JP4581194B2 - チップ型電子部品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源回路、DC−DCコンバータ回路、照明用インバータ回路用としてプリント基板に表面実装される例えば積層セラミックコンデンサ等のチップ型電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリント基板に表面実装される種々のチップ型電子部品が知られているが、例えばその一例として積層セラミックコンデンサがある。以下にこの積層セラミックコンデンサの従来の技術について図面を用いて説明する。
【0003】
従来の積層セラミックコンデンサとして、例えば特開平9−251903号公報に開示されているようなものがある。それによると、図5に示すように、まずセラミック層53と内部電極52a,52b,52cとを交互に積層して有効層を形成し、該有効層の上下に設けられた無効層中に補強層54が、その一方の端部が内部電極52b,52cの露出した両端面に設けられた外部電極50と接続されるように構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では積層体51の上下の無効層中に設けられた補強層54が1層のみであるため、積層体51の曲げや引っ張り等の機械的応力に対する強度が弱く、場合によっては破壊に至ることがあり、さらには熱応力に対する耐久性が不足しているという問題点を有していた。また、一般的に上記のような補強層が形成された積層セラミックコンデンサにおいて、補強層と積層体の表面との間隔により期待通りの結果が得られず、場合によっては積層体の表面に亀裂が発生して曲げや引っ張り等の機械的強度が低下したり、或いは積層体の機械的強度の向上に全く効果がないなどの問題点を有していた。
【0005】
そこで本発明は以上の様な課題を解決し、曲げや引っ張り等の機械的応力やさらに熱応力に対する耐久性が高く、重要な評価項目であるたわみ強度の向上を図り、電気特性の安定性と信頼性に優れた高性能のチップ型電子部品を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明のチップ型電子部品は、第1の複数のセラミック層の間に内部電極層を設けた有効層第2の複数のセラミック層の間に設けられ所定間隔で配置された複数の補強層を備えた無効層を有した基体と、前記基体の両端部に設けら前記内部電極層と電気的に接合された一対の外部電極とを備え、前記第1及び第2の複数のセラミック層をチタン酸塩系セラミック材料を含む材料で構成し、前記無効層は前記有効層を挟むように前記有効層の両側に設けられ、無効層中に備えられた複数の補強層の内一方の最外部に備えられた補強層と無効層の外表面との間隔T1が50〜500μmの範囲内で、且つ隣り合う補強層同士の間隔T2が10〜100μmの範囲内とした。
【0007】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、第1の複数のセラミック層の間に内部電極層を設けた有効層第2の複数のセラミック層の間に設けられ所定間隔で配置された複数の補強層を備えた無効層を有した基体と、前記基体の両端部に設けら前記内部電極層と電気的に接合された一対の外部電極とを備え、前記第1及び第2の複数のセラミック層をチタン酸塩系セラミック材料を含む材料で構成し、前記無効層は前記有効層を挟むように前記有効層の両側に設けられ、無効層中に備えられた複数の補強層の内一方の最外部に備えられた補強層と無効層の外表面との間隔T1が50〜500μmの範囲内であることを特徴とするチップ型電子部品とすることで、曲げや引っ張り等の機械的応力に対する耐久性が向上し、亀裂の発生を防止すると共に、たとえ亀裂が発生したとしても、発生した亀裂の進展が抑制される。ここで、無効層中に備えられた複数の補強層の内一方の最外部に備えられた補強層と無効層の表面との間隔T1が50μm未満ではセラミック層と補強層との熱膨張係数の相違が顕著になり無効層の表面に亀裂が発生し易くなり、また500μmを越えると特に曲げ応力に対する耐久性に効果が得られずいずれも好ましくない。補強層同士の間隔T2が10μm未満では補強層間のセラミック層と補強層との熱膨張係数の相違により無効層内に亀裂が発生し易くなり、また100μmを越えると複数の補強層を備えた効果が得られずいずれも好ましくない。
【0009】
請求項記載の発明は、複数の補強層の内少なくとも一層の補強層はセラミック層の表面において複数に分割されていることを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、分割された補強層の配置を様々換えることで、仕様に応じた機械的強度を得ることができる。
【0010】
請求項記載の発明は、複数の補強層の内少なくとも一層の補強層はセラミック層の表面において連続した一つの補強層であることを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、補強層の作製が容易になり生産性が向上する。
【0011】
請求項記載の発明は、全ての補強層が外部電極とは非接触となるように構成されたことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、複数の補強層と外部電極を非接触としているため積層セラミックコンデンサとして余分な静電容量成分が発生することがなく、また機械的応力に対し十分な耐久性を有する信頼性に優れたチップ型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0012】
請求項記載の発明は、全ての補強層が外部電極と接触するように構成されたことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、最も応力のかかりやすい補強層の他方の端部が対向する外部電極と物理的に接合されている為、機械的応力や熱応力に対し高度な耐久性を有し、信頼性に優れたチップ型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0013】
請求項記載の発明は、複数の補強層の内一部の補強層は外部電極と非接触に設けられており、他の補強層は外部電極と接触していることを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、最も応力のかかりやすい補強層の他方の端部が対向する外部電極と物理的に接合されている為、機械的応力や熱応力に対し高度な耐久性を有し、信頼性に優れたチップ型電子部品を実現できるという作用を有するとともに、補強層と外部電極を非接触としているため積層セラミックコンデンサとして余分な静電容量成分が発生することがなく、また機械的応力に対し十分な耐久性を有する信頼性に優れたチップ型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0014】
請求項記載の発明は、補強層と外部電極のそれぞれの構成材料は、同一元素を含むことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、補強層と外部電極の物理的接合を容易に行うことができるという作用を有する。
【0015】
請求項記載の発明は、同一元素はNiであることを特徴とする請求項に記載のチップ型電子部品とすることで、周波数特性に優れた、高性能のチップ型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0016】
請求項記載の発明は、補強層を構成する金属と外部電極を構成する金属とは合金を形成することを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とすることによって、補強層を構成する金属と外部電極を構成する金属が合金を形成することで、補強層と外部電極の物理的及び電気的接合が容易になり、引っ張りや曲げ等の機械的応力を分散することができるため、機械的応力に対する耐久性が高いチップ型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0017】
請求項10記載の発明は、外部電極は上層、下層の二層構造であり、下層は積層体の端面のみに設けたことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、外部電極を2層構造にすることにより外部電極側に分散された引っ張りや曲げ等の機械的応力をさらに分散できるため、亀裂などの発生を防止できる。
【0018】
請求項11記載の発明は、外部電極の下層と内部電極のそれぞれの構成材料は、同一元素を含むことを特徴とする請求項10に記載のチップ型電子部品とするものであり、外部電極の下層と内部電極との物理的接合が容易になり引っ張りや曲げ等の機械的応力が外部電極側に分散され易くなり、また外部電極の下層と内部電極との電気的接続が完璧なものとなるため、機械的耐久性及び電気特性に優れた高信頼性のチップ型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0019】
本発明のチップ型電子部品において、セラミック層を構成する主成分化合物としては主にBaTiO3,SrTiO3,MgTiO3等のチタン酸塩系が適用され、内部電極層を構成する金属としては、Niの他に場合によってはAg−Pd系,Cu系を使用しても差し支えない。また、工法上積層体と同時に焼成される下層外部電極としては上記したようにNiが適用できるが、その場合上層外部電極には、主としてAg系が用いられる。また、外部電極にCuを適用しても差し支えない。
【0020】
また、本発明のチップ型電子部品において、積層体の無効層中に設けられる補強層としてはセラミック層よりも展性や延性に富む金属が好ましく、Ni,Cu,Ag−Pd系等が用いられる。
【0021】
以下、実施の形態において、本発明のチップ型電子部品について、当該電子部品の一つである積層セラミックコンデンサを用いて、図面を参照しながら詳しく説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるチップ型電子部品を示す断面図であり、11は積層体、12a,12b,12cは内部電極、13はセラミック層、14は補強層、15は下層外部電極、16は上層外部電極である。
【0023】
ここで、該積層セラミックコンデンサの製造方法を説明する。
【0024】
主成分であるBaTiO3粉末と添加剤の各粉末を電子天秤で所定量を秤量し、焼結助剤成分と共にボールミル中で20時間混合した。混合物はシルクスクリーンで濾過して、テフロンシートを敷いたステンレスバット中に投入し乾燥させた。乾燥した塊状物はアルミナ乳鉢中で解砕した後、熱処理してスラリー用粉末とした。
【0025】
次に、スラリー用粉末の所定量を溶剤及び可塑剤と共に混合することにより湿潤した。湿潤後、ポリビニルブチラール樹脂より成るビヒクルを使用してシート成形用スラリーを作製した。
【0026】
次に、該スラリーを150メッシュのシルクスクリーンで濾過した後、成膜してセラミック生シートを得た。そして、該セラミック生シートと、Niペーストより作製した内部電極シート及び補強層となるシートを用いて転写工法により所定の積層仕様に基ずいて積層した後、切断してグリーンチップを得た。ここで、セラミック生シート、内部電極シート及び補強層となるシートは、焼成後の構造において、補強層と積層体の表面との間隔T1が25〜600μmの範囲内になるように、また補強層同士の間隔T2が6〜150μmの範囲内になるように調整して積層した。なお、T2の間隔は、隣り合う補強層それぞれの補強層の中心間の距離である。例えば、第1の補強層と、第1の補強層に隣り合う第2の補強層の膜厚をそれぞれ2μmとし、第1及び第2の補強層の間に設けられたセラミック層の間隔を10μmとすると、第1及び第2の補強層の膜厚は2μmであるので、第1及び第2の補強層の中心とセラミック層との間隔は1μmとなる。従ってこの場合には、セラミック層が10μmの厚さを有し、しかもセラミック層から第1及び第2の補強層の中心までは両側部でそれぞれ1μmとなるので、第1の補強層と第2の補強層の間隔T2は12μmの間隔を有することになる。
【0027】
次に、得られたグリーンチップを面取りした後、その両端面に下層外部電極となるNiペーストを塗布し乾燥した後、脱脂した。そして、回転式雰囲気炉により還元雰囲気焼成を実施した。グリーンガス、CO2及びN2により調整したNiの平衡酸素分圧よりも2桁低い酸素分圧雰囲気中で1250゜Cの温度で2時間保持した。そして、焼成したチップの両端面に上層外部電極となるAgを塗布して大気中で焼き付けた後、Ni鍍金及びSn鍍金を施して本実施の形態の積層セラミックコンデンサを完成させた。
【0028】
該積層セラミックコンデンサは、図1に示したようにBaTiO3質セラミック層13とNiを含む内部電極層12a,12b,12cとを交互に積層して形成された静電容量取得層となる有効層の上下に無効層としてBaTiO3質セラミック層13が積層されて積層体11が形成されており、該無効層中に複数のNi質補強層14形成されていた。そして、該複数のNi質補強層14は同一平面上でギャップを隔てて一方の端部同士が向かい合い、他方の端部は対向するNi質下層外部電極15と接合されており、該Ni質下層外部電極15の上にAg質上層外部電極16が設けられていた。
【0029】
次に、本実施の形態の積層セラミックコンデンサを図5に示した従来の構造より成る積層セラミックコンデンサと共にたわみ試験に供した。なお、試験に供した積層セラミックコンデンサは定格電圧が630VDCで3216サイズの10000PF品として作製したものであり、各々20個試験した。その結果を(表1)に示す。(表1)において、※印を記したものは本発明範囲外の積層セラミックコンデンサ及び従来の構造より成る積層セラミックコンデンサである。
【0030】
【表1】
Figure 0004581194
【0031】
たわみ試験はチップ型電子部品の信頼性を判断する為の重要な評価項目であり、専用のプリント基板に被試験品を半田付けした後、専用の治具で3点曲げを付加させながら静電容量を測定し、静電容量値が急激に低下した時点での基板のたわみ幅(mm)をたわみ強度とするものである。通常、静電容量値が急激に低下した時点で被試験品に亀裂が発生している。本発明範囲外の積層セラミックコンデンサは従来の構造より成る積層セラミックコンデンサと同じように、たわみ幅(mm)が3mmで静電容量値が急激に低下して亀裂が発生した被試験品が見られたのに対して、本発明の積層セラミックコンデンサは、補強層14の内最外部の補強層と積層体11の表面との間隔T1が50〜500μmの範囲内で、かつ補強層14同士の間隔T2が10〜100μmの範囲内であり、全てたわみ幅(mm)が7mm以上あり、たわみ強度の優れたものであった。
【0032】
本実施の形態の積層セラミックコンデンサは、補強層14と下層外部電極15は共にNi質であるため、物理的接合が完璧になり機械的応力を外部電極側に分散する事が可能で、たわみ強度が向上し、さらに良好な周波数特性を有するものである。また、外部電極を2層構造とすることにより、機械的応力の外部電極側分散効果が更に高くなる。
【0033】
以上の様に本実施の形態によれば、機械的応力に対し高度な耐久性を有し、たわみ強度に優れたチップ型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0034】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2におけるチップ型電子部品を示す断面図であり、21は積層体、22a,22b,22cは内部電極、23はセラミック層、24は補強層、25は下層外部電極、26は上層外部電極である。
【0035】
実施の形態1と同様の方法で作製した該積層セラミックコンデンサは、図2に示したようにBaTiO3質セラミック層23とNi質内部電極層22a,22b,22cとを交互に積層して形成された静電容量取得層となる有効層の上下に無効層としてBaTiO3質セラミック層23が積層されて積層体21が形成されており、該無効層中に複数のNi質補強層24形成されていた。そして、該複数のNi質補強層24は同一平面上でギャップを隔てて一方の端部同士が向かい合い、他方の端部の内少なくとも1層は対向するNi質下層外部電極と物理的に非接触であり、該Ni質下層外部電極25の上にAg質上層外部電極が設けられていた。
【0036】
また、Ni質補強層24の内最外部の補強層と積層体21の表面との間隔T1は50〜500μmの範囲内で、かつNi質補強層24同士の間隔T2は10〜100μmの範囲内であった。
【0037】
本実施の形態の積層セラミックコンデンサも実施の形態1と同様に機械的耐久性に優れ、たわみ強度の良好なものであった。
【0038】
(実施の形態3)
図3は本発明の実施の形態3におけるチップ型電子部品を示す断面図であり、31は積層体、32a,32b,32cは内部電極、33はセラミック層、34は補強層、35は下層外部電極、36は上層外部電極である。
【0039】
実施の形態1と同様の方法で作製した該積層セラミックコンデンサは、図3に示したようにBaTiO3質セラミック層33とNi質内部電極層32a,32b,32cとを交互に積層して形成された静電容量取得層となる有効層の上下に無効層としてBaTiO3質セラミック層33が積層されて積層体31が形成されており、該無効層中に複数のNi質補強層34形成されていた。そして、該複数のNi質補強層34は同一平面上でギャップを隔てて一方の端部同士が向かい合い、他方の端部は対向する下層外部電極35と物理的に非接触であり、該Ni質下層外部電極35の上にAg質上層外部電極36が設けられていた。
【0040】
また、Ni質補強層34の内最外部の補強層と積層体31の表面との間隔T1は50〜500μmの範囲内で、かつNi質補強層34同士の間隔T2は10〜100μmの範囲内であった。
【0041】
本実施の形態の積層セラミックコンデンサは、複数の補強層と外部電極を非接触としているため積層セラミックコンデンサとして余分な静電容量成分が発生することがなく、また機械的応力に対し十分な耐久性を有する信頼性に優れたものであった。
【0042】
(実施の形態4)
図4は本発明の実施の形態4におけるチップ型電子部品を示す断面図であり、41は積層体、42a,42b,42cは内部電極、43はセラミック層、44は補強層、45は下層外部電極、46は上層外部電極である。
【0043】
実施の形態1と同様の方法で作製した該積層セラミックコンデンサは、図4に示したようにBaTiO3質セラミック層43とNi質内部電極層42a,42b,42cとを交互に積層して形成された静電容量取得層となる有効層の上下に無効層としてBaTiO3質セラミック層43が積層されて積層体41が形成されており、無効層中に複数のNi質補強層44形成されていた。そして、該複数のNi質補強層44は一方の端部及び他方の端部共に対向する外部電極と物理的に非接触であり、該Ni質下層外部電極45の上にAg質上層外部電極46が設けられていた。
【0044】
また、Ni質補強層44の内最外部の補強層と積層体41の表面との間隔T1は50〜500μmの範囲内で、かつNi質補強層44同士の間隔T2は10〜100μmの範囲内であった。
【0045】
本実施の形態の積層セラミックコンデンサは、余分な静電容量成分が発生することがなく、また引っ張りや曲げ等の機械的応力や熱的応力に対し十分な耐久性を有するものであった。
【0046】
なお、上記実施の形態においては内部電極層が直列構造を有する積層セラミックコンデンサについて説明したが、内部電極層が並列構造を有する積層セラミックコンデンサはもちろん、セラミック層と内部電極層とを交互に積層したチップ型電子部品全般において本発明は同様の効果が得られるものである。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、セラミック層と内部電極層とを交互に積層して形成した有効層の上下にセラミック層のみを積層して形成した無効層中に複数の補強層を設け、設けられた複数の補強層の内最外部の補強層と積層体の表面との間隔及び補強層同士の間隔を限定することにより、曲げや引っ張り等の機械的応力や熱応力に対する耐久性が高く、特にたわみ強度に優れたチップ型電子部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるチップ型電子部品を示す断面図
【図2】本発明の実施の形態2におけるチップ型電子部品を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態3におけるチップ型電子部品を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態4におけるチップ型電子部品を示す断面図
【図5】従来のチップ型電子部品を示す断面図
【符号の説明】
11,21,31,41 積層体
12a,22a,32a,42a 内部電極
12b,22b,32b,42b 内部電極
12c,22c,32c,42c 内部電極
13,23,33,43 セラミック層
14,24,34,44 補強層
15,25,35,45 下層外部電極
16,26,36,46 上層外部電極
51 積層体
52a 内部電極
52b 内部電極
52c 内部電極
53 セラミック層
54 補強層
50 外部電極

Claims (11)

  1. 第1の複数のセラミック層の間に内部電極層を設けた有効層第2の複数のセラミック層の間に設けられ所定間隔で配置された複数の補強層を備えた無効層を有した基体と、前記基体の両端部に設けら前記内部電極層と電気的に接合された一対の外部電極とを備え、前記第1及び第2の複数のセラミック層をチタン酸塩系セラミック材料を含む材料で構成し、前記無効層は前記有効層を挟むように前記有効層の両側に設けられ、無効層中に備えられた複数の補強層の内一方の最外部に備えられた補強層と無効層の外表面との間隔T1が50〜500μmの範囲内で、且つ隣り合う補強層同士の間隔T2が10〜100μmの範囲内であることを特徴とするチップ型電子部品。
  2. 複数の補強層の内少なくとも一層の補強層はセラミック層の表面において複数に分割されていることを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  3. 複数の補強層の内少なくとも一層の補強層はセラミック層の表面において連続した一つの補強層であることを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  4. 全ての補強層が外部電極とは非接触となるように構成されたことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  5. 全ての補強層が外部電極と接触するように構成されたことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  6. 複数の補強層の内一部の補強層は外部電極と非接触に設けられており、他の補強層は外部電極と接触していることを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  7. 補強層と外部電極のそれぞれの構成材料は、同一元素を含むことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  8. 同一元素はNiであることを特徴とする請求項7に記載のチップ型電子部品。
  9. 補強層を構成する金属と外部電極を構成する金属とは合金を形成することを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  10. 外部電極は上層、下層の二層構造であり、下層は積層体の端面のみに設けたことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  11. 外部電極の下層と内部電極のそれぞれの構成材料は、同一元素を含むことを特徴とする請求項10に記載のチップ型電子部品。
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