JP4588871B2 - 充填剤の表面を変性させるためのオルガノシラン含有またはオルガノシロキサン含有薬剤、その使用、表面変性充填剤、該表面変性充填剤を含有する製品、表面変性された充填剤の使用、充填されたポリアミドおよび該ポリアミドを基礎とする製品 - Google Patents
充填剤の表面を変性させるためのオルガノシラン含有またはオルガノシロキサン含有薬剤、その使用、表面変性充填剤、該表面変性充填剤を含有する製品、表面変性された充填剤の使用、充填されたポリアミドおよび該ポリアミドを基礎とする製品 Download PDFInfo
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Description
本発明は、充填されたポリアミドの製造の際に使用される充填剤の表面を変性するためのオルガノシラン含有の薬剤の使用に関する。更に、本発明は、表面変性された充填剤、該充填剤で充填されたポリアミドおよび該ポリアミドを基礎とする製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
充填剤をポリマー中に混入することは、公知である。その理由は、費用の節約にある。高価なポリマーの一部は、安価な増量充填剤によって代替することができる。他の理由は、ポリマーの機械的性質を意図的に変性することにある。この場合、充填剤は、機能的充填剤になる。例えば、充填されたポリアミド配合物(以下、PA配合物と呼ぶ)の機械的性質、例えば引張強さおよび曲げ強さは、こうして持続的に改善されうる。
【0003】
より高い充填度を達成するために、久しくアミノシラン、例えばDYNASYLAN(登録商標)AMEOが使用されている(米国特許第3843591号明細書、欧州特許第0136540号明細書B1)。アミノプロピルトリアルコキシシランを使用しながら製造されたPA配合物の劣悪な靭性は、不利である。典型的なPA配合物は、2つの全く異なる基礎成分を含有する:無機鉱物ならびに有機ポリマー。無機鉱物は、一般に親水性であり、イオン構造を使用する。有機ポリマーは、通常、むしろ疎水性であり、共有構造を有する。2つの基礎成分は、異なる伸び係数、表面張力、曲げ強さ等を有する。最も大きな不適合は、無機成分と有機成分との境界面に存在する。これは、通常充填されたPA配合物の弱い個所である。アミノアルコキシシランを用いての境界面の変性は、半分の橋を生じ、ひいてはPA配合物の強度を増大させる。多数の機械的性質がアミノシランによって改善されるとしても、これは、衝撃強さに対して的確なものではない。
【0004】
ドイツ連邦共和国特許出願第19908636.2号の記載から、特殊なアミノ官能性珪素化合物、特に所謂”ビスアミノシラン”の水ベースの組成物を認めることができ、この組成物は、例えばガラス繊維表面および鉱物繊維表面の変性ならびに顔料の表面変性および処理に使用することができる。
【0005】
欧州特許第0518057号明細書B1には、架橋剤として熱可塑性ポリオレフィンに使用される混合物ビニル基/アルキル基/アルコキシ基含有シロキサンが開示されている。混合物アミノプロピル官能性/アルコキシ官能性/アルキル官能性シロキサンオリゴマーは、ドイツ連邦共和国特許出願第19849308.8号から明らかになり、この場合この混合物は、特に充填された熱可塑性配合物中での付着助剤としてガラス繊維の被覆の際に使用され、ならびに充填剤および顔料のシラン化に使用される。
【0006】
欧州特許出願公開第0716127号明細書A2、欧州特許出願公開第0716128号明細書A2および欧州特許出願公開第0832911号明細書A1の記載から、水ベースのオルガノポリシロキサン含有組成物を認めることができ、この組成物は、本質的に水溶性のアミノアルキルアルコキシシラン、場合によってはグリシドエーテルアルキルアルコキシシランならびにメタクリルオキシアルキルアルコキシシランと非水溶性のアルキルシランとの混合、引続く加水分解アルコールを除去しながらの酸触媒による加水分解もしくは共縮合によって得ることができる。また、このような組成物は、ガラス繊維の被覆ならびに充填剤および顔料のシラン化に使用されてもよい。
【0007】
ドイツ連邦共和国特許出願第19818923.0号は、水溶性のアミノ官能性およびアルケニル官能性のオルガノシロキサンの安定した組成物、顔料および充填剤、例えば酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、珪酸、白亜、石膏、重晶石、ガラス繊維、ガラス玉、カーボンブラック、珪灰石、カオリン、雲母、タルク(若干のものを枚挙したにすぎない)の性質を変えるための前記組成物の製造および使用に関する。
【0008】
更に、ドイツ連邦共和国特許出願第19818924.9号には、オルガノシロキサン含有の組成物を用いての処理による表面変性された充填剤の製造法が教示されており、この場合オルガノシロキサンは、OH基と共に少なくとも1個のアミノ官能性基および場合によっては一連のアルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、グリシジルエーテルアルキル、アクリルオキシアルキルならびにメタクリルオキシアルキルからの他の官能性基を有する。このような充填剤は、接着剤、パッキン材料、ポリマー材料、染料およびラッカーに使用される。
【0009】
ドイツ連邦共和国特許出願第19830128.6号は、表面がオルガノシランもしくはオルガノシロキサンでの処理によって変性されている難燃剤に関する。このような難燃剤は、さらにポリアミド中に使用される。
【0010】
ドイツ連邦共和国特許出願第19929021.0号の記載から、ケーブル配合物における担体上への官能性オルガニルオルガニルオキシシランまたはその共縮合体の使用が明らかになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本発明の課題は、充填された固体の耐衝撃性ポリアミドを調製する他の方法を提供することであった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
課された課題は、本発明によれば、特許請求の範囲の記載に相応して解決される。
【0013】
殊に、下記に詳細に記載されている薬剤B(以下、略して薬剤とも呼称される)で処理された充填剤は、良好な強度の性質、同時に良好な衝撃強さの性質を充填された、殊にカオリンが充填されたPA配合物中に与えることが見い出された。
【0014】
充填剤とポリアミド(PA)との間の境界面を付着補助する性質を有する成分、例えばアミノシラン、ならびに滑剤の性質を有する成分、例えばアルキルシラン、ポリエーテルシラン、またはポリエチレン(PE)、ポリプロピレンもしくはシリコーンを基礎とするワックスで同時に変性することは、意外なことに好ましい方法で良好な衝撃強さもしくは改善された衝撃強さを、充填されたポリアミドの良好な強度の性質を十分に維持しながら生じさせる。
【0015】
PAポリマーマトリックス中の充填剤の凝集物なしの分散液は、本質的なものであり、本薬剤の1つで処理された充填剤を使用する場合には、卓越した方法で達成される。
【0016】
更に、前記PA配合物は、改善されたレオロジー挙動を示し、簡単に配合することができる。これは、配合装置にとって付加的な費用の節約を意味する。
【0017】
従って、本発明の対象は、充填されたポリアミドの製造の際に使用される充填剤の表面を変性するためのオルガノシラン含有の薬剤の使用であり、この場合
薬剤は、
i)一般式a
R−Si(CH3)x(Z)3−x (a)
〔式中、基Zは、同一かまたは異なり、Zは、1〜3個のC原子を有するアルコキシ基または塩素原子を表わし、xは、0または1に等しく、Rは、式:H2N−[(CH2)2NH]y(CH2)3−(式中、yは0または1または2に等しい)で示されるアミノ基を表わす〕で示される少なくとも1つのアミノ官能性珪素化合物、有利に3−アミノプロピルトリメトキシシラン"AMMO":[H2N(CO2)3Si(OCH3)3]、3−アミノプロピルトリエトキシシラン"AMEO":[H2N(CH2)3Si(OC2H5)3]、N−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(DAMO):[H2N(CH2)2NH(CH2)3Si(OCH3)3]ならびにN−アミノエチル−N′−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(TRIAMO):[H2N(CH2)2NH(CH2)2NH(CH2)3Si(OCH3)3]および/または
少なくとも1つの第二アミノシランおよび/または
少なくとも1つの第三アミノシランおよび
ii)一般式b
R′−Si(CH3)x(Z)3−x (b)
〔式中、基Zは、同一かまたは異なり、Zは、1〜3個のC原子を有するアルコキシ基または塩素原子を表わし、xは、0または1に等しく、R′は、1〜16個のC原子を有する、フルオル置換されたかまたはフルオル置換されていない直鎖状または分枝鎖状または環式アルキル基を表わす〕で示される少なくとも1つのアルキル官能性珪素化合物
および/または
iii)一般式bの化合物の加水分解、縮合または共縮合によって得ることができるシロキサンの含量、この場合シロキサンの平均オリゴマー化度は、2〜20であり、を含有する。
【0018】
特に一連の第二アミンは、所謂ビス−アミノシラン、例えばビス−AMMOおよびビス−AMEO、ならびに一般式
R−NH−(CH2)3−Si(CH3)x(Z)3−x
〔式中、基Zは、同一かまたは異なり、Zは、1〜3個のC原子を有するアルコキシ基またはヒドロキシ基もしくは塩素原子を表わし、xは、0または1に等しく、Rは、1〜20個のC原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基、5〜12個のC原子を有するシクロアルキル基または6〜12個のC原子を有するアリール基を表わす〕で示されるN−アルキル化アミノシラン、有利に3−[N−ブチルアミノ]プロピルトリメトキシシラン、3−[N−ブチルアミノ]プロピルトリエトキシシラン、3−[N−シクロヘキシルアミノ]プロピルトリメトキシシラン、または所謂"ビス−アミノシラン"、有利に"ビス−AMEO":[(H5C2O)3Si(CH2)3NH(CH2)3Si(OC2H5)3]もしくは"ビス−AMMO":[(H3CO)3Si(CH2)3NH(CH2)3Si(OCH3)3]である。第三アミノシランの1つの例は、所謂"トリス−AMEO":[(H3CO)3Si(CH2)3]3Nである。
【0019】
また、本発明の範囲内のビス−アミノシランは、ドイツ連邦共和国特許出願第19908636.2号から認めることができるものである。更に、このドイツ連邦共和国特許出願から第一アミノシランおよび第二アミノシランを加水分解、縮合もしくは共縮合するための方法を認めることもできる。また、ドイツ連邦共和国特許出願第19908636.2号からアミノシランの例が明らかになり;このドイツ連邦共和国特許出願の全体的内容または次に記載された引用文献は、同時に本発明の先行技術とみなすことができる。
【0020】
本発明にとって第一アミノシランとしては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン”AMMO”、3−アミノプロピルトリエトキシシラン”AMEO”、N−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(DAMO)が適している。
【0021】
更に、第三アミノシランの例としては、[(H3CO)3Si(CH2)3]3N(トリス−AMEO)が記載される。
【0022】
第一アミノシランおよび第二アミノシランおよび/または第三アミノシランおよび/または第一アミノシロキサンおよび第二アミノシロキサンおよび/または第三アミノシロキサンからなる混合物は、一般に個々の成分をそれぞれ十分な混合下に一緒にすることによって得ることができる。
【0024】
式bのアルキルシランとしては、例えば次の化合物が記載される:メチルトリメトキシシラン(MTMS)、メチルトリエトキシシラン(MTES)、エチルトリメトキシシラン(ETMS)、エチルトリエトキシシラン(ETES)、n−プロピルトリメトキシシラン(PTMO)、n−プロピルトリエトキシシラン(PTEO)、オクチルトリエトキシシラン(OCTEO)。
【0027】
一般に、式aの化合物ならびに一般式bの化合物を加水分解、縮合または共縮合することによって得ることができる本発明の範囲内の他のシロキサンの例は、相応するシロキサンの製造法を含めて、殊に欧州特許第0518057号明細書B1、欧州特許出願公開第0716127号明細書A2、欧州特許出願公開第0716128号明細書A2、欧州特許出願公開第0832911号明細書A1ならびにドイツ連邦共和国特許出願第19849308.8号の記載から認めることができる。例示的に、オリゴマープロピルトリエトキシシラン(VPS 9892)、オリゴマービニルトリメトキシシラン(DYNASYLAN(登録商標)6490)およびコオリゴマーアルキル/ビニルシラン(DYNASYLAN(登録商標)6598)が前記の生成物群に属する。
【0028】
好ましくは、本発明の場合、一般式aのアミノシランを成分i)として、および一般式bの少なくとも1つのアルキルシランを成分ii)として、特に有利にAMEOおよびMTESからなる混合物を含有する薬剤Bが使用される。
【0029】
また、好ましくは、一般式aのアミノシランを成分i)として、および一般式bの少なくとも1つのアルキルシランのオリゴマーを成分ii)として、例えばAMEOとPTEOを基礎とする縮合物とからなる混合物を含有する薬剤Bが使用される。
【0030】
本発明の場合には、一般式aのアミノシランを成分i)として含有し、およびii)一般式aの少なくとも1つのアミノシランと一般式bの少なくとも1つのアルキルシランとからなるコオリゴマーを含有する薬剤も好ましい。
【0032】
本発明によれば、充填剤の処理のためには、薬剤Bが使用され、この場合には、この薬剤は、殊にPA配合物の製造に使用される。
【0033】
一般に、充填剤およ薬剤を一緒にし、場合によっては温度を上昇させながら作用させることにより充填剤を薬剤で処理することができ、こうして処理された充填剤は、場合によっては分離後に付加的に熱的に後処理される。殊に、ドイツ連邦共和国特許出願第19818924.9号から認めることができるように実施することもできる。また、ドイツ連邦共和国特許出願第19818923.0号ならびにドイツ連邦共和国特許出願第19830128.6号参照。
【0034】
本発明の場合、ポリアミドのための充填剤として好ましくは、ガラス繊維、ガラスパール、珪灰石、焼成カオリン、雲母、タルク、水酸化マグネシウム、メラミンシアヌレート、モンモリロン石およびナノコムサイト(Nanocomsite)が使用される。
【0035】
従って、本発明の対象は、充填剤、殊に充填されたポリアミドの製造の際に使用される充填剤を処理するための薬剤Bの使用である。
【0036】
更に、本発明により得ることができる、表面変性された充填剤も本発明の対象である。
【0037】
その上、ポリアミドを基礎とする本発明により処理された少なくとも1つの充填剤を含有する製品、殊に所謂充填されたポリアミドも本発明の対象である。
【0038】
例えば、これに限ることではないが、本発明の場合には、型PA6(ポリ−ε−カプロラクタム)、PA6.6(ヘキサメチレンジアミンおよびアジピン酸からの重縮合物)またはPA12(ポリ−12−ドデカラクタム)のポリアミドを使用することができる。商業的に入手可能なPA6.6の1つの例は、デュポン(DuPont)社の製品群ZYTEL(登録商標)である。しかし、別のポリアミドは、本発明による充填剤で充填されていてもよい。
【0039】
好ましくは、充填されたPA配合物の場合に、本発明による充填剤0.1〜40質量%、有利に10〜40質量%が使用される。
【0040】
一般に、充填されたPA配合物は、ポリアミドおよび被覆された充填剤を配合混練機中で混合することによって得られる。そのために、2個の配慮装置上に一面でポリアミド顆粒および他面、充填剤は、望ましい充填度を維持することができる程度にポリアミドの溶融温度を上廻る温度に加熱された混合装置中に供給される。一般に、充填度は、ポリアミドと充填剤との質量比を意味し、例えば配合物中でポリアミド60質量部および充填剤40質量部の場合には、充填度が40%である。一般に、混合装置から来るPA配合物は、引続き造粒され、例えば射出成形機を用いて半製品または完成品に加工されることができる。
【0041】
例えば、射出成形によって製造された直ちに使用可能な製品は、例えば若干のものだけを挙げれば、自動車用の電子機器または電子部材、例えばホイールキャップ、ベンチレーターケーシングのための種々のケーシングである。
【0042】
本発明による方法で得ることができる充填されたPA配合物は、一般に良好な強度ならびに良好な衝撃強度を示す。
【0043】
従って、本発明の対象は、本発明により充填されたポリアミドならびにかからポリアミドを基礎とする製品でもある。
【0044】
本発明を次の実施例につき詳説する。
【0045】
【実施例】
実施例1
シラン化されたカオリン試験体の製造(一般的な規定)
約20リットルの容積を有する実験室用鋤型混合装置、型Loedige M20、中に、焼成カオリン7000g(POLESTAR 200R, 供給業者ECC/GB)を供給し、この混合装置を運転する。混合工具の回転数を400rpmに調節し、カオリンを混合容器の二重ジャケットを介してサーモスタットおよび熱媒油を用いて約80℃に温度調節する。約30分間の予熱の後、混合装置の配量装置によりシランもしくはシラン混合物を供給する:毎分約35g、全部で70g。シランの全体量を供給した場合には、熱供給の停止後になお全部で120分間混合し、その中90分間、減圧下で混合する。
【0046】
実施例2
ポリアミド−カオリン配合物の製造
共混練機、製造元BUSS、型PR46-11 D中にポリアミド(ZYTEL 101L, 製造業者DuPont, 80℃で12時間乾燥した)を第1の供給管を介してスクリューを用いて6.5kg/hで供給する。第2の供給管を介して、二重スクリューを用いてシラン化カオリンを4.33kg/hの量で添加する。それによって、ポリアミド対カオリンの比は、60:40であり、即ち充填度は、40である。混練機の回転数は、毎分約150rpmであり、シリンダー温度は、290℃であり、通過量は、約15kg/hである。充填度は、灰含量の測定によって制御される。
【0047】
完成配合物を造粒し、試験体の製造のために、射出成形機、製造元ENGEL、型ES 240/65を用いて後加工する。射出成形は、2150バールの圧力および約267℃の温度で行なわれる。次の材料組合せ物から標準引張棒(多目的棒No.84)を射出成形する:
【0048】
【表1】
【0049】
実施例3〜8
実施例1および2により製造されたポリアミド−カオリン配合物の試験結果は、次の通りである:
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
試験結果の総括:
実施例は、本発明による薬剤、バッチ量3〜5参照、がDYNASYLAN(登録商標)AMEOまたはAMEO-T、バッチ量1および2参照、を有する標準表面変性剤と比較して性角改善およびポリアミド中でのこうしてシラン化されたカオリンの加工可能性を生じることを示す。
【0056】
実施例5は、ポリアミド配合物のオキシメトロン衝撃強さの明らかな上昇、なかんずく規格DIN EN ISO 180 (Izod衝撃強さ)の上昇を示す。衝撃強さの前記上昇は、本発明によるポリアミド配合物を用いて製造された完成品の使用特性の改善を意味する。
【0057】
実施例7から、本発明によるポリアミド配合物の加工も約10%高い流動性によって簡易化されることを認めることができる。
【0058】
更に、実施例3および4は、本発明による表面変性された充填剤がポリアミド配合物の引張強さおよび曲げ強さにあまり影響を及ぼさないことを示す。
【0059】
また、熱的性質、この場合には、軟化温度によって表わされる、は、実施例6によれば、充填剤の本発明による表面変性によってあまり影響を及ぼされない。
Claims (9)
- 充填されたポリアミドの製造の際に使用される充填剤の表面を変性するためのオルガノシラン含有の薬剤の使用であって、この場合
薬剤は、
i)一般式a
R−Si(CH3)x(Z)3−x (a)
〔式中、基Zは、同一かまたは異なり、Zは、1〜3個のC原子を有するアルコキシ基または塩素原子を表わし、xは、0または1に等しく、Rは、式:H2N−[(CH2)2NH]y(CH2)3−(式中、yは0または1または2に等しい)で示されるアミノ基を表わす〕で示される少なくとも1つのアミノ官能性珪素化合物および/または
少なくとも1つの第二アミノシランおよび/または
少なくとも1つの第三アミノシランおよび
ii)一般式b
R1−Si(CH3)x(Z)3−x (b)
〔式中、基Zは、同一かまたは異なり、Zは、1〜3個のC原子を有するアルコキシ基または塩素原子を表わし、xは、0または1に等しく、R1は、1〜16個のC原子を有する、フルオル置換されたかまたはフルオル置換されていない直鎖状または分枝鎖状または環式アルキル基を表わす〕で示される少なくとも1つのアルキル官能性珪素化合物および/または
一般式bの化合物の加水分解、縮合または共縮合によって得ることができるシロキサン、この場合シロキサンの平均オリゴマー化度は、2〜20であり、を含有する、上記オルガノシラン含有の薬剤の使用。 - 薬剤が一般式aのアミノシランを成分i)として含有しかつ(ii)一般式bの少なくとも1つのアルキルシランのオリゴマーを含有する、請求項1記載の使用。
- ポリアミドのための充填剤を処理するための請求項1または2記載の薬剤の使用。
- ガラス繊維、ガラスパール、珪灰石、カオリン、雲母、タルク、水酸化マグネシウム、メラミンシアヌレート、モンモリロン石を処理するための請求項3記載の使用。
- 請求項1記載の薬剤で処理された、請求項4記載の充填剤を含有する表面変性された充填剤。
- 充填されたポリアミドを製造するための請求項5記載の表面変性された充填剤少なくとも1つの使用。
- 請求項5記載の表面変性された充填剤少なくとも1つを含有する充填されたポリアミド。
- 充填剤の含量が0.1〜70質量%である、請求項6記載の充填されたポリアミド。
- 請求項7または8記載の充填されたポリアミドに基づく製品。
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