JP4882332B2 - スパッタ装置 - Google Patents
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Description
特に、液晶表示装置は、CRT(Cathode−Ray Tube、ブラウン管) に代わり、広く普及されるようになってきた。
液晶表示装置用のカラー表示用の液晶パネルは、簡単には、バックライトからの光が各色の着色層を通過して表示されるが、各色の着色層を通過する光は、画素毎に液晶をスイッチング素子としてオン−オフ制御されている。
そして、この画素毎に液晶をスイッチング素子としてオン−オフ制御するための制御用電極の材質としては、従来から、透明導電性のITO膜(錫をドープしたインジウム酸化物)が用いられている。
ITO膜の成膜方法としては、ITO焼結体をターゲットプレートとし、所定のスパッタリング条件の下で基板上にITOをスパッタリングすることにより、所望のITO膜を形成する方法が、特開平6−24826号公報(特許文献1)、特開平6−247765号公報(特許文献2)等にて知られている。
そして、生産性の面から、このような、大サイズのガラス基板を用いた処理基板へのITO膜の成膜をインラインで行う、図4(a)にその概略構成配置図を示すような、インラインITOスパッタ成膜装置も提案されている。
ここに示すスパッタ装置においては、図4(b)に示すように、大サイズのガラス基板をベース基板とする処理基板863を、キャリア860に搭載して鉛直方向892に立てた状態で、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、処理基板763の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜する。
簡単には、処理基板863は、ローディングチャンバー811に投入され、予備チャンバー812を経て、第1のスパッタチャンバー883に投入され、搬送されながらスパッタ処理され、回転処理部820に搬入され、ここで、回転部によりキャリアごと180度回転され、向きを変え、第2のスパッタチャンバー833に投入され、搬送されながらスパッタ処理される。
そして、スパッタ後、予備チャンバー832、アンローディングチャンバー831を経て搬出される。
ここでは、図4(b)に示すように、キャリア(基板ホールダとも言う)860と呼ばれる、処理基板863を保持するための枠体861を有するサポート部材に、処理基板863を載せた状態で、キャリア860ごと立てた状態で搬送する。
キャリア860は、枠体861に、順に、処理基板863、裏板861を嵌め込み、処理基板863を保持する処理基板保持部101を備えたものであり、処理基板863は、鉛直方向892に沿うように立てた状態でキャリア860の処理基板保持部101にはめ込まれている。
そして、図4(a)に示すように、処理基板863は、処理基板保持部101ごとキャリア860に搭載されて、水平方向891に搬送され、鉛直方向892に沿うように立てた状態で、ターゲットプレート871と平行にして対向させてスパッタが行われる。
尚、図4(a)中、点線矢印は、キャリア860の搬送方向を示している。
図示していないが、ここでのスパッタ方式は、ターゲットプレート871の裏面側(処理基板863側とは反対の側)に、外側磁極と内側磁極の間で磁場が閉じるように設計し、発生したプラズマをターゲットプレート871近傍のみに存在するようにしているマグネトロンスパッタ方式のものである。
大サイズの処理基板として、例えば、大サイズの透明なガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタ(以下、CFとも言う)として形成したカラーフィルタ形成基板を処理基板が挙げられ、この処理基板のCF形成面側に、電極用のITO膜を成膜する。
キャリア860は、その下側に設けられた搬送支持レール866、867に保持されながら、溝形成部868にて駆動用モーターからの駆動力を歯車の噛み合わせで受けて、搬送される。
G6世代では、スパッタ処理する処理基板863とキャリ860アを併せた重量は100kg程度となるため、どうしても磨耗が発生するためこのように、できるだけ、前記溝形成部200と歯車との嵌合を少なくしている。
尚、キャリア860の材質としては重量の面、剛性の面から、Tiが好ましく用いられる。
スパッタリングは、Arガス雰囲気中、10-5torr〜10-2torr圧下で、プレート状にされた、成膜する膜組成のITOをターゲットプレートとして用いて行う。
この場合、CFを形成する着色層の耐熱性(CFからの脱ガス)の面から、低温で成膜を行うことが求められている。
尚、このような、マグネトロンスパッタ方式で、低温スパッタには、例えば、In2 O3 、90w%+SnO2 、10w%組成の焼結したターゲットプレート材を、厚さ8mm〜15mmとして用いる。
例えば、ターゲットプレートとしては、Cuプレートをバッキング材として、インジウム半田を接着層とし、数枚の焼結ターゲットプレート材をつなぎ合わせている。
このような中、図4(a)に示すようなスパッタ装置においては、ターゲットプレート
871と処理基板863とを立てた状態で対向させて、搬送しながらスパッタ処理を行っているが、ターゲットプレートの非エロージョン部分に、該ターゲットプレートから飛散したものが付着し、厚くなり、付着したものが剥れて、処理基板への異物付着となり、これが、処理基板に異物欠陥やPH等の欠陥を発生させ、問題となっていた。
本発明はこれに対応するもので、処理基板の成膜する側の面とターゲットプレートとを
、平行に対向させ、マグネトロンスパッタ方式でスパッタを行うスパッタ装置で、従来の、ターゲットプレートの非エロージョン部分に、該ターゲットプレートから飛散したものが付着し、厚くなり、付着したものが剥れて、処理基板への異物付着となり、処理基板に異物欠陥やPH等の欠陥を発生させるという問題を、解決できるスパッタ装置を提供しようとするものである。
そして、上記のスパッタ装置であって、前記ターゲットプレート外周部の防着板は、その表面が粗面化されていることを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれかのスパッタ装置であって、前記処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜するものであることを特徴とするものである。
また、ここでは、防着板の粗面化とは、ターゲットプレートを使い切るまでの間、あるいは定期メンテナンスまでの間、ターゲットプレートから飛散し防着板に付着したものが剥れないように粗面化することである。
また、非エロージョン部分の粗面化とは、スパッタによりエロージョン部分から飛散して非エロージョン部分に付着したものが厚くなるが、これを剥れにくくするための粗面化である。
防着板を粗面化することで、剥がれるまでの時間が稼げるが、通常は、ターゲットプレートを使い切るまでに剥がれてしまうので、剥がれる前に交換する。
更に言うと、防着板は1つのターゲットプレートを使い切るまでの間に、何回か交換することを前提としており、ここで言う、防着板の粗面化とは、防着板に付着したターゲットプレートから飛散したものが、防着板の交換時期までに剥れないように粗面化することである。
そして、上記ターゲットプレートであって、その外側全周にわたり、前記バッキングプレート面側に沿うように延設された薄肉部を設けていることを特徴とするものである。
そして、上記いずれかのターゲットプレートであって、焼結体のITO(錫をドープしたインジウム酸化物)からなることを特徴とするものである。
本発明のスパッタ装置では、ターゲットプレートは、バッキングプレートに沿い保持された状態でスパッタ処理に供されるもので、該ターゲットプレートの前記処理基板面側をエロージョン部分のみとしている形態とすることにより、処理基板の成膜する側の面とターゲットプレートとを、平行に対向させ、マグネトロンスパッタ方式でスパッタを行うスパッタ装置で、従来の、ターゲットプレートの非エロージョン部分に、該ターゲットプレートから飛散したものが付着し、厚くなり、付着したものが剥れて、処理基板への異物付着となり、処理基板に異物欠陥やPH等の欠陥を発生させるという問題を、解決できるスパッタ装置の提供を可能としている。
詳しくは、ターゲットプレートの処理基板面側全体を、エロージョン部分のみとしていることにより、従来のように、ターゲットプレートの非エロージョン部分に、ターゲットプレートから飛散したものが付着することはなくなるものとしている。
そして、前記ターゲットプレートの外周に沿い防着板を設けている形態とすることにより、防着板にターゲットプレートから飛散したものが付着することとなるが、適宜、防着板の交換を行うことにより、ターゲットプレートから飛散して防着板に付着したものが、厚くなり、剥れて、処理基板の異物欠陥やPH等の欠陥の発生原因となることを、防止できるものとしている。
更に、前記ターゲットプレートは、前記エロージョン部分の外周に延設してバッキングプレート面に沿い、薄肉部を設けている形態とすることにより、ターゲットプレートのエーロジョン部分と防着板との隙間から、バッキングプレート及び接合部であるインジュウムはんだ部分がスパッタされることを防止できるものとしている。
トに沿い保持された状態でスパッタ処理に供されるもので、その中央側にエロージョン部分となる領域を有し、該エロージョン部分となる領域の外側全周に沿い非エロージョン部分となる領域を有するもので、該非エロージョン部分となる領域の少なくとも一部、もしくは、該エロージョン部分となる領域の一部と該非エロージョン部分となる領域の少なくとも一部は表面が、粗面化されている形態とすることにより、処理基板の成膜する側の面とターゲットプレートとを、平行に対向させ、マグネトロンスパッタ方式でスパッタを行うスパッタ装置で、従来の、ターゲットプレートの非エロージョン部分に、該ターゲットプレートから飛散したものが付着し、厚くなり、付着したものが剥れて、処理基板への異物付着となり、処理基板に異物欠陥やPH等の欠陥を発生させるという問題を、解決できるスパッタ装置の提供を可能としている。
詳しくは、エロージョン部分となる領域の外側全周に沿い、粗面化されている非エロージョン部分となる領域を有することにより、非エロージョン部分に、該ターゲットから飛散したものが付着し、厚くなった付着物が剥れにくいものとしている。
そして、前記ターゲットプレートの外周に沿い防着板を設けている形態とすることにより、防着板にターゲットプレートから飛散したものが付着することとなるが、適宜、防着板の交換を行うことにより、ターゲットプレートから飛散して防着板に付着したものが、厚くなり、剥れて、処理基板の異物欠陥やPH等の欠陥の発生原因となることを、防止できるものとしている。
尚、エロージョン部分と非エロージョン部分との境界において、きっちりと非エロージョンのみを粗面化処理をするのは難しいので、通常、非エロージョン部分の一部や一部のエロージョン部分も粗面化処理する。
また、先にも述べたが、ここでは、非エロージョン部分の粗面化とは、スパッタによりエロージョン部分から飛散して非エロージョン部分に付着したものが厚くなるが、これを剥れにくくするための粗面化である。
そして、粗面化方法としては、具体的には、サンドブラストにより粗面化する方法やアルミニウム材を吹き付けるアルミ溶射等が挙げられる。
尚、ここで、アルミ溶射は、防着板の処理だけに適用され、ターゲットプレート表面の粗面化には適用できない。
これにより、防着板の交換の時期の自由度を大きくすることができる。
尚、先にも述べたが、ここでは、防着板の粗面化とは、該防着板を使い切るまでの間、ターゲットプレートから飛散し防着板に付着したものが剥れないように粗面化することで、また、ターゲットプレートの粗面化とは、該ターゲットを使い切るまでの間、ターゲットプレートから飛散しターゲットプレートに付着したものが剥れないように粗面化することである。
そして、粗面化方法としては、具体的には、サンドブラストにより粗面化する方法やアルミニウム材を吹き付けるアルミ溶射等が挙げられる。
尚、ここでも、アルミ溶射は、防着板の処理だけに適用され、ターゲットプレート表面の粗面化には適用できない。
また、処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜するものである請求項3の形態とすることにより、特に、有効である。
そして、その外側全周にわたり、前記バッキングプレート面側に沿うように延設された薄肉部を設けている形態とすることにより、スパッタの際に、ターゲットプレートと防着板との隙間からバッキングプレート面が、スパッタされるのを防止できるものとしている。
また、本発明に関わるターゲットプレートは、バッキングプレートに沿い保持された
状態でスパッタ処理に供された場合に、その中央側にエロージョン部分となる領域を有し、該エロージョン部分となる領域の外側全周に沿い非エロージョン部分となる領域を有するもので、該非エロージョン部分となる領域の少なくとも一部、もしくは、該エロージョン部分となる領域の一部と該非エロージョン部分となる領域の少なくとも一部は表面が、粗面化されている形態としていることより、該粗面化された非エロージョン部分、あるいはエロージョン部分ににターゲットプレートから飛散して付着した付着物を剥れにくいものとできる。
特に、ターゲットプレートが、焼結体のITO(錫をドープしたインジウム酸化物)からなる場合には有効である。
図1(a)は本発明に関わるスパッタ装置の参考実施形態の1例におけるターゲット部の表面を示した概略図で、図1(b)は図1(a)のA1側から見た図で、図1(c)は図1(a)のA1−A2における断面図で、図2は本発明のスパッタ装置の、ターゲットプレートを用いたターゲット部を示した断面図で、図3は本発明に関わるターゲットプレートの他の1例を用いたターゲット部を示した断面図で、図4(a)は本発明に関わるスパッタ装置の参考実施形態の1例におけるキャリアと搬送用の回転ロールを示した概略断面図で、図4(b)は図4(a)のB1方向からみた、キャリアの他に搬送駆動用の歯車も示した図で、図5はターゲットプレートとキャリアの対向状態を示した断面図である。
尚、図4(a)は、図4(b)、図4(c)のA3方向から見た図であり、また、図4においては、キャリアの他にも回転ローラや歯車を示している。
図1〜図5中、10は(エロージョン部分のみの)ターゲットプレート、10aは薄肉部、10bは粗面化部、11は防着板、12はバッキングプレート、13はターゲット保持部、15はマグネット、16は磁束の向き、100はキャリア、101は処理基板保持部、110は枠体、120は裏板、130は処理基板、150は支持部、161、162は位置決め回転ロール、161a、162aは軸、171、172は搬送支持レール(単に支持部とも言う)、190は回転ロール(回転体とも言う)、190aは軸、200は溝形成部、210は歯車である。
本例のスパッタ装置は、ディスプレイパネル用のG6世代サイズ(1800mm×1500mmサイズ)以上の大サイズの透明なガラス基板をベース基板とする処理基板130を、キャリアに搭載して立てた状態で、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜する、マグネトロンスパッタ方式のスパッタ装置で、図6に示す各部の構成配列と同じ構成配列のスパッタ装置である。
本例は、スパッタ処理の際には、処理基板130を図4(a)に示すキャリア100に搭載し、図5に示すように、処理基板130の成膜する側の面とターゲットプレート10とを、平行に対向させ、搬送しながら、スパッタ処理を行うものである。
本例のスパッタ装置において、キャリア100は、枠体110に、順に、処理基板130、裏板120を嵌め込み、処理基板130を保持する処理基板保持部101を備えている。
ここでは、処理基板130として、G6世代サイズの透明なガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタとして形成したカラーフィルタ形成基板を用い、そのカラーフィルタ形成面側にITO膜をスパッタ成膜するものである。
ここでは、ターゲットプレート10は、バッキングプレート12に沿い保持された状態でスパッタ処理に供されるもので、その処理基板面側が、エロージョン部分のみからなる。
そして、防着板の表面を、サンドブラストにより粗くしている。
また、本例においては、図1(a)のA1−A2における断面を図1(c)に示すように、スパッタ処理側でないターゲットプレート10の裏面側にマグネトロン構造にマグネットを備えてマグネトロンスパッタ方式により、スパッタ処理を行うものである。
本例においては、図1には明示していないが、マグネトロン構造のマグネットを一体として、ターゲットプレート面に沿い、ターゲットプレート10の短辺方向、即ち、キャリア100の搬送方向に、所定の範囲で揺動するもので、この揺動の範囲と、マグネトロン構造のマグネットの長手方向のサイズとにより、ここでは、ターゲットプレート10の領域全体をエロージョン部としている。
マグネトロン構造は、回路設計上、電子やイオンが磁気回路にそって連続的に運動し、局所的に溜まることがないため、局部的に磁石等構造体に熱がたまることがなく、成膜、特に成膜分布に対して悪影響を及ぼす可能性がなく、好適である。
尚、マグネトロン構造は、薄膜ハンドブック(日本学術振興会・薄膜第131委員会編集、株式会社オーム社発行、平成7年12月10日第1版第6刷発行、186ページから188ページ)等に記載のように、スパッタリング等において広く用いられてきた。
マグネットの配置すなわち磁場を工夫して設けた構造で、その構造体表面に電子を拘束させることが可能となり、電離衝突の頻度が極めて高くなり、非常に大きなターゲット(材料)衝撃電流密度を容易に得ることができる。
このように、ターゲットプレート10は、ターゲットプレート領域全体を、エロージョン部のみとして、その外周部に防着板11を設けていることにより、従来の、ターゲットプレートの非エロージョン部分に、該ターゲットプレートから飛散したものが付着し、厚くなり、付着したものが剥れて、処理基板への異物付着となり、処理基板に異物欠陥やPH等の欠陥を発生させるという問題を、解決できる。
防着板11としては、例えば、ステンレス(SUS)材が用いられる。
ここでは、防着板11をサンドブラスト処理により粗面化している。
尚、この場合、表1のように、サンドブラスト処理により粗面化が行える。
例えば、あるメンテナンス周期交換を行う場合、その周期の間に防着板11に付着する膜厚が10μmとすると、この膜厚で剥がれなければいいだけのサンドブラスト処理を行えば良く、過剰なブラスト処理はいらない。
上記表1のサンドブラスト処理の粗面化でも十分に実用レベルである。
この場合、CFを形成する着色層の耐熱性(CFからの脱ガス)の面から、低温で成膜を行う。
本例におけるキャリア100が、図6(b)に示すキャリア860と同じである。
キャリア100の搬送も、基本的には図6に示されるスパッタ装置と同じで、駆動用モーター210からの駆動力を歯車(図示していない)との噛み合わせで伝える溝を切った溝形成部200が、キャリア下部に設けられており、更に、歯車による磨耗を極力抑えるために、キャリア100の溝形成部200の進行方向両側、下側に、平坦部を有する搬送支持レール171、172が、キャリアの荷重を支えるために設けられており、本体側にある前記の歯車とは異なるボビンのような回転体190にキャリア側の搬送支持レール171、172の平坦部が乗っかるようになっている。
本例においては、このような回転体190、歯車210を、搬送路に沿い複数配置して搬送を行う。
そして、スパッタ後、予備チャンバー(図6の832に相当)、アンローディングチャンバー(図6の831に相当)を経て搬出される。
尚、各チャンバーの境には、機械的な仕切りがあり、各仕切りの開放は、両側のチャンバーの真空度を同じ程度にして行う。
また、処理基板保持部101の枠体110他各部の材質については、剛性が大きく、強固で、軽いものが好ましく、Tiやステンレスが挙げられる。
図1に示す本例のターゲット部の構造を、他の形態のマグネトロン方式のスパッタ装置、例えば、搬送しないでスパッタを行う装置等に、適用する形態が挙げられる。
また、処理基板130、ターゲットプレート10を鉛直方向から傾けた状態、あるいは水平にして、互いに平行に対向した状態でスパッタを行う形態も挙げられる。
勿論、図6に示す各部の構成配置を直線的に設けた形態としても良い。
図2に示すターゲット部においては、図1に示すターゲット部と同様、ターゲットプレート10は、バッキングプレート12に沿い保持された状態でスパッタ処理に供されるもので、その外側全周にわたり、前記バッキングプレート面側に沿うように延設された薄肉部10aを設けているもので、該ターゲットプレート10の処理基板面側をエロージョン部分のみとしている。
換言すると、図1に示すエロージョン部分のみをその領域とするターゲットプレートに、薄肉部10aを一体的に付加した形態のものである。
ターゲットプレート10と防着板11とは、電気的に分離していることが必要で、図1に示すターゲットプレートと防着板との間には、隙間があいてしまうため、該隙間からバッキングプレート12がスパッタされるが、図2に示すターゲット部においては、ターゲットプレート10が薄肉部10aを設けていることにより、バッキングプレート12がスパッタされることを防止できる。
また、図3に示すターゲット部においては、図1に示すターゲット部と同様、ターゲットプレート10は、バッキングプレート12に沿い保持された状態でスパッタ処理に供されるもので、そのスパッタ面側の外側全周にわたり、粗面化されている。
11bが粗面化部である。
ここでは、図1に示すエロージョン部分のみをその領域とするターゲットプレートに、更に、該粗面化された非エロージョン部分をその領域として加えた形態のもので、このような形態とすることにより、スパッタの際に、該粗面化された領域を非エロージョン部分として用いる場合には、該粗面化された非エロージョン部分にターゲットプレートから飛散して付着した付着物を剥れにくいものとできる。
尚、図2、図3に示すターゲット部において、ターゲットプレートは、図1に示すターゲットプレートと形状が異なるだけで、それ以外の各部については、全く、図1に示すターゲット部と同じである。
上記説明を以って、本発明に関わるターゲットプレートの実施の形態の説明とする。
10a 薄肉部
10b 粗面化部
11 防着板
12 バッキングプレート
13 ターゲット保持部
15 マグネット
16 磁束の向き
100 キャリア
101 処理基板保持部
110 枠体
120 裏板
130 処理基板
150 支持部
161、162 位置決め回転ロール
161a、162a 軸
171、172 搬送支持レール(単に支持部とも言う)
190 回転ロール(回転体とも言う)
190a 軸
200 溝形成部
210 歯車
811 ローディングチャンバー
812 予備チャンバー
813 スパッタチャンバー
820 回転処理部
821 回転部
831 アンローディングチャンバー
832 予備チャンバー
833 スパッタチャンバー
841〜843 チャンバー仕切り
841a〜843a チャンバー仕切り
860、860a キャリア
860A 処理基板保持部
861 枠体
862 裏板(押さえ板とも言う)
863 処理基板
864 支持部
865 位置決回転ローラ
865a、865b 軸
866、867 搬送支持レール(単に支持部とも言う)
868 溝形成部
869 回転ローラ(回転部とも言う)
869a 軸
871 ターゲットプレート
891 水平方向
892 鉛直方向
Claims (3)
- 処理基板の成膜する側の面とターゲットプレートとを、平行に対向させ、マグネトロンスパッタ方式でスパッタを行うスパッタ装置であって、前記ターゲットプレートは、バッキングプレートに沿い保持された状態でスパッタ処理に供されるもので、前記ターゲットプレートの前記処理基板面側をエロージョン部分のみとしているもので、前記ターゲットプレートの外周に沿い防着板を設けており、且つ、前記ターゲットプレートは、前記エロージョン部分の外周に延設してバッキングプレート面に沿い、薄肉部を設けて、該薄肉部を前記防着板で覆っていることを特徴とするスパッタ装置。
- 請求項1に記載のスパッタ装置であって、前記ターゲットプレート外周部の防着板は、その表面が粗面化されていることを特徴とするスパッタ装置。
- 請求項1ないし2のいずれか1項に記載のスパッタ装置であって、前記処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜するものであることを特徴とするスパッタ装置。
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