JP6657947B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば金属端子からなる外部端子が接続してある電子部品に関する。
セラミックコンデンサ等のセラミック素体を持つ電子部品としては、単体で直接に基板等に面実装する通常のチップ部品の他に、チップ部品に金属端子などの外部端子が取り付けられたものが提案されている。外部端子が取り付けられている電子部品は、実装後において、チップ部品が基板から受ける変形応力を緩和したり、チップ部品を衝撃等から保護する効果を有することが報告されており、耐久性および信頼性等が要求される分野において使用されている。
外部端子を用いた電子部品では、外部端子の一端がチップ部品の端子電極に接続され、他端が回路基板などの実装面にハンダなどで接続される。外部端子としては、たとえば特許文献1に示すように、電気抵抗を低減するために、銅または銅合金などの金属が用いられる場合がある。
しかしながら、外部端子として銅または銅合金などの金属を用いる場合には、これらの金属の熱膨張係数が、セラミック素体の熱膨張係数よりも大きいなどの理由から、外部端子をセラミック素体の端子電極にハンダなどで接続した後に、ハンダ部に応力が発生する。そのため、セラミック素体の端子電極と外部端子との接続部での強度が低下したり、あるいは熱衝撃性などの信頼性が悪くなるなどの課題を有する。
特開2000−235932号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、外部端子の接続部における応力を低減することができる電子部品を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る電子部品は、
内部電極が内蔵してあるセラミック素体の端面に端子電極が形成されたチップ部品と、
前記端子電極に電気的に接続される外部端子とを有する電子部品であって、
前記外部端子が、
前記端子電極に向き合うように配置される端子電極接続部と、
実装面に接続可能な実装接続部と、を有し、
前記端子電極接続部が、前記端子電極に接続される第1金属と、その第1金属の外側に配置される第2金属との積層構造を有し、
前記第1金属の熱膨張係数が、前記セラミック素体の熱膨張係数よりも小さいことを特徴とする。
本発明の第1の観点に係る電子部品では、第1金属の熱膨張係数がセラミック素体の熱膨張係数よりも小さい。本発明者等は、このような構成を採用することで、外部端子の接続部(たとえばハンダ接続部)における応力を低減することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。応力を低減させることで、セラミック素体の端子電極と外部端子との接続部での強度が向上すると共に、熱衝撃性などの信頼性が向上する。
好ましくは、前記第2金属の熱膨張係数が、セラミック素体の熱膨張係数よりも大きい。セラミック素体の熱膨張係数よりも大きい熱膨張係数を持つ第2金属は、一般的に電気抵抗が低く、電子部品の等価直列抵抗(ESR)を改善することができる。
好ましくは、積層方向に沿っての前記第2金属の厚みが前記第1金属の厚みよりも大きい。このように構成することで、外部端子の接続部(たとえばハンダ接続部)における応力を低減する効果が向上すると共に、ESRの改善効果が高くなる。
本発明の第2の観点に係る電子部品は、
内部電極が内蔵してあるセラミック素体の端面に端子電極が形成されたチップ部品と、
前記端子電極に電気的に接続される外部端子とを有する電子部品であって、
前記外部端子が、
前記端子電極に向き合うように配置される端子電極接続部と、
実装面に接続可能な実装接続部と、を有し、
前記端子電極接続部が、前記端子電極に接続される第1金属と、その第1金属の外側に配置される第2金属との積層構造を有し、
前記第1金属が鉄系金属であり、前記第2金属が前記第1金属よりも電気抵抗が低い金属であることを特徴とする。
鉄系金属の熱膨張係数は、セラミック素体の熱膨張係数よりも小さい。そのため、外部端子の接続部(たとえばハンダ接続部)における応力を低減することができる。また、第2金属は、第1金属よりも電気抵抗が低く、電子部品の等価直列抵抗(ESR)を改善することができる。
なお、本発明において、金属とは、合金も含む概念で用いられる。
図1は本発明の一実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図2は図1に示す電子部品のII−II線に沿う断面図である。 図3は本発明の他の実施形態に係る電子部品の要部概略断面図である。 図4は本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の要部概略断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子部品10を示す概略斜視図である。電子部品10は、チップ部品としてのチップコンデンサ20と、チップコンデンサ20のX軸方向の両端面にそれぞれ取り付けられた一対の金属端子(外部端子)30とを有する。
なお、各実施形態の説明では、チップコンデンサ20に一対の金属端子30が取り付けられた電子部品を例に説明を行うが、本発明のセラミック電子部品としてはこれに限らず、コンデンサ以外のチップ部品に金属端子30が取り付けられたものであっても良い。
チップコンデンサ20は、コンデンサ素体26と、コンデンサ素体26のX軸方向の両端面にそれぞれ形成してある一対の端子電極22とを有する。コンデンサ素体26は、X軸方向の端面に対して略垂直な4つの側面26a,26b,26c,26dを有する。図2に示すように、これらの側面の内、1つの側面26aが、回路基板の実装面60に対して最も近づく底側面となる。本実施形態では、底側面26aと平行に対向する側面26bが上側面となる。その他の側面26c,26dは、実装面60に対して略垂直に配置される。
なお、各図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、実装面60に対して垂直方向をZ軸とし、X軸は、素体26の端面に垂直な方向であり、Y軸は、側面26cおよび側面26dに垂直な方向である。
図2に示すように、コンデンサ素体26は、内部にセラミック層としての誘電体層2と内部電極層4とを有し、これらの誘電体層2と内部電極層4とが交互に積層してある。隣接する一方の内部電極層4は、X軸方向に対向する一方の端子電極22に接続してあり、他方の内部電極4は、他方の端子電極22に接続してある。なお、図2では、Z軸方向に沿って誘電体層2と内部電極層4とが交互に積層してあるが、Y軸方向に沿って誘電体層2と内部電極層4とが交互に積層してあっても良い。積層方向は特に限定されない。
誘電体層2の材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムまたはこれらの混合物などの誘電体材料で構成される。各誘電体層2の厚みは、特に限定されないが、コンマ数μm〜数十μmのものが一般的である。
内部電極層に含有される導電体材料は特に限定されないが、誘電体層の構成材料が耐還元性を有する場合には、比較的安価な卑金属を用いることができる。卑金属としては、NiまたはNi合金が好ましい。Ni合金としては、Mn,Cr,CoおよびAlから選択される1種以上の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。また、内部電極層は、市販の電極用ペーストを使用して形成してもよい。内部電極層の厚みは用途等に応じて適宜決定すればよい。
端子電極22の材質も特に限定されず、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金などが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使用することができる。端子電極22の厚みも特に限定されないが、通常10〜50μm程度である。なお、端子電極22の表面には、Ni、Cu、Sn等から選ばれる少なくとも1種の金属被膜が形成されていても良い。特に、Cu焼付層/Niめっき層/Snめっき層の多層構造とするのが好ましい。
また、本実施形態では、端子電極22は、少なくとも樹脂電極層を有する多層電極膜で構成してあってもよい。樹脂電極層を有する端子電極22としては、たとえば素体26に接触する側から焼付層/樹脂電極層/Niめっき層/Snめっき層からなることが好ましい。
また、端子電極22は、図2に示すように、素体26のX軸方向の両端面にそれぞれ位置して端面を覆う端面電極部22aと、素体26の端面から当該端面近くの複数の側面26a〜26dを所定被覆幅L1で被覆するように端面電極部22aと一体に形成される側面電極部22bとを有する。本実施形態では、側面電極部22bは、実質的に形成されていなくとも良く、端子電極22は、端面電極部22aのみで実質的に構成してあっても良い。
図1および図2に示すように、各金属端子30は、素体26のX軸方向の端面に形成してある端子電極22の端面電極部22aと向き合うように配置される端子電極接続部32と、実装面60に接続可能な実装接続部34と、を有する。図2に示すように、実装面60から最も近い素体26の底側面26aを実装面60から所定距離で離すように端子電極接続部32と実装接続部34とは、これらと一体に成形してある連結部36により連結してある。
連結部36は、実装接続部34が底側面26aに所定距離で向き合うように、端子電極接続部32から底側面26a方向(内側)に折り曲げられた曲折形状を有する。
図2に示すように、それぞれの金属端子30は、端面電極部22aにハンダ50を介して接続される第1金属30aと、その第1金属30aの外側に配置される第2金属30bとの二層の積層構造を有するクラッド材で構成される。第1金属30aの熱膨張係数は、セラミック素体26の熱膨張係数よりも小さい。好ましくは、第1金属30aの熱膨張係数と、セラミック素体26の熱膨張係数との差異は、0.5ppm以上である。セラミック素体26の熱膨張係数は、誘電体層2の材質にもよるが、一般的には、(6〜14)×10−6/Kである。
第1金属30aとしては、たとえば42Ni−Fe、36Ni−Fe、52Ni−Fe、50Ni−Fe、30Ni−Fe、32Ni−5Co−Fe、29Ni−16Co−Feなどの鉄系合金が好ましく用いられる。また、第1金属30aとしては、その熱膨張係数がセラミック素体26の熱膨張係数よりも小さいものであれば、鉄系金属に限らず、SUS410、SUS430、Niなどを用いることができる。
本実施形態では、第2金属30bは、その熱膨張係数が、セラミック素体26の熱膨張係数よりも大きい。好ましくは、第2金属30bの熱膨張係数と、セラミック素体26の熱膨張係数との差異は、1ppm以上である。
セラミック素体の熱膨張係数よりも大きい熱膨張係数を持つ第2金属30bとしては、たとえば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛、亜鉛合金などの非鉄金属が好ましい。
あるいは、第2金属30bとしては、第1金属30aよりも電気抵抗が小さいものが用いられる。そのような第2金属30bとしては、たとえば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛、亜鉛合金などの金属が用いられる。好ましくは、第1金属30aの電気抵抗と第2金属30bの電気抵抗との差異は、3×10−8Ω・m以上である。なお、第1金属の電気抵抗は、体積抵抗率で、好ましくは、(5〜100)×10−8Ω・mである。
好ましい組合せとしては、第1金属30aが42Ni−Feまたは36Ni−Feであり、第2金属30bが銅または銅合金である。第1金属30aと第2金属30bとの二層の積層構造から成る金属端子30のトータル厚みt0は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜0.2mmである。
第1金属30aの厚みt1は、最小で10μm以上が好ましい。また、第1金属30aの厚みt1の最大値は、トータル厚みt0とのバランスにより決定され、好ましくは、t1/t0が1 / 2 以下となるように決定される。このように設定することで、外部端子の接続部(たとえばハンダ50による接続部)における応力を低減する効果が向上すると共に、ESRの改善効果が高くなる。
チップコンデンサ20の形状やサイズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。チップコンデンサ20が直方体形状の場合は、通常、縦(0.6〜7.5mm)×横(0.3〜6.3mm)×厚み(0.1〜3.2mm)程度である。
電子部品10の製造方法
以下に、電子部品10の製造方法について説明する。まず、チップコンデンサ20を製造する。焼成後に誘電体層となるグリーンシートを形成するために、グリーンシート用塗料を準備する。グリーンシート用塗料は、本実施形態では、誘電体材料の原料と有機ビヒクルとを混練して得られた有機溶剤系ペースト、または水系ペーストで構成される。
誘電体材料の原料としては、焼成後にチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムとなる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択され、混合して用いることができる。
次に、上述のグリーンシート用塗料を用いて、キャリアシート上に、グリーンシートを形成する。次に、グリーンシートの一方の表面に、焼成後に内部電極層となる電極パターンを形成する。電極パターンの形成方法としては、特に限定されないが、印刷法、転写法、薄膜法などが例示される。グリーンシートの上に電極パターンを形成した後、乾燥することにより、電極パターンが形成されたグリーンシートを得る。
内部電極層用塗料を製造する際に用いる導電体材料としては、NiやNi合金、さらにはこれらの混合物を用いることが好ましい。このような導電体材料は、球状、リン片状等、その形状に特に制限はなく、また、これらの形状のものが混合したものであってもよい。
次に、内部電極パターンが形成されたグリーンシートを、キャリアシートから剥離しつつ所望の積層数まで積層し、グリーン積層体を得る。なお、積層の最初と最後には、内部電極パターンが形成されていない外層用グリーンシートを、積層する。
その後、このグリーン積層体を最終加圧し、必要に応じて研磨処理を行い、脱バインダ処理を行う。続いて、グリーンチップの焼成を実施する。焼成条件は特に限定されない。焼成後に、必要に応じてアニール処理、研磨等を施すことにより、図1に示すコンデンサ素体26を得る。
その後、コンデンサ素体26に端子電極22を形成する。端子電極22は、たとえば端子電極用塗料を焼きつけて下地電極を形成した後、下地電極の表面にめっきによる金属被膜を形成することにより、作製する。なお、端子電極用塗料は、上記した内部電極層用塗料と同様にして調製することができる。
また、樹脂電極層を有する端子電極22を形成する場合には、たとえば素体26の端面に焼付層から成る下地電極を形成した後、樹脂電極ペースト膜を塗布して樹脂電極層を形成する。その後に、Niめっき層およびSnめっき層を形成すれば良い。
金属端子30の製造では、まず、平板状の二層積層クラッド金属板材を準備する。次に、金属板材を機械加工することにより、図1および図2に示す金属端子30を得る。具体的な加工方法は特に限定されないが、たとえばプレス加工が好ましく用いられる。金属端子30の表面には、めっきによる金属被膜を形成してもよい。
めっきに用いる材料としては、特に限定されないが、例えばNi、Cu、Sn等が挙げられる。めっきによる金属被膜の厚みは、第1金属30aの厚みの1/3以下であることが好ましい。
上述のようにして得られたチップコンデンサ20のX軸方向の両端面に形成してある端子電極22の端面電極部22aに、金属端子30の端子電極接続部32を接続する。図2に示すように、本実施形態では、これらをハンダ50により接続する。
本実施形態では、第1金属30aの熱膨張係数がセラミック素体26の熱膨張係数よりも小さい。そのため、本実施形態では、金属端子30の接続部(たとえばハンダ50による接続部)における応力を低減することができる。応力を低減させることで、セラミック素体26の端子電極22と金属端子30との接続部での強度が向上すると共に、熱衝撃性などの信頼性が向上する。
また本実施形態では、第2金属30bの熱膨張係数が、セラミック素体26の熱膨張係数よりも大きい。セラミック素体26の熱膨張係数よりも大きい熱膨張係数を持つ第2金属30bは、一般的に電気抵抗が低く、電子部品10の等価直列抵抗(ESR)を改善することができる。特に、第2金属30bとして、たとえば銅や銅合金などのように、第1金属30aよりも電気抵抗が低い金属を用いることで、電子部品10の等価直列抵抗(ESR)を改善することができる。
また、本実施形態では、クラッド材の積層方向に沿っての第2金属30bの厚みを第1金属30aの厚みよりも大きくしてある。このように構成することで、金属端子30の接続部(たとえばハンダ50による接続部)における応力を低減する効果が向上すると共に、ESRの改善効果が高くなる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係る電子部品10αの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10αは、図1および図2に示す第1実施形態に係る電子部品10と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏するので、共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
図3に示すように、本実施形態では、X軸方向の両端に配置される金属端子30αのZ軸方向の高さが高くなっており、端子電極接続部32には、Z軸方向に2つ以上に並んで配置されるチップコンデンサ20の端子電極22がそれぞれハンダ50を介して接続される。なお、図3では、ハンダ50は、各端子電極22毎にZ軸方向に不連続であるが、連続して形成してあっても良い。
本実施形態の電子部品10αは、Z軸方向にチップコンデンサ20が並んで配置される以外は、第1実施形態の電子部品10と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態に係る電子部品10βの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10βは、図1〜図3に示す実施形態と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏するので、共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態では、金属端子30βのうちの端子電極接続部32に対応する部分のみが、第1金属30aおよび第2金属30bから成る2層積層のクラッドで構成してあり、実装接続部34および連結部36は、第2金属30bのみで構成してある。第2金属30bの体積が増えるので、ESRの向上が期待できると共に、ハンダ50による接続部の応力低減の効果も期待できる。
その他の構成は第1実施形態または第2実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。たとえば上述した実施形態では、ハンダ50を用いて端子電極22と金属端子30,30α,30βとを接続してあるが、導電性接着剤、あるいはその他の接続手段により接続しても良い。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
第1金属30aが42NiFe合金であり、第2金属30bが銅であり、第1金属30aの厚みt1が0.03mmであり、トータル厚みt0が0.1mmのクラッド材から成る金属端子30を準備し、ハンダ50を用いて第1金属30aを端子電極22に接続し、図1および図2に示す電子部品を製作した。
なお、第1金属30aの熱膨張係数は、(4.5〜5.3)×10-6/Kであり、その電気抵抗(体積抵抗)は、63.5×10−8Ω・mであり、第2金属30bの熱膨張係数は、17×10-6/Kであり、その電気抵抗(体積抵抗)は、1.7×10−8Ω・mであった。
この実施例1の電子部品10について、以下の条件で、ハンダ50の接合部に加わる応力を調べた。
なお、応力解析は、以下に示す条件を仮定して行った。
熱負荷150℃を応力ゼロ点として、−40℃時の応力解析を行った。
比較例1
実施例1と同じクラッド材から成る金属端子30を用いたが、実施例1とは逆に、第2金属30bを端子電極22に接続した以外は、実施例1と同様にして電子部品を製作した。実施例1と同様にして応力解析を行ったところ、実施例1に比較して、約7.5倍の応力となった。
2… 誘電体層
4… 内部電極層
10,10α,10β…電子部品
20…チップコンデンサ
22…端子電極
22a…端面電極部
22b…側面電極部
26…素体
26a…底側面
26b…上側面
20c…側面
20d…側面
30,30α,30β…金属端子
32…端子電極接続部
34…実装接続部
36…連結部
50…ハンダ
60…実装面

Claims (3)

  1. 内部電極が内蔵してあるセラミック素体の端面に端子電極が形成されたチップ部品と、
    前記端子電極に電気的に接続される外部端子とを有する電子部品であって、
    前記外部端子が、
    前記端子電極に向き合うように配置される端子電極接続部と、
    実装面に接続可能な実装接続部と、を有し、
    前記端子電極接続部が、前記端子電極に接続される第1金属と、その第1金属の外側に配置される第2金属との積層構造を有し、
    前記第1金属の熱膨張係数が、前記セラミック素体の熱膨張係数よりも小さく、
    前記第2金属が、前記第1金属よりも電気抵抗が低く、
    積層方向に沿っての前記第2金属の厚みが前記第1金属の厚みよりも大きい電子部品。
  2. 前記第2金属の熱膨張係数が、前記セラミック素体の熱膨張係数よりも大きい請求項1に記載の電子部品。
  3. 積層方向に沿っての前記第1金属の厚みが、前記外部端子の総厚に対して3/10以下である請求項1または2に記載の電子部品。
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