JP4595659B2 - 液滴噴射装置及びその製造方法 - Google Patents

液滴噴射装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4595659B2
JP4595659B2 JP2005133542A JP2005133542A JP4595659B2 JP 4595659 B2 JP4595659 B2 JP 4595659B2 JP 2005133542 A JP2005133542 A JP 2005133542A JP 2005133542 A JP2005133542 A JP 2005133542A JP 4595659 B2 JP4595659 B2 JP 4595659B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
pressure chamber
nozzle
communication hole
communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005133542A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006305948A (ja
Inventor
宏人 菅原
博幸 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2005133542A priority Critical patent/JP4595659B2/ja
Publication of JP2006305948A publication Critical patent/JP2006305948A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4595659B2 publication Critical patent/JP4595659B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14475Structure thereof only for on-demand ink jet heads characterised by nozzle shapes or number of orifices per chamber

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、液滴を噴射する液滴噴射装置及びその製造方法に関する。
ノズルから記録用紙等にインクを噴射するインクジェットヘッドとして、その内部にインク流路を含む流路ユニットが、積層状の複数枚のプレートにより構成されているものがある。例えば、特許文献1に記載のインクジェットヘッドは、マニホールドと、このマニホールドからアパーチャ(絞り)、圧力室、及び、複数の連通孔を経てノズルに至る複数の個別インク流路とを含む流路ユニットを備えており、アクチュエータによりある圧力室内のインクに圧力が付与されたときに、この圧力室に連通するノズルからインクを噴射するように構成されている。ここで、流路ユニットは、前述のマニホールド、アパーチャ、圧力室、及び、複数の連通孔等が形成された複数枚のプレートが互いに積層された構造を有する。このように、流路ユニットが複数枚の積層状のプレートで構成されている場合には、流路ユニット内に複雑な形状のインク流路を密に配置することができるため、流路ユニットを小型化することが可能になる。
ところで、このようなインクジェットヘッドによりインク滴を記録用紙に噴射したときには、着弾したインクが記録用紙の繊維に沿って滲んで(フェザリング)、記録用紙に形成される線や文字の輪郭がぼやけてしまうことがある。また、記録用紙に着弾したインクが、印字濃度にあまり寄与しない記録用紙の厚み方向に浸透してしまい、特に、ベタ印字など記録用紙の広い面積にわたって印字する場合に、見た目の印字濃度を十分高くすることができないという問題が生じる場合もある。
そこで、このような問題を解決可能なインクジェットヘッドが提案されている。例えば、特許文献2に記載のインクジェットヘッドは、それぞれが2つのノズルに直接接続された複数の圧力室(吐出室)を備えている。そして、各圧力室内のインクに圧力が付与されたときには、この圧力室に連通する2つのノズルから2つのインク滴をそれぞれ噴射するように構成されている。つまり、このインクジェットヘッドは、1つの圧力室内で加圧されたインクを2つのインク滴に分けて噴射する。従って、記録用紙に着弾する各インク滴の液滴径が小さくなり、それに伴って、各インク滴の紙面上における滞留時間が短くなることから、インクが記録用紙の繊維に沿って滲む前にその厚み方向に浸透させることができ、フェザリングの発生を極力防止できる。また、2つのインク滴に分けて噴射することにより、印字濃度にあまり寄与しない記録用紙の厚み方向へのインクの浸透量を極力少なくして、記録用紙の表面にインクを溜めることができるため、ベタ印字等における印字濃度を高くすることができる。
特開2004−136668号公報(図5) 特開平9−57966号公報
特許文献1に記載されたような、複数枚の積層状のプレートからなる流路ユニットにおいて、1つの圧力室に対して2つのノズルを共通の複数の連通孔を介して連通させるようにすれば、特許文献2に記載のインクジェットヘッドのように1つの圧力室内で加圧されたインクを2つのインク滴に分けて噴射することができるようになり、フェザリングの発生を極力防止できるし、また、ベタ印字等における印字濃度を高くすることも可能になる。
ところで、インクカートリッジを交換したときなどにインク流路内に気泡が混入してしまうと、インク流路内のインクに正常な圧力を付与することができなくなって噴射が不安定になるため、インク流路からインクを強制的に排出することにより流路内の気泡を除去する、パージ動作が一般的に行われる。しかし、特許文献1のプレート積層型の流路ユニットでは、ノズルが形成されたプレート(ノズルプレート)とノズルに連なる連通孔が形成されたプレート(カバープレート)の、2枚のプレート間に、ノズルと連通孔の径(流路面積)の差に起因する段差(隅部)が存在するため、インク流路内に混入した気泡はこの段差の部分に滞留しやすい構造になっている。その上で、フェザリングの防止や印字濃度を高くすることを目的として、前述のように、1つの圧力室と2つのノズルを、1つの連通孔を介して共通に連通させると、1つのノズルにのみ連通する場合に比べて連通孔の径が大きくなることから、各ノズルと連通孔の径(流路面積)の差がさらに大きくなり、この連通孔の内面付近に、2つのノズルへそれぞれ流れる2つの大きなインクの流れから遠く離れた部分が局所的に生じる。このような部分においてはインクの流速が特に低下することから、連通孔内にさらに気泡が滞留しやすくなり、パージ動作を行っても気泡を完全に排出することが困難になる。
本発明の目的は、1つの圧力室と複数のノズルとを連通させる連通孔に気泡が滞留するのを防止可能な液滴噴射装置、及び、その製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の液滴噴射装置は、液滴を噴射するノズルとこのノズルに連通する圧力室とを含む液体流路が形成された流路ユニットと、前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧力付与手段とを備えた液滴噴射装置であって、前記流路ユニットは、前記圧力室が形成された圧力室プレートと、前記ノズルが形成されたノズルプレートと、前記圧力室プレートと前記ノズルプレートとの間において前記ノズルプレートに接して配置され、前記圧力室と前記ノズルとを連通させる第1連通孔が形成された第1連通プレートとを少なくとも含む、積層状の複数枚のプレートを有し、前記ノズルプレートには、1つの前記圧力室に連通し、且つ、所定の一方向に配列された複数の前記ノズルが互いに近接して形成され、前記第1連通プレートに形成された前記第1連通孔は、前記複数のノズルの径よりも大きな径をそれぞれ有し、前記ノズルプレートのプレート直交方向から見て、それらの中に前記複数のノズルがそれぞれ完全に収まるように配置された複数の孔を含み、これら複数の孔は、前記プレート直交方向から見て部分的に重なるように連結され、その連結部が、前記孔の径よりもその幅が小さくなるようにくびれた形状に形成されていることを特徴とするものである。
この第1の発明の液滴噴射装置においては、1つの圧力室に複数のノズルが連通しているため、1回の噴射で記録用紙等の被噴射体に液体を複数の液滴に分けて着弾させることができ、被噴射体の広い面積に亙って液体を浸透させることも可能になる。また、第1連通孔の複数の孔は、プレート直交方向から見て、それらの中に複数のノズルがそれぞれ収まるように配置されているため、孔とノズルとが互いにずれて配置されている場合に比べて孔とノズルとの間の段差が小さくなり、この段差に気泡が滞留しにくくなる。さらに、複数の孔は部分的に重なるように連結され、その連結部は、孔の径よりも幅が小さくなるようにくびれている。従って、第1連通孔の内面付近に、圧力室からノズルへ向かう液体の主流から遠く離れた部分が存在しなくなり、液体の流速が局所的に低くなる部分が解消されるため、第1連通孔内にさらに気泡が滞留しにくくなる。
第2の発明の液滴噴射装置は、前記第1の発明において、前記孔は、前記プレート直交方向から見て、前記ノズルと相似した形状であることを特徴とするものである。これにより、孔の縁とその孔に収まるノズルの縁との間隔が均一になるので、孔とノズルの間に液体の流速が局所的に低くなる部分が存在しなくなり、さらに気泡が滞留しにくくなる。
第3の発明の液滴噴射装置は、前記第1又は第2の発明において、前記圧力室プレートと前記第1連通プレートとの間において、前記圧力室と前記第1連通孔とを連通させる第2連通孔が形成された第2連通プレートが前記圧力室プレートに接して配置され、さらに、前記第2連通孔は、前記プレート直交方向から見て、前記複数のノズルの配列方向に長い楕円形状を有し、且つ、その中に前記第1連通孔が完全に収まるように配置されていることを特徴とするものである。
このように、圧力室と第1連通孔とを連通させる第2連通孔が、複数のノズルの配列方向に長い楕円形状に形成されていると、第2連通孔が第1連通孔と同じ形状に形成されている場合よりも、圧力室と第2連通孔との間の段差が小さくなり、圧力室から第2連通孔へ気泡が排出されやすくなる。また、第2連通孔内に第1連通孔が完全に収まっているため、第2連通孔と第1連通孔との間の段差が小さくなり、圧力室から第2連通孔へ排出された気泡が第1連通孔へ気泡が流れやすくなる。
第4の発明の液滴噴射装置は、前記第3の発明において、前記圧力室は、前記プレート直交方向から見て、その重心を通る中心線に関して対称な形状に形成され、前記圧力室の、前記中心線に平行な方向に関する一端部に液体流入口が、他端部に液体流出口がそれぞれ配置され、前記第2連通孔が前記液体流出口を介して前記圧力室に連通していることを特徴とするものである。圧力室の一端部に液体流入口が、他端部に液体流出口が配置されていると、圧力室内には、液体流入口から液体流出口へその中心線に対称な2つの液体の流れが生じるため、これら2つの流れが衝突する圧力室の他端部にはよどみ点が生じやすい。しかし、この第4の発明では、この圧力室の他端部に第2連通孔が配置されているため、この他端部によどみ点が生じず、圧力室内の気泡が第2連通孔へ排出されやすくなる。
第5の発明の液滴噴射装置は、前記第3又は第4の発明において、前記第2連通孔は、前記プレート直交方向から見て、前記圧力室に完全に収まるようにこの圧力室の縁に接して配置されていることを特徴とするものである。第2連通孔が圧力室に完全に収まるようにこの圧力室の縁に接して配置されているため、圧力室と第2連通孔との間の段差がさらに小さくなり、圧力室の縁に気泡が滞留しにくい。
第6の発明の液滴噴射装置は、前記第1〜第5の何れかの発明において、前記連結部の、前記複数の円形孔の間でくびれた部分は、なだらかに連続する曲面で構成されていることを特徴とするものである。この構成によれば、第1連通孔の内面に沿って液体がスムーズに流れやすくなり、この第1連通孔内に気泡が滞留しにくくなる。
第7の発明の液滴噴射装置は、前記第1〜第6の何れかの発明において、1つの前記圧力室に2つの前記ノズルが連通していることを特徴とするものである。1つの圧力室に連通するノズルの数が多いほど、複数のノズルから液滴をそれぞれ噴射するために必要なエネルギーは大きくなる。そこで、1つの圧力室に連通するノズルの数を最小の2つにすることで、圧力付与手段により液体に所望の圧力を付与する際に必要なエネルギーを最小限に抑えることができる。
第8の発明の液滴噴射装置の製造方法は、前記第1又は第2の発明の液滴噴射装置の製造方法であって、前記圧力室プレートとなる第1のプレートに、エッチングにより前記圧力室を形成する圧力室形成工程と、前記ノズルプレートとなる第2のプレートに、レーザー加工又はプレス加工により、1つの前記圧力室に対応する複数の前記ノズルを形成するノズル形成工程と、前記第1連通プレートとなる第3のプレートに、前記圧力室及び前記複数のノズルに対応する前記第1連通孔を、エッチングにより形成する第1連通孔形成工程と、前記第1のプレートと前記第2のプレートの間において、前記第3のプレートを前記第2のプレートに接するように配置して、これら3枚のプレートを含む前記複数枚のプレートを積層して接合する接合工程と備えたことを特徴とするものである。
このように、その加工精度が噴射特性に影響するノズルの形成工程は、高精度な加工が可能なレーザー加工又はプレス加工により行い、高い精度の加工が不要な圧力室の形成工程や第1連通孔の形成工程は、加工精度はやや劣るがコスト面で優れるエッチングにより行うことで、性能とコストのバランスを考慮して液滴噴射装置を製造することができる。
尚、この第8の発明において、ノズルプレートとなる第2のプレートの材質に適した加工法を選択することにより、容易且つ高精度にノズルを形成することができる。即ち、第2のプレートが合成樹脂材料からなる場合には、ノズル形成工程において、ノズルをレーザー加工により形成することが好ましい(第9の発明)。また、第2のプレートが金属材料からなる場合には、ノズル形成工程において、ノズルをプレス加工により形成することが好ましい(第10の発明)。
第11の発明の液滴噴射装置の製造方法は、前記第8〜第10の何れかの発明において、前記第1のプレート及び前記第3のプレートは金属材料からなることを特徴とするものである。この場合には、第1のプレート及び第3のプレートに、エッチングにより、圧力室や第1連通孔を容易に形成することができる。
本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、液体噴射装置として、ノズルから記録用紙に向けてインクを噴射するインクジェットヘッドに本発明を適用した一例である。
まず、インクジェットヘッド1を備えたインクジェットプリンタ100について簡単に説明する。図1に示すように、インクジェットプリンタ100は、図1の左右方向に移動可能なキャリッジ101と、このキャリッジ101に設けられて記録用紙Pに対してインクを噴射するシリアル式のインクジェットヘッド1と、記録用紙Pを図1の前方へ搬送する搬送ローラ102等を備えている。インクジェットヘッド1は、キャリッジ101と一体的に左右方向(走査方向)へ移動して、その下面のインク吐出面に形成されたノズル20(図2〜図6参照)の出射口から記録用紙Pに対してインクを噴射する。そして、インクジェットヘッド1により記録された記録用紙Pは、搬送ローラ102により前方(紙送り方向)へ排出される。
次に、インクジェットヘッド1について図2〜図6を参照して詳細に説明する。
図2〜図5に示すように、インクジェットヘッド1は、圧力室14を含む個別インク流路21(図4参照)が複数形成された流路ユニット2と、この流路ユニット2の上面に配置されて圧力室14内のインクに圧力を付与する圧電アクチュエータ3(圧力付与手段)とを備えている。
まず、流路ユニット2について説明する。図4、図5に示すように、流路ユニット2はキャビティプレート10、ベースプレート11、マニホールドプレート12、及びノズルプレート13を備えており、これら4枚のプレート10〜13が積層状態で接合されている。このうち、キャビティプレート10、ベースプレート11及びマニホールドプレート12はステンレス鋼製の板であり、これら3枚のプレート10〜12に、後述するマニホールド17や圧力室14等のインク流路をエッチングにより容易に形成することができるようになっている。また、ノズルプレート13は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料により形成され、マニホールドプレート12の下面に接着される。あるいは、このノズルプレート13も、3枚のプレート10〜12と同様にステンレス鋼等の金属材料で形成されていてもよい。
図2〜図5に示すように、キャビティプレート10(圧力室プレート)には、平面に沿って配列された複数の圧力室14が形成されており、これら複数の圧力室14は、後述の振動板30側(図4、図5の上方)へ開口している。また、複数の圧力室14は、紙送り方向(図2の上下方向)に2列に配列されている。図3に示すように、各圧力室14は、平面視で(積層状態の4枚のプレート10〜13に直交する方向(積層方向)から見て)、走査方向(図3の左右方向)に長い、略楕円形状に形成されており、その重心Gを通り且つその長手方向に延びる中心線Cに関して対称な形状を有する。さらに、図3、図4に示すように、圧力室14は、インク流入口14a(液体流入口)とインク流出口14b(液体流出口)とを有し、インク流入口14aは圧力室14の長手方向一端部(図3における右端部)、インク流出口14bは圧力室14の長手方向他端部(図3における左端部)にそれぞれ配置されている。
図3、図4に示すように、キャビティプレート10に接するベースプレート11(第2連通プレート)には、平面視で圧力室14のインク流入口14aと重なる位置に、円形の平面形状を有する連通孔15が形成されている。一方、図3〜図6に示すように、ベースプレート11の圧力室14のインク流出口14bと重なる位置には、紙送り方向(図3の上下方向)に長い楕円形の平面形状を有する連通孔16(第2連通孔)が形成されている。つまり、連通孔15はインク流入口14aを介して圧力室14に連通し、連通孔16はインク流出口14bを介して圧力室14に連通している。また、連通孔15,16は、それぞれ、平面視で圧力室14に完全に収まるようにこの圧力室14の長手方向両端部の縁に接して配置されている。
マニホールドプレート12には、紙送り方向(図2の上下方向)に延びるマニホールド17が形成されている。図2〜図4に示すように、マニホールド17は、平面視で、左側に配列された圧力室14の左半分、及び、右側に配列された圧力室14の右半分とそれぞれ重なるように配置されている。そして、このマニホールド17は、後述の振動板30に形成されたインク供給口18が接続されており、インクタンク(図示省略)からインク供給口18を介してインクが供給される。
また、図3〜図6に示すように、次述のノズルプレート13に接するこのマニホールドプレート12(第1連通プレート)には、平面視で各圧力室14のマニホールド17と反対側の端部と重なる位置に、ベースプレート11の連通孔16とノズルプレート13の2つのノズル20とを連通させる連通孔19(第1連通孔)が形成されている。図3、図6に示すように、この連通孔19は、平面視で楕円形の連通孔16の中央部に重なり、この連通孔16内に完全に収まるように形成されている。尚、この連通孔19はその内部に気泡が滞留しにくくなるように、平面視でほぼ8の字形状に形成されている。これについては後ほど詳しく説明する。
ノズルプレート13には、平面視で連通孔19と重なる位置に、紙送り方向(図2の上下方向)に並ぶ2つのノズル20が互いに近接するように形成されている。これらのノズル20は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂の基板にエキシマレーザー加工を施すことにより形成される。
そして、図4に示すように、マニホールド17は連通孔15を介して圧力室14のインク流入口14aに連通し、さらに、圧力室14のインク流出口14bは、連通孔16,19を介して2つのノズル20に連通している。このように、流路ユニット2内には、マニホールド17から圧力室14を経て2つのノズル20に至る個別インク流路21が形成されている。つまり、流路ユニット2は、次述の圧電アクチュエータ3により各圧力室14内のインクに圧力が付与されたときに、この圧力室14に連通する2つのノズル20からそれぞれインク滴を噴射することができるように構成されている。
次に、圧電アクチュエータ3について説明する。図2〜図5に示すように、圧電アクチュエータ3は、流路ユニット2の上面に配置された振動板30と、この振動板30の上面(圧力室14と反対側の面)に形成された圧電層31と、この圧電層31の上面に複数の圧力室14に夫々対応して形成された複数の個別電極32とを備えている。
振動板30は、平面視で略矩形状の金属材料からなる板であり、例えば、ステンレス鋼等の鉄系合金、銅系合金、ニッケル系合金、あるいは、チタン系合金などからなる。この振動板30は、キャビティプレート10の上面に複数の圧力室14を覆うように配設され、キャビティプレート10の上面に接合されている。また、金属製の振動板30は導電性を有しており、この振動板30と個別電極32との間に挟まれた圧電層31に電界を作用させる共通電極を兼ねている。
振動板30の上面には、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり強誘電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電層31が配置されている。図2〜図5に示すように、この圧電層31は、振動板30の上面において複数の圧力室14に亙って連続的に形成されている。ここで、圧電層31は、例えば、非常に小さな圧電材料の粒子を基板に吹き付けて高速で衝突させ、基板に堆積させるエアロゾルデポジション法(AD法)を用いて形成することができる。あるいは、スパッタ法、化学蒸着法(CVD法)、ゾルゲル法、あるいは、水熱合成法などにより形成することもできる。
圧電層31の上面には、圧力室14よりも一回り小さい楕円形の平面形状を有する複数の個別電極32が形成されている。これら複数の個別電極32は、平面視で、対応する圧力室14の中央部に重なる位置にそれぞれ形成されている。また、個別電極32は金、銅、銀、パラジウム、白金、あるいは、チタンなどの導電性材料からなる。さらに、圧電層31の上面には、複数の個別電極32のマニホールド17側の端部から、それぞれ、個別電極32の長手方向(図2の左右方向)と平行に延びる複数の配線部35も形成されている。これら複数の個別電極32及び複数の配線部35は、例えば、スクリーン印刷、スパッタ法、あるいは、蒸着法等により形成することができる。
複数の配線部35には、フレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit:FPC)等の可撓性を有する配線部材(図示省略)が接合され、図4に示すように、配線部材を介してドライバIC37と電気的に接続されている。そして、ドライバIC37から配線部35を介して複数の個別電極32に対して選択的に駆動電圧が供給される。
次に、インク噴射時における圧電アクチュエータ3の作用について説明する。複数の個別電極32に対してドライバIC37から選択的に駆動電圧が印加されると、駆動電圧が供給された圧電層31上側の個別電極32とグランド電位に保持されている圧電層31下側の共通電極としての振動板30の電位が異なる状態となり、個別電極32と振動板30の間に挟まれた圧電層31の部分(駆動部31a:図4、図5参照)に上下方向の電界が生じる。ここで、圧電層31の分極方向と電界の方向とが同じ場合には、駆動部31aがその分極方向である上下方向に伸びて水平方向に収縮する。このとき、この圧電層31の収縮に伴って振動板30が圧力室14側に凸となるように変形するため、圧力室14内の容積が減少して圧力室14内のインクに圧力が付与され、圧力室14に連通する2つのノズル20からそれぞれインク滴が吐出される。
このように、本実施形態のインクジェットヘッド1においては、1つの圧力室14に2つのノズル20が連通しており、圧電アクチュエータ3により圧力が付与された1つの圧力室14内のインクを2つのインク滴に分けて噴射することができる。そのため、記録用紙Pに着弾する各インク滴の径が小さくなり、それに伴って、各インク滴の記録用紙P上における滞留時間が短くなることから、インクが記録用紙Pの繊維に沿って滲む前にその厚み方向に浸透させることができ、フェザリングの発生を極力防止できる。また、2つのインク滴に分けてインクを噴射することにより、印字濃度にあまり寄与しない記録用紙Pの厚み方向へのインクの浸透量を極力少なくして、記録用紙Pの表面にインクを溜めることができるため、ベタ印字等における印字濃度を高くすることができる。
ところで、2つのノズル20から噴射された2つのインク滴が、記録用紙Pにおいて近い位置で着弾するように、2つのノズル20はできるだけ近接して形成されていることが好ましい。そのためには、1つの圧力室14と2つのノズル20とが、互いに独立した別々の連通孔により連通しているよりも、本実施形態のように共通の連通孔16,19を介して連通している方がよい。即ち、1つの圧力室14と2つのノズル20とが互いに独立した別々の連通孔により連通している場合には、2つのノズル20を近接させるためには独立した連通孔同士をも近接させることが必要になるが、実際には、ノズル20に比べて十分に大きな径の連通孔をエッチング等により互いに近接して形成することは困難であり、これら連通孔の間を隔てる部分の肉厚がばらつくなどして、複数の個別インク流路21の間で流路特性、ひいては、ノズル20からの噴射特性にばらつきが生じる虞がある。そこで、本実施形態では、前述したように、1つの圧力室14と2つのノズル20は、共通の連通孔16,19を介して連通している。
しかし、このように2つのノズル20が共通の連通孔19にそれぞれ連通する構成では、この連通孔19の形状によっては、ノズル20と連通孔19の流路面積の違いに起因するノズル20と連通孔19との間の段差(隅部)がかなり大きくなる。例えば、図7(a),(b)に示すように、連通孔(連通孔19A,19B)が円形や楕円形といった一般的な形状に形成されている場合では、一方向(図7の上下方向)に並んだ2つのノズル20の間を通り、左右方向に延びる直線La,Lbと、連通孔19A,19Bの内面との交点の位置A,Bにおいて、それぞれ、圧力室14から2つのノズル20へそれぞれ流れる2つの大きなインクの流れ(即ち、ノズル20の軸線Ca,Cb)からの距離が最も遠くなる。つまり、位置A,Bにおいてノズル20と連通孔19A,19Bとの間の段差が最も大きくなり、インクの流速が最も低くなる。従って、何らかの原因により個別インク流路21内に混入した気泡が位置A,Bにおいて滞留しやすくなる。
さらに、ノズルプレート13に接するマニホールドプレート12の連通孔19は、これら2枚のプレート12,13を位置合わせしてから積層させたときに、その位置合わせの誤差により連通孔19の縁がノズル20にかかってしまうことがないように、設計値よりもやや程度大きめの径に形成されることが多い。すると、その分、ノズル20と連通孔19の間の段差はさらに大きくなり、この段差に気泡がより滞留しやすくなる。そして、このような大きな段差に一旦気泡が滞留してしまうと、ノズル20からインクとともに気泡を強制的に排出するパージ動作を行っても、なかなか気泡を排出することができなくなる。
そこで、本実施形態のインクジェットヘッド1においては、ノズルプレート13に接するマニホールドプレート12(第1連通プレート)に形成された連通孔19は、その内部に気泡が滞留しにくい特別な形状に形成されている。即ち、図3、図6に示すように、連通孔19は、ノズル20の径よりも大きな径を有し、且つ、平面視で部分的に重なるように紙送り方向(図6の上下方向)に並んだ2つの円形孔40と、これら2つの円形孔40を連結する連結部41とを有する。2つの円形孔40は、平面視で、それらの中に2つのノズル20がそれぞれ完全に収まるように配置されている。また、連結部41は、円形孔40の径よりもその幅(図6における左右方向の長さ)が小さくなるようにくびれた形状に形成されている。つまり、図6に示すように、連通孔19は略8の字状の平面形状を有する。
2つの円形孔40内に2つのノズル20がそれぞれ完全に収まっており、円形孔40とノズル20が互いにずれて配置されていないため、円形孔40とノズル20との間の段差は全体的に小さくなり、局所的に大きな段差が形成されない。また、2つの円形孔40の間において連結部41がくびれているために、図7(a),(b)のような円形や楕円形に形成された連通孔19A,19Bでは、圧力室14からノズル20へ向かうインクの主流(ノズル20の軸線Ca,Cb)から遠く離れていた部分(図7(a),(b)におけるA,Bの位置)が、図6の連通孔19では内側に突出している。つまり、このくびれた部分におけるインクの主流(ノズル20の軸線Ca,Cb)からの距離が近くなってインクの流速が大きくなるため、インクの流速が局所的に低い部分が解消される。従って、この連通孔19内に気泡が滞留しにくくなる。
また、図6に示すように、連結部41の、2つの円形孔40の間でくびれた部分は尖鋭な形状ではなく、なだらかに連続する曲面で構成されている。そのため、連通孔19の内面に沿ってスムーズにインクが流れやすくなり、連通孔19内に気泡が滞留しにくくなる。
尚、前述したように、キャビティプレート10に接するベースプレート11(第2連通プレート)に形成された連通孔16は、ノズル20の配列方向(図6の上下方向)に長い楕円形状に形成されている。そして、前述の8の字形状の連通孔19が、平面視で、楕円形状の連通孔16内に完全に収まるように配置されている。この場合には、連通孔19と同様に8の字形状に形成されている場合よりも、連通孔16(インク流出口14b)の径が大きくなり、その分、圧力室14と連通孔16との間の段差が小さくなるため、圧力室14内に気泡が滞留しにくくなる。尚、このように、連通孔16が連通孔19よりも流路面積の大きな楕円形状に形成されていると、圧力室14と連通孔16との間の段差は小さくなるが、その分、2つの連通孔16,19の間には段差が生じることになる。しかし、容積の大きい圧力室14内に比べて連通孔16,19内のインクの流速は高いため、圧力室14と連通孔16との間に大きな段差が存在する場合よりも気泡が排出されやすい。従って、圧力室14から2つの連通孔16,19を介してノズル20に至る流路全体で見れば、気泡が排出されやすい構造になっている。
言い換えれば、連通孔16が連通孔19と同様の8の字形状に形成されていると圧力室14と連通孔16との間での流路面積の変化がかなり大きくなる(段差が大きくなる)のに対して、本実施形態のように、連通孔16が楕円形状に形成されて、その中に連通孔19が完全に収まっている場合には、圧力室14から2つの連通孔16,19を経てノズル20に至る流路における流路面積の変化が緩やかになり、この流路の途中に形成された個々の段差がそれぞれ小さくなることから、この流路内に気泡が滞留しにくくなる。
また、圧力室14の長手方向一端部(図3の右端部)にインク流入口14aが配置され、圧力室14の長手方向他端部(図3の左端部)にインク流出口14bが配置されている。従って、圧力室14内には、図6の矢印で示すように、右端部のインク流入口14aから左端部のインク流出口14bへその中心線Cに対称な2つのインクの流れが生じ、これら2つの流れが衝突するインク流出口14bが配置された圧力室14の左端部にはよどみ点が生じやすい。しかし、ベースプレート11の連通孔16が、平面視で圧力室14内に完全に収まるように、且つ、この圧力室14の左端部の縁に接して配置されて、インク流出口14bに連通しているため、圧力室14の左端部によどみ点が生じず、圧力室14内の気泡が連通孔16へ排出されやすくなる。
尚、図3、図6に示すように、前述の8の字形状の連通孔19が、平面視で、楕円形状の連通孔16内に完全に収まるように配置されていることから、2つの連通孔16,19の間の段差が全体的に小さくなって局所的に大きい段差が形成されないため、圧力室14から連通孔16に排出された気泡がさらに連通孔19へ流れやすくなる。
次に、インクジェットヘッド1(特に、流路ユニット2)の製造方法について説明する。
まず、キャビティプレート10(圧力室プレート)、ベースプレート11(第2連通プレート)、及び、マニホールドプレート12(第1連通プレート)となる3枚の金属プレートに、マニホールド17や圧力室14などのインク流路を形成する。即ち、キャビティプレート10となるプレート(第1のプレート)に複数の圧力室14を形成し(圧力室形成工程)、ベースプレート11となるプレートに円形の連通孔15及び楕円形の連通孔16を形成し、さらに、マニホールドプレート12となるプレート(第3のプレート)にマニホールド17及び8の字状の連通孔19を形成する(第1連通孔形成工程)。ここで、キャビティプレート10、ベースプレート11、及び、マニホールドプレート12となる3枚のプレートは金属材料からなるため、これら3枚のプレートに、マニホールド17、圧力室14、あるいは、連通孔15,16,19に対応するマスクパターンをそれぞれ形成してから、マスクパターンが形成されていない部分をエッチングで除去することにより、マニホールド17、圧力室14、及び、連通孔15,16,19を容易に形成することができる。
一方、ノズルプレート13となるプレート(第2のプレート)にノズル20を形成する(ノズル形成工程)。ここで、このノズルプレート13となるプレートがポリイミドなどの合成樹脂材料からなる場合には、ノズル20をレーザー加工により形成する。また、このプレートがステンレス鋼などの金属材料からなる場合には、ノズル20をプレス加工により形成する。このように、レーザー加工又はプレス加工でノズル20を形成することにより、その加工精度が噴射特性に大きく影響するノズル20を高精度に形成することができる。
そして、キャビティプレート10とノズルプレート13との間において、ベースプレート11をキャビティプレート10に接するように配置するとともに、マニホールドプレート12をノズルプレート13に接するように配置して、これら4枚のプレート10〜13を積層した状態で接着剤などにより接合する(接合工程)。その後、キャビティプレート10の上面に圧電アクチュエータ3を配置する。尚、4枚のプレート10〜13を接合する際に、同時に、圧電アクチュエータ3の振動板30をキャビティプレート10に接合するようにしてもよい。または、振動板30をキャビティプレート10を含む3枚のプレート10〜12の積層体に接合した後に、ノズルプレート13をマニホールドプレート12に接合するようにしてもよい。
この製造方法によれば、その加工精度が噴射特性に影響するノズル20の形成工程は、高精度な加工が可能なレーザー加工又はプレス加工により行い、高い精度の加工が不要なマニホールド17、圧力室14、あるいは、連通孔15,16,19の形成工程は、加工精度はやや劣るがコスト面で優れるエッチングにより行うことで、性能とコストのバランスを考慮してインクジェットヘッド1の製造を行うことができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]図8、図9に示すように、圧力室14に連なるベースプレート11Aの連通孔56も、ノズル20に連なるマニホールドプレート12の連通孔19と同様に、2つの円形孔50とこれら2つの円形孔50の間でくびれた形状に形成された連結部51とを有する、8の字形状に形成されていてもよい(変更形態1)。この形態では、前記実施形態と比べて、圧力室14と連通孔56との間の段差が大きくなるため、圧力室14内の気泡を排出する効果はやや劣るものの、連通孔56内の気泡を排出する効果はさらに高くなる。尚、この変更形態1においても、圧力室14と連通孔56との間の段差を小さくするために、図8に示すように、平面視で連通孔56が圧力室14内に収まっており、且つ、その圧力室14の縁に接して配置されていることが好ましい。
2]1つの圧力室14に連通するノズル20の数は2つに限られるものではない。例えば、図10に示すように、1つの圧力室14と、紙送り方向(図10の上下方向)に配列された3つのノズル20とが、連通孔66及び連通孔69を介して連通していてもよい(変更形態2)。圧力室14に連なる連通孔66(第2連通孔)はノズル20の配列方向に長い楕円形状に形成されている。また、この連通孔66と3つのノズル20とを連通させる連通孔69(第1連通孔)は、平面視でそれらの中に3つのノズル20がそれぞれ完全に収まるように配置された3つの円形孔60とこれら3つの円形孔60を連結する2つの連結部61を有し、連結部61は、円形孔60の間においてくびれた形状に形成されている。また、連通孔69は、平面視で楕円形の連通孔66内に完全に収まるように配置されている。従って、圧力室14から2つの連通孔66,69を経てノズル20に至る流路内の段差がそれぞれ小さくなり、また、連通孔69の連結部61がくびれた形状に形成されているために、連通孔69内でインクの流速が局所的に低い部分が解消されることから、圧力室14及び連通孔66,69内に気泡が滞留しにくくなる。
但し、1つの圧力室14に連通するノズル20の数が多いほど、複数のノズル20からインク滴をそれぞれ噴射するために必要なエネルギーは大きくなる。従って、圧電アクチュエータの駆動効率の点からは、前記実施形態のように、1つの圧力室14に連通するノズル20の数は最小の2つであることが好ましい。
3]図11に示すように、圧力室14に連なる連通孔16が、平面視で圧力室14内に完全に収まるように配置されている必要はなく、連通孔16の一部のみが圧力室14と重なっていてもよい(変更形態3)。また、2つのノズル20が平面視で圧力室14と重なっていなくてもよい。この場合でも、前記実施形態と同様に、連通孔16,19内に気泡が滞留しにくいという効果は得られる。
4]前記実施形態では、キャビティプレート10に接し、連通孔16が形成されたベースプレート11と、ノズルプレート13に接し、連通孔19が形成されたマニホールドプレート12とが直接接合されているが、これら2枚のプレート11,12の間に、さらに、2つの連通孔16,19を互いに連通させる連通孔が形成された1又は2以上の別のプレートが介在していてもよい。
5]前記実施形態では、連通孔19は2つの円形孔40が連結部41により連結された構成となっているが、連結される2つの孔40は平面視で円形である必要はなく、それらの中にノズル20がそれぞれ完全に収まるものであれば、楕円形等の他の形状のものであってもよい。また、ノズル20も平面視で円形以外の形状であってもよい。この場合には、連結部41の幅方向の長さ(2つのノズル20を結ぶ方向と直交する方向の長さ、即ち、図6における左右方向の長さ)が、同方向におけるノズル20の径よりも長いように形成されていればよい。尚、2つの孔40の形状とそれらの中に収まるノズル20の形状は、互いに相似であることが望ましい。これにより、孔40とノズル20との間にインクの流速が局所的に低くなる部分が存在しなくなり、孔40とノズル20との間に気泡が滞留しにくくなる。
6]また、インクジェットヘッド1は、圧電アクチュエータ3の代わりに、ヒータによりインクを加熱・沸騰させることでインクに圧力を付与する方式のものであってもよい。
以上、本発明をインクジェットヘッドに適用した形態について実施形態及びその変更形態を例に挙げて説明したが、本発明を適用可能な形態は、これらの形態に限られるものではない。例えば、インク以外の液滴を噴射する種々の液滴噴射装置に本発明を適用することも可能である。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 図2の一部拡大平面図である。 図3のIV-IV線断面図である。 図3のV-V線断面図である。 流路ユニット上面のインク流出口付近の部分拡大図である。 (a)はベースプレートの連通孔が円形形状である場合の連通孔及びノズルの部分拡大図であり、(b)は連通孔が楕円形状である場合の連通孔及びノズルの部分拡大図である。 変更形態1の図3相当の拡大平面図である。 図8のIX-IX線断面図である。 変更形態2の図3相当の拡大平面図である。 変更形態3の図3相当の拡大平面図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2 流路ユニット
3 圧電アクチュエータ
10 キャビティプレート
11,11A ベースプレート
12 マニホールドプレート
13 ノズルプレート
14 圧力室
14a インク流入口
14b インク流出口
16 連通孔(第2連通孔)
19 連通孔(第1連通孔)
20 ノズル
21 個別インク流路
56 連通孔
50 円形孔
51 連結部
60 円形孔
61 連結部
66 連通孔
69 連通孔

Claims (11)

  1. 液滴を噴射するノズルとこのノズルに連通する圧力室とを含む液体流路が形成された流路ユニットと、前記圧力室内の液体に圧力を付与する圧力付与手段とを備えた液滴噴射装置であって、
    前記流路ユニットは、前記圧力室が形成された圧力室プレートと、前記ノズルが形成されたノズルプレートと、前記圧力室プレートと前記ノズルプレートとの間において前記ノズルプレートに接して配置され、前記圧力室と前記ノズルとを連通させる第1連通孔が形成された第1連通プレートとを少なくとも含む、積層状の複数枚のプレートを有し、
    前記ノズルプレートには、1つの前記圧力室に連通し、且つ、所定の一方向に配列された複数の前記ノズルが互いに近接して形成され、
    前記第1連通プレートに形成された前記第1連通孔は、前記複数のノズルの径よりも大きな径をそれぞれ有し、前記ノズルプレートのプレート直交方向から見て、それらの中に前記複数のノズルがそれぞれ完全に収まるように配置された複数の孔を含み、
    これら複数の孔は、前記プレート直交方向から見て部分的に重なるように連結され、その連結部が、前記孔の径よりもその幅が小さくなるようにくびれた形状に形成されていることを特徴とする液滴噴射装置。
  2. 前記孔は、前記プレート直交方向から見て、前記ノズルと相似した形状であることを特徴とする請求項1に記載の液滴噴射装置。
  3. 前記圧力室プレートと前記第1連通プレートとの間において、前記圧力室と前記第1連通孔とを連通させる第2連通孔が形成された第2連通プレートが前記圧力室プレートに接して配置され、
    さらに、前記第2連通孔は、前記プレート直交方向から見て、前記複数のノズルの配列方向に長い楕円形状を有し、且つ、その中に前記第1連通孔が完全に収まるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴噴射装置。
  4. 前記圧力室は、前記プレート直交方向から見て、その重心を通る中心線に関して対称な形状に形成され、
    前記圧力室の、前記中心線に平行な方向に関する一端部に液体流入口が、他端部に液体流出口がそれぞれ配置され、
    前記第2連通孔が前記液体流出口を介して前記圧力室に連通していることを特徴とする請求項3に記載の液滴噴射装置。
  5. 前記第2連通孔は、前記プレート直交方向から見て、前記圧力室に完全に収まるようにこの圧力室の縁に接して配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の液滴噴射装置。
  6. 前記連結部の、前記複数の円形孔の間でくびれた部分は、なだらかに連続する曲面で構成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の液滴噴射装置。
  7. 1つの前記圧力室に2つの前記ノズルが連通していることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の液滴噴射装置。
  8. 請求項1又は2に記載の液滴噴射装置の製造方法であって、
    前記圧力室プレートとなる第1のプレートに、エッチングにより前記圧力室を形成する圧力室形成工程と、
    前記ノズルプレートとなる第2のプレートに、レーザー加工又はプレス加工により、1つの前記圧力室に対応する複数の前記ノズルを形成するノズル形成工程と、
    前記第1連通プレートとなる第3のプレートに、前記圧力室及び前記複数のノズルに対応する前記第1連通孔を、エッチングにより形成する第1連通孔形成工程と、
    前記第1のプレートと前記第2のプレートの間において、前記第3のプレートを前記第2のプレートに接するように配置して、これら3枚のプレートを含む前記複数枚のプレートを積層して接合する接合工程と、
    を備えたことを特徴とする液滴噴射装置の製造方法。
  9. 前記第2のプレートは合成樹脂材料からなり、
    前記ノズル形成工程において、前記ノズルをレーザー加工により形成することを特徴とする請求項8に記載の液滴噴射装置の製造方法。
  10. 前記第2のプレートは金属材料からなり、
    前記ノズル形成工程において、前記ノズルをプレス加工により形成することを特徴とする請求項8に記載の液滴噴射装置の製造方法。
  11. 前記第1のプレート及び前記第3のプレートは金属材料からなることを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の液滴噴射装置の製造方法。
JP2005133542A 2005-04-28 2005-04-28 液滴噴射装置及びその製造方法 Active JP4595659B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005133542A JP4595659B2 (ja) 2005-04-28 2005-04-28 液滴噴射装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005133542A JP4595659B2 (ja) 2005-04-28 2005-04-28 液滴噴射装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006305948A JP2006305948A (ja) 2006-11-09
JP4595659B2 true JP4595659B2 (ja) 2010-12-08

Family

ID=37473379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005133542A Active JP4595659B2 (ja) 2005-04-28 2005-04-28 液滴噴射装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4595659B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5315697B2 (ja) * 2007-05-31 2013-10-16 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置
US7771012B2 (en) 2007-05-31 2010-08-10 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
JP5092802B2 (ja) * 2008-03-04 2012-12-05 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置
JP5651973B2 (ja) * 2010-03-23 2015-01-14 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5862394B2 (ja) * 2012-03-21 2016-02-16 ブラザー工業株式会社 液滴吐出装置およびそれの液滴吐出調整方法
JP6048005B2 (ja) * 2012-08-31 2016-12-21 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0647914A (ja) * 1992-03-06 1994-02-22 Seikosha Co Ltd インクジェットヘッド
JP2002154199A (ja) * 2000-11-20 2002-05-28 Konica Corp インクジェット画像形成方法及びインクジェット画像記録装置
JP2002248774A (ja) * 2001-02-23 2002-09-03 Seiko Epson Corp インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置
JP2003080700A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Olympus Optical Co Ltd インクヘッド

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0647914A (ja) * 1992-03-06 1994-02-22 Seikosha Co Ltd インクジェットヘッド
JP2002154199A (ja) * 2000-11-20 2002-05-28 Konica Corp インクジェット画像形成方法及びインクジェット画像記録装置
JP2002248774A (ja) * 2001-02-23 2002-09-03 Seiko Epson Corp インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置
JP2003080700A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Olympus Optical Co Ltd インクヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006305948A (ja) 2006-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6724923B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
CN108025552B (zh) 喷墨头以及喷墨记录装置
JP6209671B2 (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置
JP4595659B2 (ja) 液滴噴射装置及びその製造方法
JP4720916B2 (ja) 記録装置
JP2009160798A (ja) 液滴吐出ヘッド
JP3979360B2 (ja) 液体移送装置
WO2016133117A1 (ja) 流路部材、およびそれを用いた液体吐出ヘッドならびに記録装置
JPH0858089A (ja) インクジェット記録装置
JP6313187B2 (ja) 液体吐出ヘッドおよび記録装置
JP4843954B2 (ja) 液体移送装置
JP2009178893A (ja) 液体移送装置及び液体移送装置の製造方法
JP2007090868A (ja) 液滴噴射装置及び液体移送装置
JP4701729B2 (ja) 液体移送装置
JP2017094691A (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置
JP2017113932A (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置
JP6567933B2 (ja) 液体吐出ヘッドおよび記録装置
JP5034340B2 (ja) 配線接続構造の製造方法
KR100971054B1 (ko) 액체 토출 장치 및 액체 토출 방법
JP2005297557A (ja) インクジェットヘッド
JP5651973B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4962352B2 (ja) 液滴吐出ヘッド
JP4876487B2 (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JP2007190740A (ja) 液滴噴射装置
US7597427B2 (en) Liquid channel structure and liquid-droplet jetting apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080331

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100824

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4595659

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 3