JP4590394B2 - 電流センサおよび電流センサのオフセット除去方法 - Google Patents

電流センサおよび電流センサのオフセット除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、ホール素子を用いた電流センサおよび電流センサのオフセット除去方法に関する。
磁気−電気変換機能を持つホール素子は、電気的絶縁を必要とする電流センサとして利用され、測定回路に比べて高電圧になる線路や各種電気機器のライン電流を検出するために、ギャップを有するコアを介してライン電流で発生する磁界の強さを電圧に変換して電流検出信号として取り出すものである。しかし、このホール素子には、部品較差、固体差等に伴う固有のオフセットが存在し、このオフセットは、さらに感度のバラツキや温度変化等の環境的な要因によって変化する特性を有している。
そのため、こうしたオフセットを除去する方法として、ホール素子の出力を予め測定し、オフセットレベルが規定値に合うように予め調整を行う方法がある。この方法は、応答速度が速いという利点を有するものの、径時変化にともなう特性の劣化や環境温度の変化等の要因によって、一度調整したオフセット値がずれてしまうという問題がある。
そのため、上記の問題に対応するために、動的にホール素子のオフセットを除去する方法として、ホール素子に与える電流の極性を切り替えて、出力された信号の差分値を得ることにより、ホール素子のオフセットを除去する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−300303号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、電流の極性を切り替えるための時間や出力信号が安定するまでの時間、演算に必要な時間等が制約となり、電流の極性を切り替える周波数を上げることに限界があったために、応答性が悪いという問題があった。
また、特許文献1に記載された方法では、センサを動作させる前にオフセットを抽出しておく必要があり、センサを動作させながら、オフセットを更新していくことは難しいという問題があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、応答性に優れた動的なオフセット除去を可能とするとともに、センサを動作させながら、オフセットを更新することができる電流センサおよび電流センサのオフセット除去方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の事項を提案している。
(1)本発明は、ホール素子を用いた電流センサであって、前記ホール素子に極性を切り替えて電源を供給し、センサ信号を抽出するセンサ信号抽出手段と、該抽出されたセンサ信号を、切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドするサンプルホールド回路と、該サンプルホールドされた信号からオフセットを抽出するオフセット抽出手段と、該抽出されたオフセットを記憶する記憶手段と、前記センサ信号から前記記憶手段に記憶されたオフセットを減じてオフセットを除去するオフセット除去手段と、を備えることを特徴とする電流センサを提案している。
この発明によれば、ホール素子に与える電源の極性を切り替え、ホール素子のセンサ信号を、電源の極性の切り替えの前後でサンプルホールドを行い、極性切り替えの前後のサンプルホールド値からホール素子のオフセットを抽出し、抽出されたオフセットを記憶手段に記憶しておき、この記憶手段に記憶されたオフセットを用いて、センサ信号のオフセットを除去する。したがって、これにより、記憶手段のオフセットを更新することで、必要に応じて、オフセットの除去に用いられるオフセットの値を適宜、最適値に更新することができる。
(2)本発明は、(1)の電流センサについて、前記サンプルホールド回路により前記サンプルホールドされた信号のうち、前記電源が正極性のときの信号と、前記電源が負極性のときの信号とを減算した結果得られる信号を、前記ホール素子の対応信号として生成する対応信号生成手段(例えば、図4の差動増幅器21、LPF23に相当)と、前記オフセット除去手段により前記オフセットが除去された前記センサ信号と、前記対応信号とを切り替えて出力する切替出力手段(例えば、図4のスイッチ22a、22bに相当)とを有し、前記切替出力手段は、前記オフセット抽出手段において前記オフセットを抽出する期間では、前記対応信号に切り替えて出力することを特徴とする電流センサを提案している。
この発明によれば、極性切り替えの前後のサンプルホールド値からホール素子の対応信号を生成し、オフセット抽出手段でホール素子のオフセットを抽出する期間では、ホール素子の対応信号を出力する。したがって、ホール素子の動作を中断することなく、オフセットを更新することができる。
(3)本発明は、ホール素子を用いた電流センサのオフセット除去方法であって、前記ホール素子に極性を切り替えて電源を供給し、センサ信号を抽出するとともに、該センサ信号を切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドし、該サンプルホールドされた信号からオフセットを抽出する第1のステップ(例えば、図3のステップS2に相当)と、該オフセットを記憶手段に記憶する第2のステップ(例えば、図3のステップS3に相当)と、該記憶手段から前記オフセットを読み出し、前記センサ信号から前記記憶手段に記憶されたオフセットを減じてオフセットを除去する第3のステップ(例えば、図3のステップS4に相当)と、前記オフセットの更新が必要かどうかを判断し、前記オフセットの更新が必要であると判断したときに、前記ホール素子に極性を切り替えて電源を供給し、センサ信号を抽出するとともに、該センサ信号を切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドし、該サンプルホールドされた信号からオフセットを抽出し、該抽出されたオフセットにより前記記憶手段のオフセットを更新する第4のステップ(例えば、図3のステップS5に相当)と、を有することを特徴とする電流センサのオフセット除去方法を提案している。
この発明によれば、ホール素子に与える電源の極性を切り替え、ホール素子のセンサ信号を電源の極性の切り替えの前後でサンプルホールドし、極性切り替えの前後のサンプルホールド値からホール素子のオフセットを抽出し、抽出されたオフセットを記憶手段に記憶する。そして、この記憶手段に記憶されたオフセットを用いて、センサ信号のオフセットを除去し、オフセットの更新が必要と判断されたときに、ホール素子に与える電源の極性を切り替え、ホール素子のセンサ信号を、電源の極性の切り替えの前後でサンプルホールドし、極性切り替えの前後のサンプルホールド値からホール素子のオフセットを抽出し、抽出されたオフセットにより記憶手段のオフセットを更新する。したがって、(1)と同様の作用が期待できる。
(4)本発明は、(3)の電流センサのオフセット除去方法において、前記第1のステップにおいて、前記サンプルホールドされた信号のうち、前記電源が正極性のときの信号と、前記電源が負極性のときの信号とを減算した結果得られる信号を、前記ホール素子の対応信号として生成し、前記オフセットを抽出する期間では、前記第3のステップの処理によりオフセットが除去された前記センサ信号に代えて前記対応信号を出力(例えば、図5のステップS102に相当)することを特徴とする電流センサのオフセット除去方法を提案している。
この発明によれば、オフセットを抽出する期間では、極性切り替えの前後のサンプルホールド値からホール素子の対応信号を生成し、出力する。したがって、(2)と同様の作用が期待できる。
本発明によれば、応答性に優れた動的なオフセット除去を可能とするとともに、オフセットを記憶手段に記憶しておくことにより、電流センサを動作させながら、オフセットを適宜、最適値に更新することができるという効果がある。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係るセンサ信号処理回路の構成を示している。
図1に示すように、スイッチ回路網2は、4つのスイッチSa、Sb、Sc、Sdからなっている。スイッチSaは、一端が定電流源1に、他端がホール素子3の電流端子3aにされ、スイッチSbは、一端がグランドに、他端がホール素子3の電流端子3aにされ、スイッチScは、一端が定電流源1に、他端がホール素子3の電流端子3bにされ、スイッチSdは、一端がグランドに、他端がホール素子3の電流端子3bに接続されている。
ホール素子3は、例えば、十字形をなし、相対向する電流端子3a、3bと相対向するホール端子3c、3dの4つの端子が設けられ、ホール端子3cは、差動増幅器4の正端子に、ホール端子3dは、差動増幅器4の負端子に接続されている。
また、差動増幅器4の出力端子は、差動増幅器8の正端子に接続されていると共に、サンプルホールド回路(S/H)5、6に接続されている。サンプルホールド回路(S/H)5及びサンプルホールド回路(S/H)6の出力端子は、加算器7の一方及び他方の入力端子に接続され、加算器7の出力端子は、ローパスフィルタ(LPF)9を介して、A/D変換器(ADC)10に接続されている。
ここで、定電流源1は、ホール素子3に一定の電流を供給する電源であり、スイッチ回路網2は、制御部11のコントロールの基に、タイミング発生回路25により、定電流源1から供給される電流の極性を切り替えてホール素子3に供給する。ホール素子3は、磁気を電気信号に変換する素子であり、差動増幅器4、8は、入力される信号の差分を増幅して出力する増幅器である。また、サンプルホールド回路5、6は、入力信号を所定のサンプリング周波数でサンプリングし、サンプリングした値を一時的に保持する回路である。なお、差動増幅器4、8のゲインについては、適切なゲインに設定されているものとする。
ホール素子3からのセンサ信号(HESig)は、差動増幅器4の出力端子から出力される。なお、この出力信号には、オフセットが含まれている。ここで、スイッチ回路網2を、制御部11のコントロールに基づいて、タイミング発生回路25により、所定の周期で切り換えることにより、定電流源1からの電流の極性を切り替えて、ホール素子3の電流端子3a、3bに供給する。そして、切り替えの前後で差動増幅器4から出力された信号を、ホール素子3に供給される極性に応じて、タイミング発生回路25からのサンプリングパルスにより、サンプルホールド回路(S/H)5または6でサンプルホールドし、その値を加算器7で加算することよってオフセットの値が得られる。
つまり、図2(A)に示すように、スイッチ回路網2によりホール素子3の電流を切り替えて、切り替えの前後における差動増幅器4からのホール素子3のセンサ信号(図2(B))を、図2(C)及び図2(D)に示すように、サンプルホールド回路(S/H)5及び6でサンプルホールドする。そして、正極性の電流を流したときのホール素子3の出力信号をHE(+)とし、負極性の電流を流したときのホール素子3の出力信号をHE(−)とし、さらに、オフセットをHEofとすると、定電流源1からの電流を正極性としたときの差動増幅器4の出力信号V1は、V1=HE(+)+HEofとなり、このときの出力電圧V1がサンプルホールド回路(S/H)5にホールドされる。
次に、スイッチ回路網2を切り替えて、定電流源1からの電流を負極性とすると、差動増幅器4の出力信号V2は、V2=HE(−)+HEofとなり、このときの出力電圧V2がサンプルホールド回路(S/H)6にホールドされる。
そして、加算器7により、サンプルホールド回路(S/H)5のホールド値と、サンプルホールド回路(S/H)6のホールド値とが加算されると、オフセット成分の値だけを得ることができる。
このように、加算器7で、正の極性に対応したサンプルホールド回路(S/H)5のサンプルホールド値と負の極性に対応したサンプルホールド回路(S/H)6のサンプルホールド値とを加算することにより、オフセットを得ることができる。このオフセット値は、ローパスフィルタ9により高周波成分が除去されて平滑された後に、A/D変換器(ADC)10に送られてディジタル化され、メモリ12に保存される。このようにして、メモリ12には、ホール素子3のオフセットが保存される。
そして、ホール素子3のセンサ信号を出力する場合には、メモリ12に蓄積されているオフセットを用いて、オフセットの除去が行われる。すなわち、差動増幅器4からは、オフセットを含むセンサ信号が出力され、このセンサ信号が差動増幅器8に供給される。また、メモリ12からオフセット値が読み出され、このオフセット値がD/A変換器(DAC)13でアナログ値に変換されて、差動増幅器8に供給される。差動増幅器8では、差動増幅器4からのオフセットを含むホール素子3のセンサ信号(HESig)から、メモリ12からのオフセットを減算することでオフセットを含まないホール素子3のセンサ信号(SigOut)を得ることができる。
図3は、本実施形態の処理を示すフローチャートである。
図3に示すように、パワーオンして回路を起動すると(ステップS1の「Yes」)、スイッチ回路網2の極性を切り替え、切り替えの前後における差動増幅器4の出力(HESig)がサンプルホールド回路(S/H)5および6にサンプルホールドされ、このサンプルホールド値からオフセット(HEof)を抽出する(ステップS2)。
ここで、オフセットが抽出されると、このオフセットをメモリ12に記憶する(ステップS3)。メモリ12にオフセットを記憶すると、このオフセットを用いてオフセットの除去を行い、オフセットが除去されたセンサ信号(SigOut)を出力する(ステップS4)。そして、次に、オフセットの更新が必要かどうかを判断し(ステップS5)、オフセットの更新が不要であると判断した場合(ステップS5の「No」)には、ステップS4にリターンし、センサ信号の出力を続行する。
ここで、オフセットの更新は、所定時間毎に行っても良いし、エラーが発生したときに行っても良い。例えば、温度が異常に上昇しているときや、オフセット値が異常に大きいときには、エラーが発生していると判断でき、このような場合には、オフセットの更新が必要であると判断できる。
ステップS5でオフセットの更新が必要であると判断した場合(ステップS5の「Yes」)には、ステップS2にリターンし、オフセットを新たに抽出し、この新たに求められたオフセットをメモリ12に記憶する(ステップS3)。そして、新たに抽出したオフセットを用いてオフセットの除去を行い、オフセットが除去されたセンサ信号を出力する(ステップS4)。
したがって、本実施形態においては、オフセットをメモリ12に記憶しておくことにより、所定時間毎や、エラーが発生したときに、適宜、オフセットの値を最適値に更新することが可能になる。
<第2の実施形態>
図4は、本実施形態に係るセンサ信号処理回路の構成を示している。
なお、第1の実施形態と同一の符号を付す構成要素については、同一の機能を有するものであるため、詳細な説明は省略する。また、差動増幅器4、8、21のゲインについては、適切なゲインに設定されているものとする。
本実施形態では、サンプルホールド回路(S/H)5の出力信号と、サンプルホールド回路(S/H)6の出力信号とを減算して、センサ信号に対応する信号を出力する差動増幅器21と、差動増幅器21の出力を平滑するローパスフィルタ(LPF)23と、ローパスフィルタ(LPF)23を介した差動増幅器21の出力信号と、差動増幅器8の出力信号とを切り替えるスイッチ22a及び22bとが設けられている。このような構成とすることにより、オフセットを求めている間でも、センサ信号を出力することができる。
つまり、前述したように、定電流源1からの電流を正極性としたときの差動増幅器4の出力信号V1は、V1=HE(+)+HEofとなり、この出力信号V1がサンプルホールド回路(S/H)5にサンプルホールドされる。また、定電流源1からの電流を負極性とすると、差動増幅器4の出力信号V2は、V2=HE(−)+HEofとなり、この出力信号V2がサンプルホールド回路(S/H)6にサンプルホールドされる。ここで、サンプルホールド値V1と、サンプルホールド値V2とを減算すると、V1−V2=2HESigとなり、オフセットの除去されたセンサ信号に対応する信号を得ることができる。
図5は、本実施形態の処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、パワーオンして回路を起動すると(ステップS101の「Yes」)、スイッチ22aを選択する(ステップS102)。そして、スイッチ回路網2の極性を切り替え、切り替えの前後における差動増幅器4の出力をサンプルホールド回路(S/H)5および6にサンプルホールドし、サンプルホールド回路(S/H)5および6のサンプルホールド値から、センサの対応信号を求め、差動増幅器21から出力する(ステップS103)。これと共に、スイッチ回路網2の極性を切り替え、切り替えの前後における差動増幅器4の出力をサンプルホールド回路5(S/H)および6においてサンプルホールドし、このサンプルホールド値からオフセット(HEof)を抽出する(ステップS104)。そして、オフセットを抽出すると、このオフセットをメモリ12に記憶する(ステップS105)。
メモリ12にオフセットを記憶すると、スイッチ22bを選択する(ステップS106)。そして、メモリ12に記憶されていたオフセットを読み出し、このオフセットを用いてオフセットの除去を行い、オフセットが除去されたセンサ信号(SigOut)を出力する(ステップS107)。次に、オフセットの更新が必要かどうかを判断し(ステップS108)、オフセットの更新が不要と判断した場合(ステップS108の「No」)には、ステップS107にリターンし、センサ信号の出力を続行する。
一方で、ステップS108でオフセットの更新が必要であると判断した場合には(ステップS108の「Yes」)、ステップS102にリターンし、スイッチ22aを選択する。そして、スイッチ回路網2の極性を切り替え、切り替えの前後における差動増幅器4の出力をサンプルホールド回路(S/H)5および6においてサンプルホールドし、サンプルホールド回路5および6のサンプルホールド値から、センサの対応信号を求め、差動増幅器21から出力する(ステップS103)。また、これと共に、スイッチ回路網2の極性を切り替え、切り替えの前後における差動増幅器4の出力をサンプルホールド回路(S/H)5および6においてサンプルホールドし、このサンプルホールド値からオフセットを抽出し(ステップS104)、このオフセットをメモリ12に記憶する(ステップS105)。
そして、メモリ12にオフセットを記憶すると、スイッチ22bを選択し(ステップS106)、メモリ12から新たなオフセットを読み出し、この新たなオフセットを用いてオフセットの除去を行い、オフセットが除去されたセンサ信号を出力する(ステップS107)。
したがって、本実施形態では、オフセットを求めている期間でも、差動増幅器21からセンサの対応信号を得ることができる。このため、センサを動作させながら、オフセットを適宜、最適値に更新することができる。
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の実施形態においては、ホール素子に供給する電源の極性を切り換えることにより、オフセットの除去(チョッパスタビライゼーション)とオフセットの検出を行う手法について説明したが、シリコンのホール素子の場合には、素子の製造工程において生じる歪みやパッケージに対する応力等の影響によりピエゾ抵抗効果が生じ、これにより生じるオフセットの方が大きいという特徴がある。そのため、シリコンのホール素子の場合には、ホール素子に印加する電源と信号出力端子の関係を90度回転させて、得られた出力信号によりオフセットの除去(チョッパスタビライゼーション)やオフセットの検出を行うことが望ましい。
本発明の第1実施形態に係る電流センサの構成図である。 本発明の第1実施形態に係る電流センサにおけるサンプリングのタイミングを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る電流センサの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電流センサの構成図である。 本発明の第2実施形態に係る電流センサの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・ 定電流源、2・・・スイッチ回路網、 3・・・ ホール素子、4、8・・・ 差動増幅器、 5、6・・・ サンプルホールド回路(S/H)、 7・・・ 加算器、9、23・・・ ローパスフィルタ(LPF)、10・・・A/D変換器(ADC)、11・・・ 制御部、12・・・ メモリ、13・・・D/A変換器(DAC)、22a、22b・・・ スイッチ、25・・・タイミング発生回路、

Claims (4)

  1. ホール素子を用いた電流センサであって、
    前記ホール素子に極性を切り替えて電源を供給し、センサ信号を抽出するセンサ信号抽出手段と、
    該抽出されたセンサ信号を、切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドするサンプルホールド回路と、
    該サンプルホールドされた信号からオフセットを抽出するオフセット抽出手段と、
    該抽出されたオフセットを記憶する記憶手段と、
    前記センサ信号から前記記憶手段に記憶されたオフセットを減じてオフセットを除去するオフセット除去手段と、
    を備えることを特徴とする電流センサ。
  2. 前記サンプルホールド回路により前記サンプルホールドされた信号のうち、前記電源が正極性のときの信号と、前記電源が負極性のときの信号とを減算した結果得られる信号を、前記ホール素子の対応信号として生成する対応信号生成手段と、
    前記オフセット除去手段により前記オフセットが除去された前記センサ信号と、前記対応信号とを切り替えて出力する切替出力手段と、を有し、
    前記切替出力手段は、前記オフセット抽出手段において前記オフセットを抽出する期間では、前記対応信号に切り替えて出力することを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. ホール素子を用いた電流センサのオフセット除去方法であって、
    前記ホール素子に極性を切り替えて電源を供給し、センサ信号を抽出するとともに、該センサ信号を切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドし、該サンプルホールドされた信号からオフセットを抽出する第1のステップと、
    該オフセットを記憶手段に記憶する第2のステップと、
    該記憶手段から前記オフセットを読み出し、前記センサ信号から前記記憶手段に記憶されたオフセットを減じてオフセットを除去する第3のステップと、
    前記オフセットの更新が必要かどうかを判断し、前記オフセットの更新が必要であると判断したときに、前記ホール素子に極性を切り替えて電源を供給し、センサ信号を抽出するとともに、該センサ信号を切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドし、該サンプルホールドされた信号からオフセットを抽出し、該抽出されたオフセットにより前記記憶手段のオフセットを更新する第4のステップと、
    を有することを特徴とする電流センサのオフセット除去方法。
  4. 前記第1のステップにおいて、前記サンプルホールドされた信号のうち、前記電源が正極性のときの信号と、前記電源が負極性のときの信号とを減算した結果得られる信号を、前記ホール素子の対応信号として生成し、前記オフセットを抽出する期間では、前記第3のステップの処理によりオフセットが除去された前記センサ信号に代えて前記対応信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の電流センサのオフセット除去方法。
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