JP5015241B2 - ダミー基板及びそれを用いた成膜装置の始動方法、成膜条件の維持・変更方法並びに停止方法 - Google Patents

ダミー基板及びそれを用いた成膜装置の始動方法、成膜条件の維持・変更方法並びに停止方法 Download PDF

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Description

本発明は、ダミー基板及びそれを用いた成膜装置の始動方法、成膜条件の維持・変更方法並びに停止方法に関し、更に詳しくは、スパッタ成膜室にて、基板を保持した移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて前記基板の表面にスパッタ法により化合物薄膜を成膜するインライン式スパッタ装置に好適に用いられ、この装置の始動、この装置の成膜条件の維持・変更、及びこの装置の停止を、より短時間、より効率的かつ低コストにて行うことが可能なダミー基板、このダミー基板を用いた成膜装置の始動方法、成膜条件の維持・変更方法並びに停止方法に関する。
本願は、2007年4月18日に、日本に出願された特願2007−109275号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等においては、大面積のガラス基板上に透明電極、誘電体膜、絶縁膜等の薄膜を、均一な膜厚で、大量かつ連続的に成膜するために、種々のスパッタ装置が提案されている。
これらの1種にインライン式スパッタ装置がある。この装置は、スパッタ成膜室内に複数のスパッタカソードを一列に配置し、基板が保持されたキャリア(移載手段)をスパッタカソードの配列方向に沿って一定速度にて移動する間に、ターゲットから叩き出されたターゲット材が基板上に堆積することにより、基板上に所望の薄膜を成膜する装置であり、大面積のガラス基板上に膜厚の均一な薄膜を大量かつ連続的に成膜することができる装置である(特許文献1)。
ところで、このインライン式スパッタ装置では、装置の立ち上げ(始動)から生産に至るまでに、以下の(1)〜(4)の目的から、加熱、スパッタ、キャリア搬送等を同時に行う必要がある。
(1)キャリア及びターゲット周囲の構造物の温度分布を安定させること。
(2)キャリア及びターゲット周囲の構造物からの脱ガスを安定させること。
(3)ターゲットの表面に付着している不純物を除去すること。これは、一般にプリスパッタと称されている。
(4)ターゲットの放電電力の段階的アップ。これは、一般にランプアップと称されている。
このような装置の立ち上げ時には、製品に用いる基板の代わりにそれと同一形状のガラス板をダミー基板として用いている。
また、仕様の異なる製品を製造する場合、成膜条件、スパッタ、キャリア搬送等を変更する必要があり、この場合においても、製品に用いる基板の代わりにそれと同一形状のガラス板をダミー基板として用いている。
また、装置のメンテナンスを行う場合やトラブルが生じた場合等においては、装置内部の加熱されている部分を室温程度にまで冷却した後、この装置の真空領域を大気開放する必要がある。その理由は、真空領域が100℃以上の温度で大気開放すると、真空領域内の加熱している部品の表面が酸化してしまい、その後スパッタした場合にスパッタ時の環境が安定しなくなるからである。
このように、装置の立ち上げや立ち下げ(停止)は、相当の時間を要するものであるから、例えば、通常の生産の際に、製品用の基板の納品が遅れてしまい、装置への基板の供給が途切れてしまった場合は、装置の停止及び再立ち上げに要する時間を無くし、速やかに生産を再開するために、成膜条件、スパッタ、キャリア搬送等を維持する場合が多い。
このような装置の維持の際には、製品に用いる基板の代わりにそれと同一形状のガラス板をダミー基板として用いている。近年では、ガラス板の代わりに、インコネル等のニッケル基合金、ニッケルメッキ材、アルミニウム等の金属板を用いたダミー基板も提案されている(特許文献2、3)。
特開2002−60938号公報 特開2003−229369号公報 特開平11−152564号公報
ところで、従来のインライン式スパッタ装置では、装置の立ち上げ、立ち下げ、あるいは成膜条件の維持・変更の際にガラス板をダミー基板として用いているために、次のような問題点があった。
(1)装置の立ち上げや維持・変更の場合、ガラス板への着膜量が増加するにつれて膜の応力が大きくなるために、このガラス板への負荷が高くなってしまい、その結果、成膜、キャリア搬送、キャリアへの着脱の際にガラス割れ等が発生する可能性があるという問題点があった。このように、ガラス板をダミー基板とした場合、装置等により若干使用回数は異なるが、通常、7〜8回程度の使用が限界である。
(2)装置の立ち上げや立ち下げには、各々数時間掛かってしまうために、ガラス割れ等のトラブル発生は、装置を長時間停止させてしまうことになり、生産性を低下させるばかりか、製品の納品遅れ等が生じる可能性があるという問題点があった。
特に、24時間連続運転している生産ライン等においては、ガラス割れ等のトラブルを防止する必要があることから、一枚のダミー基板当たりの使用回数を減らしているために、多くのダミー基板が必要になる。
近年では、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等のパネルサイズの大型化に伴うガラス基板の大型化により、ダミー基板も大型化しており、ガラス割れ等のトラブルはダミー基板のコストを増加させる要因にもなっている。
また、従来の金属板を用いたダミー基板においても、ガラス割れ等のトラブルこそ無いものの、金属の比重がガラス板より大きいために、キャリアに多くの荷重が掛かることとなる。そこで、ガラス板と同等の重量にしようとすると、金属板の厚みを非常に薄くする必要があり、強度不足等の新たな問題点が生じる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、スパッタ法により化合物薄膜を形成する装置の始動(立ち上げ)、成膜条件の維持・変更、装置の停止(立ち下げ)を、従来より短時間で、しかも効率的かつ低コストにて行うことができるダミー基板及びそれを用いた成膜装置の始動方法、成膜条件の維持・変更方法並びに停止方法を提供することを目的とする。
本発明者は、化合物薄膜をスパッタ法により成膜するインライン式スパッタ装置の稼働について検討を行った結果、開口部が形成された金属板をダミー基板として用い、このダミー基板により、キャリア(移載手段)のこのダミー基板との接触部分を覆うこととすれば、このスパッタ装置の始動(立ち上げ)、成膜条件の維持・変更、装置の停止(立ち下げ)を、従来より短時間で、しかも効率的かつ低コストにて行うことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のダミー基板は、スパッタ成膜室に、基板を保持するための移載手段を複数個、これらの基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて前記基板の表面にスパッタ法により化合物薄膜を成膜する装置にて前記基板に代えて用いられるダミー基板であって、金属からなる板状体に開口部が形成された本体部を備え、この本体部により少なくとも前記移載手段の前記本体部との接触部分を覆うようにしたことを特徴とする。
このダミー基板では、本体部を、開口部が形成された金属からなる板状体としたことにより、装置を稼働している間においても、ガラス割れ等の不具合が生じる可能性が無くなり、ダミー基板の使用回数も高まる。
これにより、装置の始動(立ち上げ)、成膜条件の維持・変更、装置の停止(立ち下げ)の各場合における装置の停止時間を短縮することが可能になり、装置の稼働率が向上する。
また、本体部により、少なくとも前記移載手段の前記本体部との接触部分を覆うようにしたことにより、この移載手段の前記本体部との接触部分に化合物薄膜が堆積しなくなり、この移載手段に化合物薄膜が堆積することから生じる異常放電等の不具合が生じる可能性がなくなる。
前記ダミー基板は、前記本体部の外周形状が前記基板と同等の形状であり、かつ前記基板と同等の重量であってもよい。
このダミー基板では、本体部の外周形状を前記基板と同等の形状とし、かつ前記基板と同等の重量としたことにより、装置の立ち上げ、成膜条件の維持・変更、装置の立ち下げ等の際の成膜条件、運転条件等の各種条件が、前記基板と同等の条件となり、前記各種条件を再調整する等の余分な作業が必要なくなる。
さらにこのダミー基板では、金属の比重がガラス板の比重よりも大きく、キャリアに多くの荷重が掛かるのを避けるため、ガラス板と同等の重量にしようとしたときに、開口部が形成された金属からなる板状体としたことにより、金属板の厚みを非常に薄くする必要が無くなり、強度不足等の問題を引き起こすことなく、ガラス板と同等の質量を実現することもできる。つまり、開口部を適切な大きさに設計することにより、このダミー基板の本体部の外周形状、質量、さらに厚みを前記基板と同等にすることもできる。これにより、装置の立ち上げ、成膜条件の維持・変更、装置の立ち下げ等の際の成膜条件、運転条件等の各種条件が、前記基板とさらに同等の条件となり、前記各種条件を再調整する等の余分な作業が必要なくなる。
前記ダミー基板は、前記本体部のうち、少なくとも前記移載手段との接触部分の表面粗さRaは、3.2μm以下であってもよい。
このダミー基板では、前記本体部のうち、少なくとも前記移載手段との接触部分の表面粗さRaを3.2μm以下としたことにより、このダミー基板と移載手段との接触部分の接触状態が密になり、この接触部分がダミー基板により気密に覆われる。これにより、この接触部分に化合物薄膜等が着膜しなくなり、この移載手段に化合物薄膜が堆積することから生じる異常放電等の不具合を防止する。
また、移載手段におけるダミー基板の着脱を前記基板の着脱と同様に行うことが可能になる。
本発明に係る第二の態様は、本発明のダミー基板を用いて成膜装置を始動する方法であって、スパッタ成膜室に、前記ダミー基板を保持した移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて成膜条件を変化させ、その後、所望の成膜条件に安定させる。
この成膜装置の始動方法では、スパッタ成膜室に、本発明のダミー基板を保持した移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて成膜条件を変化させ、その後、所望の成膜条件に安定させることにより、装置の始動時の成膜、キャリア搬送、キャリアへの着脱のいずれの場合においてもガラス割れ等の不具合の発生が無くなり、装置の始動を短時間で行うことが可能になる。
また、本発明のダミー基板を用いることで、ダミー基板の使用回数が高まり、ダミー基板自体のコストが削減される。
これにより、装置の生産性が向上し、始動に係わるコストも削減される。
本発明に係る第三の態様は、本発明のダミー基板を用いて成膜装置の成膜条件を維持または変更する方法であって、本スパッタの後、基板を保持するための移載手段に前記ダミー基板を保持させ、スパッタ成膜室に、前記ダミー基板を保持した前記移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて成膜条件を維持または変更し、その後、前記ダミー基板を所望の基板に取り替え、本スパッタを行う。
この成膜装置の成膜条件の維持・変更方法では、本スパッタの後、基板を保持するための移載手段に前記ダミー基板を保持させ、この移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて成膜条件を維持または変更し、その後、前記ダミー基板を所望の基板に取り替え、本スパッタを行うことにより、成膜条件を維持または変更する際に、成膜、キャリア搬送、キャリアへの着脱のいずれの場合においてもガラス割れ等の不具合が発生する可能性が無くなり、成膜条件の維持または変更を短時間で行うことが可能になる。
また、本発明のダミー基板を用いることで、ダミー基板の使用回数が高まり、ダミー基板自体のコストが削減されることとなる。
これにより、装置の生産性が向上し、成膜条件の維持・変更に係わるコストも削減される。
本発明に係る第三の態様は、本発明のダミー基板を用いて成膜装置を停止する方法であって、スパッタ成膜室に、前記ダミー基板を保持した移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて前記スパッタ成膜室内を冷却し、その後、この成膜装置を停止する。
この成膜装置の停止方法では、ダミー基板を保持した移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて、スパッタ成膜室内を冷却することにより、この冷却過程においても、ダミー基板が移載手段の基板との接触部分を覆い続ける。そのため、この移載手段の基板との接触部分にスパッタ成膜室内に残存する物質、特に化合物薄膜が堆積しなくなる。
本発明のダミー基板によれば、金属からなる板状体に開口部が形成された本体部を備えたので、装置を稼働している間においても、ガラス割れ等の不具合が生じる可能性が無く、ダミー基板の使用回数を高めることができる。
したがって、装置の始動(立ち上げ)、成膜条件の維持・変更、装置の停止(立ち下げ)の際における装置の停止時間を短縮または無くすことができ、装置の稼働率を向上させることができる。
また、この本体部により少なくとも移載手段の本体部との接触部分を覆うようにしたので、この移載手段の本体部との接触部分への化合物薄膜の堆積を防止することができ、したがって、この化合物薄膜の堆積に起因する異常放電等の不具合を防止することができる。
本発明の成膜装置の始動方法によれば、本発明のダミー基板を保持した移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて成膜条件を変化させ、その後、所望の成膜条件に安定させるので、移載手段の本体部との接触部分への化合物薄膜の堆積を防止することができ、したがって、この化合物薄膜の堆積に起因する異常放電等の不具合を無くすことができ、装置の始動(立ち上げ)を、従来より短時間で、しかも効率的かつ低コストにて行うことができる。
本発明の成膜装置の成膜条件の維持・変更方法によれば、本スパッタの後、移載手段に本発明のダミー基板を保持させ、スパッタ成膜室に、前記ダミー基板を保持した前記移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて成膜条件を維持または変更するので、移載手段の本体部との接触部分への化合物薄膜の堆積を防止することができ、したがって、この化合物薄膜の堆積に起因する異常放電等の不具合を無くすことができ、成膜条件の維持または変更を、従来より短時間で、しかも効率的かつ低コストにて行うことができる。
本発明の成膜装置の停止方法によれば、スパッタ成膜室に、本発明のダミー基板を保持した移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて前記スパッタ成膜室内を冷却するので、この冷却過程においても、ダミー基板が移載手段の前記ダミー基板との接触部分を覆い続けることで、この移載手段のダミー基板との接触部分にスパッタ成膜室内に残存する物質、特に化合物薄膜が堆積するのを防止することができ、化合物薄膜の堆積に起因する異常放電等の不具合を防止することができる。その結果、装置の生産性を向上させることができる。
本発明の一実施形態のインライン式反応性スパッタ装置を示す模式図である。 本発明の一実施形態のインライン式反応性スパッタ装置のキャリアを示す平面図である。 本発明の一実施形態のインライン式反応性スパッタ装置のキャリアのクランプを示す断面図である。 本発明の一実施形態のインライン式反応性スパッタ装置のキャリアの基板受けを示す正面図である。 本発明の一実施形態のダミー基板を示す正面図である。 本発明の一実施形態のダミー基板の変形例を示す正面図である。
符号の説明
1 スパッタ装置 2 前室 3 スパッタ成膜室 4 後室 5 入口側ゾーン 6 スパッタゾーン 7 出口側ゾーン 11 真空ポンプ 12 キャリア 13 ダミー基板 14 スパッタカソード 15 ターゲット 16 不活性ガス導入管 17 反応性ガス導入管 21 本体 22 開口 23 クランプ 24 基板受け 25 ホルダー本体 31 クランプ本体 31a 先端部 32 軸 33 受け部 34 押圧部 41 凹部 42 受け部 43 ボルト 44 板バネ 51 本体 52 金属板 53 開口部 54 吸着領域 61 ダミー基板 62 桟
本発明のダミー基板及びそれを用いた成膜装置の始動方法、成膜条件の維持・変更方法、並びに成膜装置の停止方法を実施するための最良の形態について、成膜装置の一種であるインライン式反応性スパッタ装置を例に説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
また、以下の説明に用いられる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明の一実施形態のダミー基板が適用されるインライン式反応性スパッタ装置を示す模式図である。
このスパッタ装置1は、前室2と、スパッタ成膜室3と、反転室を兼ねる後室4とから構成され、このスパッタ成膜室3は、入口側ゾーン5と、スパッタゾーン6と、出口側ゾーン7の3ゾーンにて構成され、これら入口側ゾーン5、スパッタゾーン6及び出口側ゾーン7の幅方向の中心位置には、これらのゾーンを往路(図1中下側)及び復路(図1中上側)の2系統に区分するための仕切板8が設けられている。
このスパッタ装置1では、復路の場合、前室2は後室として、後室4は前室として、それぞれ機能するが、ここでは便宜上、往路の場合を基準として前室2及び後室4と称する。
これら前室2、スパッタ成膜室3の入口側ゾーン5及び出口側ゾーン7、後室4それぞれには、真空ポンプ11が設けられ、これらのゾーン2〜4内の往路及び復路それぞれには、基板を搬送するためのキャリア(移載手段)12が複数個、連続するように配置され、これらのゾーン2〜4内をその配置方向(図1中、左右方向)に移動可能かつ所定の位置に保持可能とされている。これらのキャリア12の所定位置には、製品となるガラス基板(図示略)やダミー基板13が略垂直に立てられた状態で保持されている。
一方、スパッタゾーン6内の両側壁には、キャリア12の往路及び復路それぞれの移動方向に沿って複数のスパッタカソード14が設けられ、これらスパッタカソード14には、化合物薄膜のスパッタ材料であるターゲット15が取り付けられている。これらのターゲット15は、キャリア12の所定位置に取り付けられたガラス基板(図示略)やダミー基板13の表面と所定距離をおいて対向するように位置決めがなされている。
このスパッタカソード14の近くには、Ar等の不活性ガスを導入するための不活性ガス導入管16、及びO等の反応性ガスを導入するための反応性ガス導入管17がキャリア12に向けて配置されている。
また、前室2及び後室4にも、不活性ガス導入管16及び反応性ガス導入管17が設けられている。
キャリア12は、図2に示すように、アルミニウム製の矩形板状の枠体からなる本体21の中央部に、同じく矩形板状の枠体からなるチタン製のホルダー本体25が設けられている。また、製品となるガラス基板(図示略)やダミー基板13を保持するための開口22が形成されており、この本体21の開口22側の周縁部には、ガラス基板やダミー基板13を保持するための保持具の一種であるクランプ23が複数個(図2では、16個)、所定の間隔を空けて設けられ、さらに、ホルダー本体25の下部の開口22側の周縁部には、内側の2つのクランプ23を挟むように、基板受け24が複数個(図2では、4個)設けられている。
クランプ23は、図3に示すように、ホルダー本体25の先端部25aに、金属からなるクランプ本体31が軸32を中心として回動自在に設けられている。先端部25aには、ガラス基板やダミー基板13を保持するための硬質樹脂からなる受け部33が設けられ、クランプ本体31の先端部31aにもガラス基板やダミー基板13を押圧し保持するための硬質樹脂からなる押圧部34が設けられている。
このクランプ23では、クランプ本体31を軸32を中心として外側へ回動させて押圧部34をホルダー本体25の先端部25aから離間させた状態で、ガラス基板やダミー基板13を受け部33に載置し、次いで、クランプ本体31を軸32を中心としてホルダー本体25の先端部25a側へ回動させ、押圧部34によりガラス基板やダミー基板13を押圧することで、ガラス基板やダミー基板13を所定位置に保持することができる。また、クランプ本体31を軸32を中心として外側へ回動させることにより、ガラス基板やダミー基板13をクランプ23から開放し、キャリア12から外すことができる。
基板受け24は、図4に示すように、硬質樹脂からなる正方形板状の受け部42が、ホルダー本体25の下部の開口22側の周縁部に形成された凹部41に、本体21の長孔(図示略)に移動自在に取り付けられたボルト43、及び板バネ44により取り付けられている。この受け部42は、開口22に向かう方向(図4中、上下方向)に沿って移動可能とされている。
ダミー基板13は、図5に示すように、その本体51が外周形状が製品となるガラス基板と同等の形状であり、かつ、このガラス基板と同等の重量を有するものである。
ここで、ガラス基板と同等の重量を有するとは、ガラス基板の重量に対して±50%の範囲内にある重量のことである。
ダミー基板13の重量をガラス基板と同等の重量とすることにより、キャリア12を安定移動させることができる。
このダミー基板13は、矩形状の金属板52に相似形状の開口部53が形成された矩形板状の枠体からなるもので、いわゆる額縁状と称される形状のものである。この本体51により、キャリア12の接触部分を覆う構成になっている。
この本体51を構成する金属としては、ガラス基板の線膨張率に近似する線膨張率を有する金属が好ましい。ここで、ガラス基板の線膨張率(3.0×10−6/℃〜4.0×10−6/℃)に近似する線膨張率とは、ガラス基板の線膨張率に対して±400%の範囲内にある線膨張率のことである。
また、この金属の比重は、特に限定されないが、枠体であること、ハンドリング時の風のあおりを受けないことから、製品とするガラス基板の比重の1.6倍まで対応可能である。
このような金属としては、例えば、純チタン(比重:4.51g/cm、線膨張率:8.40×10−6/℃、以下同)、チタン合金(比重:4.43g/cm、線膨張率:8.80×10−6/℃)、42アロイ等のニッケル基合金(比重:8.15g/cm、線膨張率:4.50×10−6/℃)、ヘビーアロイHAX1等のタングステン合金(比重:18.1g/cm、線膨張率:4.90×10−6/℃)、SUS405等のステンレス鋼(比重:7.7g/cm、線膨張率:10.40×10−6/℃)、鉄または鉄基合金(比重:9g/cm、線膨張率:11.20×10−6/℃)、アルミニウムまたはアルミニウム基合金(比重:2.68g/cm、線膨張率:23.80×10−6/℃)、マグネシウム合金(比重:1.78g/cm、線膨張率:28.80×10−6/℃)、クロム(比重:7.19g/cm、線膨張率:6.20×10−6/℃)、バナジウム(比重:6.1g/cm、線膨張率:8.30×10−6/℃)が挙げられる。また、非金属ではあるが、半導体材料であるシリコン(比重:2.33g/cm、線膨張率:5.00×10−6/℃)も使用可能である。
この他、ガドリウム、ジスプロシウム、テルビウム、ゲルマニウム、プラセオジム、ランタン、ジルコニウム等も使用可能である。
この本体51の周縁部には、キャリア12の吸着パッド(図示略)が接触する吸着領域54が、この吸着パッドの位置に対応して複数箇所に形成されている(図5では、38個)。
このダミー基板13は、製品基板用の移載機(ロボット)と同仕様の移載機(ロボット)を用いてキャリアへの着脱を行うので、ダミー基板の重量は製品基板の重量の80〜120%の範囲にあることが望ましい。
上記ロボットのハンドにおける吸着パッド(複数ある)がこのダミー基板13を吸着する吸着領域54の表面粗さRaは、3.2μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以下である。
ここで、吸着領域54の表面粗さRaを3.2μm以下と限定した理由は、表面粗さRaが3.2μm以下であると、キャリア12の吸着機構との接触状態が密になり、ダミー基板13とキャリア12の吸着機構との間の吸着力が所定の吸着力以上に高まり、真空吸着の信頼性を確実とするからである。また、ダミー基板13が樹脂製の吸着パッドを傷つけないためである。
例えば、キャリア12の吸着パッドの直径を32mm、その表面粗さRaを3.2μmとしたとき、この吸着領域54の直径は50mmである。
また、ハンドリング時の風のあおりや吸着パッドの風化等を考慮すると、吸着パッドの吸着力の余裕度は、ガラス基板の全重量に対する安全率として表すことができる。例えば、ダミー基板13の重量を約13kg、ガラス基板の重量を約12kgとした時、吸着パッド全体の吸着力は、30.156kgとなる。したがって、この吸着パッド全体の吸着力の余裕度は、ガラス基板の全重量に対する安全率2.5として表すことができる。
キャリアにおいて、基板下部は樹脂製の基板受けで支えられる。この基板受けの傷つけ防止のため、ダミー基板の外周(少なくともキャリア下側で基板受けにより支えられる外周部)の端部は半円状に形成するのが好ましい。
図6は、本発明のダミー基板の変形例を示す平面図であり、このダミー基板61は、開口部53に互いに交差する桟62を設けた点が、上記のダミー基板13と異なる。このダミー基板61においても、上記のダミー基板13と全く同様の効果を奏することができる。また、図6においてこの桟62は斜めに交差する一対の桟となっているが、特にこの形状に限定されることは無く、ダミー基板61の桟62への着膜量が増加した際に、膜の応力によるダミー基板61の変形等の不具合が許容される範囲内で種々変更可能である。
以上説明したように、このダミー基板13によれば、矩形状の金属板52に相似形状の開口部53を形成したので、スパッタ装置を稼働している間においても、ガラス割れ等の不具合が生じる可能性が無く、ダミー基板の使用回数を大幅に高めることができる。
したがって、装置の始動(立ち上げ)、成膜条件の維持・変更、停止(立ち下げ)の際の装置の停止時間を短縮または無くすことができ、装置の稼働率を向上させることができる。
また、この本体51により、キャリア12の本体51との接触部分を覆うようにしたので、このキャリア12の接触部分への化合物薄膜の堆積を防止することができる。したがって、この化合物薄膜の堆積に起因する異常放電等の不具合を防止することができる。
次に、このダミー基板13を用いたインライン式反応性スパッタ装置の始動方法について、往路の場合を例にとり説明する。
まず、スパッタゾーン6のスパッタカソード14に、化合物薄膜のスパッタ材料であるターゲット15を装着する。このターゲット15は、例えば、スズインジウム合金ターゲット、アンチモンスズ合金ターゲット、チタンターゲット、マグネシウムターゲット等、成膜される化合物薄膜に応じて適宜選択される。
一方、ダミー基板13をキャリア12に取り付け、このキャリア12を前室2を経由して入口側ゾーン5に移動させ、この入口側ゾーン5にてキャリア12をその進行方向に密に詰め、隣接するキャリア12の端面同士が近接した状態とする。
次いで、入口側ゾーン5を含むスパッタ成膜室3内を真空ポンプ11にて所定の真空度まで減圧し、不活性ガス導入管16及び反応性ガス導入管17を用いて、このスパッタ成膜室3内にAr等の不活性ガス及びO等の反応性ガスを導入し、この入口側ゾーン5を含むスパッタ成膜室3内を、前室2内と同様、所定の圧力の不活性ガス及び反応性ガスの混合ガス雰囲気とする。
次いで、この近接したキャリア12をスパッタゾーン6に移動させ、このスパッタゾーン6内にて連続移動しつつ、ターゲット15に掛かる電力を段階的に上昇させ(放電パワーの段階的投入)て、所望の電力に到達した段階で安定化させる(ランプアップ)とともに、スパッタゾーン6内の温度を調整することにより、キャリア12及びターゲット15の周囲構造物の温度分布の安定化、キャリア12及びターゲット15の周囲構造物からの脱ガスの安定化を行う。
同時に、ターゲット15の表面の付着物の除去(プリスパッタ)を行う。
以上により、装置の始動(立ち上げ)を、従来より短時間で、しかも効率的かつ低コストにて行うことができる。
また、キャリア12の本体51との接触部分への化合物薄膜の堆積を防止することができるので、この化合物薄膜の堆積に起因する異常放電等の不具合を防止することができる。その結果、インライン式反応性スパッタ装置の生産性を向上させることができる。
次に、このダミー基板13を用いたインライン式反応性スパッタ装置の成膜条件の維持・変更方法について説明する。
まず、成膜条件の維持方法について説明する。
本スパッタの後、ダミー基板13をキャリア12に取り付け、このキャリア12を前室2を経由して入口側ゾーン5に移動させ、この入口側ゾーン5にてキャリア12をその進行方向に密に詰め、隣接するキャリア12の端面同士が近接した状態とする。
次いで、この近接したキャリア12をスパッタゾーン6に移動させ、このスパッタゾーン6内にて連続移動しつつ、このスパッタゾーン6内のAr等の不活性ガスの分圧、及びO等の反応性ガスの分圧を調整し、所定の圧力の不活性ガス及び反応性ガスの混合ガス雰囲気を維持する。
また、ターゲット15に掛かる電力を維持するとともに、スパッタゾーン6内の温度を調整することにより、キャリア12及びターゲット15の周囲構造物の温度分布の安定化、キャリア12及びターゲット15の周囲構造物からの脱ガスの安定化を行う。
その後、本スパッタを行う必要が生じた場合には、ダミー基板13を所望の基板に取り替え、本スパッタを行う。
また、成膜条件を変更するには、上記のようにキャリア12をスパッタゾーン6に移動させた後、キャリア12をスパッタゾーン6内にて連続移動しつつ、このスパッタゾーン6内のAr等の不活性ガスの分圧、及びO等の反応性ガスの分圧を調整し、所望の圧力の不活性ガス及び反応性ガスの混合ガス雰囲気に変更する。
また、ターゲット15に掛かる電力を変更するとともに、スパッタゾーン6内の温度を調整することにより、キャリア12及びターゲット15の周囲構造物の温度分布の安定化、キャリア12及びターゲット15の周囲構造物からの脱ガスの安定化を行う。
その後、本スパッタを行う必要が生じた場合には、ダミー基板13を所望の基板に取り替え、本スパッタを行う。
以上により、本スパッタの成膜条件の維持・変更を、従来より効率的かつ低コストにて行うことができる。
また、キャリア12への化合物薄膜の堆積を防止することができるので、この化合物薄膜の堆積に起因する異常放電等の不具合を防止することができる。その結果、インライン式反応性スパッタ装置の生産性を向上させることができる。
次に、このダミー基板13を用いたインライン式反応性スパッタ装置の停止方法について説明する。
本スパッタの後、ダミー基板13をキャリア12に取り付け、このキャリア12を前室2を経由して入口側ゾーン5に移動させ、この入口側ゾーン5にてキャリア12をその進行方向に密に詰め、隣接するキャリア12の端面同士が近接した状態とする。
次いで、この近接したキャリア12をスパッタゾーン6に移動させ、このスパッタゾーン6内にて連続移動しつつ、ターゲット15に掛かる電力を停止し、このスパッタゾーン6を含むスパッタ成膜室3内を冷却する。
このスパッタ成膜室3内が所定の温度以下になったことを確認した上で、Ar等の不活性ガス及びO等の反応性ガスの供給を停止する。
以上により、このスパッタ装置を停止する際においても、ダミー基板13がキャリア12との接触部分を覆い続けることで、このキャリア12の基板との接触部分にスパッタ成膜室3内に残存する物質、特に化合物薄膜が堆積するのを防止することができ、化合物薄膜の堆積に起因する異常放電等の不具合を防止することができる。その結果、装置の生産性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、本発明のダミー基板が適用されるスパッタ装置としてインライン式反応性スパッタ装置を例に取り説明したが、反応性スパッタ装置以外のスパッタ装置に対しても適用可能であることはもちろんである。
本発明のダミー基板及びそれを用いた成膜装置の始動方法、成膜条件の維持・変更方法並びに停止方法によれば、スパッタ法により化合物薄膜を成膜する装置の始動(立ち上げ)、その装置の成膜条件の維持、変更、その装置の停止(立ち下げ)を、従来より短時間で、しかも効率的かつ低コストにて行うことができる。

Claims (6)

  1. スパッタ成膜室に、基板を保持するための移載手段を複数個、これらの基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて前記基板の表面にスパッタ法により化合物薄膜を成膜する装置にて前記基板に代えて用いられるダミー基板であって、
    金属からなる板状体に開口部が形成された本体部を備え、この本体部により少なくとも前記移載手段の前記本体部との接触部分を覆うようにしたことを特徴とするダミー基板。
  2. 前記本体部は、その外周形状が前記基板と同等の形状であり、かつ前記基板と同等の重量である請求項1記載のダミー基板。
  3. 前記本体部のうち、少なくとも前記移載手段との接触部分の表面粗さRaは、3.2μm以下である請求項1記載のダミー基板。
  4. 請求項1記載のダミー基板を用いて成膜装置を始動する方法であって、
    スパッタ成膜室に、前記ダミー基板を保持した移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて成膜条件を変化させ、その後、所望の成膜条件に安定させる成膜装置の始動方法。
  5. 請求項1記載のダミー基板を用いて成膜装置の成膜条件を維持または変更する方法であって、
    本スパッタの後、基板を保持するための移載手段に前記ダミー基板を保持させ、
    スパッタ成膜室に、前記ダミー基板を保持した前記移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて成膜条件を維持または変更し、その後、前記ダミー基板を所望の基板に取り替え、本スパッタを行う成膜装置の成膜条件の維持・変更方法。
  6. 請求項1記載のダミー基板を用いて成膜装置を停止する方法であって、
    スパッタ成膜室に、前記ダミー基板を保持した移載手段を複数個、これらのダミー基板の表面上の一方向に沿って一列に配置し、これらの移載手段を連続移動する状態または静止した状態にて前記スパッタ成膜室内を冷却し、その後、この成膜装置を停止する成膜装置の停止方法。
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