JP4592034B2 - ニオブ粉、ニオブ焼結体、該焼結体を用いたコンデンサおよびそのコンデンサの製造方法 - Google Patents

ニオブ粉、ニオブ焼結体、該焼結体を用いたコンデンサおよびそのコンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、単位質量あたりの容量が大きく、比漏れ電流特性、高温特性の良好なコンデンサを製造することが可能なニオブ粉、ニオブ焼結体、その焼結体を用いたコンデンサおよびそのコンデンサの製造方法に関する。
携帯電話やパーソナルコンピューター等の電子機器に使用されるコンデンサは、小型大容量のものが望まれている。このようなコンデンサの中でもタンタルコンデンサは、大きさの割には容量が大きく、しかも性能が良好なため、好んで使用されている。このタンタルコンデンサの陽極体としてタンタル粉の焼結体が一般的に使用されている。タンタルコンデンサの容量を上げるためには、焼結体質量を増大させるか、またはタンタル粉を微紛化して表面積を増加させた焼結体を用いる必要がある。
前者の焼結体質量を増加させる方法では、コンデンサの形状が必然的に増大し小型化の要求を満たさない。一方、後者のタンタル粉を微紛化して表面積を増加する方法では、タンタル焼結体の細孔径が小さくなり、また焼結段階で閉鎖孔が多くなり、後工程における陰極剤の含浸が困難になる。これらの欠点を解決する研究の一つとして、タンタルより誘電率の大きい材料を用いた、粉末焼結体のコンデンサが考えられている。これらの誘電率の大きい材料としてニオブやチタンなどがある。
しかしながら、これらの材料の焼結体を用いた従来のコンデンサは、比漏れ電流特性のばらつきが大きく、満足のいくものではなかった。タンタル粉を使用して焼結体を作製し、それを電解酸化した後、他方の電極を組み合わせてコンデンサを製造した時、実測値として比漏れ電流値が10[nA/μF・V]以下という基準を満足しないものは皆無である。しかし、従来のニオブ粉やチタン粉を使用したコンデンサでは、比漏れ電流値のばらつきが大きく、この値を超すものが多数存在する場合があった。
また、これらの材料の焼結体を用いた従来のコンデンサは、高温特性が不十分なために実用に供されていない。これは、焼結体を電解酸化した後、他方の電極を組み合わせてコンデンサを製造した時、タンタル粉末を使用した焼結体では、高温時の容量特性は通常は室温時の±20%以内に収まるのに対し、従来のニオブ粉末を使用した焼結体では、±20%以内に入らないものが出現するためである。
このように、従来のニオブ粉やチタン粉の焼結体を用いたコンデンサは、室温での信頼性を低く見積もらざるを得ず、その結果、耐用年数不良と判断され実用化されていない。
本発明者は、ニオブ系焼結体を用いるコンデンサについて鋭意検討した。その結果、不純物元素の含量を低減させたニオブ粉を使用することにより比漏れ電流値のばらつきの小さいコンデンサが得られることを見出した。また、ニオブ粉の焼結体に特定のニオブ化合物の結晶が含まれると高温特性の良好なコンデンサが得られることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下のコンデンサ用ニオブ粉、ニオブ焼結体、その焼結体を用いたコンデンサおよびそのコンデンサの製造方法に関するものである。
1)鉄、ニッケル、コバルト、シリコン、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムの各々の含有量が100質量ppm以下であることを特徴とするコンデンサ用ニオブ粉。
2)鉄、ニッケル、コバルト、シリコン、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムの含有量の総和が350質量ppm以下であることを特徴とするコンデンサ用ニオブ粉。
3)鉄、ニッケル、コバルト、シリコン、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムの各々の含有量が100質量ppm以下であり、かつ鉄、ニッケル、コバルト、シリコン、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムの含有量の総和が350質量ppm以下であることを特徴とするコンデンサ用ニオブ粉。
4)ニオブ窒化物、ニオブ炭化物、ニオブホウ化物の少なくとも1つを含む前記1乃至3のいずれかに記載のコンデンサ用ニオブ粉。
5)前記1乃至4のいずれかに記載のニオブ粉を用いたコンデンサ用ニオブ焼結体。
6)一酸化ニオブ結晶および一窒化二ニオブ結晶の少なくとも1種を含有することを特徴とするコンデンサ用ニオブ焼結体。
7)一酸化ニオブ結晶を0.1〜20質量%含有する前記6記載のコンデンサ用ニオブ焼結体。
8)一窒化二ニオブ結晶を0.1〜20質量%含有する前記6記載のコンデンサ用ニオブ焼結体。
9)前記5乃至8のいずれかに記載のニオブ焼結体からなる電極および対向する電極と、両電極との間に介在する誘電体とから構成されるコンデンサ。
10)誘電体が、酸化タンタル、酸化ニオブ、高分子物質またはセラミック化合物である前記9に記載のコンデンサ。
11)誘電体が、ニオブ焼結体の化成により表面に形成された酸化ニオブである前記10に記載のコンデンサ。
12)前記5乃至8のいずれかに記載のニオブ焼結体(第一の電極)の表面に誘電体を形成した後、前記誘電体上に対向する第二の電極を設けることを特徴とするコンデンサの製造方法。
13)誘電体が、酸化タンタル、酸化ニオブ、高分子物質またはセラミック化合物である前記12に記載のコンデンサの製造方法。
14)誘電体が、ニオブ焼結体の化成により表面に形成された酸化ニオブである前記13に記載のコンデンサの製造方法。
本発明者はニオブ粉中の不純物元素である鉄、ニッケル、コバルト、シリコン、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムの含量が、各元素単位で100質量ppm以下であること、またこれら元素の総量が350質量ppm以下であることの条件を満たすと比漏れ電流値のばらつきの小さいコンデンサが得られることを確認した。
この様な結果が得られる理由の詳細は必ずしも明らかではないが、ニオブ粉中に存在する不純物元素である、鉄、ニッケル、コバルト、シリコン、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムがある程度以上の量を含有すると、そのようなニオブ粉を用いてコンデンサを作製した時に、誘電体層内に入り込み、電圧を印加した際に電荷の異常集中の原因となり、その結果、コンデンサの比漏れ電流値がばらつく原因になるものと考えられる。
また、ニオブ焼結体に特定のニオブ化合物の結晶が含まれると高温でコンデンサの高温特性が改良されるが、その理由については、以下のように推定される。
すなわち、ニオブ焼結体はタンタル焼結体に比較して誘電体酸化皮膜の安定性に劣るが、この理由の一つとして、誘電体酸化皮膜の組成とニオブ焼結体の組成が異なるために、高温での熱ひずみにより誘電体酸化皮膜の劣化が加速されると考えられる。しかし、ニオブ焼結体中に、一酸化ニオブ結晶および/または一窒化二ニオブ結晶が含まれると熱ひずみが緩和されるために高温におけるコンデンサの特性が改良されるものと推定される。
本発明においては、ニオブ粉の原料として、一般に入手できるものを用いることができる。
例えば、ハロゲン化ニオブのマグネシウムやナトリウムによる還元、フッ化ニオブカリウムのナトリウム還元、フッ化ニオブカリウムのニッケル陰極上への融解塩(NaCl+KCl)電解、金属ニオブインゴットへの水素導入等の後に粉砕することによって得られたニオブ粉を用いることができる。
これらの方法によって得られたニオブ粉には、原料、還元剤および使用機器に起因する不純物元素が混入している。代表的な不純物元素として、鉄、ニッケル、コバルト、シリコン、ナトリウム、カリウム、およびマグネシウムがある。
本発明では、ニオブ粉に含まれるこれらの不純物元素の総含有量を100質量ppm以下、好ましくは70質量ppm以下、より好ましくは30質量ppm以下にすることで、比漏れ電流値のばらつきを小さくすることができる。
また、本発明では、ニオブ粉に含まれるこれら不純物元素含有量の総和を350質量ppm以下、好ましくは300質量ppm以下に、より好ましくは200質量ppm以下にすることにより、比漏れ電流値のばらつきを小さくすることができる。
本発明において、ニオブ粉中に含まれる前記元素含有量を所望の値以下にするためには洗浄方法が採用される。例えば、フッ酸、硝酸、硫酸、塩酸のうち少なくとも一つを含んだ酸およびアルカリを、または前記酸、アルカリおよび過酸化水素水を、順次使用もしくは共用して洗浄を繰り返すことで不純物元素の含有量を各々100質量ppm以下にすることができる。
また、例えば硫酸で充分に洗浄した後、この硫酸痕を除去するために、アルカリで中和させた後、水洗を繰り返す。また、硝酸を使用する場合、同時に過酸化水素水を共用することにより、粉の硝酸による酸化を防ぐことができるので好都合である。
洗浄方法としては、前記した試薬中で、不純物の含有量が所定量以下になるまでの時間、ニオブ粉を撹拌して抜き出す方法を採用してもよい。
本発明者は、ニオブ粉中にその一部が窒素、炭素、ホウ素の少なくとも1つと結合している化合物が含まれていると漏れ電流特性が改善されることを確認した。
このような化合物としては、窒素、炭素、ホウ素の結合物であるニオブ窒化物、ニオブ炭化物、ニオブホウ化物が挙げられる。これらはいずれか1種を含有しても良く、またこれらの2種、3種の組み合わせで含有してもよい。
そのようなニオブ窒化物、ニオブ炭化物、ニオブホウ化物などの含有量は、ニオブ粉の形状によっても変わるが、平均粒径0.2〜30μm程度の粉で50〜200000ppm、好ましくは300〜20000ppmである。50ppm未満では、漏れ電流特性が悪化し、200000ppmを越えると容量特性が悪化しコンデンサとして適さないものとなる。
ニオブ窒化物を形成する窒化方法としては、液体窒化、イオン窒化、ガス窒化等のいずれでもよいが、窒素ガス雰囲気によるガス窒化法が、簡便で容易なため好ましい。
窒素ガス雰囲気によるガス窒化方法は、ニオブ粉を窒素雰囲気中に放置することで達成される。窒化する雰囲気温度は2000℃以下、放置時間は数10時間以内で目的とする窒素量のニオブ粉が得られる。一般に温度が高い程短時間で窒化される。また、室温で窒素雰囲気中に数10時間ニオブ粉を放置しておくと、数10質量ppm程度の窒素量のニオブ粉が得られる。
ニオブ炭化物を形成する炭化方法も、ガス炭化、固相炭化、液体炭化いずれでもよい。例えば、ニオブ粉を炭素材やメタン等の炭素を含有する有機物等の炭素源とともに減圧下に2000℃以下で数分〜数10時間放置しておけばよい。
ニオブホウ化物を形成するホウ化方法も、ガスホウ化、固相ホウ化いずれであってもよい。例えば、ニオブ粉をホウ素ペレットやトリフルオロホウ素等のハロゲン化ホウ素のホウ素源とともに減圧下に2000℃以下で数分〜数10時間放置しておけばよい。
本発明のコンデンサ用ニオブ焼結体は、前述したニオブ粉を焼結して調製される。焼結体の製造方法は特に限定されるものではないが、一例として、ニオブ粉を所定の形状に加圧成形した後、1〜10-6Torrで、数分〜数時間、500〜2000℃で加熱する方法が挙げられる。
また、本発明においては、ニオブ焼結体に一酸化ニオブ(NbO)結晶および/または一窒化二ニオブ(Nb2N)結晶を含有させることによりコンデンサの高温特性が改良される。
このような一酸化ニオブあるいは一窒化二ニオブの結晶を含む焼結体は、予め焼結前のニオブ粉末に結晶微粉末(おおよそ、平均粒径0.1〜100μm)を配合させておくことにより調製することができる。
また、本発明に使用するニオブ粉末を、一部窒化したニオブ粉末とする場合には、該粉末の成形体を焼結する時の昇温速度、最高温度、最高温度での放置時間、降温速度等の条件を適当に制御することによって窒化したニオブ粉末の一部または全部を結晶化させて一窒化二ニオブ結晶とすることができる。
本発明に使用されるニオブ粉末は、アルミ、タンタルと同様の弁作用金属の1種であるため、空気中では、表面が酸化物に覆われている。表面の結合酸素量は、ニオブ粉末の平均粒径によって変化し、通常、平均粒径3〜30μmのニオブ粉末では500〜30000質量ppmである。これらの酸化物を有するニオブ粉末は、前述した一部を窒化したニオブ粉末を成形して焼結する場合と同様に、焼結時の昇温速度、最高温度、最高温度での放置時間、降温速度等の条件を制御することにより、一部または全部の酸化物を結晶化させ、一酸化ニオブ結晶とすることができる。
これらの焼結時の条件の調整による結晶化手法を用いる場合、前述した焼結時条件と窒化物および/または酸化物から得られる各結晶量の関係を予備実験で検知しておくことにより、予めニオブ粉末に混合させる一酸化ニオブ結晶および/または一窒化二ニオブ結晶の量を減少、さらには零として、前述した所定量の一酸化ニオブ結晶および/または一窒化二ニオブ結晶の含有された焼結体を得ることができる。
一酸化ニオブ結晶の含有量は0.1ないし20質量%、好ましくは0.1ないし10質量%であり、一窒化二ニオブ結晶の含有量は0.1ないし20質量%、好ましくは0.1ないし10質量%であるのが好ましい。各々、20質量%を越えると、かえって初期の容量値C0が低くなり好ましくない。
前述した、焼結体を一方の電極(第一の電極)とし、その表面に誘電体を介在させて誘電体上に対向する第二の電極を設けたコンデンサを製造することができる。
コンデンサの誘電体としては、例えば、酸化タンタル、酸化ニオブ、高分子物質、セラミック化合物などを使用することができる。酸化タンタルを誘電体として用いる場合、酸化タンタルは、タンタルを含有する錯体、例えば、アルコキシ錯体、アセチルアセトナート錯体等を電極に付着後、加水分解および/または熱分解することによって作製することもできる。
誘電体として、酸化ニオブを用いる場合、酸化ニオブは、一方の電極であるニオブ焼結体を電解液中で化成するか、またはニオブを含有する錯体、例えば、アルコキシ錯体、アセチルアセトナート錯体等を電極に付着後、加水分解および/または熱分解することによって作製することもできる。このようにニオブ焼結体を電解液中で化成するか、またはニオブ含有錯体を、ニオブ電極上で加水分解および/または熱分解することによって、ニオブ電極上に酸化ニオブ誘電体を形成することができる。ニオブ電極を電解液中で化成するには、通常プロトン酸水溶液、例えば0.1%りん酸水溶液または硫酸水溶液を用いて行なわれる。
ニオブ電極を電解液中で化成して酸化ニオブ誘電体を得る場合、本発明のコンデンサは、電解コンデンサとなり、ニオブ電極側が陽極となる。錯体を分解して得る場合、該電極は、理論的に極性はなく、陽極としても、陰極としても使用可能である。
高分子物質を誘電体とするには、例えば特公平7−63045号公報に記載されるように、金属の細孔または空隙部にモノマーをガス状または液状で導入して重合する方法、高分子物質を適当な溶媒に溶解して導入する方法、高分子物質を融解して導入する方法が採られる。高分子物質としては、例えば、フッ素樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、キシリレン樹脂、フェノール樹脂等が用いられる。
セラミック化合物を誘電体とするには、例えば特公平7−85461号公報に記載されるように、細孔または空隙部を有する金属の表面にペロプスカイト型化合物を生成させる方法を採ることができる。ペロプスカイト型化合物の具体例としてはBaTiO3、SrTiO3、BaSnO3等が挙げられる。
一方、本発明のコンデンサの第二の電極は格別限定されるものではなく、例えば、アルミ電解コンデンサ業界で公知である電解液、有機半導体および無機半導体から選ばれた少なくとも一種の化合物が挙げられる。
電解液の具体例としてはイソブチルトリプロピルアンモニウムボロテトラフルオライド電解質を5質量%溶解したジメチルホルムアミドとエチレングリコールの混合溶液、テトラエチルアンモニウムボロテトラフルオライドを7質量%溶解したプロピレンカーボネートとエチレングリコールの混合溶液等が挙げられる。
有機半導体の具体例としては、ベンゾピロリン四量体とクロラニルからなる有機半導体、テトラチオテトラセンを主成分とする有機半導体、テトラシアノキノジメタンを主成分とする有機半導体、下記一般式(1)または(2)
Figure 0004592034
(式中、R1〜R4は水素、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表わし、これらは互いに同一であっても相違してもよく、Xは酸素、イオウまたは窒素原子を表わし、R5はXが窒素原子のときのみ存在して水素または炭素数1〜6のアルキル基を表わし、R1とR2およびR3とR4は互いに結合して環状になっていてもよい。)
で示される繰り返し単位を2以上含む重合体にドーパントをドープした電導性高分子を主成分とした有機半導体が挙げられる。
無機半導体の具体例としては、二酸化鉛または二酸化マンガンを主成分とする無機半導体、四三酸化鉄からなる無機半導体などが挙げられる。このような半導体は単独でも、または二種以上組み合わせて使用してもよい。
式(1)または(2)で示される高分子としては、例えば、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポニフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、およびこれらの高分子の誘導体などが挙げられる。
上記有機半導体および無機半導体として、電導度10-2S・cm-1〜103S・cm-1の範囲のものを使用すると、作製したコンデンサのインピーダンス値がより小さくなり、高周波での容量をさらに一層大きくすることができる。
さらに、第二の電極が固体の場合には、その上に外部外出しリード(例えば、リードフレーム)との電気的接触をよくするために、導電体層を設けてもよい。
導電体層としては、例えば、導電ペーストの固化、メッキ、金属蒸着、耐熱性の導電樹脂フィルムの形成等により形成することができる。導電ペーストとしては、銀ペースト、銅ペースト、アルミペースト、カーボンペースト、ニッケルペースト等が好ましいが、これらは1種を用いても2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合、混合してもよく、または別々の層として重ねてもよい。導電ペーストを適用した後、空気中に放置するか、または加熱して固化せしめる。メッキとしては、ニッケルメッキ、銅メッキ、銀メッキ、アルミメッキ等が挙げられる。また蒸着金属としては、アルミニウム、ニッケル、銅、銀等が挙げられる。
具体的には、例えば第二の電極上にカーボンペースト、銀ペーストを順次積層し、エポキシ樹脂のような材料で封止してコンデンサが構成される。このコンデンサは、ニオブ焼結体と一体に焼結成型された、または後で溶接されたニオブまたはタンタルリードを有していてもよい。
以上のような構成の本発明のコンデンサは、例えば、樹脂モールド、樹脂ケース、金属製の外装ケース、樹脂のディッピング、ラミネートフィルムによる外装などの外装により各種用途のコンデンサ製品とすることができる。
また、第二の電極が液体の場合には、前記両極と誘電体から構成されたコンデンサを、例えば、第二の電極と電気的に接続した缶に収納してコンデンサが形成される。この場合、ニオブ焼結体の電極側は、前記したニオブまたはタンタルリードを介して外部に導出すると同時に、絶縁性ゴム等により、缶との絶縁がはかられるように設計される。
以上に説明したようにコンデンサを作製することにより、単位質量あたりの容量が大きく、比漏れ電流値のばらつきを小さくして、その値が10[nA/μF・V]を越える確率を低く押さえることにより、比漏れ電流特性が良好で信頼性の高いコンデンサを得ることができる。
さらに、ニオブ焼結体に一酸化ニオブ結晶および/または一窒化二ニオブ結晶を含有させることにより、高温特性にも優れたコンデンサを得ることができる。
以下、本発明を下記の具体例に基づいて詳細に説明するが、下記の例より本発明は何ら制限されるものではない。
なお、下記の試験例において、ニオブ粉中に含有される不純物元素の質量は、原始吸光分析により求めた。
また、ニオブ焼結体中の一酸化ニオブ結晶および/または一窒化二ニオブ結晶の結晶量は、焼結前の混合粉末に混合された各結晶の質量および焼結前の混合粉末と得られた焼結体の粉砕粉をそれぞれX線回折測定した時の2θ回折強度の比を用いて算出した。
比漏れ電流値は、室温にて定格電圧(6.3V)を印加した1分後の漏れ電流値を、容量(室温、120kHzで測定)と定格電圧の積で割った値として定義される比漏れ電流値が10[nA/μF・V]以下のものを良品として、50個の試験数について良品の個数比で評価した。
コンデンサの高温特性は、室温時の初期の容量C0と、105℃雰囲気中で電圧印加した状態で2000時間放置した後室温に戻した時の容量Cとの差(C−C0)との比(C−C0)/C0を求め、その値が±20%以内に収まるものを良品と判定して、50個の試料について良品数との比で評価した。
試験例1〜6:
ニッケルるつぼ中に、80℃で充分に真空乾燥させた5塩化ニオブとマグネシウムを投入し、アルゴン雰囲気中800℃で40時間還元反応を行なった。冷却後、塩化マグネシウムを取り除くために還元物を水洗した後、硫酸で洗浄後、再度、水洗真空乾燥した。さらに、乾燥物120gをシリカアルミナボールが入ったアルミナポットに入れ、ボールミル粉砕し、ニオブ粉とした(平均粒径5μm)。この段階のニオブ粉の20gを試験例1とした。残り100gをフッ酸と硝酸の1:1混合液中に浸漬し撹拌した。撹拌中に1時間おきに20gずつ抜き出し、それらを洗浄水がpH7になるまで十分に水洗した後、真空乾燥することにより試験例2〜6のニオブ粉各20gを得た。
各試験例のニオブ粉から、大きさ3mm×4mm×1.8mmの成形体を50個作製した。引き続き、その成形体を、5×10-5Torrの真空下にて、最高温度1200℃で30分放置して、焼結体とした。これらの焼結体を0.1%りん酸水溶液中で電解化成(20V)して表面に誘電体酸化皮膜を形成した。次に、硝酸マンガン水溶液に浸漬後、220℃での加熱を繰り返すことにより、誘電体酸化皮膜上に、他方の対向する電極層として二酸化マンガン層を形成した。引き続き、その上に、カーボン層及び銀ペースト層を順次に積層し、次に、リードフレームに載せた後、全体をエポキシ樹脂で封止して、チップ型コンデンサを50個作製した。評価結果を表2に示した。
試験例7〜9:
他方の電極(第二の電極)を表1に示した方法で形成した以外は、試験例6と同様に、コンデンサを製造した。評価結果を表2に示した。
Figure 0004592034
試験例10〜15:
ニッケルるつぼ中に、80℃で充分に真空乾燥したフッ化ニオブカリウムとナトリウムを投入し、アルゴン雰囲気中1000℃で20時間還元反応を行なった。冷却後、フッ化カリウムおよびフッ化ナトリウムを取り除くために還元物を水洗した後、硫酸で洗浄後、再度水洗し、真空乾燥した。さらに、乾燥物120gをシリカアルミナボールが入ったアルミナポットに入れ、ボールミル粉砕し、ニオブ粉とした(平均粒径4μm)。この段階のニオブ粉の20gを試験例10とした。残り100gを硝酸と過酸化水素水の3:2混合液中に浸漬し撹拌した。撹拌中に1時間おきに20gづつ抜き出し、それらを洗浄水のPHが7になるまで十分に水洗した後、真空乾燥することにより試験例11〜15のニオブ粉各20gを得た。
その後、各試験例のニオブ粉から、試験例1と同様にしてコンデンサを50個作製した。評価結果を表2に示した。
試験例16〜18:
試験例10と同様な方法で得たニオブ粉20gをアルミナ磁製ボートに入れ、そのボートをSUS304管中に仕込んで、窒素雰囲気中に400℃3時間放置して、窒素量約2500質量ppmの一部窒化されたニオブ粉とした。これを試験例16のニオブ粉とした。試験例10と同様な方法で得たニオブ粉20gを炭素るつぼに入れ、モリブデン炉中で減圧下(約5×10-5Torr)に1500℃30分放置した。さらに室温に冷却後、ボルテックミルを用いて粉砕し、炭素量約1000質量ppmの一部炭化されたニオブ粉とした。これを、試験例17のニオブ粉とした。試験例17と同様の方法で得たニオブ粉20gを、さらに、試験例16と同様な方法で窒化させて、炭素量約1000質量ppm、窒化量約2000質量ppmの一部炭化および一部窒化されたニオブ粉とした。これを試験例18とした。このようにして得た試験例16〜18のニオブ粉を、試験例15と同様に洗浄後、それぞれコンデンサを作製した。評価結果を表2に示した。
試験例19:
ニオブ粉20gを入れた炭素るつぼの代わりにホウ素ペレット1gを入れた白金るつぼを使用し、さらに1500℃での放置を1000℃での放置にした以外は試験例17と同様の操作を行い、ホウ素量約850質量ppmの一部ホウ化されたニオブ粉を得た。
試験例20〜24:
SUS304製の反応器に60mmφのニオブインゴットを投入し、一度真空(約6×10-4Torr)にして脱気した後800℃に温度上昇させた。続いて水素を導入した後、350℃に昇温し50時間水素を導入し続けた。冷却後、水素化されたニオブ塊を鉄製ボールを入れたSUS304製のポットに入れ粉砕した。更にこの粉砕物を前述したSUS304製の反応器に入れ、再度、前述した条件で水素化した。次に、鉄製の湿式粉砕機(商品名「アトライタ」,三井鉱山株式会社製)に、この水素化物と水とジルコニアボールとを入れ、湿式粉砕した。その後、硫酸洗浄と水洗浄を行なった後、真空乾燥してニオブ粉(平均粒径3μm)約100gを得た。この段階のニオブ粉を試験例20とした。さらに、試験例20と同様に処理したニオブ粉をフッ酸と硝酸の1:1の混合液中で撹拌した。撹拌中に1時間おきに20gずつ抜き出し、それらを洗浄水がpH7になるまで十分に水洗した後、真空乾燥することにより試験例21〜24のニオブ粉各20gを得た。その後、各試験例のニオブ粉から、試験例1と同様にしてコンデンサを50個作製した。評価結果を表2に示した。
Figure 0004592034
表2の試験例1、2、3と試験例4〜9の比較、試験例10、11と試験例12〜18の比較、および試験例20、21と試験例22〜24の比較により、不純物元素の各々の含有量が100質量ppm以下とすると、比漏れ電流値が不良品の確率を低くすることができることが分かる。
表2の試験例1、2と試験例3〜9の比較、試験例10、11、12と試験例11〜18の比較、および試験例20、21と試験例22〜24の比較により、不純物元素の含有量の総和が350質量ppm以下とすると、比漏れ電流値が不良品の確率を低くすることができることが分かる。
試験例25〜28:
ニオブインゴットを水素化した後、粉砕し、脱水素して得られた粒径4μmのニオブ粉末(表面は約1.5質量%の自然酸化物で覆われている)に、一酸化ニオブ結晶(平均粒径2μm)を2質量%混合した。この混合粉末を0.1gとり、ニオブリードと同時に成形して、大きさ3mm×4mm×1.8mmの成形体を得た。引き続きこの成形体を5×10-5Torrの真空下で、昇温速度10℃/分で昇温し、最高温度1100℃で30分放置後、Arガスを投入しながら降温速度平均80℃/分で降温させ焼結体とした。このニオブ焼結体を200本用意し、全数を0.1%りん酸水溶液中で電解化成(20V)して表面に誘電体酸化皮膜を形成した。次に50本ずつ4組に分け、誘電体酸化皮膜上に、表3に示す他方の電極(第二の電極)層を形成後、カーボンペースト、銀ペーストをこの順に積層し、リードフレームに接続後、全体をエポキシ樹脂で封止して、チップ型コンデンサを製造した。一方この焼結体の一酸化ニオブ結晶の量は、2.6質量%であった。評価結果を表4に示した。
Figure 0004592034
試験例29:
試験例25と同様のニオブ粉末を、窒素雰囲気中に400℃3時間放置し、窒素量約2500質量ppmからなる一部窒化されたニオブ粉末にした。さらに、この粉末に一窒化二ニオブ結晶(平均結晶粒径0.8μm)を0.5質量%混合した。この混合物を用いて、試験例25と同様に、コンデンサを製造した。一方、この焼結体中の一酸化ニオブ結晶および一窒化二ニオブ結晶の量は各0.5質量%、0.7質量%であった。評価結果を表4に示した。
試験例30:
ニオブインゴットを水素化した後、粉砕し、脱水素して得られた平均粒径5.5μmのニオブ粉末(表面は約0.8質量%の自然酸化物で覆われている)を、窒素雰囲気中に800℃3時間放置し、窒素量約15000質量ppmからなる一部窒化されたニオブ粉末にした。さらに、この粉末に一窒化二ニオブ結晶(平均結晶粒径0.2μm)を5質量%混合した。この混合物を用いて、試験例25と同様に、コンデンサを製造した。一方、この焼結体中の一窒化二ニオブ結晶の量は6.3質量%であった。評価結果を表4に示した。
試験例31:
試験例25と同様のニオブ粉末を、炭素るつぼに入れ減圧下1500℃で30分放置し、室温に戻して取り出した後、ボルテックミルで粉砕し、炭素量約1000質量ppmの一部炭化されたニオブ粉末とした。さらにこの粉末に、試験例25で使用した一酸化ニオブ結晶を7質量%混合した。この混合物を試験例25と同様に成形した後、この成形体を6×10-5Torrの真空下で、昇温速度4℃/分で昇温し、最高温度1200℃で1時間放置後、ガスを入れ替えることなく室温まで10時間かけて戻すことによりニオブ焼結体とした。このニオブ焼結体を、試験例25と同様にして、コンデンサを製造した。一方、この焼結体中の一酸化ニオブ結晶の量は8.3質量%であった。評価結果を表4に示す。
試験例32:
試験例31の一部炭化されたニオブ粉末を、試験例29と同様な窒化方法を用いて、炭素量約1000質量ppm、窒素量約2500質量ppmの一部炭化および一部窒化されたニオブ粉末を得た。さらに、このニオブ粉末に、一窒化二ニオブ粉末0.1質量%を混合した。この混合物を用いて、試験例31と同様にして、コンデンサを製造した。一方、この焼結体中の一酸化ニオブ結晶および一窒化二ニオブ結晶は各々1.3質量%、0.35質量%であった。評価結果を表4に示す。
試験例33:
混合する一酸化ニオブ結晶を20質量%にした以外は、試験例25と同様にして、コンデンサを製造した。焼結体中の一酸化ニオブ結晶の含有量は、20.5質量%であった。評価結果を表4に示す。
試験例34:
混合する一窒化二ニオブ結晶を20質量%にした以外は、試験例30と同様にして、コンデンサを形成した。焼結体中の一酸化ニオブ結晶の含有量は、21.3質量%であった。評価結果を表4に示した。
試験例35:
使用したニオブ粉末を、一部窒化せず、また一窒化二ニオブ結晶も混合せず、原料そのままのものを用いた以外は、試験例30と同様にして、コンデンサを製造した。評価結果を表4に示す。
Figure 0004592034
表4の試験例25〜34と試験例35の結果を比べることにより焼結体中に0.1質量%以上の該結晶が存在することにより、高温特性がより良好になることがわかる。
また、試験例25と試験例33、および試験例30と試験例34との結果を各々比べることにより該結晶量が20質量%を越えると初期容量が小さくなることがわかる。
本発明によるニオブ粉の焼結体をコンデンサに利用することにより、単位質量あたりの容量が大きく、漏れ電流値の良好なコンデンサを製造することができる。また、一酸化ニオブ結晶および/または一窒化二ニオブ結晶を含有するニオブ焼結体を使用することにより、コンデンサの高温特性が改善される。

Claims (9)

  1. 一酸化ニオブ結晶および一窒化二ニオブ結晶の少なくとも1種を含有することを特徴とするコンデンサ用ニオブ焼結体。
  2. 一酸化ニオブ結晶を0.1〜20質量%含有する請求項記載のコンデンサ用ニオブ焼結体。
  3. 一窒化二ニオブ結晶を0.1〜20質量%含有する請求項記載のコンデンサ用ニオブ焼結体。
  4. 請求項乃至のいずれかに記載のニオブ焼結体からなる電極および対向する電極と、両電極との間に介在する誘電体とから構成されるコンデンサ。
  5. 誘電体が、酸化タンタル、酸化ニオブ、高分子物質またはセラミック化合物である請求項に記載のコンデンサ。
  6. 誘電体が、ニオブ焼結体の化成により表面に形成された酸化ニオブである請求項に記載のコンデンサ。
  7. 請求項乃至のいずれかに記載のニオブ焼結体(第一の電極)の表面に誘電体を形成した後、前記誘電体上に対向する第二の電極を設けることを特徴とするコンデンサの製造方法。
  8. 誘電体が、酸化タンタル、酸化ニオブ、高分子物質またはセラミック化合物である請求項に記載のコンデンサの製造方法。
  9. 誘電体が、ニオブ焼結体の化成により表面に形成された酸化ニオブである請求項に記載のコンデンサの製造方法。
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