JP4601766B2 - インクジェットプリンタ及びその記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主走査方向に記録するドットを間引き、複数のラインにより全ドットを補完するインクジェットプリンタ及びその記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりシリアルタイプのインクジェットプリンタでは次のような方式があった。即ち、複数のインク吐出ノズルを媒体搬送方向(副走査方向)に所定のピッチで配列した記録ヘッドを具備し、この記録ヘッドを媒体搬送方向と直交する主走査方向に走査する。これにより、1走査でその複数のノズルによるノズル列の長さに相当する記録領域(以下、バンドという)の記録を行い、1走査完了後、バンド幅分の媒体搬送を行い、次の記録走査を実行し画像を形成するような方式であった。
【0003】
また、従来このような1記録走査で記録するドットを主走査方向に間引いて記録し、かつ、1記録走査間の媒体搬送量をバンド幅よりも小さくすることで、以前の記録走査でドットを間引いて記録された領域の一部を再度記録走査し、以前の走査で間引かれたドットを補完記録するような記録制御方式を実行するものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の、間引いたドットを補完記録する記録制御方式において、ドットの間引きは複数の吐出ノズルについて均等に行われるため、記録媒体への1走査毎に付与されるインク量はどの領域でもほぼ均等となり、高濃度の画像の記録を、従来の間引き記録の複数走査で行う場合に、既に多量のインクが付与された媒体上を記録走査することになる。
【0005】
例えば、記録媒体がインク保持層を持たない基紙のみで形成されており、付与されたインクが媒体内部に比較的広範囲に拡散・浸透するような媒体(例えば上質紙等)の場合に、多量のインクの付与により媒体のたわみが生じ、その状態で記録走査を実行することで記録ドット位置のずれや、記録ヘッドの媒体への接触による汚損等、記録画質の劣化を招くものがあった。これは、従来装置の画質向上のために記録密度を上げることで顕著となってきた。
【0006】
これとは逆に、記録媒体がOHPフィルムのようなインク保持層を有するが、その保持層の限界が比較的小さく、インク保持層表面に付与されたインクが残留しやすい媒体の場合は次のような問題がある。即ち、複数の記録走査で分割付与されるインクの最後に付与されるインク量が多いと、保持層表面に残留するインク量も多くなり、そのインクがインク保持層へ浸透または媒体表面で乾燥する前に媒体搬送されることで、媒体搬送用の搬送ローラ等、画像記録面に接触するような搬送機構への転写による表面インクの欠落、更に搬送機構から媒体への再転写による汚損等の画質の劣化を招いており、これらは、従来装置の記録密度の改善、記録速度の向上のための媒体搬送時間の短縮により更に顕著となってきた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
多数のインク吐出要素が媒体の搬送方向に沿って配列されているヘッドに対し前記多数のインク吐出要素を前記搬送方向に沿った同一長さ寸法の複数のブロックに区分し、前記媒体を前記ブロックの長さ寸法だけ前記搬送方向に搬送する毎に前記ヘッドを主走査方向に走査して前記各ブロック毎の複数のインク吐出要素により前記媒体の前記各ブロックに対応する各記録領域をそれぞれドット記録するインクジェットプリンタの記録方法において、前記媒体の搬送で前記記録領域を前記ヘッドの各ブロックに順次、対応させて移動させる毎に、該記録領域に記録すべき全ドットを各ブロックに順次、分配して各ブロックのインク吐出要素により記録すること、前記媒体がインク保持層を有するか否かを判断し、有していないと前記記録領域に対し前記全ドットを前記各ブロックに記録ドット密度を順次、増加させて分配し、有していると前記全ドットを前記各ブロックに記録ドット密度を順次、減少させて分配することを特徴とする。
【0008】
〈構成2〉
構成1に記載のインクジェットプリンタの記録方法において、媒体の搬送は、複数のインク吐出要素の配列長より短い量で行うことを特徴とするインクジェットプリンタの記録方法。
【0009】
〈構成2〉
多数のインク吐出要素が媒体の搬送方向に沿って配列されているヘッドを有し、前記多数のインク吐出要素を前記搬送方向に沿った同一長さ寸法の複数のブロックに区分し、前記媒体を前記ブロックの長さ寸法だけ前記搬送方向に搬送する毎に前記ヘッドを主走査方向に走査して前記各ブロック毎の複数のインク吐出要素により前記媒体の前記各ブロックに対応する各記録領域をそれぞれドット記録するインクジェットプリンタであって、前記記録領域に記録すべき全ドットを前記各ブロックに分配すべく異なる位置のドットを異なる記録ドット密度で間引くための複数のマスクデータが格納されているマスクデータ格納部と、前記媒体の搬送で記録領域を前記ヘッドの各ブロックに順次、対応させて移動させる毎に、該記録領域の記録ドットをデータマスク部により前記各マスクデータを介して順次間引き処理させて各ブロックのインク吐出要素により記録させる制御部とを備え、該制御部は、前記媒体がインク保持層を有するか否かを判断し、有していないと前記記録領域に対し記録ドット密度が順次、増加するように前記各マスクデータを選定し、有していると前記記録領域に対し前記記録ドット密度が順次、減少するように前記各マスクデータを選定することを特徴とする。
【0010】
〈構成3〉
構成1に記載のインクジェットプリンタの記録方法において、前記記録領域に記録すべき複数のラインの隣接するラインのドット位置が異なるように前記記録すべき全ドットを前記各ブロックに分配することを特徴とする。
【0011】
〈構成4〉
多数のインク吐出要素が媒体の搬送方向に沿って配列されているヘッドを有し、前記多数のインク吐出要素を前記搬送方向に沿った同一長さ寸法の複数のブロックに区分し、前記媒体を前記ブロックの長さ寸法だけ前記搬送方向に搬送する毎に前記ヘッドを主走査方向に走査して前記各ブロック毎の複数のインク吐出要素により前記媒体の前記各ブロックに対応する各記録領域をそれぞれドット記録するインクジェットプリンタであって、
前記記録領域に記録すべき全ドットを前記各ブロックに分配すべく異なる位置のドットを異なる記録ドット密度で間引くための複数の第1マスクデータが格納されている第1のマスクデータ格納部と、前記複数の第1マスクデータと間引くドットの個数が同一で、間引くドット位置が異なる複数の第2マスクデータが格納されている第2マスクデータ格納部と、前記媒体の搬送で記録領域を前記ヘッドの各ブロックに順次、対応させて移動させる毎に、該記録領域の記録ドットをデータマスク部により前記各第1マスクデータ及び前記各第2マスクデータを1ライン毎に交互に用いて間引き処理させて各ブロックのインク吐出要素により記録させる制御部とを備え、該制御部は、前記媒体がインク保持層を有するか否かを判断し、有していないと前記記録領域に対し記録ドット密度が順次、増加するように前記各第1マスクデータ及び前記第2マスクデータを選定し、有していると前記記録領域に対し前記記録ドット密度が順次、減少するように前記各第1マスクデータ及び前記第2マスクデータを選定することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて詳細に説明する。
【0013】
《具体例》
図1は本発明のインクジェットプリンタの記録方法の具体例を示す概念図であるが、これに先立ち、本具体例のインクジェットプリンタの記録方法を実現するための装置の構成を説明する。
【0014】
〈構成〉
図2は、インクジェットプリンタの装置機構の外観図である。
図示の装置は、記録ヘッド1、キャリッジ2、インクタンク3、SPモータ(スペースモータ)4、LFモータ(ラインフィードモータ)5、キャリッジシャフト6、記録媒体7、搬送ローラ8からなる。尚、これらの機構については、既知の構成であるため、動作の概略を主体に説明する。
【0015】
このような構成において、記録ヘッド1が搭載されたキャリッジ2がSPモータ4の駆動により、装置横方向に軸支されたキャリッジシャフト6に沿って往復走査を行い、記録ヘッド1に対向する位置に載置された記録媒体7上にインク滴を吐出し画像を形成する。
【0016】
記録媒体7は、装置の後方より装置内部に給紙され、LFモータ5により駆動される搬送ローラ8により装置前面に向けて搬送される。搬送ローラ8は搬送方向に沿って記録ヘッド1の上流側および下流側に配置されており、記録媒体7は媒体表面および裏面に接触するよう配置されたローラ対により挟持され、搬送ローラ8の回転により搬送が行われる。
【0017】
次に、本具体例のインクジェットプリンタの記録方法を実現するための制御機構を説明する。
【0018】
図3は、インクジェットプリンタにおける制御機構のブロック図である。
図の装置は、制御部10、データバッファ11、データマスク部12、ラスタ−カラム変換部13、ラインバッファ14、ヘッド駆動回路15、バッファ制御部16、SPモータ制御部17、LFモータ制御部18、I/F制御部19、オペレーションパネル20からなる。
【0019】
制御部10は、CPUを内蔵しており、各部の制御を統括して行う機能を有している。外部の装置より受信した記録データは、制御部10により、データバッファ11に格納される。データバッファ11に格納されたデータはデータマスク部12を介してラスタ−カラム変換部13に入力される。データマスク部12は本具体例の主要構成要素であり、記録走査に応じたデータの間引き処理を実行する機能を有している。
【0020】
ラスタ−カラム変換部13は、データマスク部12で処理された記録データを所定量格納し、ラスタ形式のデータをヘッドの吐出ノズルの配列に対応したカラム形式のデータへの変換を実行する。
【0021】
カラム形式に変換された記録データは、1走査分に必要なデータ量を格納するメモリ容量を有したラインバッファ14に逐次格納されていく。また、データバッファ11からラインバッファ14までの記録データの流れは制御部10により各処理部の同期がとられている。
【0022】
SPモータ制御部17は、制御部10からの指示によりSPモータ4を駆動させると共に、SPモータ4の回転に同期したヘッド駆動タイミング信号をバッファ制御部16とヘッド駆動回路15に出力する。このヘッド駆動タイミング信号を受けたバッファ制御部16は、タイミング信号に同期してラインバッファ14に格納された記録データをヘッド駆動回路15に逐次転送し、ヘッド駆動回路15は記録データに対応した吐出ノズルを駆動するためのヘッド駆動信号を記録ヘッド1に出力する。
【0023】
記録ヘッド1は、入力されたヘッド駆動信号により対応する吐出ノズルを駆動させ、インクを滴として吐出する。また、LFモータ制御部18は、制御部10からの指示により、指定された搬送量に対応する分LFモータ5を回転させることで、記録媒体7を搬送させる。
【0024】
I/F制御部19は、本装置の上位装置とのインタフェースを制御するもので、上位装置より転送されてくる記録データおよび制御コマンドはこのI/F制御部19を介して制御部10に入力され、制御部10により適宜、処理が実行されるようになっている。また、オペレーションパネル20は、オペレータがマニュアル操作により本装置の動作モードおよび記録媒体選択等の設定を行うためのものである。
【0025】
次に、記録ヘッド1のノズル配列を説明する。
図4は、ノズル位置による記録ドットの間引き例を示す説明図である。
本具体例の記録ヘッド1は、インク吐出要素である吐出ノズルとして#1〜#16の16個のノズルを有し、各ノズルが画像の記録密度(媒体搬送方向の記録密度)に対応したピッチで媒体の搬送方向に沿って一列に配列されている。各ノズルは、配列順に4ノズルずつ4個のブロックに分割して制御される。
【0026】
次に、データマスク部12の詳細を説明する。
図5は、データマスク部12の構成図である。
データマスク部12は、図示のように、入力バッファ21、マスクデータ格納部22、セレクタ23、演算回路28からなる。
【0027】
入力バッファ21は、変換元となる記録データを保持するバッファである。マスクデータ格納部22は、記録データを間引き処理するためのデータ演算用のマスクデータを格納するもので、先に説明した記録ヘッド1の吐出ノズル位置による分割ブロックに対応したマスクデータを個別に格納可能なように複数の格納メモリを備えている。
【0028】
即ち、マスクデータ格納部22は、第1ブロック用マスクデータメモリ24、第2ブロック用マスクデータメモリ25、第3ブロック用マスクデータメモリ26、第4ブロック用マスクデータメモリ27を備えている。そして、セレクタ23は、これら第1〜第4ブロック用マスクデータメモリ24〜27からの出力を選択して演算回路28に出力するためのセレクタである。また、このセレクタ23に入力される切替信号は制御部10より入力されるようになっている。
【0029】
本具体例では、各ブロック用のマスクデータとして、図4に示すようなノズル位置による記録ドットの間引きを行うために、マスクデータとして、1ワード(16bit)の値で、第1ブロック用マスクデータメモリ24用はAAAAh、第2ブロック用マスクデータメモリ25用は4514h、第3ブロック用マスクデータメモリ26用は1001h、第4ブロック用マスクデータメモリ27用は、0040hのデータを予め格納している。
【0030】
更に、演算回路28は、上記のマスクデータと、入力バッファ21からの記録データ1ワードのビット毎のAND処理を行うよう構成されている。尚、ここで、記録データは1ビットが1画素に対応する2値画像であり、ビット値1が記録、ビット値0が非記録を示すものとする。
【0031】
図3に戻り、ラスタ−カラム変換部13の構成は、16bit×16bitのマトリクスメモリを有し、16ワードの記録データを順次このマトリクスに書き込み、その後、各データのMSB側より各データをビットスライスして1ワードとして順次出力させるものである。マトリクスメモリへの書き込みは制御部10が1ワード毎に制御し、マトリクスメモリからの読み出しは、16ワード分の書き込みによりラスタ−カラム変換部13が実行し、読み出しの完了を制御部10に通知するようになっている。
【0032】
即ち、具体例1の構成は、複数のブロックにおける各ブロックの主走査方向の間引くドット位置に対応した複数のマスクデータを第1ブロック用マスクデータメモリ24〜第4ブロック用マスクデータメモリ27に有し、かつ、各マスクデータの間引くドット位置の個数が各ブロック単位で媒体搬送方向に順次異なるよう構成されたマスクデータ格納部22を備え、制御部10が、マスクデータ格納部22における複数のマスクデータを用い、媒体の種類に応じて各ブロック毎の記録データが漸増または漸減するよう記録ヘッド1の駆動制御を行うようにしたものである。
【0033】
〈動作〉
記録走査および媒体搬送の方法として、本構成の装置では、1回の間引き記録走査の後、記録ヘッド1ブロック(4ノズル)分に相当する量、媒体搬送を行い次の間引き記録走査を行うことを繰り返し、1ブロック分の記録領域に対して4回の記録走査を行うことで、その領域の画像の形成を完了していくものである。更に、この4回の記録走査において、各記録走査でのインク付与量を順次減少させていくことを実現する。
【0034】
先ず、外部の装置より受信したラスタ形式の記録データは順次データバッファ11に格納される。
【0035】
図6、図7は、データバッファ11内の記録データ配列を示す説明図である。
データバッファ11内の記録データの格納方法は、図示のように記録画像の第1ラインのデータから順次ワード単位(本具体例では16ビット単位)で第1ワード(D1,1)第2ワード(D1,2)…の順に格納されていく。ここで、第1ラインは画像の上端ライン、第1ワード(D1,1)、第151ワード(D2,1)、第301ワード(D3,1)、…を画像の左端と予め定義しておく。本具体例の場合、1ラインが150ワードで構成され、1ドット1bitで構成されていることとし、画像の横幅は2400画素であるとする。尚、第1ワードの格納位置より前の格納領域が1ワード分、NULLデータ(非記録のデータ)の格納領域として予め用意されている。
【0036】
制御部10は、受信した記録データをデータバッファ11に格納する一方、記録走査を実行するのに十分なデータが格納された時点から、受信した記録データの格納に並行して時分割で、記録走査に必要なデータをデータバッファ11から読み出し、データマスク部12を介してラスタ−カラム変換部13に転送していく。
【0037】
第600ワード(D4,150)のデータが格納されると、記録走査の第1走査用の記録データの読み出しが開始される。
【0038】
制御部10は、データマスク部12に格納されているマスクデータのうち、第1ブロックに対応するマスクデータを使用するよう、データマスク部12にセレクタ23の切替信号を出力する。
【0039】
その後、データバッファ11内の第451ワード(D4,1)のデータを読み出し、データマスク部12に書き込みを行う。データマスク部12では書き込まれたデータと第1ブロック用マスクデータメモリ24のマスクデータとを演算回路28でAND処理し、処理後のデータをラスタ−カラム変換部13に出力する。ラスタ−カラム変換部13は、入力されたデータを内部のマトリクスメモリに格納する。
【0040】
制御部10は、第301ワード(D3,1)、第151ワード(D2,1)、第1ワード(D1,1)と順に同様のデータを読み出し、データマスク部12に書き込みを行っていく。その後、第2〜第4ブロックのノズルは画像範囲外に位置するとして、これらのブロックのノズルを非記録とするためにNULLデータを読み出し、12回データマスク部12へ書き込みを行う。
【0041】
以降、上記動作を繰り返し、第150ワード(D1,150)まで1走査分のデータをデータマスク部12に書き込み、変換後のデータをラインバッファ14に格納させる。
【0042】
1走査分のデータがラインバッファ14に格納完了した後、制御部10は、画像端が記録されるべき位置がノズル#4の位置に一致するようLFモータ制御部18に媒体搬送の指示を送り、媒体が所定位置に搬送された後、SPモータ制御部17に駆動の開始を通知する。
【0043】
SPモータ4の回転に同期してSPモータ制御部17から記録ヘッド駆動タイミング信号が出力され、そのタイミング信号に同期してラインバッファ14より1ワード単位で記録データが読み出され、ヘッド駆動回路15に転送される。ヘッド駆動回路15では、記録データの値に応じて記録すべきノズルに対して駆動信号を出力することで、記録データに応じた画像が媒体上に形成される。
【0044】
第1走査ではヘッドの第1ブロックに位置するノズル#1〜#4にそれぞれ、記録データのライン4〜1のデータをデータマスク部12で処理したデータが対応して記録される。
【0045】
1走査分の記録終了でSPモータ4は停止し、次の走査のためにホーム位置に復帰させられる。それと共に、制御部10は、LFモータ制御部18に記録ヘッド1のノズル1ブロック分の媒体搬送を実行させる。
【0046】
次に、第2走査の記録データの変換処理に入る。
第2走査の場合、記録ヘッド1の使用するノズルは#1〜#8までの第1、2ブロック分となり、制御部10は先ずデータマスク部12のマスクデータとして第1ブロック用マスクデータメモリ24のマスクデータを使用するよう設定を行い、第1記録走査の時と同様の手順で、第1051ワード(D8,1)〜第601ワード(D5,1)の4ワードを順次データマスク部12に書き込みを行っていく。
【0047】
その後、マスクデータとして第2ブロック用マスクデータメモリ25のデータを選択し、第451ワード(D4,1)〜第1ワード(D1,1)までの4ワードを順次データマスク部12に書き込みを行う。ノズル#9〜#16については、第1走査の場合と同様に非記録データとしてNULLデータを8ワード分書き込みを行う。
【0048】
ラスタ−カラム変換部13の処理完了の後、再度、マスクデータを第1ブロック用マスクデータメモリ24用に選択し直し、記録データの第1052ワード(D8,2)〜第602ワード(D5,2)の4ワードを順次データマスク部12に書き込み、マスクデータを第2ブロック用マスクデータメモリ25用に選択して記録データの第452ワード(D4,2)〜第2ワード(D1,2)の4ワードおよびNULLデータ8ワード分を順次データマスク部12に書き込む。この操作を1走査幅分のデータ(第150ワード(D1,150))まで実行した後、制御部10は第2記録走査を開始させる。
【0049】
第2記録走査では、記録ヘッド1のノズル#1〜#4は、記録データの第8ライン〜第5ラインに対応したデータを第1ブロック用マスクデータメモリ24のマスクデータで処理したデータを記録し、ノズル#5〜#8は記録データの第4ライン〜第1ラインに対応したデータを第2ブロック用マスクデータメモリ25のマスクデータで処理したデータを記録することになる。
【0050】
第2記録走査の後、1ブロック分の媒体搬送を行い、第3走査のデータを処理する。
【0051】
第3走査では、データマスク部12の第1ブロック用マスクデータメモリ24のマスクデータで記録データの第12ライン〜第9ラインのデータを処理し、第2ブロック用マスクデータメモリ25のマスクデータで記録データの第8ライン〜第5ラインのデータを、第3ブロック用マスクデータメモリ26のマスクデータで記録データの第5ライン〜第1ラインのデータをそれぞれ処理し、ノズル#1〜#12にそれぞれ記録データの第12ライン〜第1ラインに対応するデータを記録させる。
【0052】
第4走査では、データマスク部12の第1ブロック用マスクデータメモリ24のマスクデータで記録データの第16ライン〜第13ラインのデータを処理し、第2ブロック用マスクデータメモリ25のマスクデータで記録データの第12ライン〜第9ラインのデータを、第3ブロック用マスクデータメモリ26のマスクデータで記録データの第8ライン〜第5ラインのデータを、第4ブロック用マスクデータメモリ27のマスクデータで記録データの第4ライン〜第1ラインのデータをそれぞれ処理し、ノズル#1〜#16にそれぞれ記録データの第16ライン〜第1ラインに対応するデータを記録させる。
【0053】
第4走査以降の走査では、ヘッドの全ノズルを使用して記録走査を行うことになり、記録走査毎に順次記録データの読み出し位置を4ライン分移動させながら、上記と同様の処理を実行していく。
【0054】
このような処理を行った場合、例えば、記録データがべた塗りつぶしであるとすると、1記録走査での記録ドットの位置は図4に示す●の位置となる。従って、ノズルの第1〜第4に向かって段階的に記録するドットの密度が減少するように記録が行われる。
【0055】
このような記録走査を媒体搬送を交えながら複数走査実行した場合の記録結果の概念図が図1に示す状態である。各記録走査では先に実行された記録走査で記録されていないドット位置を補完して記録し1ブロックの記録領域を4回の記録走査で完了するよう制御されると共に、4回の走査での記録ドットの密度が順次減少するように制御される。
【0056】
上記具体例では、媒体搬送に伴って記録ドットが減少する例を説明したが、これとは逆に記録密度を順次増加するよう変更することも可能であり、この例を次に説明する。
【0057】
上述した説明では、図4に示すように、第1ブロックのノズル(ノズル#1〜#4)には、第1ブロック用マスクデータメモリ24内のマスクデータを使用し、以降、第2ブロックのノズルには第2ブロック用マスクデータメモリ25、第3ブロックのノズルには第3ブロック用マスクデータメモリ26、第4ブロックのノズルには第4ブロック用マスクデータメモリ27の各々のマスクデータを使用するようセレクタ23を制御しているが、この選択順を、第1ブロックのノズルに第4ブロック用マスクデータメモリ27を使用し、以降、第2ブロックのノズルには第3ブロック用マスクデータメモリ26、第3ブロックのノズルには第2ブロック用マスクデータメモリ25、第4ブロックのノズルには第1ブロック用マスクデータメモリ24を各々使用するよう変更する。これにより、1ブロックの記録領域に4回の走査で記録される記録ドットの密度を走査毎に順次増加させるようにすることは容易に実現可能である。
【0058】
図8は、記録密度を順次増加するよう変更した場合のノズル位置による記録ドットの間引き例を示す説明図である。
【0059】
このような場合、セレクタ23へのセレクタ切替信号の制御は、上位装置からI/F制御部19を介して、記録データに先立って転送されてくる記録媒体選択コマンドに応じて制御部10で行われる。
【0060】
図9は、制御切替動作を示すフローチャートである。
上位装置上で動作するデバイスドライバプログラムにて、オペレータが記録すべき媒体を指定することにより、デバイスドライバプログラムではオペレータが指定した媒体を選択するよう記録媒体選択コマンドを、本装置に対して出力する。
【0061】
出力された記録媒体選択コマンドをI/F制御部19を介して受信した制御部10は、記録媒体の切替があると判断し(ステップS1)、記録媒体選択コマンドで指定される媒体種を解析して(ステップS2)、指定された媒体がインク保持層を有しない普通紙であるか、またはインク保持層を有したOHP用紙であるかを判別する(ステップS3)。
【0062】
ステップS3において、指定された媒体が普通紙であった場合、制御部10は、1ブロックの複数走査の記録ドット密度が順次増加するよう、第1ブロック用マスクデータメモリ24〜第4ブロック用マスクデータメモリ27が、各々第1〜第4ブロックのノズルに対応するよう、セレクタ23を切替制御する(ステップS4)。
【0063】
一方、ステップS3において、指定された媒体がOHPであった場合、制御部10は、1ブロックの複数走査の記録ドット密度が順次減少するよう、第1ブロック用マスクデータメモリ24〜第4ブロック用マスクデータメモリ27が、各々第4〜第1ブロックのノズルに対応するよう、セレクタ23を切替制御する(ステップS5)。
【0064】
このような切替設定の制御が終了した後、記録データが転送されることで、設定されたノズルブロックとマスクデータの対応に従って記録動作が行われる。
【0065】
また、セレクタ23の切替制御は、上記のように上位装置から転送される記録媒体選択コマンドによるもの以外に、オペレータがオペレーションパネル20から媒体種別を入力することでも行われる。即ち、オペレーションパネル20から媒体指定を入力した場合(ステップS6)、上述したステップS2以降の処理と同様に、その記録媒体指定値を解析して、対応する切替制御を行う。
【0066】
尚、セレクタ23の制御動作の設定は、本装置のイニシャル設定時に例えば普通紙に対応した状態に設定しておき、記録媒体選択コマンドまたはオペレーションパネル20からの入力がない場合には、イニシャルで設定された状態で動作する。
【0067】
このように、媒体種に応じて複数記録走査の1走査で記録されるドット密度を順次減少させるか、増加させるかを切り替えることができる。
【0068】
また、本具体例では4回の記録走査で補完して画像を形成するように構成しているが、ヘッドのノズルブロックの分割数を変更し、ブロック数分のデータマスク部12のマスクデータを選択できるように拡張し、1走査間の媒体搬送量を1ブロックの幅に応じたものに変更することで、これも容易に対応することが可能である。
【0069】
例えば、本具体例と同じノズル数16で、ブロック数を8とした場合に、データマスク部12をマスクデータが8種類格納・選択可能な構成に変更し、2ライン分毎にマスクデータを切り替え使用し、記録走査間の媒体搬送量を2ノズル分とすればよい。
【0070】
また、本具体例では簡略化のため一つの記録ヘッド1のみについて説明を行ったが、複数の記録ヘッド1をキャリッジ2に搭載した場合にも、データバッファ11およびデータマスク部12、ラスタ−カラム変換部13、ラインバッファ14、ヘッド駆動回路15を記録ヘッド毎に具備することにより、カラーインクジェットプリンタとして複数色に対応して、複数ヘッドを搭載した装置に対しても簡単に対応が可能である。
【0071】
〈効果〉
以上のように、具体例1によれば、1主走査で記録するドットの密度を媒体搬送方向(副走査方向)で段階的に変化させ、かつ、画像の1バンド領域を複数の主走査で記録することにより、記録媒体に付与するインク量を複数の主走査の中で変化させることが可能となる。
【0072】
例えば、記録媒体がインク保持層を持たない基紙のみで形成されており、付与されたインクが媒体内部に比較的広範囲に拡散・浸透するような媒体(例えば上質紙)の場合には、1走査で付与するインク量を媒体搬送方向に順次増加させるようにすることで、媒体に付与するインク量を記録走査毎に順次増加させるようにする。これにより、次記録走査中の媒体のたわみを抑えることで、記録位置の精度の向上および記録ヘッドの摺擦による媒体の汚損を防止し、画質の向上を図ることができる。
【0073】
逆に、インク保持層を有するが、その保持量の限界が比較的小さくインク保持層表面に付与されたインクが残留し易い媒体(例えばOHPフィルム)の場合に、1走査で付与するインク量を媒体搬送方向に順次減少させるようにすることで、媒体に付与するインク量を記録走査毎に順次減少させるようにする。これにより、最初に付与されたインク量が多い走査ほど搬送ローラ等の搬送機構部に媒体の記録面が接触するまでの時間が長くなり、インク吸収・定着までの時間をかせぐことが可能となり、画像搬送機構への転写による表面インクの欠落、更に搬送機構から媒体への再転写による汚損等の画質の劣化を防止することができる。
【0074】
《具体例2》
〈構成〉
図10は、具体例2のインクジェットプリンタにおけるデータマスク部の構成図である。
【0075】
具体例2のデータマスク部は、第1のマスクデータ格納部31、第2のマスクデータ格納部32、第1のセレクタ33、第2のセレクタ34、第3のセレクタ35、入力バッファ21、演算回路28を備える。また、具体例2における制御機構のブロック図に関しては具体例1の図3と同様であるため、図3を援用して説明する。
【0076】
第1のマスクデータ格納部31と第2のマスクデータ格納部32とは、マスク位置の個数は同一でマスク位置(間引くドット位置)が異なるデータを保持するメモリを備えている。即ち、第1のマスクデータ格納部31は、第1ブロック用マスクデータメモリ(#1)36〜第4ブロック用マスクデータメモリ(#1)39を備え、第2のマスクデータ格納部32は、それぞれ第1のマスクデータ格納部31のマスクデータとは異なる第1ブロック用マスクデータメモリ(#2)40〜第4ブロック用マスクデータメモリ(#2)43を備えている。
【0077】
第1のセレクタ33および第2のセレクタ34は、それぞれ第1のマスクデータ格納部31および第2のマスクデータ格納部32のマスクデータメモリの出力を、制御部10からの選択指示に基づいて選択するものである。即ち、第1のマスクデータ格納部31と第1のセレクタ33、第2のマスクデータ格納部32と第2のセレクタ34の関係は、具体例1におけるマスクデータ格納部22とセレクタ23との関係と同様である。
【0078】
また、第3のセレクタ35は、第1のセレクタ33と第2のセレクタ34との出力を選択して演算回路28に出力するセレクタであり、その選択は制御部10によって指示されるよう構成されている。尚、入力バッファ21および演算回路28は具体例1と同様の構成である。
【0079】
このように、具体例2のデータマスク部は、具体例1のデータマスク部12に対して、マスクデータメモリを各ブロック毎に複数テーブル(第1ブロック用マスクデータメモリ(#1)36〜第4ブロック用マスクデータメモリ(#1)39と、第1ブロック用マスクデータメモリ(#2)40〜第4ブロック用マスクデータメモリ(#2)43)具備し、そのいずれのテーブル(#1/#2)を使用するかを選択するための第3のセレクタ35を備えたものである。
【0080】
〈動作〉
具体例2においても、基本的な動作は具体例1と同様に、記録データを制御部10がデータバッファ11よりデータマスク部12に書き込み、書き込まれたデータを選択されたマスクデータと演算処理し、処理結果をラスタ−カラム変換部13に転送する処理の流れとなっている。
【0081】
具体例1と異なる点は、具体例1では1ブロック分(4ライン分)の転送に先立って、そのブロックに対応するマスクデータを制御部10が選択し、選択されたマスクデータを使用して1ブロック分全ての記録データの演算処理を行うものであったが、具体例2では、1ブロックに対して二つのマスクデータが用意されており、このマスクデータをライン毎に交互に切り替えて使用するようにしている。
【0082】
図11は、具体例2におけるノズル位置による記録ドットの間引き例を示す説明図である。
図示の場合、データマスク部12のマスクデータとして、第1のマスクデータ格納部31の第1ブロック用マスクデータメモリ(#1)36としてAAAAh、第2のマスクデータ格納部32の第1ブロック用マスクデータメモリ(#2)40として5555hが設定されており、以下、第2ブロック用マスクデータメモリ(#1)37が28C2h、第2ブロック用マスクデータメモリ(#2)41が1451h、第3ブロック用マスクデータメモリ(#1)38が8008h、第3ブロック用マスクデータメモリ(#2)42が4004h、第4ブロック用マスクデータメモリ(#1)39が0100h、第4ブロック用マスクデータメモリ(#2)43が0080hというように値が設定されている。
【0083】
次に、マスクデータ処理の流れを、図6、図7のデータバッファ11のメモリ配列を用いて説明する。
第1走査においては、制御部10は具体例1と同様に、第1ブロックのノズル#1〜#4に相当するデータ(第451ワード(D4,1)〜第1ワード(D1,1))をデータマスク部12に書き込み、第2〜第4ブロックは印刷領域外としてNULLデータを12ワード分書き込む。
【0084】
第1ブロックの書き込みの場合、制御部10は、先ずデータマスク部12に第1ブロックの第1のマスクデータ格納部31のデータを選択するような選択信号を出力する。その後、第451ワード(D4,1)のデータをデータマスク部12に書き込む。
【0085】
次に、マスクデータとして第1ブロックの第1ブロック用マスクデータメモリ(#2)40のマスクデータを選択し、第301ワード(D3,1)のデータをデータマスク部12に書き込む。同様に、再度第1ブロックの第1ブロック用マスクデータメモリ(#1)36のデータを選択し、第151ワード(D2,1)のデータを書き込み、また、第1ブロック用マスクデータメモリ(#2)40を選択し、第1ワード(D1,1)のデータを書き込む。
【0086】
このようなデータ処理操作を1バンド分繰り返すことで、ノズル#1で記録される第4ラインのデータ、および、ノズル#3で記録される第2ラインのデータは全て第1ブロック用マスクデータメモリ(#1)36のマスクデータを使用してマスク処理が実行され、ノズル#2、#4でそれぞれ記録される第3、第1ラインのデータは第1ブロック用マスクデータメモリ(#2)40を使用してマスク処理が行われる。
【0087】
以上のような操作を各ノズルブロック毎に同様に実行することで、図11の●で示すようなマスク処理が可能となる。また、インク色毎にマスクパターン#1、#2で入れ替えて使用することで、1走査中で2色を補完的な位置に記録することが可能となる。
【0088】
また、具体例2の上記説明では、媒体搬送に伴って、記録ドットが減少する例を説明したが、記録密度を順次増加させる場合は、具体例1の場合と同様に行うことができる。即ち、第1のセレクタ33と第2のセレクタ34の、第1ブロック用マスクデータメモリ(#1)36〜第4ブロック用マスクデータメモリ(#4)39と第1ブロック用マスクデータメモリ(#2)40〜第4ブロック用マスクデータメモリ(#2)43の選択順を切り替えることで、記録密度を漸増させることができる。
【0089】
〈効果〉
以上のように、具体例2によれば、具体例1の構成に加えて、記録ドットの主走査方向の位置が媒体搬送方向の隣接するラインとは異なるようにしたので、図11からも明らかなように、1操作での記録ドットが主走査および副走査方向に隣接することがなくなり、1走査での記録ドットが隣接ドットと重なる度合いを小さくすることが可能となる。これにより、滲みやすい媒体においては、ドット同士の干渉によるドット形状のくずれや、色の滲みを防止することができるという具体例1の効果に加えて、更に形成画像の画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例1によるインクジェットプリンタの記録方法を示す概念図である。
【図2】インクジェットプリンタの装置機構の外観図である。
【図3】インクジェットプリンタにおける制御機構のブロック図である。
【図4】具体例1におけるノズル位置による記録ドットの間引き例を示す説明図である。
【図5】具体例1のデータマスク部の構成図である。
【図6】データバッファ内の記録データ配列を示す説明図(その1)である。
【図7】データバッファ内の記録データ配列を示す説明図(その2)である。
【図8】具体例1において、記録密度を順次増加するよう変更した場合のノズル位置による記録ドットの間引き例を示す説明図である。
【図9】具体例1における制御切替動作を示すフローチャートである。
【図10】具体例2のインクジェットプリンタにおけるデータマスク部の構成図である。
【図11】具体例2におけるノズル位置による記録ドットの間引き例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
7 記録媒体
10 制御部
12 データマスク部
22 マスクデータ格納部
23 セレクタ
24、36、40 第1ブロック用マスクデータメモリ
25、37、41 第2ブロック用マスクデータメモリ
26、38、42 第3ブロック用マスクデータメモリ
27、39、43 第4ブロック用マスクデータメモリ
31 第1のマスクデータ格納部
32 第2のマスクデータ格納部
33 第1のセレクタ
34 第2のセレクタ
35 第3のセレクタ
Claims (4)
- 多数のインク吐出要素が媒体の搬送方向に沿って配列されているヘッドに対し前記多数のインク吐出要素を前記搬送方向に沿った同一長さ寸法の複数のブロックに区分し、前記媒体を前記ブロックの長さ寸法だけ前記搬送方向に搬送する毎に前記ヘッドを主走査方向に走査して前記各ブロック毎の複数のインク吐出要素により前記媒体の前記各ブロックに対応する各記録領域をそれぞれドット記録するインクジェットプリンタの記録方法において、
前記媒体の搬送で前記記録領域を前記ヘッドの各ブロックに順次、対応させて移動させる毎に、該記録領域に記録すべき全ドットを各ブロックに順次、分配して各ブロックのインク吐出要素により記録すること、
前記媒体がインク保持層を有するか否かを判断し、有していないと前記記録領域に対し前記全ドットを前記各ブロックに記録ドット密度を順次、増加させて分配し、有していると前記全ドットを前記各ブロックに記録ドット密度を順次、減少させて分配する、
ことを特徴とするインクジェットプリンタの記録方法。 - 多数のインク吐出要素が媒体の搬送方向に沿って配列されているヘッドを有し、前記多数のインク吐出要素を前記搬送方向に沿った同一長さ寸法の複数のブロックに区分し、前記媒体を前記ブロックの長さ寸法だけ前記搬送方向に搬送する毎に前記ヘッドを主走査方向に走査して前記各ブロック毎の複数のインク吐出要素により前記媒体の前記各ブロックに対応する各記録領域をそれぞれドット記録するインクジェットプリンタであって、
前記記録領域に記録すべき全ドットを前記各ブロックに分配すべく異なる位置のドットを異なる記録ドット密度で間引くための複数のマスクデータが格納されているマスクデータ格納部と、
前記媒体の搬送で記録領域を前記ヘッドの各ブロックに順次、対応させて移動させる毎に、該記録領域の記録ドットをデータマスク部により前記各マスクデータを介して順次間引き処理させて各ブロックのインク吐出要素により記録させる制御部とを備え、
該制御部は、前記媒体がインク保持層を有するか否かを判断し、有していないと前記記録領域に対し記録ドット密度が順次、増加するように前記各マスクデータを選定し、有していると前記記録領域に対し前記記録ドット密度が順次、減少するように前記各マスクデータを選定する、
ことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1に記載のインクジェットプリンタの記録方法において、
前記記録領域に記録すべき複数のラインの隣接するラインのドット位置が異なるように前記記録すべき全ドットを前記各ブロックに分配することを特徴とするインクジェットプリンタの記録方法。 - 多数のインク吐出要素が媒体の搬送方向に沿って配列されているヘッドを有し、前記多数のインク吐出要素を前記搬送方向に沿った同一長さ寸法の複数のブロックに区分し、前記媒体を前記ブロックの長さ寸法だけ前記搬送方向に搬送する毎に前記ヘッドを主走査方向に走査して前記各ブロック毎の複数のインク吐出要素により前記媒体の前記各ブロックに対応する各記録領域をそれぞれドット記録するインクジェットプリンタであって、
前記記録領域に記録すべき全ドットを前記各ブロックに分配すべく異なる位置のドットを異なる記録ドット密度で間引くための複数の第1マスクデータが格納されている第1のマスクデータ格納部と、
前記複数の第1マスクデータと間引くドットの個数が同一で、間引くドット位置が異なる複数の第2マスクデータが格納されている第2マスクデータ格納部と、
前記媒体の搬送で記録領域を前記ヘッドの各ブロックに順次、対応させて移動させる毎に、該記録領域の記録ドットをデータマスク部により前記各第1マスクデータ及び前記各第2マスクデータを1ライン毎に交互に用いて間引き処理させて各ブロックのインク吐出要素により記録させる制御部とを備え、
該制御部は、前記媒体がインク保持層を有するか否かを判断し、有していないと前記記録領域に対し記録ドット密度が順次、増加するように前記各第1マスクデータ及び前記第2マスクデータを選定し、有していると前記記録領域に対し前記記録ドット密度が順次、減少するように前記各第1マスクデータ及び前記第2マスクデータを選定する、
ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
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