JP2002033236A - チップ型電子部品 - Google Patents

チップ型電子部品

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JP2002033236A
JP2002033236A JP2000212354A JP2000212354A JP2002033236A JP 2002033236 A JP2002033236 A JP 2002033236A JP 2000212354 A JP2000212354 A JP 2000212354A JP 2000212354 A JP2000212354 A JP 2000212354A JP 2002033236 A JP2002033236 A JP 2002033236A
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伸明 永井
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雄一 村野
Akio Hidaka
晃男 日高
Masuhiro Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げや引っ張り等の機械的応力やさらに熱応
力に対する耐久性が高く、重要な評価項目であるたわみ
強度の向上を図り、電気特性の安定性と信頼性に優れた
高性能のチップ型電子部品を提供することを目的とする
ものである。 【解決手段】 有効層と無効層を有する積層体11の内
部に内部電極12a,12b,12cを埋設すると共
に。内部電極12a,12b,12cを挟むように複数
の補強層14を設けたチップ型電子部品において、複数
の補強層14の内最外部の補強層と積層体11の表面と
の間隔T1を50〜500μmの範囲内とし、且つ補強
層14同士の間隔T2を10〜100μmの範囲内とな
るように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
回路、DC−DCコンバータ回路、照明用インバータ回
路用としてプリント基板に表面実装される例えば積層セ
ラミックコンデンサ等のチップ型電子部品に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリント基板に表面実装され
る種々のチップ型電子部品が知られているが、例えばそ
の一例として積層セラミックコンデンサがある。以下に
この積層セラミックコンデンサの従来の技術について図
面を用いて説明する。
【0003】従来の積層セラミックコンデンサとして、
例えば特開平9−251903号公報に開示されている
ようなものがある。それによると、図5に示すように、
まずセラミック層53と内部電極52a,52b,52
cとを交互に積層して有効層を形成し、該有効層の上下
に設けられた無効層中に補強層54が、その一方の端部
が内部電極52b,52cの露出した両端面に設けられ
た外部電極50と接続されるように構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構成では積層体51の上下の無効層中に設け
られた補強層54が1層のみであるため、積層体51の
曲げや引っ張り等の機械的応力に対する強度が弱く、場
合によっては破壊に至ることがあり、さらには熱応力に
対する耐久性が不足しているという問題点を有してい
た。また、一般的に上記のような補強層が形成された積
層セラミックコンデンサにおいて、補強層と積層体の表
面との間隔により期待通りの結果が得られず、場合によ
っては積層体の表面に亀裂が発生して曲げや引っ張り等
の機械的強度が低下したり、或いは積層体の機械的強度
の向上に全く効果がないなどの問題点を有していた。
【0005】そこで本発明は以上の様な課題を解決し、
曲げや引っ張り等の機械的応力やさらに熱応力に対する
耐久性が高く、重要な評価項目であるたわみ強度の向上
を図り、電気特性の安定性と信頼性に優れた高性能のチ
ップ型電子部品を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のチップ型電子部品は、第1の複数のセラミッ
ク層の間に内部電極層を設けた有効層及び第2の複数の
セラミック層の間に設けられ所定間隔で配置された複数
の補強層を備えた無効層を有した基体と、基体の両端部
に設けられ、内部電極層と電気的に接合された一対の外
部電極とを備えたチップ型電子部品であって、前記無効
層中に備えられた複数の補強層の内一方の最外部に備え
られた補強層と無効層の表面との間隔T1を50〜50
0μmの範囲内とし、且つ補強層同士の間隔T2を10
〜100μmの範囲内とした。
【0007】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、第1の複
数のセラミック層の間に内部電極層を設けた有効層及び
第2の複数のセラミック層の間に設けられ所定間隔で配
置された複数の補強層を備えた無効層を有した基体と、
前記基体の両端部に設けられ、前記内部電極層と電気的
に接合された一対の外部電極とを備え、前記第1及び第
2の複数のセラミック層をチタン酸塩系セラミック材料
を含む材料で構成したチップ型電子部品であって、無効
層中に備えられた複数の補強層の内一方の最外部に備え
られた補強層と無効層の外表面との間隔T1が50〜5
00μmの範囲内で、且つ隣り合う補強層同士の間隔T
2が10〜100μmの範囲内であることを特徴とする
チップ型電子部品とすることで、曲げや引っ張り等の機
械的応力に対する耐久性が向上し、亀裂の発生を防止す
ると共に、たとえ亀裂が発生したとしても、発生した亀
裂の進展が抑制される。ここで、無効層中に備えられた
複数の補強層の内一方の最外部に備えられた補強層と無
効層の表面との間隔T1が50μm未満ではセラミック
層と補強層との熱膨張係数の相違が顕著になり無効層の
表面に亀裂が発生し易くなり、また500μmを越える
と特に曲げ応力に対する耐久性に効果が得られずいずれ
も好ましくない。補強層同士の間隔T2が10μm未満
では補強層間のセラミック層と補強層との熱膨張係数の
相違により無効層内に亀裂が発生し易くなり、また10
0μmを越えると複数の補強層を備えた効果が得られず
いずれも好ましくない。
【0008】請求項2記載の発明は、有効層を挟むよう
に前記有効層の両側に無効層を設けたことを特徴とする
請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、更に機
械的な強度を向上させることができる。
【0009】請求項3記載の発明は、複数の補強層の内
少なくとも一層の補強層はセラミック層の表面において
複数に分割されていることを特徴とする請求項1記載の
チップ型電子部品とすることで、分割された補強層の配
置を様々換えることで、仕様に応じた機械的強度を得る
ことができる。
【0010】請求項4記載の発明は、複数の補強層の内
少なくとも一層の補強層はセラミック層の表面において
連続した一つの補強層であることを特徴とする請求項1
記載のチップ型電子部品とすることで、補強層の作製が
容易になり生産性が向上する。
【0011】請求項5記載の発明は、全ての補強層が外
部電極とは非接触となるように構成されたことを特徴と
する請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、複
数の補強層と外部電極を非接触としているため積層セラ
ミックコンデンサとして余分な静電容量成分が発生する
ことがなく、また機械的応力に対し十分な耐久性を有す
る信頼性に優れたチップ型電子部品を実現できるという
作用を有する。
【0012】請求項6記載の発明は、全ての補強層が外
部電極と接触するように構成されたことを特徴とする請
求項1記載のチップ型電子部品とすることで、最も応力
のかかりやすい補強層の他方の端部が対向する外部電極
と物理的に接合されている為、機械的応力や熱応力に対
し高度な耐久性を有し、信頼性に優れたチップ型電子部
品を実現できるという作用を有する。
【0013】請求項7記載の発明は、複数の補強層の内
一部の補強層は外部電極と非接触に設けられており、他
の補強層は外部電極と接触していることを特徴とする請
求項1記載のチップ型電子部品とすることで、最も応力
のかかりやすい補強層の他方の端部が対向する外部電極
と物理的に接合されている為、機械的応力や熱応力に対
し高度な耐久性を有し、信頼性に優れたチップ型電子部
品を実現できるという作用を有するとともに、補強層と
外部電極を非接触としているため積層セラミックコンデ
ンサとして余分な静電容量成分が発生することがなく、
また機械的応力に対し十分な耐久性を有する信頼性に優
れたチップ型電子部品を実現できるという作用を有す
る。
【0014】請求項8記載の発明は、補強層と外部電極
のそれぞれの構成材料は、同一元素を含むことを特徴と
する請求項1記載のチップ型電子部品とすることで、補
強層と外部電極の物理的接合を容易に行うことができる
という作用を有する。
【0015】請求項9記載の発明は、同一元素はNiで
あることを特徴とする請求項8に記載のチップ型電子部
品とすることで、周波数特性に優れた、高性能のチップ
型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0016】請求項10記載の発明は、補強層を構成す
る金属と外部電極を構成する金属とは合金を形成するこ
とを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品とする
ことによって、補強層を構成する金属と外部電極を構成
する金属が合金を形成することで、補強層と外部電極の
物理的及び電気的接合が容易になり、引っ張りや曲げ等
の機械的応力を分散することができるため、機械的応力
に対する耐久性が高いチップ型電子部品を実現できると
いう作用を有する。
【0017】請求項11記載の発明は、外部電極は上
層、下層の二層構造であり、下層は積層体の端面のみに
設けたことを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部
品とすることで、外部電極を2層構造にすることにより
外部電極側に分散された引っ張りや曲げ等の機械的応力
をさらに分散できるため、亀裂などの発生を防止でき
る。
【0018】請求項12記載の発明は、外部電極の下層
と内部電極のそれぞれの構成材料は、同一元素を含むこ
とを特徴とする請求項11に記載のチップ型電子部品と
するものであり、外部電極の下層と内部電極との物理的
接合が容易になり引っ張りや曲げ等の機械的応力が外部
電極側に分散され易くなり、また外部電極の下層と内部
電極との電気的接続が完璧なものとなるため、機械的耐
久性及び電気特性に優れた高信頼性のチップ型電子部品
を実現できるという作用を有する。
【0019】本発明のチップ型電子部品において、セラ
ミック層を構成する主成分化合物としては主にBaTi
3,SrTiO3,MgTiO3等のチタン酸塩系が適
用され、内部電極層を構成する金属としては、Niの他
に場合によってはAg−Pd系,Cu系を使用しても差
し支えない。また、工法上積層体と同時に焼成される下
層外部電極としては上記したようにNiが適用できる
が、その場合上層外部電極には、主としてAg系が用い
られる。また、外部電極にCuを適用しても差し支えな
い。
【0020】また、本発明のチップ型電子部品におい
て、積層体の無効層中に設けられる補強層としてはセラ
ミック層よりも展性や延性に富む金属が好ましく、N
i,Cu,Ag−Pd系等が用いられる。
【0021】以下、実施の形態において、本発明のチッ
プ型電子部品について、当該電子部品の一つである積層
セラミックコンデンサを用いて、図面を参照しながら詳
しく説明する。
【0022】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1におけるチップ型電子部品を示す断面図であり、1
1は積層体、12a,12b,12cは内部電極、13
はセラミック層、14は補強層、15は下層外部電極、
16は上層外部電極である。
【0023】ここで、該積層セラミックコンデンサの製
造方法を説明する。
【0024】主成分であるBaTiO3粉末と添加剤の
各粉末を電子天秤で所定量を秤量し、焼結助剤成分と共
にボールミル中で20時間混合した。混合物はシルクス
クリーンで濾過して、テフロン(登録商標)シートを敷
いたステンレスバット中に投入し乾燥させた。乾燥した
塊状物はアルミナ乳鉢中で解砕した後、熱処理してスラ
リー用粉末とした。
【0025】次に、スラリー用粉末の所定量を溶剤及び
可塑剤と共に混合することにより湿潤した。湿潤後、ポ
リビニルブチラール樹脂より成るビヒクルを使用してシ
ート成形用スラリーを作製した。
【0026】次に、該スラリーを150メッシュのシル
クスクリーンで濾過した後、成膜してセラミック生シー
トを得た。そして、該セラミック生シートと、Niペー
ストより作製した内部電極シート及び補強層となるシー
トを用いて転写工法により所定の積層仕様に基ずいて積
層した後、切断してグリーンチップを得た。ここで、セ
ラミック生シート、内部電極シート及び補強層となるシ
ートは、焼成後の構造において、補強層と積層体の表面
との間隔T1が25〜600μmの範囲内になるよう
に、また補強層同士の間隔T2が6〜150μmの範囲
内になるように調整して積層した。なお、T2の間隔
は、隣り合う補強層それぞれの補強層の中心間の距離で
ある。例えば、第1の補強層と、第1の補強層に隣り合
う第2の補強層の膜厚をそれぞれ2μmとし、第1及び
第2の補強層の間に設けられたセラミック層の間隔を1
0μmとすると、第1及び第2の補強層の膜厚は2μm
であるので、第1及び第2の補強層の中心とセラミック
層との間隔は1μmとなる。従ってこの場合には、セラ
ミック層が10μmの厚さを有し、しかもセラミック層
から第1及び第2の補強層の中心までは両側部でそれぞ
れ1μmとなるので、第1の補強層と第2の補強層の間
隔T2は12μmの間隔を有することになる。
【0027】次に、得られたグリーンチップを面取りし
た後、その両端面に下層外部電極となるNiペーストを
塗布し乾燥した後、脱脂した。そして、回転式雰囲気炉
により還元雰囲気焼成を実施した。グリーンガス、CO
2及びN2により調整したNiの平衡酸素分圧よりも2桁
低い酸素分圧雰囲気中で1250゜Cの温度で2時間保
持した。そして、焼成したチップの両端面に上層外部電
極となるAgを塗布して大気中で焼き付けた後、Ni鍍
金及びSn鍍金を施して本実施の形態の積層セラミック
コンデンサを完成させた。
【0028】該積層セラミックコンデンサは、図1に示
したようにBaTiO3質セラミック層13とNiを含
む内部電極層12a,12b,12cとを交互に積層し
て形成された静電容量取得層となる有効層の上下に無効
層としてBaTiO3質セラミック層13が積層されて
積層体11が形成されており、該無効層中に複数のNi
質補強層14形成されていた。そして、該複数のNi質
補強層14は同一平面上でギャップを隔てて一方の端部
同士が向かい合い、他方の端部は対向するNi質下層外
部電極15と接合されており、該Ni質下層外部電極1
5の上にAg質上層外部電極16が設けられていた。
【0029】次に、本実施の形態の積層セラミックコン
デンサを図5に示した従来の構造より成る積層セラミッ
クコンデンサと共にたわみ試験に供した。なお、試験に
供した積層セラミックコンデンサは定格電圧が630V
DCで3216サイズの10000PF品として作製し
たものであり、各々20個試験した。その結果を(表
1)に示す。(表1)において、※印を記したものは本
発明範囲外の積層セラミックコンデンサ及び従来の構造
より成る積層セラミックコンデンサである。
【0030】
【表1】
【0031】たわみ試験はチップ型電子部品の信頼性を
判断する為の重要な評価項目であり、専用のプリント基
板に被試験品を半田付けした後、専用の治具で3点曲げ
を付加させながら静電容量を測定し、静電容量値が急激
に低下した時点での基板のたわみ幅(mm)をたわみ強
度とするものである。通常、静電容量値が急激に低下し
た時点で被試験品に亀裂が発生している。本発明範囲外
の積層セラミックコンデンサは従来の構造より成る積層
セラミックコンデンサと同じように、たわみ幅(mm)
が3mmで静電容量値が急激に低下して亀裂が発生した
被試験品が見られたのに対して、本発明の積層セラミッ
クコンデンサは、補強層14の内最外部の補強層と積層
体11の表面との間隔T1が50〜500μmの範囲内
で、かつ補強層14同士の間隔T2が10〜100μm
の範囲内であり、全てたわみ幅(mm)が7mm以上あ
り、たわみ強度の優れたものであった。
【0032】本実施の形態の積層セラミックコンデンサ
は、補強層14と下層外部電極15は共にNi質である
ため、物理的接合が完璧になり機械的応力を外部電極側
に分散する事が可能で、たわみ強度が向上し、さらに良
好な周波数特性を有するものである。また、外部電極を
2層構造とすることにより、機械的応力の外部電極側分
散効果が更に高くなる。
【0033】以上の様に本実施の形態によれば、機械的
応力に対し高度な耐久性を有し、たわみ強度に優れたチ
ップ型電子部品を実現できるという作用を有する。
【0034】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2におけるチップ型電子部品を示す断面図であり、2
1は積層体、22a,22b,22cは内部電極、23
はセラミック層、24は補強層、25は下層外部電極、
26は上層外部電極である。
【0035】実施の形態1と同様の方法で作製した該積
層セラミックコンデンサは、図2に示したようにBaT
iO3質セラミック層23とNi質内部電極層22a,
22b,22cとを交互に積層して形成された静電容量
取得層となる有効層の上下に無効層としてBaTiO3
質セラミック層23が積層されて積層体21が形成され
ており、該無効層中に複数のNi質補強層24形成され
ていた。そして、該複数のNi質補強層24は同一平面
上でギャップを隔てて一方の端部同士が向かい合い、他
方の端部の内少なくとも1層は対向するNi質下層外部
電極と物理的に非接触であり、該Ni質下層外部電極2
5の上にAg質上層外部電極が設けられていた。
【0036】また、Ni質補強層24の内最外部の補強
層と積層体21の表面との間隔T1は50〜500μm
の範囲内で、かつNi質補強層24同士の間隔T2は1
0〜100μmの範囲内であった。
【0037】本実施の形態の積層セラミックコンデンサ
も実施の形態1と同様に機械的耐久性に優れ、たわみ強
度の良好なものであった。
【0038】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3におけるチップ型電子部品を示す断面図であり、3
1は積層体、32a,32b,32cは内部電極、33
はセラミック層、34は補強層、35は下層外部電極、
36は上層外部電極である。
【0039】実施の形態1と同様の方法で作製した該積
層セラミックコンデンサは、図3に示したようにBaT
iO3質セラミック層33とNi質内部電極層32a,
32b,32cとを交互に積層して形成された静電容量
取得層となる有効層の上下に無効層としてBaTiO3
質セラミック層33が積層されて積層体31が形成され
ており、該無効層中に複数のNi質補強層34形成され
ていた。そして、該複数のNi質補強層34は同一平面
上でギャップを隔てて一方の端部同士が向かい合い、他
方の端部は対向する下層外部電極35と物理的に非接触
であり、該Ni質下層外部電極35の上にAg質上層外
部電極36が設けられていた。
【0040】また、Ni質補強層34の内最外部の補強
層と積層体31の表面との間隔T1は50〜500μm
の範囲内で、かつNi質補強層34同士の間隔T2は1
0〜100μmの範囲内であった。
【0041】本実施の形態の積層セラミックコンデンサ
は、複数の補強層と外部電極を非接触としているため積
層セラミックコンデンサとして余分な静電容量成分が発
生することがなく、また機械的応力に対し十分な耐久性
を有する信頼性に優れたものであった。
【0042】(実施の形態4)図4は本発明の実施の形
態4におけるチップ型電子部品を示す断面図であり、4
1は積層体、42a,42b,42cは内部電極、43
はセラミック層、44は補強層、45は下層外部電極、
46は上層外部電極である。
【0043】実施の形態1と同様の方法で作製した該積
層セラミックコンデンサは、図4に示したようにBaT
iO3質セラミック層43とNi質内部電極層42a,
42b,42cとを交互に積層して形成された静電容量
取得層となる有効層の上下に無効層としてBaTiO3
質セラミック層43が積層されて積層体41が形成され
ており、無効層中に複数のNi質補強層44形成されて
いた。そして、該複数のNi質補強層44は一方の端部
及び他方の端部共に対向する外部電極と物理的に非接触
であり、該Ni質下層外部電極45の上にAg質上層外
部電極46が設けられていた。
【0044】また、Ni質補強層44の内最外部の補強
層と積層体41の表面との間隔T1は50〜500μm
の範囲内で、かつNi質補強層44同士の間隔T2は1
0〜100μmの範囲内であった。
【0045】本実施の形態の積層セラミックコンデンサ
は、余分な静電容量成分が発生することがなく、また引
っ張りや曲げ等の機械的応力や熱的応力に対し十分な耐
久性を有するものであった。
【0046】なお、上記実施の形態においては内部電極
層が直列構造を有する積層セラミックコンデンサについ
て説明したが、内部電極層が並列構造を有する積層セラ
ミックコンデンサはもちろん、セラミック層と内部電極
層とを交互に積層したチップ型電子部品全般において本
発明は同様の効果が得られるものである。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、セラミッ
ク層と内部電極層とを交互に積層して形成した有効層の
上下にセラミック層のみを積層して形成した無効層中に
複数の補強層を設け、設けられた複数の補強層の内最外
部の補強層と積層体の表面との間隔及び補強層同士の間
隔を限定することにより、曲げや引っ張り等の機械的応
力や熱応力に対する耐久性が高く、特にたわみ強度に優
れたチップ型電子部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるチップ型電子部
品を示す断面図
【図2】本発明の実施の形態2におけるチップ型電子部
品を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態3におけるチップ型電子部
品を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態4におけるチップ型電子部
品を示す断面図
【図5】従来のチップ型電子部品を示す断面図
【符号の説明】
11,21,31,41 積層体 12a,22a,32a,42a 内部電極 12b,22b,32b,42b 内部電極 12c,22c,32c,42c 内部電極 13,23,33,43 セラミック層 14,24,34,44 補強層 15,25,35,45 下層外部電極 16,26,36,46 上層外部電極 51 積層体 52a 内部電極 52b 内部電極 52c 内部電極 53 セラミック層 54 補強層 50 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日高 晃男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山本 益裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E001 AB03 AC04 AC06 AC07 AC09 AE02 AE03 AF00 AF06 5E082 AA01 AB03 BC33 EE04 EE11 EE23 EE35 FG06 FG26 GG10 GG26 GG28 JJ03 JJ15 JJ23 PP09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の複数のセラミック層の間に内部電極
    層を設けた有効層及び第2の複数のセラミック層の間に
    設けられ所定間隔で配置された複数の補強層を備えた無
    効層を有した基体と、前記基体の両端部に設けられ、前
    記内部電極層と電気的に接合された一対の外部電極とを
    備え、前記第1及び第2の複数のセラミック層をチタン
    酸塩系セラミック材料を含む材料で構成したチップ型電
    子部品であって、無効層中に備えられた複数の補強層の
    内一方の最外部に備えられた補強層と無効層の外表面と
    の間隔T1が50〜500μmの範囲内で、且つ隣り合
    う補強層同士の間隔T2が10〜100μmの範囲内で
    あることを特徴とするチップ型電子部品。
  2. 【請求項2】有効層を挟むように前記有効層の両側に無
    効層を設けたことを特徴とする請求項1記載のチップ型
    電子部品。
  3. 【請求項3】複数の補強層の内少なくとも一層の補強層
    はセラミック層の表面において複数に分割されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部品。
  4. 【請求項4】複数の補強層の内少なくとも一層の補強層
    はセラミック層の表面において連続した一つの補強層で
    あることを特徴とする請求項1記載のチップ型電子部
    品。
  5. 【請求項5】全ての補強層が外部電極とは非接触となる
    ように構成されたことを特徴とする請求項1記載のチッ
    プ型電子部品。
  6. 【請求項6】全ての補強層が外部電極と接触するように
    構成されたことを特徴とする請求項1記載のチップ型電
    子部品。
  7. 【請求項7】複数の補強層の内一部の補強層は外部電極
    と非接触に設けられており、他の補強層は外部電極と接
    触していることを特徴とする請求項1記載のチップ型電
    子部品。
  8. 【請求項8】補強層と外部電極のそれぞれの構成材料
    は、同一元素を含むことを特徴とする請求項1記載のチ
    ップ型電子部品。
  9. 【請求項9】同一元素はNiであることを特徴とする請
    求項8に記載のチップ型電子部品。
  10. 【請求項10】補強層を構成する金属と外部電極を構成
    する金属とは合金を形成することを特徴とする請求項1
    記載のチップ型電子部品。
  11. 【請求項11】外部電極は上層、下層の二層構造であ
    り、下層は積層体の端面のみに設けたことを特徴とする
    請求項1記載のチップ型電子部品。
  12. 【請求項12】外部電極の下層と内部電極のそれぞれの
    構成材料は、同一元素を含むことを特徴とする請求項1
    1に記載のチップ型電子部品。
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