JP4589082B2 - (メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法 - Google Patents

(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法に関する。
メルカプトアルキルシランを1段階反応において適当な(ハロオルガニル)アルコキシシランとチオ尿素及びアンモニアとを反応させることによって製造することは公知である(DE AS2035619号)。この方法は、経済的に許容できる転化率を達成するのに必要なバッチ時間が長い(24時間以上)ことが欠点である。前記の方法を使用して達成できる収率は変動し、そして使用される(ハロオルガニル)アルコキシシランの転化率に対してたった75〜80%だけの値に至るにすぎない。更に前記の方法では塩酸グアニジンが形成され、その分離及び廃棄は更なる出費を必要とする。
またメルカプトアルキルシランの製造にあたり、チオプロピオン酸アミドシランを圧力下で水素化(EP0018094号)するか、又はシアノアルキルシラン化合物を元素の硫黄又は硫化水素の存在下に水素化(US−PS4012403号)することによって反応を実施してメルカプトシランを得る方法が知られている。両者の方法も収率が低いという欠点を有している。
US3,849,471号は、適当な(ハロオルガニル)アルコキシシラン化合物と硫化水素とをエチレンジアミン及び大量の重金属硫化物の存在下に反応させることによってメルカプトシランを製造することを開示している。この方法の欠点は種々の副生成物の形成とその分離である。
またUS3,849,471号の方法は、出発シランと硫化水素とをジアミンの存在下に反応させずに、アンモニア、第一級、第二級又は第三級アミンの存在下で、場合により極性のプロトン性又は非プロトン性の媒体の存在下に反応させることによって改善できることも知られている(US4,082,790号)。この方法の欠点は、反応物の反応のために必要とされる反応温度を達成するために、反応を高圧オートクレーブ中で実施せねばならないということである。反応を極性媒体の不在下に実施すると、許容できる転化率の達成のために経済的でない長い反応時間を受け入れる必要がある。更に工業的規模では毒性の高いHSの計量添加及び取り扱いは望ましくなく、費用がかかり、そして高い水準の安全防止策を伴う。
GB1102251号から、硫化水素アルカリ金属と(ハロアルキル)アルコキシシランとをメタノール性媒体中で反応させて相応のメルカプトシランを得ることは知られている。この方法は、高い転化率を達成するために極めて長い反応時間(96時間)を必要とし、そして達成される収率がそれにより不十分であるという欠点を有している。
硫化水素アルカリ金属を適当な(ハロアルキル)アルコキシシランにより10〜100%モル過剰のHSの存在下に反応させることによって(メルカプトアルキル)アルコキシシランを製造することが知られている(US5,840,952号)。工業的規模では、この方法は毒性の高いHSを計量供給し、そして取り扱わねばならないという欠点を有する。公知の方法は2段階で実施せねばならず、これはこの方法の空時収量の低下をもたらす。
また(ハロアルキル)アルコキシシランを硫化水素アルカリ金属(NaSH)により極性の非プロトン性溶剤中で反応させることによって(メルカプトアルキル)アルコキシシランを製造することが知られている(EP0471164号)。この方法の欠点は、多量の、少なくとも50容量%の溶剤が使用され、そして例えばジメチルホルムアミドの場合にはこれは毒性であるということである。更に反応生成物の後続の後処理を蒸留及びその精製によって行うことはジメチルホルムアミドの沸点が高いためより困難である。
DE AS2035619号 EP0018094号 US−PS4012403号 US3,849,471号 US3,849,471号 US4,082,790号 GB1102251号 US5,840,952号 EP0471164号
本発明の課題は、(メルカプトオルガニル)アルコキシシランを製造するにあたり、気体状原料を使用せず、そして(ハロオルガニル)シランの反応において高い空時収量が達成される一方で、特に毒性の高い硫化水素又は毒性のジメチルホルムアミドの計量添加及び取り扱いを回避する方法を提供することである。
本発明は(メルカプオルガニル)アルコキシシランの製造方法であって、アルカリ金属硫化物を(ハロオルガニル)アルコキシシランと(ハロオルガニル)ハロシランとの混合物によりアルコール中で、排気しかつ圧力を高めて反応させることを特徴とする方法を提供する。
(メルカプトオルガニル)アルコキシシランは一般式I
Figure 0004589082
[式中、
置換基Rは同一又は異なり、そしてC〜C−のアルキル基、有利にはCH、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基又はOR′基であり、
置換基R′は同一又は異なり、そしてC〜C24−、有利にはC〜C−又はC12〜C18−の、分枝鎖状又は非分枝鎖状の一価のアルキル基又はアルケニル基、アリール基又はアラルキル基であり、
R′′は分枝鎖状又は非分枝鎖状の、飽和又は不飽和の、脂肪族、芳香族又は脂肪族/芳香族の混ざった、二価のC〜C30−の炭化水素基であって、前記基はF、Cl、Br、I、NH又はNHR′で置換されていてよく、
xは1〜3である]の化合物であってよい。
xが1の場合には、R′′は−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CH(CH)−、−CHCH(CH)−、−CH(CH)CH−、−C(CH−、−CH(C)−、−CHCHCH(CH)−、−CHCH(CH)CH−又は
Figure 0004589082
を意味してよい。
xが2の場合には、R′′はCH、−CH−CH、−CH−CH、−C−CH、−CH−CH−CH、−CH−CH−CH又は−CH−CH−CHを意味してよい。
一般式Iの(メルカプトオルガニル)アルコキシシランは以下のものであってよい:
3−メルカプトプロピル(トリメトキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(トリエトキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジエトキシメトキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(トリプロポキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジプロポキシメトキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(トリドデカンオキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(トリテトラデカンオキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(トリヘキサデカンオキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(トリオクタデカンオキシシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジドデカンオキシ)テトラデカンオキシシラン、
3−メルカプトプロピル(ドデカンオキシ)テトラデカンオキシ(ヘキサデカンオキシ)シラン、
3−メルカプトプロピル(ジメトキシメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(メトキシジメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジエトキシメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(エトキシジメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジプロポキシメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(プロポキシジメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジイソプロポキシメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(イソプロポキシジメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジブトキシメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ブトキシジメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジイソブトキシメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(イソブトキシジメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジドデカンオキシメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ドデカンオキシジメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(ジテトラデカンオキシメチルシラン)、
3−メルカプトプロピル(テトラデカンオキシジメチルシラン)、
2−メルカプトエチル(トリメトキシシラン)、
2−メルカプトエチル(トリエトキシシラン)、
2−メルカプトエチル(ジエトキシメトキシシラン)、
2−メルカプトエチル(トリプロポキシシラン)、
2−メルカプトエチル(ジプロポキシメトキシシラン)、
2−メルカプトエチル(トリドデカンオキシシラン)、
2−メルカプトエチル(トリテトラデカンオキシシラン)、
2−メルカプトエチル(トリヘキサデカンオキシシラン)、
2−メルカプトエチル(トリオクタデカンオキシシラン)、
3−メルカプトエチル(ジドデカンオキシ)テトラデカンオキシシラン、
2−メルカプトエチル(ドデカンオキシ)テトラデカンオキシ(ヘキサデカンオキシ)シラン、
2−メルカプトエチル(ジメトキシメチルシラン)、
2−メルカプトエチル(メトキシジメチルシラン)、
2−メルカプトエチル(ジエトキシメチルシラン)、
2−メルカプトエチル(エトキシジメチルシラン)、
1−メルカプトメチル(トリメトキシシラン)、
1−メルカプトメチル(トリエトキシシラン)、
1−メルカプトメチル(ジエトキシメトキシシラン)、
1−メルカプトメチル(ジプロポキシメトキシシラン)、
1−メルカプトメチル(トリプロポキシシラン)、
1−メルカプトメチル(トリメトキシシラン)、
1−メルカプトメチル(ジメトキシメチルシラン)、
1−メルカプトメチル(メトキシジメチルシラン)、
1−メルカプトメチル(ジエトキシメチルシラン)、
1−メルカプトメチル(エトキシジメチルシラン)、
1,3−ジメルカプトプロピル(トリメトキシシラン)、
1,3−ジメルカプトプロピル(トリエトキシシラン)、
1,3−ジメルカプトプロピル(トリプロポキシシラン)、
1,3−ジメルカプトプロピル(トリドデカンオキシシラン)、
1,3−ジメルカプトプロピル(トリテトラデカンオキシシラン)、
1,3−ジメルカプトプロピル(トリヘキサデカンオキシシラン)、
2,3−ジメルカプトプロピル(トリメトキシシラン)、
2,3−ジメルカプトプロピル(トリエトキシシラン)、
2,3−ジメルカプトプロピル(トリプロポキシシラン)、
2,3−ジメルカプトプロピル(トリドデカンオキシシラン)、
2,3−ジメルカプトプロピル(トリテトラデカンオキシシラン)、
2,3−ジメルカプトプロピル(トリヘキサデカンオキシシラン)、
3−メルカプトブチル(トリメトキシシラン)、
3−メルカプトブチル(トリエトキシシラン)、
3−メルカプトブチル(ジエトキシメトキシシラン)、
3−メルカプトブチル(トリプロポキシシラン)、
3−メルカプトブチル(ジプロポキシメトキシシラン)、
3−メルカプトブチル(ジメトキシメチルシラン)、
3−メルカプトブチル(ジエトキシメチルシラン)、
3−メルカプトブチル(ジメチルメトキシシラン)、
3−メルカプトブチル(ジメチルエトキシシラン)、
3−メルカプトブチル(トリドデカンオキシシラン)、
3−メルカプトブチル(トリテトラデカンオキシシラン)、
3−メルカプトブチル(トリヘキサデカンオキシシラン)、
3−メルカプトブチル(ジドデカンオキシ)テトラデカンオキシシラン又は
3−メルカプトブチル(ドデカンオキシ)テトラデカンオキシ(ヘキサデカンオキシ)シラン。
(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法において、一般式Iの化合物又は一般式Iの化合物の混合物が形成しうる。
(ハロオルガニル)アルコキシシランとして一般式II
Figure 0004589082
[式中、x、R、R′及びR′′は前記の意味を有し、そしてHalは塩素、臭素、フッ素又はヨウ素である]の化合物を使用してよい。
有利には(ハロオルガニル)アルコキシシランとして以下のものを使用してよい:
3−クロロブチル(トリエトキシシラン)、
3−クロロブチル(トリメトキシシラン)、
3−クロロブチル(ジエトキシメトキシシラン)、
3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)、
3−クロロプロピル(トリメトキシシラン)、
3−クロロプロピル(ジエトキシメトキシシラン)、
2−クロロエチル(トリエトキシシラン)、
2−クロロエチル(トリメトキシシラン)、
2−クロロエチル(ジエトキシメトキシシラン)、
1−クロロメチル(トリエトキシシラン)、
1−クロロメチル(トリメトキシシラン)、
1−クロロメチル(ジエトキシメトキシシラン)、
3−クロロプロピル(ジエトキシメチルシラン)、
3−クロロプロピル(ジメトキシメチルシラン)、
2−クロロエチル(ジエトキシメチルシラン)、
2−クロロエチル(ジメトキシメチルシラン)、
1−クロロメチル(ジエトキシメチルシラン)、
1−クロロメチル(ジメトキシメチルシラン)、
3−クロロプロピル(エトキシジメチルシラン)、
3−クロロプロピル(メトキシジメチルシラン)、
2−クロロエチル(エトキシジメチルシラン)、
2−クロロエチル(メトキシジメチルシラン)、
1−クロロメチル(エトキシジメチルシラン)又は
1−クロロメチル(メトキシジメチルシラン)。
(ハロオルガニル)アルコキシシランは一般式IIの(ハロオルガニル)アルコキシシラン又は一般式IIの(ハロオルガニル)アルコキシシランの混合物であってよい。
(ハロオルガニル)ハロシランとして一般式III
Figure 0004589082
[式中、x、Hal、R及びR′′は前記の意味を有し、そして置換基R′′′は互いに無関係にR又はHalである]の化合物を使用してよい。
有利には(ハロオルガニル)ハロシランとして以下のものを使用してよい:
3−クロロブチル(トリクロロシラン)、
3−クロロプロピル(トリクロロシラン)、
2−クロロエチル(トリクロロシラン)、
1−クロロメチル(トリクロロシラン)、
3−クロロブチル(ジクロロメトキシシラン)、
3−クロロプロピル(ジクロロメトキシシラン)、
2−クロロエチル(ジクロロメトキシシラン)、
1−クロロメチル(ジクロロメトキシシラン)、
3−クロロブチル(ジクロロエトキシシラン)、
3−クロロプロピル(ジクロロエトキシシラン)、
2−クロロエチル(ジクロロエトキシシラン)、
1−クロロメチル(ジクロロエトキシシラン)、
3−クロロブチル(クロロジエトキシシラン)、
3−クロロプロピル(クロロジエトキシシラン)、
2−クロロエチル(クロロジエトキシシラン)、
1−クロロメチル(クロロジエトキシシラン)、
3−クロロブチル(クロロジメトキシシラン)、
3−クロロプロピル(クロロジメトキシシラン)、
2−クロロエチル(クロロジメトキシシラン)、
1−クロロメチル(クロロジメトキシシラン)、
3−クロロブチル(ジクロロメチルシラン)、
3−クロロプロピル(ジクロロメチルシラン)、
2−クロロエチル(ジクロロメチルシラン)、
1−クロロメチル(ジクロロメチルシラン)、
3−クロロブチル(クロロ)(メチル)メトキシシラン、
3−クロロプロピル(クロロ)(メチル)メトキシシラン、
2−クロロエチル(クロロ)(メチル)メトキシシラン、
1−クロロメチル(クロロ)(メチル)メトキシシラン、
3−クロロブチル(クロロ)(メチル)エトキシシラン、
3−クロロプロピル(クロロ)(メチル)エトキシシラン、
2−クロロエチル(クロロ)(メチル)エトキシシラン、
1−クロロメチル(クロロ)(メチル)エトキシシラン、
3−クロロブチル(クロロジメチルシラン)、
3−クロロプロピル(クロロジメチルシラン)、
2−クロロエチル(クロロジメチルシラン)又は
1−クロロメチル(クロロジメチルシラン)。
(ハロオルガニル)ハロシランは式IIIの(ハロオルガニル)ハロシラン又は式IIIの(ハロオルガニル)ハロシランの混合物であってよい。
一般式I
Figure 0004589082
の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランは、アルカリ金属硫化物を一般式II
Figure 0004589082
の(ハロオルガニル)アルコキシシラン及び一般式III
Figure 0004589082
の(ハロオルガニル)ハロシランによりアルコール中で、排気しかつ圧力を高めて反応させることによって製造できる。
一般式Iの化合物の混合物の組成は、(ハロオルガニル)アルコキシシランと(ハロオルガニル)ハロシランの選択によって意図的に能動的に影響が及ぼされうる。
(ハロオルガニル)アルコキシシラン及び(ハロオルガニル)ハロシランの混合物の組成の質と性質は、該混合物中に含まれる加水分解可能なSi−Hal結合の量と性質を基礎として評価できる。
加水分解可能なSi−Hal結合の量は以下の工程によって規定される:
80mlのエタノール及び10mlの酢酸を20g以下の試料に150mlのガラスビーカーにおいて添加する。ハロゲン化物含量を硝酸銀溶液(c(AgNO)=0.01モル/l)で電位差滴定する。
(ハロオルガニル)アルコキシシラン及び(ハロオルガニル)ハロシランの混合物の有利なモル比は、とりわけ選択された(ハロオルガニル)ハロシランのSi−ハロゲン官能基の数に依存してよい。
(ハロオルガニル)アルコキシシランと(ハロオルガニル)ハロシランは0.001:1〜2:1のモル比で使用できる。
3−クロロプロピル(トリメトキシシラン)又は3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び3−クロロプロピル(トリクロロシラン)の反応において、例えば2:1〜2:1.5のモル比を有利には使用でき、特に有利には2:1〜2:1.25のモル比を使用できる。
3−クロロプロピル(メチルジメトキシシラン)又は3−クロロプロピル(メチルジエトキシシラン)及び3−クロロプロピル(メチルジクロロシラン)の反応において、例えば1:1〜1:1.25のモル比を有利には使用でき、特に有利には1:1〜1:1.15のモル比を使用できる。
3−クロロプロピル(ジメチルメトキシシラン)又は3−クロロプロピル(ジメチルエトキシシラン)及び3−クロロプロピル(ジメチルクロロシラン)の反応において、例えば0.001:1〜0.05:1のモル比を有利には使用できる。
該方法のために使用される適当な(ハロオルガニル)アルコキシシランと(ハロオルガニル)ハロシランとの混合物は、使用される装置及び所望の作用、例えば反応の選択性、反応時間、反応器の被覆、反応器の材質又は工程順序に依存してアルカリ金属硫化物を添加する前に事前に製造してもよい。
アルカリ金属硫化物は二アルカリ金属硫化物MeSであってよい。二アルカリ金属硫化物として、硫化二リチウム(LiS)、硫化二ナトリウム(NaS)、硫化二カリウム(KS)及び硫化二セシウム(CsS)を使用してよい。
使用されるアルカリ金属硫化物のモル量は、使用される(ハロオルガニル)ハロシランのモル量を1〜200%だけ、有利には1%〜150%だけ、特に有利には1%〜110%だけ超過してよい。
(ハロオルガニル)アルコキシシラン及び(ハロオルガニル)ハロシランの混合物におけるアルカリ金属硫化物(MeS)に対する加水分解可能なケイ素−ハロゲン官能性のモル比は1:0.51〜1:1.2、有利には1:0.6〜1:1.15、特に有利には1:0.75〜1:1.05であってよい。
(ハロオルガニル)アルコキシシラン及び(ハロオルガニル)ハロシランを互いに、任意の所望の順序及び様式で、任意の所望の温度で、かつ任意の所望の時間で混合し、次いでアルコール及びアルカリ金属硫化物を一緒に又は連続的に添加することが可能である。
(ハロオルガニル)ハロシラン、アルカリ金属硫化物及びアルコールを互いに、任意の所望の順序及び様式で、任意の所望の温度で、かつ任意の所望の時間で混合し、次いで(ハロオルガニル)アルコキシシランだけを添加することが可能である。
(ハロオルガニル)アルコキシシラン、アルカリ金属硫化物及びアルコールを互いに、任意の所望の順序及び様式で、任意の所望の温度で、かつ任意の所望の時間で混合し、次いで(ハロオルガニル)ハロシランだけを添加することが可能である。
アルコールとして、第一級、第二級又は第三級の1〜24個、有利には1〜6個、特に有利には1〜4個の炭素原子を有するアルコールを使用してよい。
第一級、第二級又は第三級アルコールとして、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール又はn−ブタノールを使用してよい。
アルコールの量は、使用されるシラン成分の少なくとも100容量%、有利には250容量%〜1000容量%、特に有利には500容量%〜1000容量%であってよい。
反応の開始時点で、かつ/又は反応の間に、かつ/又は反応の終盤で、反応混合物に極性の、プロトン性の、非プロトン性の、塩基性又は酸性の添加剤を添加してよい。
“圧力を高めて”という表現は、常圧より、0.1バール〜10バールの過圧、有利には1バール〜7バールの過圧を意味すると理解できる。
反応は、0〜180℃、有利には50〜150℃、特に有利には70〜120℃の温度で実施してよい。
目的生成物の収率及び反応容量の利用の点で最適な反応温度は、使用される(ハロオルガニル)アルコキシシラン、(ハロオルガニル)ハロシラン及びアルコールの構造に依存して変動してよい。
例えばメタノール中での反応の場合には、60℃〜95℃の反応温度が、反応時間、副生成物量及び圧力形成に関して有利なことがある。
例えばエタノール中での反応の場合には、75℃〜120℃の反応温度が、反応時間、副生成物量及び圧力形成に関して有利なことがある。
反応は、密封容器中で保護ガス下に行ってよい。
反応は、例えばガラス、テフロン、エナメルスチール又は被覆鋼、ハステロイ又はタンタルからなる耐腐蝕性のオートクレーブ中で実施してよい。
副生成物の量は反応条件の選択に従って20モル%未満であってよい。
本発明による方法は、毒性の高い気体状物質、例えば硫化水素を硫黄ドナーとしてしようすることを省くことができるという利点を有する。代わりに、容易に計量できる固体であるアルカリ金属硫化物(例えば乾燥硫化二ナトリウム)が硫黄ドナーとして使用されている。
本発明による方法の更なる利点は、反応の選択性が密封反応容器(オートクレーブ又は類似物)の使用によるだけで増大しうるということである。
公知の方法に対する本発明による方法の更なる利点は、短いバッチ時間でかつ工業的に容易に実現できる温度で高い転化率であるということである。
GCによる分析
GCによる分析を、0.53mm厚を有し、かつ1.5μmの膜厚を有するDB5カラムを備えたHP6890(WLD)型ガスクロマトグラフで実施する。熱伝導性検出器を検出器として使用する。使用される温度プログラムは以下のサイクルを有する:
− 初期温度100℃
− 初期時間1分間
− 20℃/分で280℃まで
− 280℃を10分間維持
以下の成分についての滞留時間は以下の通りである:
3.3分間 = Cl−(CH−Si(OEt)
5.7分間 Si263 = HS−(CH−Si(OEt)
11.0分間 = (EtO)Si−(CH−S−(CH−Si(OEt)
12.4分間 = (EtO)Si−(CH−S−(CH−Si(OEt)
実施例1:
29.6gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び200mlのエタノールを一緒に−10℃で、ガラスインサート及び磁気撹拌装置を備えたステンレス鋼製オートクレーブ中に導入する。該溶液に17.6gの乾燥NaSを数回に分けて添加する。16.4gのクロロプロピル(トリクロロシラン)を添加し、そしてオートクレーブを迅速に密封する。オートクレーブとその中の物質を120℃で180分間加熱する。その時間の間に、圧力は常圧より3.2バール高い圧力にまで上昇する。オートクレーブを常温にまで冷却し、そして形成された懸濁液を取り出す。そのなかに含まれる溶剤を回転蒸発器中で減らし、そして沈殿した固体を不活性にされたフリットを使用して除去する。38.4gの澄明な僅かに帯褐色の溶液が得られる。
反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が面積%で示される:
Figure 0004589082
実施例2:
24gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び150mlのエタノールを一緒に−10℃で、ガラスインサート及び磁気撹拌装置を備えたステンレス鋼製オートクレーブ中に導入する。該溶液に12gの乾燥NaSを数回に分けて添加する。10.6gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)を添加し、そしてオートクレーブを迅速に密封する。オートクレーブとその中の物質を80℃で180分間加熱する。オートクレーブを常温にまで冷却し、そして形成された懸濁液を取り出す。そのなかに含まれる溶剤を回転蒸発器中で減らし、そして沈殿した固体を不活性にされたフリットを使用して除去する。29.2gの澄明な僅かに帯褐色の溶液が得られる。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が面積%で示される:
Figure 0004589082
実施例3:
40gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)、23gの乾燥NaS及び22gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)を一緒に室温で、二重壁のガラスジャケット及びステンレス鋼製の蓋を有するオートクレーブ中に導入し、そしてオートクレーブを密封する。次いで該懸濁液に400mlのエタノールを室温で高圧ポンプを用いてポンプ導入する。該混合物を80℃に加熱し、そして80℃で5時間保持する。次いで該混合物を室温に冷却し、そしてガスクロマトグラフィーにより分析する。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が質量%で示される:
Figure 0004589082
前記の成分に基づいて、選択性は89%であり、そして転化率は90%である。
実施例4:
40gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)、26.5gの乾燥NaS及び24.1gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)を一緒に室温で、二重壁のガラスジャケット及びステンレス鋼製の蓋を有するオートクレーブ中に導入し、そしてオートクレーブを密封する。該混合物を60℃に加熱する。次いで該懸濁液に400mlのエタノールを60℃で高圧ポンプを用いてポンプ導入する。該混合物を更に80℃に加熱し、そして80℃で5時間保持する。次いで該混合物を室温に冷却し、そしてガスクロマトグラフィーにより分析する。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が質量%で示される:
Figure 0004589082
前記の成分に基づいて、選択性は82%であり、そして転化率は97%である。
実施例5:
50gの乾燥NaS及び650mlの無水エタノールを室温で、二重壁のガラスジャケット及びハステロイC22製の蓋+フィッティングを有するオートクレーブ(Buechi AG社)中に導入する。該懸濁液を加熱し、そして50℃で20分間撹拌する。該懸濁液に3−クロロプロピル(ジエトキシ(クロロ)シラン)、クロロプロピル(エトキシ(ジクロロ)シラン)、クロロプロピル(トリクロロシラン)及び3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)のシラン混合物128.2gを圧縮空気で作業されるビュレットを用いて添加する。使用されるシラン混合物は80gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び48.2gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)の反応によって製造される。該懸濁液に、ビュレットを介して更に150mlのエタノールを添加する。該混合物を撹拌しながら97〜102℃に加熱し、そして温度を180分間保持する。該混合物を次いで室温に冷却する。試料を取り出し、そしてガスクロマトグラフィーによって分析する。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が面積%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は>99%であり、そして反応の選択性は93%である。
実施例6:
50gの乾燥NaS及び650mlの無水エタノールを室温で、二重壁のガラスジャケット及びハステロイC22製の蓋+フィッティングを有するオートクレーブ(Buechi AG社)中に導入する。該懸濁液を加熱し、そして50℃で20分間撹拌する。該懸濁液に80gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び48.2gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)の混合物を圧縮空気で作業されるビュレットを用いて添加する。該懸濁液に、ビュレットを介して更に150mlのエタノールを添加する。該混合物を撹拌しながら95〜100℃に加熱し、そして温度を180分間保持する。該混合物を次いで室温に冷却する。試料を取り出し、そしてガスクロマトグラフィーによって分析する。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が面積%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は97%であり、そして反応の選択性は89.5%である。
反応器を空にして、そして残留した任意の残留物を除去するために少量のエタノールですすぐ。得られた懸濁液を濾過する。分離除去された固体を400mlのn−ペンタンで洗浄する。得られた溶液の揮発性成分を200〜600ミリバール及び60〜80℃で回転蒸発器を用いて除去する。得られた懸濁液を200mlのペンタンとよく混合し、そして4〜8℃で10時間貯蔵する。沈殿した固体を濾過により分離除去し、そして150mlのペンタンで洗浄する。得られた澄明な溶液からペンタンを回転蒸発器を使用して200〜600ミリバール及び60〜80℃で除去する。119.3gの無色の液体が得られる。
GC、H−NMR及び29Si−NMRによる組み合わされた分析により、以下の得られた生成物の組成が質量%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は96%であり、そして反応の選択性は91%である。
実施例7:
50gの乾燥NaS及び800mlの無水エタノールを室温で、二重壁のガラスジャケット及びハステロイC22製の蓋+フィッティングを有するオートクレーブ(Buechi AG社)中に導入する。該懸濁液を加熱し、そして50℃で20分間撹拌する。該懸濁液に80gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び48.2gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)の混合物を圧縮空気で作業されるビュレットを用いて添加する。該懸濁液に、ビュレットを介して更に200mlのエタノールを添加する。該混合物を撹拌しながら95〜100℃に加熱し、そして温度を180分間保持する。該混合物を次いで室温に冷却する。試料を取り出し、そしてガスクロマトグラフィーによって分析する。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が面積%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は98%であり、そして反応の選択性は91%である。
反応器を空にして、そして残留した任意の残留物を除去するために少量のエタノールですすぐ。得られた懸濁液を濾過する。分離除去された固体を400mlのn−ペンタンで洗浄する。得られた溶液の揮発性成分を200〜600ミリバール及び60〜80℃で回転蒸発器を用いて除去する。得られた懸濁液を200mlのペンタンとよく混合し、そして4〜8℃で10時間貯蔵する。沈殿した固体を濾過により分離除去し、そして150mlのペンタンで洗浄する。得られた澄明な溶液からペンタンを回転蒸発器を使用して200〜600ミリバール及び60〜80℃で除去する。116.2gの無色の液体が得られる。
GC、H−NMR及び29Si−NMRによる組み合わされた分析により、以下の得られた生成物の組成が質量%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は99%であり、そして反応の選択性は88%である。
実施例8:
57.8gの乾燥NaS及び650mlの無水エタノールを室温で、二重壁のガラスジャケット及びハステロイC22製の蓋+フィッティングを有するオートクレーブ(Buechi AG社)中に導入する。該懸濁液を加熱し、そして50℃で20分間撹拌する。該懸濁液に80.5gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び57.4gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)の混合物を圧縮空気で作業されるビュレットを用いて添加する。該懸濁液に、ビュレットを介して更に150mlのエタノールを添加する。該混合物を撹拌しながら110〜115℃に加熱し、そして温度を120分間保持する。該混合物を次いで室温に冷却する。試料を取り出し、そしてガスクロマトグラフィーによって分析する。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が面積%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は>99%であり、そして反応の選択性は91%である。
反応器を空にして、そして残留した任意の残留物を除去するために少量のエタノールですすぐ。得られた懸濁液を濾過する。分離除去された固体を400mlのn−ヘキサンで洗浄する。得られた溶液の揮発性成分を200〜600ミリバール及び60〜80℃で回転蒸発器を用いて除去する。得られた懸濁液を200mlのヘキサンとよく混合し、そして4〜8℃で10時間貯蔵する。沈殿した固体を濾過により分離除去し、そして150mlのヘキサンで洗浄する。得られた澄明な溶液からヘキサンを回転蒸発器を使用して200〜600ミリバール及び60〜80℃で除去する。121.3gの無色の液体が得られる。
GC、H−NMR及び29Si−NMRによる組み合わされた分析により、以下の得られた生成物の組成が質量%で得られる:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は>99%であり、そして反応の選択性は88%である。
実施例9:
57.7gの乾燥NaS及び800mlの無水エタノールを室温で、二重壁のガラスジャケット及びハステロイC22製の蓋+フィッティングを有するオートクレーブ(Buechi AG社)中に導入する。該懸濁液を加熱し、そして50℃で20分間撹拌する。該懸濁液に80.5gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び57.4gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)の混合物を圧縮空気で作業されるビュレットを用いて添加する。該懸濁液に、ビュレットを介して更に200mlのエタノールを添加する。該混合物を撹拌しながら110〜115℃に加熱し、そして温度を120分間保持する。該混合物を次いで室温に冷却する。試料を取り出し、そしてガスクロマトグラフィーによって分析する。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が面積%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は>99%であり、そして反応の選択性は88%である。
反応器を空にして、そして残留した任意の残留物を除去するために少量のエタノールですすぐ。得られた懸濁液を濾過する。分離除去された固体を400mlのn−ヘキサンで洗浄する。得られた溶液の揮発性成分を200〜600ミリバール及び60〜80℃で回転蒸発器を用いて除去する。得られた懸濁液を200mlのヘキサンとよく混合し、そして4〜8℃で10時間貯蔵する。沈殿した固体を濾過により分離除去し、そして150mlのヘキサンで洗浄する。得られた澄明な溶液からヘキサンを回転蒸発器を使用して200〜600ミリバール及び60〜90℃で除去する。116.3gの無色の液体が得られる。
GC、H−NMR及び29Si−NMRによる組み合わされた分析により、以下の得られた生成物の組成が質量%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は>99%であり、そして反応の選択性は89%である。
実施例10:
50gの乾燥NaS及び550mlの無水エタノールを室温で、二重壁のガラスジャケット及びハステロイC22製の蓋+フィッティングを有するオートクレーブ(Buechi AG社)中に導入する。該懸濁液を加熱し、そして50℃で20分間撹拌する。該懸濁液に80gの3−クロロプロピル(トリエトキシシラン)及び48.2gの3−クロロプロピル(トリクロロシラン)の混合物を圧縮空気で作業されるビュレットを用いて添加する。該懸濁液に、ビュレットを介して更に150mlのエタノールを添加する。該混合物を撹拌しながら112〜117℃に加熱し、そして温度を180分間保持する。該混合物を次いで室温に冷却する。該反応溶液に、50mlのエタノール中の1.8gのギ酸を50℃で圧力ビュレットを用いて添加する。該懸濁液を50℃で15分間撹拌する。試料を取り出し、そしてガスクロマトグラフィーによって分析する。反応混合物のGCによる分析により、以下の組成が面積%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は98%であり、そして反応の選択性は88%である。
反応器を空にして、そして残留した任意の残留物を除去するために少量のエタノールですすぐ。得られた懸濁液を濾過する。分離除去された固体を400mlのn−ペンタンで洗浄する。得られた溶液の揮発性成分を200〜600ミリバール及び60〜80℃で回転蒸発器を用いて除去する。得られた懸濁液を200mlのペンタンとよく混合し、そして4〜8℃で10時間貯蔵する。沈殿した固体を濾過により分離除去し、そして150mlのペンタンで洗浄する。得られた澄明な溶液からペンタンを回転蒸発器を使用して200〜600ミリバール及び60〜90℃で除去する。124.5gの無色の液体が得られる。
GC、H−NMR及び29Si−NMRによる組み合わされた分析により、以下の得られた生成物の組成が質量%で示される:
Figure 0004589082
前記の値に基づき、転化率は98%であり、そして反応の選択性は85%である。

Claims (10)

  1. (メルカプオルガニル)アルコキシシランの製造方法であって、アルカリ金属硫化物を(ハロオルガニル)アルコキシシランと(ハロオルガニル)ハロシランとの混合物によりアルコール中で、排気しかつ圧力を高めて反応させることを特徴とする方法。
  2. (メルカプトオルガニル)アルコキシシランとして、一般式I
    Figure 0004589082
    [式中、
    Rは同一又は異なり、そしてC〜Cを有するアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基又はOR′基であり、
    R′は同一又は異なり、そしてC〜C24−の、分枝鎖状又は非分枝鎖状の一価のアルキル基又はアルケニル基、アリール基又はアラルキル基であり、
    R′′は分枝鎖状又は非分枝鎖状の、飽和又は不飽和の、脂肪族、芳香族又は脂肪族/芳香族の混ざった、二価のC〜C30−の炭化水素基であって、前記基はF、Cl、Br、I、NH又はNHR′で置換されていてよく、
    xは1〜3である]の化合物が得られる、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
  3. (ハロオルガニル)アルコキシシランとして、一般式II、
    Figure 0004589082
    [式中、
    Rは同一又は異なり、そしてC〜Cを有するアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基又はOR′基であり、
    R′は同一又は異なり、そしてC〜C24−の、分枝鎖状又は非分枝鎖状の一価のアルキル基又はアルケニル基、アリール基又はアラルキル基であり、
    R′′は分枝鎖状又は非分枝鎖状の、飽和又は不飽和の、脂肪族、芳香族又は脂肪族/芳香族の混ざった、二価のC〜C30−の炭化水素基であって、前記基はF、Cl、Br、I、NH又はNHR′で置換されていてよく、
    xは1〜3であり
    Halは塩素、臭素、フッ素又はヨウ素である]の化合物を使用する、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
  4. (ハロオルガニル)ハロシランとして、一般式III
    Figure 0004589082
    [式中、x、Hal、R及びR′′は式IIの意味を有し、かつR′′′は同一又は異なり、そしてR又はHalである]の化合物を使用する、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
  5. (ハロオルガニル)アルコキシシランと(ハロオルガニル)ハロシランとのモル比が0.001:1〜2:1である、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
  6. (ハロオルガニル)アルコキシシラン及び(ハロオルガニル)ハロシランの混合物におけるアルカリ金属硫化物に対する加水分解可能なSi−ハロゲン官能性のモル比が1:0.51〜1:1.2である、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
  7. アルカリ金属硫化物として、硫化二リチウム(LiS)、硫化二ナトリウム(NaS)、硫化二カリウム(KS)及び硫化二セシウム(CsS)を使用する、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
  8. アルコールとして、第一級、第二級又は第三級の1〜24個の炭素原子を有するアルコールを使用する、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
  9. 反応の開始時点で、かつ/又は反応の間に、かつ/又は反応の終盤で、反応混合物に極性の、プロトン性の、非プロトン性の、塩基性又は酸性の添加剤を添加する、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
  10. 反応を0〜180℃の温度で実施する、請求項1記載の(メルカプトオルガニル)アルコキシシランの製造方法。
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