JP4580860B2 - 成膜装置 - Google Patents

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本発明は、処理基板をキャリアに搭載した状態で、インラインで、キャリアごと搬送しながら、該処理基板の一面側に成膜を施す成膜装置に関し、特に、ディスプレイパネル用の大サイズの、ガラス基板をベース基板とする処理基板を、キャリアに搭載して立てた状態で、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜する、スパッタ装置と、これに用いられるスパッタ装置用キャリアに関する。
近年、情報化社会への進展が著しく、ディスプレイ装置の使用も多様化し、種々のディスプレイ装置が開発、実用化されている。
特に、液晶表示装置は、CRT(Cathode−Ray Tube、ブラウン管) に代わり、広く普及されるようになってきた。
液晶表示装置用のカラー表示用の液晶パネルは、簡単には、バックライトからの光が各色の着色層を通過して表示されるが、各色の着色層を通過する光は、画素毎に液晶をスイッチング素子としてオン−オフ制御されている。
そして、この画素毎に液晶をスイッチング素子としてオン−オフ制御するための制御用電極の材質としては、従来から、透明導電性のITO膜(錫をドープしたインジウム酸化物)が用いられている。
ITO膜の成膜方法としては、ITO焼結体をターゲットとし、所定のスパッタリング条件の下で基板上にITOをスパッタリングすることにより、所望のITO膜を形成する方法が、特開平6−24826号公報(特許文献1)、特開平6−247765号公報(特許文献2)等にて知られている。
特開平6−24826号公報 特開平6−247765号公報
生産性向上の面、低コスト化の面等から、面付け生産が行われているが、これに用いられる透明なガラス基板の大型化の要求は強く、最近では、G6世代(1800mm×1500mmサイズ)サイズの大サイズのガラス基板での量産化が現実のものとなってきている。
そして、生産性の面から、このような、大サイズのガラス基板を用いた処理基板へのITO膜の成膜をインラインで行う、図6(a)にその概略構成配置図を示すような、インラインITOスパッタ成膜装置も提案されている。
ここに示すスパッタ装置においては、図6(b)に示すように、大サイズのガラス基板をベース基板とする処理基板863を、キャリア860に搭載して鉛直方向892に立てた状態で、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、処理基板863の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜する。
簡単には、処理基板863は、ローディングチャンバー811に投入され、予備チャンバー812を経て、第1のスパッタチャンバー883に投入され、搬送されながらスパッタ処理され、回転処理部820に搬入され、ここで、回転部によりキャリアごと180度回転され、向きを変え、第2のスパッタチャンバー833に投入され、搬送されながらスパッタ処理される。
そして、スパッタ後、予備チャンバー832、アンローディングチャンバー831を経て搬出される。
ここでは、図6(b)に示すように、キャリア(基板ホールダとも言う)860と呼ばれる、処理基板863を保持するための枠体861を有するサポート部材に、処理基板863を載せた状態で、キャリア860ごと立てた状態で搬送する。
キャリア860は、枠体861に、順に、処理基板863、裏板861を嵌め込み、処理基板863を保持する処理基板保持部101を備えたものであり、処理基板863は、鉛直方向892に沿うように立てた状態でキャリア860の処理基板保持部101にはめ込まれている。
そして、図6(a)に示すように、処理基板863は、処理基板保持部101ごとキャリア860に搭載されて、水平方向891に搬送され、鉛直方向892に沿うように立てた状態で、ターゲット871と平行にして対向させてスパッタが行われる。
尚、図6(a)中、点線矢印は、キャリア860の搬送方向を示している。
図示していないが、ここでのスパッタ方式は、ターゲット871の裏面側(処理基板863側とは反対の側)に、外側磁極と内側磁極の間で磁場が閉じるように設計し、発生したプラズマをターゲット871近傍のみに存在するようにしているマグネトロンスパッタ方式のものである。
大サイズの処理基板として、例えば、大サイズの透明なガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタ(以下、CFとも言う)として形成したカラーフィルタ形成基板を処理基板が挙げられ、この処理基板のCF形成面側に、電極用のITO膜を成膜する。
図6(b)に示すキャリア860には、図示していない駆動用モーター(キャリア側のものではない)からの駆動力を歯車(図示していない)との噛み合わせで伝える溝を切った溝形成部868がその下部に設けられており、更に、歯車による磨耗を極力抑えるために、キャリア860の溝形成部868の進行方向両側、下側に平坦部を有する搬送支持レール866、867が、キャリアの荷重を支えるために設けられており、本体側にある前記の歯車とは異なるボビンのような回転体869にキャリア側の搬送支持レール866、868の平坦部が乗っかるようになっている。
キャリア860は、その下側に設けられた搬送支持レール866、867に保持されながら、溝形成部868にて駆動用モーターからの駆動力を歯車の噛み合わせで受けて、搬送される。
G6世代では、スパッタ処理する処理基板863とキャリ860アを併せた重量は100kg程度となるため、どうしても磨耗が発生するためこのように、できるだけ、前記溝形成部200と歯車との嵌合を少なくしている。
尚、キャリア860の材質としては重量の面、剛性の面から、Tiが好ましく用いられる。
スパッタリングは、Arガス雰囲気中、10-5torr〜10-2torr圧下で、プレート状にされた、成膜する膜組成のITOをターゲットとして用いて行う。
この場合、CFを形成する着色層の耐熱性(CFからの脱ガス)の面から、低温で成膜を行うことが求められている。
尚、このような、マグネトロンスパッタ方式で、低温スパッタには、例えば、In2 3 、90w%+SnO2 、10w%組成の焼結したターゲット材を、厚さ8mm〜15mmとして用いる。
例えば、ターゲットとしては、Cuプレートをバッキング材として、インジウム半田を接着層とし、つなぎ目は斜めにして、6枚の焼結ターゲット材をつなぎ合わせている。
このような、スパッタ装置においては、上記のように、キャリアの荷重を支えるための搬送支持レール866、867と回転体869とは、荷重がかかった状態で接触してキャリアをコロ搬送するため、接触箇所において磨耗カスが発生してしまう。
また、歯車210と溝形成部200とは、互いに嵌合し、これを搬送駆動力とするため、ここでも磨耗カスが発生する。
特に、G6世代のサイズのガラス基板をベースとする処理基板では、スパッタ処理する処理基板863とキャリ860とを併せた重量は100kg程度となるため、どうしても磨耗が発生する。
できるだけ、前記溝形成部200と歯車200との嵌合は少なくしている。
尚、キャリア860の材質としては重量の面、剛性の面から、Tiが好ましく用いられる。
上記のように、近年、情報化社会への進展が著しく、ディスプレイ装置の使用も多様化し、特に、液晶表示装置が広く普及されるようになり、その生産性向上の面、低コスト化の面から、面付け生産が行われているが、これに用いられるガラス基板をベースとする処理の大型化の要求は強く、最近では、G6世代(1800mm×1500mmサイズ)の大サイズの透明なガラス基板での量産化が現実のものとなってきている。
このような中、図6(a)に示すようなスパッタ装置においては、ターゲット871と処理基板863とを立てた状態で対向させて、搬送しながらスパッタ処理を行っているが、キャリアの搬送系において、磨耗カスがどうしても発生し、これが、品質面で問題となり、この対応が求められていた。
本発明はこれに対応するもので、処理基板をキャリアに搭載した状態で、インラインで、キャリアごと搬送しながら、該処理基板の一面側に成膜を施す成膜装置で、搬送系において強磁性体材料からなる磨耗カスが発生しても、磨耗カスによる品質面での悪影響を無くすことができる成膜装置を提供しようとするものである。
特に、ターゲットと処理基板とを立てた状態で対向させてて、搬送しながらスパッタ処理を行う縦型のインラインスパッタ装置で、G6世代以上の大サイズの処理基板を、処理する場合において、強磁性体材料からなる磨耗カスによる品質面での悪影響を無くすことができるスパッタ装置を提供しようとするものである。
本発明のスパッタ装置は、処理基板をキャリアに搭載した状態で、インラインで、キャリアごと搬送しながら、該処理基板の一面側に成膜を施す成膜装置であって、搬送系における磨耗カス発生箇所近辺に、該磨耗カス発生箇所において発生した強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気により吸着して、磨耗カスの発生箇所からの分散を防止するための、第1の磨耗カス吸着部を備えているもので、該第1の磨耗カス吸着部は、磁性体材料からなる吸着用材に接してマグネットを配して、該吸着用材に磁気を帯びさせたものであることを特徴とするものである。
そして、上記の成膜装置であって、前記第1の磨耗カス吸着部は、磨耗カス発生箇所を遮蔽するように、あるいは磨耗カス発生箇所を遮蔽した下側に、その吸着用材を配するものであることを特徴とするものであり、前記磨耗カス発生箇所を遮蔽するように前記吸着用材を配して仕切った、仕切り部を局所排気することを特徴するものである。
また、上記いずれかの成膜装置であって、前記磨耗カス発生箇所の磨耗カス発生源が、マグネット材料で作成されていることを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれかの成膜装置であって、ローディングチャンバーおよびアンローディングチャンバーの下部に、キャリアの搬送とともに運ばれてきた磨耗カスで、ローディングあるいはアンローディングの際の真空圧の変化により下側に落ちる磨耗カスを磁気により吸着する、第2の磨耗カス吸着部を備えているもので、該第2の磨耗カス吸着部は、磁性体材料からなる吸着用材に接してマグネットを配して、該吸着用材に磁気を帯びさせたものであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかの成膜装置であって、処理基板をキャリアごと、キャリアとは別体の歯車を駆動源として、コロ搬送されるもので、該キャリアは、その下部にコロ搬送用のレールと、前記歯車と嵌合する嵌合歯部を直線状に設けており、該嵌合歯部から搬送のための駆動力を得て、コロ搬送されるものであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかの成膜装置であって、前記処理基板が、ガラス基板をベース基板とし、該ガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタとして形成したカラーフィルタ形成基板で、該カラーフィルタ形成面側にITO膜をスパッタ成膜するスパッタ装置であることを特徴とするものである。
(作用)
本発明のスパッタ装置は、このような構成にすることにより、処理基板をキャリアに搭載した状態で、インラインで、キャリアごと搬送しながら、該処理基板の一面側に成膜を施す成膜装置で、搬送系において強磁性体材料からなる磨耗カスが発生しても、磨耗カスによる品質面での悪影響を無くすことができる成膜装置の提供を可能としている。
特に、ターゲットと処理基板とを立てた状態で対向させてて、搬送しながらスパッタ処理を行う縦型のインラインスパッタ装置で、G6世代以上の大サイズの処理基板を、処理する場合において、磨耗カスによる品質面での悪影響を無くすことができるスパッタ装置の提供を可能としている。
具体的には、搬送系における磨耗カス発生箇所近辺に、該磨耗カス発生箇所において発生した強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気により吸着して、磨耗カスの発生箇所からの分散を防止するための、第1の磨耗カス吸着部を備えているもので、該第1の磨耗カス吸着部は、磁性体材料からなる吸着用材に接してマグネットを配して、該吸着用材に磁気を帯びさせたものであることにより、これを達成している。
詳しくは、第1の磨耗カス吸着部は、磁性体材料からなる吸着用材に接してマグネットを配して、該吸着用材に磁気を帯びさせたものであり、吸着用材の形状としては種々の形状をとることができる。
また、ただマグネットを接して配するだけで容易に磨耗カスを吸着できる。
具体的には、第1の磨耗カス吸着部は、磨耗カス発生箇所を遮蔽するように、あるいは磨耗カス発生箇所を遮蔽した下側に、その吸着用材を配するものである、請求項2の発明の形態が挙げられる。
磨耗カス発生箇所を遮蔽するように吸着材を配する場合は、確実に磨耗カス発生箇所からの磨耗カスの分散を防止できる。
勿論、磨耗カス発生箇所を遮蔽する遮蔽物が第1の磨耗カス吸着部ではなくても、磨耗カス発生箇所を遮蔽した下側に、その吸着用材を配することにより、確実に磨耗カス発生箇所からの磨耗カスの分散を防止できる。
請求項2の発明において、前記磨耗カス発生箇所を遮蔽するように前記吸着用材を配して仕切った、仕切り部を局所排気する、請求項3の発明の形態とすることにより、仕切り部をその外部より低圧とし、磨耗カスが仕切り部の外への流出を効果的に防止できる。
そして、前記磨耗カス発生箇所の磨耗カス発生源が、マグネット材料で作成されている、請求項4の発明の形態とすることにより、磨耗カスが、磁石なので、成膜装置のチャンバーや成膜の際の防着板に吸着して、成膜されるガラス基板に付着する確率を低減することが可能である。
また、ローディングチャンバーおよびアンローディングチャンバーの下部に、第2の磨耗カス吸着部を配する、請求項5の発明の形態とすることにより、ローディングあるいはアンローディングの際の真空圧の変化により下側に落ちる磨耗カスを吸着でき、キャリア繰り返し使用での品質の低下を防止できるものとしている。
そして、処理基板をキャリアごと、キャリアとは別体の歯車を駆動源として、コロ搬送される請求項6の発明の形態とすることにより、G6世代のサイズのガラス基板をベース基板とする処理基板の搬送のように、キャリアと処理基板とをあわせた荷重が大きい場合においても、その搬送を可能とするものである。
処理基板が、ガラス基板をベース基板とし、該ガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタとして形成したカラーフィルタ形成基板で、該カラーフィルタ形成面側にITO膜をスパッタ成膜するスパッタ装置である、請求項7の発明の形態が挙げられるが、量産性や、品質面で、有効である。
本発明は、上記のように、処理基板をキャリアに搭載した状態で、インラインで、キャリアごと搬送しながら、該処理基板の一面側に成膜を施す成膜装置で、搬送系において強磁性体材料からなる磨耗カスが発生しても、磨耗カスによる品質面での悪影響を無くすことができる成膜装置の提供を可能とした。
そして、特に、ターゲットと処理基板とを立てた状態で対向させてて、搬送しながらスパッタ処理を行う縦型のインラインスパッタ装置で、G6世代以上の大サイズの、ガラス基板をベース基板とし、該ガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタとして形成したカラーフィルタ形成基板を処理基板として、スパッタ処理する場合において、搬送系の強磁性体材料からなる磨耗カスによる品質面での悪影響を無くすことができるスパッタ装置の提供を可能とした。
本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1(a)は本発明のスパッタ装置の実施の形態の1例の歯車嵌合磨耗箇所における第1の磨耗カス吸着部を示したもので、図1(b)は図1(a)のA1側からみた図で、 図2(a)は本発明のスパッタ装置の実施の形態の1例のコロ搬送の磨耗箇所における第1の磨耗カス吸着部を示したもので、図2(b)は図2(a)のB1側からみた図で、図3はローディングチャンバー内に配置した第2の磨耗カス吸着部を示した図で、図4(a)はキャリアと搬送用の回転ロールを示した概略断面図で、図4(b)は図4(a)のC1方向からみた、キャリアと搬送駆動用の歯車を示した図で、図5はターゲットとキャリアの対向状態を示した断面図である。
尚、図1、図2は、第1の磨耗カス吸着部の吸着用材を透視して歯車等を示した図である。
また、図4においては、キャリアの他にも回転ローラや歯車を示している。
図1〜図5中、10は第1の磨耗カス吸着部、11は吸着用材、12はマグネット、15は第2の磨耗カス吸着部、20はターゲット、21は遮蔽板、22はバッキングプレート、23は保持部、30はローディングチャンバー、31はチャンバー室、32は壁部、100はキャリア、101は処理基板保持部、110は枠体、120は裏板、130は処理基板、150は支持部、161、162は位置決め回転ロール、161a、162aは軸、171、172は搬送支持レール(単に支持部とも言う)、190は回転ロール(回転体とも言う)、190aは軸、200は溝形成部、210は歯車である。
はじめに、本発明のスパッタ装置の実施の形態の1例を、図に基づいて説明する。
本例のスパッタ装置は、ディスプレイパネル用のG6世代サイズ(1800mm×1500mmサイズ)以上の大サイズの透明なガラス基板をベース基板とする処理基板130を、キャリアに搭載して立てた状態で、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜する、マグネトロンスパッタ方式のスパッタ装置で、図6に示す各部の構成配列と同じ構成配列のスパッタ装置である。
本例は、スパッタ処理の際には、処理基板130を図4(a)に示すキャリア100に搭載し、図5に示すように、処理基板130の成膜する側の面とターゲット10とを、平行に対向させ、搬送しながら、スパッタ処理を行うものである。
特に、搬送系において発生する強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気吸着する、磨耗カス吸着部を備えたものである。
本例のスパッタ装置において、キャリア100は、図4に示すように、枠体110に、順に、処理基板130、裏板120を嵌め込み、処理基板130を保持する処理基板保持部101を備えている。
ここでは、処理基板130として、G6世代サイズの透明なガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタとして形成したカラーフィルタ形成基板を用い、そのカラーフィルタ形成面側にITO膜をスパッタ成膜するものである。
本例にでは、図1に示すように、搬送系において、歯車210と溝形成部200とが嵌合する歯車嵌合磨耗箇所に、強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気吸着する第1の磨耗カス吸着部10を設けている。
ここでは、磨耗カス発生箇所の側面と下部を覆うように磁性体からなる吸着用材11を配し、吸着用材の下側の内面上にマグネット12を配して、第1の磨耗カス吸着部10としている。
このように、磁性体材料からなる吸着用材11に接してマグネット12を配していることにより、磁性体からなる吸着用材11は磁気を帯び、強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気により吸着する。
また、本例では、その搬送系において、回転体190が、回転しながら、キャリア100下部の搬送レール171、172を、その荷重を支持して搬送するため、この搬送レール171、172と接触して磨耗カスを発生させるが、図2に示すように、回転体190の側面と下部を覆うように、強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気吸着する第1の磨耗カス吸着部10を設けている。
ここでも、磁性体材料からなる吸着用材に接してマグネットを配していることにより、磁性体からなる吸着用材11は磁気を帯び、強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気により吸着する。
また、本例では、図3に示すように、ローディングチャンバー30の下部に、キャリア(図4の100)の搬送とともに運ばれてきた磨耗カスで、ローディングの際の真空圧の変化により下側に落ちる磨耗カスを磁気により吸着する、第2の磨耗カス吸着部15を備えている。
第2の磨耗カス吸着部15も、磁性体材料からなる吸着用材11に接してマグネット12を配して、該吸着用材に磁気を帯びさせたもので、ここでも、磁性体材料からなる吸着用材11に接してマグネット12を配していることにより、磁性体からなる吸着用材11は磁気を帯び、強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気により吸着する。
また、図示していないが、本例においては、アンローディングチャンバーの下部にも、キャリアの搬送とともに運ばれてきた磨耗カスで、アンローディングの際の真空圧の変化により下側に落ちる磨耗カスを磁気により吸着する、上記と同様の、第2の磨耗カス吸着部15を備えている。
尚、ターゲット10としては、ここでは、例えば、In2 3 、90w%+SnO2 、10w%組成の焼結したターゲット材を、厚さ8mm〜15mmとしたものを用いるが、サイズを大とするために、Cuプレートをバッキング材として、インジウム半田を接着層とし、複数枚の焼結ターゲット材をつなぎ合わせて四角状にしている。
そして、スパッタリングは、Arガス雰囲気中、10-5torr〜10-2torr圧下で、プレート状にされた、成膜する膜組成のITOをターゲットとして用いて行う。
この場合、CFを形成する着色層の耐熱性(CFからの脱ガス)の面から、低温で成膜を行う。
本例のスパッタ装置は、図6に示されるスパッタ装置と同じように、搬送されながらスパッタ処理を行うもので、各チャンバーの配置や処理基板の搬入から搬出までの流れは、基本的に、図6(a)に示されるスパッタ装置と同じである。
本例におけるキャリア100は、図6(b)に示すキャリア860と同じである。
キャリア100の搬送も、基本的には図6に示されるスパッタ装置と同じで、図4に示すように、駆動用モーターからの駆動力を歯車210との噛み合わせで伝える溝を切った溝形成部200が、キャリア100下部に設けられており、更に、歯車210による磨耗を極力抑えるために、キャリア100の溝形成部200の進行方向両側、下側に、平坦部を有する搬送支持レール171、172が、キャリアの荷重を支えるために設けられており、本体側にある前記の歯車210とは異なるボビンのような回転体190にキャリア側の搬送支持レール171、172の平坦部が乗っかるようになっている。
本例においては、このような回転体190、歯車210を、搬送路に沿い複数配置して搬送を行う。
本例のスパッタ装置においては、簡単には、処理基板130(図6の863に相当)は、ローディングチャンバー(図6の811に相当)に投入され、予備チャンバー(図6の812に相当)を経て、第1のスパッタチャンバー(図6の813に相当)に投入され、搬送されながらスパッタ処理され、回転処理部(図6の820に相当)に搬入され、ここで、回転部によりキャリアごと180度回転され、向きを変え、第2のスパッタチャンバー(図6の833に相当)に投入され、搬送されながらスパッタ処理される。
そして、スパッタ後、予備チャンバー(図6の832に相当)、アンローディングチャンバー(図6の831に相当)を経て搬出される。
尚、各チャンバーの境には、機械的な仕切りがあり、各仕切りの開放は、両側のチャンバーの真空度を同じ程度にして行う。
また、処理基板保持部101の枠体110他各部の材質については、剛性が大きく、強固で、軽いものが好ましく、Tiやステンレスが挙げられる。
本例のスパッタ装置は1例で、本発明は、これに限定されるものではない。
図1に示す本例の第1の磨耗カス吸着部10、第2の磨耗カス吸着部15の構造を、他の形態のマグネトロン方式のスパッタ装置に、適用する形態が挙げられる。
また、処理基板130、タゲット10を鉛直方向から傾けた状態、あるいは水平にして、互いに平行に対向した状態でスパッタを行う形態も挙げられる。
勿論、図6に示す各部の構成配置を直線的に設けた形態としても良い。
また、本例のスパッタ装置の変形例として、本例において、図1、図2に示す第1の磨耗カス吸着部10の構造に代え、磨耗カス発生箇所の上側も覆うように吸着用材11を配した構造のものも挙げられる。
更に、磨耗カス発生箇所を遮蔽するように前記吸着用材を配して仕切った、仕切り部を構成し、該仕切り部を局所排気する形態も挙げられる。
この場合、該仕切り部をその外部より低圧とでき、磨耗カスが仕切り部の外への流出を効果的に防止できる。
また、磨耗カス発生箇所の磨耗カス発生源が、マグネット材料で作成されている形態も挙げられる。
この場合、磨耗カスが、磁石なので、成膜装置のチャンバーや成膜の際の防着板に吸着して、成膜されるガラス基板に付着する確率を低減することが可能である。
図1(a)は本発明のスパッタ装置の実施の形態の1例の歯車嵌合磨耗箇所における第1の磨耗カス吸着部を示したもので、図1(b)は図1(a)のA1側からみた図である。 図2(a)は本発明のスパッタ装置の実施の形態の1例のコロ搬送の磨耗箇所における第1の磨耗カス吸着部を示したもので、図2(b)は図2(a)のB1側からみた図である。 ローディングチャンバー内に配置した第2の磨耗カス吸着部を示した図である。 図4(a)はキャリアと搬送用の回転ロールを示した概略断面図で、図4(b)は図4(a)のC1方向からみた、キャリアと搬送駆動用の歯車を示した図である。 ターゲットとキャリアの対向状態を示した断面図である。 図6(a)はインライン型のITOスパッタ成膜装置の概略構成配置図で、図6(b)は図6(a)に示すITOスパッタ成膜装置に用られるキャリアを示した図である。
符号の説明
10 第1の磨耗カス吸着部
11 吸着用材
12 マグネット
15 第2の磨耗カス吸着部
20 ターゲット
21 遮蔽板
22 バッキングプレート
23 保持部
30 ローディングチャンバー
31 チャンバー室
32 壁部
100 キャリア
101 処理基板保持部
110 枠体
120 裏板
130 処理基板
150 支持部
161、162 位置決め回転ロール
161a、162a 軸
171、172 搬送支持レール(単に支持部とも言う)
190 回転ロール(回転体とも言う)
190a 軸
200 溝形成部
210 歯車
811 ローディングチャンバー
812 予備チャンバー
813 スパッタチャンバー
820 回転処理部
821 回転部
831 アンローディングチャンバー
832 予備チャンバー
833 スパッタチャンバー
841〜843 チャンバー仕切り
841a〜843a チャンバー仕切り
860、860a キャリア
860A 基板保持部
861 枠体
862 裏板(押さえ板とも言う)
863 処理基板
864 支持部
865 位置決回転ローラ
865a、865b 軸
866、867 支持部(搬送用支持部)
868 溝形成部
869 回転ローラ(回転部とも言う)
869a 軸
871 ターゲット
891 水平方向
892 鉛直方向


Claims (7)

  1. 処理基板をキャリアに搭載した状態で、インラインで、キャリアごと搬送しながら、該処理基板の一面側に成膜を施す成膜装置であって、搬送系における磨耗カス発生箇所近辺に、該磨耗カス発生箇所において発生した強磁性体材料からなる磨耗カスを磁気により吸着して、磨耗カスの発生箇所からの分散を防止するための、第1の磨耗カス吸着部を備えているもので、該第1の磨耗カス吸着部は、磁性体材料からなる吸着用材に接してマグネットを配して、該吸着用材に磁気を帯びさせたものであることを特徴とする成膜装置。
  2. 請求項1に記載の成膜装置であって、前記第1の磨耗カス吸着部は、磨耗カス発生箇所を遮蔽するように、あるいは磨耗カス発生箇所を遮蔽した下側に、その吸着用材を配するものであることを特徴とする成膜装置。
  3. 請求項2に記載の成膜装置であって、前記磨耗カス発生箇所を遮蔽するように前記吸着用材を配して仕切った、仕切り部を局所排気することを特徴する成膜装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の成膜装置であって、前記磨耗カス発生箇所の磨耗カス発生源が、マグネット材料で作成されていることを特徴とする成膜装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の成膜装置であって、ローディングチャンバーおよびアンローディングチャンバーの下部に、キャリアの搬送とともに運ばれてきた磨耗カスで、ローディングあるいはアンローディングの際の真空圧の変化により下側に落ちる磨耗カスを磁気により吸着する、第2の磨耗カス吸着部を備えているもので、該第2の磨耗カス吸着部は、磁性体材料からなる吸着用材に接してマグネットを配して、該吸着用材に磁気を帯びさせたものであることを特徴とする成膜装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の成膜装置であって、処理基板をキャリアごと、キャリアとは別体の歯車を駆動源として、コロ搬送されるもので、該キャリアは、その下部にコロ搬送用のレールと、前記歯車と嵌合する嵌合歯部を直線状に設けており、該嵌合歯部から搬送のための駆動力を得て、コロ搬送されるものであることを特徴とする成膜装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の成膜装置であって、前記処理基板が、ガラス基板をベース基板とし、該ガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタとして形成したカラーフィルタ形成基板で、該カラーフィルタ形成面側にITO膜をスパッタ成膜するスパッタ装置であることを特徴とする成膜装置。

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