JP4590918B2 - 導電性グリース組成物及び転動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性に優れたグリース組成物及び転動装置に関する。
一般の事務機器や情報機器、例えば複写機においては、その可動部分には多数の転がり軸受が使用されている。このような転がり軸受の内外輪の軌道面と転動体との間には回転中は油膜が形成されていて、軌道面と転動体とは非接触となっている。このような転がり軸受においては回転に伴って静電気が発生するため、その放射ノイズが複写機の複写画像に歪み等の悪影響を及ぼす等の不都合が生じる場合がある。
このような不都合が生じることを防止するため、導電性グリースを転がり軸受内部に封入することにより、内外の軌道輪及び転動体を導電状態にするとともに、内外の軌道輪のうち一方を接地することにより、静電気を該転がり軸受から除去するという対策が取られている。そして、導電性グリースとしては、カーボンブラックを増ちょう剤及び導電性付与添加剤として添加したものが主流であった(例えば、特許文献1に記載のもの)。
しかしながら、このような導電性グリースを封入した転がり軸受は、初期においては優れた導電性を示す(内外の軌道輪及び転動体が導電状態となっている)ものの、導電性が経時的に低下して転がり軸受の内外輪間の電気抵抗値(以降は軸受抵抗値と記す)が大きくなることがあるという問題点があった。そして、このような現象の原因としては、以下のようなことが考えられた。
すなわち、導電性グリースは当初は転がり軸受の軌道輪の軌道面と転動体との接触面に十分に存在していて、その導電性グリース中のカーボンブラックにより、軌道輪と転動体との間の導電性が確保されるが、軌道輪と転動体との相対運動により、時間の経過とともに導電性グリースが前記接触面から排除されたり、また、カーボンブラック粒子のチェーンストラクチャーが破壊されたりするため、導電性が低下して軸受抵抗値が経時的に大きくなるという現象が生じるのである。
また、特許文献2にも記載されているように、長時間にわたって転がり軸受を回転させた場合には、転がり軸受の軌道面に生じる酸化被膜が内外輪間の電気抵抗値を上昇させるとも言われている。この対策としては、転がり軸受の転がり接触面を保護するために極圧添加剤や摩耗防止剤を用いる方法(特許文献2を参照)や、無機化合物微粒子を配合する方法(特許文献3を参照)がある。しかしながら、極圧添加剤は、一般的には高温では効果が小さい場合が多い。また、単に無機化合物微粒子を添加した場合は、グリースが経時的に硬化又は軟化したり、長期的に離油度が安定しないことが多い。
さらに、複写機,レーザービームプリンタ等の事務機器のヒートローラ支持部や定着部などは、約200℃の高温となる場合がある。よって、該部分に使用される転がり軸受に用いる導電性グリースは、通常の潤滑油を基油として用いたものでは耐熱性が十分ではないため、長期にわたって十分な導電性を確保することは困難であった。
通常、導電性グリースの基油として使用される潤滑油としては、例えば、鉱油,ポリα−オレフィン,エーテル油,エステル油などがあげられるが、これらの基油の使用限界温度はせいぜい160℃である。そのため、上記のような高温となる部分に用いられる転がり軸受においては、導電ブラシを用いて静電気を除去するという旧来の方法が依然として用いられている。
さらに、特許文献4には、フタル酸ジブチル吸収量(以降はDBP吸収量と記す)の小さいカーボンブラックを比較的多量に配合して、長期間にわたる導電性の安定化を図った導電性グリースが記載されている。事務機器や情報機器には、グリースや油分により劣化が促進されやすい樹脂部品が多用されているため、転がり軸受からのグリース漏れや油分の分離は極力少ない方が好ましいが、特許文献4に記載の導電性グリースは、増ちょう剤でもあるカーボンブラックのDBP吸収量が小さいため、特に高温において離油度が高くなるおそれがある。
また、特許文献5及び6には、高温耐久性を考慮してフッ素油及びカーボンブラックを基本成分とする導電性グリースが記載されているが、離油度や転がり軸受に封入して使用した場合のグリース漏洩の問題について、改善の余地がある。
特公昭63−24038号公報 特開2002−80879号公報 特開2003−42166号公報 特開2002−53890号公報 特開2001−304276号公報 特開2002−250353号公報
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、高温下においても優れた導電性を示すとともに離油しにくく、また、転がり軸受等の転動装置に使用した場合に漏洩しにくい導電性グリース組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、高温下においても優れた導電性を示し、且つ、グリース組成物の漏洩が生じにくい転動装置及び深溝玉軸受を提供することを併せて課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る導電性グリース組成物は、基油とカーボンブラックとを含有する導電性グリース組成物において、前記基油は、鉱油及び合成油の少なくとも一方を含有し、前記カーボンブラックは、平均一次粒径が10nm以上200nm以下で且つ比表面積が20m2 /g以上80m2 /g以下の第一カーボンブラックと、平均一次粒径が10nm以上200nm以下で且つ比表面積が200m2 /g以上1500m2 /g以下の第二カーボンブラックと、を含有することを特徴とする。
このような構成であれば、高温下においても優れた導電性を示し、且つ、高温下においても離油しにくい。また、転がり軸受等の転動装置に使用した場合にも、転動装置から外部に漏洩しにくい。すなわち、第一カーボンブラックにより優れた導電性が付与され、且つ、第二カーボンブラックにより離油が抑制される。そして、両カーボンブラックがともに含有されていることにより、カーボンブラック同士の凝集が抑制され、グリース組成物に適度な流動性が付与される。
両カーボンブラックの比表面積が前記範囲内であれば、前述のような優れた効果が得られるが、第一カーボンブラックの比表面積は23m2 /g以上80m2 /g以下であることがより好ましく、23m2 /g以上60m2 /g以下であることがさらに好ましく、27m2 /g以上42m2 /g以下であることが最も好ましい。また、第二カーボンブラックの比表面積は250m2 /g以上1000m2 /g以下であることがより好ましく、320m2 /g以上1000m2 /g以下であることがさらに好ましく、370m2 /g以上800m2 /g以下であることが最も好ましい。なお、本発明における比表面積の数値は、窒素吸着法により測定された値である。
また、平均一次粒径が10nm未満であると、カーボンブラック同士が凝集する可能性が高くなり、200nm超過であると、導電性グリース組成物の流動性が阻害されるおそれがある。このような問題がより生じにくくするためには、両カーボンブラックの平均一次粒径は、10nm以上100nm以下であることがより好ましく、10nm以上80nm以下であることがさらに好ましく、13nm以上70nm以下であることが最も好ましい。
また、本発明に係る導電性グリース組成物において、前記第一カーボンブラックのDBP吸収量は30ml/100g以上160ml/100g以下であり、前記第二カーボンブラックのDBP吸収量は80ml/100g以上500ml/100g以下であることが好ましい
第一カーボンブラックのDBP吸収量が30ml/100g未満であると、第一カーボンブラックの導電性グリース組成物中への分散性が不十分となりやすく、160ml/100gを超えると、カーボンブラック同士の凝集を防止する効果が低くなる。このような問題がより生じにくくするためには、第一カーボンブラックのDBP吸収量は、50ml/100g以上160ml/100g以下であることがより好ましく、60ml/100g以上150ml/100g以下であることがさらに好ましく、67ml/100g以上140ml/100g以下であることが最も好ましい。
また、第二カーボンブラックのDBP吸収量が80ml/100g未満であると、基油の漏洩等が生じやすくなり、500ml/100gを超えると、カーボンブラック同士が凝集する傾向が強くなる。このような問題がより生じにくくするためには、第二カーボンブラックのDBP吸収量は、90ml/100g以上450ml/100g以下であることがより好ましく、100ml/100g以上400ml/100g以下であることがさらに好ましく、140ml/100g以上360ml/100g以下であることが最も好ましい。
さらに、本発明に係る導電性グリース組成物において、前記合成油は、40℃における動粘度が10mm2 /s以上500mm2 /s以下のフッ素油であることが好ましい
フッ素油は耐熱性が優れているので、基油としてフッ素油を含有する導電性グリース組成物は、高温下においてより優れた導電性を示す。また、フッ素油は樹脂に対するケミカルアタックが小さいので、仮に導電性グリース組成物又は基油が転がり軸受等の転動装置から漏洩して周辺の樹脂製部品に接触しても、樹脂製部品の劣化が生じにくい。
フッ素油の40℃における動粘度が10mm2 /s未満であると、耐熱性が不十分となるおそれがあり、500mm2 /s超過であると、転動装置に使用した際のトルクが過大になるおそれがある。200℃程度の高温下で使用される転動装置に封入される場合には、トルク性能と耐熱性との兼ね合いから、フッ素油の40℃における動粘度は、200mm2 /s以上450mm2 /s以下であることがより好ましく、250mm2 /s以上400mm2 /s以下であることがさらに好ましく、300mm2 /s以上400mm2 /s以下であることが最も好ましい。
さらに、本発明に係る導電性グリース組成物において、前記第一カーボンブラックと前記第二カーボンブラックとの質量比は、25:75以上95:5以下であり、前記第一カーボンブラックと前記第二カーボンブラックとの合計の含有量は、組成物全体の1.5質量%以上20質量%以下であることが好ましい
このような構成であれば、両カーボンブラックの特性のバランスがとれて、導電性グリース組成物の導電性及び流動性が良好となる。また、転動装置からの漏洩や基油の離油が生じにくくなる。
第一カーボンブラックと第二カーボンブラックとの合計量における第一カーボンブラックの割合が25質量%未満(すなわち第二カーボンブラックの割合が75質量%超過)であると、カーボンブラックによる増粘効果が大きくなるので全カーボンブラックの含有量を少なくできるが、高温下における離油が大きくなるおそれがある。一方、第二カーボンブラックの割合が5質量%未満(すなわち第一カーボンブラックの割合が95質量%超過)であると、基油の保持力が不十分となるため、全カーボンブラックの含有量を多くする必要がでてくる。また、初期の導電性は良好であるが、長期間にわたって良好な導電性を維持できないおそれがある。
このような問題がより生じにくくするためには、第一カーボンブラックと第二カーボンブラックとの質量比は、50:50以上95:5以下であることがより好ましく、75:25以上90:10以下であることがさらに好ましく、75:25以上88:12以下であることが最も好ましい。
また、第一カーボンブラックと第二カーボンブラックとの合計の含有量が、導電性グリース組成物全体の1.5質量%未満であると、導電性が不十分となるおそれがあるとともに、基油の離油が十分に抑制できないおそれがある。一方、20質量%超過であると、導電性グリース組成物の流動性が低下するおそれがある。
このような問題がより生じにくくするためには、第一カーボンブラックと第二カーボンブラックとの合計の含有量は、導電性グリース組成物全体の3質量%以上17質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上15質量%以下であることがさらに好ましく、7質量%以上13質量%以下であることが最も好ましい。
さらに、本発明に係る導電性グリース組成物において、平均一次粒径が5nm以上10μm以下である金属酸化物,金属窒化物,金属炭化物,粘土鉱物,クラスターダイヤモンド,及びフラーレンのうち一種以上の粉末を、組成物全体の0.05質量%以上5質量%以下含有することが好ましい
このような構成であれば、転動装置の軌道面や転動体表面に酸化被膜が生成することを抑制することができる。前述の各粉末の平均一次粒径が5nm未満であると、酸化被膜の生成を防止する効果が不十分となり、10μm超過であると、転がり軸受等の転動装置に使用した場合に異物として作用するおそれがある。このような問題がより生じにくくするためには、平均一次粒径は5nm以上2μm以下であることがより好ましく、10nm以上500nm以下であることがさらに好ましく、10nm以上200nm以下であることが最も好ましい。
また、粉末の含有量が導電性グリース組成物全体の0.05質量%未満であると、酸化被膜の生成を防止する効果が乏しく、5質量%超過であると、導電性グリース組成物の流動性が低下したり、軌道面や転動体表面を過剰に削り取ってしまうおそれがある。このような問題がより生じにくくするためには、粉末の含有量は、導電性グリース組成物全体の0.05質量%以上2質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以上1質量%以下であることがさらに好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下であることが最も好ましい。
さらに、本発明に係る導電性グリース組成物において、繊維長さが5nm以上10μm以下で且つアスペクト比が5以上1000以下であるカーボンナノチューブ,カーボンナノファイバー,カーボンナノホーン,炭素繊維,及び金属酸化物ウイスカーのうち一種以上を、組成物全体の0.05質量%以上5質量%以下含有することが好ましい
このような繊維状物を含有する導電性グリース組成物は、導電性がより優れている。前述の各繊維状物の繊維長さが5nm未満であると、導電性を向上させる効果が乏しく、10μm超過であると、転がり軸受等の転動装置に使用した場合に異物として作用するおそれがある。また、繊維状物の含有量が導電性グリース組成物全体の0.05質量%未満であると、導電性を向上させる効果が乏しく、5質量%超過であると、導電性グリース組成物の流動性が低下するおそれがある。
さらに、本発明に係る導電性グリース組成物において、混和ちょう度が200以上300以下であることが好ましい
混和ちょう度が200未満であると、導電性グリース組成物が硬いため流動性が不十分であり、300超過であると、導電性グリース組成物がやわらかいため転動装置からの漏洩等が生じるおそれがある。
なお、混和ちょう度を調整するために、増ちょう剤を添加してもよい。増ちょう剤の種類は特に限定されるものではないが、平均一次粒径が5nm以上10μm以下のポリテトラフルオロエチレン樹脂(以降はPTFE樹脂と記す)が好ましい。平均一次粒径が5nm未満であると、増ちょう効果が乏しく、10μm超過であると、転がり軸受等の転動装置に使用した場合に異物として作用するおそれがある。
PTFE樹脂の含有量は、導電性グリース組成物の混和ちょう度が200以上300以下となるならば特に限定されるものではないが、1.5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。1.5質量%未満であると、増ちょう効果が乏しく、20質量%超過であると、導電性グリース組成物の流動性が不十分となるおそれがある。
さらに、本発明に係る導電性グリース組成物は、転がり軸受用であることが好ましい
さらに、本発明に係る転動装置は、外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配置された複数の転動体と、を備える転動装置において、前記内方部材と前記外方部材との間に形成された空隙部内に、本発明に係る前記導電性グリース組成物を充填したことを特徴とする。
さらに、本発明に係る深溝玉軸受は、内輪と、外輪と、前記両輪の間に転動自在に配置された複数の玉と、前記両輪のいずれか一方に取り付けられて前記両輪の間に介在されたシール又はシールドと、を備える深溝玉軸受において、前記両輪の間に形成された空隙部内に、本発明に係る前記導電性グリース組成物を、前記空隙部の容積の15体積%以上35体積%以下充填したことを特徴とする。
前述のような導電性グリース組成物は、転がり軸受等の転動装置に好適であり、特に、シール又はシールドを備えた深溝玉軸受に好適である。本発明の転動装置は、導電性,耐熱性,耐久性が優れており、且つグリース組成物の漏洩が生じにくい。導電性グリース組成物の充填量は、深溝玉軸受の場合には、前記空隙部の容積の15体積%以上35体積%以下が好ましい。15体積%未満であると、導電性グリース組成物の量が少なすぎて早期に潤滑不良に陥るおそれがあり、35体積%超過であると、導電性グリース組成物が漏洩しやすい。
なお、本発明は、種々の転動装置に適用することができる。例えば、転がり軸受,ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。ここで、本発明における内方部材とは、転動装置が転がり軸受の場合には内輪、同じくボールねじの場合にはねじ軸、同じくリニアガイド装置の場合には案内レール、同じく直動ベアリングの場合には軸をそれぞれ意味する。また、外方部材とは、転動装置が転がり軸受の場合には外輪、同じくボールねじの場合にはナット、同じくリニアガイド装置の場合にはスライダ、同じく直動ベアリングの場合には外筒をそれぞれ意味する。
本発明の導電性グリース組成物は、高温下においても優れた導電性を示すとともに離油しにくく、また、転がり軸受等の転動装置に使用した場合に漏洩しにくい。また、本発明の転動装置及び深溝玉軸受は、高温下においても優れた導電性を示し、且つ、グリース組成物の漏洩が生じにくい。
本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1の深溝玉軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配置された複数の玉3と、内輪1及び外輪2の間に複数の玉3を保持する保持器4と、外輪2の両端部の内周面に取り付けられたシールド5,5と、を備えている。このシールド5は内輪1及び外輪2の間に介在され、内輪1の外周面と外輪2の内周面との間の開口部分をほぼ覆っている。また、内輪1及び外輪2の間に形成された空隙部内には、導電性グリース組成物6が充填されており、シールド5により深溝玉軸受内部に密封されている。充填されている導電性グリース組成物6の量は、空隙部の容積の15体積%以上35体積%以下である。
この導電性グリース組成物6は、基油と2種のカーボンブラックとからなり、混和ちょう度が200以上300以下であるが、所望により酸化被膜生成防止剤,導電性向上剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
2種のカーボンブラックのうち第一カーボンブラックは、平均一次粒径が10nm以上200nm以下、比表面積が20m2 /g以上80m2 /g以下、DBP吸収量が30ml/100g以上160ml/100g以下であり、第二カーボンブラックは、平均一次粒径が10nm以上200nm以下、比表面積が200m2 /g以上1500m2 /g以下、DBP吸収量が80ml/100g以上500ml/100g以下である。
そして、導電性グリース組成物6に含まれる第一カーボンブラックと第二カーボンブラックとの質量比は、25:75以上95:5以下であり、第一カーボンブラックと第二カーボンブラックとの合計の含有量は、導電性グリース組成物6全体の1.5質量%以上20質量%以下である。
このようなカーボンブラックは、平均一次粒径,比表面積,DBP吸収量をもとにして、各種市販品から選定するとよい。例えば、東海カーボン株式会社製の「トーカブラック」シリーズや「シースト」シリーズ、三菱化学株式会社製の「三菱カーボンブラック」シリーズ、電気化学工業株式会社製の「デンカブラック」シリーズ、ライオンアクゾ社製の「ケッチェンブラック」シリーズが使用できる。また、いわゆるアセチレンブラックやフライアッシュ等も、平均一次粒径,比表面積等の性状が本発明の範囲内であれば使用することができる。
具体的には、第一カーボンブラックとしては、「トーカブラック」シリーズのトーカブラック#7360SB,#7350/F,#7270SB,#7100F,#7050,#4500,#4400,#4300,#3845,#3800や、「シースト」シリーズのシースト3,NH,N,116HM,116,FM,SO,V,SVH,FY,S,SPが使用できる。また、「三菱カーボンブラック」シリーズのMA220,MA230,#25,#20,#10,#5,#95,#260,#3030,#3050,CF9や、「デンカブラック」シリーズのデンカブラック粒状品,粉状品,HS−100等が使用できる。
これらの中では、トーカブラック#7050(平均一次粒径66nm、比表面積28m2 /g、DBP吸収量66ml/100g),シーストV(平均一次粒径62nm、比表面積27m2 /g、DBP吸収量87ml/100g),シーストSVH(平均一次粒径62nm、比表面積32m2 /g、DBP吸収量140ml/100g),シーストS(平均一次粒径66nm、比表面積27m2 /g、DBP吸収量68ml/100g),デンカブラックHS−100(平均一次粒径48nm、比表面積39m2 /g、DBP吸収量140ml/100g)が好適に使用できる。
また、第二カーボンブラックとしては、トーカブラック#8500/F,#8300/F,#5500や、三菱カーボンブラック#2700,#2650,#2600,#2400,#2350,#2300,#2200,#990,#980,#970,#960,#950,#900,#850,#3230や、ケッチェンブラックEC等が使用できる。
これらの中では、トーカブラック#5500(平均一次粒径25nm、比表面積225m2 /g、DBP吸収量155ml/100g),三菱カーボンブラック#3230(平均一次粒径23nm、比表面積220m2 /g、DBP吸収量140ml/100g),ケッチェンブラックEC(平均一次粒径30nm、比表面積800m2 /g、DBP吸収量360ml/100g)が好適に使用できる。
また、基油としては、鉱油や合成油が好適である。鉱油としては、例えばパラフィン系鉱油やナフテン系鉱油があげられ、合成油としては、例えばエステル油,エーテル油,ポリグリコール油,シリコン油,合成炭化水素油,フルオロシリコーン油,フッ素油があげられる。これらの中では、耐熱性の高さと樹脂に対するケミカルアタックの小ささを考慮すると、フッ素油や合成炭化水素油が好ましく、特にパーフルオロポリエーテル油,ポリα−オレフィン油(以降はPAO油と記す)が好ましい。また、200℃以上での使用を考慮すると、パーフルオロポリエーテル油が最適である。
さらに、導電性グリース組成物6に所望により添加される酸化被膜生成防止剤としては、平均一次粒径が5nm以上10μm以下である金属酸化物,金属窒化物,金属炭化物,粘土鉱物,クラスターダイヤモンド,及びフラーレンのうち一種以上の粉末が好ましい。 具体例としては、シリカ(酸化ケイ素),アルミナ(酸化アルミニウム),酸化チタン,酸化亜鉛,酸化ジルコニウム,チタン酸バリウム,チタン酸ジルコニウム,窒化ケイ素,窒化ジルコニウム,窒化クロム,炭化ケイ素,炭化チタン,炭化タングステン,スメクタイト,ベントナイト,窒化硼素,カーボンナイトライド,C60フラーレン,C72フラーレン,C84フラーレン等があげられる。これらの中では、酸化マグネシウム,酸化亜鉛,酸化ジルコニウム等の金属酸化物が特に好適であり、酸化マグネシウムが最適である。
酸化被膜生成防止剤の添加量は、導電性グリース組成物6全体の0.05質量%以上5質量%以下が好ましい。
さらに、導電性グリース組成物6に所望により添加される導電性向上剤としては、繊維長さが5nm以上10μm以下で且つアスペクト比が5以上1000以下であるカーボンナノチューブ,カーボンナノファイバー,カーボンナノホーン,炭素繊維,及び金属酸化物ウイスカーのうち一種以上が好ましい。これらの中では、カーボンナノチューブが特に好適である。
導電性向上剤の添加量は、導電性グリース組成物6全体の0.05質量%以上5質量%以下が好ましい。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
例えば、導電性グリース組成物6には、混和ちょう度を調整するために増ちょう剤を添加してもよい。増ちょう剤の種類は特に限定されるものではないが、前述のPTFE樹脂が好ましい。
また、本実施形態においては、転動装置の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、転がり軸受の種類は深溝玉軸受に限定されるものではなく、本発明は様々な種類の転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。
さらに、本発明は、転がり軸受に限らず、他の種類の様々な転動装置に対して適用することができる。例えば、ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。
導電性グリース組成物を封入した転がり軸受について回転試験を行い、回転時の軸受抵抗値と回転200時間後の導電性グリース組成物の漏れ量とを測定した。以下に、試験方法を説明する。
図2に示すような装置に深溝玉軸受を装着して、回転中の内外輪間の電気抵抗値(最大値)を測定した。図2中、符号11は測定対象の深溝玉軸受を表し、その内輪11aに取付けられた軸部材12をモータ13で回転駆動することによって軸受11を回転するように構成されている。そして、内輪11aと一体となっている軸部材12と外輪11bとの間に、定電圧電源14によって所定の定電圧が印加される。
この定電圧電源14と並列に接続されている抵抗測定装置15は、測定した電圧値(アナログ値)をA/D変換回路16に出力する。A/D変換回路16は、予め設定されたサンプリング周期でデジタル値に変換し、当該変換したデジタル信号を演算処理装置17に出力する。本実施例では、サンプリング周期を50kHz(サンプリング時間間隔=0.02ms)に設定してある。
演算処理装置17は、最大抵抗値演算部17Aと、閾値処理部17Bと、波数カウント部17Cとを備える。最大抵抗値演算部17Aは、入力したデジタル信号に基づき最大抵抗値を演算する。閾値処理部17Bは、入力したデジタル信号について所定閾値で閾値処理を行い雑音を除去する。波数カウント部17Cは、閾値処理部17Bからのパルスカウントについて、経時的なパルス値の増減変化によって、所定時間単位毎の変動回数つまり波山の波数をカウントし、その単位時間当たりの波数の平均値を求める。また、演算処理装置17は、求めた最大抵抗値及び単位時間当たりの波数の平均値を表示装置18に出力する。本実施例では、上記波数をカウントする単位時間を0.328秒に設定してある。表示装置18はディスプレイなどから構成され、演算処理装置17が求めた最大抵抗値及び単位時間当たりの波数の平均値を表示する。
次に、上記構成の装置を使用して深溝玉軸受11の軸受抵抗値を評価する方法について説明する。
モータ13を駆動して軸部材12つまり内輪11aを所定回転速度で回転させた状態で、定電圧電源14から深溝玉軸受11の内外輪11a,11b間に所定の定電圧を印加する。このとき、内外輪11a,11b間に電流が流れるが、スパーク等によって電圧が変動する。その電圧が抵抗測定装置15で測定され、続いて、A/D変換回路16によってデジタル値に変換され、そのデジタル信号に基づいて、演算処理装置17が最大抵抗値及び所定単位時間当たりの波数を求め、その値が表示装置18に表示される。
測定条件を以下に示す。
軸部材12の回転速度:120min-1
軸受11に与えるラジアル荷重(Fr):98N
印可電圧 :30V
抵抗 :300kΩ
最大電流 :100μA
雰囲気温度 :230℃
〔実施例A:基油はフッ素油であり、増ちょう剤は使用しない場合の実施例〕
封入する導電性グリース組成物の種類を変えた数種の軸受を用意し、上記構成の装置を使用して、各軸受について回転中の軸受抵抗値(最大値)を測定した。軸受抵抗値の測定は、回転200時間後と400時間後に行った。また、これと同時に、回転200時間後の導電性グリース組成物の漏れ量を、質量法により測定した。
使用した転がり軸受は、日本精工株式会社製の呼び番号6806ZZの深溝玉軸受(内径30mm,外径42mm,幅7mm)であり、内輪及び外輪の間に形成された空隙部内に、表1〜3に示すような組成の導電性グリース組成物が充填してある。充填されている導電性グリース組成物の量は、該空隙部の容積の25体積%である。
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表1〜3においてカーボンブラック等の各成分の欄に記載されている数値は、導電性グリース組成物全体を100とした場合の各成分の質量比である。また、基油の含有量は表1〜3には記載されていないが、導電性グリース組成物全体から前述の各成分の含有量を差し引いた残部である。
なお、実施例A1〜A7及び比較例A1〜A5の導電性グリース組成物に使用した基油は、40℃における動粘度が390mm2 /sのパーフルオロポリエーテル油である。また、カーボンブラックは、表1〜3のカーボンブラックAがライオンアクゾ社製のケッチェンブラックEC(平均一次粒径30nm、比表面積800m2 /g、DBP吸収量360ml/100g)であり、カーボンブラックBが電気化学工業株式会社製のデンカブラックHS−100(平均一次粒径48nm、比表面積39m2 /g、DBP吸収量140ml/100g)であり、カーボンブラックCが東海カーボン株式会社製のシーストS(平均一次粒径66nm、比表面積27m2 /g、DBP吸収量68ml/100g)である。
さらに、導電性向上剤として使用したカーボンナノチューブは、Johnson Mathey Company製の多層カーボンナノチューブAlfa Aesar(長さ0.5〜1.0μm、外径7〜12nm、アスペクト比800)である。さらに、酸化被膜生成防止剤としてクラスターダイヤモンド及び金属酸化物を使用した。クラスターダイヤモンドは、東洋ドライルーブ株式会社製のLUBDIA(平均一次粒径15nm)であり、金属酸化物は、平均一次粒径が50nmの酸化マグネシウム微粒子である。
軸受抵抗値及び導電性グリース組成物の漏れ量の測定結果を、表1〜3にまとめて示す。なお、表1〜3においては、グリース組成物の漏れ量が充填量の12質量%未満であった場合は○印、12質量%以上16質量%未満であった場合は△印、16質量%以上であった場合は×印で示してある。
表1〜3から分かるように、実施例A1〜A7の軸受は、比較例A1〜A5の軸受と比較して、高温下においても軸受抵抗値が小さく(導電性が優れている)且つ導電性グリース組成物の漏れ量が少なかった。
〔実施例B:基油はフッ素油であり、増ちょう剤はPTFE樹脂である場合の実施例〕 封入する導電性グリース組成物の種類を変えた数種の軸受を用意し、前述の実施例Aの場合と同様にして、各軸受について回転中の軸受抵抗値(最大値)及び回転200時間後の導電性グリース組成物の漏れ量を測定した。
使用した転がり軸受は、日本精工株式会社製の呼び番号6806ZZの深溝玉軸受(内径30mm,外径42mm,幅7mm)であり、内輪及び外輪の間に形成された空隙部内に、表4〜6に示すような組成の導電性グリース組成物が充填してある。充填されている導電性グリース組成物の量は、該空隙部の容積の25体積%である。
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表4〜6においてカーボンブラック等の各成分の欄に記載されている数値は、導電性グリース組成物全体を100とした場合の各成分の質量比である。また、基油の含有量は表4〜6には記載されていないが、導電性グリース組成物全体から前述の各成分の含有量を差し引いた残部である。
なお、実施例B1〜B8及び比較例B1〜B5の導電性グリース組成物に使用した基油及びカーボンブラックは、前述の実施例Aの場合と同様である。また、導電性向上剤として使用したカーボンナノチューブは前述の実施例Aの場合と同様であり、ウィスカは昭和電工株式会社製の気相法炭素繊維VGCF(長さ10〜20μm,外径150nm,アスペクト比10〜500)である。さらに、酸化被膜生成防止剤として使用した金属酸化物は、平均一次粒径が50nmの酸化マグネシウム微粒子である。
軸受抵抗値及び導電性グリース組成物の漏れ量の測定結果を、表4〜6にまとめて示す。なお、表4〜6における○印,△印,×印の意味は、前述の実施例Aの場合と同様である。
表4〜6から分かるように、実施例B1〜B8の軸受は、比較例B1〜B5の軸受と比較して、高温下においても軸受抵抗値が小さく(導電性が優れている)且つ導電性グリース組成物の漏れ量が少なかった。
〔実施例C:基油はフッ素油であり、酸化被膜生成防止剤を添加した場合の実施例〕
封入する導電性グリース組成物の種類を変えた数種の軸受を用意し、前述の実施例Aの場合と同様にして、各軸受について回転中の軸受抵抗値(最大値)及び回転200時間後の導電性グリース組成物の漏れ量を測定した。
使用した転がり軸受は、日本精工株式会社製の呼び番号6806ZZの深溝玉軸受(内径30mm,外径42mm,幅7mm)であり、内輪及び外輪の間に形成された空隙部内に、表7〜9に示すような組成の導電性グリース組成物が充填してある。充填されている導電性グリース組成物の量は、該空隙部の容積の25体積%である。
Figure 0004590918
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表7〜9においてカーボンブラック等の各成分の欄に記載されている数値は、導電性グリース組成物全体を100とした場合の各成分の質量比である。また、基油の含有量は表7〜9には記載されていないが、導電性グリース組成物全体から前述の各成分の含有量を差し引いた残部である。
なお、実施例C1〜C9及び比較例C1〜C5の導電性グリース組成物に使用した基油及びカーボンブラックは、前述の実施例Aの場合と同様である。また、酸化被膜生成防止剤として、金属酸化物(平均一次粒径が50nmの酸化マグネシウム微粒子)と合成雲母とを使用した。
軸受抵抗値及び導電性グリース組成物の漏れ量の測定結果を、表7〜9にまとめて示す。なお、表7〜9におけるグリース組成物の漏れ量に関する○印,△印,×印の意味は、前述の実施例Aの場合と同様である。また、軸受抵抗値については、軸受抵抗値が10kΩ未満であった場合は◎印、10kΩ以上20kΩ未満であった場合は○印、20kΩ以上40kΩ未満であった場合は△印、40kΩ以上であった場合は×印で示してある。
表7〜9から分かるように、実施例C1〜C9の軸受は、比較例C1〜C5の軸受と比較して、高温下においても軸受抵抗値が小さく(導電性が優れている)且つ導電性グリース組成物の漏れ量が少なかった。
〔実施例D:基油はPAO油である場合の実施例〕
封入する導電性グリース組成物の種類を変えた数種の軸受を用意し、雰囲気温度が60℃あることとラジアル荷重が9.8Nであることを除いては前述の実施例Aの場合と同様にして、各軸受について回転中の軸受抵抗値(最大値)を測定した。
使用した転がり軸受は、日本精工株式会社製の呼び番号6806ZZの深溝玉軸受(内径30mm,外径42mm,幅7mm)であり、内輪及び外輪の間に形成された空隙部内に、表10〜12に示すような組成の導電性グリース組成物が充填してある。充填されている導電性グリース組成物の量は、該空隙部の容積の25体積%である。
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また、表10〜12に示すような組成の導電性グリース組成物を充填した別種の軸受を用意して、回転試験を行い、その焼付き耐久性を評価した。
使用した転がり軸受は、日本精工株式会社製の呼び番号6203VVの深溝玉軸受(内径17mm,外径40mm,幅12mm)であり、内輪及び外輪の間に形成された空隙部内に、導電性グリース組成物が充填してある。充填されている導電性グリース組成物の量は、該空隙部の容積の25体積%である。このような軸受を下記の条件で回転させ、焼付きが生じるまでの時間(寿命)を測定した。なお、軸受の温度上昇と、軸受を回転駆動するモータのトルク上昇(電流値により測定)が生じた時点で、焼付きが生じたものとみなした。
回転速度 :6000min-1
アキシアル荷重(Fa):196N
ラジアル荷重(Fr) :19.6N
雰囲気温度 :150℃
さらに、表10〜12に示すような組成の導電性グリース組成物について、下記のようにして樹脂との相性(樹脂に対するケミカルアタック性)を評価した。幅10mm,長さ80mm,厚さ3mmのポリカーボネート樹脂製試験片を、定歪治具の湾曲面に固定した。試験片は湾曲面に沿って湾曲するので、所定の歪み率の歪みが負荷される。次に、定歪治具に固定された試験片の上面にグリースを塗布し、温度23℃、相対湿度50〜60%の環境下に48時間静置した。定歪治具から試験片を取り外し、判定用治具により試験片に過大歪みを負荷して、グリースを塗布した表面を肉眼で観察した。
湾曲面の曲率が異なる複数の定歪治具を用いることにより、種々の歪み率(0.2〜1.6%の範囲で0.2%間隔で試験した)の歪みを負荷した試験片を用意して、試験を行った。そして、試験片の表面(グリースを塗布した面)にクレーズ又はクラックの発生が認められなかった歪み率の最大値を限界歪み率とし、この限界歪み率の大きさによって樹脂に対するケミカルアタック性を評価した。
表10〜12においてカーボンブラック等の各成分の欄に記載されている数値は、導電性グリース組成物全体を100とした場合の各成分の質量比である。また、基油の含有量は表10〜12には記載されていないが、導電性グリース組成物全体から前述の各成分の含有量を差し引いた残部である。
なお、実施例D1〜D8及び比較例D2〜D5の導電性グリース組成物に使用した基油は、40℃における動粘度が48mm2 /sのPAO油であり、比較例D1の導電性グリース組成物に使用した基油は、40℃における動粘度が32mm2 /sのエステル油である。また、カーボンブラックについては、表10〜12のカーボンブラックA〜Cは前述の実施例Aの場合と同様であり、カーボンブラックDは三菱化学株式会社製の#3030B(平均一次粒径55nm、比表面積29m2 /g、DBP吸収量130ml/100g)である。
さらに、導電性向上剤として使用したカーボンナノチューブと、酸化被膜生成防止剤として使用した金属酸化物とは、前述の実施例Aの場合と同様である。
さらに、増ちょう剤として使用したウレア化合物は、ジウレアである。ウレア化合物は耐熱性が優れているため、導電性グリース組成物の耐熱性が向上する。本発明の導電性グリース組成物において増ちょう剤として使用可能なジウレア化合物の例としては、下記の化学式で示されるものがあげられる。
Figure 0004590918
なお、この化学式中のR2 は、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基を表す。また、R1 及びR3 は脂肪族炭化水素基,芳香族炭化水素基,又は縮合炭化水素基を表し、R1 とR3 は同一であってもよいし異なっていてもよい。ただし、縮合炭化水素基の炭素数は9〜19が好ましく、9〜13がさらに好ましい。これらの炭化水素基の炭素数が前記下限値より小さいと、増ちょう剤が基油に分散しにくく、また、増ちょう剤と基油とが分離しやすくなる。一方、炭化水素基の炭素数が前記上限値より大きい増ちょう剤は、工業的に非現実的である。
このようなジウレアをはじめとするウレア化合物は、別途合成したものを基油に分散させてもよいし、基油中で合成することによって基油に分散させてもよい。ただし、後者の方法の方が、基油中に増ちょう剤を良好に分散させやすいので、工業的に製造する場合には有利である。
ジウレアを基油中で合成する場合の合成方法は、特に限定されるものではないが、前記化学式のR2 の芳香族炭化水素基を有するジイソシアネート1モルと、R1 ,R3 の炭化水素基を有するモノアミン2モルとを、反応させる方法が最も好ましい。
ジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート,トリレンジイソシアネート,キシリレンジイソシアネート,ビフェニレンジイソシアネート,ジメチルジフェニレンジイソシアネート,又はこれらのアルキル基置換体等を好適に使用できる。
また、R1 ,R3 が脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基である場合のモノアミンとしては、例えば、アニリン,シクロヘキシルアミン,オクチルアミン,トルイジン,ドデシルアニリン,オクタデシルアミン,ヘキシルアミン,ヘプチルアミン,ノニルアミン,エチルヘキシルアミン,デシルアミン,ウンデシルアミン,ドデシルアミン,テトラデシルアミン,ペンタデシルアミン,ノナデシルアミン,エイコデシルアミン,オレイルアミン,リノレイルアミン,リノレニルアミン,メチルシクロヘキシルアミン,エチルシクロヘキシルアミン,ジメチルシクロヘキシルアミン,ジエチルシクロヘキシルアミン,ブチルシクロヘキシルアミン,プロピルシクロヘキシルアミン,アミルシクロヘキシルアミン,シクロオクチルアミン,ベンジルアミン,ベンズヒドリルアミン,フェネチルアミン,メチルベンジルアミン,ビフェニルアミン,フェニルイソプロピルアミン,フェニルヘキシルアミン等を好適に使用できる。
さらに、R1 ,R3 が縮合炭化水素基である場合のモノアミンとしては、例えば、アミノインデン、アミノインダン、アミノ−1−メチレンインデン等のインデン系アミン化合物、アミノナフタレン(ナフチルアミン)、アミノメチルナフタレン、アミノエチルナフタレン、アミノジメチルナフタレン、アミノカダレン、アミノビニルナフタレン、アミノフェニルナフタレン、アミノベンジルナフタレン、アミノジナフチルアミン、アミノビナフチル、アミノ−1,2−ジヒドロナフタレン、アミノ−1,4−ジヒドロナフタレン、アミノテトラヒドロナフタレン、アミノオクタリン等のナフタレン系アミン化合物、アミノペンタレン、アミノアズレン、アミノヘプタレン等の縮合二環系アミン化合物、アミノフルオレン、アミノ−9−フェニルフルオレン等のアミノフルオレン系アミン化合物、アミノアントラセン、アミノメチルアントラセン、アミノジメチルアントラセン、アミノフェニルアントラセン、アミノ−9,10−ジヒドロアントラセン等のアントラセン系アミン化合物、アミノフェナントレン、アミノ−1,7−ジメチルフェナントレン、アミノレテン等のフェナントレンアミン化合物、アミノビフェニレン、アミノ−sym−インダセン、アミノ−as−インダセン、アミノアセナフチレン、アミノアセナフテン、アミノフェナレン等の縮合三環系アミン化合物、アミノナフタセン、アミノクリセン、アミノピレン、アミノトリフェニレン、アミノベンゾアントラセン、アミノアセアントリレン、アミノアセアントレン、アミノアセフェナントリレン、アミノアセフェナントレン、アミノフルオランテン、アミノプレイアデン等の縮合四環系アミン化合物、アミノペンタセン、アミノペンタフェン、アミノピセン、アミノペリレン、アミノジベンゾアントラセン、アミノベンゾピレン、アミノコラントレン等の縮合五環系アミン化合物、アミノコロネン、アミノピラントレン、アミノビオラントレン、アミノイソビオラントレン、アミノオバレン等の縮合多環系(六環以上)アミン化合物などが好適に用いられる。
軸受の軸受抵抗値及び焼付き耐久性、並びに導電性グリース組成物の樹脂との相性(樹脂に対するケミカルアタック性)の評価結果を、表10〜12にまとめて示す。なお、表10〜12においては、軸受抵抗値が10kΩ未満であった場合は◎印、10kΩ以上20kΩ未満であった場合は○印、20kΩ以上40kΩ未満であった場合は△印、40kΩ以上であった場合は×印で示してある。また、軸受の焼付き耐久性については、比較例D1の寿命を1とした場合の相対値で示してある。さらに、導電性グリース組成物の樹脂との相性については、限界歪み率が1%以上であった場合は○、1%未満であった場合は×で示してある。
表10〜12から、実施例D1〜D8の軸受は、比較例D1〜D5の軸受と比較して、高温下においても軸受抵抗値が小さい(導電性が優れている)ことが分かる。また、カーボンブラックの含有量が多すぎると、焼付き耐久性が不十分となることが分かる。さらに、実施例D7,D8から、増ちょう剤としてジウレアを用いると焼付き耐久性が優れていることが分かる。さらに、基油としてPAO油を用いた導電性グリース組成物は、エステル油を用いた場合と比べて、樹脂に対するケミカルアタック性が小さいことが分かる。
〔実施例E:基油はPAO油であり、増ちょう剤は金属石けんである場合の実施例〕
封入する導電性グリース組成物の種類を変えた数種の軸受を用意し、雰囲気温度が60℃あることとラジアル荷重が9.8Nであることを除いては前述の実施例Aの場合と同様にして、各軸受について回転中の軸受抵抗値(最大値)を測定した。
使用した転がり軸受は、日本精工株式会社製の呼び番号6806ZZの深溝玉軸受(内径30mm,外径42mm,幅7mm)であり、内輪及び外輪の間に形成された空隙部内に、表13に示すような組成の導電性グリース組成物が充填してある。充填されている導電性グリース組成物の量は、該空隙部の容積の25体積%である。
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また、表13に示すような組成の導電性グリース組成物を充填した軸受を用意して、前述の実施例Dの場合と同様に回転試験を行い、その焼付き耐久性を評価した。
さらに、表13に示すような組成の導電性グリース組成物について、前述の実施例Dの場合と同様にして樹脂との相性(樹脂に対するケミカルアタック性)を評価した。
表13においてカーボンブラック等の各成分の欄に記載されている数値は、導電性グリース組成物全体を100とした場合の各成分の質量比である。また、基油の含有量は表13には記載されていないが、導電性グリース組成物全体から前述の各成分の含有量を差し引いた残部である。
なお、実施例E1〜E3の導電性グリース組成物に使用した基油は、40℃における動粘度が48mm2 /sのPAO油である。また、カーボンブラックについては、前述の実施例Aの場合と同様である。
さらに、増ちょう剤として使用した金属石けんは、リチウムコンプレックス石けん,カルシウムコンプレックス石けん,又はアルミニウムコンプレックス石けんである。このような金属石けんは耐熱性が優れているため、導電性グリース組成物の耐熱性が向上する。本発明の導電性グリース組成物においては、増ちょう剤として一般的な金属石けんが問題なく使用可能である。例えば、リチウムコンプレックス石けんとしては、高級脂肪酸と二塩基酸との混合物を水酸化リチウムでけん化したものがあげられる。また、カルシウムコンプレックス石けんとしては、高級脂肪酸と低級脂肪酸との混合物を水酸化カルシウムでけん化したものがあげられる。さらに、アルミニウムコンプレックス石けんとしては、高級脂肪酸と安息香酸との混合物をアルミニウムイソプロピルアルコラートやアルコラート三量体でけん化したものがあげられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
軸受抵抗値,軸受の焼付き耐久性,及び導電性グリース組成物の樹脂との相性(樹脂に対するケミカルアタック性)の評価結果を、表13にまとめて示す。なお、表13においては、軸受抵抗値が10kΩ未満であった場合は◎印、10kΩ以上20kΩ未満であった場合は○印、20kΩ以上40kΩ未満であった場合は△印、40kΩ以上であった場合は×印で示してある。また、軸受の焼付き耐久性については、前述の比較例D1の寿命を1とした場合の相対値で示してある。さらに、導電性グリース組成物の樹脂との相性については、限界歪み率が1%以上であった場合は○、1%未満であった場合は×で示してある。
表13から、実施例E1〜E3の軸受は、比較例D1〜D5の軸受と比較して、高温下においても軸受抵抗値が小さい(導電性が優れている)ことが分かる。また、増ちょう剤として金属石けんを用いると焼付き耐久性が優れていることが分かる。さらに、基油としてPAO油を用いたので、エステル油を用いた比較例D1〜D5の場合と比べて、導電性グリース組成物は樹脂に対するケミカルアタック性が小さいことが分かる。
本発明は、例えば、複写機,レーザービームプリンタ等の事務機器や情報機器における高温となる部分(感光ドラム(定着部),ヒートローラ支持部等)に適用可能である。
本発明の一実施形態である深溝玉軸受の構造を説明する部分縦断面図である。 軸受の抵抗値を測定する装置の概略構成図である。
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3 玉
5 シールド
6 導電性グリース組成物

Claims (7)

  1. 基油とカーボンブラックとを含有する導電性グリース組成物において、
    前記基油は、鉱油及び40℃における動粘度が10mm 2 /s以上500mm 2 /s以下のフッ素油の少なくとも一方を含有し、
    前記カーボンブラックは、平均一次粒径が10nm以上200nm以下で比表面積が20m2 /g以上80m2 /g以下で、且つDBP吸収量が30ml/100g以上160ml/100g以下の第一カーボンブラックと、平均一次粒径が10nm以上200nm以下で比表面積が200m2 /g以上1500m2 /g以下で、且つDBP吸収量が80ml/100g以上500ml/100g以下の第二カーボンブラックと、を含有し、
    前記第一カーボンブラックと前記第二カーボンブラックとの質量比は、25:75以上95:5以下であり、前記第一カーボンブラックと前記第二カーボンブラックとの合計の含有量は、組成物全体の1.5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする導電性グリース組成物。
  2. 平均一次粒径が5nm以上10μm以下である金属酸化物,金属窒化物,金属炭化物,粘土鉱物,クラスターダイヤモンド,及びフラーレンのうち一種以上の粉末を、組成物全体の0.05質量%以上5質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載の導電性グリース組成物。
  3. 繊維長さが5nm以上10μm以下で且つアスペクト比が5以上1000以下であるカーボンナノチューブ,カーボンナノファイバー,カーボンナノホーン,炭素繊維,及び金属酸化物ウイスカーのうち一種以上を、組成物全体の0.05質量%以上5質量%以下含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の導電性グリース組成物。
  4. 混和ちょう度が200以上300以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性グリース組成物。
  5. 転がり軸受用であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性グリース組成物。
  6. 外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配置された複数の転動体と、を備える転動装置において、前記内方部材と前記外方部材との間に形成された空隙部内に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性グリース組成物を充填したことを特徴とする転動装置。
  7. 内輪と、外輪と、前記両輪の間に転動自在に配置された複数の玉と、前記両輪のいずれか一方に取り付けられて前記両輪の間に介在されたシール又はシールドと、を備える深溝玉軸受において、
    前記両輪の間に形成された空隙部内に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性グリース組成物を、前記空隙部の容積の15体積%以上35体積%以下充填したことを特徴とする深溝玉軸受。
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