JP5064742B2 - 絞り装置 - Google Patents

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Description

本発明は撮影用ズームレンズ鏡筒、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の光学機器に搭載される絞り装置に関するものである。
通常、ビデオカメラ・デジタルスチルカメラ等の光学機器の撮影用ズームレンズ鏡筒内には、絞り装置が組み込まれている。
上記絞り装置の駆動源にはガルバノ式のアクチュエータが用いられことが多い。
また、上記絞り装置の駆動源として、特開平4−248122号公報、特開平4−212817号公報にて開示されるように、ステッピングモータが用いられるものもある。
然しながら、ステッピングモータを用いると、絞りの初期位置を検出する検出手段が必要になる。例えば、特開平4−212817号公報にて開示の絞り装置では、絞りのホームポジションを検出するホームポジション検出手段が設けられる。
また、位置検出センサを使用しない例として特開2002−107791号公報がある。
前記ステッピングモータの回転制御ストッパーを設ける事で、機械的に回転許容範囲を設定し、その回転許容範囲内で往復動作をさせることが開示されている。
また、普通は絞り装置を高分解能で駆動させる為に、ギア減速により上記回転許容範囲を広げる。
以下図4に基づいて、従来の絞り装置の構造及び調整方法に関して説明する。
図4に、位置検出センサなしで、ステッピングモータの駆動パルス数のみで制御するステッピングモータ駆動装置のー実施形態を示す。
1はステッピングモータである。
2はステッピングモータ出力軸である。3は羽根駆動部材としてのレバーであり、ステッピングモータ出力軸2に固着される。
4、5はストッパーであり、羽根駆動部材3の回転位置を規制する。
上記従来の絞り装置においては、絞り精度を保証する為に、初期位置でのステッピングモータ電気位相角(通電ステータス)と、駆動ギア位相角、メカ端位置での従動ギア位置を一致させる調整が必要になる。
そのため、ステッピングモータ取り付け部に微調整可能な角度調整機構又は調整工具による調整作業を必要とする問題があった。
特開平4−248122号公報 特開平4−212817号公報 特開2002−107791号公報
本発明の課題は、駆動モータと作動するレバー部材との間に摩擦スリップ機構を介在させることで、複雑な微調整工程をなくし、かつ、安定的に初期位置の位置出しができる絞り装置を実現することにある。
回転軸に駆動ギアを備えたステッピングモータと、
前記駆動ギアとかみ合う従動ギアと、
前記従動ギアと磁力を介して摩擦接合し、前記従動ギアと共に回転可能なレバー部材と、
前記レバー部材に設けられているピンと、
前記ピンがはまる長穴を有し、前記レバー部材の回転に伴って駆動される絞り羽根と、
前記絞り羽根を一方向に移動可能に拘束するガイド部材と、
前記レバー部材の回転に伴って前記レバー部材が突き当たることにより前記レバー部材が回転する範囲を規制するストッパーと、を有し、
前記レバー部材の回転軸部及び前記駆動ギアは磁性体よりなり、前記従動ギアはマグネットよりなることを特徴とする絞り装置。
以上の説明の如く、本発明によれば、ステッピングモータを駆動源として回転位置制御を行う絞り装置において、レバー部材の回転軸部と従動ギアとを摩擦接合することで、安定した摩擦トルクでスリップさせることがきる。これによりレバー部材をストッパー部材に突き当て動作をすることで、初期位置しが可能になる。
これにより、ステッピングモータ電気位相角と、メカ端位置での羽根駆動部材の位置の関係は適正になる。口径精度調整工程やステッピングモータの取り付け部の微調整機構がなくても、安定した絞り精度を維持できる。
(実施例)
まず、本発明の適用される光学機器に関して図3で説明する。
図3は本発明の使用される光学機器の代表的なブロック構成図である。
201aは固定の第1群を保持する第1群保持枠である。201bは第2のレンズ群(ズームレンズ)を保持する第2群保持枠である。222のズーム駆動源により駆動される。201cは固定の第3群を保持する第3群保持枠である。202dはフォーカスレンズを保持する第4群保持枠である。223のフォーカシング駆動源により駆動される。235は絞りであり、224の絞り駆動源であるステッピングモータで駆動される。
次にこの光学機器に搭載される絞り装置に関する実施例を、図1に基づいて説明する。
図1で、図1Aで113はレバー部材、104、105はストッパー、14、15は絞り羽根、14a、15aは前記絞り羽根14、15にそれぞれ構成された長穴、16は絞り羽根ガイド部材、113cはピンであり前記絞り羽根にある長穴14a,15a内で一方向に移動可能になっている。図1Bで、101はパルスモータ、113はレバー部材である。レバー部材113は回転軸を有し、回転軸部113aと、従動ギア113bとは別部材である。レバー部材113の回転軸部113aを磁性体または磁性体を埋め込まれた材質にする。この回転軸部113aの選択にあわせて、従動ギア部113bを磁石材料にしている。
これにより、レバー部材の113は、レバー部材の回転軸部113aと従動ギア部113bとは磁力を介して摩擦接合し、摩擦力の範囲で一体になって従動する。
そして、初期位置出し時に、レバー部材113が、ストッパー104または105突き当たることにより規制される。レバー部材の回転軸部113aと、従動ギア部113bが摩擦力超えた駆動力が駆動ギア111から供給されればスリップする。
このときのレバー部材の回転軸部113aと、従動ギア部113bとの間の摩擦力トルクは、
ステッピングモータ101のトルク>>レバー部材113と従動ギア部113bの摩擦トルクマグネット磁力>>絞り羽根114、115駆動に必要なレバートルクとなるように設定する。
このように設定すると、レバー部材の回転軸部113aと従動ギア部が通常は一体となって回転し、絞り羽根を駆動する。
また、ストッパー104,105に突き当たった時は前記レバー部材の回転軸部113aと従動ギア部との間でスリップする。スリップにより、ステッピングモータ101の電気位相角と、メカ端104、105位置での羽根駆動部材113の位置関係が適切に設定される。
これにより、安定した初期位置し工程が実現する。
以下、調整工程を図2のフローチャートに基づいて、工程を簡単に説明する。
S200:電源をONにする。
S201:メカ端位置の通電ステータスと同様の任意通電ステータスをステッピングモータに印加する。
S202:メカ端にぶつかるまでより多い任意パルス数をステッピングモータに入力する。
S203:スリップすることによりステッピングモータと絞り羽根の位置関係が自動的に調整され終了する。
以上の如く、メカ的な調整なしに簡単に自動で調整が可能となる。
更に駆動ギア111を磁性体にすることにより、従動ギア113bとの噛みあいに起因するガタが減少し、従ってバックラッシュを低減出来る。
なお、本技術の説明では従動ギア又はレバーにマグネットを構成して、磁力を介して摩擦接合し、スリップ力を持たせた。しかし、従動ギアとレバーとの間に摩擦力を保持させれば同様の効果が発揮される。例えばレバー部材の回転軸に雄ねじ部を設け、従動ギア113bをバネ部材で狭持してねじにより適当な拘束力を持たせれば、従動ギアとレバーとの間に摩擦力を起こさせることでも実現できる。
本発明の実施例1の絞り装置で、Aは光軸方向から見た図、Bは光軸に対して垂直な方向から見た図 本発明の光量調節装置の調整工程フローチャート例 光学機器(カメラ)の構成図 ステッピングモータによる駆動装置の構成図
符号の説明
1 ステッピングモータ
2 ステッピングモータ出力軸
3 レバー(羽根駆動部材)
4,5 ストッパー
10 取り付け板
14,15 絞り羽根
14a,15a 長穴
101 ステッピングモータ
104,105 ストッパー
111 駆動ギア
113 レバー部材
113a レバー部材の回転軸部
113b 従動ギア
113c ピン
16 ガイド

Claims (4)

  1. 回転軸に駆動ギアを備えたステッピングモータと、
    前記駆動ギアとかみ合う従動ギアと、
    前記従動ギアと磁力を介して摩擦接合し、前記従動ギアと共に回転可能なレバー部材と、
    前記レバー部材に設けられているピンと、
    前記ピンがはまる長穴を有し、前記レバー部材の回転に伴って駆動される絞り羽根と、
    前記絞り羽根を一方向に移動可能に拘束するガイド部材と、
    前記レバー部材の回転に伴って前記レバー部材が突き当たることにより前記レバー部材が回転する範囲を規制するストッパーと、を有し、
    前記レバー部材の回転軸部及び前記駆動ギアは磁性体よりなり、前記従動ギアはマグネットよりなることを特徴とする絞り装置。
  2. 前記ステッピングモータによるトルクは前記磁力による摩擦トルクよりも大きく、前記絞り羽根の駆動に必要なトルクは前記磁力による摩擦トルクよりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の絞り装置。
  3. 前記レバー部材が前記ストッパーに突き当たっている状態で前記絞り羽根の初期位置が設定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の絞り装置。
  4. 求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の絞り装置と、複数のレンズ群と、を有することを特徴とする光学機器
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