JP4599272B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに用いられるトナーの製造方法に関する。
ケミカルトナーの製造方法として、重合法や乳化分散法が知られている。これらの方法の中で乳化分散法によるトナーの製造方法は、例えば結着樹脂と着色剤などの混合物を水系媒体と混合し、乳化させてトナー粒子を得るという方法である。しかしながら、この方法においては、例えば結着樹脂としてポリエステルを用いる場合、操作が煩雑で製造時間が長く、かつ形状制御ができないという問題があった。すなわち、有機溶剤にポリエステルを溶解し、乳化させた後に、再度有機溶剤を除去するといった操作を行うために、操作が煩雑である。また、形状制御については、凝集剤に2価以上の金属塩を用いると、凝集力が強く、球状の粒子しか調製することができず、形状制御が困難である。一方、凝集剤に塩化カリウムなどの1価の塩を用いると、凝集力が弱いため製造時間が長くなる。
水系媒体中に結着樹脂を乳化分散させ、次いで凝集させてトナーを得る技術として、例えば、樹脂と着色剤からなるトナー粒子を含み、該トナー粒子が、重付加反応または重縮合反応により得られた樹脂粒子を水系媒体中にて分散して分散液を調製する工程、該分散液中の該樹脂粒子を該水系媒体中で塩析/融着する工程を経て得られる静電荷像現像用トナーの製造方法(特許文献1参照)、結着樹脂および着色剤を含むトナー材料を溶融混練し、結着樹脂が溶解もしくは膨潤可能な有機溶媒に溶解/又は分散し、これを水性媒体中に乳化分散させた後、凝集させることによって得られる電子写真用トナー(特許文献2参照)が開示されている。
これらの技術は、いずれも結着樹脂の乳化処理に有機溶媒が用いられており、また、硫酸アルミニウム等の三価の凝集剤が用いられたものである。
特開2004−271686号公報 特開2002−296839号公報
本発明は、ポリエステルを含有する結着樹脂を用い、かつ有機溶媒を実質的に使用することなく、簡便に、かつ短い製造時間でトナー粒子形状を制御することができる上、粒度分布の狭いトナーを製造する方法を提供する。
本発明は、水を95重量%以上含有する水系媒体中で、ポリエステルを含有しかつ酸価が6〜35mgKOH/gである結着樹脂を乳化する工程、及び前記工程で得られた該結着樹脂の乳化液に、分子量350以下の水溶性含窒素化合物であるアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を添加して乳化粒子を凝集させる工程を有するトナーの製造方法、及び水を95重量%以上含有する水系媒体中で、ポリエステルを含有しかつ酸価が6〜35mgKOH/gである結着樹脂を乳化して得られた該結着樹脂の乳化液に、分子量350以下の水溶性含窒素化合物であるアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を添加し、乳化粒子を凝集・合一させるトナー粒子形状の制御方法、に関する。
本発明によれば、ポリエステルを含有する結着樹脂を使用し、有機溶媒を実質的に用いず、かつ鉄やアルミニウムなどの金属を含む化合物を用いることなく、簡便に、短い製造時間でトナー粒子形状を制御することができる。また、高温高湿下での帯電性に優れたトナーを製造することができる。
本発明のトナーの製造方法において用いられる結着樹脂には、着色剤分散性、定着性及び耐久性の観点から、ポリエステルが含有される。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中、定着性及び耐久性の観点から、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。ポリエステル以外の結着樹脂としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
トナーの保存性の観点から、ポリエステルの軟化点は80〜165℃が好ましく、ガラス転移温度は50〜85℃が好ましい。酸価は、乳化する際の製造性の観点から、6〜35mgKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gがより好ましく、15〜35mgKOH/gがさらに好ましい。軟化点や酸価は縮重合の温度、反応時間を調節することにより所望のものを得ることができる。
また、帯電性の観点から、酸成分として、テレフタル酸、トリメリット酸、イソフタル酸、およびこれらの無水物などの芳香族カルボン酸と、フマル酸、アジピン酸、コハク酸、およびその誘導体、無水物などの脂肪族カルボン酸を併用させて得られたポリエステルを用いることが好ましい。
本発明のトナーの製造方法は、水系媒体中で、前述のポリエステルを含有する結着樹脂を乳化する工程(乳化工程)、及び前記乳化工程で得られた該結着樹脂の乳化液に、分子量350以下の水溶性含窒素化合物を添加し、乳化粒子を凝集させる工程(凝集工程)を有する。この乳化工程、凝集工程について、以下に説明する。
[乳化工程]
この工程で用いられる水系媒体は、有機溶剤等の溶剤、アルカリ金属塩等の無機塩等を含有していてもよいが、水を好ましくは95重量%以上、より好ましくは99重量%以上含有するものであり、特に本発明では、実質的に有機溶剤を用いることなく水のみを用いることで結着樹脂を微粒化させることができる。
乳化工程では、結着樹脂の乳化安定性の向上などの観点から、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは5重量部以下、より好ましくは0.1〜3.5重量部、更に好ましくは、0.1〜3重量部の界面活性剤を存在させる。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン性界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等のイオン性界面活性剤が好ましい。非イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記アニオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。また、前記カチオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
また、乳化工程においては、結着樹脂中のポリエステルの酸基と当量のアルカリ水溶液を加え、結着樹脂を分散させることが好ましい。
この際、着色剤、着色剤のマスターバッチ、電荷調整剤、ワックス等の離型剤等も使用することができる。なお、結着樹脂という形態でなくとも、結着樹脂に前記トナーの必要原料を予め溶融混練したものを顆粒状にして分散させてもよい。
上記結着樹脂の分散において、アルカリ水溶液は1〜20重量%の濃度のものが好ましく、1〜10重量%の濃度のものがより好ましく、1.5〜7.5重量%の濃度のものが更に好ましい。用いるアルカリについては、ポリエステルが塩になったときその界面活性能を高めるようなアルカリを用いることが好ましい。例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの1価のアルカリ金属の水酸化物などが挙げられる。
分散後、結着樹脂のガラス転移温度以上の温度で中和させた後、ガラス転移温度以上の温度で水を添加することによって、転相乳化させる事により、結着樹脂乳化液を製造することができる。
上記水の添加速度は、乳化を効果的に実施し得る点から、樹脂100g当たり好ましくは0.5〜50g/分、より好ましくは0.5〜40g/分、さらに好ましくは0.5〜30g/分である。この添加速度は、一般にO/W型の乳化液を実質的に形成するまで維持すればよく、O/W型の乳化液を形成した後の水の添加速度に特に制限はない。
また、この際の温度は、微細な樹脂乳化液を調製する観点から、結着樹脂のガラス転移温度以上かつ軟化点以下の範囲が好ましい。乳化を前記範囲の温度で行うことにより、乳化がスムーズに行われ、また加熱に特別の装置を必要としない。この点から、上記温度は、結着樹脂のガラス転移温度+10℃以上であることが好ましく、また、軟化点−5℃以下であるこが好ましい。なお、結着樹脂として混合樹脂を用いる場合は、その混合比率で混合し溶融した混合樹脂の軟化点を結着樹脂の軟化点とする。また、マスターバッチを使用する場合は、それに用いた樹脂も含めた混合樹脂の軟化点とする。
このようにして得られた結着樹脂乳化液は、その中の乳化粒子(以下、一次粒子と称することがある。)を以下の凝集、合一させる工程に供される。
[凝集工程]
凝集工程においては、凝集の速度及びトナーの形状を制御する目的で、界面活性剤の存在下で、結着樹脂を凝集する工程を行うことが好ましい。乳化工程で界面活性剤を添加している場合は、更に添加しなくてもよいが、必要に応じ添加することもできる。凝集工程において、系内に存在する界面活性剤の量は、トナー帯電性の観点から、結着樹脂100重量部に対して5重量部以下が好ましく、4.5重量部以下がより好ましく、3.5重量部以下が更に好ましい。また、生産性及び形状制御の観点からは、0.5重量部以上が好ましく、1重量部以上がより好ましい。すなわち、凝集工程において存在する界面活性剤の量は、結着樹脂100重量部に対して5重量部以下が好ましく、0.5〜4.5重量部がより好ましく、0.5〜3.5重量部が更に好ましい。
凝集工程における系内の固形分濃度は、結着樹脂の乳化液に水を添加して調整することができ、均一な凝集を起こさせるためには、5〜50重量%が好ましく、5〜40重量%がより好ましく、5〜35重量%がさらに好ましい。
また、凝集工程における系内の25℃でのpHは、乳化液の分散安定性と結着樹脂及び着色剤等の微粒子の凝集性とを両立させる観点から、5〜8.5が好ましく、5〜7がより好ましく、5〜6.5がさらに好ましい。本発明においては、後述の分子量350以下の水溶性含窒素化合物の添加を行う際の、結着樹脂乳化液の25℃でのpH値は上記の値であることが好ましい。
同様の観点から、凝集工程における系内の温度は、結着樹脂の軟化点−50℃以上、軟化点−10℃以下が好ましく、軟化点−30℃以上、軟化点−10℃以下がより好ましい。
なお、一次粒子を凝集させる際には、着色剤等を投入した乳化工程により得られた一次粒子のみを凝集(ホモ凝集)させるだけでなく、着色剤の水分散液と乳化工程で得られた樹脂微粒子の分散液等を一次粒子の分散液と混合し、一次粒子と他の樹脂微粒子とを凝集(ヘテロ凝集)させてもよい。
上記のような凝集工程においては、凝集剤として分子量350以下の水溶性含窒素化合物を添加することで、耐環境性に優れた帯電性、保存性を有し、簡便な製造が可能となる。本発明において、「水溶性」とは25℃で水に対し10重量%以上の溶解性を有することを指す。必要に応じてその他の凝集剤を併用してもよいが、分子量350以下の水溶性含窒素化合物が主たる凝集剤となるため、ポリエステルの酸基に対して、当量以上の含窒素化合物のカチオンが存在することが好ましく、1.5当量以上のカチオンが存在することが更に好ましい。
分子量350以下の水溶性含窒素化合物は、ポリエステル粒子を速やかに凝集させる観点から、酸性を示す化合物であることが好ましく、その10重量%水溶液の25℃でのpH値が4〜6であるものが好ましく、4.2〜6のものがより好ましい。また、高温高湿における帯電性等の観点から、その分子量が350以下のものであり、300以下のものが好ましい。このような水溶性含窒素化合物としては、例えば、ハロゲン化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム、サリチル酸アンモニウム等のアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウムハライド等の4級アンモニウム塩等が挙げられるが、生産性の点から、硫酸アンモニウム(10重量%水溶液の25℃でのpH値、以下pH値という:5.4)、塩化アンモニウム(pH値:4.6)、テトラアンモニウムブロマイド(pH値:5.6)、テトラブチルアンモニウムブロマイド(pH値:5.8)が好ましく挙げられる。
分子量350以下の水溶性含窒素化合物の使用量は、トナーの帯電性、特に高温高湿環境の帯電特性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、50重量部以下が好ましく、40重量部以下がより好ましく、30重量部以下がさらに好ましい。また、凝集性の観点から、結着樹脂100重量部に対して2重量部以上が好ましく、3.5重量部以上がより好ましく、5重量部以上が更に好ましい。以上の点を考慮して、水溶性含窒素化合物の使用量は、結着樹脂100重量部に対して3.5〜40重量部が好ましく,5〜30重量部が更に好ましい。
また、使用量だけでなく、製造槽系内の上記水溶性含窒素化合物の濃度についても留意する必要がある。上記水溶性含窒素化合物を製造槽系内に投入完了した時点で、乳化液中の水1リットルに対して、水溶性含窒素化合物の濃度が、0.01〜0.5mol/Lであることが好ましく、0.05〜0.45mol/Lであることがより好ましい。
本発明においては、消費エネルギーの点から、結着樹脂のガラス転移温度未満の温度で、結着樹脂乳化液に分子量350以下の水溶性含窒素化合物を添加することが好ましい。上記添加は、加熱又は冷却等のエネルギーを使わずに室温で行うことがより好ましい。
また、トナー粒子の形状制御のしやすさの観点から、結着樹脂のガラス転移温度以上の温度で、結着樹脂乳化液に分子量350以下の水溶性含窒素化合物を添加することが好ましい。
分子量350以下の水溶性含窒素化合物などの凝集剤は、水系媒体に溶解させて添加することが好ましく、凝集剤の添加時及び添加終了後には十分な攪拌を行うことが好ましい。
本発明においては、続いて、前記凝集工程で得られた少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有した凝集粒子を、加熱して、合一させる。
凝集粒子を合一させる際の加熱温度は、目的とするトナーの粒径、粒度分布、形状制御、及び粒子の融着性の観点から、結着樹脂の軟化点−55℃以上、軟化点+10℃以下が好ましく、軟化点−50℃以上、軟化点+10℃以下がより好ましく、軟化点−40℃以上、軟化点+10℃以下がさらに好ましい。また、攪拌は凝集粒子が沈降しない速度で行うことが好ましい。
本発明においては、上記温度で一定時間保持することで、トナー形状が凝集粒子から合一粒子へ変化する。
凝集・合一工程により得られた合一粒子を、適宜、ろ過などの固液分離工程、洗浄工程、乾燥工程に供することにより、トナーを得ることができる。
洗浄工程では、トナーとして十分な帯電特性及び信頼性を確保する目的から、トナー表面の金属イオンを除去するため酸を用いることが好ましい。また、添加した非イオン性界面活性剤も洗浄により完全に除去することが好ましく、非イオン性界面活性剤の曇点以下での水系溶液での洗浄が好ましい。洗浄は複数回行うことが好ましい。
また、乾燥工程では、振動型流動乾燥法、スプレードライ法、冷凍乾燥法、フラッシュジェット法等、任意の方法を採用することができる。トナーの乾燥後の水分含量は、帯電性の観点から、好ましくは1.5重量%以下、さらには1.0重量%以下に調整することが好ましい。
本発明により、高精細、高画質に適した、球形で小粒径かつ粒度分布が狭いトナーを得ることができる。
高画質化と生産性の観点から、トナーの体積中位粒径(D50)は1〜7μmが好ましく、2〜7μmがより好ましく、3〜6μmがさらに好ましい。
また、トナーの軟化点は、低温定着性の観点から、60〜140℃が好ましく、60〜130℃がより好ましく、60〜120℃がさらに好ましい。また、示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度は、同様の観点から、60〜140℃が好ましく、60〜130℃がより好ましく、60〜120℃がさらに好ましい。
本発明により得られたトナーには、外添剤として流動化剤等の助剤をトナー粒子表面に添加してもよい。外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、酸化セリウム微粒子、カーボンブラック等の無機微粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー微粒子等、公知の微粒子が使用できる。
外添剤の個数平均粒子径は好ましくは4〜200nm、より好ましくは8〜100nm、さらに好ましくは8〜50nmである。外添剤の個数平均粒子径は、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡を用いて求められる。
外添剤の配合量は、外添剤による処理前のトナー100重量部に対して、1〜5重量部が好ましく、1.5〜3.5重量部がより好ましい。ただし、外添剤として疎水性シリカを用いる場合は、外添剤による処理前のトナー100重量部に対して、疎水性シリカを1〜3重量部用いることで、前記所望の効果が得られる。
本発明により得られる電子写真用トナーは、非磁性一成分系現像剤として、又はキャリアと混合して二成分系現像剤として使用することができる。
[トナー粒子形状の制御方法]
本発明は、また、トナー粒子形状の制御方法に関する。該トナー粒子形状の制御方法は、水系媒体中で、ポリエステルを含有する結着樹脂を乳化して得られた該結着樹脂の乳化液に、分子量350以下の水溶性含窒素化合物を添加し、乳化粒子を凝集・合一させることにより行うことができる。
水系媒体、結着樹脂、該結着樹脂の乳化工程、分子量350以下の水溶性含窒素化合物、凝集・合一工程については、上述の通りである。
本発明の粒子形状の制御方法においては、前記凝集工程において凝集温度で一定時間保持することで、トナー形状が凝集粒子から合一粒子へ変化し、例えば凝集の温度及び時間、並びに界面活性剤の量を適宜調整することにより、球状から非球形までの形状を制御することが可能になる。凝集時間を長くする程、また凝集温度を高くする程、球形に近づき、また、界面活性剤の量により水−結着樹脂界面の力(界面張力)が変化し、形状制御が可能になると考えられる。
各性状値は以下の方法により測定、評価した。
[樹脂の酸価]
JIS K0070に従って測定する。
[樹脂及びトナーの軟化点、吸熱の最高ピーク温度、融点及びガラス転移点]
(1)軟化点
フローテスター(島津製作所、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのブワンジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
(2)吸熱の最高ピーク温度及び融点
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差のときには該ピーク温度を融点とし、軟化点より20℃以上低いときには該ピークはガラス転移に起因するピークとする。
(3)ガラス転移温度
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定する。軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測される場合にはそのピークの温度を、また軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測されずに段差が観測されるときは該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の高温側のベースラインの延長線との交点の温度を、ガラス転移温度として読み取る。なお、ガラス転移温度は、樹脂の非晶質部分に特有の物性であり、一般には非晶質ポリエステルで観測されるが、結晶性ポリエステルでも非晶質部分が存在する場合には観測されることがある。
[樹脂の数平均分子量]
以下の方法により、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分子量分布を測定し、数平均分子量を算出する。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mlになるように、テトラヒドロフランに、溶解させる。次いで、この溶液をポアサイズ2μmのフッ素樹脂フィルター(住友電気工業(株)製、FP−200)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2)分子量測定
溶解液として、テトラヒドロフランを、毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μlを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレンを標準試料として作成したものを用いる。
測定装置:CO−8010(東ソー社製)
分析カラム:GMHLX+G3000HXL(東ソー社製)
[樹脂の分散粒径]
(1)測定装置:レーザー回折型粒径測定機(堀場製作所製、LA−920)
(2)測定条件:測定用セルに蒸留水を加え、吸光度を適正範囲になる温度で体積中位粒径(D50)を測定する。
[トナーの粒径]
(1)分散液の調製:分散液[エマルゲン 109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5重量%水溶液]5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解質[アイソトンII(ベックマンコールター社製)]25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させ分散液を得る。
(2)測定装置:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
測定粒径範囲:2〜40μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
(3)測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子について、体積中位粒径(D50)を求める。また、CV値は下記の式に従って算出した。
CV値(%)=(粒径分布の標準偏差/体積中位粒径)×100
[トナーの円形度]
(1)分散液の調製:前記[トナーの粒径]の欄における分散液の調製と同様に行う。
(2)測定装置:FPIA−3000(シメックス社製)
(3)測定条件:測定シース液としてパーティクルシースを用い、HPF測定モードで繰り返し5回の測定により、平均円形度を求めた。
[帯電性]
トナー0.6gに対して、平均粒径(体積中位粒径(D50))60μmのシリコンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)9.4gを20ml容のポリビンに入れたものを2つ用意し、開封した状態で、一方を温度25℃、相対湿度50%の常温常湿(NN)環境下に、もう一方を温度35℃、相対湿度85%の高温高湿(HH)環境下に、それぞれ24時間放置した。放置後、各環境下でトナーとキャリアを5分間ターブラーミキサーで混合し、「q/m Meter」(EPPING社製)を用いて帯電量を測定した。
製造例1 ポリエステル樹脂Aの製造
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン8320g、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン80g、テレフタル酸1592g及びジブチル錫オキサイド(エステル化触媒)32gを窒素雰囲気下、常圧下230℃で5時間反応させ、更に減圧下で反応させた。210℃に冷却し、フマル酸1672g、ハイドロキノン8gを加え、5時間反応させた後に、更に減圧下で反応させて、ポリエステル樹脂Aを得た。ポリエステル樹脂Aの軟化点は110℃、ガラス転移点は66℃、酸価は24.4mgKOH/g、数平均分子量は3760であった。
製造例2 ポリエステル樹脂Bの製造
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン17500g、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン16250g、テレフタル酸11454g、ドデセニルコハク酸無水物1608g、トリメリット酸無水物4800g及びジブチル錫オキサイド15gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、220℃で攪拌し、ASTM D36−86に準拠して測定した軟化点が120℃に達するまで反応させて、ポリエステル樹脂Bを得た。ポリエステル樹脂Bの軟化点は123℃、ガラス転移温度は65℃、酸価は21.0mgKOH/g、数平均分子量は2230であった。
製造例3 マスターバッチ1の製造
製造例1のポリエステル樹脂Aの微粉末70重量部及び大日精化製銅フタロシアニンのスラリー顔料(ECB−301:固形分46.2重量%)を顔料分30重量部になる様にヘンシェルミキサーに仕込み5分間混合し湿潤させた。次にこの混合物をニーダー型ミキサーに仕込み徐々に加熱した。ほぼ90〜110℃にて樹脂が熔融し、水が混在した状態で混練し、水を蒸発させながら20分間90〜110℃で混練を続けた。
更に120℃にて混練を続け残留している水分を蒸発させ、脱水乾燥させた。更に120〜130℃にて10分間混練を続けた。冷却後更に加熱三本ロールにより混練し、冷却、粗砕して青色顔料を30重量%の濃度で含有する高濃度着色組成物の粗砕品(マスターバッチ1)を得た。これをスライドグラスに乗せて加熱溶融させて顕微鏡で観察したところ、顔料粒子は全て微細に分散しており、粗大粒子は認められなかった。
製造例4 樹脂乳化液の製造
5リットル容のステンレス釜で、ポリエステル樹脂A320g、ポリエステル樹脂B210g、マスターバッチ1 100.2g(ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B及びマスターバッチ1に用いた樹脂を前記配合割合で混合溶融した樹脂の軟化点は114℃、ガラス転移温度は64℃であった)、及び、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王社製「エマルゲン430」、HLB:16.2)6.0g、26重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(花王社製「ネオペレックスG−25」)24.0g、及び中和剤として水酸化カリウム水溶液(濃度:5重量%)を252g加え、カイ型の攪拌機で250r/minの攪拌下、95℃で分散させた。内容物は95℃に達した後2時間攪拌された後、カイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、脱イオン水1118gを6.0g/分で滴下し、200メッシュ(目開き:105μm)の金網を通して、微粒化した樹脂乳化液を得た。得られた樹脂乳化液中の樹脂粒子の体積中位粒径は0.170μm、固形分濃度は31.5重量%、金網上には樹脂成分は何も残らなかった。
実施例1
製造例4で得られた樹脂乳化液400gと脱イオン水75gを2リットル容の容器で室温下混合した。このときの乳化液のpHは6.3であった。次に、カイ型の攪拌機で100r/minの攪拌下、この混合物に凝集剤として硫酸アンモニウム(分子量:132.14)6.30gを104gの脱イオン水に溶かし水溶液(pH:6.1、0.25mmol/L)にしたものを室温で15分かけて滴下した。その後、混合分散液を1℃/5minで昇熱し凝集粒子を形成させ、85℃になった時点で85℃に固定して10分間攪拌したのち加熱をとめた。
室温まで除冷し、吸引ろ過工程、洗浄工程及び乾燥工程を経て着色樹脂微粒子粉末を得た。着色樹脂微粒子粉末の体積中位粒径(D50)は4.7μmであった。
この着色樹脂微粒子粉末100重量部に対して1.0重量部の疎水性シリカ(ワッカーケミー製、TS530、1次個数平均粒子径:8nm)をヘンシェルミキサーを用いて外添し、シアントナーとした。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタにより良好な画像が得られた。なお、ガラス転移温度は57℃であった。
実施例2
実施例1において、85℃になった時点で85℃に固定して、1時間経過したときに加熱をとめた以外、実施例1と同様の方法でトナー粒子を調製した。着色樹脂微粒子粉末の体積中位粒径(D50)は5.0μmであった。
この着色樹脂微粒子粉末に実施例1と同様にしてシリカを外添してシアントナーとした。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタにより良好な画像が得られた。なお、ガラス転移温度は57℃であった。
実施例3
実施例1において、85℃になった時点で85℃に固定して、2時間経過した時に加熱をとめた以外、実施例1と同様の方法でトナー粒子を調製した。着色樹脂微粒子粉末の体積中位粒径(D50)は5.2μmであった。
この着色樹脂微粒子粉末に実施例1と同様にしてシリカを外添してシアントナーとした。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタにより良好な画像が得られた。なお、ガラス転移温度は57℃であった
実施例4〜6
実施例1〜3における凝集剤を、塩化アンモニウム(分子量:53.50)5.09gに変更した以外、それぞれ実施例1〜3と同様の方法でトナー粒子及びシアントナーを調製した。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタにより良好な画像が得られた。なお、ガラス転移温度は56℃であった。
実施例7〜9
実施例1〜3における凝集剤を、テトラエチルアンモニウムブロマイド(分子量:210)20.0gに変更した以外、それぞれ実施例1〜3と同様の方法でトナー粒子及びシアントナーを調製した。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタにより良好な画像が得られた。なお、ガラス転移温度は56℃であった。
実施例10〜12
実施例1〜3における凝集剤を、テトラブチルアンモニウムブロマイド(分子量:238)30.7gに変更した以外、それぞれ実施例1〜3と同様の方法でトナー粒子及びシアントナーを調製した。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタにより良好な画像が得られた。なお、ガラス転移温度は56℃であった。
比較例1〜3
実施例1〜3における凝集剤を、塩化カルシウム・2水和物7.0gに変更した以外、それぞれ実施例1〜3と同様の方法でトナー粒子及びシアントナーを調製した。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタでは、クリーニング不良によりクリーニングブレードが反転してしまった。なお、ガラス転移点は56℃であった。
比較例4〜6
実施例1〜3における凝集剤を、塩化カリウム7.1gに変更した以外、それぞれ実施例1〜3と同様の方法でトナー粒子及びシアントナーを調製した。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタでは、帯電が低く、画像かぶりの多い画像となった。なお、ガラス転移温度は55℃であった。
比較例7〜9
実施例1〜3における凝集剤を、「サニゾールB−50」(花王社製):ラウリルベンジルジメチルアンモニウムクロライド(数平均分子量:370)45.2gに変更した以外、それぞれ実施例1〜3と同様の方法でトナー粒子及びシアントナーを調製した。得られたシアントナーは、市販のフルカラープリンタでは、帯電が低く、画像を得ることができなかった。なお、ガラス転移温度は55℃であった。
上記実施例1〜12及び比較例1〜8で調製したトナーの各々について、円形度、粒径及び帯電量を測定した結果を表1に示す。
Figure 0004599272
本発明のトナーの製造方法は、有機溶媒を実質的に使用することなく、簡便に、かつ短い製造時間でトナー粒径を制御することができる。本発明の方法で製造されたトナーは、電子写真用として好適である。

Claims (10)

  1. 水を95重量%以上含有する水系媒体中で、ポリエステルを含有しかつ酸価が6〜35mgKOH/gである結着樹脂を乳化する工程、及び前記工程で得られた該結着樹脂の乳化液に、分子量350以下の水溶性含窒素化合物であるアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を添加して乳化粒子を凝集させる工程を有するトナーの製造方法。
  2. 分子量350以下の水溶性含窒素化合物の添加を行う際の、結着樹脂乳化液の25℃でのpH値が5〜8.5の範囲である、請求項1記載のトナー製造方法。
  3. 結着樹脂の乳化液中における分子量350以下の水溶性含窒素化合物の濃度が、該乳化液中の水1L当り0.01〜0.5molである、請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 分子量350以下の水溶性含窒素化合物が、その10重量%水溶液の25℃でのpH値が4〜6の範囲内のものである、請求項1〜3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. 結着樹脂100重量部に対して5重量部以下の界面活性剤の存在下で、結着樹脂を凝集する工程を行う、請求項1〜4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  6. ポリエステルの酸成分が、少なくとも芳香族カルボン酸と脂肪族カルボン酸とを有してなるものである、請求項1〜5のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  7. 結着樹脂を乳化する工程が、結着樹脂のガラス転移温度以上の温度で中和させた後、ガラス転移温度以上の温度で水を添加することによって、結着樹脂乳化液を得る工程を含む、請求項1〜6のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  8. 結着樹脂を乳化する工程において、1価のアルカリ金属の水酸化物を用いる、請求項1〜7のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  9. 結着樹脂を乳化する工程で用いられる水系媒体が、水を99重量%以上含有するものである、請求項1〜8のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  10. 水を95重量%以上含有する水系媒体中で、ポリエステルを含有しかつ酸価が6〜35mgKOH/gである結着樹脂を乳化して得られた該結着樹脂の乳化液に、分子量350以下の水溶性含窒素化合物であるアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を添加し、乳化粒子を凝集・合一させるトナー粒子形状の制御方法。
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