像回復フィルタを取得する。具体的には、予めティルト/シフト撮像の状態や撮影条件ごとにメモリに記憶させた複数の画像回復フィルタの中から、ステップS13にて取得したティルト/シフト情報およびステップS12で取得した撮影条件情報に対応するフィルタを選択する。また、画像回復フィルタを演算するための演算式を用いて、ティルト/シフト情報や撮像条件情報に対応する画像回復フィルタを作成してもよい。例えば、ティルト/シフト情報や撮像条件に対応する撮影光学系の光学伝達関数(OTF)に基づいて周波数空間での回復フィルタ特性を作成し、これに対して逆フーリエ変換を行うことで実空間のフィルタに変換するような演算式を用いる。
ここで、ティルト/シフト撮像における撮影光学系の光学伝達関数について説明する。図8(a)にはティルト/シフト撮像ではない通常撮像を行うときの撮影光学系を示している。通常撮像では、撮影光学系の光軸OAと撮像面IPの中心(画面中心)とが一致しており、撮像面IPの中心から像高方向において光学伝達関数は回転対称となる。つまり、撮像面IPにおける光学伝達関数の等高線が、図8(b)に示すように、撮像面IPの中心回りで回転対称となる。
一方、ティルト撮像を行うときの撮影光学系は、図1に示したシャインプルーフの法則に従ってピントが合う被写体面OPは光軸LAに直交しない。このとき、撮影光学系のティルトによって偏心収差が発生し、また撮像面IPのプラス側像高とマイナス側像高において物体距離が異なるため、光学伝達関数は撮像面の中心回りで非回転対称となる。つまり、撮像面IPにおける光学伝達関数の等高線が、図8(c)に示すように、撮像面IPの中心回りで非回転対称となる。したがって、ティルト撮像を行った場合は、撮影画像の中心回りにて像高ごとの被写体距離の相違による非回転対称性を有する光学伝達関数に基づいた画像回復処理を行えるような画像回復フィルタを作成する必要がある。
このようなティルト撮像において撮像面における像高ごとの光学伝達関数を取得するためには、撮影光学系のティルト方向を取得(検出)する必要がある。なお、光学伝達関数はティルト方向においては非線対称であるが、ティルト方向に直交する方向については撮影光学系の対称性が保たれるために光学伝達関数も線対称となる。したがって、光学伝達関数を取得する際にティルト方向に直交する方向での線対称性を用いて補間処理をすることにより、データ数を削減することが可能となる。
さらに、被写体面OPの傾きは被写体距離(被写体から撮像面までの距離)と撮影光学系のティルト方向およびティルト角により変化する。このため、ティルト撮像において像高ごとの光学伝達関数を取得するためには、ティルト方向に加えてティルト角も取得(検出)する必要がある。このとき、ティルト方向およびティルト角と被写体距離とに応じた被写体面の傾きデータテーブルを保持しておいてもよい。これによれば、任意のティルト撮像の状態における各像高の被写体距離を取得することが可能となる。
また、シフト撮像を行うときの撮影光学系は、図2に示すように、撮像面IPの中心軸IAに対して撮影光学系の光軸LAがずれているため、光学伝達関数も撮像面IPの中心に対してシフトする。つまり、撮像面IPにおける光学伝達関数の等高線の中心が、図8(d)に示すように、撮像面IPの中心からずれる。このため、シフト撮像を行った場合は、撮影画像の中心に対してシフト方向にオフセットした(言い換えれば、撮影画像の中心回りにて非回転対称性を有する)光学伝達関数に基づく画像回復処理を行う必要がある。そして、このための適切な画像回復フィルタを選択するためには、撮影光学系のシフト方向とシフト量を取得(検出)する必要がある。
なお、ティルト撮像において、ティルトの中心が撮影光学系の像側主平面上にない場合には、ティルトとシフトが同時に発生する。この場合には、ティルト撮像およびシフト撮像における光学伝達関数の取得方法を併用することで、適切な画像回復フィルタを選択または作成することが可能となる。
このように、画像回復フィルタは、ティルト/シフト撮像におけるティルト/シフト情報に応じた撮影光学系の収差の情報(光学伝達関数)を用いて取得される。
画像回復フィルタを取得した画像処理装置は、ステップS15にて、撮影画像に画像回復フィルタをコンボリューションすることで画像回復処理を行い、回復画像を生成する。ステップS14,S15が処理ステップに相当する。
そして、ステップS16にて、画像処理装置は、生成した回復画像を出力する。すなわち、記録媒体に記録したりモニタに表示したりする。
本実施例では、画像の劣化を補正するための画像処理として画像回復処理を行う場合について説明したが、画像回復処理に代えて又はこれと共に、倍率色収差の補正処理やディストーションの補正処理を行ってもよい。もちろん、これらの補正処理も、ティルト/シフト撮像の状態に対応するように適切に行う。
図9には、本発明の実施例2である画像処理装置を含む画像処理システムを示している。画像処理システムは、画像処理情報算出装置100と、カメラ(撮像装置)110と、画像処理装置120とにより構成される。
画像処理情報算出装置100は、画像処理情報としての光学伝達関数(OTF)、倍率色収差補正量およびディストーション補正量を算出する。このとき、画像処理情報算出装置100は、様々な種類の撮影光学系と様々な種類のカメラが有する撮像素子との組み合わせについて、画像処理情報を算出して画像処理装置120に出力する。
カメラ110は、撮像素子111と撮影レンズ(撮影光学系)112とを有する。カメラ110は、撮影レンズ112を通した撮像により生成した撮影画像を出力する。また、カメラ110は、撮影画像に、撮影レンズ112のレンズIDと撮影条件情報(絞り、焦点距離、撮影距離、ティルト/シフト情報、撮像素子111が表現可能な空間周波数であるナイキスト周波数)を付加して出力する。
画像処理装置120は、画像処理情報算出装置100およびカメラ110から出力された情報を保持し、該情報を用いて撮影レンズ112により劣化を受けた撮影画像を補正する画像回復処理、倍率色収差補正処理およびディストーション補正処理を行う。
画像処理装置120は、画像処理情報保持部121、画像処理情報選択部122およびフィルタ処理部123を有する。画像処理情報保持部121は、画像処理情報算出装置100によって算出された様々な撮影光学系と撮像素子との組み合わせのそれぞれについて、画像処理情報、レンズID、撮影条件情報、ティルト/シフト情報、撮像素子のナイキスト周波数を保持(記録)する。画像処理情報保持部121は、ティルト/シフト情報取得部に相当する。
画像処理情報選択部122は、カメラ110から撮像素子111のナイキスト周波数の情報を取得し、さらに撮像に用いられた撮影レンズ112のレンズIDと撮影条件情報を取得する。画像処理情報選択部122は、画像処理情報保持部121内に保存されている画像処理情報のうち、撮影レンズ112のレンズID、撮影条件情報および撮像素子のナイキスト周波数に応じた画像処理情報をサーチする。画像処理情報選択部122は、カメラ110における撮像素子のナイキスト周波数までの空間周波数領域において、サーチした情報を用いてフィルタ処理部123で用いる画像処理情報を選択する。以下、画像処理情報選択部122で選択した画像処理情報を、選択画像処理情報と称する。
フィルタ処理部123は、カメラ110から撮影画像を取得する。また、フィルタ処理部123は、選択画像処理情報を用いて、撮影画像の劣化を補正するための画像回復フィルタおよび幾何変換フィルタのうち少なくとも一方を作成する。そして、画像回復フィルタを用いた画像回復処理および幾何変換フィルタを用いた倍率色収差補正処理やディストーション補正処理のうち少なくとも1つを行って、撮影画像の劣化を補正する。フィルタ処理部123は、画像取得部および処理部に相当する。
ここで、画像処理情報算出装置100で予め算出した画像処理情報を画像処理情報保持部121に保持しておけば、画像処理情報算出装置100をユーザに提供する必要はない。また、ユーザはネットワークや記録媒体を通じて、画像処理に必要な情報をダウンロードして用いることもできる。
次に、画像処理情報算出装置100での画像処理情報の算出方法について説明する。画像処理情報算出装置100が算出する光学伝達関数(OTF)、倍率色収差補正量およびディストーション補正量は、撮影光学系のティルト/シフト情報に応じた収差の情報を用いて算出される。
例えば、ティルト撮像が行われる(撮影光学系がティルト機構を有する)場合には、エンコーダ等の角度検出器によってティルト角を検出して上記算出に反映させればよい。このとき、ティルト角は撮像面に対する撮影光学系の相対的な角度として検出すればよい。また、シフト撮像が行われる(撮影光学系がシフト機構を有する)場合には、スケールと、該スケールとの相対移動量に応じた信号を出力するフォトセンサ等とにより構成される移動量検出器によってシフト量を検出すればよい。このとき、シフト量は撮像面に対する撮影光学系の相対的な平行移動量として検出すればよい。さらに、ティルトやシフトの方向を検出することにより、撮影画像に対して画像処理を行う向きを決定することが可能となる。
ティルト撮像時には、図1に示すシャインプルーフの法則に従って被写体面OPと撮像面IPとが平行でなくなるため、撮像面IPの像高ごとに被写体距離が異なる。このとき、撮影光学系のティルト角と被写体距離とから被写体面OPの傾きを予め算出しておき、各像高における被写体距離データを画像処理情報の一部として保有しておくとよい。これによれば、ティルト撮像において適切な画像処理情報を算出することが可能となり、この結果、画像処理が撮像面の中心に対して非回転対称性を有して行われる。
また、シフト撮影時には、図2に示すように撮像面IPの中心軸IAと撮影光学系の光軸LAとが一致しておらず、撮影光学系の収差により発生する画像の劣化も撮影光学系のシフト量に応じてオフセットする。このとき、画像処理情報も撮影光学系のシフト量に応じて撮像面の中心に対してシフト方向にオフセットすることで、適切な画像処理情報を算出することが可能となり、この結果、画像処理が撮像面の中心に対してオフセットして行われる。
ティルト/シフト撮像においては、光学伝達関数は撮像面の中心に対して非回転対称となることは先に説明したが、この場合に光学伝達関数に基づいて生成した画像回復フィルタも非回転対称性を有する。したがって、画像回復処理は、非回転対称性を有する光学伝達関数に基づいて行われると言える。なお、画像回復処理は、RGB等の色成分ごとに異なる画像回復フィルタを用いて行ってもよい。
また、倍率色収差やディストーションについても、ティルト/シフト撮像により撮像面の中心回りでの非回転対称成分(オフセット成分を含む)が発生するので、該非回転対称成分に基づいて結像位置のずれ量を算出した上で補正量を決定する必要がある。倍率色収差補正量の算出に際しては、RGB等の色成分ごとに補正量を決定すればよい。また、ディストーション補正量の算出に際しては、像高ごとに補正量を決定すればよい。
図10には、本発明の実施例3である撮像装置の構成を示している。この撮像装置には、画像処理装置としての画像処理部204が備えられて(内蔵されて)いる。
不図示の被写体からの光は、絞り201aやレンズ(ズームレンズ、フォーカスレンズ)201bを含む撮影光学系201によって、撮像素子202の撮像面上に結像する。この撮影光学系201は、図示はしないが、ティルト機構およびシフト機構のうち少なくとも一方を有する。
撮像素子202は、被写体像を光電変換する。A/Dコンバータ203は、撮像素子202から出力されたアナログ撮像信号をデジタル撮像信号に変換する。デジタル撮像信号は、画像処理部204に入力される。
画像処理部204は、デジタル撮像信号に対して所定の信号処理を行って撮影画像を生成する。さらに、画像処理部204は、撮影画像(入力画像)に対して画像回復処理を行う。具体的には、画像処理部204は、状態検知部207から撮像条件情報やティルト/シフト情報を得る。ティルト/シフト情報は、実施例2でも説明したように角度検出器や移動量検出器を用いて取得してもよいし、ユーザが撮像装置の入力操作部を兼ねる背面モニタを通じて入力してもよい。撮像素子202、A/Dコンバータ203および画像処理部204によって、撮影画像を生成する撮像部が構成される。また、画像処理部204は、画像取得部、ティルト/シフト情報および処理部に相当する。
状態検知部207は、撮像条件情報をシステムコントローラ210から得てもよい。また、撮影光学系に関する撮像条件情報については、絞り201aの動作やレンズ201bの移動を制御する撮影光学系制御部206から得てもよい。そして、画像処理部204は、図7に示したフローチャートにより説明した処理を実行する。光学伝達関数(OTF)等のデータは、予め記憶部208に保持されている。
画像処理部204は、画像回復処理により生成した出力画像である回復画像を半導体メモリや光ディスク等の画像記録媒体209に出力して記録させたり、表示部205に出力して表示させたりする。以上説明した一連の動作は、システムコントローラ210により制御される。
なお、撮影光学系201にはローパスフィルタや赤外線カットフィルタ等の光学素子を含ませてもよい。ただし、ローパスフィルタ等、撮影光学系201の光学伝達関数(OTF)に影響を与える光学素子を用いる場合には、該光学素子に関する画像回復フィルタを作成する時点で該光学素子に関する考慮が必要になる。赤外カットフィルタにおいても、分光波長の点像分布関数(PSF)の積分値であるRGBチャンネルのそれぞれのPSF、特にRチャンネルのPSFに影響するため、画像回復フィルタを作成する時点での考慮が必要になる。
また、前述したように、撮影光学系201は、撮像装置に対して交換可能なものであってもよい。
さらに、画像回復処理に代えて又はこれとともに、倍率色収差補正処理やディストーション補正処理を行ってもよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
ティルト/シフト撮像によって劣化した画像を良好に補正可能な画像処理装置や撮像装置を提供できる。
110 カメラ(撮像装置)
120 画像処理装置
201 撮影光学系
202 撮像素子
204 画像処理部
210 システムコントローラ

Claims (5)

  1. 撮像光学系の光軸を撮像面に直交させたまま該撮像面の中心軸に対して平行にシフトさせたシフト撮像によって生成された入力画像を準備するステップと、
    前記シフト撮像における前記撮像光学系のシフト方向及びシフト量を示すシフト情報を取得するステップと、
    前記撮像光学系の光学伝達関数に基づいて生成される画像回復フィルタを用いて、前記入力画像に対し、該入力画像おける前記撮像光学系の収差による劣化を補正するための画像回復処理を行う処理ステップとを有し、
    前記画像回復フィルタは前記撮像光学系の光軸を中心とする回転対称性を有し、前記画像回復処理は、前記回転対称性の中心を前記シフト情報に応じて前記入力画像の中心に対してシフトさせた画像回復フィルタを用いて行われることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記処理ステップにおいて、前記入力画像に対し、前記撮像面に対してシフトした前記撮像光学系の収差であって、該撮像面の中心回りで非回転対称な倍率色収差またはディストーションの少なくとも一つに基づく補正処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 撮像光学系の光軸を撮像面に直交させたまま該撮像面の中心軸に対して平行にシフトさせたシフト撮像によって生成された入力画像を取得する画像取得部と、
    前記シフト撮像における前記撮像光学系のシフト方向及びシフト量を示すシフト情報を取得するシフト情報取得部と、
    前記撮像光学系の光学伝達関数に基づいて生成される画像回復フィルタを用いて、前記入力画像に対し、該入力画像おける前記撮像光学系の収差による劣化を補正するための画像回復処理を行う処理部とを有し、
    前記画像回復フィルタは前記撮像光学系の光軸を中心とする回転対称性を有し、前記画像回復処理は、前記回転対称性の中心を前記シフト情報に応じて前記入力画像の中心に対してシフトさせた画像回復フィルタを用いて行われることを特徴とする画像処理装置。
  4. 撮像光学系の光軸を撮像面に直交させたまま該撮像面の中心軸に対して平行にシフトさせたシフト撮像により撮影画像を生成する撮像部と、
    像処理装置とを有し、
    前記画像処理装置は、
    入力画像として前記撮影画像を取得する画像取得部と、
    前記シフト撮像における前記撮像光学系のシフト方向及びシフト量を示すシフト情報を取得するシフト情報取得部と、
    前記撮像光学系の光学伝達関数に基づいて生成される画像回復フィルタを用いて、前記入力画像に対し、該入力画像おける前記撮像光学系の収差による劣化を補正するための画像回復処理を行う処理部とを有し、
    前記画像回復フィルタは前記撮像光学系の光軸を中心とする回転対称性を有し、前記画像回復処理は、前記回転対称性の中心を前記シフト情報に応じて前記入力画像の中心に対してシフトさせた画像回復フィルタを用いて行われることを特徴とする撮像装置。
  5. コンピュータに、
    撮像光学系の光軸を撮像面に直交させたまま該撮像面の中心軸に対して平行にシフトさせたシフト撮像によって生成された入力画像を準備させるステップと、
    前記シフト撮像における前記撮像光学系のシフト方向及びシフト量を示すシフト情報を取得させるステップと、
    前記撮像光学系の光学伝達関数に基づいて生成される画像回復フィルタを用いて、前記入力画像に対し、該入力画像おける前記撮像光学系の収差による劣化を補正するための画像回復処理を行うステップとを含む処理を実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記画像回復フィルタは前記撮像光学系の光軸を中心とする回転対称性を有し、前記画像回復処理は、前記回転対称性の中心を前記シフト情報に応じて前記入力画像の中心に対してシフトさせた画像回復フィルタを用いて行われることを特徴とする画像処理プログラム。
JP2012167763A 2012-07-27 2012-07-27 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置および撮像装置 Active JP5959976B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012167763A JP5959976B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置および撮像装置
US13/949,418 US20140028839A1 (en) 2012-07-27 2013-07-24 Image processing method, storage medium, image processing apparatus and image pickup apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012167763A JP5959976B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置および撮像装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014027570A JP2014027570A (ja) 2014-02-06
JP2014027570A5 JP2014027570A5 (ja) 2015-08-06
JP5959976B2 true JP5959976B2 (ja) 2016-08-02

Family

ID=49994520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012167763A Active JP5959976B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置および撮像装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20140028839A1 (ja)
JP (1) JP5959976B2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW201336319A (zh) * 2012-02-23 2013-09-01 Novatek Microelectronics Corp 消除影像色彩偏差的方法與裝置
JP5656926B2 (ja) * 2012-06-22 2015-01-21 キヤノン株式会社 画像処理方法、画像処理装置および撮像装置
CN107623816A (zh) * 2013-10-09 2018-01-23 佳能株式会社 图像处理设备、图像拾取设备以及图像处理方法
US9183620B2 (en) * 2013-11-21 2015-11-10 International Business Machines Corporation Automated tilt and shift optimization
JP2015165610A (ja) * 2014-02-28 2015-09-17 株式会社リコー 撮像装置、撮像システムおよび撮像方法
US9990698B2 (en) * 2014-12-01 2018-06-05 Canon Kabushiki Kaisha Control apparatus, lens apparatus, and non-transitory computer-readable storage medium that determine data as coefficient data corresponding to an order less than a predetermined order of an approximation function
US9686517B2 (en) * 2014-12-15 2017-06-20 Test Research, Inc. Optical system and image compensating method of optical apparatus
JP6436840B2 (ja) * 2015-04-07 2018-12-12 キヤノン株式会社 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、記憶媒体
JP6685843B2 (ja) * 2016-06-06 2020-04-22 オリンパス株式会社 撮像装置
JP6821526B2 (ja) 2017-08-15 2021-01-27 キヤノン株式会社 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置、および、プログラム
US11037277B2 (en) 2017-08-25 2021-06-15 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus, imaging apparatus, lens apparatus, and image processing method
CN108875136B (zh) * 2018-05-11 2022-04-12 江苏卓月云智能科技有限公司 导线的数据处理方法及装置
CN110084744B (zh) * 2019-03-06 2022-11-08 深圳市云之梦科技有限公司 图像处理方法、装置、计算机设备和存储介质
CN113225473B (zh) * 2020-02-05 2022-07-08 浙江大华技术股份有限公司 自动聚焦的方法、装置、设备和介质
JP2021141533A (ja) * 2020-03-09 2021-09-16 キヤノン株式会社 姿勢調整システムおよび姿勢調整方法、画像処理装置およびその制御方法、ならびにプログラム
CN115877808B (zh) * 2023-01-30 2023-05-16 成都秦川物联网科技股份有限公司 用于薄片工件加工的工业物联网及控制方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4389371B2 (ja) * 2000-09-28 2009-12-24 株式会社ニコン 画像修復装置および画像修復方法
US8199246B2 (en) * 2007-05-30 2012-06-12 Fujifilm Corporation Image capturing apparatus, image capturing method, and computer readable media
JP5388671B2 (ja) * 2009-04-22 2014-01-15 キヤノン株式会社 撮像装置及び画像変換方法
JP5505135B2 (ja) * 2010-06-30 2014-05-28 ソニー株式会社 画像処理装置、画像処理方法、および、プログラム
JP2012123092A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Casio Comput Co Ltd 撮像装置及びプログラム
JP2012256118A (ja) * 2011-06-07 2012-12-27 Canon Inc 画像復元装置およびその方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014027570A (ja) 2014-02-06
US20140028839A1 (en) 2014-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5959976B2 (ja) 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置および撮像装置
US8830351B2 (en) Image processing method and image processing apparatus for image restoration to reduce a detected color shift
JP5546229B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
US8754957B2 (en) Image processing apparatus and method
JP5441652B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP5284537B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、およびそれを用いた撮像装置
JP5147994B2 (ja) 画像処理装置およびそれを用いた撮像装置
JP6525718B2 (ja) 画像処理装置、その制御方法、および制御プログラム
KR101536162B1 (ko) 화상처리장치 및 방법
JP2011123589A5 (ja)
JP2011124692A5 (ja)
JP5344648B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP2011215707A (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびプログラム
JP5653464B2 (ja) 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、記憶媒体
US10810714B2 (en) Image restoration processing utilizing settings for image correction
JP5425135B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP5268533B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラム
JP5645981B2 (ja) 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、記憶媒体
JP5425136B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP6559011B2 (ja) 画像処理装置、および画像処理方法
JP6436840B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、記憶媒体
JP2017041763A (ja) 画像処理装置、および画像処理方法
JP2017126952A (ja) 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP6604737B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、記憶媒体
JP2022161527A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150618

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160524

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160622

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5959976

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151