JP2010243877A - 光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】非通電状態で自己保持力を持たないアクチュエータにより光学素子を移動させる場合に、光学素子のメカニカル端への衝突による衝突音の発生を回避する。
【解決手段】光学機器は、ストッパ部602を有するベース部材と、光学素子L4を保持し、ベース部材6に対して移動可能な光学素子保持部材4と、保持部材4を移動させるアクチュエータ401〜403と、保持部材に設けられた弾性部材405とを有する。アクチュエータの非通電状態では、アクチュエータは自己保持力を持たず、保持部材がストッパ部に当接する前に弾性部材がベース部材に当接する。アクチュエータの通電状態では、弾性部材がベース部材に当接して弾性変形した状態で保持部材がストッパ部に当接する。保持部材がストッパ部に当接することに応じてアクチュエータの制御上の原点位置が検出される。
【選択図】図5

Description

本発明は、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の撮像装置や交換レンズといった光学機器に関し、特に非通電状態で自己保持力を持たないアクチュエータによって光学素子を移動させる光学機器に関する。
光学機器には、レンズや絞り等の光学素子を、ボイスコイルモータ等のアクチュエータによって移動させるものがある。ボイスコイルモータ等のアクチュエータは、非通電状態では自己保持力を持たない。
このため、電源がOFFされた状態で光学機器が揺すられると、光学素子及びこれを保持する保持部材(以下、光学素子保持部材という)がその自重や慣性力によって光学機器内で移動する。そして、光学素子保持部材が、その可動範囲を制限するためのメカニカル端に衝突することによって衝突音が発生し、ユーザに違和感を生じさせる。
特許文献1には、ズーミングにより光学素子保持部材がメカニカル端に衝突することによる光学系への影響を低減するために、メカニカル端に回転レバー(ストッパ)を設け、メカニカル端と回転レバーとの間に弾性部材を配置した光学機器が開示されている。
特開平9−318862号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された光学機器では、光学素子保持部材は、弾性部材ではなく、回転レバーに衝突するため、該衝突による衝撃は緩和されるものの、衝突音を十分に低減することはできない。
本発明は、非通電状態において自己保持力を持たないアクチュエータにより光学素子保持部材を移動させる光学機器であって、非通電状態での光学素子保持部材のメカニカル端への衝突による衝突音の発生を回避できるようにした光学機器を提供する。
本発明の一側面としての光学機器は、ストッパ部を有するベース部材と、光学素子を保持し、ベース部材に対して移動可能な光学素子保持部材と、光学素子保持部材を移動させるアクチュエータと、光学素子保持部材に設けられた弾性部材とを有する。該光学機器では、アクチュエータに通電がなされていない状態において、該アクチュエータは自己保持力を持たず、光学素子保持部材がストッパ部に当接する前に弾性部材がベース部材に当接する。また、アクチュエータに通電がなされた状態において、弾性部材がベース部材に当接して弾性変形した状態で光学素子保持部材がストッパ部に当接する。そして、光学素子保持部材がストッパ部に当接することに応じてアクチュエータの制御上の原点位置が検出されることを特徴とする。
本発明によれば、アクチュエータに通電がなされていない非通電状態では、光学素子保持部材が移動しても、光学素子保持部材がストッパ部に当接(衝突)する前に弾性部材がベース部材に当接するため、衝突音の発生を回避することができる。しかも、アクチュエータに通電がなされた通電状態では、光学素子保持部材をストッパ部に当接させることができるので、アクチュエータの原点位置の検出を正確に行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例であるビデオカメラやデジタルカメラ等の光学機器(以下、カメラという)の構成を示している。
図1において、Lはズーミングが可能なレンズ鏡筒であり、Bはカメラ本体である。カメラ本体B内には、レンズ鏡筒L内の撮影光学系により形成された被写体像を記録するための撮像素子が収納されている。
図2及び図3には、図1に示したレンズ鏡筒Lの構成を示している。撮影光学系は、物体側(図の左側)から順に配置された、凸,凹,凸,凸の4つのレンズユニットにより構成される変倍光学系(ズームレンズ系)である。
これらの図において、L1は固定された第1レンズユニットであり、L2は光軸方向に移動して変倍を行う第2レンズユニットである。L3は撮影光学系の光軸に対して直交する方向(以下、光軸直交方向という)にシフトして像振れを低減する第3レンズユニットである。第3レンズユニットL3は、第3aレンズサブユニットL3aと、該第3aレンズサブユニットL3aよりも像面側に配置された第3bレンズサブユニットL3bとにより構成されている。L4は光軸方向に移動してフォーカシングを行う第4レンズユニット(光学素子)である。
1は第1レンズユニットL1を保持する前玉鏡筒であり、5は固定鏡筒である。前玉鏡筒1は固定鏡筒5の前端部に保持される。
2は第2レンズユニットL2を保持するバリエータ移動枠である。3は第3レンズユニットL3を光軸直交方向に移動させるシフトユニットである。シフトユニット3は、シフトマグネット301と、シフトベース306と、第3aレンズサブユニットL3aを保持する保持枠303と、第3bレンズサブユニットL3bを保持する保持枠304とを含む。
保持枠303と保持枠304は接着され、その後、保持枠303とシフトマグネット301とがビス305により結合される。これにより、第3aレンズサブユニットL3aと第3bレンズサブユニットL3bとが、一体的に光軸直交方向に移動可能となる。
4は第4レンズユニットL4を保持するフォーカス移動枠(光学素子保持部材)である。
6はCCDセンサやCMOSセンサ等により構成される撮像素子(光電変換素子:図6の601)を保持する後部鏡筒である。固定鏡筒5と後部鏡筒6との間にはシフトベース306が挟み込まれ、この状態で固定鏡筒5、シフトベース306及び後部鏡筒6がビスにより一体的に結合される。固定鏡筒5、シフトベース306及び後部鏡筒6により、該レンズ鏡筒Lのベース部材(固定部材)が構成される。
8は固定鏡筒5と後部鏡筒6とにより両端が保持された第1ガイドバーである。また、不図示の第2ガイドバーは、その両端が固定鏡筒5とシフトベース306により保持されている。また、第3及び第4ガイドバー10,11は、その両端がシフトベース306と後部鏡筒6により保持されている。
バリエータ移動枠2は、第1及びび第2ガイドバー8、9によって光軸方向に移動可能に支持され、フォーカス移動枠4は、第3及び第4ガイドバー10,11によって光軸方向に移動可能に支持されている。
7は撮影光学系を通る光の光量を調節する光量調節ユニット(絞り)であり、2枚の絞り羽根を光軸直交方向に移動させて開口径を変化させる。また、光量調節ユニット7には、絞り羽根とは独立して光路に対して進退できるグラデーションNDフィルタ706が設けられている。光量調節ユニット7は、シフトベース306にビスにより固定されている。
201は第2レンズユニットL2を光軸方向に駆動するステッピングモータである。ステッピングモータ201の出力軸にはリードスクリュー202が形成されている。ステッピングモータ201は、支持部材210を介して固定鏡筒5にビスにより固定される。
リードスクリュー202には、バリエータ移動枠2に取り付けられたラック203が噛み合っている。このため、ステッピングモータ201に通電されてリードスクリュー202が回転すると、バリエータ移動枠2(第2レンズユニットL2)が光軸方向に移動される。
ラック203、バリエータ移動枠2、第1及び第2ガイドバー、及びリードスクリュー202は、ねじりコイルバネ204の付勢力によって互いのがた付きが阻止されている。
205は、バリエータ移動枠2の基準位置を検出するためのズームリセットスイッチであり、バリエータ移動枠2に形成された遮光部206の光軸方向への移動による遮光状態と受光状態との切り換わりを検出するフォトインタラプタにより構成されている。このズームリセット205は、基板を介してビス207により固定鏡筒5に固定されている。
401,402,403は第4レンズユニットL4を光軸方向に移動させるリニアアクチュエータであるフォーカスモータ(ボイスコイルモータ)を構成するコイル、ドライブマグネット及び磁束を閉じるためのヨークである。コイル401は、フォーカス移動枠4に固定されている。ドライブマグネット402及びヨーク403は、後部鏡筒6に固定されている。
コイル401に通電すると、マグネット402とコイル401との間に発生する磁力線の相互の反発によるローレンツ力が発生し、該ローレンツ力によってフォーカス移動枠4とともに第4レンズユニットL4が光軸方向に移動される。
また、フォーカス移動枠4は、光軸方向に多極着磁されたセンサマグネット404を保持している。後部鏡筒6におけるセンサマグネット404に対向した位置には、センサマグネット404の移動に伴う磁力線の変化を読み取るMRセンサ415がビスにより固定されている。MRセンサ415からの信号を用いることで、フォーカス移動枠4、つまりは第4レンズユニットL4の後述する基準位置からの移動量を検出することができる。
次に、フォーカス移動枠4(第4レンズユニットL4)を移動させるフォーカス駆動部の構成について、図4及び図5を用いて説明する。これらの図において、既に説明した部品については同じ符号を付している。図4は、第1レンズユニットL1側からフォーカス移動枠4や後部鏡筒6を見た図である。図4に示すX−X線での断面を図5に示す。
前述したように、フォーカスモータは、コイル401に通電がなされた状態(以下、非通電状態という)では、フォーカス移動枠4を光軸方向に移動させるが、コイル401に通電がなされていない状態(以下、非通電状態という)では自己保持力を持たない。自己保持力とは、本実施例においては、非通電状態にて移動可能なコイル401を停止させておく力である。このため、非通電状態では、フォーカス移動枠4はガイドバー10,11に沿って光軸方向に自由に移動することができる。したがって、カメラの電源が切られた状態でカメラの姿勢が水平状態から傾くと、フォーカス移動枠4はその可動端に向かって加速しながら移動する。
図5において、307はシフトベース(他方の部材)306に設けられた端面であり、308は該端面307から突出するように設けられたストッパ部である。また、603は後部鏡筒(他方の部材)6に設けられた端面であり、602は該端面603から突出するように設けられたストッパ部である。ストッパ部308,602は、フォーカス移動枠(一方の部材)4の光軸方向両側での可動端(メカニカル端)を構成する。
本実施例では、図5に示すように、フォーカス移動枠4にばね部材(弾性部材)であるコイルスプリング405を取り付けている。コイルスプリング405は、端面603,307に当接して弾性変形する小径部(第1のばね部)406,407と、該小径部406,407の間に形成され、小径部406,407よりもばね定数が大きい大径部411とを有する。
フォーカス移動枠4の光軸方向の2箇所には壁部409,410が形成されており、該壁部409,410の間にコイルスプリング405の大径部411がチャージ状態で挿入される。これにより、コイルスプリング405がフォーカス移動枠4によって保持される。また、スプリング保持部409,410には穴が形成されており、該穴を通してコイルスプリング405の小径部406,407がストッパ部602,308に向かって延びる。
非通電状態においてフォーカス移動枠4がストッパ部602側(無限遠端側)に移動したとき、コイルスプリング405の小径部406が、フォーカス移動枠4(壁部409)がストッパ部602に当接する前に後部鏡筒6の端面603に当接(衝突)する。後部鏡筒6の端面603は、後部鏡筒6のうちストッパ部602とは異なる部分である。このときの衝撃は小径部406の弾性変形により吸収され、また小径部406の弾性変形より生じた弾性力がフォーカス移動枠4を減速させる。これにより、衝突音の発生が抑えられる。
また、非通電状態においてフォーカス移動枠4がストッパ部308側(至近端側)に移動したときも、同様である。すなわち、コイルスプリング405の小径部407が、フォーカス移動枠4(壁部410)がストッパ部308に当接する前に、シフトベース306の端面307に当接(衝突)する。シフトベース306の端面307は、シフトベース306のうちストッパ部308とは異なる部分である。このときの衝撃は小径部407の弾性変形により吸収され、また小径部407の弾性変形より生じた弾性力がフォーカス移動枠4を減速させる。これにより、衝突音の発生が抑えられる。
このように、非通電状態でのフォーカス移動枠4の移動による衝突音の発生は、コイルスプリング405の弾性変形によって回避される。ただし、フォーカス移動枠4の基準位置、つまりはフォーカスモータの制御上の原点位置を正確に検出するためには、フォーカス移動枠4の壁部409,410のうち少なくとも一方をストッパ部602,308のうち少なくとも一方に当接させる必要がある。
このため、本実施例では、コイル401に通電がなされた状態(以下、通電状態という)にて、コイルスプリング405の小径部406が後部鏡筒6の端面603に当接して弾性変形した後、フォーカス移動枠4の壁部409がストッパ部602に当接する。そして、壁部409がストッパ部602に当接することに応じて、フォーカスモータの原点位置を検出する。このような動作を、フォーカスモータ又はフォーカス移動枠4のリセット動作という。すなわち、リセット動作のためにコイル401に通電がなされることで、フォーカスモータは、壁部409がストッパ部602に当接するまでフォーカス移動枠4を移動させる。
なお、リセット動作において、コイルスプリング405の小径部407がシフトベース306の端面307に当接して弾性変形した後、壁部410がストッパ部308に当接するまでフォーカス移動枠4を移動させるようにしてもよい。
図5において、コイルスプリング405の小径部406のうちフォーカス移動枠4の壁部409から延出した部分の長さをAとする。また、後部鏡筒6に設けられたストッパ部602の端面603からの突出量を(A−α)とする。この場合、小径部406の弾性変形量(圧縮量)がαとなった時点で壁部409がストッパ部602に当接する。
小径部406の圧縮量がαであるときにフォーカス移動枠4がコイルスプリング405から受ける反力は、小径部406のばね定数をkとすると、kαである。そして、コイル401、ドライブマグネット402及びヨーク403により構成される磁気回路において発生することができる最大の推力(駆動力)をFとする。この場合、
F>kα
の関係を満たすことができれば、フォーカス移動枠4の壁部409をストッパ部602に当接するまで小径部406を弾性変形(圧縮)させることができる。フォーカス移動枠4の壁部410をストッパ部308に当接させる場合も、同様である。図5には、コイルスプリング405の小径部407のうちフォーカス移動枠4の壁部410から延出した部分の長さをBとして、シフトベース306に設けられたストッパ部308の端面307からの突出量を(B−α)として示している。
このようにして、本実施例では、フォーカスモータの非通電状態での衝突音の発生を回避しつつ、通電状態でフォーカスモータの制御上の原点位置を正確に検出することができる。したがって、フォーカスモータの該原点位置からの駆動量、つまりはフォーカス移動枠4の基準位置からの移動量を、MRセンサ415及びセンサマグネット404を用いて正確かつ安定的に検出することができる。
上記内容を、具体的に数値例を挙げて説明する。小型ビデオカメラにおいて、第4レンズユニットL4を含めたフォーカス移動枠4の重量は、約2gである。また、非通電状態において、フォーカス移動枠4に作用する慣性力は、せいぜい2G(重量の2倍の慣性力)程度と考えられる。つまり、磁気回路が発生する最大駆動力を4gf以上とし、かつkαが4gf以下となるようにばね定数k及び変形量αを設定すれば、非通電状態での衝突音の発生を回避しつつ、通電状態でフォーカスモータの制御上の原点位置を正確に検出することができる。
本実施例では、フォーカス移動枠4に弾性部材としてのコイルスプリング405を取り付ける場合について説明したが、弾性部材をフォーカス移動枠4ではなく、後部鏡筒6やシフトベース306に取り付けてもよい。
図6には、本実施例のカメラにおける電気的構成を示している。この図において、図1〜図5にて説明したレンズ鏡筒の構成要素の一部には、図1〜図5と同符号を付す。
33は第2レンズユニット2の駆動源であるステッピングモータ(以下、ズームモータという)201である。34は第4レンズユニット4の駆動源であるフォーカスモータ(ボイスコイルモータ)であり、コイル401に相当する。
35は光量調節ユニット7の駆動源である絞りモータであり、ステッピングモータ等が用いられる。
フォトインタラプタ205は、第2レンズユニットL2が光軸方向における基準位置に位置しているか否かを検出するズームリセットスイッチである。第2レンズユニットL2が基準位置に位置したことが検出された後、ステッピングモータ201に入力するパルス信号数を連続してカウントすることにより、第2レンズユニット2の光軸方向の移動量(基準位置に対する位置)の検出を行うことができる。
709は絞りエンコーダであり、絞りモータ35内にホール素子を配置し、ロータとステータの回転位置関係を検出する方式のもの等が用いられる。
37はカメラの制御を司る、CPU等からなるコントロール回路(制御手段)である。
38はカメラ信号処理回路であり、撮像素子601からの出力に対して所定の増幅やガンマ補正などの信号処理を施す。これらの処理を受けた映像信号のコントラスト信号は、AEゲート39及びAFゲート40に供給される。AEゲート39及びAFゲート40はそれぞれ、露出制御及びピント合わせのために最適な信号の取り出し範囲を全画面の映像信号の中から設定する。ゲートの大きさは可変であったり、複数設けられたりする場合がある。
41はAF(オートフォーカス)のためのAF信号を処理するAF信号処理回路であり、映像信号の高周波成分に関する1つもしくは複数の出力を生成する。
42はズームスイッチ、43はズームトラッキングメモリである。ズームトラッキングメモリ43は、変倍に際して合焦状態を維持するために、被写体距離ごとに、第2レンズユニットL2の位置と第4レンズユニットL4との位置関係を記憶している。なお、ズームトラッキングメモリとして、コントロール回路37内のメモリを使用してもよい。
撮影者によりズームスイッチ42が操作されると、コントロール回路37は、第2レンズユニットL2と第4レンズユニットL4がズームトラッキングメモリ43に記憶された位置関係を保つようにズームモータ33とフォーカスモータ34の駆動を制御する。
また、オートフォーカス動作では、コントロール回路37は、AF信号処理回路41の出力がピークを示すようにフォーカスモータ34の駆動を制御する。
ここで、図7を用いて、コントロール回路37により行われるフォーカス移動枠4(フォーカスモータ34)のリセット動作について説明する。カメラの電源が投入されると、コントロール回路37は、ステップ(図ではSと略記する)101において、フォーカスモータ34(コイル401)に通電し、フォーカス移動枠4をメカニカル端(ここでは、ストッパ部602とする)に向けて駆動する。
次に、ステップ102では、コントロール回路37は、フォーカス移動枠4がメカニカル端に到達したか否か、すなわち壁部409がストッパ部602に当接したか否かを判定する。具体的には、フォーカスモータ34に通電しているにもかかわらず、MRセンサ415の出力が所定時間以上変化しないときに、フォーカス移動枠4がメカニカル端に到達したと判定する。フォーカス移動枠4がメカニカル端に到達していないと判定した場合はステップ101に戻り、フォーカスモータ34によるフォーカス移動枠4の駆動を継続する。一方、フォーカス移動枠4がメカニカル端に到達したと判定した場合は、ステップ103に進む。
ステップ103では、コントロール回路37は、MRセンサ415の出力変化回数をカウントする内部カウンタを0にリセットする。これにより、フォーカスモータ34の制御上の原点位置(フォーカス移動枠4の基準位置)が設定される。
この後、内部カウンタによってMRセンサ415の出力変化回数をカウントすることで、フォーカス移動枠4の基準位置からの移動量(つまりはフォーカス移動枠4の位置)を検出することができる。
図6において、コントロール回路37は、適正露出を得るために、AEゲート39を通過したY信号の出力の平均値を基準値として、絞りエンコーダ709の出力がこの基準値となるように絞りモータ35の駆動を制御し、光量をコントロールする。
また、51,52はピッチ方向およびヨー方向の振れセンサである。コントロール回路37は、振れセンサ51,52からの出力に基づいて補正コイル310への通電を制御する。これにより、第3レンズユニットL3(第3aレンズサブユニットL3aと第3bレンズサブユニットL3b)を光軸直交方向にシフトさせ、像振れを補正する。
図8には、本発明の実施例2におけるフォーカス駆動部を示している。レンズ鏡筒Lの基本構成は同じであるので説明を省略する。図8において、図1〜図6にて説明したレンズ鏡筒の構成要素については、図1〜図6と同符号を付す。
実施例1では、ばね部材としてのコイルスプリング405をフォーカス移動枠4に取り付けた場合について説明したが、本実施例では、ばね部材としての板ばね455を後部鏡筒(一方の部材)6に取り付けられている。
フォーカス移動枠(他方の部材)4は、光軸方向に離れた位置に形成された第1の壁部465と第2の壁部470とを有する。
板ばね455は、その光軸方向両側に、第1の壁部465に当接して弾性変形する折り曲げ部456,457を有し、該折り曲げ部456,457の間の平板部分でビス412により後部鏡筒6に取り付けられている。後部鏡筒6には、2箇所の穴604が形成されており、それらの穴604を通して折り曲げ部456,457をフォーカス移動枠4に向かって延出させている。
コイル401に通電されていない非通電状態では、フォーカス移動枠4は光軸方向に自由に移動することができる。
フォーカス移動枠4が無限遠端の近くまで移動すると、フォーカス移動枠4の第1の壁部465における無限端側の面466が、第2の壁部470が後部鏡筒6のストッパ部610に当接する前に、板ばね455の折り曲げ部456に当接(衝突)する。第1の壁部465は、フォーカス移動枠4における第2の壁部470とは異なる部分である。このときの衝撃は折り曲げ部456の弾性変形により吸収され、また折り曲げ部456の弾性変形より生じた弾性力がフォーカス移動枠4を減速させる。これにより、衝突音の発生が抑えられる。
また、フォーカス移動枠4が至近端近くまで移動すると、フォーカス移動枠4の第1の壁部465における至近端側の面467が、第2の壁部470がシフトベース306の端面311に当接する前に、板ばね455の折り曲げ部457に当接する。このときの衝撃は折り曲げ部457の弾性変形により吸収され、また折り曲げ部457の弾性変形より生じた弾性力がフォーカス移動枠4を減速させる。これにより、衝突音の発生が抑えられる。
そして、本実施例でも、フォーカス移動枠4の基準位置、つまりはフォーカスモータの制御上の原点位置を正確に検出するためには、フォーカス移動枠4の第2の壁部470を後部鏡筒6のストッパ部610に当接させる必要がある。
このため、本実施例では、通電状態にて、フォーカス移動枠4の第1の壁部465が板ばね455の折り曲げ部456に当接して該折り曲げ部456を弾性変形させた後、フォーカス移動枠4の第2の壁部470がストッパ部610に当接する。そして、第2の壁部470がストッパ部610に当接することに応じて、フォーカスモータの制御上の原点位置を検出するリセット動作を行う。すなわち、リセット動作のためにコイル401に通電がなされることで、フォーカスモータは、第2の壁部470がストッパ部610に当接するまでフォーカス移動枠4を移動させる。
図8において、フォーカス移動枠4の第1の壁部465における無限遠端側の面466から板ばね455の折り曲げ部456までの距離をCとする。このとき、フォーカス移動枠4の第2の壁部470から後部鏡筒6のストッパ部610までの距離は、(C+β)と設定している。これにより、板ばね455の折り曲げ部456の光軸方向での変形量がβとなった時点で、第2の壁部470がストッパ部610に当接する。
折り曲げ部456がβだけ変形した状態でフォーカス移動枠4が板ばね455から受ける反力は、板ばねのばね定数をjとすると、jβである。また、コイル401、ドライブマグネット402及びヨーク403により構成される磁気回路において発生される最大の推力(駆動力)をFとする。この場合、
F>jβ
の関係を満たすことができれば、第2壁部470をストッパ部610に当接するまで折り曲げ部456を弾性変形させることができる。
このようにして、本実施例では、フォーカスモータの非通電状態での衝突音の発生を回避しつつ、通電状態でフォーカスモータの制御上の原点位置を正確に検出することができる。したがって、フォーカスモータの該原点位置からの駆動量、つまりはフォーカス移動枠4の基準位置からの移動量を、MRセンサ415及びセンサマグネット404を用いて正確かつ安定的に検出することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
例えば、弾性部材としては、コイルスプリングや板ばねといったばね部材に限らず、ゴムを用いてもよい。
また、上記各実施例では、弾性部材をフォーカス移動枠や後部鏡筒に取り付ける場合について説明したが、フォーカス移動枠や後部鏡筒に、弾性変形可能な部分を一体的に設け、該弾性変形可能な部分を弾性部材として用いてもよい。
さらに、上記各実施例では、レンズ鏡筒がカメラ本体に一体的に設けられたカメラ(撮像装置)について説明したが、本発明は、カメラ本体に対して着脱可能な交換レンズ装置や、防振機能を有する双眼鏡等の観察機器等の光学機器にも適用することができる。
本発明の実施例1であるカメラの外観図。 上記カメラに設けられたレンズ鏡筒の分解斜視図。 上記レンズ鏡筒の断面図。 上記レンズ鏡筒に搭載されたフォーカス駆動部の正面図。 上記フォーカス駆動部の断面図。 上記カメラの電気回路構成を示すブロック図。 上記カメラのリセット動作を示すフローチャート。 本発明の実施例2であるカメラのフォーカス駆動部の断面図。
L レンズ鏡筒
B カメラ本体
L1 第1レンズユニット
L2 第2レンズユニット
L3 第3レンズユニット
L3a 第3aレンズサブユニット
L3b 第3bレンズサブユニット
L4 第4レンズユニット
1 前玉鏡筒
2 バリエータ移動枠
3 シフトユニット
4 フォーカス移動枠
5 固定鏡筒
6 後部鏡筒
7 光量調節ユニット
401 コイル
402 マグネット
403 ヨーク
404 センサマグネット
405 コイルスプリング
455 板ばね
601 撮像素子

Claims (3)

  1. ストッパ部を有するベース部材と、
    光学素子を保持し、前記ベース部材に対して移動可能な光学素子保持部材と、
    前記光学素子保持部材を移動させるアクチュエータと、
    前記光学素子保持部材及び前記ベース部材のうち一方の部材に設けられた弾性部材とを有し、
    前記アクチュエータに通電がなされていない状態において、該アクチュエータは自己保持力を持たず、前記光学素子保持部材が前記ストッパ部に当接する前に前記弾性部材が前記光学素子保持部材及び前記ベース部材のうち他方の部材に当接し、
    前記アクチュエータに通電がなされた状態において、前記弾性部材が前記他方の部材に当接して弾性変形した後、前記光学素子保持部材が前記ストッパ部に当接し、
    該光学素子保持部材が前記ストッパ部に当接することに応じて前記アクチュエータの制御上の原点位置が検出されることを特徴とする光学機器。
  2. 前記弾性部材は、ばね部材であり、
    該ばね部材は、前記他方の部材に当接して弾性変形する第1のばね部と、該第1のばね部よりもばね定数が大きく、前記一方の部材により保持される第2のばね部とを有することを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記弾性部材は、前記他方の部材における前記ストッパ部とは異なる部分に当接することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学機器。
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