JP4580874B2 - アイオノマー組成物を用いたゴルフボール - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフボールを作製するのに好適に用いることのできる新規なゴルフボール用アイオノマー組成物およびその製造方法、並びに、これを用いたゴルフボールに関する。
従来のゴルフボールとしては、バラタカバーを有する糸巻きゴルフボールやアイオノマーカバーを有するツーピースゴルフボールやスリーピースゴルフボールなどが知られている。バラタカバーを有する糸巻きゴルフボールは、打球感やコントロール性に優れるが、製造工程が複雑なため高価になり、また、耐久性や耐擦過傷性に劣るという問題がある。アイオノマーカバーを有するゴルフボールは、比較的硬質なために反発性、耐擦過傷性、加工性等に優れているが、打球感やコントロール性が低いという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1〜6には、アイオノマーカバーの打球感やコントロール性を改良することが提案されている。特許文献1には、例えば、硬質アイオノマーと軟質アイオノマーをブレンドする技術が開示されている。特許文献2には、比較的低いモジュラス値を有する2またはそれ以上のアイオノマー樹脂を使用する技術が開示されている。特許文献3には、アイオノマー樹脂とα―オレフィンと不飽和カルボン酸エステルと不飽和カルボン酸との三元共重合体樹脂とグリシジル基含有α−オレフィン性共重合樹脂との加熱混合物をカバーの基材樹脂として使用することが開示されている。特許文献4には、アイオノマー樹脂と無水マレイン酸変性オレフィン性共重合体とJIS−A硬度が30〜90のグリシジル基変性スチレンベースブロック共重合体との3種類の加熱混合物をカバーの基材樹脂として使用することが開示されている。特許文献5には、ゴルフボールカバー用組成物を製造する方法であって、2〜8個の炭素原子を有するオレフィンモノマーを含む第一のモノマー成分と不飽和カルボン酸に基づく4〜22個の炭素原子を有するアクリレート類エステルを含む第2のモノマー成分と一酸化炭素、二酸化イオウ、無水物モノマー、不飽和モノカルボン酸、2〜8個の炭素原子を有するオレフィン及びビニルエステルまたは4〜21個の炭素原子を有するアルキル酸のビニルエーテルからなる群から得らばれる少なくとも1種のモノマーを含む任意の第3のモノマー成分を含むポリマーを無機金属塩基によって約1〜50%の鹸化度を得るように鹸化したポリマー塩を製造する方法が開示されている。特許文献6には、エチレン−メタクリル酸等の酸コポリマーまたはアイオノマーとアジピン酸成分を含む組成物が開示されている。
特開平1−308577号公報 特開平5−277208号公報 特開平7−132152号公報 特開平8−182777号公報 特表平11−500776号公報 特表2001−515529号公報
上記のような改良技術によれば、アイオノマーカバーの打球感をある程度向上するものの、耐擦過傷性や反発性が低くなる傾向があり、反発性、耐擦過傷性、打球感のバランスの良いゴルフボールを一層高いレベルで実現することが望まれている。
上記課題を解決することのできた本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物としては、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸とを共重合してなる二元共重合体、および/または、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸エステルとを共重合してなる三元共重合体の両末端に官能基が導入されているテレケリック型共重合体と、ヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させて得られる反応生成物であって、前記反応生成物中のカルボキシル基の少なくとも10%以上が無機金属で中和されていることを特徴とする。
また、本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物の製造方法は、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸とを共重合してなる二元共重合体、および/または、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸エステルとを共重合してなる三元共重合体の両末端に官能基が導入されているテレケリック型共重合体と、ヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させて反応生成物を得る工程と、
前記テレケリック型共重合体または得られた反応生成物のカルボキシル基を無機金属化合物で中和する工程とを含むことを特徴とする。
すなわち、本発明の要旨は、ゴルフボール用組成物として使用するアイオノマーとして、両末端に官能基が導入されたテレケリック型共重合体とヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させて得られる反応生成物であって、前記反応生成物中のカルボキシル基の少なくとも10%以上が無機金属で中和されているものを使用することによって、軟質でありながら、反発性能と耐擦過傷性とを向上させることができたという点にある。
本発明によれば、反発性、耐擦過傷性、打球感のバランスに優れるゴルフボールが得られる。
(1)本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物について
本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物は、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸とを共重合してなる二元共重合体、および/または、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸エステルとを共重合してなる三元共重合体の両末端に官能基が導入されているテレケリック型共重合体と、ヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させて得られる反応生成物であって、前記反応生成物中のカルボキシル基の少なくとも10%以上が無機金属で中和されていることを特徴とする。
まず、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸とを共重合してなる二元共重合体、および/または、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸エステルとを共重合してなる三元共重合体の両末端に官能基が導入されているテレケリック型共重合体について説明する。
前記炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーとは、分子内に二重結合を1つもつ脂肪族不飽和炭化水素であり、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、へプテン、オクテンなどを挙げることができ、これらの中でもエチレン、プロピレンが好ましく、より好ましくはエチレンである。前記オレフィンモノマーは、単独であるいは2つ以上を組み合わせて使用することができる。
前記炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸とは、分子内に少なくとも1つ以上のエチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基とを有する炭素数が2〜18個の化合物であり、より好ましくは炭素数が3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸である。前記炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸(trans−2−ブテン酸)、イソクロトン酸(cis−2−ブテン酸)、ソルビン酸、シトラコン酸、メサコン酸等が挙げられ、特に、アクリル酸、メタクリル酸等が好ましい。
前記不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸(trans−2−ブテン酸)、イソクロトン酸(cis−2−ブテン酸)、ソルビン酸、シトラコン酸、メサコン酸などのメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチルエステル等を挙げることができ、特に、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが好ましい。
前記二元共重合体として、特に好ましいのは、エチレンと(メタ)アクリル酸とを共重合してなる二元共重合体であり、前記三元共重合体として特に好ましいのは、エチレンと(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとを共重合してなる三元共重合体である。
前記二元共重合体および三元共重合体中のオレフィンモノマーの含有率は、1質量%以上、より好ましくは、5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、さらに一層好ましくは50質量%以上であって、99質量%以下、より好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下であることが望ましい。オレフィンモノマーの含有率が上記範囲外であると、得られるアイオノマー組成物の反発弾性が不十分になる場合があるからである。
前記三元共重合体中の不飽和カルボン酸の含有率は、1質量%以上、より好ましくは、5質量%以上、さらに好ましくは8質量%以上であって、50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下であることが望ましい。前記不飽和カルボン酸の含有率が上記範囲外であると、得られるアイオノマー組成物の反発弾性が不十分になる場合があるからである。
本発明では、前記二元共重合体および/または三元共重合体の両末端に官能基が導入されているテレケリック型共重合体を使用する。ここでいう、両末端とは、テレケリック型共重合体の主鎖の両末端であり、両末端に導入する官能基は、不飽和カルボン酸に由来するものではなく、後述する別な方法により共重合体の末端に導入されるものである。
前記末端の官能基としては、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基、ハロゲン、ニトロ基、チオール基、エポキシ基を挙げることができ、好ましくは、ヒドロキシル基、アミノ基、または、イソシアネート基である。また、二元共重合体および三元共重合体の両末端の官能基は、異なっていても同一であってもよいが、同一であることが好ましい。
本発明で使用するテレケリック型共重合体の製造は、公知の方法を採用することができ、例えば、高圧ポリエチレンを製造するのと同様の撹拌機を持った槽型リアクターで、反応圧力約100〜300KPa、反応温度約150℃から350℃の条件の下、ラジカル開始剤を重合触媒として合成することができる。この際に、官能基を導入できる開始剤もしくは連鎖移動剤を用いれば、得られる共重合体の両末端に官能基を導入することができる。
例えば、ヒドロキシル基を導入できる開始剤として、過酸化水素、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジハイドロクロライド(和光純薬工業製VA−60)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](和光純薬工業製VA−086)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}(和光純薬製VA−080)などを挙げることができ、カルボキシル基を導入できる開始剤としては、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(和光純薬製VA−057)、アミノ基を導入できる開始剤としては、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド(和光純薬工業製V−50)などを挙げることができる。また、アリル基を導入できる開始剤2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド](和光純薬工業製VF−096)を用いて、一旦アリル基を導入してから、さらに付加反応や酸化反応を行うことにより、エポキシ基などの所望の官能基に変性しても良い。さらに、様々な官能基を有するアルコキシアミン型開始剤を挙げることができる。
官能基を導入できる連鎖移動剤としては、例えば、ハロゲンを導入できる連鎖移動剤として、四塩化炭素、四臭素化炭素などを挙げることができ、ハロゲンを一旦導入してから、これをニトロ基、チオール基、アミノ基、ヒドロキシル基などに置換することも好ましい態様である。ヒドロキシル基を導入できる連鎖移動剤としては、メルカプトエタノールを挙げることができる。また、CH=C(CHX)Y、X=BrやSOArなどの構造の付加開裂型連鎖移動剤を用いることによって、末端に官能基Xを導入することもできる。二元共重合体および/または三元共重合体の両末端に同一の官能基を導入する場合には、前記開始剤および連鎖移動剤として同一の官能基を導入できるものを採用することが好ましい。
また、末端にイソシアネート基を導入する方法としては、例えば、一旦共重合体の末端にヒドロキシル基またはアミノ基を導入し、次いでポリイソシアネートと反応させる方法や、一旦アミノ基を導入してから、ホスゲンと反応させてイソシアネート基に変性する方法を挙げることができる。
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ビトリレン−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)等の芳香族ポリイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)等の脂環式ポリイソシアネート又は脂肪族ポリイソシアネート等のうちの1種、または、2種以上の混合物などを挙げることができる。
本発明で使用するヒドロキシル基含有化合物としては、ヒドロキシル基を含有する化合物であれば、特に限定されないが、例えば、ヒドロキシル基を1つ有するモノオール、および、ヒドロキシル基を少なくとも2つ有するポリオールを挙げることができる。
前記モノオールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ドデシルアルコール、ステアリルアルコールなどの炭素数が1〜20の脂肪族アルコール、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール(以下、オルト体、メタ体、または、パラ体を単に「o−,m−,p−」と記載する場合がある)、ジメチルフェノール、o,m,p−エチルフェノール、o,m,p−n−プロピルフェノール、o,m,p−イソプロピルフェノール、o,m,p−フェニルフェノール、o,m,p−ベンジルフェノール、クミルフェノールなどのフェノール類、ベンジルアルコール、フェネチルアルコールなどの炭素数が7〜20のアラルキルアルコールなどを挙げることができる。
前記ポリオールとしては、例えば、脂肪族ポリオール、芳香族ポリオール、重合系ポリオールなどを挙げることができる。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコールなどの脂肪族ジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどの脂肪族トリオールが挙げられる。
前記芳香族ポリオールとしては、例えば、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニルなどのビフェニル類;ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)アルカン(炭素数1〜6のアルカン);ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンなどのビス(アルキル置換ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロへキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン(炭素数3〜12のシクロアルカン)、ビス−4,4’−(ヒドロキシフェニル)ブタン酸などのビス(ヒドロキシアリール)カルボン酸(炭素数が2〜6のカルボン酸);1,4−ジ(アルキル置換ヒドロキシフェニル)−p−メンタンなどのテルペンジフェノール類などの他、ジ(ヒドロキシフェニル)エーテル、ジ(ヒドロキシフェニル)チオエーテル、ジ(ヒドロキシフェニル)ケトン、ジ(ヒドロキシフェニル)スルホキシドなどを挙げることができる。
前記重合系ポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコール(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール;ポリエチレンアジぺート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHMA)などの縮合系ポリエステルポリオール;ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)のようなラクトン系ポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートなどのポリカーボネートポリオール;アクリルポリオール;およびポリブタジエンポリオールなどが挙げられ、上述したポリオールの少なくとも2種以上の混合物であってもよい。これらの中でも分子量200〜10,000のポリオールが好ましく、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)、および、ポリブタジエンポリオールがより好ましい。
また本発明では、前記共重合体と反応させるヒドロキシル基含有化合物の代わりに、若しくは、ヒドロキシル基含有化合物に加えて、イソシアネート基含有化合物を用いても良い。上述したヒドロキシル基含有化合物は、ポリイソシアネートと反応させることにより容易にイソシアネート基含有化合物に変更することができるからである。すなわち、斯かるイソシアネート基含有化合物を使用するようにすれば、テレケリック型共重合体の末端にイソシアネート基を導入して、斯かるイソシアネート基とヒドロキシル基含有化合物のヒドロキシル基とを反応させる態様を、テレケリック型共重合体の末端にヒドロキシル基を導入して、斯かるヒドロキシル基とイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基とを反応させる態様に容易に変更することができるからである。
本発明のアイオノマー組成物は、前記テレケリック型共重合体と、ヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させて得られる反応生成物であって、前記反応生成物中の少なくとも10モル%以上が無機金属で中和されていることが好ましい。前記反応生成物のカルボキシル基の中和度は、10モル%以上、より好ましくは20モル%以上であり、さらに好ましくは30モル%以上である。カルボキシル基の中和度が10モル%未満であると、アイオノマー化の効果が小さくなり、耐擦過傷性および反発性が不十分になる。一方、アイオノマー化の効果が飽和するので、カルボキシル基の中和度は、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、80モル%以下がさらに好ましい。尚、前記カルボキシル基の中和度は、前記反応生成物が含有するカルボキシル基の総モル数に対する中和されているカルボキシル基のモル数の割合である。
前記中和度は、原料仕込量から算出されるものであるが、例えば、反応性生物をテトラヒドロフランに熱時融解し、加熱状態で規定濃度の水酸化カリウムで滴定することにより求めた反応生成物中の不飽和カルボン酸の未中和カルボキシル基([COOH])のモル数と、金属分析によって算出した中和カルボキシル基([COOM])のモル数から、下記式によって算出することも可能である。
中和度(モル%)=[COOM]/([COOH]+[COOM])×100
金属分析としては、例えば、ナトリウムなどの1価金属については、日立製作所社製偏光ゼーマン原子吸光分光光度計180−80型などにより行うことができ、亜鉛などの2価金属については、例えば、セイコー電子工業社製シーケンシャル型ICP発光分光分析計SPS1100型を用いて行うことができる。
前記カルボキシル基を中和する無機金属としては、周期律表の1族から17族、ランタノイド、および、アクチノイドの中から選ばれる1つの金属のいずれであっても良い。
前記無機金属として好ましいのは、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、カドミウムなどの2価の金属;アルミニウム、ネオジムなどの3価の金属;錫、ジルコニウムなどのその他の金属を挙げることができ、より好ましくは、ナトリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウムである。前記無機金属は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記ゴルフボール用アイオノマー組成物のスラブ硬度は、ショアD硬度で、20以上、より好ましくは30以上、さらに好ましくは40以上であって、70以下、より好ましくは65以下、さらに好ましくは60以下であることが望ましい。スラブ硬度が20未満では、カバーに用いる際に、柔らか過ぎて耐擦過傷性や反発性が低くなる場合がある。一方、スラブ硬度がショアD硬度で70を超えると、硬すぎてクラブで打撃する際の衝撃で割れが生じる場合がある。
次に、本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物の製造方法について説明する。
本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物の製造方法は、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸とを共重合してなる二元共重合体、および/または、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸エステルとを共重合してなる三元共重合体の両末端に官能基が導入されているテレケリック型共重合体と、ヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させて反応生成物を得る工程と、前記テレケリック型共重合体または得られた反応生成物のカルボキシル基を無機金属化合物で中和する工程とを含むことを特徴とする。
テレケリック型共重合体と、ヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物との反応は、テレケリック型共重合体の末端に導入された官能基の種類に応じて、適宜選択することができる。例えば、テレケリック型共重合体の末端に導入された官能基がカルボキシル基の場合、前記テレケリック型共重合体のカルボキシル基とヒドロキシル基含有化合物のヒドロキシル基とを脱水縮合反応させる態様を挙げることができる。また、テレケリック型共重合体の末端以外のカルボキシル基とヒドロキシル基含有化合物のヒドロキシル基とが反応する態様も本発明に含まれる。前記脱水縮合反応は、例えば、濃硫酸の存在下で加熱還流すればよい。
また、テレケリック型共重合体の末端に導入された官能基がイソシアネート基の場合、末端のイソシアネート基とヒドロキシル基含有化合物のヒドロキシル基とを選択的に反応させることができる。また、テレケリック型共重合体の末端にヒドロキシル基を導入した場合、ヒドロキシル基含有化合物の代わりに、または、ヒドロキシル基含有化合物に加えて、イソシアネート基含有化合物を反応させるようにすればよい。
カルボキシル基を中和してアイオノマー化する方法としては、前記テレケリック型共重合体のカルボキシル基を予め中和してから、前記テレケリック型共重合体とヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させる態様、または、前記テレケリック型共重合体とヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させて得られる反応性生物のカルボキシル基を中和する態様を挙げることができ、前記テレケリック型共重合体のカルボキシル基を予め中和してから、前記テレケリック型共重合体とヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させる態様が好ましい。
前記テレケリック型共重合体または得られた反応生成物のカルボキシル基の中和は、例えば、前記共重合体などを溶融させ、溶融した前記共重合体に、所定量の無機金属化合物を添加し、混練することにより行うことができ、具体的には、前記共重合体などと前記無機金属化合物とを押出成形機を用いて、150〜300℃で溶融混練することによって行うことができる。無機金属化合物としては、上述した金属の水酸化物、酸化物、炭酸化物(炭酸塩)、炭酸水素化物(炭酸水素塩)、リン酸化物(リン酸塩)、硫酸化物(硫酸塩)、酢酸塩などを使用すればく、好ましくは、水酸化物または酸化物である。
(2)本発明のゴルフボールについて
本発明のゴルフボールの構造は、特に限定されず、本発明のゴルフボールの具体例としては、
(A)ゴルフボール本体を構成する樹脂成分として、前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とするワンピースゴルフボール;
(B)コアと前記コアを被覆するカバーとを有するツーピースゴルフボールであって、
前記コアおよび/またはカバーを構成する樹脂成分として、前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とするツーピースゴルフボール、より好ましくはカバーを構成する樹脂成分として前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とするツーピースゴルフボール;
(C)コアと前記コアを被覆する中間層と前記中間層を被覆するカバーとを有するスリーピースゴルフボールにおいて、コア、中間層、および、カバーの少なくとも一つを構成する樹脂成分として、前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とするスリーピースゴルフボール、より好ましくは最外層のカバーを構成する樹脂成分として前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とするスリーピースゴルフボール;
(D)少なくとも4層以上のマルチピースゴルフボールにおいて、少なくとも一層を構成する樹脂成分として、前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とするマルチピースゴルフボール、より好ましくは最外層のカバーを構成する樹脂成分として前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とするマルチピースゴルフボール;および
(E)糸巻きコアと前記糸巻きコアを被覆するカバーとを有する糸巻きゴルフボールであって、前記カバーを構成する樹脂成分として、前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とする糸巻きゴルフボール、より好ましくは最外層のカバーを構成する樹脂成分として前記ゴルフボール用アイオノマー組成物を用いることを特徴とする糸巻きゴルフボールを挙げることができる。
以下、本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物を、カバーまたは中間層を構成する樹脂成分として使用する態様について説明するが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物を用いて、カバーまたは中間層を形成する場合、カバーまたは中間層を形成する組成物(以下、単に『カバー(中間層)用組成物』と称する場合がある)として、前記アイオノマー組成物を樹脂成分として含有するものを使用すればよい。前記カバー(中間層)用組成物の樹脂成分における前記アイオノマー組成物の含有量は、樹脂成分100質量部中、10質量部以上が好ましく、50質量部以上がより好ましく、70質量部以上が更に好ましい。また、カバー(中間層)用組成物の樹脂成分として、前記アイオノマー組成物のみを使用することも好ましい態様である。
また、カバー(中間層)用組成物の樹脂成分として、本発明の効果を損なわない範囲で併用できる他の樹脂成分としては、従来公知のアイオノマー樹脂の外、アルケマ(株)から商品名「ペバックス(例えば、「ペバックス2533」)」で市販されている熱可塑性ポリアミドエラストマー、東レ・デュポン(株)から商品名「ハイトレル(例えば、「ハイトレル3548」、「ハイトレル4047」)」で市販されている熱可塑性ポリエステルエラストマー、BASFジャパン(株)から商品名「エラストラン(例えば、「エラストランXNY97A」)」で市販されている熱可塑性ポリウレタンエラストマー、三菱化学(株)から商品名「ラバロン」で市販されている熱可塑性ポリスチレンエラストマー等が挙げられる。前記アイオノマー樹脂としては、特にエチレンと炭素数3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸の共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したアイオノマー樹脂、エチレンと炭素数3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したもの、又は、これらの混合物を挙げることができる。
前記アイオノマー樹脂の具体例を商品名で例示すると、三井デュポンポリケミカル(株)から市販されているハイミラン(Himilan)1555(Na)、ハイミラン1557(Zn)、ハイミラン1605(Na)、ハイミラン1706(Zn)、ハイミラン1707(Na)、ハイミランAM7311(Mg)等が挙げられ、三元共重合体アイオノマー樹脂としては、ハイミラン1856(Na)、ハイミラン1855(Zn)等が挙げられる。
さらにデュポン社から市販されているアイオノマー樹脂としては、サーリン(Surlyn)8945(Na)、サーリン9945(Zn)、サーリン8140(Na)、サーリン8150(Na)、サーリン9120(Zn)、サーリン9150(Zn)、サーリン6910(Mg)、サーリン6120(Mg)、サーリン7930(Li)、サーリン7940(Li)、サーリンAD8546(Li)等が挙げられ、三元共重合体アイオノマー樹脂としては、サーリン8120(Na)、サーリン8320(Na)、サーリン9320(Zn)、サーリン6320(Mg)等が挙げられる。
またエクソンモービル化学(株)から市販されているアイオノマー樹脂としては、アイオテック(Iotek)8000(Na)、アイオテック8030(Na)、アイオテック7010(Zn)、アイオテック7030(Zn)等が挙げられ、三元共重合体アイオノマー樹脂としては、アイオテック7510(Zn)、アイオテック7520(Zn)等が挙げられる。
尚、前記アイオノマー樹脂の商品名の後の括弧内に記載したNa、Zn、K、Li、Mgなどは、これらの中和金属イオンの金属種を示している。 本発明のゴルフボールのカバー(中間層)用組成物は、前記ゴルフボール用アイオノマー組成物の外、酸化チタン、青色顔料などの顔料成分、炭酸カルシウムや硫酸バリウムなどの比重調整剤、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光材料または蛍光増白剤などを、所望の性能を損なわない範囲で含有してもよい。
また、本発明のゴルフボール用アイオノマー組成物を用いたカバーおよび中間層の厚みは、0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上、更に好ましくは0.5mm以上であって、2.0mm以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましく、1.2mm以下がさらに好ましい。0.1mm未満では、カバーや中間層の成形が困難になる虞があるからである。2.0mm超では、カバーや中間層が厚くなりすぎて、得られるゴルフボールの反発性が、却って低下する場合があるからである。
カバーまたは中間層を形成する方法としては、例えば、コアをカバー(中間層)用組成物で被覆してカバーまたは中間層を成形する。カバーまたは中間層を成形する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、カバー(中間層)用組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、またはカバー(中間層)用組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込む方法が用いられる。
また、カバーを成形してゴルフボール本体を作製する際には、通常、表面にディンプルと呼ばれるくぼみが形成される。カバー成形後、ペイント仕上げ、スタンプ等も必要に応じて施し得る。さらに、ゴルフボール本体表面は、必要に応じて、マークや塗膜との密着性を向上するために、サンドブラスト処理のような研磨処理がなされてもよい。
前記態様は、ツーピースゴルフボール、スリーピースゴルフボール、マルチピースゴルフボールなどの多層構造を有するゴルフボールにおいて、中間層またはカバーとして前記アイオノマー組成物を使用する態様であるが、本発明では、これら多層構造を有するゴルフボールのコアまたはワンピースゴルフボール本体として、前記アイオノマー組成物を使用してもよい。もちろん、多層構造を有するゴルフボールのコアとして、通常のコア用ゴム組成物を使用することもできる。前記アイオノマー組成物をコアまたはゴルフボール本体に成型する方法としては、特に限定されず、前記アイオノマー組成物を射出成型する方法を挙げることができる。
多層構造を有するゴルフボールのコアとして使用できる通常のコア用ゴム組成物としては、例えば、基材ゴム、共架橋剤、架橋開始剤、充填剤を含むコア用ゴム組成物を加熱プレスして成形したもの(ゴム製コア)であることが好ましい。
前記基材ゴムとしては、天然ゴムおよび/または合成ゴムを使用することができ、例えば、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などを使用できる。これらの中でも、特に、反発に有利なシス結合が40%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上のハイシスポリブタジエンを用いることが好ましい。
前記架橋開始剤としては、有機過酸化物を好適に使用できる。前記有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられ、これらのうちジクミルパーオキサイドが好ましく用いられる。有機過酸化物の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.3質量部以上、より好ましくは0.4質量部以上であって、5質量部以下、より好ましくは3質量部以下であることが望ましい。0.3質量部未満では、コアが柔らかくなりすぎて、反発性が低下する傾向があり、5質量部を超えると、硬くなりすぎて、打球感が低下するからである。
前記共架橋剤としては、炭素数が3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸またはその金属塩を使用できる。前記金属塩を構成する金属としては、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ナトリウムを挙げることができ、反発性が高くなるということから、亜鉛を使用することが好ましい。前記α,β−不飽和カルボン酸またはその金属塩として好ましいのは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛である。
前記共架橋剤の使用量は、基材ゴム100質量部に対して、10質量部以上、より好ましくは15質量部以上、さらに好ましくは20質量部以上であって、55質量部以下、より好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは48質量部以下であることが望ましい。共架橋剤の使用量が10質量部未満では、適当な硬さとするために有機過酸化物の使用量を増加しなければならず、反発性が低下する傾向がある。一方、共架橋剤の使用量が55質量部を超えると、コアが硬くなりすぎて、打球感が低下する虞がある。
前記充填材は、ゴルフボールのコアに通常配合されるものであればよく、無機塩(具体的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等)、高比重金属粉末(例えば、タングステン粉末、モリブデン粉末等)およびそれらの混合物が挙げられる。前記充填剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上であって、30質量部以下、好ましくは20質量部以下であることが望ましい。0.5質量部未満では、比重調整が困難になり適正な重量が得られなくなり、30質量部を超えるとコア全体に占めるゴム分率が小さくなって反発性が低下するからである。
前記コア用ゴム組成物には、基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物、及び、充填剤に加えて、さらに、有機硫黄化合物、老化防止剤、または、しゃく解剤等を適宜配合することができる。
前記有機硫黄化合物としては、例えば、ジフェニルジスルフィド、ビス(4−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(4−フルオロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ヨードフェニル)ジスルフィド,ビス(4−シアノフェニル)ジスルフィド等のモノ置換体;ビス(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,6−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2−シアノ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド等のジ置換体;ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2−シアノ−4−クロロ−6−ブロモフェニル)ジスルフィド等のトリ置換体;ビス(2,3,5,6−テトラクロロフェニル)ジスルフィド等のテトラ置換体;ビス(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)ジスルフィド等のペンタ置換体等が挙げられる。これらのジフェニルジスルフィド類はゴム加硫体の加硫状態に何らかの影響を与えて、反発性を高めることができる。これらの中でも、特に高反発性のゴルフボールが得られるという点から、ジフェニルジスルフィド、ビス(ペンタブロモフェニル)ジスルフィドを用いることが好ましい。
前記老化防止剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、1質量部以下であることが好ましい。また、しゃく解剤は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、5質量部以下であることが好ましい。
前記コアは、前述のコア用ゴム組成物を混合、混練し、金型内で成形することにより得ることができる。この際の条件は、特に限定されないが、通常は130〜180℃、圧力2.9〜11.8MPaで10〜40分間で行われる。
前記コアの直径は、30mm以上、より好ましくは32mm以上であって、41mm以下、より好ましくは40.5mm以下であることが望ましい。前記コアの直径が30mmよりも小さいと、中間層またはカバー層を所望の厚さより厚くする必要があり、その結果反発性が低下する場合がある。一方、コアの直径が41mmを超える場合は、中間層またはカバー層を所望の厚さより薄くする必要があり、中間層またはカバー層の機能が十分発揮されない。
前記コアは、直径30mm〜41mmの場合、初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの圧縮変形量(圧縮方向にゴルフボールが縮む量)が、2.5mm以上、より好ましくは3.0mm以上であって、5.0mm以下、より好ましくは4.5mm以下であることが望ましい。前記圧縮変形量が、2.5mm未満では打球感が硬くて悪くなり、5.0mmを超えると、反発性が低下する場合がある。
本発明のゴルフボールは、直径42.60mm〜42.90mmの場合、初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの圧縮変形量(圧縮方向にゴルフボールが縮む量)が、2.0mm以上、より好ましくは2.1mm以上、さらに好ましくは2.2mm以上であって、4.5mm以下、より好ましくは4.0mm以下、さらに好ましくは3.5mm以下であることが望ましい。前記圧縮変形量が、2.0mm未満では打球感が硬くて悪いものとなり、4.5mmを超えると反発性が低下する場合がある。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
[評価方法]
(1)スラブ硬度(ショアD硬度)
ゴルフボール用アイオノマー組成物またはカバー(中間層)用組成物を用いて、熱プレス成形により、厚み約2mmのシートを作製し、23℃で2週間保存した。このシートを、測定基板等の影響が出ないように、3枚以上重ねた状態で、ASTM−D2240に規定するスプリング式硬度計ショアD型を備えた高分子計器社製自動ゴム硬度計P1型を用いて測定した。
(2)耐擦過傷性
ゴルフラボラトリー社製のスイングロボットに市販のピッチングウエッジを取り付け、ヘッドスピード36m/秒でボールの2箇所を各1回打撃し、打撃部を観察して、3段階で評価した。
評価基準
○:ゴルフボール表面に傷がわずかに残るがほとんど気にならない。
△:ゴルフボール表面に傷がくっきり残り若干毛羽立ちが見られる。
×:ゴルフボール表面がかなり削れ、毛羽立ちが目立つ。
(3)圧縮変形量(mm)
ゴルフボールまたはコアに初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの圧縮方向の変形量(圧縮方向にゴルフボールが縮む量)を測定した。
(4)ゴルフボール反発係数
各ゴルフボールに200gのアルミニウム製円筒物を45m/秒の速度で衝突させ、衝突前後の前記円筒物およびゴルフボールの速度を測定し、それぞれの速度および質量から各ゴルフボールの反発係数を算出した。測定は各ゴルフボールについて5回ずつ行って、その平均値をそのゴルフボールの反発係数とした。尚、反発係数は、ゴルフボールNo.10の値を100として指数化した値を示した。指数値が大きいほど、反発性が良いことを意味する。
(5)打球感
ゴルファー10人(プロ2人、ハンデキャップ5以下の上級アマ8人)により、メタルヘッド製W#1ドライバーを用いて実打テストを行って、打撃時の衝撃の反発感を下記基準に基づいて評価を行い、最も多い評価結果をそのゴルフボールの打球感とした。
○:反発感があって良い
△:普通
×:重い感じで反発感が弱くて悪い
[アイオノマー組成物の合成]
(1)内容積1.5リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器に、エチレンとメタクリル酸の単量体混合物(エチレン:メタクリル酸=80:10質量比)と、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(和光純薬工業製VA−057)を、単量体混合物に対して4質量ppmになるように供給し、反応器内の圧力を1600kg/cmに保ちながら160℃で反応を行った。得られた共重合体と未反応のモノマーを調節弁を通して分離容器に取り出し、共重合体を分離して両末端にカルボキシル基を導入した共重合体を得た。得られたカルボキシル基末端エチレン−メタクリル酸共重合体90質量部と1,4−ブタンジオール10質量部とをトルエンに溶解して、そこに触媒として濃硫酸を加えて加熱還流して、カルボキシル基末端エチレン−メタクリル酸共重合体と1,4−ブタンジオールとを脱水縮合反応させた後、トルエンをエバポレーターで留去して、得られた反応生成物のカルボキシル基の50モル%を中和するように水酸化ナトリムを配合し、二軸混練押出機で押出ししてアイオノマー組成物1を得た。
(2)水酸化ナトリウムの代わりに、得られた反応生成物のカルボキシル基の70モル%を中和するように水酸化亜鉛を用いた以外は、アイオノマー組成物1と同様の方法により、アイオノマー組成物2を作製した。
(3)単量体混合物として、エチレンとメタクリル酸の単量体混合物(エチレン:メタクリル酸=70:10質量比)を用い、得られたエチレン−メタクリル酸共重合体80質量部と、ヒドロキシル基含有化合物としてポリオキシテトラメチレングルコール(分子量1000)を20質量部用いて脱水縮合反応した以外は、アイオノマー組成物1と同様の方法により、アイオノマー組成物3を作製した。
(4)水酸化ナトリウムの代わりに、得られた反応生成物のカルボキシル基の70モル%を中和するように水酸化亜鉛を用いた以外は、アイオノマー組成物3と同様の方法により、アイオノマー組成物4を作製した。
(5)単量体混合物として、エチレンとメタクリル酸の単量体混合物(エチレン:メタクリル酸=66:9質量比)を用い、得られたエチレン−メタクリル酸共重合体75質量部と、ヒドロキシル基含有化合物としてポリオキシテトラメチレングルコール(分子量3000)を25質量部用いて脱水縮合反応した以外は、アイオノマー組成物1と同様の方法により、アイオノマー組成物5を作製した。
(6)水酸化ナトリウムの代わりに、得られた反応生成物のカルボキシル基の70モル%を中和するように水酸化亜鉛を用いた以外は、アイオノマー組成物5と同様の方法により、アイオノマー組成物6を作製した。
(7)内容積1.5リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器に、エチレンとメタクリル酸の単量体混合物(エチレン:メタクリル酸=80:10質量比)と、ラジカル重合開始剤として、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](和光純薬工業製VA−086)とを前記単量体混合物に対して4質量ppmになるように供給し、反応器内の圧力を1600kg/cmに保ちながら160℃で反応を行った。得られた共重合体と未反応のモノマーを調節弁を通して分離容器に取り出し、共重合体を分離して両末端にヒドロキシル基を導入した共重合体(重量平均分子量80,000、OH価5mgKOH/g)を得た。このカルボキシル基の50モル%を中和するように水酸化ナトリウムを配合し、二軸混練押出機を用いて140℃で押出しして、テレケリック型共重合体アイオノマーを得た。このテレケリック型共重合体アイオノマーとポリイソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とをNCO/OH(モル比)=1.1となるように配合し、トルエン中で60℃で反応させた後、トルエンをエバポレーターで留去して、両末端にイソシアネート基が導入されたエチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマー(イソシアネート基含有率0.4%)を得た。続いて、得られたイソシアネート基末端エチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマーとヒドロキシル基含有化合物としてポリオキシテトラメチレングリコール(分子量1000)とをNCO/OH(モル比)=1.0となるように反応させて、アイオノマー組成物7を得た。
(8)水酸化ナトリウムの代わりに、カルボキシル基の70モル%を中和するように水酸化亜鉛を用いた以外は、アイオノマー組成物7と同様の方法により、アイオノマー組成物8を作製した。
[ゴルフボールの作製]
(1)コアの作製
表1に示す配合のコア用ゴム組成物を混練し、半球状キャビティを有する上下金型内で170℃で20分間加熱プレスすることにより球状コアを得た。
Figure 0004580874
ポリブタジエンゴム:JSR(株)製のBR−18(ハイシスポリブタジエン)
アクリル酸亜鉛:日本蒸留製のZNDA−90S
酸化亜鉛:東邦亜鉛製の銀嶺R
硫酸バリウム:堺化学製硫酸バリウムBD
ジクミルパーオキサイド:日本油脂製のパークミルD
尚、硫酸バリウムは、得られるゴルフボールの質量が、45.4gとなるように適量加えた。
(2)カバー(中間層)用組成物の調製
表2に示した配合材料を用いて、表3に示したように二軸混練型押出機によりミキシングして、ペレット状のカバー(中間層)用組成物をそれぞれ調製した。押出条件は、スクリュー径45mm、スクリュー回転数200rpm、スクリューL/D=35であり、配合物は、押出機のダイの位置で160〜230℃に加熱された。
Figure 0004580874
Figure 0004580874
ハイミラン:三井デュポンポリケミカル(株)製アイオノマー樹脂
サーリン:デュポン社製のアイオノマー樹脂
エラストランXNY97A:BASF(株)製の熱可塑性ポリウレタンエラストマー
(3)ゴルフボール本体の作製
上記で得たカバー(中間層)用組成物を、前述のようにして得たコア上に射出成形することにより、前記コアを被覆する中間層および/またはカバーを形成した。成形用上下金型は、半球状キャビティを有し、ディンプル付きで、ディンプルの一部が進退可能なホールドピンを兼ねている。上記ホールドピンを突き出し、コアを投入後ホールドさせ、80トンの圧力で型締めした金型に210℃に加熱した樹脂を0.3秒で注入し、30秒間冷却して型開きしてゴルフボールを取り出した。得られたゴルフボール本体の表面をサンドブラスト処理をして、マーキングを施した後、クリアーペイントを塗布し、40℃のオーブンで塗料を乾燥させ、直径42.7mm、質量45.4gのゴルフボールを得た。
得られたゴルフボールの構成、並びに、耐擦過傷性、飛距離、打球感、スピン量などについて評価した結果を表4に示した。
Figure 0004580874
表4中、ゴルフボールNo.1〜No.8、および、No.15は、ゴルフボールのカバーとして、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸とを共重合してなる二元共重合体の両末端に官能基が導入されているテレケリック型共重合体と、ヒドロキシル基含有化合物とを反応させて得られる反応生成物であって、前記反応生成物中のカルボキシル基の少なくとも10%以上が無機金属で中和されているゴルフボール用アイオノマー組成物を用いて作製した場合である。いずれのゴルフボールも、飛距離(反発性)、耐擦過傷性、打球感のバランスに優れるゴルフボールが得られていることが分かる。ゴルフボールNo.9〜No.12、および、No.14は、従来のアイオノマー樹脂の混合物を用いた場合であるが、耐擦過傷性がいずれも悪く、ゴルフボールNo.9からNo.11は、打球感も低くなっていることが分かる。また、ゴルフボールNo.13は、ウレタンカバーを使用した場合であるが、反発指数、打球感とも低下していることが分かる。
本発明によれば、飛距離(反発性)、耐擦過傷性、打球感のバランスに優れるゴルフボールを提供できる。本発明のアイオノマー組成物は、特にゴルフボールのカバー用として好適である。

Claims (4)

  1. ワンピースゴルフボール、コアと前記コアを被覆するカバーとを有するツーピースゴルフボール、コアと前記コアを被覆する中間層と前記中間層を被覆するカバーとを有するスリーピースゴルフボールまたは少なくとも4層以上のマルチピースゴルフボールにおいて、
    ワンピースゴルフボールの本体を構成する樹脂成分、または、ツーピースゴルフボール、スリーピースゴルフボールもしくはマルチピースゴルフボールの少なくとも一層を構成する樹脂成分として、
    炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸とを共重合してなる二元共重合体、および/または、炭素数が2〜8個のオレフィンモノマーと炭素数が2〜18個の不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸エステルとを共重合してなる三元共重合体の両末端に官能基が導入されているテレケリック型共重合体と、ヒドロキシル基含有化合物またはイソシアネート基含有化合物とを反応させて得られる反応生成物であって、前記反応生成物中のカルボキシル基の少なくとも10%以上が無機金属で中和されているアイオノマー組成物を用いることを特徴とするゴルフボール
  2. 前記テレケリック型共重合体の末端官能基は、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基、ハロゲン、ニトロ基、チオール基、エポキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のゴルフボール
  3. 前記ヒドロキシル基含有化合物として、分子量200〜10,000のポリオールを用いる請求項1または2に記載のゴルフボール
  4. 前記ヒドロキシル基含有化合物として、分子量1,000〜3,000のポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)を用いる請求項3に記載のゴルフボール
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