JP3937120B2 - 液状付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその製造方法 - Google Patents

液状付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポットライフが長く、また増粘性を抑えることが可能で、特に射出成形用等として好適な液状付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、付加硬化型のシリコーンゴム組成物の成形方法としては、プレス成形、トランスファー成形、射出成形などが採用されているが、近年コスト削減や量産化するに当たり、成形サイクルを短くするためゴムの硬化性を速めることが行われている。しかし、付加硬化の場合、硬化性を速くするとポットライフが短くなるという不具合が生じる。また、シリコーンゴム組成物を混合後、時間を置かずに成形する場合は問題はないが、成型機を止めて長期間使用しない場合、組成物の増粘やポットライフが短いため、成形する金型へ到達する前に詰まりやゲルが発生し、成型物に悪影響を及ぼす危険がある。
【0003】
一方、ゴム強度、耐久性等の物理的特性を与えようとすると補強性シリカの配合は必要不可欠である。透明な製品を要求される場合は、用途によって高硬度にするために補強性シリカを多量に配合する必要がある。その場合、配合されたシリカは、配合後経時により凝集して増粘し始め、また付加硬化型シリコーンゴム組成物の架橋成分(オルガノハイドロジェンポリシロキサン)、付加反応触媒、ベースオイルとの存在においてポットライフが短くなる現象が起こるという問題があり、この点の解決が望まれていた。
【0004】
本発明は上記要望に応えるためになされたもので、付加硬化型オルガノポリシロキサン成分と補強性シリカ微粉末とを混合した後において、増粘性が抑えられ、ポットライフが延長された液状付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、加水分解性基を有するモノマー又はその部分加水分解反応物からなるケイ素化合物で表面処理された補強性シリカ微粉末であり、その処理されたシリカ表面のカーボン量が3重量%以上であるシリカ微粉末を、付加硬化型のオルガノポリシロキサン成分を構成するアルケニル基含有オルガノポリシロキサンとの混合時に更に表面処理剤にて処理することにより、硬化性を速くしても、ゴム組成物混合後において増粘性を抑え、かつポットライフを延長でき、長期間成型機の未加硫ゴムを通すライン又は成型物に悪影響を及ぼさないシリコーンゴム組成物を得られることを知見し、本発明をなすに至った。
【0006】
従って、本発明は、(A)1分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び付加反応触媒からなる付加硬化型のオルガノポリシロキサン成分、及び(B)BET法による比表面積が50m2/g以上であり、有機ケイ素化合物により表面のカーボン量が3重量%以上となるように表面処理された補強性シリカ微粉末と(A)成分を構成する上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンと混合する時に表面処理剤を添加して上記(B)成分を更に表面処理することによって得られた補強性シリカ微粉末を含有することを特徴とする液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を提供する。
また、本発明は、(A)1分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び付加反応触媒からなる付加硬化型のオルガノポリシロキサン成分を構成する上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンと、(B)BET法による比表面積が50m2/g以上であり、有機ケイ素化合物により表面のカーボン量が3重量%以上となるように表面処理された補強性シリカ微粉末とを混合するに際し、表面処理剤を添加して上記(B)成分を更に表面処理し、その後上記オルガノハイドロジェンポリシロキサン、付加反応触媒及び上記(B)成分の更なる表面処理に用いたアルケニル基含有オルガノポリシロキサンが一部である場合、残りのアルケニル基含有オルガノポリシロキサンを混合して、上記(A)成分と、上記(B)成分が表面処理剤により更に表面処理された補強性シリカ微粉末とを含有する液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を製造することを特徴とする液状付加硬化型シリコーンゴム組成物の製造方法を提供する。
【0007】
この場合、(B)成分における有機ケイ素化合物は、補強性シリカ微粉末表面を(CH3n−Si−基(nは1〜3の整数)で覆うことができる加水分解性基を有するモノマー又はその部分加水分解反応物、より好ましくはオルガノシラザン類であることが好適である。
【0008】
本発明においては、表面カーボン量が3重量%以上という疎水化率の高い補強性シリカ微粉末を使用することにより、未加硫(未硬化)の液状付加硬化型シリコーンゴム組成物の室温でのポットライフが顕著に増大したものであり、特に本発明の組成物は、射出成形用等として好適である。
【0009】
以下、本発明につき詳細に説明すると、(A)成分の付加硬化型のオルガノポリシロキサン成分としては、
(イ)下記平均組成式(1)
1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜12の置換又は非置換の一価炭化水素基であるが、R1の0.01〜20モル%はアルケニル基である。aは1.5〜2.8の正数である。)
で示され、1分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(ロ)下記平均組成式(2)
2 bcSiO(4-b-c)/2 (2)
(式中、R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基である。bは0.7〜2.1、cは0.002〜1の正数であり、b+cは0.8〜3を満足する。)
で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(ハ)触媒量の付加反応触媒
からなるオルガノポリシロキサン成分が好適に使用される。
【0010】
上記式(1)のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、付加硬化型オルガノポリシロキサン(A)成分の主剤(ベースポリマー)であり、ここで、R1は好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基イソブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、3−クロロプロピル基、シアノエチル基等のハロゲン置換、シアノ基置換炭化水素などが挙げられる。なお、各置換基はそれぞれ異なっていても同一でもよいが、アルケニル基の含有量は全有機基(即ち、R1)中の0.01〜20モル%(即ち、0.0001〜0.2)、好ましくは0.1〜10モル%(即ち、0.001〜0.1)がアルケニル基であることが好ましく、また分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を有していることが必要である。なおまた、R1は上記のいずれでもよいが、アルケニル基としてはビニル基、他の置換基としてはメチル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基の導入が好ましい。また、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。
【0011】
上記式(1)のオルガノポリシロキサンは、その分子構造が直鎖状であっても、或いはR1SiO3/2単位やSiO4/2単位を含んだ分岐状であってもよいが、通常は主鎖部分が基本的にR1 2SiO2/2のジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がR1 3SiO1/2のトリオルガノシロキシ単位で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが一般的である。また、分子中のアルケニル基は分子鎖末端或いは分子鎖途中のケイ素原子のいずれに結合したものであっても、また両方に結合したものであってもよいが、硬化性、硬化物の物性等の点から少なくとも分子鎖両末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を有するものであることが好ましい。
【0012】
上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンの粘度は、25℃において100〜1,000,000cps(センチポイズ、以下同様)、特に500〜500,000cpsであることが望ましい。
【0013】
上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、公知の方法によって製造することができ、具体的には環状及び/又は直鎖状のオルガノポリシロキサンとヘキサオルガノジシロキサンとをアルカリ又は酸触媒の存在下に平衡反応を行うことにより得ることができる。
【0014】
また、上記式(2)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンにおいて、R2はR1と同様であるが、脂肪族不飽和結合を有さないものであることが好ましく、特にメチル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましい。bは0.7〜2.1、好ましくは1〜2、cは0.002〜1、好ましくは0.01〜1で、かつb+cは0.8〜3、好ましくは1.5〜2.8を満足する正数である。
【0015】
このオルガノハイドジェンポリシロキサンは、付加反応触媒の存在下に前記(イ)成分の主剤に対する架橋剤として作用するものであり、1分子中に少なくとも平均2個、好ましくは3個以上のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を有するものであり、このSiH基は分子鎖末端或いは分子鎖途中のいずれに位置するものであっても、また両方に位置するものであってもよい。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体などを挙げることができる。
【0016】
上記式(2)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、その分子構造が直鎖状であっても、環状、分岐状或いは三次元網状構造を有するものであってもよい。分子量に特に限定はないが、常温で液体であることが好ましく、その粘度は25℃において0.1〜10,000cps、特に0.5〜5,000cpsであることが望ましく、また分子中のSiH基の数が平均で2.01〜300個、好ましくは2.5〜100個程度のものであればよい。
【0017】
なお、上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、公知の方法によって製造することができる。
【0018】
上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、通常(イ)成分のオルガノポリシロキサン100部(重量部、以下同じ)に対して0.1〜300部、好ましくは0.3〜200部、特に0.5〜100部の範囲である。
【0019】
また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が(イ)成分のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基に対してモル比で0.3〜20モル/モル、好ましくは0.8〜3モル/モルとなるように配合することもできる。
【0020】
また、付加反応触媒としては、白金黒、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類やビニルシロキサンとの錯体、白金ビスアセトアセテート、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等が挙げられる。この付加反応触媒の添加量は触媒量であり、通常(イ)成分に対して白金、パラジウム又はロジウム金属として0.1〜1,000ppm、特に1〜300ppmである。
【0021】
上記付加硬化型オルガノポリシロキサン成分には基本的にシリカ微粉末、その他の無機充填剤は配合されないが、上記主成分以外に任意成分としてビニルシクロテトラシロキサン等のビニル基含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、エチニルシクロヘキサノール等のアセチレンアルコール類及びそれらのシラン、シロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール及びそれらの混合物などの付加反応制御剤等を本発明の効果を妨げない範囲で添加することができる。
【0022】
次に、(B)成分の補強性シリカ微粉末は、組成物混合後、経時によって凝集からくる増粘、また硬化型オルガノポリシロキサン成分の架橋成分(オルガノハイドロジェンポリシロキサン、付加反応触媒)、ベースオイルとの存在においてポットライフが短くなる現象を抑制するもので、その補強性シリカ微粉末としては、有機ケイ素化合物で表面処理されたシリカ微粉末であって、その処理されたシリカ表面のカーボン量が3重量%以上であるシリカ微粉末を用いることが特徴であり、特には表面処理が加水分解性基を有するモノマー又はその部分加水分解反応物からなる有機ケイ素化合物で上記シリカ表面を(CH3n−Si−基(nは1〜3の整数)で覆うことができる表面処理剤を使用してシリカ表面を処理したシリカ微粉末を用いることが好ましい。表面処理されるシリカの種類に特に限定はなく、従来のシリコーンゴム組成物に使用されているものを使用できるが、処理される前のBET吸着法による比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ微粉末を用いることが必要である。この場合、通常50〜600m2/g、特に100〜400m2/gの沈澱シリカ、ヒュームドシリカ、焼成シリカなどが好適に使用され、ゴム強度を向上するにはヒュームドシリカが好適である。
【0023】
本発明において、シリカ微粉末は、ゴムの補強剤として必要不可欠なものであるが、未処理のシリカは表面に多数のシラノール基(Si−OH基)が存在するために補強剤として添加するとチキソトロピーなどによる増粘、ポットライフの短縮などの影響を受けるためシリカ表面は疎水化処理することが必要であり、その処理量はシリカ表面のカーボン量として3重量%以上、好ましくは3.5重量%以上が必要である。3重量%未満ではゴム組成物の増粘、ポットライフの向上に効果が少ない。なお、カーボン量の上限は特に制限されないが、通常20重量%以下、好ましくは12重量%以下、特に8重量%以下である。
【0024】
これらのシリカ微粉末は、予め粉体の状態で直接処理されたものがよく、通常、処理法としては一般的周知の技術を採用することができ、例えば、常圧で密閉された機械混練装置に、或いは流動層に上記未処理のシリカ微粉末と処理剤を入れ、必要に応じて不活性ガス存在下において室温或いは熱処理にて混合処理され、場合により触媒を使用して処理を促進してもよく、混練後乾燥することにより調製することができる。処理剤の配合量は、その処理剤の被覆面積から計算される量以上であればよい。
【0025】
処理剤としては、シリカ微粉末表面を(CH3n−Si−基(nは1〜3の整数)で示されるモノメチルシリル基、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基で覆うことができるものが好ましく(なお、上記の各シリル基において、メチル基以外のケイ素原子上の結合手はSi−O−Siで示されるシロキサン構造を形成する酸素原子と結合するものである。)、具体的には、1,3-ジビニルテトラメチルジシラザン、1,3-ジメチルテトラビニルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン等のヘキサオルガノジシラザン、オクタメチルトリシラザン、1,5−ジビニルヘキサメチルトリシラザン等のオクタオルガノトリシラザンなどのオルガノシラザン類、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン等のジアルキルジアルコキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン等のアルケニルトリアルコキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン等のジアルケニルジアルコキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン等のトリアルキルアルコキシシラン、トリビニルメトキシシラン、トリビニルエトキシシラン等のトリアルケニルアルコキシシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジビニルジクロロシラン、トリビニルクロロシラン等のオルガノクロロシラン及びクロロプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、ジメチルポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン等の有機ケイ素化合物が挙げられ、これらの部分加水分解反応物であってもよい。なお、これらの中では、加水分解性基以外のケイ素原子に結合する置換がメチル基であるシラン系カップリング剤及びオルガノシラザン類が好ましく、特にはオルガノシラザン類が好ましい。
【0026】
(B)成分の配合量は、(A)成分100部に対して、特には(A)成分中のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン100部に対して1〜100部が好ましく、より好ましくは2〜80部がよい。(B)成分の配合量が少なすぎると機械的強度が弱くなり、多すぎる場合には(B)成分の充填が困難となり、作業性、加工性が悪くなる。
【0027】
また、配合時に上記疎水化処理したシリカ微粉末を更に疎水化処理すれば更によい。その場合配合時に使用する疎水性を与える表面処理剤として、有機ケイ素化合物であるシラン系カップリング剤及びその部分加水分解物、オルガノシラザン類、チタネート系カップリング剤、オルガノポリシロキサンオイル(ジメチルポリシロキサンオイル)或いはオルガノハイドロジェンポリシロキサンオイル等が挙げられる。
【0028】
使用される表面処理剤において、シラン系カップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルアミノシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、(エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン及びクロロプロピルトリメトキシシランなどが例示されるが、シラン系であれば特に限定はなく使用でき、また上記シランの部分加水分解物も使用できる。
【0029】
使用されるオルガノシラザン類としては、ヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ジフェニルテトラメチルジシラザンなどが例示される。
【0030】
使用されるチタネート系カップリング剤としては、テトラi−プロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、チタニウムアセチルアセトネート、チタニウムエチルアセトアセテート、チタニウムラクテート及びオクチレングリコールチタネート、イソプロピルトリステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート等が例示される。
【0031】
使用されるオルガノポリシロキサンオイルとしては、無官能性のオルガノポリシロキサンオイル、特にはジメチルポリシロキサンオイルが好ましく、またその分子構造は環状、鎖状、分岐状、網目構造のいずれでもよく、粘度0.65〜100,000センチストークス(25℃)のものが好適に使用される。
【0032】
使用されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンオイルとしては、分子構造が環状、鎖状、分岐状、網目状のいずれでもよいが、下記平均式(3)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサンが望ましく使用される。
【0033】
【化1】
Figure 0003937120
【0034】
なお、式中rは0〜50の整数、sは1〜50の整数の範囲である。rが50を超えると、粘度が高く、処理しにくくなる。sが50を超えても同様に粘度が高く、表面が濡れ難く、好ましくない。
【0035】
処理剤の配合量は、その処理剤の被覆面積から計算される量以上であればよいが、特に上記シリカ微粉末100部に対して0.1部未満では処理剤としての効果がなく、20部を超えると工程上無駄となり、コスト的にも不利となる場合があるので、0.1〜20部となるような量であり、好ましくは0.5〜10部となる量である。
【0036】
処理法は、単独で処理しても他の成分と混練しながら処理してもどちらでもよいが、一般的周知の技術により処理でき、例えば、常圧で機械混練装置に他の配合物と処理剤を入れ、必要に応じて不活性ガス存在下において室温或いは熱処理にて混合処理する方法が採用でき、場合により触媒を使用して処理を促進してもよく、混練することにより調製することができる。
【0037】
本発明のシリコーンゴム組成物には、上記した成分以外に、目的に応じて各種の添加剤、例えば酸化チタン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化バナジウム、酸化コバルト、酸化クロム、酸化マンガン等の金属酸化物及びその複合物、石英粉末、珪藻土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、カーボン等の無機充填剤を添加することができ、また目的とする特性を損なわない限り顔料、耐熱剤、難燃剤、可塑剤、反応制御剤等を添加してもよい。なお、これら任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0038】
本発明においては、好ましくは(B)成分は、(A)成分のうち(ロ),(ハ)成分及び場合によっては(イ)成分の一部とを除いた成分とプラネタリーミキサーやニーダー等で100〜200℃の範囲で1〜4時間熱処理し、その時点で上記処理剤を添加してもよい。その後、室温で先に除いた(ロ),(ハ)成分及び場合によっては(イ)成分の一部とを混合して組成物を得ることができる。成型方法は、混合物の粘度により自由に選択することができ、注入成型、圧縮成型、射出成型、押出成型、トランスファー成型等いずれの方法を採用してもよいが、本発明組成物は特に射出成形用として好適である。その硬化条件は、通常60〜200℃で10秒〜24時間の範囲内で加熱成形することができる。
【0039】
なお、本発明の液状シリコーンゴム組成物は、25℃の粘度が100,000ポイズ以下、特に50,000ポイズ以下であることが好ましい。
【0040】
【発明の効果】
本発明の液状付加硬化型シリコーンゴム組成物は、コスト削減又は量産化のために硬化時間を短くしても、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン(ベースポリマー)にオルガノハイドロジェンポリシロキサン、付加反応触媒、補強性シリカ微粉末を混合後において増粘性を抑え、かつポットライフを延長でき、従って長期間成型機の未加硫ゴムを通すライン又は加硫後の成型物に悪影響を及ぼさない優れた液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を与えるものとして有用である。
【0041】
【実施例】
以下、実施例と比較例を示すが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、各例中の部はいずれも重量部である。
【0042】
また、使用するシリカ微粉末は処理される前の比表面積(Si−OH密度)が下記であるヒュームドシリカ(a),(b),(c)をヘキサメチルジシラザンにて、(d)をジメチルジクロロシランにて流動層中で処理した下記のものを使用した。処理後のカーボン量は(a),(b)が3.0重量%以上、(c),(d)が3.0重量%未満である。
Figure 0003937120
【0043】
参考例1]
表1に示すように、(A)成分中の(イ)成分として両末端がそれぞれジメチルビニルシロキシ基で封鎖された25℃の粘度が10,000cpsのジメチルポリシロキサン、(B)成分のシリカ微粉末として上記(a)をニーダーミキサーに配合し均一に混合した後、更に150℃で1時間加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに残りの(A)成分中の(ロ)成分として下記平均式(4)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン、(ハ)成分として塩化白金酸の1% 2−エチルヘキサノール溶液、更に反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノールの50%エタノール溶液を加え、均一に混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を120℃で10分間加熱硬化してそれぞれ80mm×80mm×2mm(厚み)のシリコーンゴムシートを得た。このシリコーンゴムシートについて、JIS K−6301に準じて硬度(A型)、伸び、引張り強度を測定した。また150℃でのレオメータ硬化データを測定し、2分後のトルクを100%とした場合、トルクが10%(T10)、90%(T90)になる時間を測定した。更に組成物混合後の室温での経時での粘度変化とポットライフを測定した。結果を表1に示す。
【0044】
【化2】
Figure 0003937120
【0045】
[実施例
(A)成分中の(イ)成分として参考例1に記載のジメチルポリシロキサン、参考例1に記載の(B)成分を同様にして配合し、更にヘキサメチルジシラザンを8部添加し、同様に均一混合、加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに参考例1に記載の残りの成分を加え、室温にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を120℃で10分間加熱硬化してそれぞれ80mm×80mm×2mm(厚み)のシリコーンゴムシートを作製し、参考例1と同様にシート物性を測定した。また、150℃でのレオメータ硬化データを測定した。更に組成物混合後の室温での経時での粘度変化とポットライフを測定した。結果を表1に示す。
【0046】
参考
(A)成分中の(イ)成分として参考例1に記載のジメチルポリシロキサン、(B)成分のシリカ微粉末として上記(b)を同様にして配合し、同様に均一混合、加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに参考例1に記載の残りの成分を加え、室温にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を120℃で10分間加熱硬化してそれぞれ80mm×80mm×2mm(厚み)のシリコーンゴムシートを作製し、参考例1と同様にシート物性を測定した。また、150℃でのレオメータ硬化データを測定した。更に組成物混合後の室温での経時での粘度変化とポットライフを測定した。結果を表1に示す。
【0047】
[比較例1]
(A)成分中の(イ)成分として参考例1に記載のジメチルポリシロキサン、(B)成分のシリカ微粉末として上記(a)の未処理品を使用し、同様にして配合し、更にヘキサメチルジシラザンを8部添加し、同様に均一混合、加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに参考例1に記載の残りの成分を加え、室温にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を120℃で10分間加熱硬化してそれぞれ80mm×80mm×2mm(厚み)のシリコーンゴムシートを作製し、参考例1と同様にシート物性を測定した。また、150℃でのレオメータ硬化データを測定した。更に組成物混合後の室温での経時での粘度変化とポットライフを測定した。結果を表1に示す。
【0048】
[比較例2]
(A)成分中の(イ)成分として参考例1に記載のジメチルポリシロキサン、(B)成分のシリカ微粉末として上記(c)を同様にして配合し、同様に均一混合、加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに参考例1に記載の残りの成分を加え、室温にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を120℃で10分間加熱硬化してそれぞれ80mm×80mm×2mm(厚み)のシリコーンゴムシートを作製し、参考例1と同様にシート物性を測定した。また、150℃でのレオメータ硬化データを測定した。更に組成物混合後の室温での経時での粘度変化とポットライフを測定した。結果を表1に示す。
【0049】
[比較例3]
(A)成分中の(イ)成分として参考例1に記載のジメチルポリシロキサン、(B)成分のシリカ微粉末として上記(d)を同様にして配合し、同様に均一混合、加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに参考例1に記載の残りの成分を加え、室温にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を120℃で10分間加熱硬化してそれぞれ80mm×80mm×2mm(厚み)のシリコーンゴムシートを作製し、参考例1と同様にシート物性を測定した。また、150℃でのレオメータ硬化データを測定した。更に組成物混合後の室温での経時での粘度変化とポットライフを測定した。結果を表1に示す。
【0050】
[比較例4]
(A)成分中の(イ)成分として参考例1に記載のジメチルポリシロキサン、(B)成分のシリカ微粉末として上記(c)を同様にして配合し、更にヘキサメチルジシラザンを8部添加し、同様に均一混合、加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに参考例1に記載の残りの成分を加え、室温にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を120℃で10分間加熱硬化してそれぞれ80mm×80mm×2mm(厚み)のシリコーンゴムシートを作製し、参考例1と同様にシート物性を測定した。また、150℃でのレオメータ硬化データを測定した。更に組成物混合後の室温での経時での粘度変化とポットライフを測定した。結果を表1に示す。
【0051】
得られたゴムシートについてのゴム物性を表1に示した。更に上記組成物を混合し、10日間放置後の成形性評価についてもアーブルグ社製射出成形機にてそれぞれ180℃にて成形し、その成形性、成型物について目視で評価したものを表1に示した。
【0052】
また、上記参考例1と比較例2,3において、付加反応触媒である(ハ)成分を除いた場合の経時での粘度変化について表2に示した。
<測定条件>
粘度変化:
室温にてシリコーンゴム組成物を混合後、25℃にて保存したものを経時で回転粘度計にて測定した。
ポットライフ:
室温にてシリコーンゴム組成物を混合後、25℃にて保存したものが、ゲル化した時点での日数を測定した。
【0053】
【表1】
Figure 0003937120
【0054】
【表2】
Figure 0003937120
【0055】
表1,2の結果より、付加反応触媒(ハ)成分が存在しない場合(表2)は、比較例で用いた補強性シリカ微粉末でも粘度変化が少なく、保存安定性は保てる。しかし、付加反応触媒が存在した最終的な混合組成物(表1)においては、本発明のシリコーンゴム組成物は、成形サイクルを短くするために、硬化時間(成形時間)を短くした場合でも経時での粘度変化が抑えられ、またポットライフを延長することが可能であり、組成物を混合し、10日間放置後の成形性テストは良好に成形できるものであった。よって、本発明は長期間成型機を作動させず放置されたままでも作業性、成形性に悪影響を及ぼすことなく良好な付加硬化型シリコーンゴム組成物を得ることができるものである。

Claims (11)

  1. (A)1分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び付加反応触媒からなる付加硬化型のオルガノポリシロキサン成分、及び
    (B)BET法による比表面積が50m2/g以上であり、有機ケイ素化合物により表面のカーボン量が3重量%以上となるように表面処理された補強性シリカ微粉末と(A)成分を構成する上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンと混合する時に表面処理剤を添加して上記(B)成分を更に表面処理することによって得られた補強性シリカ微粉末
    を含有することを特徴とする液状付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  2. (A)成分の付加硬化型のオルガノポリシロキサン成分が、
    (イ)下記平均組成式(1)
    1 aSiO(4-a)/2 (1)
    (式中、R1は炭素数1〜12の置換又は非置換の一価炭化水素基であるが、R1の0.01〜20モル%はアルケニル基である。aは1.5〜2.8の正数である。)
    で示され、1分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
    (ロ)下記平均組成式(2)
    2 bcSiO(4-b-c)/2 (2)
    (式中、R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基である。bは0.7〜2.1、cは0.002〜1の正数であり、b+cは0.8〜3を満足する。)
    で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (ハ)触媒量の付加反応触媒
    からなるものである請求項1記載の組成物。
  3. (B)成分における有機ケイ素化合物が、補強性シリカ微粉末表面を(CH3n−Si−基(nは1〜3の整数)で覆うことができる加水分解性基を有するモノマー又はその部分加水分解反応物である請求項1又は2記載の組成物。
  4. (B)成分における有機ケイ素化合物がオルガノシラザン類である請求項1乃至3のいずれか1項記載の組成物。
  5. (B)成分の配合量が、(A)成分中に含まれるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン100重量部に対して1〜100重量部である請求項1乃至4のいずれか1項記載の組成物。
  6. (A)成分を構成するアルケニル基含有オルガノポリシロキサンと(B)成分との混合時に用いられる表面処理剤が、シランカップリング剤及びその部分加水分解物、オルガノシラザン類、チタネート系カップリング剤、オルガノポリシロキサンオイル、及びオルガノハイドロジェンポリシロキサンオイルから選ばれるものである請求項1乃至5のいずれか1項記載の組成物。
  7. 注入成形用、押出成形用、圧縮成形用、トランスファー成形用又は射出成形用のいずれかである請求項1乃至6のいずれか1項記載の組成物。
  8. (A)1分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び付加反応触媒からなる付加硬化型のオルガノポリシロキサン成分を構成する上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンの全部又は一部と、(B)BET法による比表面積が50m2/g以上であり、有機ケイ素化合物により表面のカーボン量が3重量%以上となるように表面処理された補強性シリカ微粉末とを混合するに際し、表面処理剤を添加して上記(B)成分を更に表面処理し、その後上記オルガノハイドロジェンポリシロキサン、付加反応触媒及び上記(B)成分の更なる表面処理に用いたアルケニル基含有オルガノポリシロキサンが一部である場合、残りのア ルケニル基含有オルガノポリシロキサンを混合して、上記(A)成分と、上記(B)成分が表面処理剤により更に表面処理された補強性シリカ微粉末とを含有する液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を製造することを特徴とする液状付加硬化型シリコーンゴム組成物の製造方法。
  9. (A)成分の付加硬化型のオルガノポリシロキサン成分が、
    (イ)下記平均組成式(1)
    1 aSiO(4-a)/2 (1)
    (式中、R1は炭素数1〜12の置換又は非置換の一価炭化水素基であるが、R1の0.01〜20モル%はアルケニル基である。aは1.5〜2.8の正数である。)
    で示され、1分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
    (ロ)下記平均組成式(2)
    2 bcSiO(4-b-c)/2 (2)
    (式中、R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基である。bは0.7〜2.1、cは0.002〜1の正数であり、b+cは0.8〜3を満足する。)
    で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (ハ)触媒量の付加反応触媒
    からなり、上記(イ)成分の全部又は一部と(B)成分とを100〜200℃で1〜4時間熱処理する際に上記表面処理剤を添加し、その後室温で(ロ),(ハ)成分及び上記熱処理時に用いた(イ)成分が一部である場合、残りの(イ)成分を混合することを特徴とする請求項8記載の製造方法。
  10. (B)成分における有機ケイ素化合物が、補強性シリカ微粉末表面を(CH3n−Si−基(nは1〜3の整数)で覆うことができる加水分解性基を有するモノマー又はその部分加水分解反応物であり、(A)成分を構成するアルケニル基含有オルガノポリシロキサンと(B)成分との混合時に用いられる表面処理剤がシランカップリング剤及びその部分加水分解物、オルガノシラザン類、チタネート系カップリング剤、オルガノポリシロキサンオイル及びオルガノハイドロジェンポリシロキサンオイルから選ばれるものである請求項8又は9記載の製造方法。
  11. 注入成形用、押出成形用、圧縮成形用、トランスファー成形用又は射出成形用のいずれかである請求項8乃至10のいずれか1項記載の製造方法。
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