JP4580613B2 - 顕微鏡用電動ステージの原点検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学顕微鏡に設けられ電動で観察対象物を2次元移動させるための顕微鏡用電動ステージの原点検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動ステージには、「自動掃引装置付顕微鏡」として、実開昭59−53319号公報所載の技術(従来例1)が開示されている。図27および図28を用いてこの従来例1を説明する。図27において、電動ステージの固定ステージ511には、X軸移動機構501、Y軸移動機構502が配設されており、顕微鏡の光軸に対して標本512を2次元走査可能にしている。X軸移動機構501、Y軸移動機構502は、図28に示す可動台503、クレンメル504、ボールネジ505、506、フレキシブルケーブル507、508、および図27に示すステッピングモータ509、510により構成されている。ボールネジ505、506、フレキシブルケーブル507、508はガタなく回転運動を伝達できるため、ステッピングモータ509、510の回転角は、正確に可動台503またはクレンメル504の直線運動に変換される。上記構成により、ロストモーションの無い高精度なステージを実現することが可能である。
【0003】
同様に、「自動掃引装置付顕微鏡」として、実開昭61−68219号公報所載の技術(従来例2)が開示されている。顕微鏡の構成は、従来例1とほぼ同様のため説明を省略する。モータからの動力は、クラッチを含む歯車列を介して、クレンメルに設置されたラックに伝達される。前記クラッチを制御することにより、手動と電動との操作を容易に切り換え可能となり、電動顕微鏡の操作性を向上させる。動力の伝達には、ボールネジを用いず歯車列にて行っている。
【0004】
また、「顕微鏡用ステージ」として、特開2000−214390号公報所載の技術(従来例3)が開示されている。図29および図30を用いてこの従来例3を説明する。図29および図30において、相対的に移動する二つの部材間、固定台601、可動台602の一方にワイヤロープ604が張られ、他方には駆動用のハンドル軸上にプーリ603が配設されている。ワイヤロープ604は付勢部材605にて張力が加えられているため、プーリ603とワイヤロープ604の摩擦力により過負荷を加えるような異常操作以外では、滑ることなく動力が伝達される。
【0005】
さらに、「微小寸法位置決め装置」として、実公平4−22251号公報所載の技術(従来例4)が開示されている。従来例4では、原点検出用のセンサとして、フォトインタラプタ型が用いられている。フォトインタラプタ型のセンサとは、発光部と受光部とがコの字状の部品に対峙した状態で設けられたセンサで、コの字状のスリット部に部材を挿入し、発光部から受光部への光を遮断することで、出力信号を得ることが可能な廉価なセンサである。発光部と受光部を結ぶ光軸をセンサ光軸とすると、センサの特性として出力信号を得るセンサ軸と部材との位置は数10μmのバラツキを持つ。すなわち、部材の位置検出精度として数10μmとなる。
【0006】
一般に、顕微鏡用電動ステージでは、数μm程度の原点検出精度が要求されるため、可動部材の移動を直接フォトインタラプタ型センサにより検出した場合、要求される原点検出精度を得ることはできない。従来例4では、モータの回転を可動部材に伝達する伝達手段として、ネジの回転運動をナットの直進運動に正確に変換するマイクロメータを用いている。そのため、マイクロメータの回転方向をフォトインタラプタ型センサで検出し、このセンサの信号に基づき位置合わせを行うことで、数μm程度の原点検出精度を実現している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来技術には次のような問題点があった。すなわち、従来例1では、ボールネジは高価な部品のため、廉価な電動ステージを提供することができない。また、一般に顕微鏡のステージ周辺は、対物レンズまたはコンデンサ等の光学部材が配置されるため、ステージに許されるスペースは限られるので、ボールネジを用いた構成では、ステージ上面に突出部が設けられて作業スペースが制限され、ステージへの標本の装着がやり難くなり、作業性を損なっていた。
【0008】
従来例2では、ボールネジを用いず、ラック&ピニオンを用いて電動ステージを実現しているが、歯車のバックラッシュにより、以前の送り方向と同じ方向へ送った場合と逆方向へ送った場合とで、移動距離が異なるロストモーションが発生して、高精度な電動ステージを実現することができなかった。
【0009】
従来例3では、ワイヤロープを用いた手動ステージを実現しているが、電動ステージへの実現手段が開示されていない。
【0010】
従来例4では、マイクロメータと可動部材との接続を隙間なく行うために引張りバネを用いているが、顕微鏡で必要な50mm以上の移動範囲でバネの作用力の変化を少なくし、かつ引張りバネの占める空間を小さくすることは相反し、不可能である。また、従来例4の原点検出手段をワイヤロープによる動力伝達機構に当てはめると、可動部材の移動方向で位置を検出するセンサと、ステッピングモータの回転方向の位置を検出するセンサが必要となる。しかし、ワイヤロープとプーリとの間で滑りが生じるため、固定部材に対する可動部材の位置に対して、ステッピングモータ出力軸の回転方向の位置は常に同じにはならない。すなわち、ワイヤロープを用いた電動ステージでの高精度な原点出し方法は提案されていない。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の課題は、ステージ上面に突出部を設けず、操作性の良い、かつロストモーションが少なく、再現性の高いワイヤロープを用いた顕微鏡用電動ステージの原点検出方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に係る発明は、顕微鏡に固定するための固定部材と、標本を載置し前記顕微鏡の光軸に対して直交する方向に移動可能な可動部材と、該可動部材を移動させるステッピングモータと、該ステッピングモータの回転を前記可動部材に伝達する動力伝達手段と、前記可動部材が原点に位置したことを検出する原点検出手段と、前記原点検出手段からの信号と前記ステッピングモータへの駆動パルス数とを用い前記可動部材の位置を制御する制御手段とを有する顕微鏡用電動ステージの原点検出方法であって、前記ステッピングモータの回転を平歯車からなる減速機及び前記固定部材に設けた減速機の出力軸上のプーリに巻き付けられ両端が前記可動部材に取付けられたワイヤロープを具備する動力伝達手段により前記可動部材を駆動し、前記可動部材の移動範囲の両端位置を固定部材に設けた原点検出手段を構成する第1及び第2の規制部材により規制し、前記固定部材に対する前記可動部材の両端の位置を原点検出手段を構成する位置検出手段により検出し、前記減速機の出力軸の回転を原点検出手段を構成する回転検出手段により検出し、前記原点検出手段からの信号と前記ステッピングモータへの駆動パルス数とを用いて制御手段により可動部材の位置を制御するように構成し、前記位置検出手段が前記可動部材の位置を検出した後さらに所定量前記ステッピングモータを駆動して前記可動部材を前記第1の規制部材に当て付け、その後前記ステッピングモータを反転駆動して前記可動部材を前記第2の規制部材に当て付け、前記回転検出手段が前記減速機の出力軸の回転位置を検出するまで前記ワイヤーロープをプーリに対して滑らせつつ前記ステッピングモータを反転駆動して停止させることで、前記可動部材の原点位置と前記減速機の出力軸の回転位置とを整合させる構成とした。
【0013】
請求項2に係る発明は、顕微鏡に固定するための固定部材と、標本を載置し前記顕微鏡の光軸に対して直交する方向に移動可能な可動部材と、該可動部材を移動させるステッピングモータと、該ステッピングモータの回転を前記可動部材に伝達する動力伝達手段と、前記可動部材が原点に位置したことを検出する原点検出手段と、前記原点検出手段からの信号と前記ステッピングモータへの駆動パルス数とを用い前記可動部材の位置を制御する制御手段とを有する顕微鏡用電動ステージの原点検出方法であって、前記ステッピングモータの回転を平歯車からなる減速機及び前記固定部材に設けた減速機の出力軸上のプーリに巻き付けられ両端が前記可動部材に取付けられたワイヤロープを具備する動力伝達手段により前記可動部材を駆動し、前記可動部材の移動範囲の両端位置を固定部材に設けた原点検出手段を構成する第1及び第2の規制部材により規制し、前記固定部材に対する前記可動部材の両端の位置を原点検出手段を構成する第1及び第2の位置検出手段により検出し、前記減速機の出力軸の回転を原点検出手段を構成する回転検出手段により検出し、前記原点検出手段からの信号と前記ステッピングモータへの駆動パルス数とを用いて制御手段により可動部材の位置を制御するように構成し、前記第1の位置検出手段が前記可動部材の位置を検出した後さらに所定量前記ステッピングモータを駆動して前記可動部材を前記第1の規制部材に当て付け、その後前記ステッピングモータを前記第2の位置検出手段が前記可動部材の位置を検出するまで反転駆動した後所定量前記可動部材を前記第2の規制部材に当て付け、前記回転検出手段が前記減速機の出力軸の回転位置を検出するまで前記ワイヤーロープをプーリに対して滑らせつつ前記ステッピングモータを反転駆動して停止させることで、前記可動部材の原点位置と前記減速機の出力軸の回転位置とを整合させる構成とした。
【0014】
請求項1、2に係る発明によれば、操作性が良く、ロストモーションが少ない高精度なワイヤロープを用いた顕微鏡用電動ステージの原点検出方法を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
まず、具体的な実施の形態の説明に先立ち、顕微鏡と顕微鏡用電動ステージとの関係について説明する。図1は顕微鏡と顕微鏡用電動ステージとの関係の説明図である。図1において、顕微鏡1の光軸X上には、電動ステージ5に載置された観察対象である標本2を挟む位置に、標本2を拡大観察するための対物レンズ3と、標本2に十分な光を照射するためのコンデンサ4とが所定の位置に調整可能に配設されている。ステージの上面は、標本の装着作業のため平坦な形状が望まれ、また、ステージの下面は、顕微鏡の操作部、例えば焦準ノブ等があるため、下方での寸法も小さいことが望まれる。以下、具体的な実施の形態について、参考例1〜7とともに説明する。
【0016】
参考例1
図2〜図4は参考例1を示し、図2は顕微鏡用電動ステージの斜視図、図3はステージの位置管理をする制御手段の斜視図、図4はバックラッシュ除去手段の説明図である。
【0017】
図2において、電動ステージ5は、顕微鏡1(図1参照)に取付けるための固定部材10に対して一方向に移動可能な可動部材11上に標本2を載せ、直交するもう一方には、標本2を挟んだ状態で可動部材11上を滑らせるクレンメル12にて顕微鏡1の光軸X(図1参照)に対して標本2の2次元走査を行っている。
【0018】
つぎに、固定部材10と可動部材11との間のガイドについて説明する。電動ステージ5は、通常直交する2方向への移動が可能であるが、構成作用は同様のため、もう一方のガイドの説明は省略する。固定部材10にはV字形状のガイド溝10a、10bが形成されている。可動部材11には保持部材13が螺着され、固定部材10のガイド溝10a、10bと平行なV字形状のガイド溝11a、13aが形成されている。対峙する各ガイド溝には、ボール14が挿入され、固定部材10を可動部材11と保持部材13とで挟持した状態にて、保持部材13は固定部材10に螺着されている。そのため、可動部材11はガタ付くことなく、またボール14にて点接触で保持されているため摺動抵抗が小さく、一方向への移動が可能となっている。
【0019】
動力伝達手段には、細い金属材料の素線を撚って作られたワイヤロープ15を用いる。ワイヤロープ15の両端は輪形状になっており、可動部材11に突設された2本の支持ピン16間に張架されている。一方の支持ピン16はワイヤロープ15の張られた方向に移動可能である。また、固定部材10上には、減速機17が配設され、その減速機出力軸21上に装着されたプーリ18は、2本の支持ピン16を結ぶ直線に接する位置に配置され、かつワイヤロープ15はプーリ18に1回転巻き付けられている。
【0020】
移動可能な支持ピン16を移動させて、ワイヤロープ15の張力を高めることにより、プーリ18とワイヤロープ15の摩擦力を高めることが可能となり、過負荷が加わらない限りワイヤロープ15とプーリ18との間で滑りが生じることはない。また、プーリ18はワイヤロープ15に接する位置に配置しているため、可動部材11の移動に伴い、ワイヤロープ15の全長が変動することはない。前記二つの作用により、プーリ18の回転をワイヤロープ15に正確に伝達することが可能であり、プーリ18の回転量を正確に可動部材11の直線移動量に変換することができる。
【0021】
駆動源としては、ステッピングモータ20を用いる。ステッピングモータ20は、外部からのパルス信号を受け、ステータ捲線に生じる電磁力でロータを吸引し、パルス信号に比例した角度だけ出力軸が回転するモータである。ステッピングモータ20は、出力軸1回転が200分割されたモータで、外部より1パルス信号を発するとモータ出力軸は1.8°回転する。
【0022】
固定部材10に配設されたステッピングモータ20の出力軸に直接ワイヤロープ駆動用のプーリを装着した場合、2.5μmの分解能を得るためには、プーリの直径は0.15mmとなり現実的ではない。そのため分解能を高めるための平歯車による減速機17を固定部材10上に配設している。減速機17は、歯数の異なる平歯車を同軸上にて一体に構成し、歯数の異なる歯車同士を噛み合わせた歯車列により減速する。1組の歯車の歯数が1:4であり、減速機出力軸21の歯車21Aとステッピッグモータ20の出力軸のモータ歯車43とを合わせて3組の歯車列とすることにより、1/64の減速比を得ている。
【0023】
上記構成により、ステッピングモータ20の1ステップでの可動部材11の移動量は、ワイヤロープ15が巻き付けられる減速機出力軸21のプーリ18の直径を10mmとすると、ステッピングモータ20の分割数が200なので、
10mm×π/(200×64)≒2.5μm
の分解能をもつことになり、微小な送りが可能となる。
【0024】
つぎに、ステージの位置を管理する制御手段について説明する。図3において、固定部材10には、フォトインタラプタ型の原点センサ30が配設されている。また、可動部材11には、原点サンサ30を遮光する遮光板31が配設されている。原点センサ30と遮光板31とにより原点検出手段を構成している。可動部材11を駆動する際は、可動部材11を決まった一方向に移動し、遮光板31にて原点センサ30を遮光する。すなわち、固定部材10に対する可動部材11の原点位置を予め合わせた後、制御手段としての制御部32よりのパルス信号にて可動部材11を駆動する。このように、制御手段としての制御部32で、ステッピングモータ20への出力パルス数を管理することにより、可動部材11の位置管理が可能となる。
【0025】
つぎに、減速機17のバックラッシュ除去手段について説明する。図2において、減速機出力軸21と固定部材10から立設されたバネ支柱10Aとの間に、回転力が付加されたゼンマイバネ40が装着されている。バネ支柱10A、ゼンマイバネ40および減速機出力軸21により付勢手段を構成している。ゼンマイバネ40の作用を図4を用いて説明する。ステッピングモータ20は無励磁の状態でも位置を維持する力、ディテントトルクが働く。例えば、ステッピングモータ20のディテントトルクを0.05N・mとすると、ゼンマイバネ40のトルクを32N・m以下とすれば、常にステッピングモータ20のモータ歯車43に各歯車が押圧されることになり、歯車のバックラッシュは除去される。図4の●印は、噛み合う歯車の接点Pを、矢印はゼンマイバネ40により生じる回転力を示している。
【0026】
ただし、ゼンマイバネ40による付勢力は、駆動時のステッピングモータ20のトルクを考慮し、上記の値より小さい値に設定される。また、図2に示すように、減速機出力軸21にピン42を突設し、固定部材10には、2本の制限部材41を立設して減速機出力軸21の回転範囲を制限し、ゼンマイバネ40を損傷することなく作用させている。
【0027】
以上の構成により、ロストモーションの少ない送りが実現可能となった。ワイヤロープ15は、摩擦力を利用した伝達要素であるため、過負荷が生じた場合は、ワイヤロープ15とプーリ18との間に滑りが生じる。例えば、可動部材11と固定部材10との間に異物が挟まった場合、前記滑りが生じてステッピングモータ20の駆動力を逃がすことができるので、電動ステージや挟まれた異物の損傷を防ぐことができる。
【0028】
しかし、滑りが生じた場合、ゼンマイバネ40の作用範囲と可動部材11の移動範囲にズレが生じ、強いては制限部材41にピン42が衝突し、可動部材10の移動ができなくなる。そのため、外力でワイヤロープ15がプーリ18より滑った場合、以下の駆動方法にて可動部材11とゼンマイバネ40との位置調整を行う。固定部材10に対する可動部材11の移動量は既知であって、ステッピングモータ20のパルス数でZZとなる。そのため、可動部材11を移動可能な両方向に上記ZZパルス+αパルス送った後、原点検出動作を行う。上記動作により、可動部材11の移動範囲は、ゼンマイバネ40の作用範囲内に位置した上で、可動部材11を固定部材10の原点に位置決めしたことになる。上記αは、可動部材11の機械的誤差によるバラツキも含めた余裕値であり、ゼンマイバネ40の作用範囲は可動部材11の移動範囲に比べて十分大きく設定されている。
【0029】
参考例1によれば、簡単な構成でステージ上面に突出部を設けず、操作性がよく、ロストモーションが少ない高精度な顕微鏡用電動ステージを廉価に提供することができる。
【0030】
(参考例2)
図5および図6は参考例2を示し、図5は顕微鏡用電動ステージの斜視図、図6はバックラッシュ除去手段の説明図である。本参考例2は、参考例1と減速機のバックラッシュ除去手段のみが異なり、他の部分は参考例1と同様のため異なる部分のみ説明し、同様の部分の図と説明を省略する。また、図5及び図6においても、同一の部材には同一の符号を付し説明を省略する。
【0031】
図5および図6において、減速機17Aの平歯車としての減速歯車61の上面の減速機出力軸21上には、減速歯車61とモジュールおよび歯数が等しい付勢歯車60が回動可能に取付けられている。付勢歯車60に設けられた長穴60Bより突出した減速歯車61のピン61Aと付勢歯車60のピン60Aとには、弾発力を有する引張りバネ62が張架されている。出力側にある減速歯車61と引張りバネ62より付勢された付勢歯車60とは、駆動側にある回転軸上に配置された同一モジュールの平歯車としての噛合い歯車63の歯を減速歯車61と付勢歯車60との双方の歯によって挟み込むように噛合している。付勢歯車60、ピン60A、ピン61Aおよび引張りバネ62により付勢手段を構成している。図5では、減速機17Aを構成する歯車列上の他の2ヶ所の回転軸上においても、同一の構成になっている。
【0032】
上記構成により、付勢歯車60は噛合い歯車63に対して常に一方向(時計方向)の回転力で押し付けられている。そのため、歯車を円滑に回転させるためのガタであるバックラッシュを除去し、ロストモーションの少ない減速機構が実現可能となる。
【0033】
参考例2によれば、出力側の減速歯車および付勢歯車により駆動側の噛合い歯車を挟み込むようにしたことにより、参考例1と同様の効果、つまりロストモーションの少ない減速機構を実現することができる。さらに、付勢手段に作用範囲の制限がないため、制御も簡略化できる。
【0034】
(参考例3)
図7および図8は参考例3を示し、図7は顕微鏡用電動ステージの斜視図、図8はバックラッシュ除去手段の説明図である。本参考例3は、参考例1および参考例2と減速機のバックラッシュ除去手段のみが異なり、他の部分は参考例1及び2と同様のため異なる部分のみ説明し、同様の部分の図と説明を省略する。また、図7及び図8においても、同一の部材には同一の符号を付し説明を省略する。
【0035】
図7および図8において、減速機17Bの減速機出力軸21上の上部に平歯車としての出力歯車70が配設され、下部に出力歯車70とモジュールおよび歯数が等しい付勢歯車71が回動可能に配設されている。出力歯車70の下面に垂設されたピン70Aと付勢歯車71の上面に立設されたピン71Aとの間には、弾性部材としての引張りバネ72が張架されている。ステッピングモータ20のモータ歯車73と出力歯車70との間には同一モジュールの平歯車としての減速歯車74Aが、また、モータ歯車73と付勢歯車71との間には同一モジュールの平歯車としての減速歯車74Bが、それぞれ噛み合うように配設されている。付勢歯車71、ピン70A、ピン71Aおよび引張りバネ72により付勢手段を構成している。なお、減速歯車74A、74Bの構成は、参考例1の減速歯車と同様のため説明は省略する。
【0036】
上記構成により、引張りバネ72は自由長より伸ばされた状態で張架されているため、出力歯車70、減速歯車74Aは反時計方向に付勢され、付勢歯車71、減速歯車74Bは時計方向に付勢される。これにより、常にモータ歯車73によって減速歯車74Aおよび出力歯車70は一方向より押圧されるため、歯車のバックラッシュを除去し、ロストモーションの少ない減速機が実現可能となる。なお、図面の簡略化のため、減速歯車は1組しか図示していないが、さらに大きな減速比を得るために複数組の減速歯車を用いても、作用効果は同様である。
【0037】
参考例3によれば、参考例2と同様の効果に加え、引張りバネにて引き合う歯車が1組となるため、組立性を向上させることができる。
【0038】
参考例4
図9は参考例4を示し、顕微鏡用電動ステージの斜視図である。本参考例4は、参考例1と可動部材の駆動機構および減速機のバックラッシュ除去手段のみが異なり、他の部分は参考例1と同様のため異なる部分のみ説明し、同様の部分の図と説明を省略する。また、図9においても、同一の部材には同一の符号を付し説明を省略する。
【0039】
図9において、可動部材11の側面には、ラック80が配設されている。固定部材10には、平歯車の歯車列によってなる減速機81が配設され、減速機81のピニオンとしての出力歯車86がラック80と噛合している。また、固定部材10上の減速機81の近傍には回転軸82が立設され、回転軸82には、出力歯車86とモジュールおよび歯数の同一な平歯車からなる付勢歯車83が回動可能に取着され、ラック80と噛合している。付勢歯車83と固定部材10から立設されたバネ支柱10Aとの間には、ゼンマイバネ84が配設されている。バネ支柱10A、回転軸82、付勢歯車83およびゼンマイバネ84により付勢手段を構成している。
【0040】
上記構成により、ゼンマイバネ84による回転力は、付勢歯車83よりラック80、減速機81と伝達され、ステッピングモータ20の出力軸に取着されたモータ歯車85を押圧する力となる。
【0041】
参考例4によれば、参考例1と同様の効果に加え、ゼンマイバネの回転力により、歯車のバックラッシュを除去することができ、ロストモーションを少なくしたラック&ピニオンによる電動ステージを提供することができる。
【0042】
参考例5
図10は参考例5を示し、顕微鏡用電動ステージの斜視図である。本参考例5は、参考例1と可動部材の駆動機構および減速機のバックラッシュ除去手段のみが異なり、他の部分は参考例1と同様のため異なる部分のみ説明し、同様の部分の図と説明を省略する。また、図10においても、同一の部材には同一の符号を付し説明を省略する。
【0043】
図10において、可動部材11の側面には、平歯車としてのラック90が配設されている。ラック90の上面には、ラック90とモジュールが同一の付勢歯車としての付勢ラック92が配備され、ラック90上に立設された2本のピン91に付勢ラック92に穿設された2つの長孔92aが摺動自在に嵌装している。付勢ラック92の長孔92aの近傍には、それぞれピン93が立設され、ピン91とピン93との間に弾性部材としての引張りバネ94が張架されている。固定部材10には、参考例2の付勢歯車60と減速歯車61との組合せ(図5、図6参照)と同様の歯車列によって構成された減速機95が配設され、減速機95のピニオンとしての出力歯車96がラック90および付勢ラック91と噛合している。ピン91、付勢ラック92、長孔92a、ピン93および引張りバネ94により付勢手段を構成している。
【0044】
ラック90に立設されたピン91の直径に対して付勢ラック92に穿設された長孔92aの幅は数μm程度大きくしてあるため、ガタ付くことが殆どなく一方向に移動可能である。ラック90と付勢ラック92とが減速機95の出力歯車96と噛み合う際は、引張りバネ94には力が作用した状態にあるため、出力歯車96を常にラック90と付勢ラック92とで挟み込んだ状態となる。
【0045】
参考例5によれば、参考例1と同様の効果に加え、ラック90は常に出力歯車96に押し付けられた状態のため、バックラッシュによりロストモーションが生じることのない電動ステージの実現が可能となる。
【0046】
(実施の形態
図11〜図19は本発明の実施の形態1を示し、図11は顕微鏡用電動ステージの斜視図、図12は固定部材可動部材間のガイドの拡大側面図、図13はワイヤロープの張力調整部の拡大断面図、図14はバックラッシュ除去手段の説明図、図15は原点検出手段の説明図、図16は原点検出動作の説明図、図17は原点検出動作のフローチャート1、図18は駆動プーリの偏心による移動量変化の説明図、図19は原点検出動作のフローチャート2である。
【0047】
図11において、固定部材110は、顕微鏡1(図1参照)に取り付けるための部材であり、固定部材110に対して一方向に移動可能な可動部材111上に標本2を載せ、直交するもう一方には、標本2を挟んだ状態で可動部材111上を滑らせるクレンメル112にて顕微鏡1の光軸X(図1参照)に対して2次元走査を行っている。
【0048】
つぎに、固定部材110と可動部材111との間で直線運動を行うためのガイドについて説明する。図1において、電動ステージ5は、通常、直交する2方向への移動が可能なガイドを有するが、2方向の各々のガイドの構成、作用は互いに同一のため、一方のガイドの説明のみ行い、他方のガイドの説明は省略する。図11において、固定部材110には、V字形状のガイド溝110a、110bが形成されている。また、可動部材111には、保持部材113が螺着され、固定部材110のガイド溝110a、110bと平行なV字形状のガイド溝111a、113aが形成されている。対峙する各ガイド溝には、図12に示すように、ボール114が挿入され、固定部材110を可動部材111と保持部材113(図11参照)とで挟持した状態にて、保持部材113は可動部材111に螺着されている。そのため、可動部材111はガタ付くことなく、またボール114にて点接触で保持されているため摺動抵抗が小さく、一方向への移動が可能となっている。
【0049】
動力伝達手段には、細い金属材料の素線を撚って作られたワイヤロープ115を用いる。ワイヤロープ115の両端は輪形状になっており、可動部材111に突設された2本の支持ピン116a、116b間に張架されている。図13に示すように、一方の支持ピン116aはワイヤロープ115に直交する面に対してワイヤロープ115を張る方向に45度の斜面を有する張力調整部材117に螺着されている。また、皿形状ビス118は、張力調整部材117の斜面に線接触する円錐部を有する。また、図11において、固定部材110上には、減速機119が配設され、その減速機出力軸120上に装着された駆動プーリ121は、2本の支持ピン116a、116bを結ぶ直線に接する位置に配置され、かつワイヤロープ115は駆動プーリ121に1回転巻き付けられている。
【0050】
皿形状ビス118をネジ込んで、張力調整部材117をワイヤロープ115の張り方向に移動させ、ワイヤロープ115の張力を高めることにより、実使用範囲内の加速度で可動部材111を動かしている限り、駆動プーリ121とワイヤロープ115との間で滑りを生じることはない。また、駆動プーリ121は、ワイヤロープ115に接する位置に配設されているため、可動部材111の移動に伴いワイヤロープ115の全長が変動することなく、駆動源の回転量と、可動部材111の移動量とを正確に比例させることができる。すなわち、駆動プーリ121の回転量を制御することにより可動部材111の移動量を正確に制御することが可能となる。
【0051】
つぎに、減速機119のバックラッシュ除去手段について説明する。図11および図14において、減速機119の平歯車としての減速歯車123A、123Bと減速機出力歯車120Aとには、モジュールおよび歯数が等しい付勢歯車125がそれぞれ回動可能に取付けられている。付勢歯車125に設けられた長穴125aより突出し、減速歯車123A、123Bと減速機出力歯車120Aとに配設されたバネカケ126と、それぞれの付勢歯車125に配設されたバネカケ127とには、弾発力を有する引張りバネ128が張架されている。図14は、モータ歯車124と減速歯車123Bとの間のバックラッシュ除去手段の説明図である。付勢歯車125は、減速歯車123Bとモジュール、歯数が同一のため、外径が同じであるが、説明を分かり易くするために減速歯車123Bに対して小さく図示している。
【0052】
減速歯車123Bを固定し、引張りバネ128を引っ張る方向、図14では、時計方向に付勢歯車125を回し、引張りバネ128を歯の数で2歯以上伸ばし、各歯車の歯を合わせた状態で固定し、減速歯車123Bと付勢歯車125とにモータ歯車124を噛み合わせる。噛み合わせ状態から減速歯車123Bと付勢歯車125との固定を解除すると、引張りバネ128により減速歯車123Bと付勢歯車125とが引き合う。減速歯車123Bは時計方向に回転し、付勢歯車125は反時計方向に回転し、各々モータ歯車124に当て付いた状態となる。引張りバネ128は、歯数で2つ以上引き伸ばされているため、一旦歯車を噛み合わせれば、以後引張りバネ128の力は作用し続ける。すなわち、歯車伝動で必要なバックラッシュがあっても、モータ歯車124に対して常に減速歯車123Bは一方向から当て付くため、バックラッシュに影響されない歯車伝動が可能となる。付勢歯車125、バネカケ126、127、および引張りバネ128により付勢手段を構成している。図11では、減速機119を構成する他の2ヶ所の減速歯車上においても、同一の構成になっている。
【0053】
つぎに、固定部材110と可動部材111との相対的な位置合わせを行う原点検出手段について説明する。図15において、固定部材110には、可動部材111の移動方向に直角な断面で、オスアリ129aを有する規制部材ガイド部129が形成され、規制部材としての原点規制部材130および反原点規制部材131には、オスアリ129aに面接触するメスアリ130a、131aがそれぞれ形成されている。また、原点規制部材130および反原点規制部材131には、規制部材ガイド部129のオスアリ129aを押圧する固定ツマミ132がそれぞれ螺合している。また、原点規制部材130および反原点規制部材131には、可動部材111の側面の2ヶ所に突設された当て付けピン137と当接する規制面130b、131bが形成され、規制面130b、131bの近傍には、フォトインタラプタ型のセンサによる原点センサ133、反原点センサ134が配設されている。また、この原点センサ133、反原点センサ134に対応する可動部材111の側面には、原点遮光板139、反原点遮光板138が配設されている。
【0054】
図15において、固定ツマミ132をネジ込むと、規制部材ガイド部129のオスアリ129aを、原点規制部材130、反原点規制部材131のメスアリ130a、131aで押圧し、規制部材ガイド部129上で原点規制部材130、反原点規制部材131を任意の位置で固定が可能となる。また、駆動プーリ121の回転軸に回転中心を合わせた位置に板状の遮光円板135を配設する。遮光円板135には、回転中心から1ヶ所、放射状の開口部135aが形成されている。また、固定部材110には、遮光円板135の開口部135aを検知するためのプーリ回転センサ136が配設されている。原点センサ133、反原点センサ134およびプーリ回転センサ136は、制御部32に接続されている。原点センサ133、反原点センサ134、反原点遮光板138、原点遮光板139、遮光円板135、プーリ回転センサ136および制御部32により原点検出手段を構成している。
【0055】
つぎに、上記構成に基づく原点検出手段の制御フローを図15〜図17を用いて説明する。はじめに、図15において、原点規制部材130方向へ可動部材111を移動させるステッピングモータ122(図11参照)の回転方向を時計方向、反原点規制部材131方向に可動部材111を移動させるステッピングモータ122の回転方向を反時計方向とする。また、図16は、可動部材111と駆動プーリ121との動作を表し、固定部材110に対する可動部材111の位置と、プーリ回転センサ136と遮光円板135の開口部135aとの角度を関数SINを用いて表している。図17は、制御フローを示すフローチャートであり、これらを用いて説明する。
【0056】
原点検出の開始指令を受け、
(a) ステッピングモータ122(図11参照)を反時計方向に回転させ、可動部材111を反原点規制部材131の方向に移動させる。
(b) 反原点センサ134で反原点遮光板138を検出して、可動部材111を停止させる。
(c) 更に、ステッピングモータ122を反時計方向に第1規定量K1だけ回転させる。ここで、第1規定量K1は、下記の式で定義される。
K1=A1−B1+α
A1:反原点規制部材131の規制面131bから当て付けピン137までの距離
B1:反原点センサ134から反原点遮光板138までの距離
α:0.1mm
この動作では、反原点センサ134の検出誤差、反原点規制部材131と可動部材111とに対する反原点遮光板138および当て付けピン137の機械的誤差を考慮し、反原点規制部材131が確実に当て付けピン137に当接するための移動量をステッピングモータ122(図11参照)で移動させている。ただし、ワイヤロープ115の滑り量は最小としている。
【0057】
(d) ステッピングモータ122(図11参照)を時計方向に回転させる。
(e) 原点センサ133で可動部材111の原点遮光板139を検出して、可動部材111を停止させる。
(f) 更に、ステッピングモータ122を時計方向に第2規定量K2回転させる。ここで、第2規定量K2は、下記の式で定義される。
K2=A2−B2+α
A2:原点規制部材130の規制面130bから当て付けピン137までの距離
B2:原点センサ133から原点遮光板139までの距離
α:0.1mm
(d)〜(f)の動作では、原点規制部材130に確実に可動部材111を当接するための最小量をステッピングモータ122で移動させている。すなわち、ワイヤロープ115の滑り量は最小である。
(g) ステッピングモータ122を時計方向に回転させる。
(h) プーリ回転センサ136で駆動プーリ121の回転位置を検出し、原点検出動作を終了する。
【0058】
本原点検出手段での固定部材110と可動部材111との位置合わせは、機械的に固定部材110へ可動部材111を当接させることで行う。一般的なボールネジによる伝動機構での機械的な位置合わせでは、伝動機構に過負荷を与え、機械の損傷につながるため現実的でないが、ワイヤロープ115を伝動手段として用いた場合、ワイヤロープ115と駆動プーリ121との間で滑りが生じ、過負荷を機械に与えることはない、しかし、厳密には、ワイヤロープ115と駆動プーリ121との間での滑りは、ワイヤロープ115の損傷につながるため、滑り量はなるべく小さくした。
【0059】
また、駆動プーリ121と減速機119(図11参照)とは、前述のように、回転体で構成される。一般的な加工法では、プーリ外径と回転軸との偏心量は、数10μm存在し、その偏心量が可動部材111の移動量の誤差となる。図18では、回転軸の中心をP0、プーリ外径の中心をP1とし、回転軸P0とワイヤロープ115の駆動プーリ121への接触面側との間に、プーリ外径の中心P1が位置した状態(図18(a))での駆動プーリ121によるワイヤロープ115の送り量と、プーリ外径の中心P1とワイヤロープ115の駆動プーリ121への接触面側との間に回転軸P0が位置した状態(図18(b))での駆動プーリ121によるワイヤロープ115の送り量との違いを示した。
【0060】
すなわち、比例関係にあるべき駆動プーリ121の回転角とワイヤロープ115との送り量が、駆動プーリ121の1回転をピッチとして偏心量分の差を生じる。偏心量は加工精度に依存し、10μm以下の加工は現実的ではない。本原点検出手段では、可動部材111の位置に対して駆動プーリ121の回転角を常に同じにすることで、偏心誤差はあるが、可動部材111の位置により変動しないようにするため、機械的な位置合わせ時に駆動プーリ121の回転角を合わせる動作を加えた。また、駆動プーリ121以外の回転体の偏心による誤差を駆動プーリ121の回転角に合わせるため、減速機119(図11参照)の減速比は、前述のように、整数比の1:4としている。
【0061】
ワイヤロープ115と駆動プーリ121との間の滑りは、通常使用状態では生じない。しかし、原点検出のため、機械的にワイヤロープ115と駆動プーリ121との間では滑りを生じさせる。そのため、原点検出動作では、はじめに、(a)〜(c)の動作(図16、図17参照)で駆動プーリ121に対する可動部材111の位置を逆側に移動させた後、原点側で反対方向に滑らせて駆動プーリ121の回転位置合わせを行う。(a)〜(c)の動作を行わずに原点検出動作を行うと、ワイヤロープ115と駆動プーリ121との間で滑りが生じない大半の場合で、駆動プーリ121の回転位置合わせのために駆動プーリ121を約1回転滑らせなくてはならなくなり、(a)〜(c)の動作を加えた場合に比べ100倍程度余計に滑らる必要がある。
【0062】
また、前述のように、規制部材を可動式として説明したが、規制部材を固定して使用する場合は、原点センサ133は削除できる。図19に制御フローを示す。図17の制御フローの(d)〜(f)に替えて、図19では、下記☆の動作を行う。
☆ ステッピングモータを第3規定量K3だけ時計方向に回転させる。ここで、第3規定量K3は下記の式で定義される。
K3=S+α
S:固定部材110に対する規制部材130、131による可動部材111の移動範囲量
α:余裕値
【0063】
本実施の形態によれば、簡単な構成でステージ上面に突出部を設けず、操作性が良く、ロストモーションが少ない高精度な顕微鏡用電動ステージの原点検出方法を廉価に提供することができる。また、規制部材を可動式にした場合には、可動部材の移動範囲に対して標本の観察範囲が小さい場合、可動部材の移動範囲を制限して原点検出時の無駄な動きをなくし、作業タクトの向上を図るとともに、標本と対物レンズとの衝突などの事故を回避することができる。また、規制部材を固定式とした場合は、センサ、ガイドを含めた規制部材の簡素化が可能で、コストダウンが可能となる。
【0064】
参考例6
図20および図21は参考例6を示し、図20は顕微鏡用電動ステージの斜視図、図21はバックラッシュ除去手段の説明図である。本参考例6は、実施の形態1とバックラッシュ除去手段のみが異なり、他の部分は実施の形態1と同様のため異なる部分のみ説明し、同様の部分の図と説明を省略する。
【0065】
図20および図21において、減速機119の減速機出力軸120の上部に平歯車としての出力歯車120Aが配設され、下部に出力歯車120Aとモジュールおよび歯数が等しい付勢歯車125が回動可能に配設されている。出力歯車120Aの下面に垂設されたピン136と付勢歯車125の上面に立設されたピン137との間には弾性部材としての引張りバネ128が張架されている。ステッピングモータ122のモータ歯車124と出力歯車120Aとの間には同一モジュールの平歯車としての減速歯車123Cが、また、モータ歯車124と付勢歯車125との間には同一モジュールの平歯車としての減速歯車123Dが、それぞれ噛み合うように配設されている。付勢歯車125、ピン136、137および引張りバネ128により付勢手段を構成している。なお、減速歯車123C、123Dの構成は、実施の形態1の減速歯車123A、123Bと同様のため説明を省略する。
【0066】
上記構成により、図21に示すように、引張りバネ128が自由長より伸ばされた状態で張架されているため、出力歯車120A、減速歯車123Cは、太い矢印方向に回転し、付勢歯車125、減速歯車123Dは細い矢印方向に回転する。これにより、常にモータ歯車124に減速歯車123Cは一方向より接するため、歯車のバックラッシュを除去し、ロスモーションの少ない減速機が可能となる。なお、図面簡略化のため、減速歯車は一組しか図示していないが、さらに大きな減速比を得るために、複数組の減速歯車を用いても、作用効果は同様である。
【0067】
参考例6によれば、実施の形態1と同様の効果に加え、引張りバネの挿入個所が1ヶ所のため組み立て時間の短縮が可能である。
【0068】
参考例7
図22〜図26は参考例7を示し、図22は顕微鏡用電動ステージの斜視図、図23はバックラッシュ除去手段の説明図、図24はゼンマイ規制軸の詳細説明図、図25はゼンマイ作動範囲補正のための制御フローチャート、図26はゼンマイ作動範囲補正時の動作説明図である。本参考例7は、実施の形態と減速機のバックラッシュ除去手段と、ゼンマイの作動範囲と可動部材の移動範囲合わせの制御のみが異なり、他の部分は実施の形態1と同様のため、異なる部分のみ説明し、同様の部分の図と説明を省略する。
【0069】
図22において、減速機出力軸120と固定部材110から立設されたバネ支柱141との間に回転力が付加されたゼンマイバネ142が装着されている。減速機出力軸120、バネ支柱141およびゼンマイバネ142により付勢手段を構成している。ゼンマイバネ142の作用について図23を用いて説明する。ステッピングモータ122(図22参照)は、無励磁の状態でも位置を維持する力、ディテントトルクが働く。例えば、ステッピングモータ122のディテントトルクを0.05N・mとすると、ゼンマイバネ142のトルクを32N・m以下とすれば、ステッピングモータ122を回転させることなく、各歯車をモータ歯車124が押圧することが可能となり、歯車間のバックラッシュは除去される。図23の●印(3ヶ所)は、噛み合う歯車の接点を、矢印はゼンマイバネ142により生じる回転力を示している。ただし、ゼンマイバネ142による付勢力は、駆動時のステッピングモータ122のトルクを考慮し、上記の値より小さい値に設定される。
【0070】
以上の構成により、ロストモーションの少ない送りが実現可能となった。図22において、ワイヤロープ115は、摩擦力を利用した伝動要素であるため、過負荷が生じた場合は、ワイヤロープ115と駆動プーリ121との間に滑りが生じる。例えば、可動部材111と固定部材110との間に異物が挟まった場合、前記滑りが生じてステッピングモータ122の駆動力を逃がすことができるので、電動ステージや、挟まれた異物の損傷を防ぐことができる。
【0071】
しかし、滑りが生じた場合、ゼンマイバネ142の作動範囲と可動部材111の移動範囲にズレが生じる。ゼンマイバネ142により回転物にトルクを付加する場合、ゼンマイバネ142の作動範囲は、ある範囲で規制して使用しなければならない。規制しない場合、ゼンマイバネ142のトルクが足りなくなるか、または、ゼンマイバネ142を損傷してしまう。
【0072】
そのため、以下の構成で、ゼンマイバネ142の作動範囲の制限と、可動部材111の移動範囲とゼンマイバネ142の作動範囲とがズレた場合の補正とを行う。出力歯車120Aに噛み合う規制歯車143が固定部材110に回転可能に配設されている。規制歯車143の出力軸143Aには、回転軸に直角な方向にゼンマイピン144が突設されている。固定部材110には、ゼンマイピン144に当て付く位置に2本のゼンマイ規制ピン145が立設されている。また規制歯車143には、回転軸に対して直交する開口部146aを有する遮光円板146が取り付けられている。ゼンマイピン144とゼンマイ規制ピン145と遮光円板146との関係を図24に示す。可動部材111(図22参照)の移動範囲Sとゼンマイバネ142の作動範囲の中心を合わせた状態で、可動部材111の移動範囲Sの両端からそれぞれAの位置に第1センサ147、第2センサ148が配設されている。さらに、第1センサ147、第2センサ148の位置(S+2A)からそれぞれBの位置で2本のゼンマイピン144とゼンマイ規制ピン145とが接触するようになっている。すなわち、(S+2A+2B)がゼンマイバネ142(図22参照)の作動範囲となる。
【0073】
上記構成によるゼンマイバネ142の作動範囲と、可動部材111の移動範囲のズレ補正制御のフローを以下に説明する。図24、図25および図26において、第1センサ147または第2センサ148が遮光円板146の開口部146aを検出すると、ゼンマイバネ142の作動範囲端に対して、現在の可動部材111の位置は寸法Bとなる。この状態は、可動部材111の移動を続けるとゼンマイバネ142の作動範囲端に達し、可動部材111の移動が不能になる可能性を示すものである。そのため、作業者にズレ補正を行うかどうかの確認を行った後、実施指示があれば、検出した第1センサ147、第2センサ148と反対側に第4規定量K4だけ可動部材111を移動させる。ここで、第4規定量K4は、下記の式で定義される。
K4=(A−2B+S)/2
S:可動部材の移動範囲
A:ゼンマイピン144とゼンマイ規制ピン145とで決定するゼンマイバネ142の作動範囲
B:余裕値
【0074】
上述の第4規定量K4とは、ゼンマイバネ142の作動位置を、(可動部材111の移動範囲+A)だけ反対側に移動させることを意味する。移動量が可動部材111の移動範囲以上のため、可動部材111は検出されてセンサとは反対側の移動端にいることになる。すなわち、ゼンマイバネ142の作動範囲の中心と、可動部材111の移動範囲Sの中心とを合わせたことになる。
【0075】
参考例7によれば、実施の形態1と同様の効果に加え、出力軸に配設されたゼンマイバネのみで全ての歯車のバックラッシュを除去でき、且つ歯車を組み込んだ後にゼンマイバネを取り付けられるので、歯車の歯形を合わせる作業が不要なため、参考例6よりさらに組み立て調整が容易になる。
【0076】
本発明の具体的な実施の形態から、つぎのような構成の技術的思想が導き出される。
(付記)
(1)前記動力伝達手段は、前記固定部材に設けた減速機の出力軸上のプーリに巻き付けられ両端が前記可動部材に取付けられたワイヤロープ、または前記固定部材に設けた減速機の出力軸に設けたピニオンと可動部材に設けたラックよりなり、前記付勢手段は、前記減速機の出力軸と前記固定部材との間に設けたゼンマイバネであることを特徴とする参考例1記載の顕微鏡用電動ステージ。
【0077】
付記(1)によれば、参考例1記載の顕微鏡用電動ステージの効果に加え、ゼンマイバネの付勢力が減速機の出力軸に作用し、ワイヤロープの弛みまたはピニオンとラックとのバックラッシュを吸収するようにしたので、簡単な構成で、廉価な電動ステージを提供することができる。
【0078】
(2)前記付勢手段は、前記減速機の前記平歯車の回転軸上に配設された付勢歯車が、弾性部材により前記平歯車と連結され且つ前記平歯車と同一モジュールの平歯車に噛み合うように構成したことを特徴とする参考例1記載の顕微鏡用電動ステージ。
【0079】
付記(2)によれば、
参考例1記載の顕微鏡用電動ステージの効果に加え、弾性部材の付勢力によって、出力側の平歯車と付勢歯車とが、噛み合う駆動側の平歯車の歯を挟み込むようにしたので、極めてロストモーションの少ない、高精度の電動ステージを提供することができる。
【0080】
(3) 前記付勢手段は、前記減速機内の前記平歯車と、前記平歯車の回転軸上で回動可能に配設され前記平歯車とモジュールと歯数が同一な平歯車よりなる付勢平歯車と、前記平歯車と前記付勢平歯車との間に連結された弾性部材よりなり、前記弾性部材は前記平歯車と前記付勢平歯車により噛み合う平歯車とを押圧させるように構成したことを特徴とする参考例2記載の顕微鏡用電動ステージ。
【0081】
付記(3)によれば、参考例2記載の顕微鏡用電動ステージの効果に加え、平歯車と付勢平歯車により噛み合う平歯車とを弾性部材により押圧するので、バックラッシュをなくし、固定部材に対する可動部材の送り精度を高めることができる。
【0082】
【発明の効果】
請求項1、2に係る発明によれば、操作性のよい、かつロストモーションが少ない高精度のワイヤロープを用いた電動ステージの原点検出方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 顕微鏡と顕微鏡用電動ステージとの関係の説明図である。
【図2】 参考例1の顕微鏡用電動ステージの斜視図である。
【図3】 参考例1のステージの位置管理をする制御手段の斜視図である。
【図4】 参考例1のバックラッシュ除去手段の説明図である。
【図5】 参考例2の顕微鏡用電動ステージの斜視図である。
【図6】 参考例2のバックラッシュ除去手段の説明図である。
【図7】 参考例3の顕微鏡用電動ステージの斜視図である。
【図8】 参考例3のバックラッシュ除去手段の説明図である
【図9】 参考例4の顕微鏡用電動ステージの斜視図である。
【図10】 参考例5の顕微鏡用電動ステージの斜視図である。
【図11】 実施の形態1の顕微鏡用電動ステージの斜視図である。
【図12】 実施の形態1の固定部材可動部材間のガイドの拡大側面図である。
【図13】 実施の形態1のワイヤロープの張力調整部の拡大断面図である。
【図14】 実施の形態1のバックラッシュ除去手段の説明図である。
【図15】 実施の形態1の原点検出手段の説明図である。
【図16】 実施の形態1の原点検出動作の説明図である。
【図17】 実施の形態1の原点検出動作のフローチャート1である。
【図18】 実施の形態1の駆動プーリの偏心による移動量変化の説明図である。
【図19】 実施の形態1の原点検出動作のフローチャート2である。
【図20】 参考例6の顕微鏡用電動ステージの斜視図である。
【図21】 参考例6のバックラッシュ除去手段の説明図である。
【図22】 参考例7の顕微鏡用電動ステージの斜視図である。
【図23】 参考例7のバックラッシュ除去手段の説明図である。
【図24】 参考例7のゼンマイ規制軸の詳細説明図である。
【図25】 参考例7のゼンマイ作動範囲補正のための制御フローチャートである。
【図26】 参考例7のゼンマイ作動範囲補正時の動作説明図である。
【図27】 従来例1の自動掃引装置付顕微鏡の斜視図である。
【図28】 従来例1の電動ステージの斜視図である。
【図29】 従来例3の顕微鏡用ステージの斜視図である。
【図30】 従来例3の線状部材の伝達機構を示す模式図である。

Claims (2)

  1. 顕微鏡に固定するための固定部材と、標本を載置し前記顕微鏡の光軸に対して直交する方向に移動可能な可動部材と、該可動部材を移動させるステッピングモータと、該ステッピングモータの回転を前記可動部材に伝達する動力伝達手段と、前記可動部材が原点に位置したことを検出する原点検出手段と、前記原点検出手段からの信号と前記ステッピングモータへの駆動パルス数とを用い前記可動部材の位置を制御する制御手段とを有する顕微鏡用電動ステージの原点検出方法であって、
    前記ステッピングモータの回転を平歯車からなる減速機及び前記固定部材に設けた減速機の出力軸上のプーリに巻き付けられ両端が前記可動部材に取付けられたワイヤロープを具備する動力伝達手段により前記可動部材を駆動し、
    前記可動部材の移動範囲の両端位置を固定部材に設けた原点検出手段を構成する第1及び第2の規制部材により規制し、
    前記固定部材に対する前記可動部材の両端の位置を原点検出手段を構成する位置検出手段により検出し、
    前記減速機の出力軸の回転を原点検出手段を構成する回転検出手段により検出し、
    前記原点検出手段からの信号と前記ステッピングモータへの駆動パルス数とを用いて制御手段により可動部材の位置を制御するように構成し、
    前記位置検出手段が前記可動部材の位置を検出した後さらに所定量前記ステッピングモータを駆動して前記可動部材を前記第1の規制部材に当て付け、
    その後前記ステッピングモータを反転駆動して前記可動部材を前記第2の規制部材に当て付け、
    前記回転検出手段が前記減速機の出力軸の回転位置を検出するまで前記ワイヤーロープをプーリに対して滑らせつつ前記ステッピングモータを反転駆動して停止させることで、前記可動部材の原点位置と前記減速機の出力軸の回転位置とを整合させることを特徴とする顕微鏡用電動ステージの原点検出方法。
  2. 顕微鏡に固定するための固定部材と、標本を載置し前記顕微鏡の光軸に対して直交する方向に移動可能な可動部材と、該可動部材を移動させるステッピングモータと、該ステッピングモータの回転を前記可動部材に伝達する動力伝達手段と、前記可動部材が原点に位置したことを検出する原点検出手段と、前記原点検出手段からの信号と前記ステッピングモータへの駆動パルス数とを用い前記可動部材の位置を制御する制御手段とを有する顕微鏡用電動ステージの原点検出方法であって、
    前記ステッピングモータの回転を平歯車からなる減速機及び前記固定部材に設けた減速機の出力軸上のプーリに巻き付けられ両端が前記可動部材に取付けられたワイヤロープを具備する動力伝達手段により前記可動部材を駆動し、
    前記可動部材の移動範囲の両端位置を固定部材に設けた原点検出手段を構成する第1及び第2の規制部材により規制し、
    前記固定部材に対する前記可動部材の両端の位置を原点検出手段を構成する第1及び第2の位置検出手段により検出し、
    前記減速機の出力軸の回転を原点検出手段を構成する回転検出手段により検出し、
    前記原点検出手段からの信号と前記ステッピングモータへの駆動パルス数とを用いて制御手段により可動部材の位置を制御するように構成し、
    前記第1の位置検出手段が前記可動部材の位置を検出した後さらに所定量前記ステッピングモータを駆動して前記可動部材を前記第1の規制部材に当て付け、
    その後前記ステッピングモータを前記第2の位置検出手段が前記可動部材の位置を検出するまで反転駆動した後所定量前記可動部材を前記第2の規制部材に当て付け、
    前記回転検出手段が前記減速機の出力軸の回転位置を検出するまで前記ワイヤーロープをプーリに対して滑らせつつ前記ステッピングモータを反転駆動して停止させることで、前記可動部材の原点位置と前記減速機の出力軸の回転位置とを整合させることを特徴とする顕微鏡用電動ステージの原点検出方法。
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