JP4598210B2 - 打抜きダイの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばフレキシブル基板やフレキシブルリードフレーム等のごとく極めて薄いシート材を打抜き加工するための打抜きダイの製造方法に係り、さらに詳細には、パンチとダイとのクリアランスをほぼゼロクリアランスにするための打抜きダイの製造方法及び打抜きダイに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばフレキシブル基板などのごとき極めて薄いシート板の打抜き加工を行うパンチとダイとの間のクリアランスは、基本的にゼロクリアランスにされている。
【0003】
パンチ(雄型)とダイ(雌型)とを別個に製作して両者間のクリアランスをゼロクリアランスにすることは極めて難しいので、例えば図3に示すごとき方法が採用されている。すなわち、パンチPを工具鋼で製作し、このパンチPの材質よりも軟らかい材質の鋼材を使用してダイDを製作する。この際、ダイ孔Hはワイヤカット放電加工によりパンチPとの間のクリアランスが最小となるように加工する。
【0004】
そして、例えば打圧等の手段によってダイDの上面に変形を与え、前記ダイ孔Dの上部に内方向への押出部(通称チャンチャンといわれている)Cを形成し、前記パンチPをダイDのダイ孔Hに係合することにより、前記押出部Cを削除してゼロクリアランスに加工している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごとき従来の構成においては、ダイDが軟らかい材料であるために摩耗が激しいので、再び前記押出部Cを形成して前述のごときゼロクリアランスの加工を行うことになるが、ダイDの上面を、平面を保持して前記押出部Cを形成しなければならず、また、押出部Cの突出量が小さいと再加工が頻繁になって能率向上に問題があり、大きすぎると押出部Cの削除時の変形やパンチPの寿命において問題があり、前述のごときゼロクリアランスの加工を行うには熟練を要するという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述のごとき問題に鑑みてなされたもので、本発明は、パンチ金型と協働してシート状のワークに打抜き加工を行う打抜きダイの製造方法であって、前記パンチ金型におけるパンチの外形よりも僅かに大きな貫通孔を備えたダイベース上に型プレートを固定し、上記型プレートの変形を抑制するために、前記ダイベースの内部空間内に弾性バックアップ部材を充填して前記型プレートに下側から圧力を付与した状態において前記型プレートを前記パンチ金型のパンチにより打抜くことによって前記貫通孔より僅かに小さなダイ孔を前記型プレートに形成して打抜きダイを製造する打抜きダイの製造方法である。
【0007】
また、前記打抜きダイ製造方法において、型プレートに形成したダイ孔の刃部分にレーザ焼入れを行う打抜きダイの製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る打抜きダイ1は、図1に示すように、シート状のワーク(図示省略)に打抜き加工を行う加工穴より僅かに大きな貫通孔3を備えたダイベース5を備えており、このダイベース5上には、上記貫通孔3より僅かに小さなダイ孔7を形成した型プレート9が固定ボルト等ごとき固定具を介して着脱可能に取付けてある。上記ダイ孔7はシート状のワークに打抜き加工を行う加工穴に形状寸法が等しいものである。
【0011】
前記打抜きダイ1は次のようにして作成される。すなわち、ダイベース5は一般的な工具鋼よりなるものであって、通常のダイと同様に切削加工や研削加工によって作成されるものであり、前記貫通孔3は、協働してシート状のワークの打抜き加工を行うべく、対をなすパンチ金型11(図2参照)におけるパンチ13のパンチ刃部13Bの外形より僅かに大きく放電加工によって形成してある。そして、このダイベース5の上面に、ダイ孔の形成されていない打抜き加工可能の薄い型プレート9が固定ボルト等のごとき適宜の固定具15を介して着脱可能に固定される。
【0012】
上記型プレート9は、焼入れ可能な適宜の工具鋼よりなるものであり、前述のごとくダイベース5上に固定した後に、前記パンチ金型11におけるパンチ13によって型プレート9の打抜き加工を行うことにより、前記ダイ孔7が形成されるものである。したがって、パンチ13とダイ孔7との間のクリアランスはゼロクリアランスとなるものであり、このダイ孔7は、前記貫通孔3より僅かに小さく、ダイ孔7の形成時にパンチ13がダイベース5と干渉するようなことはないものである。
【0013】
前述のごとくパンチ13によって型プレート9の打抜き加工を行うとき、ダイベース5の内部空間17内に、例えば油やゴム等のごとき弾性バックアップ部材を充填し、型プレート9に下側から圧力を付与した状態において打抜き加工を行うことが望ましいものである。このように、型プレート9に下側から圧力を付与して打抜き加工を行うことにより、型プレート9の変形を抑制してより高精度の打抜き加工を行うことができるものである。
【0014】
上述のごとく型プレート9に打抜き加工を行ってダイ孔7を形成した後、ダイ孔7の刃部分7Bにレーザ光を照射しレーザ焼入れを行って、上記刃部分7Bを焼入れ硬化するものである。上記刃部分7Bの硬化はレーザ焼入れであるので、焼入れ後における歪み量が極めて少ないものである。
【0015】
ところで、前述のごとく型プレート9を打抜き加工した際に、ダイ孔7の刃部分に微少のだれを生じるが、このだれが精度上問題ない場合はそのまま使用可能である。上記だれが精度上問題あるような場合には、型プレート9の上面に研磨(研削)加工を行って、前記だれを除去することが望ましい。このように研削加工を行うことにより、ダイ孔7の刃部分7Bをより鋭利にすることができ、シート材に高精度の加工を行うことができるものである。
【0016】
既に理解されるように、本実施の形態によれば、ダイベース5に型プレート9を固定し、その後にパンチ13によって型プレート9にダイ孔7を打抜き加工するものであるから、パンチ13とダイ孔7とのクリアランスをゼロクリアランスとすることが容易であり、また、ダイ孔7の刃部分7Bを熱処理によって硬化することができ、長寿命化を図ることができるものである。なお、上記刃部分7Bに熱処理を行わない場合であっても、シート状のワークの打抜き加工を行うことができるが、この場合は摩耗が激しくなるので、刃部分7Bはレーザ焼入れを行うことが望ましいものである。
【0017】
長時間使用後に、パンチ13とダイ孔7との間のクリアランスが大きくなったときには、ダイベース5から型プレート9を取り外し、別個の新しい型プレート9を取付けて前述同様に打抜き加工を行うことにより、再び初期と同条件でもってワークの打抜き加工を行い得ることになるものである。
【0018】
【発明の効果】
以上のごとき説明より理解されるように、本発明によれば、熟練を要することなしに、パンチとダイ孔との間のクリアランスがゼロクリアランスとなる打抜きダイを容易に作成できるものであり、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る打抜きダイの断面説明図である。
【図2】同上の打抜きダイの製造方法の説明図である。
【図3】パンチとダイ孔とのクリアランスをゼロクリアランスとする従来方法の説明図である。
【符号の説明】
1 打抜きダイ
3 貫通孔
5 ダイベース
7 ダイ孔
9 型プレート
11 パンチ型
13 パンチ
15 固定具
Claims (2)
- パンチ金型と協働してシート状のワークに打抜き加工を行う打抜きダイの製造方法であって、前記パンチ金型におけるパンチの外形よりも僅かに大きな貫通孔を備えたダイベース上に型プレートを固定し、上記型プレートの変形を抑制するために、前記ダイベースの内部空間内に弾性バックアップ部材を充填して前記型プレートに下側から圧力を付与した状態において前記型プレートを前記パンチ金型のパンチにより打抜くことによって前記貫通孔より僅かに小さなダイ孔を前記型プレートに形成して打抜きダイを製造することを特徴とする打抜きダイの製造方法。
- 請求項1に記載の打抜きダイ製造方法において、型プレートに形成したダイ孔の刃部分にレーザ焼入れを行うことを特徴とする打抜きダイの製造方法。
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