JP4590395B2 - 電流センサおよび電流センサのオフセット除去方法 - Google Patents

電流センサおよび電流センサのオフセット除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、ホール素子を用いた電流センサおよび電流センサのオフセット除去方法に関する。
磁気−電気変換機能を持つホール素子は、電気的絶縁を必要とする電流センサとして利用され、測定回路に比べて高電圧になる線路や各種電気機器のライン電流を検出するために、ギャップを有するコアを介してライン電流で発生する磁界の強さを電圧に変換して電流検出信号として取り出すものである。しかし、このホール素子には、部品較差、固体差等に伴う固有のオフセットが存在し、このオフセットは、さらに感度のバラツキや温度変化等の環境的な要因によって変化する特性を有している。
そのため、こうしたオフセットを除去する方法として、ホール素子の出力を予め測定し、オフセットレベルが規定値に合うように予めトリミングを行い調整する方法がある。しかしながら、この方法は、応答速度が速いという利点を有するものの、径時変化にともなう特性の劣化や環境温度の変化等の要因によって、一度調整したオフセット値がずれてしまうという問題がある。
そのため、上記の問題に対応するために、動的にホール素子のオフセットを除去する方法として、ホール素子に印加する駆動電圧の極性を切り替えて、出力された信号の差分値を得ることにより、ホール素子のオフセットを除去する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−300303号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、電源の極性を切り替えるための時間や出力信号が安定するまでの時間、演算に必要な時間等が制約となり、電源の極性を切り替える周波数を上げることに限界があったために、応答性が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、応答性に優れた動的なオフセット除去を可能とする電流センサおよび電流センサのオフセット除去方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の事項を提案している。
(1)本発明は、ホール素子を用いた電流センサであって、ホール素子に極性を切り換えて電源を供給し、前記ホール素子から出力されるセンサ信号を抽出するセンサ信号抽出手段と、前記センサ信号を前記切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドするサンプルホールド手段と、該サンプルホールド手段により得られる正の極性に対応したサンプルホールド信号と負の極性に対応したサンプルホールド信号とを加算してオフセットを抽出するオフセット抽出手段と、前記センサ信号抽出手段から抽出した前記センサ信号と該センサ信号を反転させた信号から前記オフセット抽出手段において抽出されたオフセットを除去した双方の信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する出力信号生成手段と、を備えたことを特徴とする電流センサを提案している。
この発明によれば、サンプルホールド手段により得られる正の極性に対応したサンプルホールド信号と負の極性に対応したサンプルホールド信号とを加算してオフセットを抽出するとともに、センサ信号と、このセンサ信号を反転させた信号からオフセットを除去した双方の信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する。したがって、センサ信号から抽出されたオフセットによりセンサ信号およびこのセンサ信号を反転させた信号のオフセットを除去するとともに、これらオフセットを除去した信号を組み立てなおして合成することにより、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れを緩和することができる。
(2)本発明は、(1)の電流センサについて、前記出力信号生成手段が、2つのスイッチを有するスイッチ回路網(例えば、図1のスイッチ回路網11に相当)を備え、該スイッチ回路網の2つのスイッチを前記電源の切換周期に応じて、交互に閉状態とすることにより、前記双方の信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成することを特徴とする電流センサを提案している。
この発明によれば、スイッチ回路網の2つのスイッチを電源の切換周期に応じて、交互に閉状態とすることにより、双方の信号を合成する。すなわち、電源の切換周期に応じて、双方の信号を部分的につなぎ合わせることにより、出力信号を生成する。したがって、スイッチを用いた簡易な構成でオフセットを除去しつつ、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れの影響を緩和した出力信号を得ることができる。
(3)本発明は、(1)の電流センサについて、前記出力信号生成手段が、前記双方の信号をそれぞれ半波整流するダイオード(例えば、図2のダイオードアレー20に相当)を備え、該ダイオードにより半波整流された信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成することを特徴とする電流センサを提案している。
この発明によれば、双方の信号をダイオードにより半波整流し、この半波整流した信号を加算して出力信号を生成する。したがって、複雑な制御を行うことなく、ダイオードを用いた簡易な構成でオフセットを除去しつつ、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れの影響を緩和した出力信号を得ることができる。
(4)本発明は、ホール素子を用いた電流センサであって、ホール素子に極性を切り換えて電源を供給し、前記ホール素子から出力されるセンサ信号を抽出するセンサ信号抽出手段と、切り換えられる電源の極性に対応して、前記センサ信号をサンプルホールドし、正の極性に対応した第1のサンプルホールド信号と負の極性に対応した第2のサンプルホールド信号とを生成するサンプルホールド回路と、前記第1のサンプルホールド信号と第2のサンプルホールド信号とを加算し、オフセットを抽出するオフセット抽出手段と、前記第1のサンプルホールド信号から前記オフセットを除去した第1の信号と前記第2のサンプルホールド信号を反転した信号から前記オフセットを除去した第2の信号とを合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する出力信号生成手段と、を備えたことを特徴とする電流センサを提案している。
この発明によれば、正の極性に対応した第1のサンプルホールド信号と負の極性に対応した第2のサンプルホールド信号とを加算し、オフセットを抽出するとともに、第1のサンプルホールド信号からオフセットを除去した第1の信号と第2のサンプルホールド信号を反転した信号からオフセットを除去した第2の信号とを合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する。したがって、第1の信号と第2の信号からオフセットを除去するとともに、これらオフセットを除去した信号を組み立てなおして合成することにより、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れを緩和することができる。
(5)本発明は、(4)の電流センサについて、前記出力信号生成手段が、2つのスイッチを有するスイッチ回路網(例えば、図4のスイッチ回路網11に相当)を備え、該スイッチ回路網の2つのスイッチを前記電源の切換周期に応じて、交互に閉状態とすることにより、前記第1の信号と第2の信号とを合成して連続的な波形をなす出力信号を生成することを特徴とする電流センサを提案している。
この発明によれば、スイッチ回路網の2つのスイッチを電源の切換周期に応じて、交互に閉状態とすることにより、双方の信号を合成する。すなわち、電源の切換周期に応じて、双方の信号を部分的につなぎ合わせることにより、出力信号を生成する。したがって、スイッチを用いた簡易な構成でオフセットを除去しつつ、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れの影響を緩和した出力信号を得ることができる。
(6)本発明は、ホール素子を用いた電流センサのオフセット除去方法であって、ホール素子に極性を切り換えて電源を供給し、前記ホール素子から出力されるセンサ信号を抽出する第1のステップ(例えば、図6のステップS101に相当)と、該抽出したセンサ信号を前記切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドし、その結果得られる正の極性に対応したサンプルホールド信号と負の極性に対応したサンプルホールド信号とを加算してオフセットを抽出する第2のステップ(例えば、図6のステップS102に相当)と、前記抽出したセンサ信号と該センサ信号を反転させた信号から前記オフセットを除去した双方の信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する第3のステップ(例えば、図6のステップS103、S104に相当)と、を有することを特徴とする電流センサのオフセット除去方法を提案している。
この発明によれば、ホール素子に極性を切り換えて電源を供給し、ホール素子から出力されるセンサ信号を抽出し、抽出したセンサ信号からオフセットを抽出する。そして、抽出したセンサ信号とこのセンサ信号を反転させた信号からオフセットを除去した双方の信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する。したがって、(1)と同様の作用が期待できる。
本発明によれば、ホール素子のオフセット除去に関して、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れの影響を緩和しつつ、動的なオフセット除去を簡易な構成で実現できるという効果がある。また、従来の方式のように、順方向のセンサ出力と逆方向のセンサ出力とが揃わなくても、順方向のセンサ出力とオフセットあるいは逆方向のセンサ出力とオフセットにより出力信号を得ることができるため、従来の半分の周期で出力信号を得ることができ、これにより、応答特性を改善することができるという効果がある。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る電流センサの回路構成を示している。
図1に示すように、スイッチ回路網2は、4つのスイッチSa、Sb、Sc、Sdからなっている。スイッチSaは、一端が定電流源1に、他端がホール素子3の電流端子3aに接続され、スイッチSbは、一端がグランドに、他端がホール素子3の電流端子3aに接続され、スイッチScは、一端が定電流源1に、他端がホール素子3の電流端子3bに接続され、スイッチSdは、一端がグランドに、他端がホール素子3の電流端子3bに接続されている。
ホール素子3は、例えば、十字形をなし、相対向する電流端子3a、3bと相対向するホール端子3c、3dの4つの端子が設けられ、ホール端子3cは、差動増幅器4の正端子に、ホール端子3dは、差動増幅器4の負端子に接続されている。また、差動増幅器4の出力端子は、サンプルホールド回路5、6に接続されている。
サンプルホールド回路5の出力端子およびサンプルホールド回路6の出力端子は、加算器7に接続され、加算器7の出力は、除算器を介して、LPF(Low Pass Filter)8に接続されている。また、LPF8の出力端子は、減算器9のマイナス端子および減算器10のプラス端子に接続されている。
また、減算器9のプラス端子および減算器10のマイナス端子には、差動増幅器4の出力端子が接続され、減算器9の出力端子は、スイッチ回路網11内のスイッチSeに、減算器10の出力端子は、スイッチ回路網11内のスイッチSfに接続されている。スイッチSeおよびスイッチSfの他端ともに、LPF12に接続され、LPF12の出力は、電流センサのセンサ信号出力端子に接続されている。
ここで、定電流源1は、一定の電流を供給する電源であり、スイッチ回路網2は、図示しない制御部により、定電流源1から供給される電流の極性を切り替えてホール素子3に供給する。ホール素子3は、磁気を電気信号に変換する素子であり、差動増幅器4は、入力される信号の差分を増幅して出力する増幅器である。また、サンプルホールド回路5、6は、入力信号を所定のサンプリング周波数でサンプリングし、サンプリングした値を一時的に保持する回路であり、スイッチ回路網11は、入力される2つ信号を電源の極性切り換え周期に応じて、通過および遮断することにより、入力される2つ信号を合成して出力信号を生成する。また、LPF8は、サンプルホールド回路5、6から抽出したオフセットを平滑化して安定させる機能を有し、LPF12は、スイッチ回路網11で合成された信号から、電源の極性切り換えに伴う高周波ノイズを除去して滑らかな出力信号を生成する。なお、差動増幅器4のゲインについては、適切なゲインに設定されているものとする。
次に、図1、図5および図6を用いて、本実施形態に係る電流センサの動作について説明する。
まず、ホール素子3にリファレンス信号として、図5(1)に示す信号を入力する。スイッチ回路網2は、図示しない制御部のコントロールにより、所定の周期で、定電流源1からの電流の極性を切り替えてホール素子3の電流端子3a、3bに電流を供給する。ホール素子3は、供給される電流の極性に応じた出力信号(HE+、HE−)をホール端子3c、3dから差動増幅器4に出力する。
差動増幅器4は、ホール素子3からの出力信号(HE+、HE−)に応じて、図5(2)に示すような信号(HESig)を出力する(図6のステップS101)。ここで、図5(2)において、実線で示された信号波形は、供給された電流が正極性のときのものであり、一点鎖線で示された信号波形は、供給された電流が負極性のときのものである。
次に、差動増幅器4から出力された信号は、ホール素子3に供給される電流の極性に応じて、サンプルホールド回路5または6に入力される。すなわち、図5(2)に示す実線部分の信号は、サンプルホールド回路5に、図5(2)に示す一点鎖線の部分の信号は、サンプルホールド回路6に入力される。
サンプルホールド回路5および6では、入力した信号を所定のサンプリング周期でサンプリングし、その値をホールドする。そして、サンプルホールド回路5および6から出力された信号(HESig+、nHESig)は、加算器7に入力され、2倍の値を有するオフセット(2HEof)が抽出される。この2倍の値を有するオフセット(2HEof)は、除算器により1/2の値のオフセット(HEof)とされ、LPF8に入力される。そして、LPF8の出力からは、図5(3)に示すようなオフセットが抽出され(図6のステップS102)、このオフセットは、減算器9のマイナス端子および減算器10のプラス端子に供給される。
一方、差動増幅器4から出力された信号(HESig)は、減算器9のプラス端子および減算器10のマイナス端子に供給される。そして、減算器9の出力端子からは、図5(4)に示すように、差動増幅器4から出力された信号に対して、LPF8から出力されるオフセットを除去した信号が出力され、減算器10の出力端子からは、図5(5)に示すように、差動増幅器4から出力された信号(HESig)を反転した信号に対して、LPF8から出力されるオフセットを除去した信号が出力される。
減算器9の出力信号は、スイッチ回路網11のスイッチSeに供給され、減算器10の出力信号は、スイッチ回路網11のスイッチSfに供給される。ここで、スイッチSeは、定電流源1を正の極性あるいは負の極性に切り換えるスイッチ回路網2の切り換え周期のうち、例えば、正の極性に切り換えられているタイミングで閉状態となり、スイッチSfは、負の極性に切り換えられているタイミングで閉状態となる。これにより、電源の切換周期に応じて、図5(4)および図5(5)に示す信号を部分的につなぎ合わせた合成信号が得られる。得られた合成信号は、LPF12を介して、図5(6)に示す信号として出力される。
したがって、本実施形態によれば、センサ信号から抽出されたオフセットによりセンサ信号およびこのセンサ信号を反転させた信号のオフセットを除去するとともに、これらオフセットを除去した信号を組み立てなおして合成することにより、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れを緩和することができる。
<第1の実施形態の変形例>
図2は、第1の実施形態の変形例に係る電流センサの回路構成を示している。
第1の実施形態との相違点は、第1の実施形態に係るスイッチ回路網11をダイオードD1、ダイオードD2からなるダイオードアレーに置き換えた点にある。なお、差動増幅器4のゲインについては、適切なゲインに設定されているものとする。
本変形例によれば、ダイオードD1およびダイオードD2を設けることにより、ダイオードD1のカソード側からは、減算器9の出力の半波波形が得られ、ダイオードD2のカソード側からは、減算器10の出力の半波波形が得られる。そして、ダイオードD1とダイオードD2のカソード側をともに接続することにより、減算器9の出力の半波波形と減算器10の出力の半波波形とを合成した信号を得ることができる。したがって、複雑な制御を行うことなく、簡易な構成でオフセットを除去した信号を組み立てなおして合成することができる。なお、上記ダイオードは、単一の素子としては、閾値Vfを有するため、例えば、オペアンプによって構成する理想ダイオードを用いた方がよい。
<第2の実施形態>
図3は、本実施形態に係る電流センサの回路構成を示している。
なお、第1の実施形態と同一の符号を付す構成要素については、同一の機能を有するものであるため、詳細な説明は省略する。また、差動増幅器4のゲインについては、適切なゲインに設定されているものとする。
図3に示すように、本実施形態に係る電流センサの回路構成は、第1の実施形態に係る電流センサの回路構成における減算器9および減算器10に代わって、マイナス端子にLPF8からのオフセットを入力し、プラス端子に差動増幅器4からの出力信号を入力する減算器13と、入力した信号波形を反転させる反転器14とを設けた構成となっている。
本実施形態の電流センサでは、減算器13により、差動増幅器4からの出力信号に含まれるオフセットを除去し、スイッチ回路網11にこのオフセットを除去した信号と、反転器14によりオフセットを除去した信号を反転した信号を入力し、第1の実施形態と同様の手法により合成された出力信号を生成する。
したがって、本実施形態によれば、センサ信号から抽出されたオフセットによりセンサ信号のオフセットを除去するとともに、オフセットが除去されたセンサ信号とオフセットが除去されたセンサ信号を反転した信号から信号を組み立てなおして合成することにより、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れを緩和することができる。
<第3の実施形態>
図4は、本実施形態に係る電流センサの回路構成を示している。
なお、第1の実施形態および第2の実施形態と同一の符号を付す構成要素については、同一の機能を有するものであるため、詳細な説明は省略する。また、差動増幅器4のゲインについては、適切なゲインに設定されているものとする。
図4に示すように、スイッチ回路網2のスイッチSaは、一端が定電流源1に、他端がホール素子3の電流端子3aに接続され、スイッチSbは、一端がグランドに、他端がホール素子3の電流端子3aに接続され、スイッチScは、一端が定電流源1に、他端がホール素子3の電流端子3bに接続され、スイッチSdは、一端がグランドに、他端がホール素子3の電流端子3bに接続されている。
ホール素子3のホール端子3cは、差動増幅器4の正端子に、ホール端子3dは、差動増幅器4の負端子に接続されている。また、差動増幅器4の出力端子は、サンプルホールド回路5、6に接続されている。
サンプルホールド回路5の出力端子およびサンプルホールド回路6の出力端子は、加算器7に接続され、加算器7の出力は、除算器を介して、LPF(Low Pass Filter)8に接続されている。また、LPF8の出力端子は、減算器9のマイナス端子および減算器10のプラス端子に接続されている。
また、サンプルホールド回路5の出力端子は、減算器9のプラス端子に接続され、サンプルホールド回路6の出力端子は、減算器10のマイナス端子に接続されている。減算器9の出力端子は、スイッチ回路網11内のスイッチSeに、減算器10の出力端子は、スイッチ回路網11内のスイッチSfに接続されている。スイッチSeおよびスイッチSfの他端ともに、LPF12に接続され、LPF12の出力は、電流センサの出力端子に接続されている。
サンプルホールド回路5の出力信号(HESig+)は、図5(7)に示す信号であり、サンプルホールド回路6の出力信号(nHESig)は、図5(8)に示す信号である。これらの信号を加算器7で加算することによってオフセット(2HEof)が抽出される。この抽出したオフセットは、除算器、LPF8を介して、減算器9のマイナス端子および減算器10のプラス端子に供給される。
サンプルホールド回路5からの出力信号(HESig+)およびLPF8からのオフセットが入力された減算器9からは、図5(9)に示すような信号が出力され、サンプルホールド回路6からの出力信号(nHESig)およびLPF8からのオフセットが入力された減算器10からは、図5(10)に示すような信号が出力され、これらの信号がそれぞれ、スイッチ回路網11のスイッチSe、スイッチSfに入力される。
ここで、スイッチSeは、定電流源1を正の極性あるいは負の極性に切り換えるスイッチ回路網2の切り換え周期のうち、例えば、正の極性に切り換えられているタイミングで閉状態となり、スイッチSfは、例えば、負の極性に切り換えられているタイミングで閉状態となる。これにより、電源の切換周期に応じて、図5(9)および図5(10)に示す信号を部分的につなぎ合わせた合成信号が得られる。得られた合成信号は、LPF12を介して、図5(6)に示す信号として出力される。
したがって、本実施形態によれば、センサ信号から抽出されたオフセットによりサンプルホールド回路の2つの出力信号のオフセットを除去するとともに、これらオフセットを除去した信号を組み立てなおして合成することにより、サンプルホールド回路を利用した場合の応答遅れを緩和することができる。
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の実施形態においては、ホール素子に供給する電源の極性を切り換えることにより、オフセットの除去(チョッパスタビライゼーション)とオフセットの検出を行う手法について説明したが、シリコンのホール素子の場合には、素子の製造工程において生じる歪みやパッケージに対する応力等の影響によりピエゾ抵抗効果が生じ、これにより生じるオフセットの方が大きいという特徴がある。そのため、シリコンのホール素子の場合には、ホール素子に印加する電源と信号出力端子の関係を90度回転させて、得られた出力信号によりオフセットの除去(チョッパスタビライゼーション)やオフセットの検出を行うことが望ましい。
本発明の第1の実施形態に係る電流センサの回路構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る電流センサの回路構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る電流センサの回路構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る電流センサの回路構成を示す図である。 回路各部の波形を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る電流センサの動作を示す図である。
符号の説明
1・・・定電流源、2、11・・・スイッチ回路網、3・・・ホール素子、4・・・差動増幅器、5、6・・・サンプルホールド回路、7・・・加算器、8、12・・・LPF(ローパスフィルタ)、9、10、13、15、16・・・減算器、14・・・反転器、20・・・ダイオードアレー

Claims (6)

  1. ホール素子を用いた電流センサであって、
    ホール素子に極性を切り換えて電源を供給し、前記ホール素子から出力されるセンサ信号を抽出するセンサ信号抽出手段と、
    前記センサ信号を前記切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドするサンプルホールド手段と、
    該サンプルホールド手段により得られる正の極性に対応したサンプルホールド信号と負の極性に対応したサンプルホールド信号とを加算してオフセットを抽出するオフセット抽出手段と、
    前記センサ信号抽出手段から抽出した前記センサ信号と該センサ信号を反転させた信号から前記オフセット抽出手段において抽出されたオフセットを除去した双方の信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する出力信号生成手段と、
    を備えたことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記出力信号生成手段が、2つのスイッチを有するスイッチ回路網を備え、該スイッチ回路網の2つのスイッチを前記電源の切換周期に応じて、交互に閉状態とすることにより、前記双方の信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記出力信号生成手段が、前記双方の信号をそれぞれ半波整流するダイオードを備え、該ダイオードにより半波整流された信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  4. ホール素子を用いた電流センサであって、
    ホール素子に極性を切り換えて電源を供給し、前記ホール素子から出力されるセンサ信号を抽出するセンサ信号抽出手段と、
    切り換えられる電源の極性に対応して、前記センサ信号をサンプルホールドし、正の極性に対応した第1のサンプルホールド信号と負の極性に対応した第2のサンプルホールド信号とを生成するサンプルホールド回路と、
    前記第1のサンプルホールド信号と第2のサンプルホールド信号とを加算し、オフセットを抽出するオフセット抽出手段と、
    前記第1のサンプルホールド信号から前記オフセットを除去した第1の信号と前記第2のサンプルホールド信号を反転した信号から前記オフセットを除去した第2の信号とを合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する出力信号生成手段と、
    を備えたことを特徴とする電流センサ。
  5. 前記出力信号生成手段が、2つのスイッチを有するスイッチ回路網を備え、該スイッチ回路網の2つのスイッチを前記電源の切換周期に応じて、交互に閉状態とすることにより、前記第1の信号と第2の信号とを合成して連続的な波形をなす出力信号を生成することを特徴とする請求項5に記載の電流センサ。
  6. ホール素子を用いた電流センサのオフセット除去方法であって、
    ホール素子に極性を切り換えて電源を供給し、前記ホール素子から出力されるセンサ信号を抽出する第1のステップと、
    該抽出したセンサ信号を前記切り換えられる電源の極性に対応して、サンプルホールドし、その結果得られる正の極性に対応したサンプルホールド信号と負の極性に対応したサンプルホールド信号とを加算してオフセットを抽出する第2のステップと、
    前記抽出したセンサ信号と該センサ信号を反転させた信号から前記オフセットを除去した双方の信号を合成して連続的な波形をなす出力信号を生成する第3のステップと、
    を有することを特徴とする電流センサのオフセット除去方法。
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